転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
ZEXAL編第一部のラストデュエル…熱きデュエリスト達の戦いがついに始まる!
それでは、最新話をどうぞ!
「遊海さん!!」
ハートランドの病院の一室…そこに翠が駆け込む、凌牙からの連絡で遊海が重傷を負って担ぎ込まれた事を知って駆けつけたのだ…。
「母さん…」
《フォウ!》
病室で翠を迎えたのは凌牙とフォウ、そして全身を包帯でミイラのように巻かれ、静かに眠っている遊海だった。
「Mr.ハートランドとのデュエルで大怪我して…全治半年の大怪我だって…俺達と遊馬を守る為に…」
「ああ…もう、あなたって人はぁ…!」
凌牙の言葉を聞いた翠は遊海の眠るベッドの横でへたりこむ…。
《状態は一応安定しています、今は眠らせてあげてください…マスターは凌牙達を守る為に死力を尽くしたのですから…》
「…俺、ちょっと出てくる…遊馬がカイトの奴とデュエルするらしいからな…父さんの代わりに見届けてくる」
空気を読んだ凌牙は病室を後にする…遊馬とカイトの対決を見届ける為に…。
「遊海さん…ごめんなさい、私が弱かったから…」
翠は遊海の手を握りしめる…元を辿れば翠が凌牙を守る事ができていれば遊海は捨て身の策を実行せずに済んだ…その事を謝りたかったのだ。
《…翠、謝る事はないですよ…マスターは全て覚悟の上でしたから…謝るとすれば翠を遺して死ぬところだったマスターの方です》
「…そう、だな…俺が…あやまら、ないと…」
「っ…!?遊海さん!!」
遊海がぼんやりと意識を取り戻した…声は弱りきっているが…生きてはいる。
「ごめんな…翠、また…無茶しちゃった……全身、いてぇなぁ…」
「グスッ…私もしばらく力は使えません…痛みと一緒に反省してください!」
「そ、そんなぁ…」
弱々しく話す遊海と翠…2人はお互いに涙を流していたが…共に笑顔だった。
「あぁ…久しぶりに、ゆっくり…ねむれ、そうだ……」
「ふふっ…おやすみなさい、遊海さん…どうかよい夢を…」
《フォウ、キュ〜ウ…》
夕暮れのなか、遊海は静かに眠りに落ちる…始まっているであろう2人の決闘を夢に見ながら…。
Sideカイト
『………』
夕暮れのハートランドシティ…崩壊したハートの塔を見ながらカイトは着替えを済ませる、遊馬との
『(オレは今までハルトの為にナンバーズハンターとして戦ってきた…だが、オレは…─)』
その胸中に去来するのは自身の戦いの日々…ハルトの為に『修羅』となってナンバーズを狩り続けた日々の事だった。
「兄さん…」
『…ハルトか』
もの思いに耽るカイト…そこにハルトが訪れる、ハルトはバリアンの超能力を手放す代わりに健康と正気を取り戻す事ができたのだ。
「兄さん…行くの?」
「ああ…大丈夫、オレは…必ず勝つ」
ハルトに勝利を誓ったカイトは歩きだす…ライバルとの決着をつける為に…。
SideOut
「アストラル…なんだか体がビリビリしてきたぜ…!」
(フッ、私もだ…!)
夕暮れのハートランドシティ…その川辺のデュエルリングで遊馬とアストラルは戦いの刻を待っていた…。
「カイトは強えぇ…初めてアイツに出会った時、メタメタにやられちまった…」
遊馬は今までのカイトとの戦いを振り返る…。
ナンバーズを手に入れ、浮かれていた心をポッキリと折られた初デュエル
アストラルの事を知る為に皇の鍵に侵入してきたカイトと戦い、アストラルとの奇跡の力「ZEXAL」で引き分けたデュエル
ハルトを救う為にⅢとⅣに挑んだタッグデュエル…幾つもの戦いを経て…遊馬にとってカイトは1つの「目標」となっていた…。
「アストラル、オレはお前と一緒に必ずあいつに勝つ!!」
戦いを前に気合いを入れる遊馬…その様子を見守るのは掛け替えのない仲間達やしのぎを削った決闘者達だった。
「な、なんだかオイラまで緊張してきたウラ…!」
「遊馬の奴…張り切ってやがるぜ!」
「トドのつまり…遊馬君は勝てるのでしょうか…!?」
「大丈夫よ!遊馬なら必ず勝ってくれるニャ!」
遊馬の戦いを見守る為に集まったナンバーズクラブのメンバー達が言葉を交わす…そんな時だった。
♪〜♪〜♫〜♪〜♫〜
「えっ…?」
「この音は…?」
夕焼けの中に響く口笛の悲しげな音色…それと共に翼を持つ黒い影が遊馬達の頭上に現れ…遊馬達の前に飛び降りた。
『待たせたな…遊馬、アストラル』
「カイト…!待ってたぜ!」
カイトと遊馬…ついに2人のデュエリストが対峙する!
「ヘヘッ…!見せてもらうぜ、お前らのノリを…!」
《カイト様!トンマの遊馬など叩き潰してくださ〜い!!》
「カイト…頑張って…!」
カイトの勝利を願うのはゴーシュにドロワ、そしてオービタル7…彼らも2人を見守る為に集まった、なお…Dr.フェイカーとハルトも中継によってデュエルを見守っている。
「カイト!今日こそ決着をつけてやる…!勝負だ!!」
(デュエリストの誇りを懸けて君に挑む…そして勝つ!!)
『遊馬…アストラル、オレの全力を賭けて…受けて立ってやろう!』
両者共に気合いは充分…!2人の戦いがついに始まる!
「やってやるぜ─!デュエルディスク、セット!Dゲイザー…セット!!」
『デュエルモード…!フォトンチェンジ!!』
遊馬は赤き決闘盤とモノクルをセット、カイトはフォトンチェンジによって白いコートを纏う!
【ARビジョン、リンク完了!】
拡張現実のフィールドが周囲を覆い…全ての用意は整った!
『「デュエル!!」』
デュエルダイジェスト 遊馬&アストラルVSカイト
「遊馬!負けたらただじゃおかないわよ〜!
「ヘっ…!?小鳥、アストラルって…コイツの事見えてんの!?」
「なんか…見えるようになっちゃった♪」
「「「えぇ!?」」」
小鳥の声援に遊馬が驚愕する…なんと、小鳥にアストラルの姿が見えるようになっていたのだ…。
(…どうやら、先程の戦いで私の姿が見えるようになった者がいるようだな…)
「えっ…!ってことはカイトも!?」
『フッ…』
ゴミ処理場での一連の戦い…それは世界を賭けた大きな戦いだった…その時の凄まじいエネルギーの流れによってカイトや小鳥の潜在能力が覚醒し、アストラルを見る事ができるようになったようだ。
『どうした?遊馬、アストラル…かかってこないのか?』
「おっと…!わかってる!先攻はもらうぜ─!」
思わぬ事に焦ったものの…遊馬は先攻を取り、デュエルを開始する!
「オレは『ガンバラナイト』を攻撃表示で召喚!さらに永続魔法『ゼロゼロック』を発動!」
「なっ…!?あいつ、何を考えてんだよ!?攻撃されたら守備表示になるとはいえ『ガンバラナイト』の攻撃力は0だぞ─!?」
遊馬のいきなりの行動に鉄男が叫ぶ…だが、アストラルは…
(遊馬…それでいい!)
「おう!」
アストラルは遊馬の行動に頷く…遊馬は決して無策でモンスターを出した訳ではない…!
(カイトならば序盤から『銀河眼の光子竜』を召喚してくる可能性がある…ならば攻撃を受けたら守備表示となる『ガンバラナイト』とフィールドの攻撃力0のモンスターを攻撃できなくなる『ゼロゼロック』の二重の策で迎え撃つ…!)
「さぁ…!かかってきやがれ!カイト─!」
遊馬とアストラルの築いた鉄壁…それを前にカイトは…。
『(遊馬…たしかにお前は強くなった、だが…オレはその上を往く!!)』
不敵な笑みを浮かべていた…!
『闇に輝く銀河よ…希望の光となりて我がしもべに宿れ!光の化身、ここに降臨!!現れろ!「
「なっ…!?この鉄壁の守りをわかった上で召喚してきやがった…!!」
カイトはアストラルの予測通り、ギャラクシーアイズを呼び出す!
『銀河の藻屑と消えるがいい…!「ギャラクシーアイズ」で「ガンバラナイト」を攻撃!』
「おっとカイト!『ゼロゼロック』の効果で『ガンバラナイト』には攻撃できないぜ─!」
『フッ…オレは速攻魔法「
「し、しまった!?」
(流石はカイト…私達の手のその先を考え『ギャラクシーアイズ』をしたのか…!)
遊馬を守っていたバリアが消え去り…ガンバラナイトが棒立ちになる…カイトは遊馬達の行動を先読みしていたのだ…!
『「ギャラクシーアイズ」で「ガンバラナイト」を攻撃!破滅のフォトン・ストリーム!』
「うわあああ─!?」
放たれた破壊光線はガンバラナイトを粉砕…遊馬に1500の大ダメージを与える!
「痛ってて…やっぱ強えぇ…!でも、デュエルは始まったばっかりだぜ!」
吹き飛ばされた遊馬は勢い良く立ち上がる…その目はキラキラと輝いている!
『遊馬…(お前はいつもそうだった…お前は何度でも立ち上がってくる、前を向いて…!)』
カイトが思い出すのは今までの遊馬の姿…何度倒れようと、何度吹き飛ばされようと遊馬は不屈の精神で立ち上がってきたのだ…だからこそ、カイトは全力で立ち向かう…!
『オレは永続魔法「
「なっ…!?」
(攻撃力3000の「ギャラクシーアイズ」に必ず攻撃しなくてはならないということか…!!)
『フッ…そういう事だ!オレはカードを伏せ、ターンエンド!オレにいくら策を弄しようと…オレには通用しない!!』
カイトはダメ押しの一手を発動し、ターンを終える…だが、遊馬は笑っていた…!
「そうだよな…!やっぱお前とのデュエルはこうでなくっちゃな!!…ここでこうきて…こうなったか…!やっぱりおもしれーな!!」
『面白い…?オレの戦術の何処が面白い…?』
遊馬の様子を見てカイトは首をかしげる…カイトはそんな面白い動きをしたつもりはなかったからだ。
「戦術なんて知らねぇよ!オレは
『心の…ドキドキ?』
「ああ!このドキドキが『デュエル』なんだ!これが「かっとビング」なんだ!…そして、デュエルすれば相手の事がよ〜くわかる!そして仲間になれるんだ!」
『仲間…』
しかし、遊馬が感じていたものは違った、遊馬は
「周りを見てみろよ!こうやってドキドキが伝わって、みんなも集まってくれたんだ!」
「遊馬…」
「そうウラ!」
《ドキドキビングでありマス!》
「相変わらずだな…」
「敵わねぇノリだぜ!」
遊馬の言葉に集まったデュエリスト達が頷く…その胸は全員ドキドキと高鳴っていた…!
「このドキドキがあれば仲間になれる!デュエルで1つになれる!カイト…お前もそうだろ?」
『フッ…だったら、お前の全力をオレに見せてみろ!』
「えっ…?」
『ナンバーズだ!オレの真の勝利はお前達のナンバーズを倒してこそ…さぁ…!呼ぶがいい!お前達のナンバーズを!!』
カイトは鋭く遊馬達を見つめる…ナンバーズを出す事で…自身を打ち倒す事で遊馬の思いを見せてみろと…!
「へっ…!ああ、見せてやるぜ…オレのかっとビングを!!」
遊馬は真正面からカイトへと立ち向かう!
39
「現れろ!『No.39』!『希望皇ホープ』!!」
『来たか…「希望皇ホープ」!』
カイトの言葉に応えるように希望の戦士が現れる!
「いっくぜぇ!!『ホープ』で『ギャラクシーアイズ』を攻撃ぃぃ!!」
『攻撃力が劣る「ホープ」で攻撃だと?』
希望の戦士が剣を振りかぶる!
「そしてオレは『ホープ』の効果発動!ORUを1つ使い!自身の攻撃を無効にする!」
『っ…!?何を狙っているかは知らんが…忘れたのか?「戦闘重力」の効果でバトルしなければお前は1000のダメージを受ける!』
(今だ!遊馬─!)
「おう!速攻魔法『フラッシュ・エフェクト』を発動!このカードはバトル中にモンスター効果が発動した時に発動できる!」
『なに!?』
自身の攻撃を無効にした遊馬はカイトに勝つ為の一手を繰り出す!
(その効果により『ホープ』の攻撃力を800アップさせ、フィールド上にいる全てのモンスター効果を無効にする!!)
『な、なんだと─!?』
フィールドを覆う光の波動…それによって『エクシーズキラー』であるギャラクシーアイズの効果が封印される!
「これで『ホープ』の攻撃力は3300!そして『フラッシュエフェクト』の効果で『ホープ』の発動した効果も無効になって…攻撃が続行できる!いっけぇ!『希望皇ホープ』!」
『まだだ!罠発動!「
「上手いぞカイト!」
「バトルでのダメージを最小限に抑えた!」
攻撃を受ける刹那…カイトは被害を最小限に抑えようとする…だが!
「まだまだぁぁ!!速攻魔法『バイバインド』を発動!!」
『なに!?』
遊馬はカイトを超える為にさらなる1手を打つ!
「このターン!自分フィールドのモンスターの攻撃力が下がった時に発動できる!バトルの間、そのモンスターの攻撃力を倍にする!」
(さらに!バトルする相手モンスターの『戦闘では破壊されなくなる効果』を無効にする!!)
『馬鹿な…!「ギャラクシーアイズ」が…破壊されるだと─!?』
それは遊馬とアストラルの気迫の一撃…それがギャラクシーアイズをついに捉える!
「『ギャラクシーアイズ』を攻撃!ビックホープ剣スラッシュ!!」
『ぐっ…!?ぐあああ!?』
巨大化したホープ剣がギャラクシーアイズを両断…カイトに大ダメージを与える!
「オレはカードを1枚伏せてターンエンド!!……くぅぅ〜!!やったぜ!カイトに大ダメージだ!!いえぇい!!見たかアストラル─!!」
(はしゃぎ過ぎだ、遊馬…)
ターンを終えた遊馬は全身で喜びを表現して跳ね回る…一時はトラウマになりかけたギャラクシーアイズの打倒…それは遊馬にとって1つの山を乗り越えたような嬉しさだった…!
『…アイツはどんなピンチに陥ろうと…どんな窮地に立たされても諦めず、必死になって立ち上がってくる…デュエルを心の底から楽しんで…だが、今のオレは…』
吹き飛ばされたカイトは喜んでいる遊馬の姿を見てある事を
『遊馬、アストラル』
「カイト…?」
立ち上がったカイト…だが、その様子は先程と違った…覇気を失っていたのだ。
『…これで、終わりだ……オレにはもう、デュエルはできない…このデュエル、
「な、なに…何を言ってんだよカイト!?デュエルができないって…!どういう事だよ!?」
カイトの思わぬ発言に遊馬はカイトに問いかける…カイトの瞳は穏やか…否、闘志を失っていた…。
『オレにはもう…デュエルをする意味を見い出せないんだ……オレはこれまでハルトの為にだけ戦ってきた…だがハルトが救われた今…オレの戦う意味は全て失われた…だから、オレは…もう…」
「カイト…!ふざけんな!お前はオレの目標なんだ…!!勝手にやめるなんて許さねぇ!!」
『遊馬…オレはもう…お前のように熱くデュエルをする事はできない…』
端的に言えば…カイトは燃え尽きていた、『ハルトを守り、病気を治す』という目的の為にカイトは魂を燃やして闘ってきた…その目的が果たされた事でカイトの決闘者としての魂は…その輝きを失ってしまったのだ。
(カイト、それは違うのではないか?)
『なに…?』
燃え尽きてしまったカイトにアストラルが語りかける…。
(遊馬はナンバーズを集める為に私と共に戦い、その勝利は私に失われた記憶をもたらしてくれた…だが、それは過去の集まりに過ぎない、遊馬とのデュエルはもっと大切なものを私にもたらしてくれた……それは『仲間』だ、デュエルを通じて心と心で語り合い…絆を深めていった仲間達だ……カイト、君もそうだろう?君も…私にとって大切な仲間だ…!)
『アストラル…』
それはアストラルが遊馬と共に戦った中で学んできた事だった、最初は息が合わず喧嘩ばかりしていた2人…しかし、共に戦い…ナンバーズを回収する中で2人は本当の意味での『仲間』となった。
そしてたくさんのデュエリスト達と出会い、仲間を増やし…ついには隠された陰謀を砕くまでに成長した…それは小鳥や凌牙…そしてカイトという『仲間』ができたからこそ、成し得た事なのだ…。
(記憶は過去のモノだ…だが、仲間は未来にある…君ももう過去に縛られる必要は無い、そしてこの事に君も気付いていたのではないのか?…だからこの場所に来たのではないのか?)
「(オレは……)」
カイトは今までの事を思い返す…最初はナンバーズ狩りの獲物でしかなかった遊馬…しかし何度も戦い、カイトの背負っていたものを知った遊馬は…カイトと共にハルトを救う為に戦ってきたのだ…それは
「カイト!!…
『遊馬…』
遊馬はカイトへと叫ぶ、『かっとビング』…それは諦めない心の合言葉…気弱だった仲間達もかっとビングを胸にその心を奮い立たせてきた…!
「だが、お前のドキドキはこんなもんじゃねぇ!もっとだ…!みせてくれよ!感じさせてくれよ!カイトビングを!」
遊馬は目を輝かせながらカイトへと気持ちをぶつけた…!
Sideフェイカー&ハルト
『カイト…全ては私のせいだ…私達、大人の思惑がカイトを苦しめ続けていた…それが今も……』
デュエルの様子を見ていたフェイカーが頭を抱える…カイトを守る為に敢えて厳しい態度を取り続け、カイトに難題を課し続けたフェイカー…それが未来あるカイトの心を潰しかけていた事に罪悪感を感じていたのだ…。
「大丈夫だよ、父さん!」
『ハルト…?』
頭を抱えるフェイカーにハルトが話しかける…その目はしっかり兄の姿を見据えている!
『兄さんの目は…遊馬に応えようとしてる…!』
画面越しではあるが…ハルトは気付いていた、カイトの小さな変化に…!
SideOut
『…ドキドキじゃ飽きたらぬ…この先に何が待つかはわからん…だが、切り開いてやろう!オレの道を!!オレのデュエルを─!!』
「カイト…!!」
小さく笑みを浮かべたカイトの瞳に力が戻る…!過去からの呪縛を引きちぎり…未来へのデュエルをする為に!!
そして、その様子を安心した様子で見守る者がいた…。
Side???
『どうやら…カイトは自分のデュエルを取り戻したようだねぇ』
「そのようですね父様…彼もまた純粋にデュエルを楽しむ心を思い出す事ができた…」
「ハッ…オレ達とのデュエルの時とは別人じゃねぇか…今度はまともに戦いたいねぇ…」
遊馬達のデュエルを見下ろせるビルの上…そこにはトロンを始めとしたアークライト一家の姿があった。
トロンが復讐心を捨て、元の優しい父に戻った事で彼らも救われたのだ。
『九十九遊馬…まったく不思議な奴!一馬の息子…か…』
トロンは遊馬を優しげに見つめる、自身を復讐から開放し、フェイカー…そしてバリアンの野望を砕いた少年を…。
『さぁ…帰ろうか、僕達の居場所に…クリス、トーマス、ミハエル…』
「はい!父さま」
息子達の名前を呼んだトロンはワームホールを開く…待ち望んだあの家に帰る為に…。
「遊馬…また、いつかきっと…!」
Ⅲは小さく遊馬の名を呼ぶ…初めての「友達」との再会を願いながら…
SideOut
「さぁ…!かかってきやがれ!カイト!!」
『眠れる獅子を起こした事…後悔させてやる!いくぞ─!!』
熱き闘志を取り戻したカイトとそれを迎え撃つ遊馬…そこからのデュエルは熾烈を極めた。
カイトが新たなエクシーズモンスター『輝光子パラディオス』を召喚し、相手の効果を無効にする効果でナンバーズである『ホープ』を倒す。
ならばと返しのターンで遊馬はゴーシュから譲られた魂のカード『H-Cエクスカリバー』で『パラディオス』を打ち倒す…だが、返しのターンでカイトは装備魔法『銀河零式』の効果で『銀河眼の光子竜』を蘇生して『エクスカリバー』を消し飛ばす…そして激しいデュエルの中で2人は笑顔を浮かべていた…!
「くっそぉ…!まだだ!まだまだやってやるぜ!!カイト─!」
『フッ…望むところだ!!』
39
「現れろ!『CNo.39』!混沌を光に変える使者!『希望皇ホープレイ』─!!」
『来たか…「ホープレイ」!…希望の力よ…!』
遊馬はついに切り札…ホープレイを召喚する…!
『アストラル…お前は言った…もう過去に縛られる必要はないと…オレのデュエルは「誓い」のデュエルだった、ハルトを絶対助けると誓いながらデュエルをしていた…だが、これからは望み…いいや、希望!……オレ自身の為のデュエルをする!』
「そうだぜカイト!未来はオレ達のもんだ!未来はオレ達が決めるんだ!」
ホープレイ…遊馬とアストラルの希望の象徴を見上げたカイトは決意を固める…。
そこにかつてナンバーズハンターと恐れられた男はもういない…そこにいるのは新たな希望を…未来を手に入れた1人の決闘者だった…!
『さぁ来い!遊馬!!』
「いくぜカイト!オレは『ホープレイ』の効果発動!ORUを1つ使い!『ギャラクシーアイズ』の攻撃力を1000下げ、『ホープレイ』の攻撃力を500アップする!オーバーレイ・チャージ!!」
ギャラクシーアイズの攻撃力が下がり、ホープレイが大剣を構える!
「いっけぇ!『ホープレイ』!『ギャラクシーアイズ』を攻撃!!ホープ剣カオススラッシュ!!」
『オレは装備魔法「
「だけど…戦闘ダメージは受けてもらう!!」
ホープレイがギャラクシーアイズに斬りかかる…だが…!
ガギン!!
「な、なにぃぃ!?攻撃が弾かれた─!?」
ギャラクシーアイズに迫ったホープ剣がバリアに阻まれる…!
『フッ…!墓地に送られた「銀河零式」の効果さ…このカードが墓地に送られた事で「ギャラクシーアイズ」の攻撃力は
(っ…!遊馬、「ゼロゼロック」の効果だ…!私達の効果を逆手に取られた…!)
「あっ…!?攻撃力0だから…攻撃できねぇ!?」
カイトは遊馬のカード効果を使い、窮地を切り抜ける…そして…!
『そして「戦闘重力」の効果が発動しお前を葬る!モンスターがフィールド上にいる時にバトルしなかったプレイヤーは1000ダメージを受ける!』
「や、やべぇ!!」
(遊馬!罠カードだ!!)
遊馬達の残りライフは300…ピンチを切り抜ける為に遊馬は1枚のカードを発動する!
「永続罠発動!『ディメンション・ゲート』!『ホープレイ』を除外する!!これでダメージは受けねぇ!」
『フッ…!やるな…!』
「オレはカードを伏せてターンエンドだ!」
ホープレイが異次元へと消え去り…遊馬達はギリギリでライフを残す…!
(…遊馬、君は強くなったな…)
「アストラル!?なんだよいきなり?」
アストラルはターンを終えた遊馬を褒める…あまりに突然の言葉に褒められ慣れていない遊馬は戸惑う…。
(君のかっとビングの精神は本当に素晴らしい…もう君は一人でも……)
「何を言ってんだ!オレ達は二人で1つのかっとビングだろ!?ずっと一緒に前に進もうぜ!」
遊馬とアストラルは文字通り一心同体…2人で最強のライバルへと挑む!
(フッ…遊馬……勝つぞ!)
「おう!」
『遊馬、アストラル……このデュエル、勝たせてもらうぞ!』
2人の会話を見届けてたカイト…彼はついに最強の力を解き放つ!!
『逆巻く銀河よ!今こそ怒涛の光となりてその姿を現すがいい!降臨せよ!我が魂!!「超銀河眼の光子龍」!!』
兄弟の絆を象徴する赤きギャラクシーアイズが降臨する!!
『エクシーズ素材となった「銀河魔導師」の効果が発動…このカードの効果を使ってエクシーズ召喚したモンスターの攻撃力は2000下がる…が、これで充分!お前達のライフを削りきる事はできる!!』
「くっ…!」
『バトル!「ネオギャラクシーアイズ」でダイレクトアタック!アルティメット・フォトン・ストリーム!!』
赤き破壊の息吹が遊馬へと迫る!!
「今だ!!永続罠『ディメンションゲート』の効果発動!ダイレクトアタックされる時!このカードを墓地に送り、除外されたモンスターを効果を無効にして特殊召喚する!!復活しろ!『ホープレイ』!!」
『なんだと!?』
異次元に封じられし戦士が地面を砕き復活する!
「『ネオギャラクシーアイズ』と『ホープレイ』の攻撃力は2500!!よって相討ちだ─!!」
ネオギャラクシーアイズとホープレイの攻撃が衝突…共に破壊される!!
(今だ!遊馬─!!)
「よっしゃああ!!かっとビングだ!オレぇぇ!!」
それは…遊馬とアストラル…逆転を賭けた最後の1枚─!
「速攻魔法『エクシーズ・ダブル・バック』を発動!エクシーズモンスター1体が破壊され、フィールド上にモンスターが存在しなくなった時!破壊されたエクシーズモンスターと、その攻撃力以下のモンスター1体を特殊召喚できる!!」
『なに─?!』
「2体降臨!現れろ!『ホープレイ』!『希望皇ホープ』!!」
遊馬の気合いと共に、2体のホープが並び立つ!!
(これで次のターン…)
「オレ達の勝ちだ!!」
勝利を確信する遊馬とアストラル…だが、その時だった!
ズズズ…ゴゴゴゴゴ!!
「な、なんだ─!?」
地面が…大地が鳴動する…そして、遊馬達の前で閃光が弾ける!!
《ギャオオオン!!》
《グオオォン!!》
「ぎ、『ギャラクシーアイズ』と『ネオギャラクシーアイズ』!?」
(あ…あれは─!?)
カイトのフィールドに降臨する2体のギャラクシーアイズ…カイトのフィールドにあった最後の1枚…それは…!
(『
「お前も…オレと、同じカードを…!?」
『遊馬…アストラル…!?』
それは神の気まぐれか…はたまた、ただの偶然か…それとも勝利を目指した故の奇跡か…2人が選んだ勝利の一手…それは一致していた…!
『ふっ…!「ギャラクシーアイズ」と「ネオギャラクシーアイズ」で「ホープ」と「ホープレイ」を攻撃!!』
カイトの号令でギャラクシーアイズ達にエネルギーが集中する…!!
『破滅のフォトン・ストリーム!いけ!アルティメットフォトン・ストリーム!!』
白銀の閃光はホープを赤き閃光はホープレイをそれぞれに消し飛ばす…それが長き戦いの決着となった…。
「う、うわああぁぁぁ!?」
遊馬&アストラル LP0
カイト WIN!
デュエル終了を知らせるブザーが鳴り響く…だが、誰も言葉を発する事はなかった、あまりに衝撃的な決着に全員が言葉を失っていたのだ。
「イテテ…負けちまったぁ…」
吹き飛ばされ、大の字に倒れ込んだ遊馬が言葉を漏らす…そこに近づく者がいた。
「カイト…あっ…?」
カイトは倒れた遊馬へと手を差し伸べる…遊馬は手を取って立ち上がる。
「カイト…次は勝つからな!!」
『何度でも相手になってやる、何度でもな…』
少しだけ笑みを浮かべながらそう言ったカイトは踵を返す…
「…おう!何度でもチャレンジしてやる!諦めなきゃ…かっとビングし続ければ…いつかはお前に辿り着けるはずだからな!!」
『フッ…(待ってるぞ、遊馬)』
カイトはオービタルグランダーと共に空へと飛び立った…愛する家族へと勝利を伝える為に…。
「遊馬〜!」
「小鳥…みんな…あっ…?」
「わっ!?遊馬!?」
デュエルが終わり、駆け寄ってくるナンバーズクラブの仲間達…その様子を見た遊馬は倒れ込んでしまう…!
「遊馬…?遊馬…!?どうしたの!?しっかりして!?」
「遊馬君!?どうしたのですか!?」
「まさか…!?何処かで怪我したウラ!?」
揺すっても起きない遊馬を心配する仲間達…そこに…
「心配すんな…遊馬は大丈夫だ」
「シャーク!」
ナンバーズクラブのもとに凌牙が少し呆れた様子で歩いて来る。
「よく見ろよ…ただ疲れて
「えっ…あ…?」
「かぁ〜…かぁ〜…」
凌牙の言葉に小鳥が耳を澄ます…すると遊馬は小さくイビキをかきながら寝息をたてていた。
…無理もないだろうが…遊馬はWDC準決勝から戦い放し&動き放しだった、流石の遊馬でもへたばってしまうのは当然だろう…。
「まったく…人騒がせな奴だぜ…」
「遊馬〜起きてよ〜!」
「熟睡してるウラ…」
どれだけ揺すっても遊馬は目を覚まさない…その寝顔はとても穏やかだった…。
「しょうがない…しばらくこのままにしてやるか…」
小鳥は観念して遊馬を膝枕する…その顔は穏やかな笑顔だった…。
(観察結果その21…どうやら、気持ちのよい敗北もあるらしい…)
アストラルは少し呆れながら夕日を見つめる…こうして、遊馬のWDCでの戦いは幕を閉じた…。
ハートランドで渦巻いた陰謀は仲間達の絆…そして諦めない心…「かっとビング」によって無へと帰した…。
だが、まだ遊馬達は知らない…この先に待ち受ける戦いを……待ち受ける悲劇を…。
しかし、それはまた…別のお話である。
【九十九遊馬…アストラル…私の想定外だった】
赤き水晶が乱立し、大地を覆う異次元…「バリアン世界」…その中心に位置する城で4人の人影が佇んでいる…。
【次は…我々が出ねばなるまい…】
不気味に目を輝かせながら…リーダーらしき男は決意を口にした…。
NextEpisode?
絆と希望の力でナンバーズを守り、アストラル世界を守った遊馬達…彼らの前に新たな敵が立ちはだかる!
「たくっ…人間共も頼りにならねぇなぁ…」
「全てはバリアン世界の為…」
「さぁ…!熱いデュエルをしようぜ!!」
「真の『銀河眼』使いになるのはこの私だ!!」
そして…新たに出会う仲間達…
『良かれと思って!』
「アンタ…凍らすよ!!」
そして、待ち受ける最悪の敵…!
【ジャンジャジャ〜ン!いま明かされる衝撃の真実ぅ…!ギャハハハハ!!】
遊馬達はバリアンの魔の手からナンバーズを、人間界を守りきれるのか…!!
転生したら決闘の観測者になった話 ZEXAL編第2部!
近日執筆開始予定!
【おマエは…ここで殺すぅ…!殺す殺す殺すコロスぅぅ!!!】
『…これも、俺の播いた種か…せめて、その魂だけでも…俺が救ってやる!!』
……3s.RbD…3SrBd@w…──
気まぐれアンケート 好きなオリキャラは?
-
遊戯の娘!遊奈
-
遊星の孫!流星
-
ジャックの孫娘!海亜(カイア)
-
フォウくん!
-
その他