転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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少し話の流れを変えてみました


囚われし遊戯~変えられない歴史~

 俺は目覚めるとソファーに寝かされていた、周囲には杏子にレベッカそして…寝かされているホプキンス教授の姿があった。

「遊海!目が覚めたのね!」

「杏子さん…俺は…?」

「私たちもビックリしたわよ!レベッカから遊戯がドーマのメンバーと決闘しに行ったって聞いて外に出たら気絶してるあなたを見つけて、ホプキンス教授が歩いてきて…」

「…?ホプキンス教授が帰ってきた!?」

「ええ、ドーマの三銃士のラフェールって言う奴から『名も無きファラオを誘き出せたからもう必要ない』って言われたみたいで…、それで遊海…なんで気絶してたの?」

「遊戯と本気のデュエルをしてた…、まあ…負けたけど、遊戯の迷いを晴らしたかったんだ…それでちょっと難しいデッキを使って、まあ知恵熱かな?」

「…知恵熱で気絶ってどんなデッキよ…」

 

 

 

しばらくすると車に乗った御伽達、そして遊戯が帰ってきた…しかし

 

「遊戯!みんな無事だったのね!」

「ダーリン!よかった勝ったのね!」

しかし遊戯の表情は暗く…

「杏子、レベッカ…そうじゃねぇんだ…!」

「えっ?」

「遊戯は…負けたんだ」

『レベッカすまない…俺は相棒に…守られたんだ…!』

 

 

 

 

 

『オレイカルコスの結界…これを使えば…!しかし…』

 

「ダメだもう一人の僕!遊海君が言ってたじゃないか!『力に頼るな』って!」

 

『…ああ、そうだな相棒!今結界は発動していない!つまり魂はかかってないということだ!』

 

『ラフェール!!俺はこれでターンエンドだ!…俺に止めをさせ!しかし…次は負けない!』

 

「フッ潔い事だ!私のターン!ドロー!(心の闇の誘惑に勝ったか…やはり一筋縄ではいかんか…)」

 

「来い!『ガーディアン・エアトス』!遊戯にダイレクトアタック!『フォビデンゴスペル』!」

 

 

『うわぁ~!』

 

遊戯LP 0

 

ラフェールWIN !

 

「…見事だ…名も無きファラオよ、次はこそは魂を…なんだ!?」

 

《$₧₪₧₢₮₤₮₧₣₭₪₮₡₤₮~!》

遊戯のオレイカルコスの結界が勝手に発動し遊戯を拘束する

 

『ラフェール!?騙したのか!?…貴様!』

 

「ダーツ様…何故!!?」

 

『うわぁぁー!』

「もう一人の僕!」ドン

『!?相棒!』

 

「信じてるよ…もう一人の僕!」

 

『あっ…相棒!』

 

 

 

 

「…いささか不本意な結果だが…オレイカルコスの欠片と神のカードは渡して貰うぞ…」

 

パタパタパタパタ!

 

「お前達!受けとれ!」

 

「「遊戯!」」

 

「…城之内!近いうちにお前の魂も、いただきにくる!それまで首を洗って待っていろ!」

 

「テメェ待ちやがれ!」

 

 

 

 

 

「そんな…そんな事って!」

「すまないレベッカ…俺は…!」

「ダーリンを…ダーリンを返し…!?」

 

「……!!!」ギリギリギリ

 

闇遊戯を問い詰めようとしたレベッカはその動きを止めた…いや止めるしかなかった。

…自分の後ろから凄まじい怒りを感じたからだ…! 

『遊海!?』

怒りの発生源は遊海だった、すさまじい怒りの波動で周囲にいた野ネズミ達も逃げ出している

 

「ドーマ…そこまでするか…闇を乗り越えた遊戯にそんな仕打ちを…許さない…赦さねぇ……!!」

遊海の口調は静かだった…しかし拳からは血が滲み、その怒気に圧され誰も言葉を出せなかった。

人は自分よりもあらわにされた感情を見ると逆に冷静になるという…遊戯やレベッカにはそれが起きていた…

 

 

 

 

 

 

「ドーマの目的は人類史の清算!?そんな事できるわけ…」

「でもそんな事…簡単にできるわけないわ!」

「でもあの化け物が復活したら…」

 

遊戯達はドーマの目的について話している、そして俺はレベッカに包帯を巻いて貰っていた

「ごめんね遊海さん…わたし冷静じゃなかったわ…」

「いいんだレベッカちゃん、俺が勝手に怒っただけだから…」

「わたしダーリンがいなくなったって聞いて、すぐにもう一人の遊戯が悪いって思ったの…でも違った、彼は勝負には負けたけど、自分の闇に勝つことができた…悪いのはドーマだけよ…!」

「!?イタイタイ!もう少し優しく!」

「あっ!ごめんなさい!」

 

 

「ねぇ…やっぱり警察かどこかに伝えた方が…」

「でも証拠が…」

「まだ諦めては駄目だよ!」

「「ホプキンス教授!」」

目の覚めた教授によりドーマは伝説の大陸・アトランティスが関係しているのではないかということがわかった、そして残りの資料がフロリダの博物館にあることが判明。そこに向かうことになったが…

「ここからフロリダはとても遠いよ!?」

「「『何!?』」」

そこで海馬を頼る事に…しかし

『俺の預けた『デュエルキング』の称号を、どこの馬の骨とも知らぬ相手に奪われたのか!負け犬には用はない!見損なったぞ遊戯!!』

と電話を切られ…とりあえず電車で空港を目指す事に…

そう言えば羽蛾&竜崎は…?まさか…

 

 

 

 

 

 

ガタンゴトン…ガタンゴトン…

 

 

 

 

 

 

『遊海…ちょっといいか?』

「遊戯…」

 

電車に乗ってしばらくして遊戯が話しかけてきた、その顔は相変わらず暗いが…アニメほどではない…

『遊海…すまない、俺は…相棒を守りきれなかった』

「遊戯…あれはしょうがなかった、俺もまさかあんな事をしてまで魂を捕りにくるとは予想できなかった…俺のミスだ…!」

『遊海…俺はお前の言葉、そして相棒の言葉が無ければ「オレイカルコスの結界」を使うところだった…、俺の心が弱い証拠だ…相棒こそが真の決闘者だったんだ…、俺は命より大切なものを…』

「まだ失ってはない!…まだ助け出せる!そのためにフロリダへ向かっているんだろ…俺たちは!」

『遊海…』

 

 

「遊戯!大変よ!」

『どうした!杏子!』

「オレ達以外誰も乗客がいなくなっちまった!どこにも停車してねぇのに!!」

『「なんだって!?」』

「これもドーマの仕業!?」

「とにかく先頭車両に!」

『ああ、列車を止めよう!』

 

 

「なっ!連結が!?」

「遊戯!杏子!遊海!?」

「本田!城之内!」

城之内達の列車はスピードを落とし遠ざかっていく…

 

「遊戯!とにかく列車を!」

『ああ!』

 

「ダメだ…車内無線の反応がない…」

『天井を伝っていくしかないか…』

 

 

 

「ヒョヒョヒョ!」

『お前はインセクター羽蛾!』

「姿が見えないと思ったらこんなところに!」

「ヒョヒョヒョ名も無きファラオ!お前を倒す!」

「何?」

「俺に勝ったら教えてやるよ…もう一人の遊戯の居場所!」

『羽蛾…貴様ァ!!』

「発動!『オレイカルコスの結界』!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『魔法カード!「狂戦士の魂」発動!』

「ヒョ?」

 

遊戯は羽蛾の精神攻撃に怒り…「狂戦士の魂」を発動させた…そして…

『ドロー!モンスター…』

「遊戯!!そこまでだ!羽蛾のライフは既に尽きている!!」

『放せ!!!』

7回目の効果で待ったをかける…ドローしたのは「ブラックマジシャンガール」だった…

『羽蛾!!…チクショー!!』

ガガガ!

「しまった!列車が!!」

「キャー!」

「『うわ~!』」

 

 

 

 

……ここはどこだ…俺は…何をして…

『おい優介!金寄越せよ!』

 

『おい!このオタク!』

 

『なんでお前みたいに弱い奴が遊戯王やってるんだ?』

 

『カードなんていらないだろ?貰ってやるよ!』

 

『やめて!返してくれよ!』

 

『ふん…こんな紙切れ…こうだ!』

 

びりびり!

『あっ…』

 

『ギャハハハハ!』

 

『あ…アアア!!!』

 

やめてくれ…この記憶だけは…思い出したく…ない!

 

 

 

 

「…スター…マスタ……マスター!しっかりしてください!」

「主殿!!」

「ガッ…ハァハァ…ここは…?」

俺が目覚めると川岸だった、周囲に人影はない…

「アヤカ…トフェニ…何があった…?」

「マスター達が乗った列車が脱線したんです…それでマスターだけ遠くに飛ばされて…川に落ちたんです…」

「それで私が主殿を救出、蘇生を行いました」

「そうか…すまないトフェニ…アヤカ…ゴハッ」

「マスター!今動いてはダメです!川に落ちる時酷く体を打ち付けています、骨が折れているかも…」

「…『ディアン・ケト』よ…傷を癒せ…」

「マスター…ダメです…それでは傷は…」

「アヤカ…遊戯達の場所は…?」

「…ここからしばらく行った荒野にいるようです」

「トフェニ…頼む…連れてってくれ…」

「主殿…しかし…!」

「俺を…遊戯達のところに!」

「御意…しっかり掴まっていてください!」

俺はトフェニの背中を借りて遊戯達のところに向かう…

 

 

 

 

「グオォオォ!」

 

『ティマイオス!俺にもう一度力を貸してくれ!』

『来い『竜騎士ブラックマジシャンガール』!『ブラックドラゴンバースト』!』

 

「ゴゥアアアア!?」

                  

 

            

『クリス…アイアンハートあなた達の遺志を決して忘れない…俺が必ず!!』

 

「お~い…遊戯!」

「遊海!」

『遊海!お前いままで何処に…その傷は!?』

遊海が遠くから歩いてくる、しかしその体はボロボロだった。

「スマン…一人だけ遠くに投げ出されてな…少しは吹っ切れたか?」

『ああ、すまなかった…もう大丈夫だ!』

「そうか…なら…よかっ…た…」

『遊海!?』

「主殿!やはり無理は!」

白い竜が現れる

「キャー!?ドラゴン!?」

『お前は…遊海の精霊か?』

「然り、トフェニと申します…お見知りおきを遊戯殿」

『そうか…すまないがそのまま遊海を運べるか?』

「御意!」

「トフェニ…すまない…」

「主殿いいのです、たまには私を頼って頂きたい…!」

「マスター…だからあれほど無理をしないでと…」

『アヤカ…すまない俺のせいで…』

「いいんです遊戯様、マスターは止めても止まりませんから…」

「……遊海も精霊に好かれてるのね…」 

杏子は少し呆れるのであった。

 

 

 

そして遊戯達は線路を伝い町を目指す、そして城之内達と合流するために。


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