転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
海馬ランド編・後編!…デュエルをする事になった遊海とカイバーマン…その決闘の行方は…?
そしてカイバーマンの正体()とは!
それでは最新話をどうぞ!
「遊馬、大丈夫か?」
「なんとか…」
カイバーマンへと宣戦布告した遊海は遊馬へと声をかける。
「カイバーマンを嫌いにならないでやってくれ、あの人はあの人なりに世界を守ってきた…その思いを…背負った
(世界を守る…責任…)
「…なぁ、遊海はカイバーマンと…知り合いなのか?」
遊馬は遊海へと問いかける…遊海の言葉はカイバーマンの事を知っているからこそ出た言葉だと感じたからだ…。
「ああ、よく知ってる…心配するな、ちょっと決闘で語り合うだけだからな!」
遊海は遊馬の頭を撫でるとカイバーマンに向き直る。
『フン…心の用意はできたようだな!ちょうど俺の準備もできる所だ!』
《ぎゅあん!》
カイバーマンの頭上にデフォルメされたブルーアイズ型のロボットが現れ、その手に小さな箱を投下する。
『貴様と戦うにはARビジョンでは物足りぬ…!』
カイバーマンは旧型…否、ソリッドビジョン対応型のデュエルディスクを装着する。
「…デュエルディスクセット!ソリッドビジョンシステムON!」
遊海のデュエルディスクがソリッドビジョン対応型に変形する!
『いくぞ…!覚悟はできているだろうな!!』
「もちろん…!俺は…遊馬と俺の誇りの為に戦う!!」
睨み合う遊海とカイバーマン…2人の戦いが始まる!!
「『デュエル!!』」
遊海LP4000
カイバーマンLP4000
「俺のターン!ドロー!」
「『レッド・スプリンター』を召喚!」
炎を纏う健脚の悪魔が現れる! ATK1700
「『レッドスプリンター』の効果!自分フィールドに他のモンスターがいない時!手札から『レッド・リゾネーター』を特殊召喚!」
炎の衣を纏う悪魔が現れる! ATK600
「『レッドリゾネーター』の効果発動!自身が特殊召喚に成功した時!フィールドの『レッドスプリンター』の攻撃力だけライフを回復する!」
遊海LP4000→5700
「俺はレベル4の『レッドスプリンター』にレベル2の『レッドリゾネーター』をチューニング!」
4+2=6
「赤き魂がここに1つとなる!王者の雄叫びに震撼せよ!シンクロ召喚!来い!『レッド・ワイバーン』!」
紅蓮の炎を纏うワイバーンが現れる ATK2400」
「俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド!!」
遊海LP5700
レッドワイバーン 伏せ2 手札2
『フン…なるほど、それなりに本気らしいな…だが!!
∞
「っ…!このエネルギーは…!?」
遊馬を睨みつけるカイバーマン…その足元から無限の文字を刻むエネルギーが広がる…!
『俺のターン!ドロー!!』
『魔法カード「調和の宝札」を発動!手札のドラゴン族チューナー「伝説の白石」を墓地に送り2ドロー!さらに「白石」が墓地に送られた事で効果発動!デッキから我が魂「青眼の白龍」を手札に加える!』
「『ブルーアイズ』だって!?」
「馬鹿な…!?『ブルーアイズ』は伝説のカード…主であった海馬瀬人の死後、何処かに封印されたはず…!!」
カイバーマンの思わぬ行動に遊馬達は驚愕する!
『さらに俺は「融合」を発動!!手札の3体の「青眼の白龍」を究極融合!!今こそ現れよ!「真青眼の究極竜」!!!』
《ギュアアアアアン!!》
全てを畏れさせる咆哮が轟く…長き刻を経て究極の伝説が蘇る!! ATK4500
「本物の…『ブルーアイズ』…!?」
「嘘、でしょ…!?」
遊馬と小鳥は言葉を失う…2人は決闘庵でブルーアイズをモチーフとした「青眼の究極木竜」を目にしている、だからこそ理解したのだ…伝説が蘇ったのだと…!
『バトルだ!「真究極竜」で「レッドワイバーン」を攻撃!ハイパー・アルティメット・バースト!!』
究極の破壊光線が放たれる!
「『レッドワイバーン』の効果!シンクロ召喚したこのモンスターがフィールドに存在する時!一度だけ効果を発動できる!フィールドでもっとも攻撃力の高いモンスターを破壊する!レッド・ブラスト!!」
『甘いわ!!速攻魔法「融合解除」!「真究極竜」をエクストラデッキに戻し…降臨せよ!3体の「青眼の白龍」!!』
「なっ─!?」
究極竜がレッドワイバーンの火炎弾を躱すように分離…3体のブルーアイズが遊海を見下ろすように降臨する! ATK3000 3000 3000
「あれが、伝説のドラゴン…!」
「兄さん…!」
降臨したブルーアイズにカイトは目を奪われ…ハルトはブルーアイズのオーラに当てられたのか兄にしがみつく…。
『バトル続行!1体目の「ブルーアイズ」で「レッドワイバーン」を攻撃!滅びのバースト・ストリィィム!!』
「やらせない!罠カード発動『
遊海の背後に炎の柱が現れる!
6+2=8
「漆黒の闇を裂き、天地を焼き尽くす孤高の絶対王者よ!万物を睥睨し…その猛威を振るえ!シンクロ召喚!現われろ!『琰魔竜 レッド・デーモン』!!」
紅蓮の焔を纏い、炎の覇者が現れる! ATK3000
『フン、現れたか「琰魔竜」よ…!バトル続行!2体目の「ブルーアイズ」で「琰魔竜」を攻撃!!紅蓮の魔竜を撃ち滅ぼせ!滅びのバースト・ストリィィム!!』
「っ…!迎え撃て!
破壊光線と紅蓮の炎が衝突…諸共に砕け散る!!
「ぐううっ…!!」
『3体目の「ブルーアイズ」のダイレクトアタック!滅びのバースト・ストリィィム!!』
《ギュアアアン!!》
「しまッ…ぐあああぁぁ!?」
「父さん─!!」
「遊海!!」
爆煙の中から3度目の破壊光線が遊海を直撃…遊海は激しく吹き飛ばされ、機材を壊しながら壁に叩き付けられる!
遊海LP5700→2700
「ぐっ…ゲホッ…!!容赦、ないな…!」
(ダメージが…実体化している…!?)
遊海は口元から溢れた血を拭いながら立ち上がる…。
『フゥン…確かに以前よりは頑丈になっているようだな…俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド!』
ブルーアイズ ブルーアイズ 伏せ1 手札1
「な、何なんだよこのデュエル…息が、できねぇ…!」
(これはもはや「デュエル」ではない…全てを賭けた「決闘」だ…!)
息をつかせぬ展開に、刹那の攻防…そしてステージを包み込む闘志と怒気…決闘の放つプレッシャーに遊馬達は圧倒される…!
『どうした遊海…!お前の決闘はその程度か!?この数十年で腕が錆び付いたか?』
「たしかにな…!WDC以前は、闇のデュエルなんて…なかった、からな…!」
冷たく遊海を睨むカイバーマン…遊海は軽口を言いながらターンを迎える!
「俺のターン!ドロー!」
「リバース罠『リビングデッドの呼び声』発動!甦れ!『琰魔竜』!!」
墓地より真紅の竜が復活する! ATK3000
「そして『チェーン・リゾネーター』を召喚!!」
鎖を背負った音叉の悪魔が現れる! ATK100
「『チェーンリゾネーター』の効果!自分フィールドにシンクロモンスターが存在する時に召喚された時!デッキから『ダーク・リゾネーター』を特殊召喚!」
黒い衣の音叉の悪魔が現れる! ATK1300
「そしてフィールドに攻撃力1500以下の悪魔族のチューナーモンスターがいる時!手札の『風来王ワイルド・ワインド』は特殊召喚できる!」
緑のマントの獣王が現れる DEF1300
『フン…来るか…、──!』
「うおおぉぉ!!荒ぶる魂…バーニング・ソウル!!」
ゴウッ!
「ゆ、遊海が燃えたぁぁ!?」
(この波動は…!!)
心臓の上に右手を置いた遊海の身体から炎が燃え上がる…それは…熱く、激しい…荒ぶる魂の発露…!
「俺はレベル8の『琰魔竜』にレベル1の『チェーンリゾネーター』とレベル3の『ダークリゾネーター』をダブルチューニング!!」
琰魔竜を4つの炎の輪が包み込む!!
8+1+3=12
「孤高の絶対破壊神よ!!神域より舞い降り、終焉を齎せ!シンクロ召喚!『琰魔竜王 レッド・デーモン・カラミティ』!!」
《グオオォン!!!》
災厄の名を冠する紅蓮の竜王が轟臨する!ATK4000
「レベル12のシンクロモンスター…!この覇気…白波さんは本気だ!!」
「あのモンスターは…!」
カラミティの発するオーラに目を見張るカイト…その横で凌牙は先程のアトラクションを思い出す、「決闘王」の継承を賭けた決闘…その戦いで猛威を奮ったモンスターが時を越えて蘇ったのだ…!
『やはり現れたか…紅蓮の竜王よ!』
「『琰魔竜王』がシンクロ召喚に成功した時!このターン相手はフィールド上で発動する効果を発動できない!バトルだ!『琰魔竜王』で1体目の『ブルーアイズ』を攻撃!!
放たれるのは紅蓮のアームハンマー…その一撃は伝説のドラゴンを直撃する!
カイバーマンLP4000→3000
「そして『琰魔竜王』の効果発動!相手モンスターを破壊した時!そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!
「よっしゃあ!!遊海の逆転ワンターンキルだ!!」
(っ…?待て、何かおかしいぞ!)
遊海の強力な効果の発動に勝利を確信する遊馬…だが…!
《ギュアアアアアン!!!》
《グオオォ!?》
「なっ…!?『琰魔竜王』!?」
空から降り注ぐ無数の隕石…しかし、それは
「そんな…!?父さんの攻撃は直撃したはず!!なんでブルーアイズが…!?」
『簡単な事よ…!俺は「琰魔竜王」が召喚される前に罠カード「強靭!無敵!最強!」を発動していたのだ!その効果により1体目の「ブルーアイズ」は相手の効果を受け付けず、自身とバトルした相手モンスターはバトル終了時に破壊される!…もっとも、お前は発動を見逃していたようだがな!』
「くっ…!?」
カイバーマンは手にしたカードを遊海に見せつける…。
「遊海が、押されてる…!?」
(それだけではない、遊海がどちらの「ブルーアイズ」を攻撃するか予測し、カードを発動する…それは遊海の手の内を理解していなければできない事だ…!)
アストラルは冷静に分析する…。
「…『琰魔竜王』が相手によって破壊された時、墓地にいる闇属性・ドラゴン族のシンクロモンスターを特殊召喚できる!舞い戻れ!『琰魔竜』!!」
遊海の場に悪魔竜が復活する! ATK3000
「カードを伏せて…ターンエンド!」
遊海LP2700
琰魔竜 風来王 伏せ1 手札0
『…ふぅ…失望したぞ遊海、お前がここまで
『俺のターン!ドロー!!』
『儀式魔法「カオス・フォーム」を発動!レベル8の「青眼の白龍」をリリースする事で俺は混沌の力を呼び覚ます!!』
ブルーアイズが飛翔し、巨大な異次元ゲートに飛び込む!
『光と闇の支配する混沌の青き宇宙より…光来せよ!儀式召喚!「ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン」!!』
異次元ゲートから混沌の力を宿せしブルーアイズが顕現する! ATK4000
「儀式モンスターの『ブルーアイズ』だと!?」
「こんなモンスター…見た事がない…!」
究極竜と同じレベルの覇気を発するカオスMAXに遊馬達は冷や汗をかく…!
『「カオスMAX」は相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない…さらに!守備モンスターを攻撃し、攻撃力が守備力を上回った時!その数値の倍の貫通ダメージを与える!』
「マズイ!父さんのフィールドには守備力1300の『風来王』がいる!!」
「…と、いう事は…!?」
(「カオスMAX」の攻撃力と「風来王」の守備力の差は2700…その倍ならば遊海は5400のダメージを受ける事になる、つまり…)
『このデュエル…一撃で終わらせる!「カオスMAX」で「風来王」を攻撃!混沌のマキシマム・バースト!!』
カオスMAXの全身から全てを破壊する光線が放たれる!!
「遊海─!!」
「まだだ…!罠カード『シンクロ・コール』を発動!墓地の『ダークリゾネーター』を特殊召喚!そして『風来王』とチューニングする事で闇属性のドラゴン族か悪魔族のシンクロモンスターを特殊召喚する!」
4+3=7
「太古の森よりフィールドを制圧する精霊よ…仮初の姿にその身をやつし、降臨せよ!シンクロ召喚!『妖精竜 エンシェント』─!」
闇のオーラを纏う、妖艶なる妖精竜が現れる! DEF 3000
「『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』…!?…でも、何か違う…?」
小鳥は遊海の場に現れた妖精竜に驚く…その姿は決闘庵で見た龍可の「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」に瓜二つだったのだ。
『あれは『
「うわっ!?司会のお兄さん!いつの間に…!?」
聞こえた声に遊馬が振り返るとカイバーマンショーの司会をしていた青髪の青年が遊馬達の後ろの客席に座っていた。
【ステージ上にいると巻き込まれそうだから逃げて来ちゃった♪…さぁ、決闘が動くよ!】
『フン…小癪な!粉砕しろ!「カオスMAX」!混沌のマキシマム・バースト!!』
「ごめん…!ぐうあぁぁぁ!!!」
再び放たれる混沌の嵐…それは妖精竜を跡形もなく粉砕し、遊海を壁に叩き付けた…。
遊海LP2700→700
『俺はこれでターンエンドだ!!』
カイバーマンLP700
カオスMAX 青眼白龍 手札0
《マスター!?いったい何をしているんですか!?》
「…すまん、ちょっと、ヤバい…かも…?」
様子を見ていたアヤカが姿を現す、何度も攻撃を受けたは…再び瀕死状態まで追い込まれていた…。
『どうした!!決闘王の…世界を救い続けた英雄の強さとはそんなモノか!?
「えっ…?本気…?」
カイバーマンの激が飛び…その言葉を聞いた遊馬は驚愕した、レベル12の「琰魔竜王」を呼び出した遊海が本気を出していないと言われたのだ…!
『お前が何を恐れている!!そんな事だからバイロン・アークライトに弄ばれ、翠を悲しませたのだろう!!いい加減自分に
「…瀬人…」
それは友を心配するが故の忠言…何度も死にかけ、ついに命を失いかけた友への怒りの叫びだった…!
『お前が決闘に真面目に向かい合い、デュエルを楽しむ男だというのはよく知っている…だが、それでお前が倒れては元も子もないだろう!!お前は全てのデュエリストの憧れる男の1人だ…もう一度言う!全力でかかってこい!!』
「……すまん、思った以上に心配をかけていたらしい…!」
「父さん…!?」
満身創痍の状態で遊海は立ち上がる…その瞳に強い決意を宿して…!
「お前達!!…これから起きる事は…他言無用だ!!」
「たごんむよう…?」
「ハルト、これから白波さんがする事はナイショにしてほしい…と言う事だ…わかったな、オービタル7」
《か、カシコマリ!!》
カイトは感じ取った、遊海の宿す闘志…否、闘気が膨れ上がっていく事を…!!
「父さん…!いったい何をするつもりなんだ…!?」
「俺のターン!!ドロー!!」
「墓地に眠る『風来王』の効果発動!!自身を除外する事でデッキから攻撃力1500以下の悪魔族・チューナーモンスターを手札に加える!俺は『クリムゾン・リゾネーター』を手札に加え、召喚!!」
背中に紅蓮の炎を背負う悪魔が現れる! ATK800
「『クリムゾンリゾネーター』の効果発動!自分フィールドに存在するのが闇属性・ドラゴン族のシンクロモンスターのみの時!デッキから2体のリゾネーターを特殊召喚できる!現れろ!『シンクローン・リゾネーター』!『ミラー・リゾネーター』!!」
ト音記号を背負った悪魔と大きな鏡を背負った悪魔が現れる! ATK100 0
「レベル8の『琰魔竜』にチューナー3体…レベルの合計は…12!?」
(まさか…トリプルチューニングか!?)
フィールドに揃ったモンスターを見てアストラルが声を上げる…遊馬達は以前、「トリプルチューニング」というシンクロ召喚があるという事を聞かされていた…!
「トリプルチューニング…確かに聞いた事はある、だが…それを使えるのは伝説の決闘者・ジャック・アトラスだけのはず…」
【そうとも言えないよ、彼は全ての決闘者の頂点…彼が本気を出したら…神様でもないと止められないよ!】
「俺はレベル8の『琰魔竜』にレベル2の『クリムゾンリゾネーター』とレベル1の『シンクローンリゾネーター』とレベル1の『ミラーリゾネーター』をトリプルチューニング!!」
8+2+1+1=12
「王を迎えるは三賢人!紅蓮の星は滅びず、ただ邪悪を滅するのみ!荒ぶる魂よ…天地開闢の時を刻め!シンクロ召喚!現れろ『スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴン』!!」
《ゴオオオァァァ!!!》
遊海のフィールドでビックバンが起きる…現れるは紅蓮の龍神…全てを滅する破壊神が現れた…! ATK4000
(「あのモンスターは!?」)
スーパーノヴァドラゴンの出現で特に驚いたのはアストラルと凌牙だった、アストラルはⅢとのデュエルの際に遊馬達を守った姿を…凌牙はつい先程、若きジャックが呼び出した姿を見たばかりだった…!
「『スーパーノヴァドラゴン』の攻撃力は墓地のチューナー1体につき500アップする!墓地のチューナーは5体!よって2500アップする!!」
『フン…!それでこそだ!我が友よ!!』
スーパーノヴァATK4000→6500
「バトル!『スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴン』で『青眼の白龍』を攻撃!バーニング・ビックバン!!」
『フハハ…ハハハハハハ!!!』
フィールドを駆け抜ける紅蓮の隕石…それはブルーアイズ諸共カイバーマン…否、瀬人のライフを粉砕した…。
カイバーマンLP0
遊海 WIN!
「遊海が、勝った!!」
紅蓮の炎が収まったステージ…勝利を決めた遊海を見て遊馬が声をあげる!
「…っ…コフッ…!」
「父さん!!」
【おっと危ない!もう…遊海も瀬人もやり過ぎだよ!特に君は病み上がりなんだから…】
「すまん…
デュエルが終わり倒れ込む遊海…それを支えたのは司会をしていた青髪の青年…チーム5D'sのメンバーであり、イリアステルの一員…ブルーノだった。
「ブルーノって、龍可ばあちゃんの言ってた…チーム5D'sのメンバー!?」
「いったい…何がどうなってるの??」
状況を把握できていない遊馬達の頭上にハテナマークが浮かんだ…。
「とりあえず…2人の紹介からだな…」
応急処置を終えた遊海はブルーノ、そしてカイバーマンと共に遊馬達と向かい合う。
「こっちはブルーノ、遊馬と小鳥ちゃんは知ってると思うけど…ライディングチーム・5D'sのメンバーで天才メカニックだ!」
【はじめまして!よかったらブルーノちゃんと呼んでほしいな!】
「不動遊星を支え、共に『フォーチュンシステム』を作り上げた天才メカニック…だが、年齢が合わない…少なくとも…いや、まさか…!」
ブルーノの紹介を聞いたカイトは何かに気付く…。
「そしてもう1人は…自分でやるか?」
『うむ、その方が合理的だ』
遊海に促されたカイバーマンが歩み出る。
『俺は正義の味方「カイバーマン」であり…その正体は…この顔を見ればわかるだろう!』
そういうとカイバーマンはブルーアイズの仮面を外す、その下は目付きの鋭い青年…そしてその顔はデュエリストであれば一度は目にした事のある顔だった…!
「あ、アンタ…海馬瀬人…KCの2代目社長の!?」
「待て!海馬瀬人は20年以上前に亡くなっている!!生きているはずが…」
「うええっ!?まさか、幽霊─!?」
カイバーマンの正体…それを見た遊馬達は混乱する、だが…それを制したのは彼本人だった。
『そうだ、海馬瀬人は死んだ…そして俺は「海馬瀬人」ではない、俺は「瀬人」…海馬瀬人の記憶と精神を受け継いだデュエルロイド…アンドロイドだ!』
「「アンドロイドだって!?」」
《オイラのお仲間でありマスか─!?》
カイバーマン…瀬人の言葉に遊馬達はなおさら混乱する…死者がロボットとして蘇ったなど聞いた事がなかったからだ…。
【ここからは僕が説明するよ!…海馬瀬人は死の直前、僕達「イリアステル」に自身の記憶の抽出と素体となるアンドロイドの制作を依頼してきたんだ】
「えっ…?イリアステルって…アーククレイドル事件の…!?」
瀬人に代わって説明を始めたブルーノの言葉に小鳥が驚く…教科書にはアーククレイドル事件の後、イリアステルは壊滅したと書かれていたからだ。
【そう…僕はアーククレイドル事件を起こしたイリアステルの一員…でも、あの後に遊星と海馬社長に許されてね、今は亡き僕達の友…Z-ONEとラプラスの遺志を継いでこの世界を見守っているんだ】
「ブルーノ、話が逸れてるぞ…」
【おっとごめん!最初は僕達も驚いたよ!海馬社長はそんな事はしないって思ってたからね、でも…】
『海馬瀬人は記憶を取り出し、機械の身体で第二の人生を歩む事を決意した…無茶ばかりする遊海の力になる為にな!…まったく、今回はどうなる事かと思ったぞ?』
「…すいません反省してます…」
瀬人の鋭い睨みに遊海は思わず縮こまる…。
「それじゃあ…今回オレ達を呼び出したのは…」
『無論、俺だ!WDCでのお前達の姿を見て我らの守ってきた世界を託す事ができるか見定める事…そして、無茶ばかりする遊海を諌めるのが目的だった!』
「テストか…なんだかアンタの心配も分かる気がするぜ…」
「確かに、こんなアホが世界一になればな…」
「ちょっ…!?そんな目でオレを見るなぁ!!」
(……今回ばかりはノーコメントだ)
「あはは…」
瀬人の言葉に凌牙とカイトはジト目で遊馬を見る、遊馬の無茶癖はテレビで放映されている…瀬人から見てもデュエル中に食事をしたり、他の対戦者のデュエルに乱入したりする遊馬は普通ではなく…不安になったのだ。
『九十九遊馬、お前は赤点ギリギリの及第点だ…遊海にしっかり教えを請い…デュエルの経験を積め!…励め、若き決闘者よ!』
「は、はいぃ!!頑張ります─!!」
伝説の決闘者直々の叱咤激励に遊馬は緊張しながら応えた…。
『そして次はお前だ遊海!!何故経験も実力も上のお前が遅れを取る!?ナンバーズという不確定要素があってもお前は余裕でトロンを倒せたはずだ!!』
「いや、それは…その…連戦とダメージで冷静ではなかったというか…その時にデッキの半分が行方不明で…」
「…あんなにしどろもどろになってる父さん、初めて見た…」
「どうやらあの人でも…海馬瀬人には頭が上がらないらしいな…」
子供達は瀬人に頭が上がらない様子の遊海を見てクスリと笑った…なお、瀬人から遊海への説教は1時間ほど続いたそうな…。
『…フン…今日はこれぐらいにしてやる、次に無様を晒したら許さんからな…!』
「はい、本当にすいません…」
「なぁ、父さん…聞きたい事があるんだけど…」
「ん?どうした凌牙」
瀬人と別れ帰路につく遊海と遊馬達(天城兄弟はオービタルバイクの為別行動)…そんな中で凌牙が遊海に声をかける。
「父さんが呼び出した『スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴン』ってジャックさんの切り札だよな…?なんで父さんが持ってるんだ?」
(それは私も聞きたいと思っていた、私達も一度あのドラゴンを目にしているが…纏うオーラが違っていた…あのカードはいったい…?)
凌牙とアストラルは遊海へと問いかける…。
「…あれは違法カードや偽物でもない…でも、
「えっ…?どうしてだよ?」
「これは俺と翠の一番重要な秘密だ…まぁ、お前達がもっと強くなったら教えてやるよ」
夕日の照らす帰り道…少し哀しげな表情の遊海は笑いながらそう答えた。
((遊海…貴方はいったい、何を隠しているんだ…?))
ズキン
〜おまけ〜
「た、ただいま〜…」
「遊海さん!お帰りなさ…うえぇぇ!?なんでそんなにボロボロなんですか─!?」
「ちょっと…瀬人と、真剣デュエル、してきた…流石、に──」パタリ
「きゃあああ!遊海さんしっかりしてぇぇ!!?」
《…やれやれですね…》
《フォウ─!?(特別意訳:なんでせっかく治ったのにまた怪我してるの─!?)》
白波遊海 全治2ヶ月の重傷(精霊の力による治癒含まず)