転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

筆が乗っているうちに…第4部、開幕!!

…どうか、これからもよろしくお願いします
m(_ _;)m


それでは最新話をどうぞ!!


第4部 ZEXAL編 第1章〜出会いの刻〜
伝説の始まり〜開かれた扉〜


何処ともわからぬ暗闇の中、1人の少年は歩き続ける…その先で彼は巨大な扉の前に辿り着く…。

 

 

【この扉を開く者は新たな力を得る…しかし、その者は代償として一番大事なものを失う…】

 

悪魔のような顔が刻まれた扉から声が響く…

 

「…大事なものを、失う…」

少年は胸に掛けた「皇」の形をしたペンダントを握り締める…

 

ガラッ…!

 

「えっ…うわぁぁ─!!」

少年が躊躇し、一歩下がった瞬間…地面が崩れ、少年は闇に消えていった…。

 

 

 

 

 

 

 

Side???

 

ジリリリ!!

 

 

「うわぁぁ!?」ドスーン!!

 

目覚まし時計の音が部屋に鳴り響く、ハンモックで眠っていた少年は驚いて床に転げ落ちる…。

 

「痛たた…またあの夢か…って!?やべぇ!!遅刻だ─!?!?」

時計の針は朝の8時を指している…完全な遅刻コースである。

 

 

「姉ちゃん!!起こしてくれてもいいじゃねぇか〜!?」

 

「朝はニュースの配信で忙しいの!それに中学生になったんだから自分で起きなさい!」

 

ドタバタと学校の準備をした少年は姉に文句を言うが…姉は在宅の仕事で忙しく、素っ気ない対応である。

 

 

シャッ…シャッ…

 

「ば、ばぁちゃん、行ってきまーす!!」

 

「待ちなさい()()…朝ご飯は食べたのかい?」

家の前を箒で掃いていた少年の祖母が少年…遊馬へと声をかける。

 

「そんな場合じゃないって!!遅刻遅刻─!!」

 

「(キラーン☆)朝ご飯は食べなきゃいかん─!!」

 

「あいたぁ!?」

 

遊馬が朝ご飯を食べていない事を知った祖母の表情は一変…手にした箒で遊馬を打ち据えて家に叩き戻した…。

 

 

〜〜〜

 

 

「うおおぉぉぉ!!遅刻だぁぁ─!?」

 

朝ご飯を詰め込んだ少年は走る、学校に遅れない為に…

 

 

「おう!おはよう遊馬!今日も遅刻かー?」

 

「白野─!!今日は絶対に遅刻しねぇぞぉぉぉぉ─…!

 

花壇に水をあげていた黒髪の青年にからかわれた遊馬は挨拶もそこそこに走り抜けていく…。

 

 

 

 

 

 

 

「…始まるのか、新たな戦いが…」

 

《フォウ?》

 

青年…かつての決闘王…白波遊海は青空を見上げながら呟いた…。

 

 

 

SideOut

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5D'sの時代から約60年程の時が流れた、何人もの仲間や友を見送り…俺達はそれでも生きている。

見ての通り、俺達はネオドミノシティを離れ新たな戦いの舞台・愛園市…ハートランドシティへと移り住んだ、九十九家とは既に顔馴染み…他にも知り合った者も多いが…今は割愛する。

 

エクシーズ召喚はあの時代から10年程後に生まれた、俺の回収した「No.45」の他に数枚の「No.」からデータを取り、新たなソリッドビジョンシステム「ARビジョン」と共に世界中に広まっている…ただ、シンクロ召喚もしっかりと世界に根付いている…なんだか嫌な予感もするが…。

 

 

 

《フォウ!!》

 

「おっと、忘れてた…」

 

実は俺達に新しい家族が増えた…仲間は「フォウ」…ネコなのかリスなのか…よくわからない子だ、この街に越して来てしばらくしたある日に家の庭で眠っていたのだ…なんだか既視感があるんだけど…気のせいだろう、とりあえず精霊ではないらしい。

 

《マスター、時空間の乱れが広がっています…3日後には最大値に達するでしょう…!》

 

「…いよいよ、ですね…!」

 

「ああ、3つの世界を懸けた戦いが…ついに始まる…!!」

 

遊海達は青空を見上げる…世界を懸けた長い戦い、その幕がいま、上がろうとしている─!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

九十九遊馬…ハートランド学園中等部1年生、自分の実力よりも遥かに高い目標を設定し、それを乗り越えようとするが…あまりに高い目標を設定するせいで…

 

 

 

「うおおぉぉぉ─!!跳び箱20段…かっとビングだ〜!!」

 

 

ドンガラガッシャーン!!

 

 

〜〜〜

 

 

「(25mプールを息継ぎなしで往復してやる─!!)」

 

 

ゴボゴボゴボ

 

 

 

 

目標が達成された事は…まだない。

 

 

 

 

《……よくあれで怪我をしないものだ…》

 

遊海から遊馬の観察を頼まれているトフェニはため息をつく、精霊の彼から見ても遊馬の挑戦はやりすぎと思うものだった…。

 

《彼はなんだか主殿とよく似ているな……ん…!彼は…》

トフェニは遊馬に視線を戻す…そこでは1つの諍いが起きていた…。

 

 

 

 

 

 

「鉄男のデッキを返せ!」

 

『ハッ…悪いがこれは正当なアンティの報酬だ!』

 

遊馬の幼馴染である太っちょの少年・武田鉄男…そのデッキがアンティデュエルによって奪われてしまった…その原因は…。

 

「お前の事は知ってるぜ…ハートランド学園一のワル…神代凌牙!またの名を…シャーク!!」

鉄男の相手は「シャーク」の異名を持つ凄腕のデュエリストにして不良…神代凌牙、彼はとある事件から不良になってしまい格下の相手にデュエルを仕掛け、そのデッキを奪う事を繰り返していたのだ。

 

「…オレとデュエルしろ!オレがデュエルで勝ったら…鉄男のデッキを返してもらう!!」

 

『はぁ…?寝言いうなよ!シャークさんは全国大会出場者だぞ!?勝てる訳ないだろ〜?』

凌牙の取り巻きが遊馬を馬鹿にして挑発する…

 

「やってみなけりゃわからないだろ!?オレは『デュエルチャンピオン』…いや、『決闘王』を目指してるんだ!!」

遊馬は凌牙に向けて啖呵を切る…彼の抱く夢、それはデュエリストの頂点に立つ事だった…しかし、それは凌牙の琴線に触れる事になる─!

 

 

『デュエルチャンピオン…だと!?てめぇは…デュエルチャンピオンがどれほどの重さをもってるの知ってるのか…!!』

 

「ぐっ…!?知らねぇよ!」

 

『なら、軽々しく口にするんじゃねぇ…!!』

遊馬の言葉に激昂した凌牙は遊馬に掴みかかる!!

 

「夢をみるのは…オレの自由だ!!オレは必ず!デュエルチャンピオンになる─!!」

 

『まだ言うのか…!いいだろう、お前のデュエルを受けてやる…ただし、その前にお前の()()()()()()()を出して貰う!!』

 

「っ…!!」

その時、遊馬の目は首から掛けたペンダントに向かう…そのペンダントは「皇の鍵」…行方不明になっている両親の形見とも言える大切なものだった…。

 

『どうやら…そのペンダントが大事らしいな─!!』ブチッ!!

 

「ああっ!?」

凌牙は遊馬のペンダントを奪い取る!!

 

 

『大切なものはなぁ…失った時に本当の価値がわかるんだよぉ─!!!』

 

バギン─!

 

「あっ──!!?」

奪い取った遊馬のペンダントを勢いよく踏み潰す…皇の鍵は真っ二つに砕けてしまった…!

 

 

『ハッ…次の日曜に駅前広場に来い、そこでデュエルを受けてやる!ただし、負けたらお前のデッキは貰うぜ!!』

凌牙は皇の鍵の欠片を蹴り飛ばして去っていった…。

 

 

「そんな…!父ちゃん達の…皇の鍵が…!?」

 

「なんて酷い事するの…!?ここまでする事ないじゃない─!!」

 

壊された鍵の欠片を握り締めながら遊馬は涙ぐむ…その遊馬を慰めるようにもう一人の幼馴染の少女・観月小鳥が寄り添った…。

 

 

 

《…凌牙殿…主に報告しなければ…!》

事件の一部始終を見届けたトフェニは遊海のもとへと急いだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…そうか、俺は凌牙の事を救いきる事ができなかったか…」

 

「遊海さん…」

トフェニの話を聞いた遊海は頭を抱える、神代凌牙…彼は元々天才とも言えるデュエリストだった、しかし…ある陰謀に巻き込まれ、唯一の家族である妹・璃緒は昏睡状態…自身もデュエリストの誇りを傷つけられ、やさぐれてしまったのだ。

 

「……わかっていても、辛いな……俺が()()()()を止められなかったから…!」

 

《マスター…貴方は悪くありません、きっと…マスターの優しさなら彼らを救えるはずです!》

 

「そうですよ!ポジティブにいきましょう!問題は日曜日です!その日が…」

 

「ああ、わかってる…!全ての鍵は…『No.』だ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…まったくかっとビングできねぇ…」

 

「遊馬…」

凌牙とのデュエルを翌日に控えた遊馬は夕暮れの道を肩を落としながら歩いていた、両親の形見…すなわち「心の拠り所」を失い、遊馬は思うように力が出ないのだ…。

 

 

「遊馬…お前、明日のデュエルに行くつもりか?行くなよ…!お前には無理だ…!今まで()()1()()()()()()()()()()()()()…シャークに勝てるわけないだろう!!」

 

「鉄男…」

一緒に帰っていた鉄男が遊馬に声をかける、鉄男の言葉は真実だった…遊馬は()()()()()から姉の明里によってデュエルを禁止されている、そして遊馬のデッキには必要不可欠なカード…切り札たるエクシーズモンスターがいないのだ…。

 

 

「デッキが取られたのは元々俺のせいだ…お前に借りなんて作りたくねぇ…!」

 

「…勘違いすんなよ鉄男、別にお前の為に戦うんじゃねぇ…目の前で大切なものを壊されて、それで引き下がるなんて…!父ちゃんや母ちゃんなら絶対に逃げねぇ!!オレは…オレの為に戦うんだ!!!」

それは遊馬に残された最後の「誇り」だった、両親の教え…それを曲げない為に遊馬は凌牙に戦いを挑む!!

 

 

「…勝手にしろ!でも、これはお前に必要だろ!」

 

「これ…ペンダントの欠片…!探してくれたのか!?」

遊馬にそっぽを向いた鉄男は金色の欠片を手渡す、それは凌牙に蹴り飛ばされた皇の鍵の欠片だった…。

 

「勘違いすんなよ!…たまたま拾っただけだ!」

 

「(クスクス…)」

意地を張り合う男子2人を見て笑みを浮かべる小鳥…彼女は知っている、遊馬と鉄男は本当は互いを思う「友」なのだと…。

 

 

 

 

 

Side遊馬

 

 

 

「おっ、青春してるな遊馬!」

 

《フォウ!》

 

「あっ…白野!フォウ!」

道の反対側から黒髪で黒のジャケットを着た青年、そしてその肩に乗った白いモフモフの猫が歩いてくる。

あの人は岸波白野、父ちゃんの古い知り合いで近所に住んでいる遊馬のデュエルの先生である。(姉ちゃんには内緒)

 

 

「あ!フォウくんだ!おいで!」

 

《フォウ!キャーウ!》

 

「かわいい〜!今日もモフモフだ〜」

白野の肩から小鳥に飛び移ったのはフォウくん、白野さんの飼い猫(?)だ、なんだかリスにも見える不思議なペットなんだ。

 

 

「話は聞いたぞ?シャーク…神代凌牙とデュエルするそうだな?」

 

「あっ…うん…」

 

「…気負う事はない、お前のやれる事を精一杯やればいい…必ずデッキは応えてくれる…いくよフォウ、散歩の続きだ」

 

《フォ〜ウ〜…》

 

「ん?小鳥ちゃんともう少し一緒にいたい?まったく…夕ご飯までに帰って来いよ?…小鳥ちゃん、任せてもいいかな?」

 

「は、はい!後で翠さんに渡します!」

 

「ああ、じゃあね〜」

白野はフォウを小鳥に預けると去っていった…。

 

 

「前から思ってたけどよ…白野はフォウの言葉がわかるのか??」

 

「うん、なんだか鳴き声のニュアンスでわかるって言ってたよ?」

 

「あの人すごいよなー、50m潜水で泳げたり…100mを10秒台で走れたりするんだぜ?」

 

「えっ…嘘だろ?」

 

《フォフォ〜ウ!》

 

白野との話で少し肩の力が抜けたオレは小鳥達と他愛のない話をしながら家に帰った…。

 

 

SideOut

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、遊馬達の姿はハートランド駅前にあった…そしてその前には取り巻きを従えた凌牙の姿があった…。

 

 

『怖気づかなかったのは褒めてやる、尻尾巻いて逃げればお前のデッキだけは助かったものを…』

 

「お前から逃げるくらいなら…デュエリストを辞めた方がマシだぜ!!(やるしかねぇ…やるっきゃねぇんだ!!)」

戦う相手は格上…それでも遊馬は立ち向かう、自身の信じる言葉と共に…!

 

 

「かっとビングだ!オレ─!!デュエルディスク!セット!D・ゲイザー…セット!!」

遊馬は気合いと共に赤い端末を空中に投げる、その赤い端末は遊馬の腕に装着され展開…デュエルディスクに変形する、そして銀縁のモノクル型レンズが遊馬の左目に掛けられる…それこそが新たなデュエル「ARデュエル」に必要不可欠な装置である!

 

 

「デュエルターゲット…ロックオン!!」

遊馬の言葉と共に周囲の景色が0と1の数字に覆われていく、それと共にDゲイザーをつけていない通行人の姿が消えていく…。

 

これこそが海馬コーポレーションの発明した新たなデュエル形式「ARデュエル」…拡張現実の中で新たな戦いが幕を上げる!!

 

 

【ARビジョンリンク完了!】

 

 

「『デュエル!!』」

 

 

デュエルダイジェスト 遊馬対凌牙

 

 

 

 

 

 

 

デュエルは進む、遊馬が使うのは父譲りの「オノマトデッキ」、対して凌牙が使うのは水棲生物…特に「鮫」モンスターを主軸としたシャークデッキ…遊馬はモンスターや装備魔法を使って凌牙を攻めるが…さすがは全国大会出場者…華麗なるマジックコンボで遊馬を追い詰める…!

 

 

 

「(だめだ…鍵が壊れてるから…かっとべねぇ…!!)」

遊馬は首から下げた鍵の欠片を握り締める…!

 

『そんなモンに縋ってるからデュエルに勝てねぇんだ!…そうだ、いい事を思いついた…!俺がお前のデッキを奪ったら…お前の目の前で破り捨ててやる!そのペンダントみたいにな─!!』

 

「て、テメェ─!!」

凌牙は遊馬を嘲笑う、その瞳は狂気に歪んでいる…

 

『所詮オメーは自分1人じゃ何もできないヤツなんだよぉ!!ハハハ…ハハハハハハ!!!』

 

「ふざけるな!!オレはそんな奴じゃねぇ!!…いくら失敗したって…どんなに笑われたって…!今までかっとび続けてきたのは…自分を信じてきたからだ!!オレのかっとビングはまだ─終わってねぇぇ─!!」

凌牙の言葉に遊馬の心…魂に炎が灯る、例えどんなに失敗しても自分の力を信じて立ち上がる…その精神…「かっとビング」が奇跡を起こす!!

 

 

キィン─!!

 

「えっ…!?」

遊馬が手にした皇の鍵の欠片が強い光を放つ…遊馬の視界はそのまま光に塗りつぶされた…。

 

 

 

 

 

 

Side遊馬

 

 

 

「ここは…それに皇の鍵が…!」

遊馬が気づけばそこはよく夢で目にした巨大な扉の前だった…、そしてその手には壊されたはずの皇の鍵が完全な形で握られていた…。

 

 

【さぁ…扉を開けろ、さすれば…お前は新たな力を手に入れる…だが、お前の一番大切なものを失う…】

 

扉が遊馬に語りかける…いつもなら逃げてしまっていた扉の言葉…だが…!

 

「もう、オレは…迷わねぇ!!うおおぉぉ─!!!」

遊馬は鍵を握り締め、扉に向かって飛び上がる!!

 

 

「超かっとビングだ!!オレ─!!」

 

 

遊馬は鍵穴に皇の鍵を差し込み、扉を開く…その瞬間、扉を閉じていた鎖は砕け散り…光の奔流が遊馬に襲いかかる、そしてその光の中には人影が…

 

「へっ…!?」

 

その瞬間、遊馬は見た…無数のカードが飛び散るイメージを…

  

 

SideOut

 

 

 

 

「うっ…なんだ、いまの…夢か…!?」

遊馬が気づけば凌牙とのデュエルに戻っていた…夢かとも思ったが…手には皇の鍵が握られている…。

 

「夢じゃ、ねぇ…」

いま起きた事が現実だと理解した遊馬だったが…変化が起きたのは遊馬だけではなかった!

 

 

『なんだ、これ…力が…力が漲ってくる!!うおおぉぉぉ!!』キィン─!

 

「な、なんだ!?」

突然、凌牙を禍々しいオーラが覆い、雄叫びをあげる!!

 

『俺はレベル3の「スカルクラーケン」と「ビックジョーズ」でオーバーレイ!!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築…!エクシーズ召喚!!』

 

17 

 

『来い!「No.17」!「リバイス・ドラゴン」!!』

《ギャオオオン!!》

凌牙の場に巨大な瞳を持つ不気味なオブジェが現れる…そのオブジェは変形し巨大なドラゴンに変化する!

 

 

「『No.』…!?」

 

「なんだあれ…!?オレの時に召喚したモンスターじゃねぇ!?」

突然現れたドラゴンに鉄男が声を上げる…本来なら凌牙は同じランク3である「潜航母艦エアロ・シャーク」を召喚するのが勝ち筋…しかし、まったく未知なるモンスターが現れたのだ…。

 

『「リバイスドラゴン」の効果発動!ORUを一つ取り除き、自身の攻撃力を500アップする!!バトル!「ガガガマジシャン」を攻撃!バイス・ストリーム!!』

光球…オーバーレイユニットを捕食したリバイスドラゴンがガガガマジシャンを消し飛ばす!!

 

 

「うわぁぁ…!!」

 

「遊馬!!」

遊馬は攻撃で吹き飛ばされ倒れ込む…!

 

『どうやら勝負は決まったな…!次の一撃で終わりだ!!』

 

「くそ…!やっぱりオレじゃ、ダメなのか…!!」

吹き飛ばされた遊馬は悔しさに拳を握り締める…その時だった!

 

 

(…立て)

 

「えっ…ああ!?」

聞こえてきた声に遊馬は顔を上げる、そこには青い光を放つ謎の少年が浮遊していたのだ…!

 

 

(立て…勝つぞ)

 

「誰だ…お前…?」

 

 

 

 

 

Side遊海

 

「…彼が『アストラル』か、どうやら俺の目でも見えるみたいだな…」

駅舎の上から遊海はデュエルの様子を窺う…その手には「No.37希望織竜スパイダー・シャーク」「No.38希望魁竜タイタニック・ギャラクシー」の2枚と白紙の「No.」が握られている。

 

《どうやら…作戦は成功のようですね、マスター》

 

「ああ、この『No.』を持っていれば…必ずあいつらは姿を現すはずだ…だが、今は…」

 

遊海は遊馬と凌牙のデュエルに目を向けた…新たな伝説の始まりを…。

 

 

SideOut

 

 

 

Side遊馬

 

 

 

「(まったく訳がわからねぇ…)」

デュエル中のオレは頭を抱える…原因は突然現れた謎の幽霊(?)アストラル…オレにしか声が聞こえず、オレにしか見えない謎づくしの奴…しかも記憶喪失で自分がデュエリストである事しかわからないらしい…。

 

 

 

(ワタシの…ターン!!)

「オレのターンだって!?勝手にターンを進めんな─!!」

 

遊馬はアストラルに振り回されながら決闘を続ける、遊馬は「ゴゴゴゴーレム」を召喚し、魔法カード「破天荒な風」とのコンボで「リバイスドラゴン」の戦闘破壊を狙うが…

 

『無駄だ!「No.」は「No.」との戦闘でなけれ破壊されない!』

 

「なんだって!?」

ダメージは与えたものの「No.」固有の破壊耐性により破壊を免れる…だが。

 

(…次のターンに「ゴゴゴゴーレム」は破壊され、奴の手札に「攻撃力800以上」のモンスターがいれば…我々はデュエルに敗北する…観察結果その1、君のタクティクスはワタシのそれより…遥かに劣るようだ)

 

「タクティ…?なんだよそれ?」

 

(…戦術の事だ…)

 

少し呆れた様子でアストラルが呟く…そして次のターン、アストラルの予言通りの事が起きる…「リバイスドラゴン」が自身の効果で攻撃力を3000アップし、さらに攻撃力300の「ドリル・バーニカル」を召喚し追撃してきたのだ…!

 

 

「あ、あぶねえ…!コイツの言った通り、攻撃力800のモンスターが来たらやばかった…!」

 

(今の衝撃で思い出した…「No.」はワタシの記憶のピース…!モンスター・エクシーズの中でも特別な、この世界のカードでは倒す事のできないカード…そして、「No.」所有者同士の決闘では勝者が敗者の「No.」を吸収する…!そして…全ての「No.」を失えば…ワタシは消滅する…)

 

「それって…死んじまうって事かよ!!」

 

(そうだ…ワタシは、この決闘に勝たなければならない)

 

「お前に言われるまでもねぇ…このデュエルに勝つ!!」

 

 

アストラルの命…そして友のデッキを取り返す為に遊馬はカードをドローする!!

 

 

「オレの…ターン!ドロー!!」カーン☆

 

(このカードならば…!トンマ!そのモンスターを召喚するんだ!)

 

「遊馬だ!ユ・ウ・マ!!…『ガンバラナイト』を召喚!」

アストラルの指示で遊馬は攻撃力0のモンスターを召喚する!

 

 

『攻撃力0だと?ハッ…どうやら俺の勝ちのようだな!諦めろ!!』

 

「オレは絶対に諦めない!!オレはいつだって「かっとビング」できるんだ!!」

 

(『かっとビング』…?なんだそれは?)

 

「かっとビングはチャレンジするって事だ!!絶対諦めない心だ!諦めたら…人の心は死んじまうんだよ─!!」

絶望を前にしても遊馬の心は折れる事はない…その魂に「かっとビング」という心がある限り…九十九遊馬は諦めない!!

 

『うぜぇ…うぜぇぜ!諦めない、諦めない!!…テメェみたいな奴が一番イラつくんだよ…!!第一!攻撃力0のモンスターでどうやって俺に勝つつもりだ─!!』

凌牙は禍々しいオーラを強めながら遊馬を睨みつける!

 

(いや、これでいい…遊馬、その魔法カードを使うんだ!!)

 

「お前を信じる訳じゃねぇ…でも、やってやる!!魔法カード『死者蘇生』を発動!蘇れ!『ガガガマジシャン』!!」

遊撃のフィールドに2体の()()()4()()()()()()が並ぶ!

 

『今さら攻撃力1500のモンスターで何ができる!!』

 

(これで状況は整った…レベル4の『ガガガマジシャン』と『ガンバラナイト』でオーバーレイだ)

 

「それってまさか…エクシーズ召喚!?だけどオレには…」

 

(エクストラデッキを見ろ…それが君に与えられた力だ)

 

「この、カードは…『No.』!?でも、効果が読めねぇ…!」

遊馬はエクストラデッキにあるカードを確認する…そこには見慣れない、文字化けしたようなモンスター・エクシーズがあった…!

 

(ワタシには読める…そのカードの名は…『No.39希望皇ホープ』!!)

 

「(今は…このカードに賭けるしかねぇ!!)かっとビングだ!オレ─!!レベル4の『ガガガマジシャン』と『ガンバラナイト』でオーバーレイ!!」

2体のモンスターが飛び上がり、光の銀河を作り出す!!

 

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚!!」

光の銀河か収縮…光の爆発を起こす!!

 

(「現れろ!!『No.39希望皇ホープ』!!」)

 

39 

 

遊馬の場に白い塔のようなオブジェが現れる…そして変形、2振りの剣を持つ戦士が雄叫びを上げる!!

《ホープッ!!!》

 

 

(「バトルだ!『ドリルバーニカル』を攻撃!!ホープ剣スラッシュ!!」)

 

『ぐうっ!?』

戦士が剣を抜刀…ドリルバーニカルを両断、大ダメージを与える!!

 

 

「よっしゃ!シャークに大ダメージだ!!」

 

(これが我々に残された最後の切り札…「希望皇ホープ」…!)

 

 

しかし、喜びもつかの間…凌牙は魔法カード「浮上」で「ビックジョーズ」を蘇生し、上級モンスターである「ジョーズマン」を召喚…自身の効果で攻撃力を2900まで上昇させ、遊馬に襲いかかる!

 

 

「やらせるか!!『希望皇ホープ』の効果発動!ORUを一つ使い効果発動!その攻撃を無効にする!ムーン・バリア!!」

リバイスドラゴンにより一撃はホープの鉄壁に跳ね返される!

 

 

『だが、まだ「ジョーズマン」の攻撃が残ってる!戦闘破壊はされないが…ダメージを防ぎたかったら効果を使うんだな─!!』

 

(ここは奴の言う通り…)

 

「…いや、『ホープ』の効果は使わねぇ!!リバース罠『バイバイダメージ』を発動!『ホープ』は戦闘破壊されず!戦闘ダメージを受けた時、その倍のダメージを相手に与える!!」

 

(なに…!?)

 

遊馬はホープの効果を使わず、凌牙にダメージを与える事を優先する…これで遊馬の残りライフは100、凌牙は1700となった…!

 

 

『チィ…!だがリバース罠「爆弾ウニ─ボム・アーチン」を発動!これで次の俺のスタンバイフェイズにお前に1000ダメージを与える!これで俺の勝利は確定だ!諦めろ!!

 

「まだだ…オレは諦めねぇ!!」

 

『お前に残されたのは1ターンだ!どうしてデュエルを諦めない!!』

 

「お前こそ!どうして諦めさせたいんだよ!!…そんな事を言うって事は…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?!大切ななにかを…諦めたんじゃないか!?」

 

『っ…!!!』

遊馬の言葉が凌牙に突き刺さる…!

 

「諦めなきゃ…いつだってかっとべるんだよ!それをお前に見せてやる!!逆転のチャンスを…俺のデッキに残された希望のコンボを!!」

 

(まだ…逆転の手があるというのか?)

アストラルが遊馬に問い掛ける…敗北は目前、そんな中で残った最後の希望を…!

 

「あるさ…オレのデッキに…倒せるコンボが!!」

そう言うと遊馬は懐から包みを取り出す…それは戦いの前に祖母・春に渡された握り飯…「デュエル飯」だった。

 

「これはオレの…勝負飯だ─!!」

そう言うと遊馬は一口でデュエル飯を平らげる!!

 

「充電…完了!!いっくぜぇぇ!!かっとビング─!ドロォォ!!」

バク転で助走をつけた遊馬は高くジャンプしながら運命のカードをドローする…その結果は…!!

 

「キター!!!オレは『希望皇ホープ』で『リバイスドラゴン』を攻撃─!!」

 

(なにっ─!?)

 

「「攻撃力の低い『ホープ』で攻撃!?」」

遊馬の思わぬ行動にアストラル、そして鉄男と小鳥が驚きの声を上げる!

 

 

「そして『ホープ』の効果発動!自身の攻撃を無効にする!ムーン・バリア!!」

リバイスドラゴンに振りかぶった剣が消滅する!

 

『俺にダメージを与えられないコンボに!なんの意味がある!!』

 

「意味は大アリだ!!速攻魔法『ダブル・アップ・チャンス』発動!!自分のモンスターの攻撃が無効になった時!そのモンスターはもう一度攻撃ができる!そしてその攻撃力は()になる!!」

 

『バカな…攻撃力5000だとぉ─!?』

 

「かっとべ『ホープ』!!『リバイスドラゴン』を攻撃─!!」

 

『ぐっ…うああああああ!!?』

ホープが双剣を振りかぶる…その一撃でリバイスドラゴンは粉砕され、凌牙のライフを削りきった!!

 

 

凌牙LP0

 

遊馬WIN!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遊馬が…勝った…?」

 

「勝った…!!すごいぜ遊馬!!」

 

「オレが、勝った…シャークに!!勝ったビングだ〜!!!」

 

思わぬ勝利…大金星に遊馬達は喜びあう!

 

 

 

『まさかあんなヤツに負けるなんて…落ちぶれたな!シャーク!!』

一方、凌牙の取り巻き達は彼の敗北で見切りをつけて去っていった…。

 

 

(……!)

 

喜びあう遊馬達をよそにアストラルは倒れた凌牙に手をかざす…すると凌牙に刻まれていた数字が消え去り、アストラルの手に「リバイスドラゴン」のカードが収まる…。

 

 

(これがワタシの記憶のピース…っ!?)

取り戻したNo.を見るアストラル…すると彼の脳裏に1つの記憶が甦る…!

 

(散らばった99枚の「No.」を回収すれば…私の記憶は戻る…!!)

それはアストラルの記憶の欠片…アストラルの目的が定まった瞬間だった…。

 

 

 

 

 

『ほらよ、約束は約束だ…デッキは返してやる』

 

「確かに…鉄男のデッキは返してもらったぜ」

夕暮れの中…負けを認めた凌牙は遊馬にデッキを手渡す

 

 

『九十九遊馬…覚えておくぜ』

凌牙はそう言うと踵を返して去ろうとする…。

 

「…シャーク!!デュエル…すげぇ楽しかったぜ!!今度はアンティ無しで楽しくデュエルしようぜ!!」

遊馬は凌牙の背中に声をかける…

 

『…ああ』

凌牙は彼らに聞こえないくらい小さな声で答え、去っていった…。

 

 

(たった一枚のドローを信じ、それに全てを賭ける…か)

 

「ん?なんかお前…雰囲気変わったか?…ま、いっか!」

凌牙を見送ったアストラルは遊馬の評価を少し改める…。

 

(どうやら君は私の理解を超えたデュエリストらしい…トンマ)

 

「だから…!オレはユウマだー!!」

 

夕暮れの街に遊馬の叫びが木霊する…二人で一人の決闘者、その前途は…多難である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side凌牙

 

 

 

「くそ…俺が、あんな奴に負けるとはな…!」

夕暮れの道を凌牙は帰路につく…遊馬に負けた理由を考えながら…。

 

 

「荒れてるな、凌牙」

 

「っ…白野、さん…いつの間に…!」

帰路を急ぐ凌牙の前に1人の青年が立ち塞がる…それは遊海だった。

 

 

「聞いたぞ?学園でまたやらかしたらしいな…とりあえず…おりゃ!!」

 

ゴッチーン!!

 

「い、いってぇぇぇ!!?」

遊海のゲンコツを受けた凌牙は頭を抱えて座り込む…

 

「…らしくない事はするな、お前が本当は優しい奴だって俺は知ってる…今のお前を見たら璃緒は笑い転げるぞ?」

 

「白野…!俺は…!!」

 

「…ストレス溜まってるんだったら、相手になるぞ?」

遊海は静かにデュエルディスクを構える…。

 

「今はやめとくぜ…そんな気分じゃねぇ…」

 

「そうか…なら、コレ持って早く璃緒の所に行ってやれ」

遊海は凌牙に弁当箱を手渡す

 

「…いつも、ありがとうございます…」

 

「ああ、ちゃんと食べるんだぞ?」

そう言って遊海は去っていった…。

 

「(…今の俺じゃ、逆立ちしたってあの人には勝てねぇ……鍛え直すか…)」

 

凌牙は歩き出す、眠り続ける妹のもとへ…

 

 

 

SideOut

 

 

 

 

「ついに始まったな…さて、久しぶりに頑張ろうか!」

 

「はい!遊海さん!」

 

自宅で遊海は満月を見ながら呟く…戦いがついに始まった…!

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