転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
こんなに連続投稿したのは初めてではなかろうか…?
この後に来るであろうスランプが怖い…!
それでは最新話をどうぞ!
『いけ!「ブラックマジシャン」!
『「青眼の白龍」の攻撃!!滅びのバースト・ストリィィム!!』
「真紅眼の黒竜」!ダーク・メガフレア!!』
─なんだろう、この人達は…顔は見えない、でも解る…これは戦いの記憶…─
『いっけぇ!「E・HEROネオス」!ラス・オブ・ネオス!!』
『「サイバー・ドラゴン」でダイレクトアタック!エヴォリューション・バースト!!』
『「究極宝玉神レインボー・ドラゴン」で攻撃!オーバー・ザ・レインボー!!』
─伝説の決闘者達がモンスターと共に戦い抜いた…人生の…─
『絶望はしない!!「ライフ・ストリーム・ドラゴン」で攻撃!ライフ・イズ・ビューティー・ホール!』
『わたし達の痛みを力に変えて…「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」で攻撃!エターナル・サンシャイン!』
『「ブラック・ローズ・ドラゴン」!ブラック・ローズ・フレア!!』
『「ブラック・フェザー・ドラゴン」で攻撃!ノーブル・ストリーム!!』
『我が一撃を喰らえ!「レッド・デーモンズ・ドラゴン」!アブソリュート・パワー・フォース!!』
『オレ達の未来を受け取れ!オレ達の思いが…未来へと続く光さす道となる!!「スターダスト・ドラゴン」!シューティング・ソニック─!!』
─モンスターとの記憶…─
『「閃光竜スターダスト」でダイレクトアタック!!
『闇を切り裂け!「炎魔竜レッド・デーモン」!
《少年よ、我らは常に決闘者と共にあった…決闘者は自分達の誇り、そして仲間達の為に剣を取る…次は─少年の番だ》
「フガッ…!?……夢…?」
『おはよう遊馬、精が出るの!』
「おはようじっちゃん!『レインボードラゴン』の木像を拭いたらあとはシグナーの竜だけだぜ!」
翌朝、遊馬は朝から木像磨きを頑張っていた…なお、鉄男は闇川と外回りの掃除を、小鳥は朝ごはんを作っている。
「そうだじっちゃん、オレ…昨日変な夢を見たんだ」
『変な夢?』
「ああ、顔が見えない決闘者達が木像のモンスター達と一緒に戦う夢だった…相手は大きな蛇だったり、骸骨みたいなモンスターだったり…巨人みたいなモンスターだったり…自分より強そうな相手と戦う夢だった…」
『ふむ…もしかしたらカードに宿る精霊達が遊馬の想いに応えたのかもしれんのぉ』
「カードの精霊…?」
遊馬にとって聞き慣れない言葉に遊馬は首を傾げる
『曰く、決闘者の想いが籠もったカードには精霊が宿るという、それとは逆に実はカードの精霊達が暮らす異世界があり…デザイナー達はその想いを感じ取ってイラストをデザインしている…という説もある、おそらく昨日のデュエルを見た精霊達がお主に戦いの記憶を見せたのかもしれんのぉ…』
「精霊達の世界…戦いの記憶かー!なんだかすごい体験をした気がするぜ!」
「遊馬ー!六十郎おじいさん!朝ごはんできたよー!」
『おっ!ありがとう小鳥ちゃん!』
「今いくぜ!」
小鳥の声に2人は話を中断…朝ごはんを食べに向かった…。
「「「お世話になりました!」」」
『うむ、またいつでも来るといい!WDCでの活躍を期待しておるよ!』
昼過ぎ…全ての木像を磨き上げた遊馬達は決闘庵をあとにしようとしていた…なお、遊馬が一人で木像を磨き、小鳥と鉄男は他の場所を綺麗にしていた。
「うへぇ…またこの石段か…」
「情けないな鉄男!降りる方が楽だろ!」
「ふふふ…あれ?誰か上がってくるよ?」
『ふぅ…ふぅ…』
石段を下りていく遊馬達、そこに下から日傘を差した女性が大きな袋を持ちながら上がってくる…。
「なんだか大変そうだな…オレ手伝ってくる!」
「遊馬!転ばないでよ〜!?」
遊馬はその様子を見て放っておけず助けに向かった…。
「大丈夫か?決闘庵に用があるなら荷物持ってくぜ?」
『あら…六さんの新しいお弟子さんかしら?いいの?』
遊馬が声を掛けたのは白髪混じりの緑色の髪の老婦人だった、年齢は春より少し下ぐらいだろうか…しかし年齢よりも若く見える女性だった。
「問題ないぜ!体力はあり余ってるからな!」
『ふふふ…じゃあお願いしようかしら!』
「じっちゃ〜ん!お客さんが来たぞ〜!」
『はて…?客人とな?』
決闘庵に逆戻りした遊馬は六十郎に呼びかける。
『こんにちは!六さん!パンを持ってきたの、よかったら食べてくれる?』
『おぉ!るーちゃんか!いつも悪いのぅ!』
「じっちゃんの知り合いなのか?」
親しげに話す婦人と六十郎に遊馬が問い掛ける
『うむ、儂の茶飲み友達での…るーちゃん、こやつは九十九遊馬…決闘庵期待の新人じゃ!』
『そうなんだ!貴方の名前は?
「「「へっ!?」」」
(なに…?私が見えているのか!?)
老婦人の言葉に遊馬達は騒然となる…婦人は確かに遊馬の背後にいるアストラルを見て話しているのだ…!
『なんじゃ遊馬、お主も精霊持ちじゃったのか』
「あ、ああ…デュエリストの幽霊?みたいな…オレにしか見えない奴が一緒にいるぜ…?」
(…私はアストラル…私が見えているのか?)
『アストラルっていうのね!もちろん視えているわ!私は精霊が見えるの!ね?クリボン!』
《クリリ〜ン!》
「うわ!?モンスターが出た!!」
「「?」」
遊馬の目の前にリボンを付けた毛玉のモンスターが現れる…小鳥達には見えていないようだ。
『るーちゃんもデュエリストでな、儂にも見えんが精霊達と言葉を交わす事ができるんじゃよ…そうじゃ!遊馬、るーちゃんに手合わせしてもらいなさい、きっといい経験になるぞ?』
『あら、面白そうね!どうかしら遊馬君、アストラル?』
(遊馬、これは老人から託されたデッキを試す良い機会になる…受けてはどうだ?)
「そうだな!じいちゃんのデッキで強くなったオレのデッキの試運転だ!!」
「『デュエルディスク!セット!Dゲイザーセット!』」
決闘庵の道場で遊馬と老婦人は対峙する!
【ARビジョン…リンク完了!】
「よろしくお願いします!!」
『ふふっ、よろしくね!』
「『デュエル!!』」
老婦人LP4000
遊馬LP4000
『私のターン、ドロー!』
『「ジェリー・ビーンズマン」を召喚!』
豆の顔を持つ小さい戦士が現れる ATK1750
『カードを1枚伏せてターンエンド!』
老婦人LP4000
ジェリービーンズマン 伏せ2 手札4
「オレのターン!ドロー!」
(遊馬、ここは慎重にいくぞ)
「おう!『ゴゴゴゴーレム』を召喚!」
青い大きなゴーレムが現れる A1800
「バトルだ!『ゴゴゴゴーレム』で『ジェリービーンズマン』を攻撃!」
『わっ!そっか、アストラルが遊馬君にアドバイスしながら戦うのね!』
ゴーレムがデコピンで豆戦士を吹き飛ばす!
老婦人LP4000→3950
「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」
遊馬LP4000
ゴゴゴゴーレム 伏せ2 手札3
『私のターン!ドロー!』
『「アーマード・ホワイトベア」を召喚!』
鎧を纏ったシロクマが現れる ATK1800
『そして装備魔法「一角獣のホーン」を装備!攻撃力を800アップ!』
シロクマの額に白い角が生える ATK1800→2600
『バトルよ!「アーマードホワイトベア」で「ゴゴゴゴーレム」を攻撃!』
『リバース罠「攻撃の無敵化」を発動!「ゴゴゴゴーレム」を戦闘破壊から守る!』
ゴゴゴゴーレムをバリアが包み込む!
遊馬LP4000→3200
『六さん直伝のモンスターを守るデュエルね!流石だわ!私はフィールド魔法…「古の森」を発動してターンエンド!』
道場が清らかな森に覆われる…
老婦人LP3950
アーマードホワイトベア(一角獣のホーン) 古の森 伏せ1 手札2
「なんだろう…あのお婆ちゃんのデュエル…なんだか静かなデュエルですね」
遊馬と婦人のデュエルを見ていた小鳥が呟く…
『そうじゃのう、るーちゃんは戦いを好む性格ではない…けどな、幼い頃に大きな戦いに巻き込まれた事があるんじゃよ』
「大きな戦い…?戦争とかか?」
『いいや…もっと大変な戦いじゃよ、見てればわかるじゃろうて…』
「オレのターン!ドロー!」
「よし!『ガンバラナイト』を召喚!」
両手に盾を構えた騎士が現れる ATK0
「オレはレベル4の『ゴゴゴゴーレム』と『ガンバラナイト』でオーバーレイ!」
2体のモンスターが銀河に飛び込む!
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現われろ!新たな仲間『交響魔人マエストローク』!」
巨大な指揮棒剣を持った魔人が現れる ATK1800
(遊馬、装備魔法だ)
「おう!手札から装備魔法『幸運の鉄斧』を装備!攻撃力を500アップ!」
光かがやく斧がマエストロークに装備される ATK1800→2300
「そして『マエストローク』の効果発動!ORUを1つ使い相手モンスターを裏守備表示に変更する!安眠のノクターン!」
マエストロークが指揮棒を振る…すると心地よい音楽が流れてアーマードホワイトベアは眠ってしまう… ATK2600→DEF1400
(そして装備モンスターが裏守備表示になった事で「一角獣のホーン」は破壊される!)
『「一角獣のホーン」が破壊された時に効果発動!このカードが破壊された時、このカードをデッキトップに戻すわ!』
「バトルだ!『マエストローク』で裏守備の『アーマードホワイトベア』を攻撃!」
マエストロークが眠っていたシロクマの鼻ちょうちんを割る…シロクマはそのまま驚いて消えてしまった…。
「よし!」
『まだよ?「アーマードホワイトベア」が破壊された時に効果発動!デッキから「レグルス」を特殊召喚!よろしくね!』
《わかった!》
額から角を生やした白き聖獣がデッキから飛び出す! ATK1700
「すげぇ…!モンスターが喋ってる…!!」
(精霊とは喋るものなのか…)
『まだ終わりじゃないわ!フィールド魔法「古の森」の効果を発動!この森で争う事は許されない…バトルフェイズが終わった時、攻撃したモンスターを破壊するわ!』
(そうはさせない!遊馬!)
「『マエストローク』のもう1つの効果発動!自分の『魔人』モンスターが破壊される時!ORUを取り除いて破壊を無効にできる!オレはこれでターンエンド!」
遊馬LP3200
マエストローク(鉄斧) 伏せ1 手札2
『やるじゃない遊馬君、私のお兄ちゃんの小さい頃より強いかも…!』
「ありがとう!えっと…」
『あ!自己紹介がまだだったわね、私は龍可!六さんからはるーちゃんって呼ばれてるの!』
『私のターン!ドロー!』
『「共闘するランドスターの剣士」を召喚!』
不思議な力を宿した妖精剣士が現れる ATK500
『いくわ!私はレベル4の「レグルス」にレベル3の「ランドスターの剣士」をチューニング!』
ランドスターの剣士が緑の輪に変化してレグルスを包み込む!
4+3=7
『聖なる守護の光…今交わりて永久の命となる!シンクロ召喚!降誕せよ!「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」!』
聖なる輝きを纏い、たおやかな妖精竜が現れる!ATK2100
「シンクロ召喚!?それにそのドラゴン、木像の─!?」
(まさか、彼女は…!)
突然の木像のモデルとなったドラゴンの出現に遊馬とアストラルは驚きを隠せない…!
「おじいちゃん!?もしかして龍可さんって…!」
『その通り!るーちゃんはシグナーの竜の使い手にして、チーム5D'sのメンバー!紛れもない伝説の決闘者の1人なんじゃよ!』
『六さん!もう何十年も昔の話よ?そんなに自慢げに話さないで、ね?』
龍可は頬を染めながら六十郎に抗議する…
《龍可、久しぶりのデュエルはどうですか?》
『大丈夫よ、エンシェントフェアリー!少し力を貸してね!『エンシェントフェアリードラゴン』の効果発動!フィールド魔法を破壊して、自分のライフを1000回復するわ!プレイン・バック!』
《わかりました!はぁ!》
エンシェントフェアリーが力を開放する、すると森が静かに消え去り、癒やしの力が龍可を癒やす…!
龍可LP3950→4950
「これが伝説のシグナーの竜の力…!」
(彼女がこの世界での伝説のデュエリスト…!ならば今までの強さも納得できる…!)
アストラルは冷静に戦況を分析する…
『そして罠カード『妖精の風』を発動!フィールドの表側表示の魔法・罠を全て破壊してお互いに1枚につき300ダメージを与える!』
(しまった!)
フィールドに風が吹き荒れてマエストロークの斧が吹き飛ばされる!
マエストロークATK2300→1800
龍可LP4950→4750
遊馬LP3200→2900
「破壊された『幸運の鉄斧』の効果発動!1ドロー!」
『さらに私は「死者蘇生」を発動!もう一度お願い!「レグルス」!』
《はっ!》
再び獅子の聖獣が現れる ATK1700
「そして『レグルス』に装備魔法『団結の力』を装備!自分のモンスター1体につき攻撃力が800アップするわ!」
《我が力は龍可とエンシェントフェアリー様の為に!!》
レグルスATK1700→3300
「攻撃力3300!?」
『バトルよ!「レグルス」で「マエストローク」を攻撃!レグルス・インパクト!』
《活路を開く!はぁぁ!!》
力を増したレグルスがマエストロークに突進…粉砕する!
「うわっ…!?」
遊馬LP2900→1400
『「エンシェントフェアリードラゴン」で遊馬君にダイレクトアタック!エターナル・サンシャイン!!』
エンシェントフェアリーから優しく強い光が放たれる、その光は道場全てを包み込んだ…
遊馬LP0
龍可WIN!
「つ、強えぇ…これが伝説のデュエリストの力…!」
(「No.」を使えば勝てたが…デッキ調整の課題だな)
『「柔よく剛を制す」…それがるーちゃんの戦い方じゃ、お主達には良い勉強じゃろうて…おや?』
デュエルが終わり、尻もちをつく遊馬に六十郎が語り掛ける…そして気づく、ARビジョンが消えたにも関わらずエンシェントフェアリードラゴンが残っているのだ…。
《真っ直ぐな心を持つ少年、そして異邦の者よ…貴方達には必ず大きな困難が訪れます…しかし、諦めてはなりません…貴方達2人の心が重なりし時…きっと大きな奇跡が起きる事でしょう…頑張るのですよ?》
「エンシェントフェアリードラゴン…!おう!!どんな壁があったって乗り越えてみせるぜ!」
(助言に感謝する、貴女の言葉は忘れない)
《ふふ、それではさようなら…龍可、またあとで…》
2人の答えに満足したのか…エンシェントフェアリードラゴンはそのまま消えていった…。
「今の、私にも見えた…」
「俺もだ…すっげー…」
小鳥と鉄男はその様子を眺めているしかなかった…。
「うわぁ…!これがチーム5D's…!」
『そう、この真ん中にいるのがリーダーの遊星…隣にいるのがジャック、それにクロウにアキさん…ブルーノに小さい頃の私と龍亞…そして遊海さん、あの頃が懐かしいわ…』
デュエルが終わり、龍可は5D'sの写真を見せながら昔の話を聞かせる…。
『…遊馬君はここに来る前に危険な決闘に巻き込まれたんだっけ』
「ああ…危うく負けてアストラルが死んじまうところだったんだ…」
(……)
龍可は2人の顔色を見て察する…かつての自分達と同じ感じがすると…。
「私達もね、アーククレイドル事件の時に命を懸けた戦いに巻き込まれたわ…5D'sのみんながそれぞれに危険な相手と戦った…一番大変だったのは遊海さんだったわ…」
「白波遊海…世界最強の決闘者が…」
遊馬は写真に写る赤帽子の青年を見つめる…
『秘密結社イリアステル…その中には……
「龍可ばあちゃん…」
その話をする龍可は涙を浮かべていた…あの時の悲しみを思い出すように…。
『遊馬君、貴方は彼や遊星、そして初代決闘王の武藤遊戯さんと同じ「遊」の字を持っているわ!きっとその事には意味がある…!だから決して諦めてはだめよ…!』
「…ああ、オレは絶対に諦めねぇ!今度こそ…絶対にカイトを倒してみせる!」
遊馬は拳を握って約束する…その目にもうカイトへの恐れはなかった…。
「「「お世話になりました!!」」」
夕方になり遊馬達はようやく決闘庵を後にする…。
『私の話に付き合わせて遅くなっちゃったわね…麓まで送っていくわ!』
「送る…どうやって?」
『ふふっ…!レグルス!お願いね!』
《ああ、彼らをバス停まで送ればいいのだな?》
「「うわぁ!?」」
突然実体化したレグルスに小鳥達は驚く…
《背中に乗れ、少年達よ!》
「「「よ、よろしくお願いしまーす…」」」
遊馬達は恐る恐る背中に跨がる…
《しっかり掴まっていろ!ウオオォォ!!》ダッ…!!
「きゃああああ─!?」
「うおぉぉ─!?マジやべぇぇー!?」
遊馬達は悲鳴を上げながら山を降りていった…。
『六さん、ドラゴン達の像を見せてくれる?』
『ああ、しかし時間は大丈夫か?あの子達のバスが最後のバスじゃよ?』
『大丈夫!
Side決闘庵
遊馬達を見送った六十郎と龍可はシグナーの竜達の部屋に向かっていた…。
『ん…?扉が開いておる…闇川か?』
『…この、気配は……!』
2人が竜の部屋に着くと扉が少し開いている…2人は慎重に扉を開く…
『っ…!何者じゃ!!』
「…おっと、すまない…ついドラゴン達の像に見惚れてしまった」
六十郎は警戒態勢を取る…蝋燭に照らされた部屋の中心、そこに見覚えのない青年が立っていたからだ…。
「よくできた木像だ、あの時の事が昨日の事のように蘇るよ……ん?そこにいるのは…龍可か?」
『ああ…!!』
『るーちゃん!?ちょっと待て!そやつは!』
龍可が青年に走り寄る…そして…
『遊海さん─!!』
「おっとっと…!やっぱりそうか!久しぶりだなぁ!こうして会うのはもう10年振りくらいか?」
『え』
龍可は青年に抱きつく、まるで童心に返ったように…青年もそんな彼女の頭を優しく撫でている…。
『もう!本当に遊海さんは忙しすぎ!手紙もなかなかくれないし!!』
「悪い悪い、色々ドタバタしててなぁ、ほら…六十郎さんが目を丸くしてるぞ?前のお淑やかさはどうした?」
『アンタ…いや、貴方は…まさか…!!』
「感謝する、決闘庵の主・三沢六十郎…貴方のおかげで遊馬は立ち直る事ができた…あとはあいつら次第だ」
龍可を離した青年は服装を変える…黒いジャケットから赤帽子・赤ジャケットの姿へ…
『そうか、貴方が遊馬の「先生」か…手合わせをお願いしても?』
「ああ、貴方が好きそうなデッキで相手をしましょう…それが返礼になるのであれば!」
『願ってもない…貴方との決闘…それが儂の夢だった!』
「『デュエル!!』」
黄昏時の決闘庵を凄まじい闘気が埋め尽くした…。
気まぐれアンケート 今までの物語で一番良かったのは?
-
DM編
-
GX編
-
5D's編
-
断章・幕間