転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!


遊海が繋いだ希望のバトンは…三勇士へと受け継がれる。

遊馬達は闇を斬り裂き、光を掴む事ができるのか…!


それでは最新話をどうぞ!


最終決戦!Dr.フェイカーVS未来を守る三勇士!

「遊海さん!大丈夫ですか…!?」

 

「くっ…すまない、小鳥ちゃん…それから、オービタル、だったか…体の自由が、効かない…俺を壁に、寄りかからせて、くれ…」

 

《任せるでありマス!》

睨み合うDr.フェイカーと遊馬達を前に俺は地面に倒れ込んでいた…フェイカーに受けた麻痺光線…正確には高電圧のレーザーの直撃を受けた俺の肉体は完全に麻痺…指を動かす事すらできなくなっていた…。

 

 

「(NEXUS化の副作用も相まって…意識が落ち…そうだ…全身、ズタボロ…どちらにしても…NEXUSが解けた時点で、行動不能だった、な…)」

『NEXUS』は凄まじい力を持つ形態だが…その分、消耗は精霊アーマーの比にならないほど大きい。

今の遊海は全身重度の筋肉痛のような痛みと倦怠感に襲われたうえで、ハートランドとのデュエルで負った複数箇所の骨折と火傷…さらに感電による全身麻痺に加え、負荷を掛けすぎた魂にも罅が入り…危険な状態に陥っていた。

 

 

《キャウ…キュゥゥン…》ペロペロ

 

「ありがとう、フォウ…心配して…くれてるんだな…大丈、夫…少し、休めば…動ける、はずだ…」

心配そうに自分の頬を舐めるフォウに遊海は語り掛ける…消耗しているせいでスピードは遅いが、少しずつ遊海の傷は治癒を始めている…。

 

 

「(これ…帰ったら、翠のお説教確定コースだなぁ…)」

 

《(マスター、今は遊馬達の戦いに集中しましょう…それから、私からもマスターにはたくさん言いたい事がありますので…覚悟しておいてくださいネ…?)》

 

「(…ハイ…)」

壁に寄りかかった遊海はそんな事をアヤカと話しながら決闘へ目を向けた…。

 

 

 

 

 

 

 

【フフフ…ハハハハ!貴様達がこの私に何ができる…!この場で叩き潰してやろう!!】

 

「冗談じゃねぇ!!叩き潰れるのはお前だ!!」

 

「アンタとは…ここで決着をつける!!」

 

「お前のくだらない野望…ぶっ潰してやる!!」

遊馬達と睨み合うDr.フェイカー…彼は不敵な笑みを浮かべながら立ち上がる…。

 

 

【よかろう…!このワシに盾突いた事…後悔させてやろう!!】

 

ギィン─!バリバリバリ!!

 

「な、なに!?」

 

【うおぉおぉおぉ…!!でりゃあああああ!!】

 

立ち上がったフェイカーにスフィア・フィールド砲から溢れ出したエネルギーが降りそそぐ、ハルト由来のバリアンの力…さらにナンバーズの力がフェイカーへと流れ込む、そして細身であった彼の肉体を半ばサイボーグの筋骨隆々の大男へと変貌させた…。

フェイカーは服の下に強化スーツを着込んでおり…そのスーツが膨大なエネルギーによって活性化したのだ…!

 

 

 

【さぁ…3人纏めて掛かってくるがいい!!】

 

「くっ…!負けてられっかよ!いくぜ!シャーク!カイト!!」

 

「「おう!!」」

異形化したフェイカーに動揺しながらも遊馬は止まらない、3人は共にアストラルを…ハルトを、そして世界を守る為に立ち向かう!!

 

【「「「デュエル!!」」」】

 

 

 

デュエルダイジェスト Dr.フェイカー対遊馬&凌牙&カイト

 

 

フェイカーLP12000

 

遊馬

凌牙LP4000

カイト

 

特殊ルール

変則タッグフォース

 

フェイカー→遊馬→凌牙→カイト→フェイカー……

 

 

 

 

 

@フェイカー

 

【私のターン!ドロー!…見せてやろう、我が魂の決闘を!!】

ドローカードを確認したフェイカーは不敵に笑う…!

 

 

【私は手札から「ガーベージ・オーガ」を墓地に送り、効果発動!デッキから「ガーベージ・ロード」を手札に加える!そして「ガーベージ・ロード」はライフを1000払う事で特殊召喚できる!私は手札の3体の「ガーベージロード」を特殊召喚!!】

 

「「「なんだって─!?」」」

 

「っ…!海馬社長や、カイザーじゃ、ねぇんだぞ…!」

遊馬達が驚く中…3体のゴミの法衣を纏ったモンスターが現れる、そのレベルは…5!

 

 

【私はレベル5の「ガーベージロード」3体でオーバーレイ!3体のモンスターでオーバーレイネットワークをを構築…エクシーズ召喚!!】

 

 

53 

 

 

【これが「No.」の頂に立つ最強のナンバーズ…! 超然の鎧を纏い、世界を震撼させよ!現れろ!「No.53 」!「偽骸神 Heart-eartH(ハート・アース)」!!】

フィールドに嵐が吹き荒れる…その中より現れるのは異形の悪魔、巨大な塔のようなナンバーズだった…。

 

 

「攻撃力…100だと?」

 

「このモンスターは…いったい…?」

現れたモンスターの攻撃力は僅か100…だが、凌牙とカイトは警戒する…!

 

【ククク…我がナンバーズはお前達の魔法・罠・モンスター効果を受けつない…!私はカードを2枚伏せ、ターンエンドだ!】

 

 

 

「よっしゃ…!最初はオレだ!!」

ターンを終えたフェイカーの前に遊馬が立つ!

 

「っ…!待て、遊馬!奴のナンバーズ…()()あるぞ!」

 

「わかってる!でも、じーっとしてたってどーにもならねぇ!効果が効かないなら…攻撃するしかねぇ!」

無鉄砲に行こうとする遊馬に凌牙が待ったをかける…だが、遊馬も無策ではない…カード効果が効かないなら攻撃あるのみ…それは決して間違いではないからだ。

 

 

【フフフ…最初の相手はお前か、九十九遊馬…お前から叩き潰してくれる!】

 

「そうはいくかよ!今のオレにはシャークがいる!カイトがいる!!アストラルが居たからできた…仲間がいる!待ってろ!アストラル!すぐに助けてやる!!」

遊馬は囚われたアストラルへと叫ぶ…仲間との絆を背負い、遊馬は戦う!

 

 

 

 

@遊馬

 

 

 

 

39

 

 

「現れろ!「No.39」!オレとアストラルの絆の力!『希望皇ホープ』!!」

《ホォォープ!!》

遊馬の場にアストラルから託された最後の希望が現れ、雄叫びをあげる!

 

【現れたな「希望皇ホープ」…!だが、私はこの瞬間を待っていた!永続罠「バトル・ルート」を発動!その効果により、私の場にモンスターが存在する時、相手のモンスターは必ずバトルしなければならない!】

 

「チッ…!やっぱりバトルによって発動する効果か…!」

凌牙がフェイカーの発動したカードを見て舌打ちする…!

 

 

「悩んでたって…仕方ねぇ!!いっけぇ『ホープ』!『Heart-eartH』を攻撃!ホープ剣スラッシュ!!」

明らかに誘われた攻撃…遊馬はそれに乗り、攻撃を仕掛ける!

 

【向こう見ずは一馬と同じという訳か…愚かな!『Heart-eartH』の効果発動!このカードが攻撃を受ける時!墓地のモンスターを装備できる!私は墓地の『ガーベージオーガ』を装備!これにより『Heart-eartH』の攻撃力はバトルする相手モンスターの元々の攻撃力分アップする!】

 

「なにっ!?」

 

「つまり…『Heart-eartH』は攻撃力が低くても、攻撃されれば…()()相手の攻撃力を上回るって事か!!」

凌牙がHeart-eartHの効果を知って声を上げる…言ってしまえば劣化版「邪神アバター」とも言える効果…それが遊馬達に襲いかかる!

 

 

【これで「Heart-eartH」の攻撃力は2600となる!喰らえ!フェイク・バーン!!】

Heart-eartHから強力な熱線が放たれる!

 

「させるかぁ!『ホープ』の効果発動!ムーン・バリア!!」

しかし、遊馬もただ黙って攻撃を受ける訳がない…『ホープ』の効果で自身の攻撃を無効化し、熱線を跳ね除ける!

 

「よし…!今だ!遊馬!!」

 

「おう!!オレは速攻魔法『ダブル・アップ・チャンス』を発動!モンスターの攻撃が無効になった時!攻撃力を2倍にしてもう1度攻撃できる!!」

それは遊馬が数多の敵を倒した必殺コンボ…それがフェイカーへと炸裂する!

 

「いっけぇ『ホープ』!!『Heart-eartH』にもう1度攻撃!ホープ剣ダブルスラッシュ!!」

二刀流となった必殺の一撃がHeart-eartHの両腕を切り落とし、爆散させる!

 

 

 

「いょし!!これがオレの希望だ!!」

 

【ククク…やるではないか、だが…貴様の希望など私の前ではゴミ同然…!粉々に掃き捨ててやるわ!!私は「Heart-eartH」の効果発動!】

 

「「なにっ!?」」

爆煙の奥から余裕の笑みを浮かべたフェイカーが現れ…Heart-eartHの効果を発動させる!

 

 

【「Heart-eartH」は装備したモンスターを墓地に送る事で破壊を無効にできる!!】

 

「なんだって!?」

ホープに切り落とされたHeart-eartHの腕が瞬く間に再生される!

 

 

【さらに!「Heart-eartH」が装備カードを墓地に送った時!変化した数値の半分のダメージを与える!】

 

「なっ…!?うわあぁぁ─!?」

 

「遊馬─!!」

装備カードを捨てた事で攻撃力が100に戻っていたHeart-eartH…遊馬達に1250のダメージがゴミの竜巻となって襲いかかる!!

 

 

【さらに!ORUを使った「Heart-eartH」の効果発動!このモンスターが相手に効果ダメージを与えた時!ORUを1つ使い、その数値分だけライフを回復する!】

 

「っ…!このナンバーズ、ライフ回復能力まで…!」

遊馬が苦心して与えたダメージ…その半分が回復されてしまう…!

 

 

 

(「効果耐性に攻撃力アップ、そして効果ダメージにライフ回復…まさに『最強のナンバーズ』…!」)

その時、奇しくも遊海と囚われたアストラルは同じ事を考えていた…。

 

 

「だが…『無敵』のカードなんて、ない…!弱点を見極めろ…!ぐぅっ…!?」

 

《フォウ…!!》

痛みに表情を歪めながら遊海は遊馬達を見つめた…。

 

 

 

 

 

「っ…オレ、は…カードを伏せて…ターンエンド…!」

攻撃で吹き飛ばされた遊馬はなんとかターンを終える…そして2番手は…。

 

 

「フッ…相変わらず下手くそなデュエルだな遊馬…だが、上出来だ…!あとは任せろ!」

 

「シャーク…!」

強力な効果を前に一歩も引かなかった遊馬…その想いを胸に凌牙が立ち向かう!

 

「(見つけたぜ、父さん…最強のナンバーズ…その『弱点』を!!)」

 

 

@凌牙

 

 

 

 

32 

 

 

 

「現れろ!『No.32』!『海咬龍シャーク・ドレイク』!!」

凌牙の場に最強の『牙』が現れる…それはアストラルに託された『未来』を守る力、回収された事で完全に凌牙の力となったシャークドレイクが牙を剥く!

 

 

「遊馬、お前のデュエルがヒントをくれた…見ていろ!俺は装備魔法『シールド・フィン』を『希望皇ホープ』に装備!」

ホープが魚の尾ビレのような盾を装備する!

 

 

「バトルだ!『希望皇ホープ』で『Heart-eartH』を攻撃!」

 

【フン…!お前の攻撃など…この天才(ジーニアス)には届かん!『Heart-eartH』の効果発動!墓地の『ガーベージオーガ』を装備し、『ホープ』の攻撃力分アップする!喰らえ凌牙!貴様もゴミくずとなって消えるがいい!フェイクバーン!】

再びHeart-eartHの効果が発動…ホープへと襲いかかる!

 

 

「フッ…!この時を待ってたぜ!!」

 

【なに…?】

 

「俺は「シールドフィン」の効果発動!バトルフェイズ中に相手がモンスター効果を発動した時!装備モンスターの元々の攻撃力を0にし、戦闘では破壊されなくなる!」

ホープが構えた盾が光を放ち熱線を受け止める…それがHeart-eartHの弱点となる!

 

 

「確かにダメージは受けるが…僅か100!これで『Heart-eartH』は攻撃力アップ効果を使い切った!そして攻撃力が変化しなければ()()()()()()()()()()()()()!」

 

【ムッ…!】

Heart-eartHの僅かな隙を突いた凌牙…その牙がフェイカーへと食らいつく!

 

「吼えろ!『シャークドレイク』!『Heart-eartH』を攻撃!デプス・バイト!!」

シャークドレイクから放たれた鮫の光線がHeart-eartHへと食らいつく!!

 

 

【フフハハハハ…!!飢えた鮫が僅かな血の匂いを嗅ぎつけたか…!だが!その程度の傷では私には効かん!!「Heart-eartH」の効果発動!装備カードを捨てて破壊を無効にする!】

 

「また直っちまった!!」

Heart-eartHは再び身体を再生し立ち塞がる!

 

 

【貴様の希望も廃棄してくれる…!私は「Heart-eartH」のさらなる効果発動!1ターンに1度!ORUを1つ使う事で受けたダメージのその半分を相手に与える!この天才(ジーニアス)の裁きを受けよ!!】

 

「なっ…馬鹿な!?うわあああ…!!」

 

「シャーク!!」

再び放たれたゴミの竜巻が凌牙を吹き飛ばす…!

 

 

「ぐっ…!奴のライフ回復を…相手へのダメージにも変えられるのか…!」

地面に叩きつけられ立ち上がれない凌牙…しかし、その想いは…

 

 

「貴様らの思い…オレが受け継ぐ…!」

 

「カイト…!」

怒りに燃える男へと託された…!

 

 

 

 

@カイト

 

 

 

「今度はオレの番だ!Dr.フェイカー!!」

 

【カイト…!愚かな息子だ…まさか私に楯突くとはなぁ…!お前も叩き潰してくれる!!】

 

「うるさい…!オレは必ずアンタをぶっ飛ばし、ハルトを救う!!」

フェイカーとカイト…思いを違えた親子の対決が始まる!

 

 

 

「闇に輝く銀河よ…希望の光となりて我がしもべに宿れ!光の化身、ここに降臨!!現れろ!『銀河眼の光子竜(ギャラクシー・アイズ・フォトン・ドラゴン)』!!」

《ギャオオン!!》

 

カイトのエース…魂たるドラゴンが咆哮を轟かせる!

 

 

《おぉ…!「ギャラクシーアイズ」が!!》

 

「ああ…!『ホープ』『シャークドレイク』『ギャラクシーアイズ』…遊馬達の絆が1つになって…みんなのエースモンスターが並んだ!!」

小鳥が嬉しそうに呟く…時にぶつかりあい、時に協力し合った3人の決闘者達…その絆がフェイカーを倒す希望となる!

 

 

「…遊馬、凌牙、カイト…大丈夫…お前たちなら、きっ…と…あいつ、を…──」

 

《フォウ…?フォウ!フォーウ!!!(特別意訳:遊海…?しっかりして!まだ寝ちゃダメだ─!!)》

 

「ゴフッ─!?」

 

 

 

 

【さぁ、カイト…愚かな息子よ!掛かってくるがいい!!】

 

「望むところ(ズキン)っぐぅ…!!」

 

「カイト!?」

 

《カイト様!?》

フェイカーに立ち向かおうとしたカイト…だが、体を襲った激痛に膝をついてしまう…!

 

 

「構うな…!なんでもない…!」

 

「なんでもないって…お前…!」

ふらつきながら立ち上がるカイト…その様子を見たフェイカーは笑う。

 

 

【どうやらナンバーズハンターとしてのお前の体は既に限界のようだな…!】

 

「ふ、ふざけんな!!カイトは…お前のせいでこんな体になったんだろうが!!それでもアンタは…カイトの父ちゃんなのかよ!!」

フェイカーに遊馬が叫ぶ…カイトはハルトの為に命をすり減らして戦い続けてきた…それによってカイトの身体はいつ壊れてしまってもおかしくない状態だった。

 

 

「Dr.フェイカー…アンタの嘘によってオレと『ギャラクシーアイズ』の誇りは穢されてきた…今こそ、その償いをしてもらうぞ…!」

 

【フッ…お前にできるのかな?カイト…この状況から…!】

息も絶え絶えの様子でフェイカーを睨むカイト…彼は必死に考えを巡らせる…!

 

 

「(確かに『シールドフィン』の効果を使えば奴にダメージは与えられる…だが、問題は『Heart-eartH』のORUを使う効果…ダメージを与えても反射される、どうやってもオレ達に勝ち目はない…だが、()()()()()!!)」

カイトは手札を確認しフェイカーへと仕掛ける!

 

 

「遊馬!お前のモンスターを借りるぞ!!」

 

「おう!いっけぇ!カイト!!」

 

「『希望皇ホープ』で『Heart-eartH』を攻撃!!」

 

【無駄だ!!「Heart-eartH」の効果発動!墓地の「ガーベージオーガ」を装備!】

 

「『シールドフィン』の効果発動!『ホープ』の攻撃力を0にして戦闘破壊を無効にする!そして『シャークドレイク』で『Heart-eartH』を攻撃!デプスバイト!!」

 

【フッ…同じ事の繰り返しか!!】

再び行われる攻防…フェイカーに大ダメージを与えるが…!

 

【「Heart-eartH」の効果発動!装備カードを墓地に送り破壊を無効にする!そしてORUを使い、受けたダメージの半分のダメージを相手に与える!!これで終わりだぁァ!!跪け!カイトォォ!!】

再び放たれるゴミの竜巻…遊馬達の残りライフは1200…受けるダメージを耐える事はできない…だが、カイトの手札に勝利への鍵が握られていた!

 

 

「跪くのは貴様だ!!速攻魔法発動!『フォトン・プリヴェント』!!自分フィールドにフォトンモンスターがいる時!効果ダメージを無効にする─!!」

 

【なんだと─!?】

遊馬達に迫った竜巻がバリアに無効化される!!

 

 

「よし!!カイトには『ギャラクシーアイズ』の攻撃が残ってる!!奴の残りライフは2450!」

 

「攻撃力3000の『ギャラクシーアイズ』の攻撃が決まれば…!」

 

 

「…Dr.フェイカー…オレはずっとアンタの命令を守ってきた…ナンバーズハンターとして、罪なき人々の魂を刈り続けてきた!ハルトを救えると信じて…だが、それは嘘だった!!オレは絶対にお前を許さない!!」

 

【カイト…お前はぁぁ!!】

怒りに燃えるカイトはフェイカーへと断罪の言葉を告げる!

 

「ハルトに…そして多くの魂に懺悔の用意はできているか─!!いけ!『ギャラクシーアイズ』!破滅のフォトン・ストリィィィ厶!!」

怒りを込めた一撃がHeart-eartHへと放たれる、ORUを失ったHeart-eartHにこの一撃を避ける手段はない…!そしてフェイカーは爆炎へと飲み込まれた…。

 

 

 

「や、やった!!遊海達が勝ったのね!!」

 

《カイト様!流石でありマスー!》

破滅のフォトンストリームの直撃に遊馬達の勝利を確信する小鳥達…だが…。

 

「まだ、だ…!気をつけろ…()()()…!」

 

「えっ…!?」

遊海の言葉に戸惑う小鳥…そして…

 

 

《ガアアアア─!!》

 

【フフフ…ハハハハ!!】

煙の中から咆哮と共に巨大な影が現れる…さらに、Dr.フェイカーの笑い声が響く…!

 

 

【貴様達の攻撃など…この天才(ジーニアス)には届かぬ…!見るがいい!これが『偽骸神Heart-eartH』の真の姿…!『No.92偽骸神龍Heart-eartHDragon(ハート・アース・ドラゴン)』だ!!】

 

「新しいナンバーズだって!?」

 

 

92

 

 

煙が晴れる…現れるのは紺色の巨大なドラゴン…偽りの姿を捨てた神本来の姿だった…!

 

 

「なんでフェイカーの場に新しいナンバーズが…!?それになんでライフが残ってるんだ!?」

思わぬ事に動揺する遊馬…ギャラクシーアイズの攻撃を受けたはずのフェイカーのライフはまったく変動していなかったのだ…。

 

 

【フフフ…愚かなお前達に教えてやろう…!ORUを失った「Heart-eartH」が攻撃対象となった時、自身をORUとする事で「Heart-eartHDragon」を特殊召喚できる…!そして、このモンスターが召喚に成功した時!相手の攻撃表示モンスターを全て守備表示に変更させていたのだ!!】

 

「っ…!だから攻撃が届かなかったのか…!」

それはまさに「神の威光」…ハートアースドラゴンの効果によって遊馬達のモンスターは動きを封じられていたのだ…。

 

 

【さぁ…いくぞ!私は罠カード『フェイク・フォーム』を発動!その効果により、貴様達のモンスターが守備表示になった事で1体につき400のダメージを与える!!】

 

「なっ…やべぇ!オレ達のライフは…ピッタリ1200だ─!!」

 

【これで終わりだ─!!】

フェイカーの罠から放たれた光線が遊馬達に迫る!!

 

 

「っ─!オレは手札の『クリフォトン』の効果発動!自分が効果ダメージを受ける時、このカードを手札から捨て…ライフを半分にする事で効果ダメージを無効にする!!」

 

【なにっ…!?】

《クリクリクリ〜!!》

カイトの手札から現れた黒い電球型のクリボーが現れ、ダメージを受け止める…だが…

 

ズキン…!

 

「ぐっ…!!」

 

「カイト!!」

再びカイトに襲いかかる激痛…その痛みにカイトは膝をついてしまう…。

 

「騒ぐな…!オレは、まだ…燃え尽きる訳にはいかない…!フェイカーを倒すまでは…!!」

駆け寄ってくる遊馬を制止しながらカイトは立ち上がる…彼を支えているのはもはや気力だけだった…。

 

【…愚か者め…ここで倒れていれば苦しまずに済んだものを…】

無理に無理を重ねるカイト…その様子を見つめながらフェイカーはターンを迎える…!

 

 

 

 

@フェイカー

 

 

 

【私のターン!…私を倒すだと?お前達には聞こえぬのか…目前に迫った敗北の足音が…アストラル世界滅亡への鼓動が…!!「ハートアースドラゴン」よ!「シャークドレイク」を攻撃せよ!】

 

「なっ…!?攻撃力0で攻撃だと!?」

その見た目に反して攻撃力の低いハートアースドラゴン…だが、その効果は強力なものだった…!

 

 

【「ハートアースドラゴン」はバトルでは破壊されず、さらに!バトルによって発生するダメージを無効にし、私が受けるはずだったダメージを相手に与える!!】

 

「なんだって!?」

 

「『シャークドレイク』の守備力は2100…つまり、オレ達は2100の反射ダメージを受けるという事か…!!」

 

【喰らえ…!ハート・ブレイク・キャノン!!】

 

「この攻撃を受けたら…オレ達の負けだ…!」

ハートアースドラゴンの口にエネルギーが集中する!!

 

 

「だが…させるかぁ!!罠カード発動!『エスケープ・ルアー』!『ハートアースドラゴン』の攻撃対象を『希望皇ホープ』に変更し、バトルで受けるダメージを半分にする!!」

 

【馬鹿め…!そんな事になんの意味がある!!】

攻撃対象がホープに変更される…だが、その守備力は2000…半分になっても1000のダメージを受けてしまう…!!

 

 

「今だ遊馬!その伏せカードを使え!!」

 

「奴のダメージを減らせば、オレ達へのダメージも減る!!」

 

「っ!?そうか!!リバース罠『ハーフ・アンブレイク』を発動!このカードはバトルするモンスターを戦闘破壊から守り、自分の受けるダメージを半分にする!オレは…この効果を『ハートアースドラゴン』に使う!!」

 

【なに…?自分を守る罠を私のモンスターに使うだと?】

ハートアースドラゴンから放たれた火炎の息吹がホープへと襲いかかる…!

 

「そうさ…!これでお前の受けるダメージは半分になる…!つまり!オレ達の受けるダメージも…軽減される!!」

ハートアースドラゴンの効果は自分が受けるはずだった戦闘ダメージを相手に跳ね返すもの…「エスケープルアー」により半減され、「ハーフアンブレイク」の効果でフェイカーの受けるダメージはさらに半分になった…よって、フェイカーが受けるダメージは500…つまり…!

 

「オレ達が受けるダメージも…500だ─!!」

 

【くっ…!?悪あがきを─!!!】

 

「へへっ…!うわあああ…!!」

再び放たれる火炎の息吹…だが、遊馬達は吹き飛ばされながらも、ライフ100を残して…その攻撃を耐える!!

 

 

【おのれ…だが、この瞬間「ハートアースドラゴン」のさらなる効果発動!無効になったダメージの数値分、私のライフを回復する!】

フェイカーのライフが回復し2950となる…だが、遊馬達は希望を繋いだのだ…。

 

 

 

「ッ…遊馬、凌牙…よく凌いでくれた…」

 

「くっ…そんなザマでも上から目線、かよ…!」

満身創痍の3人…そんな中でもカイトと凌牙は軽口を言いながら立ち上がる…。

 

「くっそぉ…!オレ達のライフはたった100…このままじゃ…!」

強力な効果を持つハートアースドラゴンに対して遊馬は少し弱気になる…だが…。

 

 

「…どうした?遊馬、弱音を吐くなら…そこで寝てるんだな…!」

 

「んな…!?弱音なんかじゃねえ─!!」

凌牙に発破をかけられた遊馬は勢い良く立ち上がる!

 

「諦めてたまるか…!アストラルはオレの助けを待ってるんだ!オレは絶対にお前を助けてみせる!!かっとビングだ!オレぇぇ!!」

凌牙の言葉で勢いを取り戻した遊馬は最強のナンバーズへと立ち向かう!

 

 

 

 

@遊馬

 

 

 

39

 

 

「現れろ!『CNo.39』!混沌を光に変える使者!『希望皇ホープレイ』!!」

遊馬の場に混沌を斬り裂く希望の戦士が現れる!

 

 

【カオスナンバーズ…ナンバーズの新たな力か…!だが、そんなモンスターでは「ハートアースドラゴン」を倒す事はできん!】

 

「(確かに『ハートアースドラゴン』は攻撃を無効にしてオレ達にダメージを跳ね返してくる…けど、手はある!!)」

手札を確認した遊馬は覚悟を決める!

 

 

「バトルだ!『ホープレイ』で『ハートアースドラゴン』を攻撃!ホープ剣カオス・スラッシュ!」

 

【ついに観念したか!自らライフをドブに捨てるとはなぁ!!】

 

「冗談じゃねぇ!諦めてたまっかよぉ!!速攻魔法『ガムシャラッシュ』を発動─!!」

遊馬は希望を繋ぐ為に…全力を尽くす!

 

 

「『ガムシャラッシュ』はモンスター同士がバトルする時!『ホープレイ』の攻撃力を0にして…相手プレイヤーに600ダメージを与える!」

 

【なにっ…!ぐおぉぉ…!?】

ホープレイが振り抜いた剣圧がフェイカーにダメージを与える、さらに攻撃力0同士のモンスターがバトルした事でハートアースドラゴンの効果も不発に終わった!

 

「よし…!オレはカードを伏せてターンエンドだ!」

 

 

 

 

「なるほど…少しは考えたな…!」

 

「攻撃がダメなら効果でライフを削る…まっ、600ダメージで無理し過ぎだがな!」

突破口を開いた遊馬にカイトと凌牙は苦笑いを浮かべる…一見無茶苦茶な遊馬のデュエルだが、アストラルと経験した戦いの中で確実に成長していたのだ。

 

 

「オレ達の力で…絆で奴を倒すんだ!次は頼むぜ…シャーク!!」

 

「フッ…任せろ!!」

希望のバトンは遊馬から凌牙へと渡る!

 

 

 

 

@凌牙

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

 

【その瞬間!「ハートアースドラゴン」の効果発動!このモンスターが特殊召喚された後…相手フィールドに召喚またはセットされたカードは次のターンのスタンバイフェイズに除外される!!】

 

「なんだと!?」

ハートアースドラゴンが紫色の光を放つ…それによってホープレイと遊馬の伏せカードは異次元に追放されてしまう!!

 

 

「『ホープレイ』!!」

 

【ハハハハ!!絆だと?くだらん…そんなものは幻想だ…!あるというのなら見せてみろ…見せてみろ!絆の力というものを!!】

 

「たしかに『絆』は目に見えるもんじゃねぇ…もっともっと…心の奥底で繋がってるもんだ!それがある限り…絆の力は必ず届く!!」

凌牙はフェイカーへと叫ぶ…絆の力で救われた凌牙は…その力を開放する!

 

 

32

 

 

「現れろ!『CNo.32』!『海咬龍シャーク・ドレイク・バイス』!!」

凌牙が手に入れた『カオス』の力…それによってシャークドレイクは白き牙として再誕する!

 

「(俺は諦めねぇ…見ててくれ、遊馬…父さん…!俺なりのかっとビングを─!!)」

遊馬から学んだ諦めない心…そして遊海から聞かされた絆の力を胸に…凌牙はフェイカーに立ち向かう!

 

 

「俺は魔法カード『ディープ・シー・アタック』を発動!手札の攻撃力2000以上の水属性モンスター『ジョーズマン』を墓地に送る事で…『シャークドレイクバイス』は相手にダイレクトアタックができる!いけ!『シャークドレイクバイス』!Dr.フェイカーにダイレクトアタック!デプス・カオス・バイト!!」

シャークドレイクバイスから放たれた無数の光線がフェイカーへと殺到する!

 

 

【バカめ…甘いわ!!罠カード発動!『フェイク・ライフ』!ダイレクトアタックを無効にし、攻撃モンスターの攻撃力分だけ自分のライフを回復する!!】

 

「なっ…!?」

シャークドレイクバイスの光線が消え去り…フェイカーのライフは5150まで回復してしまう!

 

 

「くっ…!俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド…!ぐっ…!?」

 

「シャーク!!」

ターンを終えた凌牙は膝をつく…遊海の到着が僅かに早かったおかげで凌牙はオボットによる怪我を負う事はなかった…だが、遊馬とのデュエル…さらにその前に受けたトロンの策略によるダメージが抜けきっていなかったのだ。

 

 

【神代凌牙…バイロンの策略でプライドと妹を失い、またここで自らをも失うのか?】

 

「ハッ…俺は、何も失っちゃいねぇ…俺は、一人じゃなかったからな…!俺には憧れた人がいる…仲間がいる!!だから、これぐらいなんとも…っぐ…!」

 

「シャーク!!」

フェイカーの言葉を否定しながら立ち上がろうとする凌牙だったが…ダメージは深く、立つ事ができない…!

 

 

「…凌牙、お前の想い…たしかに受け取ったぞ!!」

 

「カイト…!」

凌牙の前にカイトが立つ…そして、その想いを…託された希望のバトンを胸にフェイカーへと立ち向かう!

 

 

 

@カイト

 

 

 

「オレのターン!ドロー!!」

 

【「ハートアースドラゴン」の効果発動!凌牙の「シャークドレイクバイス」とセットカードを除外する!!】

再び放たれる追放の光…その光の中で凌牙は…

 

「フフフ…ははははは!!待ってたぜ、()()()()()!!」

 

【なんだと…?】

獰猛な笑みを浮かべていた…!

 

 

「除外された『エクシーズ・ディメンション・スプラッシュ』の効果発動!!このカードが相手によって除外された時!デッキからレベル8の水属性モンスター2体を特殊召喚する!!」

 

【なっ…!?除外をトリガーとして発動する罠だと!?】

凌牙の奥の手…それは掟破りの除外からの罠の発動、狙いを定めた獲物は絶対に離さない…鮫の意地が勝利への道をこじ開ける!

 

「オレは『エンシェント・シャーク─ハイパー・メガロドン』2体を特殊召喚!なお、この効果で特殊召喚されたモンスターは効果を発動できず、攻撃できない!」

フィールドに現れるのは太古の海の支配者たる巨大鮫…凌牙は痛む体を気にせずに叫ぶ…!

 

 

「言っただろ…思いは必ず繋がると!!カイト!これが俺がお前に託す…最後の希望だ─!!」

 

「凌牙…お前の覚悟…確かに受け取った!うおおぉぉ─!!

凌牙から託された2体のモンスター…その2体がカイトとハルト…その兄弟の絆の力を呼び覚ます!!

 

 

「オレは『銀河眼の光子竜』と『メガロドン』2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!」

カイトの手に赤き槍が現れ、それをエクシーズ召喚の銀河へと投擲する!!

 

 

逆巻く銀河よ!今こそ怒涛の光となりてその姿を現すがいい!降臨せよ!我が魂!!『超銀河眼の光子龍』!!

赤きオーラを纏いし光の巨龍が鉄槌を下す為に咆哮する!

 

 

「っ…こんな、ところで…果てる訳にはいかん…!『ネオギャラクシーアイズ』の効果発動!エクシーズ召喚に成功した時!全てのモンスター効果を無効にする!フォトン・ハウリング!!」

 

【なっ…!?『ハートアースドラゴン』の効果が…!?】

視界も定まらぬ中で発動したネオギャラクシーアイズの効果…それによって無敵の効果を誇っていたハートアースドラゴンの効果が剥奪される!

 

 

「さらに!『ネオギャラクシーアイズ』のさらなる効果発動!ORUを1つ使い!フィールド上のORUを全て吸収し、1つにつき『ギャラクシーアイズ』の攻撃力は500アップする!!」

 

【攻撃力…5000だと─!?】

ハートアースドラゴンのORUを吸収したネオギャラクシーアイズが咆哮する!

 

 

「Dr.フェイカー…オレがこの手で、アンタを生まれ変わらせてやる!!懺悔の用意はできているか─!!」

 

【ば、馬鹿者がぁぁ─!!】

 

「バトルだ!『ネオギャラクシーアイズ』で『ハートアースドラゴン』を攻撃!アルティメット・フォトン・ストリィィィム!!

 

【ぐっ!ウオァァァ─!?】

放たれるのは究極の一撃…赤き螺旋の光は邪悪なる龍を貫き、粉砕した!!

 

 

 

 

「や、やったぜ!フェイカーに大ダメージだ!!」

遊馬が歓声を上げる…フェイカーの残りライフは僅か150…強大な敵をようやく追い詰めたのだ…!

 

 

「諦めろ、Dr.フェイカー…もう終わりだ!今すぐハルトを開放しろ!!」

フェイカーへとハルトの開放を促すカイト…だが、事態は思わぬ方向に進む事になる…。

 

 

【ぐっ…カイト、貴様…自分が何をしているのかわかっているのか…!?()()()()()()()()()()()()…アストラル世界を滅ぼすしかないのだ…!!】

 

「「「な、なんだって!?」」」

半ば機能を停止したパワードスーツを無理矢理動かしながら…フェイカーは思わぬ言葉を口にする…!

 

 

「ど、どういう事だよ、それ!?」

 

【……ハルトは、バリアンの力がなければ…生きてはいなかったのだ…!】

 

「なんだと…!?」

追い詰められたフェイカーはカイトにすら隠していた『真実』を話し始める…。

 

 

 

ハルトは生まれながらに病弱であり…あらゆる手を尽くしても数年も生きられないと言われていた事……フェイカーはそれを憂い、ハルトを救う為に人間世界とは違う力…『異世界』の力を求め、一馬とバイロンを生贄として異次元のエネルギー世界・バリアン世界への扉を開いた事…。

 

そして現れたバリアンとの契約によりアストラル世界を滅ぼす事を確約しハルトの命を救う術を手にし…契約を破ったらハルトを奪われてしまうという約束をしてしまった事…。

 

Dr.フェイカーはたしかに『父親』だった…ハルトの為に誇りを、友人を…全てを捨てて戦っていたのだ…。

 

 

 

 

「っ…それが、それが真実だというのなら…!どうして…どうしてオレに話してくれなかったんだ!!」

カイトが真実を語ったフェイカーへと叫ぶ…どうして息子である自分へと真実を打ち明けてくれなかったのかと…。

 

【…言えなかった、言えば…お前は1人で全ての業を背負おうとするだろう…?】

 

「なっ…」

 

【カイト…お前には感謝していた…お前は何も言わず、ナンバーズハンターとしてハルトの為に戦ってくれた…!だから私は…これ以上、お前を苦しませたくなかったのだ…!!】

フェイカーはカイトの事をわかっていた、責任感の強いカイトなら1人で全てを背負おうとする…それがわかっていたからこそ…フェイカーは敢えて厳しい態度を取り、カイトに自身を憎ませる事で彼を守っていたのだ…。

 

 

「それは…それは違う!なんで家族を信じない…!なんでそいつらを信じて…オレを信じてくれなかったんだ!()()()!!」

 

【カイト…!?】

全てを話したフェイカー…父親へとカイトは叫ぶ!

 

 

「そいつらがハルトを奪いに来るのなら…オレがハルトを守る!!絶対に守り抜いてみせる…この命に代えても!!」

 

【カイト…!!】

…Dr.フェイカーは間違えていた、彼が信じるべきはバリアンではない…カイトを…家族の絆を信じるべきだったのだ…!

 

 

「カイト!オレも力を貸すぜ!バリアンだかなんだか知らねぇが…オレが一緒にぶっ飛ばしてやる!」

 

「俺もだ…そいつらには貸しがある…!オレがぶっ飛ばしてやる!」

 

「シャーク…!」

カイトの叫びに遊馬と凌牙応える…遊馬は友情の為に、凌牙は(間接的に)バリアンに傷つけられた璃緒の為に…バリアンへと立ち向かう事を…!

 

「よし!オレ達3人が集まれば…バリアンなんて怖くねぇ!!」

 

「父さん…もう、何も()()()()()()()!!オレ達を信じてくれればいいんだ!!オレ達が全てのケリをつける!!」

 

【カイト…ああ、私は…私が一番、愚か者だった…!!】

息子の言葉に涙を浮かべるフェイカー…捨て続けた彼は…ようやく、救われたのだ…。

 

 

 

「…Dr.フェイカー!!お前は…信じる者を間違えた!」

 

 

「遊海…?」

 

【白波、遊海…?】

部屋へと響く遊海の声に全員が目を向ける…壁に凭れる遊海はその右手にDゲイザーを握り締めていた…!

 

「今、モーメント発電所にいる不動遊星から、緊急連絡が入った…モーメントに細工が施されていたらしい…!もし、お前があのままスフィアフィールド砲を撃っていれば…モーメントの逆回転現象…『ゼロ・リバース』が起きるようにプログラムが改竄されていたそうだ!!」

 

【な、なんだと!?】

『ゼロ・リバース』…その単語を聞いた瞬間にフェイカーは顔を青褪めさせる、科学者である彼はその恐ろしさを充分に理解しているからだ…!

 

 

「ゼロリバース…??」

 

「…かつて、デュエルの聖地・旧童実野町で起きた大惨事…町1つを壊滅させた…モーメントの大爆発だ…!」

 

「な、なんだって!?」

カイトの説明に遊馬は驚愕する…かつて起きた大災害…その被害は計り知れない…!

 

 

「バリアンは、約束を守るつもりはなかったらしいな…!フェイカー、お前は危うく…この街諸共に消されるところだったんだよ…!」

 

【わ、私はなんという事を…!?】

おそらく、バリアンはフェイカーとの約束を守るつもりはなかった…アストラル世界殲滅と共にフェイカーの口を封じるつもりだったのだろう…。

 

 

「父さん!この戦いはもう無意味だ!サレンダーしてくれ!一緒にバリアンへの対策を考えよう!」

 

【カイト…!そうだ─】

 

ドクターフェイカー…─

 

【っ…!?】

フェイカーがデッキに手を置いた刹那…恐ろしい声が彼の脳裏に響く…!

 

ドクターフェイカー…残念だよ、お前の役目はここまでだ…!!

 

 

【うわわ…!来るな!くるなぁぁ!!!】

 

「父さん!?」

突然、取り乱して後退るフェイカー…その姿は誰にも見えていない、ただ1人を除けば…!

 

「遊馬!凌牙!カイト!気をつけろ!!フェイカーの目の前に…()()()()()()()!!」

 

「「「なんだって!?」」」

全ての超常を見てきた遊海の目にははっきりと見えていた…赤き炎を纏った悪魔のような者の姿が…!

 

 

もう少しやってくれると思っていたが…残念だ…!

 

【う、うわあああああ!?】

フェイカーは突然発生した赤紫色の煙に飲み込まれる…そして…

 

92

 

 

《ゴアアアアッ─!!》

 

「なっ…!?『ハートアースドラゴン』が…復活した!?」

煙の中から破壊されたはずのハートアースドラゴンが飛び出す…!

 

 

フフフ…フハハハハハハハァ…!

 

 

「な、なんなの…!?」

 

フィールドに不気味な笑い声が響く…その声は正気を失ったフェイカー…その体に取り憑いた影の声だった…!

 

 

九十九遊馬…アストラル…天城カイト…神代凌牙…デュエルの決着はついていないぞ…我こそは…「バリアン」!!

 

「バリアンだって…!?」

 

「っ…!現れたか…!」

バリアンを名乗る影に遊馬達は警戒を強める…!

 

そう…我はアストラル世界を滅ぼす為にやってきた…バリアン世界の使者だ…!貴様ら諸共なぁ…!

そう言うと赤き影はフェイカーを完全に乗っ取り、その肉体を変化させる…その姿はまさに『魔人』、最悪の敵…バリアン・フェイカーが誕生した瞬間だった…!

 

 

 

バリアン・フェイカーLP150

遊馬

凌牙LP100

カイト

 

 

 

 

【見るがよい…これが『ハートアースドラゴン』の最後の効果…!ORUを失った状態で破壊された『ハートアースドラゴン』は一度だけ復活できる…!そしてその攻撃力は除外されたカード1枚につき、1000アップする!!】

 

「ここに来て…攻撃力4000だと!?」

自身の効果で蘇ったハートアースドラゴン…バリアンはさらに効果を発動させる…!

 

【そして『ハートアースドラゴン』が特殊召喚に成功した事で…相手モンスターは全て守備表示となる!】

 

「『ネオギャラクシーアイズ』の攻撃が封じられた…!?ぐっ…!?」

 

「カイト!!」

カイトは膝をつく…彼の体は…既に限界だった…。

 

【フフフ…まだ倒れるのは早いぞ…!さぁ、ワシのターンだ…!!】

 

 

 

@バリアンフェイカー

 

 

【ワシのターン!ドロー!】

【永続魔法『バリアンズ・ゲートウェイ』を発動!このターン、破壊されたモンスター1体につき800ダメージを与える!】

 

「なっ…マズイ!!」

 

【これでお前達はおしまいだ!「ハートアースドラゴン」で「ネオギャラクシーアイズ」を攻撃!ハート・ブレイク・キャノン!!】

ネオギャラクシーアイズを破壊された瞬間…遊馬達の敗北は確定してしまう…!

 

 

「くっ─!!罠発動!『フォトン・エスケープ』!!その効果により、攻撃されたフォトンモンスターを除外し!バトルフェイズを終了させる!!」

それはカイトの苦肉の一手…ネオギャラクシーアイズが異次元へと飛び去っていく…。

 

【まだ楯突く力が残っていたか…だが、カードが除外された事で『ハートアースドラゴン』の攻撃力は5000となる!】

 

「攻撃力…5000…!?」

攻撃力5000…それは攻撃力最高のモンスター『F・G・D』に並ぶ数値だった…!

 

 

「っ…ハルト…!オレはまだ、諦めない!!」

 

「カイト…!?」

既に満身創痍のカイト…だが、彼は立ち上がる…!

 

 

「バリアン…!貴様達がハルトを奪いに来たというのなら…奪ってみろ!!ここで決着をつけてやる!!見ていろ!!ハルトォォォ!!」

カイトは命…魂を燃やして叫ぶ…その声は…

 

 

『う、うぅ…兄、さん…?』

ハルトへと届いていた…!

 

 

「オレは手札の『ディメンション・ワンダラー』の効果発動!自分のモンスターがカード効果で除外された時!このカードを墓地に送る事で除外されているモンスター2体の攻撃力の合計分のダメージを相手に与える!オレが選ぶのは『ネオギャラクシーアイズ』と『シャークドレイクバイス』!よって与えるダメージの合計は7300だ!!」

これがカイトの最後の希望…フィールドにギャラクシーアイズとシャークドレイクバイスの幻影が現れる!

 

 

「これがオレの最後の一撃!!凌牙─!」

 

「おう!!」

凌牙はカイトと呼吸を合わせる!

 

 

「受けてみろ!次元を超えた一撃を!!『ネオギャラクシーアイズ』!アルティメットフォトンストリーム!!」

 

「いけ!『シャークドレイクバイス』!デプスカオスバイト!!」

赤と紫の閃光が合わさり、螺旋の一撃がバリアンへと迫る!!

 

【フッ…いい手だ、カイト…だが!永続魔法「バリアンズゲートウェイ」のさらなる効果発動!フィールドのこのカードを墓地に送り!「ディメンションワンダラー」の効果を無効にする!!】

 

「なっ、今の一撃を…躱しただと…!?」

カイトと凌牙の最後の一撃は…バリアンによって相殺されてしまった…!

 

ズキン

 

「ぐっ…!?」

 

「くそ…!」

 

「カイト!シャーク!!」

カイトと凌牙は共に膝をつく…2人の体力は…もう限界だった…!

 

 

【フフフ…ワシはカードを伏せて、ターンエンド…残念だったなァ?これで残ったのは九十九遊馬ただ1人…!フィールドにお前達を守るカードもない!!フハハハハハハ!!】

バリアンの嘲笑がフィールドへと響く…遊馬達は追い詰められ…絶体絶命だった…!

 

 

 

 

 

『遊馬…兄さん…僕の為に…命を懸けて…』

囚われたハルトは全てを見ていた…命懸けで戦う兄の…そして遊馬の姿を…!

 

 

『僕は…僕は…!!』

ハルトは涙を流す…その涙が奇跡の呼び水となる…!

 

 

 

キィィン─!!

 

 

 

【な、何事だ!?】

スフィアフィールド砲…ハルトから虹色の光が溢れ出す!

 

 

【ハルト…!?キサマ、我の与えたバリアンの力を…!?】

それはハルトの持つバリアンの力…否、ハルトの涙で浄化された力の発露…その力でハルトはスフィアフィールドを掌握…スフィアフィールドを降下させる!

 

 

 

「っ…!遊馬!アストラルのもとへ向かえ!!」

 

「カイト!?」

カイトはハルトの思いを瞬時に理解した…!

 

「行け!遊馬!お前とアストラルの力を…奴にぶつけてやれ!!」

 

「シャーク…!」

 

(遊馬…遊馬…!!)

 

「っ…!アストラル!!」

カイトとハルトの想い…凌牙の激励…そしてアストラルの呼び声を聞いた遊馬は大きくバク転し、スフィアフィールドから距離を取る!

 

 

キィン─!

 

「っ…この、暖かい光は…!」

そして遊馬の体に暖かい力が漲る…!

 

 

「行ってこい、遊馬…!お前達の奇跡の力…俺に見せてくれ…!」

遊馬へと右手を翳した遊海の声…そして分け与えられた力が遊馬の背中を押す…!!

 

 

「ああ…!いくぜ!!うおおお!!」

仲間達の願いを背負い、遊馬は駆け出す!

 

 

「かっとビングだぁぁぁ!!オレ─!!」

「いっけぇぇ!遊馬─!!」

小鳥の声援と共に…遊馬は皇の鍵に導かれてスフィアフィールドへと飛び込む!!

 

 

(遊馬!!)

 

「アストラル!!」

 

オレとお前でオーバーレイ!!

 

スフィアフィールドから飛び出した遊馬とアストラル…赤と青の閃光がフィールドを駆け巡る!

 

オレ達2人でオーバーレイネットワークを構築!

 

遠き2つの魂が交わる時…語り継がれる力が現れる!!

 

赤と青の閃光は螺旋となって衝突…ビックバンを起こす!!

 

 

エクシーズチェンジ!ZEXAL!!

 

2人の体と魂が1つとなる…赤き鎧を纏い、金色のオーラと共に最強の決闘者…ZEXALが誕生する!!

 

 

 

《フォウ…!キャーウ!!》

 

「(ZEXAL…70年振りに…ようやく、会えたな…!)」

光を纏うZEXALを見て遊海は過去の出会いを思い出す…その輝きは…あの時と変わっていなかった。

 

 

 

「これがZEXAL…!」

 

「遊馬と…アストラルの力…!」

 

《か、カッコイイでありマス…!!》

希望の英雄の登場に全員の目が奪われる…!

 

 

【お前がアストラル世界の力…『ZEXAL』か…!】

 

《バリアン!!お前がオレ達の前に立ちはだかろうと…闇に煌めく希望が…この胸に熱く燃えるかっとビングが…お前を倒す!》

遊馬がバリアンを前に叫ぶ…そして希望のデュエルが始まった!

 

 

 

@ZEXAL

 

 

《オレのターン!》

 

(最強デュエリストのデュエルは全て必然!ドローカードすら、デュエリストが創造する!…これが我々の…運命の1枚!!)

ZEXALの右手に希望の光が集中する!

 

 

シャイニング・ドロー─!!

 

希望の力によりドローカードが創造される!! 

 

 

《オレは『ZW-玄武絶対聖盾(アルティメット・シールド)』を召喚─!》

フィールドに堅牢な甲羅を持つ、巨大な亀が現れる!

 

 

《『玄武絶対聖盾』の効果発動!このカードが召喚に成功した時!除外されているエクシーズモンスターを3体まで、効果を無効にして守備表示で特殊召喚できる!!》

 

【なんだと─!?】

 

蘇れ!『CNo.39』!『希望皇ホープレイ』!!》

玄武絶対聖盾が高速で回転…異次元へと追放された希望の戦士を呼び戻す!

 

 

「遊馬…いくぜ…!」

 

「オレ達の力を…絆を合わせるぞ!!」

遊馬の希望の光が…満身創痍の凌牙とカイトに力を与える!

 

 

吼えろ!『CNo.32』!『海咬龍シャーク・ドレイク・バイス』!」

 

「蘇れ…我が魂!『超銀河眼の光子龍』!!」

遊馬、凌牙、カイト…3人のエースモンスターが絆によって集結する!!

 

 

《さらに!3体のエクシーズモンスターがフィールドに戻った事により「ハートアースドラゴン」の攻撃力は3000下がる!!》

 

【ぬぅ…!?】

集いし絆の力がバリアンを凌駕する!

 

 

《見たか…!これがオレ達の底力だ!!》

 

【ふざけた真似を…!だが、貴様らの終わりは変わらん!!見るがいい─!!】

 

ギィン─!

 

《なっ…スフィアフィールド砲が…!!》

バリアンがスフィアフィールドにエネルギーを注ぎ込み…禍々しいエネルギーが収束する…!

 

【アストラルは逃したが…スフィアフィールド砲のエネルギーとしては十分だ!!もう、どんな手を使おうと…コイツを止める事はできない!!】

さらにハートアースドラゴンがスフィアフィールド自体を咥えこむ…遊馬達諸共、アストラル世界を攻撃するつもりなのだ…!

 

 

 

「行け!遊馬!」

 

「お前達に…全てを託す!アイツをぶっ飛ばせ!!」

 

《おう─!!》

仲間達の願いを背負った遊馬は最後の攻撃を仕掛ける!!

 

 

 

《オレは「ホープレイ」に「玄武絶対聖盾」を装備!チェンジ!アルティメット・シールド!!》

亀が頭をしまい込み、究極の盾となってホープレイに装備される!

 

《「ホープレイ」に「玄武絶対聖盾」が装備された事で守備力が2000アップする!さらに装備魔法「エクシーズ・ユニティ」を発動!「ホープレイ」を攻撃表示に変更し、さらにこのターン!「ホープレイ」の攻撃力はエンドフェイズまでフィールドの守備表示のエクシーズモンスターの攻撃力の合計分アップする!!》

ネオギャラクシーアイズとシャークドレイクバイスがホープレイに力を与える!

 

 

【なっ…!?攻撃力9800だとぉぉ!!?】

 

《いっけぇ!「ホープレイ」!》

ホープレイが黄金の光を纏い、ホープ剣を抜刀する!

 

【無駄だ!『ハートアースドラゴン』はバトルでは破壊されず、バトルダメージを無効にしてお前達に跳ね返す!】

 

 

《オレは装備魔法「エクシーズユニティ」のもう1つの効果発動!「シャークドレイクバイス」をリリースする事で「ホープレイ」の攻撃回数を1回増やし、ダイレクトアタックできる!!》

ホープレイがシャークドレイクバイスの幻影と共にバリアンへと斬りかかる!!

 

 

【そうはさせん!!永続罠発動!『バリアンズ・バトル・バスター』!墓地のバリアンズカード『バリアンズ・ゲートウェイ』を除外する事で2回まで攻撃を無効にできる─!】

罠から放たれた雷撃がホープレイを弾き飛ばす!

 

 

《ならもう一度だ!「エクシーズユニティ」の効果発動!「ネオギャラクシーアイズ」をリリースする事でダイレクトアタック!!》

 

【無駄だ!『バリアンズバトルバスター』の効果でダイレクトアタックを無効にする!】

ネオギャラクシーアイズの幻影と共に攻撃したホープレイは再び雷撃に弾かれる!

 

 

 

【そして『バリアンズバトルバスター』のさらなる効果発動!このカードを墓地に送り!『ハートアースドラゴン』と『ホープレイ』を強制的にバトルさせる!】

 

「なっ…!?このまま『ホープレイ』がバトルしたら…6800のダメージを受けちまう!!」

 

【これで…終わりだぁぁァ!!】

バリアンは勝利を確信する…だが、遊馬は…ZEXALは不敵な笑みを浮かべていた…!

 

 

《それはどうかな!!》

 

【なに!?】

 

《「玄武絶対聖盾」の効果発動!!このカードが装備されている時!効果ダメージを無効にし、「ホープレイ」の攻撃力をその数値分アップする!!さらに!「ハートアースドラゴン」の効果は…無効となる!!》

 

【な、なんだとぉぉォ!?】

スフィアフィールドを取り込んで放たれたハートブレイクキャノンはアルティメットシールドによって吸収され、ホープレイの力に変わる…その攻撃力は16600!!

 

 

【馬鹿な…馬鹿な!!ばかなぁぁ!?】

 

《16600の攻撃を喰らえぇぇ!!「ホープレイ」で「ハートアースドラゴン」を…バリアンを攻撃!!ホープ剣アルティメット・スラッシュ!!》

巨大化したホープ剣をホープレイが振り下ろす、その一撃はハートアースドラゴンを両断…バリアンを吹き飛ばした!!

 

 

おのれ…オノレ!!キサマらァァァ!!

 

究極の一撃を受けたバリアンはフェイカーと分離…怨嗟の声と共に姿を消した…!

 

 

《見たかバリアン!これがオレ達の絆の力だぁぁ!!》

 

 

 

バリアン・フェイカー LP0

 

 

三勇士 WIN!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『う、うぅ…?私は…』

 

「父さん!!」

バリアンと分離したフェイカーは地面に叩きつけられた衝撃で目を覚ます…全てが丸く収まった…そう全員が思った矢先…!

 

 

バチ…バチバチバチバチ─!!

 

 

「っ…!?なんだ…!?」

 

「スフィアフィールド砲が…!?」

機能を停止したと思ったスフィアフィールド砲が危険なエネルギーを纏い始める…力の捌け口を失ったスフィアフィールド砲が暴走を始めたのだ…!

 

 

バチバチバチ…ドドォォォォン!

 

「ハルトォォ!!」

制御を失ったスフィアフィールド砲はついに爆発…取り込まれていたハルトは空中へと投げ出されてしまうが…。

 

キィン─

 

「ハルト!!」

 

『にい、さん…!』

 

「もう、大丈夫だ…お前の『悪夢』は全て消え去った…」

残された最後の力で緩やかに兄の腕の中へと落下…ハルトを苦しめていた悪夢は…ようやく終わったのだ…。

 

 

 

ドォン!ドドォォン!!

 

 

「きゃあああ!!」

 

「小鳥ちゃん!伏せろ!!」

 

「遊海!小鳥─!!」

安心したのも束の間…スフィアフィールド砲の爆発に連鎖するようにゴミ処理場が崩落し始めたのだ…!

 

 

「オービタル!!小鳥を連れて此方に来い!!」

 

《か、カシコマリ!!》

オービタルはグライダーモードとなって小鳥の背中に装備される!

 

 

 

「ま、待って!遊海さんが!!」

 

「小鳥ちゃん…!俺は、大丈夫…早く行くんだ!行け!オービタル7!!」

 

《カシコマリ─!!》

オービタルを背負った小鳥は遊馬達のもとへと飛び立った…。

 

 

 

 

 

Side三勇士

 

 

 

『っ…!カイト!』

ようやく正気を取り戻し、事態を把握したフェイカーは息子の名を呼ぶ…だが…。

 

 

ガラガラガラガラ!

 

 

『う、うわあああぁぁ!!』

 

「父さん─!!」

フェイカーのいた足場も崩落…アストラル世界へ続く穴へと落下してしまう…!

 

 

「遊馬!シャーク!!」

 

《カイト様!!》

そのほぼ同じタイミングで小鳥とオービタルが遊馬達のいる足場へと飛んでくる。

 

 

「っ…!オービタル!ハルトを頼むぞ!」

 

《チョッ…!?カイト様まさか!!》

 

『兄さん…!?』

ハルトを小鳥達へと託したカイトは走りだす!

 

「父さんを…必ず連れて帰る─!!」

カイトはフェイカーのあとを追いかけ、穴へと飛び込んだ!

 

 

 

「…小鳥、シャークとハルトを頼む…!」 

 

「えっ…?」

今だにZEXALのままだった遊馬は小鳥へとシャークの身柄を託すと背を向ける…!

 

「カイトとフェイカーを…必ず助ける!かっとビングだ!オレぇぇ!!」

カイト達のあとを追いかけ…遊馬も穴へと飛び降りた…!

 

 

 

「小鳥…父さん…遊海さんは…!」

 

「『俺は大丈夫』…だって…」

 

《心配ないでありマス!あの方が本物の『決闘王』ならば…精霊の力で脱出できるはずでありマス!!》

 

「っ…!父さん、無事でいてくれよ…!!」

凌牙は父の無事を信じながらオービタルへとしがみついた…。

 

 

 

SideOut

 

 

 

 

 

Side遊海

 

 

 

「来い…!『閃光竜』─!!」

 

キィ──……

 

「…ダメか…どうした、もんかなぁ…」

小鳥を送り出した遊海はため息をつく…『大丈夫』と言って小鳥達を逃したものの…遊海は策があるわけではなかったのだ…。

 

 

「動かせるのは…力が入らない、右手…だけ…これじゃあ…アヤカにも、掴まってられねぇ…」

 

《マスター…》

体は思うように動かず、精霊の力も使えず…メガロック・トフェニはジャック達の応援に…フレアは遊星に付いている…万事休すである。

 

「ワンチャン…ここが崩落しない事を、願うしかないが……ダメそうだ…!」

ゆっくりと広がっていくヒビを見ながら遊海は覚悟を決める…!

 

 

「…アヤカ、この足場が崩れたら…」

 

《マスターを受け止めて…脱出します…!》

 

「…俺が振り落とされずに掴まってられるか…賭け、だな…まったく…なんで、俺はいつも…ピンチばっかりなんだ…」

ほんの少し、自分の不運な運命を呪いながら…遊海はタイミングを図った…!

 

 

 

《フォウ…フォーウ!!》

 

 

「えっ…フォウ…?」

 

 

 

 

SideOut

 

 

 

 

 

 

 

「父さん!何処だ!!…いた!」

フェイカーを追い、足場へと着地したカイトは父の姿を探す…フェイカーは辛うじて崩壊しかけた足場に引っ掛かっていた…!

 

 

『ぐぅ…!うわっ…!』

 

「父さん!!」

足場から落ちかけたフェイカーの腕をカイトは辛うじて掴む…だが…

 

 

ガラガラガラガラ!!

 

「くっ─!?」

カイト達のいる足場に運悪く瓦礫が落下…カイト親子は空中へと投げ出される!

 

 

「届け─!!」

カイトは咄嗟にデュエル・アンカーを伸ばす…それが掴んだのは…!

 

 

「カイト─!!」

 

「遊馬…!」

デュエルアンカーを掴んだのはZEXAL…遊馬だった、遊馬は必死にデュエルアンカーを握り締め、カイト達を繋ぎ止める…!

 

 

「待ってろカイトォ…!いま引き上げてやる…!!」

 

(気をつけろ遊馬!足場が弱くなっている!!)

 

「っ─!?」

遊馬は足元を見る、半壊した足場…そこに小さなヒビが広がっていく…!

 

 

 

『何故…なぜだ、九十九遊馬…!どうして私を助ける…!?』

フェイカーは遊馬へと問いかける…一馬とバイロンを捨て、遊馬自身をも危険に晒した自身を…どうして助けるのかと…。

 

 

「…たしかにアンタは憎いさ…!けど、アンタは必死にハルトを生かそうとした…!きっと父ちゃんなら…『仕方がない!』って…笑って許すさ!!」

フェイカーの問いかけに遊馬は苦笑する…フェイカーはその姿に九十九一馬の姿を重ね見た…。

 

 

『もういいのだ、遊馬…私の犯した罪は大きい…!私は赦されるべきではないのだ…!』

 

「父さん…!そんな事言わないでくれ…!!」

うなだれるフェイカーをカイトが叱咤する…。

 

 

【その通りだよフェイカー、キミは許されるべきでは無い…キミの罪は重すぎる】

 

 

「ト、トロン…!?」

 

『バイロン…』

遊馬の背後にスフィアフィールドから開放されたトロンが現れる…!

 

 

「トロン…!やめろ…!復讐はもう終わったんだ…!」

遊馬はトロンに必死に呼びかける…フェイカーに対してもっとも憎しみが深いのは…間違いなくトロンなのだから…。

 

【……!】

 

「っ…!?」

トロンは無言で遊馬に…フェイカーへと手を翳す、彼の力を使えば…遊馬達諸共フェイカーを突き落とす事はあまりにも簡単な事だった…!

 

 

『バイロン…!頼む!カイト達に罪はない!悪いのは、全て私なのだ…!』

 

 

【ああ…そうさ、キミはあまりにも罪深い…これが私の…最後の力だ!!】

 

キィィン─!!

 

トロンが力を開放する…激しい閃光と共に遊馬のいた足場は砕け散り、全員が空中へと投げ出された…!

 

 

「「『うわあああ─!!?』」」

 

 

 

 

 

SideOut

 

 

 

 

 

 

 

「遊馬…アストラル…!大丈夫…!大丈夫なんだから…!!」

夕暮れのハートランドシティ…完全に崩壊したハートの塔を前に小鳥は涙を流していた…。

小鳥達が脱出して三十分余り…遊馬達から…連絡はなかった…。

 

 

「遊馬…!」

 

 

キィン─!

 

 

「えっ…!?」

 

「っ!?」

 

《イイッ!?》

祈る思いでいた小鳥達…その背後にワームホールが開く…そして…。

 

 

 

「あ、あれ…!?ここは…?」

 

(ここは…塔の外か…!?)

 

 

「ゆ、遊馬!!アストラル!!」

 

「遊馬…!」

 

《カイト様!フェイカー様!》

ワームホールから現れたのは落下したと思われた遊馬達だった…トロンは遊馬を…「友」を救う為に力を使ったのだ。

 

 

『バイロン…私を…こんな私を、許して、くれたのか…!』

フェイカーは感極まり、涙を流す…落下する刹那、トロンはフェイカーと言葉を交わした、そこでトロン…バイロンはフェイカーを再び「友」と呼び、彼の罪を許したのだ…。

 

 

 

「もう…遊馬のバカバカバカ─!!いつもいつも心配かけてぇぇ…!!!」

 

「お、おい!泣くなよ小鳥─!!」

遊馬の無事な帰還に安心した小鳥は泣きじゃくる、遊馬は慌てて宥めるが…しばらく泣きやまないだろう。

 

 

『カイト…ハルト…!本当に悪かった…!全て私のせいなのだ…!』

 

「もういいんだ、父さん…ありがとう」

息子達へと謝罪するフェイカー…そしてそれを許すカイトとハルト…ようやく、戦いは終わったのだ…。

 

 

 

 

 

「……あれ…?父さん…?遊海さんは…!?」

そんな中、凌牙は気付く…遊海の姿が見えないのだ…。

 

ぽすん

 

「…心配すんな、ちゃんといるよ…凌牙」

 

「えっ…?」

戸惑う凌牙の頭に暖かい大きな手が乗せられる、慌てて凌牙が振り返れば…ボロボロだが、笑顔を浮かべている遊海が立っていた…。

 

 

 

 

 

Side遊海

 

 

 

 

「フォウ…!?小鳥ちゃんと一緒に逃げなかったのか!?」

 

《フォウ!フォーウ!!(特別意訳:ボクを一番大事にしてくれるキミを…置いていけるもんか!)》

 

「フォウ…ありがとな、でも…無事に帰れるか、わからないぞ?」

胸を張って鳴くフォウに苦笑しながら遊海は語り掛ける…その時だった。

 

 

 

─そりゃあ無事に帰れるさ…なんたって君はこの物語の主人公なのだからね?─

 

 

 

「この、声は…?」

辺りに薄っすらと霧が現れる…その中から白いローブの男が現れた…。

 

 

─少しうたた寝しながら歩いていたら…そこは陰謀渦巻く廃棄口…これは夢の続きか、それとも単なる幻か…まあ、どちらでもいいのだけどね?こうして会うのは初めまして、夢の住人…花のお兄さんさ!─

 

 

「花の、お兄さん…?」

 

《グルル…!フーッ!フーッ!!》

 

《えっ…?マスター?フォウ…?いったい()()()()()()()()()()()??》

少し朦朧としながら誰かと話す遊海、そして虚空に向かって毛を逆立てるフォウにアヤカは首をかしげる…アヤカには()()()()()()()()()()

 

 

─ごめんね、精霊の彼女?には私が見えないようにしているんだ、本来なら私は「傍観者」だからね…さて、君は絶体絶命のピンチな訳だけど…キャスパリーグ?君は随分()()()()()()()()()?私はそれを使えば万事解決すると思うなー?─

 

《フォウ…!フォウフォウ!フォウ─!?(今やるつもりだったんだよ!今回は時間がないけど…次会った時は覚えてろよ─!?)》

 

─うんうん、わかったわかった…早く行きなさい、遊海君…今回は本当にお疲れ様!ゆっくり休むんだよ─

 

「えっ…?ちょっ─!?」

 

花のお兄さんとなにやら口論するフォウ…その直後に遊海の視界は光に包まれた…。

 

 

─さて…遊海君、君がこれから歩む物語…楽しみにしているよ!─

閃光に包まれた遊海を見送り…花のお兄さんは花吹雪と共に消え去った…。

 

 

 

 

SideOut

 

 

 

 

「心配かけたな、脱出できたはよかったんだが…身動きが取れなくてな…よく頑張った、凌牙」

 

《フォウ!》

 

「…たくっ…!どんだけ無理したら気が済むんだよ、アンタは─!」

凌牙は遊海に撫でられながら涙を流す…緊張感と安心感からくる涙を抑えられなかったのだ。

 

 

「あっ…!?遊海!!無事だったんだな…!」

 

「おぉ遊馬!お前もよく戦った…!偉かったな…お前とアストラルの絆の力『ZEXAL』…カッコよかったぞ…!」

遊海の姿に気付いた遊馬も駆け寄ってくる…遊海は同じように頭を撫で、遊馬の戦いを褒めた。

 

 

(遊海…貴方のデュエルもすごいデュエルだった、特に私の知らないナンバーズ…そして「NEXUS」なる力の事…詳しく聞きたいのだが…)

 

「それは…また今度にして、欲しいなぁ…なんせ…もう…げん、か…い…で──」

 

「あっ!父さん!?」

 

「遊海─!?」

 

子供達の無事を見て気が緩んだのか…遊海は気を失ってしまう…その後、本来ならば凌牙が乗るはずのヘリに乗せられ…遊海は病院に担ぎ込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうやら…カタは着いたらしいな、やれやれ…人騒がせな親子だ…」

 

『そう言うなよ、ようやく家族が仲直りできたんだ…よかったじゃねぇか!』

 

「ああ、あの少年が希望を…『絆』を信じて戦ったからこそ…Dr.フェイカーとトロン…2つの家族は『絆』という光を取り戻せたんだ」

遊馬達のいる場所から少し離れたビルの上…そこで3人の男が言葉を交わす、それは大会での被害を最小限に抑えた影の立役者達…遊星・ジャック・十代の3人だった…。

 

 

「とにかく…一度遊海のもとに向かうぞ!一言文句を言わなければ気が済まん!」

 

『ほどほどにしてやってくれよ?先生…また重症みたいだし…それより遊星…さっき言ってたのは本当なのか?』

 

「はい…!遊海さんとあの少年達が戦う相手は…本当に恐ろしい奴らです…!」

遊星は夕日を見ながら拳を握りしめた…!

 

 

 

 

Side遊馬

 

 

 

(遊馬…終わったようだな、ワールド・デュエル・カーニバル)

緊急搬送される遊海を見送ったアストラルは遊馬へ声をかける…陰謀渦巻いたWDC…それは遊馬の優勝という形で幕を閉じた…だが。

 

 

「い〜や!!まだ()()()()()()!!まだ優勝の景品を貰ってねぇ!!」

 

「ちょっ…!?いきなり何を言い出すのよ遊馬─!?」

あまりに空気を読まない遊馬の言葉に小鳥がツッコミを入れる…なお、本来の景品は「ハートランド遊園地の生涯無料パスポート」と「Mr.ハートランドが叶えられる範囲での願いを叶えてもらう権利」である…後者に至ってはハートランドが行方不明になった為に本来なら叶えられる事はないだろうが…。

 

 

「Dr.フェイカー!オレは『願いを叶えてもらう権利』を使わせてもらうぜ!」

 

『むっ…?何を願うのだ?』

戦いを終え、毒気を抜かれたフェイカーが遊馬へと訊ねる…。

 

 

「オレの望みは…『カイト達親子が仲良く暮らす事』だ!」

 

「「「《(はっ…?)》」」」

遊馬のあまりに突拍子もない願いにフェイカー達親子や小鳥、果てはロボットであるオービタルまで唖然とする…だが、一人だけ…笑みを浮かべる者がいた。

 

 

「フッ…余計なお世話だな遊馬…お前、本当は()()()()()()があるんだろ?」

 

『カイト…?』

カイトは遊馬へと問いかける、カイトはその答えが既にわかっていた…!

 

 

「ああ!じゃあ言ってやる!カイト!オレとデュエルしやがれ!!お前との決着はまだついてねえ!!」

遊馬の本当の願い…それはライバルであるカイトとのデュエルだった!!

 

 

(面白い…事実上の決勝戦という訳か…!)

 

「いいだろう…受けて立つぞ!遊馬!アストラル!!」

 

 

 

夕暮れのハートランドで…2人の決闘者が火花を散らす…。

 

 

ワールド・デュエル・カーニバル…数多の戦いと陰謀の果てに…最後のデュエルがいま始まる…!

 

気まぐれアンケート 好きなオリキャラは?

  • 遊戯の娘!遊奈
  • 遊星の孫!流星
  • ジャックの孫娘!海亜(カイア)
  • フォウくん!
  • その他
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