転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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第1部DM編 第1章 転生 童実野町
不幸な死からの転生


突然だが俺は死んだ、理由はバイトでやっていた引越屋で後輩と一緒に階段で運んでいた大型冷蔵庫に押し潰されたのち運悪く、階段を落ちた先の正面に鉄パイプが突きだしていて左胸に風穴が開いたからだ、俺が最後に見たのは自分の胸から飛び落ちた心臓だった、死から逃げる某映画みたいだと自分でも思わず笑いながら意識を失った。

 

あぁ、後輩に迷惑かけちまうな、俺の遺体を見てトラウマになってなければいいけど…。

 

 そして死んだ俺はテンプレの如く白い空間にいる、こうして冷静に自分語りをしているが内心は心臓がバクバクしている(しかし心臓はない、そもそも体も無い)

 俺がそんなことを考えていると目の前の空間に針金で作ったような四角い枠が現れてその中から所々黒く焦げて穴の空いた白い衣を纏ったお爺さんが現れた、容姿としては遊戯王の罠「神の」シリーズの神様に激似で少しビックリした。

 

 

「ワシはお主の世界の管理者いわゆる神様じゃ、今回は本当にすまなかった」

 神様は開口一番俺に謝罪してきた、ということは俺は本当は死ぬはずではなかったと?

「そういうことじゃ、本来であれば階段から落ちて全身骨折で済むはずじゃったんだが…」(いや、それも充分痛い)

神は視線を落とし

「その…妻が料理を作る時に失敗して大爆発を起こしてお主の『人生の記録簿』を吹き飛ばしてしまったのじゃ、ワシも巻き込まれてこのとおりじゃ」

と神様は自分の衣を摘まむ

「本当ならお主はあと70年ほど生きるはずじゃった、なのでその人生を終わらせてしまったお詫びにお主を記憶を持ったまま転生させたい、できるだけ特典も付けよう!」

 

 

神様はそう言い指を鳴らすと目の前に一枚の紙が現れる、そこには転生したい世界、希望する性別・容姿、希望する特典(5個まで)、最後に自分の名前と書かれていた。

 

「そうそう、いまのお主は体が無いから念じるだけで書けるようにしておいたぞ」

神様はそう注釈してくれた、本来であれば俺はここで怒り、悲しまなければならないのだろう、しかし俺は前世には未練はない、あるとすれば両親に会えなくなってしまったことだろう、最後に一度くらい親に感謝しご飯を一緒に食べたかった。しかしそれは叶わぬ願いだろう、だからこそ  俺は来世を強く生きたいと思い、紙に記入し始めた。

 

 

 

 

転生する世界:遊戯王世界(バトルシティからヴレインズの世界が一繋がりになった世界)

 

性別:男 容姿:少し背の高いコナミくん(フツメン)

 

特典①決闘以外での不老不死(容姿20代固定)

  ②前世で持っていた遊戯王のデッキ、カード全て(神のカード、邪神、決闘龍、No.、ペンデュラム、リンク含む、全てOCG効果)

  ③遊戯王世界の一般教養

  ④全ての召喚方法に対応したカモフラージュ機能付きデュエルディスク

  ⑤遊城十代レベルの精霊の力とパートナー精霊

 

 転生先の名前:白波 遊海 (シラナミ ユウミ)

 

 

 

「これでお願いします。」 

俺は希望を書き終え紙を神様の方へ渡す。

「ふむ…。特典全てを許可しよう、但し神のカードやNo.だけは一時的に使用制限を掛けさせてもらうぞ?

これから行く世界ではまだ力が強過ぎるからの。あと不老不死は申請が面ど…オホン、大変じゃから闘いの儀くらいまでは発動しないから注意するのじゃ」

神様はそう言うと空間に孔を開ける。

「この孔をくぐれば転生開始じゃ、さぁ逝くがよい!」

「神様、最後に質問いいですか?」

「なんじゃ?」

「何でそこまで遊戯王に詳しいんです?」

「何簡単な事よ、ワシも遊戯王のファンなんじゃ、シリーズは全て視ておるよ」

「な、なるほど…。謎が解けました…、それじゃあ行って来ます!短い間でしたがありがとうございました!」

「おう、困ったら相談はいつでも聞くからの~!」

 

そうして俺は孔を潜る、そして意識が遠いた。


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