転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
皆さん…フォウ君好きすぎません!?1日に7件も感想貰ったの初めてで心臓バクバクなんですけど!?
でも、その感想に感謝して連続投稿!…少し短めなのはカンベンしてください…序盤で書ける事少ないんです…。
それでは最新話をどうぞ!
「フォウ君〜ご飯だよー」
《フォウフォウー!ンキュ!》
「そんな焦って食べるなよ〜、誰も盗らないぞー」
遊馬とアストラルの出会いからしばらく過ぎた、この前ハートランド上空に巨大バグマンが現れたから順調に二人はNo.を回収しているのだろう…。
《ユウミ!プリンが食べたいです!》
「ん、わかった!いま用意するからな」
俺は俺で平和な日常を送っている…人探しをしたり、フォウの世話をしたり…あの騒がしかった日々が嘘のようだ…。
結局、俺が集める事ができた「No.」は11枚…そのうち10枚は手元かカード庫に仕舞っている。
内訳は記憶の「No.」が「37」と「38」、そして白紙の1枚
力の「No.」は「24」「28」「45」「57」「72」「78」「95」…見事に漫画版かOCGオリジナルのモンスターばかりだ、それにしても…
《はむはむ…》
「なんで白紙なんだ…?」
プリンを食べているフレアの横で俺は「白紙」のカードを眺める…俺が直接持ってもイラストを写さない不思議なカードだ、てっきり「93」辺りに変わると思ってたんだけど…。
《悩んだってしょうがないですよユウミ?きっとそのカードはまだ目覚める時じゃないんですよ》
「そうなのかなぁー?…というか、食べるの早くないかな!?」
《ケプッ…ごちそうさまでした!》
ピンポーン!
「ん?はいはーい?」
玄関チャイムの音が鳴る、遊海が応対すると…
『お、おっす!白野!遊びに来たぜ!』
「こんにちは白野さん!」
(………)
「おう!遊馬、小鳥ちゃん!よく来たな!」
ぎこちなく挨拶する遊馬と小鳥、そして…俺を睨むアストラルの姿があった。
《フォ?》
Side遊馬
(遊馬!『No.』の気配だ!!)
「うわ!?びっくりした!!」
学校からの帰り道…突然アストラルが皇の鍵から飛び出してくる!
「『No.』の気配?この近くで??」
アストラルの言葉にオレは聞き返す…アストラルの記憶のピースである「No.」それは人の負の心を増幅して暴走させちまう効果がある、それは右京先生と徳之助との出来事でオレもわかっていた…!
(ああ、気配はこっちからだ!)
「お、おい!?」
「ちょっ、遊馬!?デュエルの精霊さんが何か見つけたの〜!?」
アストラルを追いかけて走り出す遊馬…一緒に帰っていた小鳥は慌てて後を追いかけた…。
(…この家だ!)
『ちょっ…この家…って、マジかよ!?』
(どうした?何か知っているのか…?)
走る事少し…アストラルが指さした家は遊馬にとって驚きを隠せない場所だった。
『この家…オレのデュエルの先生の家だぞ…!?』
(デュエルの先生…?君は姉にデュエルを禁止されているのだろう?)
『いや…ここの人は父ちゃんの古い友達で…姉ちゃんに内緒で教えてもらってたんだ…でも、白野さんが…』
「遊馬ー!待ちなさいよ〜!…って、なんだ…白野さん家じゃない!」
追い付いて来た小鳥が遊馬のいる場所を見て呆れ声を漏らす…。
「久しぶりにデュエルを習いにきたの?なら早くいきましょうよ!」ピンポーン!
『あっ…ちょ!!』
ためらう遊馬をよそに小鳥がチャイムを鳴らしてしまったのだった…。
SideOut
「フォウく〜ん!久しぶりー!」
《フォウ!ンキュー!》
「ちょうど翠は買い物に行っててな、オレンジジュースでいいか?」
『う、うん!』
(…「No.」の気配が消えた…どういう事だ?)
遊海に迎え入れられた遊馬達はソファに座る…小鳥はフォウ君と戯れ…アストラルは家の中を見回している…。
『だから言っただろアストラル?白野さんは違うって…』
(…おかしい、確かに気配はこの家からしたのだが…)
「ほい、お待ちどうさま!今日は特別にプリン付きだ」
「あ!ありがとうございます!翠さんのプリン美味しいんだー!」
お盆を手にした遊海が戻ってくる…お盆の上にはオレンジジュースとプリンが乗せられている。
(…この男、かなり強いな…この街で見かけたどの人間よりも強い気配を感じる…)
『そりゃそうだよ、白野さんは強すぎて父ちゃんでも勝てた事ないんだから…』
「ん?どうした遊馬?」
「あっ…気にしないでください!最近、遊馬ったら『デュエルの精霊』が見えるって言い出して…」
「へぇー」キン─!
((この男…私の事を
アストラルは遊海の視線に驚く…遊馬の上に浮いている自身を確かに見たのだ…。
「そういえば今日はどうしたんだ?聞いたぞ?最近デュエルが強くなったって」
『ああ!ちょっと強いカードを手に入れたんだ!』
(遊馬…すぐに彼とデュエルするんだ!)
『えっ…?いきなりどうしたんだよ?』
(彼は「No.」に関する「何か」を知っている!)
『わかった…!!白野!久しぶりにデュエルしようぜ!強くなったオレを見せてやるよ!』
「いいだろう、その前に…おやつを食べてからな?」
《フォーウ!》
「遊馬ー!頑張って〜!」
白波家の庭で遊海、そして遊馬とアストラルは向かい合う…!
「手加減はいるか?」
『いいや…今日は本気で来てくれ!!』
(勝つぞ…遊馬!!)
『「デュエルディスク!セット!Dゲイザー!セット!!」』
遊馬は赤いデュエルディスクを、遊海は旧型デザインのデュエルディスクと赤縁のDゲイザーをセットする!
【ARビジョン…リンク完了!】
「『デュエル!!』」
遊海LP4000
遊馬LP4000
「俺のターン!ドロー!」
「『聖騎士アルトリウス』を召喚!」
茶髪の鎧を着た青年騎士が現れる ATK1800
「さらに俺は装備魔法『聖剣カリバーン』と『天命の聖剣』を『アルトリウス』に装備!『カリバーン』の効果により『アルトリウス』の攻撃力は500アップし、俺は1ターンに一度500ライフを回復する!」
アルトリウスが青い線の入った剣と重厚な盾を装備する ATK1800→2300
遊海LP4000→4500
「俺はこれでターンエンド!」
遊海LP4500
アルトリウス(カリバーン・天命) 手札3
「さぁ、かかって来い!遊馬!」
『おしっ…!!かっとビングだ!!』
『オレのターン!ドロー!!』
(遊馬、「ホープ」を呼ベ)
『いきなりかよ!?まぁ…やってやる!「ゴゴゴゴーレム」を召喚!』
青い体を持つレンガのゴーレムが現れる ATK1800
『さらにレベル4のモンスターが召喚に成功した時!『カゲトカゲ』は特殊召喚できる!』
ゴーレムの影から影のように薄いトカゲが現れる ATK1100
『俺はレベル4の『ゴゴゴゴーレム』と『カゲトカゲ』でオーバーレイ!』
2体のモンスターが銀河に飛び込む!
『2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚!!』
39
『現れろ!「No.39希望皇ホープ」!!』
《ホープッ!!》
遊馬のフィールドに白い塔が現れ変形、白き戦士が雄叫びをあげる ATK2500
「ちょ…!?遊馬!何考えてるのよ!!白野さんに『No.』を使うなんて─!?」
「ほう、これが遊馬の切り札か…かっこいいじゃないか!」
『ありがとよ!バトルだ!「ホープ」で「アルトリウス」を攻撃!ホープ剣スラッシュ!!』
ホープが二刀流でアルトリウスに斬りかかる!
「『天命の聖剣』の効果発動!『アルトリウス』は1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない!…まぁ、ダメージは受けるけどな?」
ホープの一撃をアルトリウスが盾で受け止める!
遊海LP4500→4300
『防がれた!…カードを2枚伏せてターンエンド!』
遊馬LP4000
ホープ 伏せ2 手札2
「すごいな遊馬!初ダメージじゃないか?」
『よし…!大きく前進したぜ!』
(楽観するな…あの程度のダメージでは「カリバーン」の効果で回復されてしまう…!)
「俺のターン!ドロー!」
「うん、いい感じだ!自分フィールドに光属性・通常モンスターがいる時、『聖騎士ガウェイン』は特殊召喚できる!」
輝く剣を持った聖騎士が現れる DEF500
「さらに『聖騎士べディヴィエール』を召喚!」
白髪で赤いマントを羽織った騎士が現れる ATK1600
「『べディヴィエール』の効果発動!デッキから『聖剣ガラティーン』を墓地に送る!…そして俺はレベル4の『アルトリウス』と『ガウェイン』でオーバーレイ!」
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚!聖騎士を率いる常勝の王よ…今こそ王道を突き進め!『聖騎士王アルトリウス』!!」
威厳のある重厚な鎧を纏いし騎士王が現れる! ATK2000
『「アルトリウス」が…進化した!?』
「フッ…『アルトリウス』の効果発動!エクシーズ召喚に成功した時、墓地に眠る三種類の聖剣を装備できる!『天命の聖剣』『聖剣カリバーン』『聖剣ガラティーン』を装備!『カリバーン』の効果で攻撃力は500アップ!さらに『ガラティーン』の効果でさらに1000アップする!」
アルトリウスATK2000→2500→3500
(今だ!遊馬!!)
『おう!!速攻魔法『トルネード』を発動!相手の場に3枚以上の魔法・罠がある時!そのうちの1枚を破壊する!『天命の聖剣』を破壊!!』
「甘い!『天命の聖剣』が破壊された時!自分フィールドの戦士族モンスターにこのカードを装備する!再び『アルトリウス』に装備!!」
(『なんだと!?』)
竜巻に吹き飛ばされた天命の聖剣…しかし、風に流されて再びアルトリウスの手に戻る!
「じゃあ俺からのお返しだ!『アルトリウス』の効果発動!ORUを一つ取り除き、自分フィールドの『聖剣』の数まで相手フィールドのカードを破壊する!『希望皇ホープ』と伏せカードを破壊!!
(しまった…!!『No.』の耐性はあくまで戦闘破壊のみ…!効果では破壊されてしまう!!)
『なんだって─!?』
アルトリウスを守護する風の精霊が暴風を起こす…そしてホープと伏せられていた『燃える闘志』が破壊される!
「バトル!『アルトリウス』で遊馬にダイレクトアタック!
「うわあぁァァ─!?」
アルトリウスのカリバーンに魔力が集中…光の斬撃が遊馬に襲いかかる!
遊馬LP4000→500
「『べディヴィエール』で…とどめだな?」
『あ、相変わらず…強すぎる〜…』
《フォウ〜?》
目を回している遊馬にべディヴィエールが優しく手を置いた…。
遊馬LP0
遊海WIN!
「少し強いカードを手に入れたからって…あんまり調子に乗るなよ遊馬?」
『くっそ〜!本当に強すぎるぜ…』
(まさか…この私が反撃する間もなく負けるとは…!)
デュエルが終わり、座り込む遊馬に遊海が語りかける…初敗北がよほど堪えたのかアストラルは肩を落としている…。
「ただいまー!あら?遊馬君に小鳥ちゃん!いらっしゃい!デュエルしてたの?」
買い物袋を提げた翠が帰宅する…。
「翠さん!お邪魔してます!」
「ああ、おかえり!遊馬が少し強いカードを手に入れてな、軽くやってみたんだよ」
『あっという間に負けちまったけどな!』
(…悔しくはないのか?遊馬)
「ん?もちろん悔しいさ!…でも、白野さんに勝つのはオレの一番の目標なんだ!いつかは必ず…勝ってみせる!!」
遊馬はそう言って拳を突き上げた…。
(…観察結果その10、…遊馬はとても負けず嫌いだ)
「『おじゃましました〜!』」
夕暮れになり遊馬と小鳥は帰路につく…
「遊馬!これを持っていけ!」ピシュ!
『うわ…これって、「ズババ」のモンスター・エクシーズ!?』
遊海は1枚のカードを遊馬に投げ渡す…
「この前にたまたま当たったんだ、使うだろ?」
『よっしゃー!!新しいカードゲットだ!ありがとう白野!』
遊馬は飛び跳ねて喜ぶ…
「それから二人とも、最近はなんだか治安が悪いらしい…あんまり遅くならないように帰るんだぞ?」
「『はーい!!』」
元気に返事をした二人は話しながら帰っていった…。
(…岸波白野…彼は何かを隠している、彼に会う時は注意しよう…ん?)
《………キュ〜?》
ふと玄関に目を向けたアストラル…たまたまフォウ君と目が合ったような気がした…。
(…まさか、な)
「さてさて…2人の成長が楽しみだ…コレからが正念場だぞ?いつか、あの時のようなデュエルをしような…」