転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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対決!熱き決闘者・ゴーシュ!〜思いを力へ〜

【罠ポイント!「セメタリーボム」!】

 

「どわあああ!?」

 

 

ドオォォン!!

 

 

「こらぁ!しっかりしろ〜!?」

 

「ケホッ…そんな事言ったって〜!?」

 

(遊馬!また罠ポイントだ─!!)

 

「げげっ!?勘弁してくれぇぇ!?」

 

凌牙と別れた遊馬一行は地下セクションを彷徨いながらデュエルの相手を探し続けていた…だが、相手を見つける事はできず…遊馬は何度も何度も何度も「罠ポイント」ばかりに引っ掛かり、ダメージを受け続けていた…。

 

 

 

「…遊海…カイト…Ⅴ…Ⅳ…シャーク……オレは…」

罠をギリギリで回避した遊馬は今までのデュエルを思い返す…。

アークライト兄弟を救う為に命を懸けた遊海

 

ハルトの為に全てを懸けて師匠であるⅤを倒したカイト

 

兄弟の為に汚れ役を背負いトロンから見捨てられたⅣ

 

そして、遊海を…父親を傷付けられた怒りで新たな力に目覚めてしまった凌牙…

 

遊馬はこの地下セクションでデュエルの持つ「恐ろしさ」を嫌と言うほど味わっていた…。

 

 

「あっ…!?遊馬!前─!!」

 

「えっ…うわあああ!?」

考え込んでいた遊馬は線路の分岐に突っ込む…そして半ばコントロールを失いながら戦いの場へと導かれた…。

 

 

 

 

 

 

 

「な…なんだ此処…?」

 

(…どうやら、ここが私達の戦うフィールドらしいな…)

辿り着いた先はアメリカの「グランドキャニオン」に似た崖地帯…そこでは1人の漢が遊馬を待ち受けていた…。

 

 

 

『よお、待ちくたびれたぜ…遊馬!』

 

「お前は…ゴーシュ!!」

崖地帯…「デンジャラス・キャニオン」の一角にある廃駅でその男…元運営委員・ゴーシュは遊馬を待ち受けていた、ゴーシュは地下セクションで遊海を除けば唯一、ナンバーズを所持せずに勝ち残った強者である…!

 

 

『さぁ…!おっ始めようぜ遊馬!!俺達のデュエルを!!』

ゴーシュは獰猛な笑顔を浮かべながら遊馬を睨みつける!

 

「望むところだ!!」

 

 

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

 

 

デュエルダイジェスト 遊馬対ゴーシュ

 

 

 

 

 

『先攻はもらったぁ!!俺のターン!「H・Cダブル・ランス」を召喚!!』

先のフィールドとは違いデュエルコースターに乗ったまま始まった遊馬とゴーシュのデュエル…先手を取ったゴーシュは二槍使いの戦士を召喚するが…!

 

ガラガラッ

 

「ゴーシュ!危ねぇ!!」

 

『うおおっ…!?』

突如としてゴーシュが落石に襲われる!!

 

 

『説明しよう!これが「デンジャラス・キャニオン」の効果なのだっ!!』

 

デュエルコースターにMr.ハートランドが映しだされ「デンジャラス・キャニオン」の効果を解説する…それは攻撃表示でモンスターを召喚・特殊召喚または攻撃したプレイヤーに200ダメージを与えるというもの…まさにこの場所は「危険地帯」なのだ…!

 

 

 

「ちょ、ちょっと待てぇぇ!?オレのライフはたったの1()0()0()しかないんだけど〜!?」

遊馬が自分のライフカウンターを指さす、残りライフは僅か100…モンスターを攻撃表示で召喚した時点で遊馬の敗北が決まってしまう…!

 

 

『チッ…(アンタらしい仕掛けだな、Mr.ハートランド…俺を()()()()()のお膳立てか…でもよぉ…!)』

ゴーシュは気付いていた、このフィールドは明らかにゴーシュを勝たせる為のものなのだと…以前のゴーシュならハートランドの思惑に乗って遊馬を倒していただろう…だが、()のゴーシュは─!

 

 

『(アイツの…遊馬のおかげで思い出したんだ…!俺の本当に()()()()()()()()を─!!)これが…俺のやりたかったデュエルだ!!』

遊馬とのデュエルを通じて本来の自分…デュエルでの熱い戦いを求めていた自分を呼び覚まされたゴーシュは真正面から遊馬にデュエルを挑む!!

 

 

『「ダブルランス」は1体で2体分のエクシーズ素材となる事ができる!俺はレベル4の「ダブルランス」2体分でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ!「H-Cガーンテーヴァ」!!』

ゴーシュはダメージを受けながらインド神話の剛弓の名前を持つ戦士を召喚する!

 

『俺はカードを2枚伏せてターンエンド!…さぁ!遊馬!見せてみろ!お前のノリを!!』

 

「ゴーシュの奴…最初から全開じゃねぇか…!(でも、オレのライフは残り100…どうすれば…)」

遊馬はゴーシュを睨みつける…ライフは残り100、今の遊馬に打てる手は少ない…。

 

 

(遊馬、今の彼は気迫に満ちている…我々も全力でいかなければ…勝ち目はないぞ…!)

 

「っ…わかってるさ!そんな事…!!」

遊馬はアストラルの言葉に苛立ちながらデッキトップに手を掛ける!

 

 

 

「オレのターン!ドロー!!」

 

『フッ…今だ!!()()()()()()()を喰らえ!!』

 

(「しまった!!」)

ゴーシュが罠の発動を宣言した瞬間、遊馬達の顔が青褪める…バーン系のカードなら遊馬のデュエルはここで終わってしまう──!

 

 

 

 

『罠カード発動!「ヒロイック・ギフト」!相手ライフが2000以下の時!()()()()()()4()0()0()0()()()()!そして俺はカードを2枚ドローする!!』

 

 

キィン─!

 

「うわっ…え…?」

ゴーシュの罠から放たれた光が遊馬に直撃する…だが、それはダメージではなく、遊馬を癒やす回復の光だった…。

 

 

(何故、遊馬のライフを回復させたのだ…?)

アストラルはゴーシュの行動に困惑する…デュエルモンスターズにおいて相手ライフを回復させるメリットはほぼない、それこそ回復をダメージに変える「シモッチバーン」や、ライフ差がある事が必要なカードを発動する為の手段としてがほとんどだろう…。

 

 

「てめぇぇ!なんのつもりだ〜!?」

 

『ハッ…勘違いすんな!俺はドローしたかっただけだ!』

 

(彼は遊馬のライフを回復させてまで…デュエルに全てを懸けているという事か…)

アストラルはゴーシュの意図を察した…ゴーシュはただ、()()の遊馬と()()()()()()()()()()()が為に敢えて敵に塩を送ったのだと…。

 

 

「っ…!オレはモンスターをセット…!カードを1枚伏せてターンエンドだ!」

 

(遊馬…守りばかりでは彼に勝つ事はできないぞ…!)

 

「わかってる…!オレにはオレの作戦があるんだよ!」

遊馬は守りの一手を選びターンを終える…。

 

『ハッ…!ずいぶん慎重じゃねぇか!なら俺からいくぜぇ!』

遊馬のライフが回復した事で憂いがなくなったのかゴーシュは攻勢に打って出る!

 

 

「行け!『H・C夜襲のカンテラ』!遊馬の裏守備モンスターを攻撃!『カンテラ』は裏守備モンスターをダメージ計算なしで破壊できる!」

『カンテラ』から放たれた火炎がドリルを持ったモグラを破壊する!

 

「破壊された『モグモール』の効果発動!破壊された時!守備表示で特殊召喚できる!」

 

『無駄だ!「ガーンテーヴァ」の効果発動!ORUを1つ使う事で特殊召喚されたレベル4以上のモンスターを破壊する!!』

 

「なんだって─!?」

ORUを吸収した「ガーンテーヴァ」が「モグモール」の頭上に矢を放つ…その矢は無数に分裂、矢の雨となって遊馬の場に降りそそぐ!!

 

 

『遊馬…テメェ、()()()()()()()()なんてしてんじゃねぇぞ!!そんなデュエルを続けるなら…俺が叩き潰してやる!!「ガーンデーヴァ」でダイレクトアタック!!』

 

「まだだ!罠カード『バトル・ブレイク』を発動!攻撃モンスターを破壊してバトルフェイズを終了する!!」

 

『それで…守ったつもりかぁ!?カウンター罠「戦士の誇り」発動!バトルフェイズを終了させるカードを無効にし破壊する!!』

 

「なっ!?うわぁ!!」

 

「遊馬!!」

ゴーシュは遊馬の守備カードを粉砕…『ガーンデーヴァ』の矢が遊馬を貫く!

 

 

『わかったか遊馬!!そんなノリじゃ…俺は倒せねぇぞ!!ターンエンド!』

 

「っ…オレは…このデュエルに負ける訳にはいかないのに…!!」

自分のダメージを気にする事なく攻めてくるゴーシュに遊馬は焦りを見せる…だが、アストラルは遊馬が劣勢になっている原因に気付いていた…。

 

(…遊馬、君はこのままでは()()()()()()()()()()()()()

 

「はっ…!?何を言ってるんだよアストラル!?」

 

(今の君は…デュエル勝つ事にこだわり過ぎてデュエルを()()()()()()…おそらく遊海やカイト、そしてシャークの全てを…命を懸けたデュエルを見た事で無意識に恐れが生まれてしまったのだろう…)

 

「オレが…オレがビビってるって言うのかよ!!」

 

(違うのか?)

遊馬が声を荒らげる…アストラルの指摘は当たっていた。

今まで遊馬が経験した事のないデュエル…否、全てを懸けた「決闘」…目の前で起きた死闘が遊馬の心に「恐怖」を刻み込んでしまったのだ…。

 

「オレは…オレはビビってなんかねぇぇ!!」

遊馬は恐怖心を誤魔化すように声を張り上げる…!

 

 

 

 

「バトルだ!装備魔法『ワンショット・ワンド』を装備した『ガガガマジシャン』で『ガーンデーヴァ』を攻撃!!」

アストラルの言葉に半ばヤケになった遊馬は「ガガガマジシャン」の攻撃力を2300まで上げてゴーシュに攻撃を仕掛ける!

 

『そんなノリが通じるかぁ!!罠カード「ヒロイック・アドバンス」発動!攻撃対象を「夜襲のカンテラ」に変更する!さらにその攻撃力は倍になり、お互いのモンスターはその戦闘では破壊されない!!』

 

「なっ…!?」

『ガガガマジシャン』と『カンテラ』の攻撃がぶつかりあい『ガガガマジシャン』が吹き飛ばされる!

 

 

「ぐっ…!『ワンショットワンド』の効果発動!装備モンスターが攻撃した後、このカードを破壊する事で1ドロー!…そして手札の『グランドラン』は相手の場にエクシーズモンスターが存在する時!特殊召喚できる!!」

 

『おぉ!?』

遊馬の場に岩の体を持つモンスターが現れ、ゴーシュは目を輝かせる!

 

 

「オレはレベル4の『ガガガマジシャン』と『グランドラン』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!現れろ!『ガガガガンマン』!!」

遊馬の新たな仲間…西部劇のガンマンのようなガガガモンスターが現れる…だが、その表示形式は守備表示だった。

 

『あぁ!?守備表示だと!?』

 

(…たしかに守備表示なら『デンジャラスキャニオン』のダメージは受けないが…)

ゴーシュは守備表示で召喚されたモンスターを見て失望した様子をみせる…。

 

 

「『ガガガガンマン』の効果発動!このモンスターが守備表示の時!ORUを1つ使い効果発動!相手に800ダメージを与える!!」

 

『なっ…!?うおぉぉ…!?』

『ガガガガンマン』の銃が火を吹き、ゴーシュを貫く!

 

 

「どうだゴーシュ!!」

 

『…「どうだ!」だとぉ…?こんなチャチな攻撃しやがって…!俺は…俺はお前とこんな()()()()()()()()()をしたかったんじゃねぇ─!!!』

 

「えっ…?」

ゴーシュは遊馬に対して怒りを爆発させる…!!

 

 

 

『エクシーズ召喚!!現れろ!「H-Cクサナギ」!!』

ゴーシュは新たなエクシーズモンスター…日本神話の神剣の名を持つ戦士を召喚する!

 

 

『遊馬…!俺を倒したかったら…お前の本当のデュエルでかかってきやがれぇ!!』

 

「オレ自身の…デュエル…?」

 

『そうだ!!それこそが…()()()()()()()ってモンだろうが!!』

 

「あっ…」

そこで遊馬はようやく自分のしてきた間違いに気付いた…。

そもそも、何故ゴーシュは先攻を取ったのか?…それはライフが尽きる寸前の遊馬を「デンジャラスキャニオン」の効果で敗北させない為だった。

 

何故、遊馬のライフを回復させたのか?…それは遊馬とゴーシュが求める熱いデュエルをする為だった…。

 

 

ゴーシュはここまで「自分のデュエル」を貫いてきた…だが、遊馬はデュエルに「恐れ」を抱き…自分の信条である「かっとビング」に反するようなプレイングをしてきた……それは、全身全霊で向かってくるゴーシュをどれ程失望させ、その誇りを傷付けたのか…遊馬はようやく気付いたのだ…!

 

 

 

 

「……!」

 

「遊馬…?」

自分の過ちに気付いた遊馬はデュエルコースターを引き込み線の駅へと停車させる…。

 

 

「すまねぇ小鳥…ここで、降りてくれ…ここから先はオレ1人で行く…!」

 

「えっ…?」

 

「…頼む、アイツとのデュエル…オレは、オレの全てを懸けなきゃならないって気付いたんだ…!そうなったら…オレはお前を守りきる自信がねぇ…!」

遊馬は小鳥にコースターから降りるように促す…ゴーシュとの全てを懸けたデュエル、それは先のデュエルのように激しい攻防になる…遊馬は自分の覚悟の為に、そして小鳥を守る為にコースターから降りるように頼んだのだ…。

 

「…わかった!でも、その代わり…絶対に勝って迎えに来るんだぞ?」

 

「おう!!」

小鳥は静かにコースターから降りる…そして遊馬はゴーシュとの真剣勝負の為に走り出した…!

 

「頑張れ!遊馬ー!!」

 

 

 

(…遊馬、シャークやカイトは恐るべき力を持っていた…そして君の師匠である遊海もトロンに敗北した…彼らに君が恐怖を感じたとしても、それは私にも充分に理解できる…だが君はいつだってそんな恐怖を乗り越えてきたはずだ…)

 

「アストラル…行くぜ!オレは結局、オレのデュエルをするしかねぇんだからな!」

 

(ああ、勝つぞ…遊馬!!)

遊馬はようやく自分を取り戻した、凌牙にカイトそしてトロン…この先に待ち受ける強敵と戦う為に遊馬は覚悟を決める!!

 

 

 

「待たせたなゴーシュ!!…今度こそ、オレのデュエルを見せてやるぜ!!」

 

『おぉ!?ようやく本気になりやがったか!!さぁ…!熱いデュエルを始めようぜ!!』

覚悟を決め、熱い気持ちを取り戻した遊馬を見てゴーシュは嬉しそうな笑みを浮かべる!

 

 

『魔法カード「戦士の誘惑(ファイターズ・チャーム)」を発動!相手フィールドの攻撃力よりも守備力の高い守備表示モンスターを対象に効果発動!そのモンスターを攻撃表示にして攻撃力を守備力と同じにする!バトルだ!「クサナギ」で「ガガガガンマン」を攻撃!!』

 

「罠カード『オーバーレイ・バスター』を発動!『ガガガガンマン』の攻撃力を500アップさせ、さらに相手のエクシーズモンスターをバトルで破壊した時!相手モンスターのORU1つにつき500ダメージを与える!!」

 

『そうはさせるかぁ!「クサナギ」の効果発動!ORUを1つ使い!相手の罠カードの発動を無効にして自身の攻撃力を500アップする!!』

 

「なっ!?攻撃力3000─!?」

激しい攻防の末に「クサナギ」が「ガガガガンマン」に斬り掛かる!

 

 

「まだだ!速攻魔法『ファイティング・バンド』を発動!このターン!自分のモンスターはバトルでは破壊されなくなる─!」

 

『やるな…!だが、切れ味は受けてもらうぜ!!』

 

「うわぁ!!」

咄嗟に発動した速攻魔法で「ガガガガンマン」は炎の壁に護られるが…ダメージが遊馬に襲い掛かる!

 

 

『ハッ…!これでお前の残りライフは600…いいかげん諦めるかぁ?』

 

「何を言ってやがる…!本当の勝負はこれからだぁぁ!!」

 

『くぅぅ〜!!これだぜ!コレ!!俺が求めていたノリはよぉぉ!!ハハハハハ─!!!』

遊馬の答えを聞いたゴーシュは心の底からの笑顔をみせる…その時だった…!

 

 

ガコン!!

 

 

「『へっ!?うわあああ─!?』」

突如としてデュエルコースターの線路が途切れ、遊馬とゴーシュは地面へと投げ出される!!

 

 

「痛ってて〜…何なんだよ〜!?」

 

(どうやら新しいフィールドが発動したようだ、その名は…『夕日の決闘場』…!)

アストラルの言葉と共に周囲の景色が塗り替わる…そこは夕日の差す西部劇の荒野…。

 

その効果は『①お互いのプレイヤーは、バトルフェイズに開始時に自分の場に上にモンスターが2体以上存在する場合、その中からモンスター1体を選択し、選択したモンスター以外のモンスターを破壊する。②このカードがフィールド上に存在する限り、プレイヤーに直接攻撃する事は出来ない。③モンスターが戦闘によって破壊された時、そのコントローラーは300ポイントダメージを受ける』というもの…さながら西部劇のガンマン同士の決闘を彷彿とさせるものだった。

 

 

『いくぜ…遊馬─!』

 

「よっしゃぁぁ!!かっとビングだぁぁ!!」

夕日の荒野で遊馬とゴーシュの決闘は最終局面を迎える!!

 

 

 

「オレのターン!バトルだ!『ガガガガンマン』で『クサナギ』を攻撃─!」

 

『無駄だ!「ガガガガンマン」では「クサナギ」には勝てねぇ!』

 

「『ガガガガンマン』の効果発動!自身が攻撃表示の時!ORUを1つ使い!自身の攻撃を1000アップ!さらに相手の攻撃力を500ダウンさせる!」

 

『くっ…!やるじゃねぇか…!』

目にも止まらぬ早撃ちが「クサナギ」を撃ち据える!

 

 

「いっけぇ!『ガガガガンマン』─!」

 

『まだだ!罠カード「ヒロイック・チェンジ」を発動!さらに「クサナギ」の効果を発動!ORUを1つ使い!罠の発動を無効にし、自身の攻撃力を500アップする─!!』

「クサナギ」の剣と「ガガガガンマン」の拳がぶつかりあう、お互いに攻撃力は同じ…相討ちとなる!!

 

 

『ぐっ…!「クサナギ」を倒すとはな…!なかなかやるじゃねぇか…!』

 

「お前もな…!」

互いに吹き飛ばされながら遊馬とゴーシュは立ち上がる…!

 

 

『だが、これが最後の勝負だ!!罠カード「エクシーズ熱戦!!」発動!自分のエクシーズモンスターがエクシーズモンスターとの戦闘で破壊された時!ライフを1000払って発動できる!互いのプレイヤーは破壊されたモンスターをエクシーズ素材としてエクストラデッキから同じランクのエクシーズモンスターを特殊召喚する!現れろ!「H-Cエクスカリバー」!!』

アーサー王伝説における最強の聖剣の名を持つ、ゴーシュのエースモンスターが現れる!

 

『…ただし!この効果で特殊召喚されたモンスターはバトルフェイズ終了時に破壊される…さぁ!お前の番だ遊馬!!「希望皇ホープ」を呼びやがれ!!』

 

「『ホープ』を!?」

 

『そうだ!!じゃなきゃ面白くないだろう?エースモンスター同士で勝負だぜ!!』

 

(あえてナンバーズと勝負しようというのか…?)

ゴーシュの言葉に遊馬とアストラルは驚く…知ってのとおり、ナンバーズはナンバーズとの戦闘でなければ破壊されない…ゴーシュはそれをわかった上で『希望皇ホープ』との勝負を望んだのだ…!

 

「いいぜ…その勝負、受けて立つ!!」

 

39

 

「現れろ!『No.39希望皇ホープ』─!!」

《ホープ!!》

 

遊馬のエースたる希望の戦士が聖剣の戦士と向かい合う!

 

 

『来やがれ!遊馬─!!』

 

「バトルだ!『ホープ』で『エクスカリバー』を攻撃─!!」

 

『「エクスカリバー」の効果発動!このカードがバトルする時!ORUを全て使い!自身の攻撃力を4000にする!迎え撃て!一刀両断・必殺神剣!!』

『エクスカリバー』の剣が雷光を纏い、『ホープ』に迫る!

 

「『ホープ』の効果発動!ORUを1つ使い!自身の攻撃を無効にする!ムーンバリア!!」

 

『なにぃ!?』

「ホープ」が翼のバリアを展開…攻撃を無効にする!

 

『しかし!バトルフェイズが終われば「エクシーズ熱戦!!」の効果で「ホープ」は破壊され、「夕日の決闘場」の効果でお前の負けだ!!』

 

「まだだぁ!!オレには…このカードが残ってる!!」

遊馬は勝利の方程式を完成させる為の最後の1枚を発動させる!

 

 

『速攻魔法「ダブル・アップ・チャンス」を発動!自分のモンスターの攻撃が無効になった時!そのモンスターはもう1度攻撃でき、その攻撃力は倍になる!!』

 

『なっ…!?攻撃力5000だとぉぉ!?』

それは遊馬の切り札…『ホープ』が金色のオーラを纏い、2本の剣を振りかぶる!

 

「かっとべ『ホープ』!!ホープ剣・ダブルスラッシュ!!」

希望の一撃は「エクスカリバー」を両断…ゴーシュのライフを削り切った…!

 

 

 

 

ゴーシュ LP0

 

遊馬WIN!

 

 

 

 

 

『…すまねぇドロワ、負けちまったぜ…ハハハ…ハハハハハ!!』

負けたゴーシュは倒れたまま、ただ笑っていた…全身全霊を尽くした決闘、ゴーシュは負けはしたが悔いはなかった…。

 

 

「ゴーシュ!大丈夫か!?」

 

『おう、遊馬!やっぱりお前…いいノリしてやがったぜ…!楽しかったな!!』

 

「ああ!」

ゴーシュは先程とは違う柔らかな笑みを浮かべながら立ち上がる。

 

 

『…遊馬、コイツを持っていけ!その代わり…ノリの悪いデュエルなんてしたら…承知しねぇからな?』

そう言いながらゴーシュは1枚のカードを遊馬に手渡す…そのカードは─

 

「これ…『エクスカリバー』!?このカードってお前の大事な…!」

渡されたのはゴーシュの切り札『H-Cエクスカリバー』…思わぬ言葉に遊馬は動揺するが…。

 

(遊馬、デュエリストは時に負けたデュエリストの想いを背負い、引き継いでいくもの…彼は自分のデュエルに対する想いを君に託したんだ)

 

「…ありがとうゴーシュ!お前の想い!確かにオレが受け取ったぜ!!」

 

『おう!頼んだぜ、遊馬!!』

遊馬はゴーシュから熱い魂を引き継ぎ、握手を交わした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(遊馬、水を差すようで悪いが…何か忘れていないか?)

 

「えっ…?…ああ!?小鳥─!?」

 

 

 

 

 

「………遊馬の馬鹿!!早く戻ってこーい!!!」

 

夕焼けの「デンジャラスキャニオン」にとり残された小鳥は夕日に向かって叫ぶ…なお、デュエルコースターが壊れた事で係員が迎えにいくまで小鳥はしばらく寂しい思いをする事になったのだった…。

 

 

 

 

 

 

「ど、どうやって戻ればいいんだよぉぉ!?」

 

 

(…ドンマイだ、小鳥)

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