転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
今回からついにあのキャラが登場!
だが…その前に暗雲が立ち込める…!
それでは最新話をどうぞ!
「こんにちは!神代凌牙くんに…妹の璃緒ちゃんだね?」
『…だれだよ、アンタ』
「俺は岸波白野、よかったら…うちの子になってくれないか?」
『…凌牙…』
『…璃緒を泣かせたら、許さないからな…!』
「ああ、大丈夫!君達は…俺が守る!」
………
《フォウ!フォーウ!》
『ね、猫がいるなんて聞いてない〜!』
「大丈夫よ!フォウくんは賢い子だから…ほら、優しく撫でてあげて?」
『う…いいこ、いいこ…!』
《キュ…フォウ〜ン…》
『とけたおもちみたいになった…』
『…かわいい…!』
………
「璃緒!頑張れー!!」
『やった!かけっこ1番よ!!』
『おれも負けないぞ!!』
「凌牙君!頑張って!!」
《フォウ!フォーウ!》
………
『『…誕生日おめでとう!
「えっ…?凌牙、璃緒…!今…俺のこと…!」
『きっと…天国の父さんと母さんも許してくれると思うんだ…俺達のワガママで名字はそのままだけど…白野さんも翠さんも…俺達の大切な父さんと母さんだから…!』
「ありがとう…ありがとうな…!凌牙…璃緒…!!」
『泣かないでくれよ父さん…はい!誕生日プレゼント!』
『私達2人で選んだのよ!』
「ありがとう…!大切にするよ…!」
………
「璃緒…!しっかりしろ!大丈夫…!すぐ…すぐに俺が治してやるからな!!」
『父さん…わたしの、事は…いいから…凌牙を…凌牙がデュエルに…勝てる、ように…!』
「璃緒…!ごめん…ごめんな…!!俺のせいだ…俺の…!許さない…許さないぞ…バイロン─!!!」
………
「─さん…!父さん!おーい!こんなところで寝てたら風邪ひくぞ!」
「ん…んん…?凌牙…今、何時だ…?」
「朝の8時だよ…まったく、なんで床で熟睡してんだよ…?」
「いやぁ…昨日は色々事件が多くてな…」
とある日、リビングの床で眠っていた遊海は凌牙に揺さぶり起こされた…。
「事件って…例のデュエリストが暴れる事件か?」
「ああ…昨日は4件…それに火事と銀行強盗…あとひったくりもあったからな…イテテ…寝違えた…」
「…無理しないでくれよ…?というか…ハートランドって意外と治安悪いんだな…」
「いやいや…昔のネオ童実野シティよりは数倍マシさ…」
「…どんな魔境なんだよ、デュエルの聖地…やべっ!遅刻だ!」
時計を確認した凌牙は慌てて玄関へと走り出す…。
「凌牙!」
「っ?なんだよ?父さん」
「気をつけて行って来い!」
「…ああ!いってきます!!」
遊海の見送りを受けた凌牙は笑顔で学校へと向かった…。
「…凌牙も、大きくなったな……でも、
《ユウミ…貴方の選んだ道は、きっと…きっと間違いではありませんよ…》
凌牙の背中を見送った遊海は…寂しげな表情で呟いた…。
Side遊馬
キーンコーンカーンコーン…
「なぁ!これから白野の家に行かねぇか?バリアンの奴らの事もあるし、鍛えてもらおうぜ!」
「それはいい考えですが…白野さんも忙しいのでは?とどのつまり…最近はヒーローとしての活躍で忙しいみたいですし…」
「最近はハートランドも物騒になったウラ…」
同じ日の放課後…ナンバーズ・クラブのメンバー達はいつも通り談笑しながら下校しようとしていた…そんな時、遊馬に声をかける者がいた…。
『遊馬君!九十九遊馬君!ちょっといいかな!』
「えっ?オレ?アンタは…?」
『お初にお目にかかります、私は愛と冒険の漫画研究部・部長の
「漫研…?」
「あっ…確か部員が1人しかいない…」
遊馬に声をかけたのは赤いポニーテールヘアにベレー帽を被った少年・有賀だった、彼はスケッチブックを手に遊馬へと近付いてくる…。
『実はお願いがありまして…九十九遊馬君!君に我が漫研の新作ヒーロー漫画の主人公のモデルになってほしいのです!』
「オレをモデルに…??」
「すごいじゃないですか!遊馬クン!」
有賀の思わぬ言葉に遊馬は戸惑うが…真月は目を輝かせる。
『WDCの覇者…男の中の男!君の他にヒーローのモデルはいないのです!』
「おおっ!?なんだかカッケェ!!」
有賀は遊馬をモデルにしたアメコミ風ヒーローのスケッチをみせる…それはなかなかの画力で描かれた物だった…。
『それでヒーローにピンチは付きもの…そこで参考までに遊馬君の弱点をお聞きしたいのですが…?』
「オレの弱点…?う〜ん………ない!そんなモン全然ないぜ!!」
「「「ああ…(呆)」」」
『それは…頼もしいですね…(汗)』
遊馬はまっすぐ弱点はないと答え、その様子を見て仲間達も有賀も呆れている…。
だが、実際のところ遊馬に弱点と言えるものは少ないのだから言い切るのも無理もないだろう…。
『ん…?彼は!ちょっと待って…凌牙君!神代凌牙君!!』
「あ…?」
次に凌牙の姿を見つけた有賀は凌牙へと駆け寄る…。
『漫研の有賀といいます!実は凌牙君をモデルにしたキャラも考えてあるんですよ!ホラ!!会心のデザインでしょう!』
有賀は凌牙をモデルにしたスケッチを見せる…それは凌牙をモデルにした悪魔の姿をしたダークヒーロー風のスケッチだった…。
「…俺の趣味じゃねぇな、描くんだったら…鋼の騎士みたいにもう少しスタイリッシュに描くんだな」
『…これは手厳しい』
スケッチを見た凌牙は容赦なくダメ出しする…アメコミの絵は人を選ぶから仕方ないだろう…。
「俺は行くところがあるんだ、どいてくれ」
『そう言わずに…!もっと意見を聞かせてくださいよ!もっと良い漫画を描きたいんです!!』
「…しつこい!!」
『うわわっ!』
カラン!
凌牙はしつこく付き纏う有賀を払い除ける、その拍子に有賀は尻もちをつき、凌牙の右手の小指に着けていた指輪が地面に落ちた…。
『…指輪?』
「触んな!…自分で拾う…」
指輪に触ろうとした有賀へ怒鳴った凌牙は指輪を拾って踵を返した…。
「おい!大丈夫かよ?スケッチブック落ちたぜ」
『ああ、ありがとう!このスケッチブックは僕の宝物…命より大切なアイデアやスケッチが全て詰まってるんだ…!』
遊馬にスケッチブックを手渡された有賀は立ち上がる…
「へぇ…あっ!それじゃあオレが主人公の漫画!楽しみにしてるぜ!!お〜い!シャーク!待てよ〜!」
有賀の話を聞いた遊馬は凌牙を追いかけていった。
『…神代…凌牙…』
…怪しげな表情をした有賀に気付かないまま…。
SideOut
Side凌牙
「璃緒…お前は、いつになったら目覚めるんだ…?」
璃緒の病室…そこで凌牙は璃緒へと語りかける、その手には銀色の指輪が握られていた。
その指輪は神代兄妹が本当の両親と暮らしていた時にハートランド遊園地を訪れた際に璃緒が買ったお揃いの指輪…幼い凌牙は「男が指輪なんてしてられるか!」と言って璃緒を怒らせてしまったが、今の凌牙はお守りとして大切に身に着けていた…。
「璃緒、父さんも母さんも…もちろん俺も…信じてるからな…お前が目覚めるのを…ずっと…!」
凌牙は手にしていた指輪を璃緒の右手の小指に優しく着ける。
指輪は着ける指によって意味が変わる、右手の小指は「自分らしさを見せる」そして「お守り」…少しでも早く璃緒が目覚めるようにという願いを込めたものだった…。
「また、明日も来るからな…」
SideOut
「ふぅ…今日だけで、6件か…さっきの奴は、少し強かったな…」
《マスター、だいぶ疲れが溜まっているようです…今日は戻りましょう…》
「ああ…ちょっと、限界だ…」
ハートランドシティのとあるビルの上…疲弊した遊海は座りこんでいた…バーンデッキ使いとの戦いで鋼の鎧はボロボロになっている…。
「くそ…犯人は、誰なんだ…!やっぱりバリアンの仕業か…?」
《…バリアンの人間体は普通のデュエリストと見分けがつきません…本当にイレギュラーが起きているのかもしれませんね…》
初めてデュエリストの暴走事件が起きてからしばらくが経ったが…遊海達は犯人を突き止める事ができていなかった、Dr.フェイカーにも依頼し防犯カメラやオボットによる捜索も行なっているが…それでも1日に数件ペースで事件が起きているのだ…。
「…とりあえず、休める時に休もう…帰ろう、アヤカ…っ…」
《マスター…》
ふらつく足取りで立ち上がる遊海…その時だった。
ピリリ!ピリリ!
「凌牙から…?もしもし、どうした?」
『父さん!大変だ!璃緒が…璃緒が病室からいなくなった!!!』
「なにっ!?(しまった…今日だったのか!!)」
凌牙からの緊急連絡に遊海は急いで飛び出した…。
Side遊馬
「遊馬クン!お見舞いはこれくらいあれば足りますかね?」
「もう…シャークの妹さんは眠ったままの状態なのよ?お菓子も果物も食べられないわ…」
「大丈夫!オレが全部食うから問題ないぜ!」
「「……(呆れてものも言えない顔)」」
遊馬・小鳥・真月の3人は放課後、璃緒のお見舞いの為に病院へと向かっていた…真月の手にはお見舞いのお菓子をたくさん詰めた袋があるが…恐らくほとんどは遊馬のおやつとなるだろう…。
「あっ!お〜い!シャーク!妹のお見舞いに来たぜ〜!」
しばらく歩いて病院の前まで来た遊馬達…その時、血相を変えた凌牙が病院から飛び出して来た!
「璃緒が…璃緒が病室から消えた…!!」
「「「なんだって!?」」」
普段の冷静さを失った凌牙を見た遊馬達は驚愕の声をあげる!
「は、白野さん達に連絡は!?」
「もう連絡してある!璃緒、いったい何処に行ったんだ!?」
半ばパニックになりかけている凌牙…そこへ人影が現れる…!
『おやおや…!皆さんお揃いで…!』
「「っ…!?」」
「テメェ…昨日の漫画野郎…!」
声をかけて来たの有賀だった…だが、その表情は不敵な笑みを浮かべている。
『凌牙君、もしかして…妹さんをお探しかな?』
「っ…!何故テメェが璃緒の事を…!まさか、貴様…璃緒に何しやがった!!」
『ククク…妹さんの居場所が知りたいなら教えてもいいですが…その代わり、私とデュエルしてもらいましょうか…!』
「デュエルだと…?」
「有賀…お前、ふざけてんじゃねぇぞ!!」
妖しく目を輝かせる有賀のデュエルの申し込みに凌牙と遊馬は怒りを露わにする…!
(遊馬、気をつけろ…彼から異様な『気』を感じる…!)
「えっ…!」
有賀の様子を見て異様な気配を感じ取るアストラル…そして有賀はなおも話を続ける…!
『さぁ…どうします?凌牙君…!』
「面白い…!そのデュエル、受けてやるぜ!!」
璃緒を救う為…凌牙は病院の屋上に舞台を移し、有賀との決闘を始める!!
『「デュエル!!」』
デュエルダイジェスト 凌牙対有賀
「テメェは…絶対に許さねぇ!!出やがれ!『シャークラーケン』!!」
先攻を取った凌牙は序盤から攻撃力2400を誇るシャークラーケンを召喚…さらにカードを伏せ、万全の態勢で有賀を迎え打つ…!
『ククク…!私はフィールド魔法「コミック・フィールド」を発動!このフィールドは私の描いた漫画の世界…全ては私の作った
周囲の景色が漫画調に描かれた夕暮れの荒野、そして佇む城へと塗り替わる!
『さぁ…!ヒール・ザ・シャーク!デュエルは貴様の敗北に向かって突き進むのだ!!現れろ!「湖の騎士ランスロット」!さらに魔法カード発動!「剣の誓い」!手札から現れろ!「悲恋の騎士トリスタン」!!』
「チッ…円卓の騎士がモチーフのデッキか…!」
有賀のフィールドに現れるのは紫の鎧の騎士と羽の飾りを着けた白い鎧の騎士…そのレベルは共に4…!
『私は「トリスタン」と「ランスロット」の2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ!「
有賀の場に巨大な剣を持ち、長い金髪を靡かせる鎧の騎士王が現れる!
『ORUとなった「ランスロット」の効果発動!相手フィールドのモンスターの攻撃力を800下げる!「シャークラーケン」を攻撃!フラッシュ・ソード!!』
シャークラーケンを弱体化させた有賀は凌牙に攻撃を仕掛ける!
「甘いぜ!俺のリバースカードは『ゼウス・ブレス』!相手モンスターの攻撃を無効にし、お前に800のダメージを与えるカードだ!!」
『ククク…!オレにダメージを与えていいのかなぁ?』
「なに…?」
キングアーサーの攻撃を跳ね返そうとする凌牙…だが、有賀は不敵な笑みで待ったをかける!
『教えてやろう…君の妹が何処にいるのか…!!』
ギィン…!!
「なっ…!?璃緒!!」
有賀の頭上に空間が開く…そこには石造りの牢屋の中で倒れ込む璃緒の姿があった…!
『貴様の妹はオレが作り出した空想世界…
「テメェ…卑怯だぞ!!」
卑劣なる一手に叫ぶ遊馬…璃緒を人質に取られた凌牙は…。
「それで…俺を脅したつもりか?リバースカード発動!『ゼウス・ブレス』!!」
『な、なにぃ!?』
凌牙はリバースカードを発動…キングアーサーの攻撃を跳ね返す!!
『き、貴様!?妹がどうなってもいいのか!?』
凌牙の思わぬ行動に動揺する有賀…凌牙は怒りのオーラを纏いながら有賀を睨みつける…!
「テメェは1つ、ミスを犯した…俺に…俺達兄妹に手を出せば…この街で1番怒らせちゃならねぇ男の逆鱗に触れる事になる!!」
『怒らせちゃ、ならない男だと?』
「…ああ!?」
凌牙の言葉によって遊馬は思い出す、既に凌牙は…1番頼りになる味方に連絡している事を…!
「安心しろ凌牙!既にそいつの能力のタネは確保してある─!!」
『なっ…!?メタルナイトだとぉ!?』
「へっ…アンタなら必ず見つけてくれると思ってたぜ、父さん」
凌牙の背後に遊海が降り立つ…その手には有賀のスケッチブックがあった…!
『貴様…!どうやってソレを!!』
「簡単な話さ、自分の子供達の居場所もわからない親なんて…親じゃないからな!」
凌牙から連絡を受けた遊海は即座にハートランドシティ全体をサーチ…璃緒の反応を辿り、スケッチブックを奪取していたのだ。
「さて、あとはこの中から璃緒を助け出せば…凌牙は憂いなくデュエルできる訳だ…千年玉よ、我が娘のもとへ俺を導け!」
「頼んだぜ!父さん!」
遊海は千年玉を介してスケッチブックの世界…有賀の心象世界へと飛び込んだ!
Side遊海
「ここが漫画の世界か…さっさと璃緒を助けて脱出だ…!」
そこは有賀の描いた城の中…鋼の鎧を纏った遊海は牢屋があるであろう地下へと走り出した…。
「見つけた…璃緒…!!」
城の地下…遊海は予想通りの場所で牢屋、そして囚われた璃緒を発見した…!
「怖い思いをさせてごめん…すぐに助けるからな…!」
牢屋へと歩みよる遊海…だが、遊海は失念していた…今の自身は
キィィン─!!
「なっ!?しまった!!」
檻に触れようとした遊海の足元で魔法陣が輝く…ここは空想世界…通常の世界の物理法則は通用しない…!
「く、くそっ…!体、が……り、お…!」
カチカチカチ…ガチン
疲弊していた遊海は魔法陣の効果を
SideOut
《マスター!!》
「は、白野─!?」
「嘘…!?」
現実世界…スケッチブックを通して救出の様子を見守っていた遊馬達が悲鳴を上げる…最強のヒーローが敵の手に落ちてしまった…それはにわかに信じられない事だった…!
『ハハ…ハハハハ!!姫を救い出そうとした英雄王は悪しき呪いによって石像へと変えられた!!何という喜劇だ!アハハハハハハ!!』
「貴様…キサマァァァ!!」
遊海をあざ笑う有賀に凌牙は拳を震わせながら叫ぶ…!
『さぁ、少し予定外の事は起きたけど…ここからはオレのストーリー通りにデュエルして貰おうか…!ナンバーズを回収する為に!!』
有賀は禍々しいオーラを纏いながら凌牙を睨んだ…!
『フハハハ…!あの妄想ヤロー、なかなかやるじゃねぇか…!神代凌牙だけじゃなく、鋼の決闘者まで追い詰めるなんてよぉ…!これで奴は終わりだ!』
遠くからデュエルの様子を見物していたギラグは思わぬ成果にほくそ笑んだ…。
「アストラル!アヤカ!どうにかして璃緒と白野を助けられないのかよ!?」
《…せめて、この場にフレアがいれば神威で2人を助けられるのですが…!!》
(この世界…フィールドは彼の創作物だ…!その主導権は彼にある…それを打ち破るほどの大きな力がなければ、2人を助ける事はできない…!)
事態を打開しようとアストラルとアヤカに問いかける遊馬…だが、有効な作戦は思いつかなかった…。
凌牙LP4000
シャークラーケン 伏せ1 手札2
有賀LP3200
キングアーサー コミックフィールド 伏せ1 手札1
「俺のターン、ドロー!」
「(璃緒と父さんが人質になってる…下手には動けねぇ…!)俺は『ハンマー・シャーク』を召喚!」
頭がカナヅチになった鮫が現れる! ATK1700
『ダメだダメだ!!そんなモンスターじゃ!!ナンバーズを出せよ!』
「なんだと…!?」
人質を取られた事で思うように動けない凌牙…だが、有賀は何を考えているのか…凌牙にナンバーズの召喚を強要する…!
『フン…仕方ない、手伝ってやるよ…!リバースカード発動!「ヒーローの受難」!自分の場に「CH」モンスターが存在する時に相手がモンスターを召喚した時!召喚したモンスターと同じレベルのモンスター2体を相手のデッキから効果を無効にして特殊召喚させる!さぁ、召喚しろ!凌牙!!』
「くっ…!!俺は『スピア・シャーク』と『ツーヘッド・シャーク』を特殊召喚…!!」
凌牙の場に槍のような頭を持つ鮫と2つの頭を持つ鮫が現れる! ATK1600 1200
『さぁ…呼ぶがいい!お前のナンバーズを!!』
「俺は…!俺はレベル4の『ハンマーシャーク』『スピアシャーク』『ツーヘッドシャーク』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!」
32
「現れろ…!『No.32海咬龍シャーク・ドレイク』!!」
凌牙の切り札…最大最強の牙が咆哮する! ATK2800
「さぁ…次はどうする…!どうせ、俺は攻撃できないんだろう…!」
『とぉんでもない…!
「なんだと…?」
『貴様の攻撃も全て…オレの
「(コイツ…何を考えてやがる…!?)」
凌牙は有賀の思惑が理解できずに困惑する…だが、今の凌牙は有賀に従うしかない…!
「クソォ…!!行け!『シャークドレイク』!『キングアーサー』を攻撃!!デプス・バイト!!」
『ぐっ…!?うわあああ!!』
シャークドレイクの放った鮫型のエネルギー弾がキングアーサーを噛み砕く!
有賀LP3200→2800
『う、嘘だ…!「キングアーサー」がやられるなんて…!キングアーサー!君には世界の平和とみんなの希望がかかってる!!立ち上がれ!キングアーサー!!』
「自作自演にもほどがあるだろ…!?」
芝居がかった動きで立ち上がる有賀…バリアンに洗脳された彼は自分の作り出した物語に酔いしれているのだ…。
『フィールド魔法「コミックフィールド」の効果発動!!フィールドの「CH」が戦闘で破壊された時!その破壊を無効にし、攻撃力を500アップさせる!再び立ち上がれ!「キングアーサー」!!』
シャークドレイクに噛み砕かれたはずのキングアーサーが再び姿を現す! ATK2400→2900
『さらに「キングアーサー」の効果発動!自身の攻撃力が変化した時!ORUを1つ使い、アップした攻撃力分のダメージを相手に与える!!ストーム・ソード!!』
「ぐっ…!ぐあああ…!!」
「シャーク!!」
キングアーサーの剣が暴風を纏い、凌牙を吹き飛ばす!
凌牙LP4000→3500
『どうだ!!思い知ったか!悪の手先め─!!』
「俺は…シャークラーケンを守備表示に変更…カードを1枚伏せて、ターンエンド…!!」
凌牙は自分の不甲斐なさに震えながらターンを終えた…。
シャークラーケンATK1600→DEF2100
凌牙LP3500
シャークドレイク シャークラーケン 伏せ2 手札1
『さぁ…!行くぞ!!オレのターン!!』
『装備魔法「奇跡の大剣」を「キングアーサー」に装備!それにより攻撃力が500アップする!』
「また攻撃力が上がっちまった!!」
キングアーサーの剣が真紅の大剣に変化する!
キングアーサーATK2900→3400
『「キングアーサー」の効果発動!ORUを1つ使い!攻撃力が変化した分のダメージを与える!ストーム・ソード!!』
「ぐああああっ…!!」
再び放たれた暴風が凌牙のライフを削る!
凌牙LP3500→3000
『まだだ!「キングアーサー」で「シャークドレイク」を攻撃!フラッシュ・ソード!!』
「ぐっ…!ナンバーズはナンバーズ以外との戦闘では破壊されない!!があああっ…!!」
キングアーサーの光の斬撃がシャークドレイクに直撃…その余波で凌牙は吹き飛ばされてしまう!
凌牙LP3000→2400
『残念だなぁ…確かにナンバーズはナンバーズでなければ倒せない…でもね、それも織り込み済みなんだよぉ!!「奇跡の大剣」の効果発動!装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊できなかった時!このカードを墓地に送り、手札の魔法カードを発動できる!…バリアン世界の為に悪を斃せ!!「RUM-バリアンズ・フォース」を発動!!』
「貴様…やはりバリアンか…!!」
有賀の額にバリアンの紋章が浮かび上がる…!!
『オレは「キングアーサー」でオーバーレイネットワークを再構築…カオス・エクシーズ・チェンジ!!今こそ現れろ!偉大なるバリアンの力の象徴…!「CX-CHレジェンド・アーサー」!!』
バリアンの力によって騎士王が闇へと染まる…そして城そのものを鎧とする巨人の王が現れた! ATK3000
「くっ…!コイツがバリアンの新たな力か…!」
カオスエクシーズの登場に警戒を強める凌牙…だが、バリアンの恐ろしさはまだ始まったばかりだった…!
『ククク…!カオスエクシーズを特殊召喚に成功した時!「バリアンズ・フォース」のさらなる効果発動!相手のORUを全て吸収し、吸収した数1つにつき攻撃力を300ダウンさせる!カオス・ドレイン!!』
「っ…!『シャークドレイク』!!」
レジェンドアーサーのカオスORUから放たれた赤雷がシャークドレイクを直撃…シャークドレイクはORUを奪われ弱体化してしまう…!
レジェンドアーサー ORU1→4
シャークドレイク ORU3→0 ATK2800→1900
『まだ、バトルは終わってなかったなぁ…!「バリアンズフォース」で召喚したモンスターはナンバーズさえも破壊できる!!「レジェンドアーサー」で「シャークドレイク」を攻撃!カオス・ブラスター!!』
「ぐっ…あ"あ"あ"あ"─!!!」
レジェンドアーサーの闇の斬撃によってシャークドレイクは両断され、凌牙は地面に叩きつけられる…!
凌牙LP2400→1300
「くそ…!父さん、璃緒…!!」
凌牙の手にはこの状況を覆す一手が眠っている…だが、それを使う事は叶わない…大切な父と妹を人質にされてしまった凌牙では…。
『ククク…ハハハ…!ネタバレになっちゃうけど、この先のストーリーを教えてあげるよ…!囚われの姫を救い出す為に悪魔の使者・シャークとヒーローのオレが戦い、ついに悪を滅ぼす…だが、時既に遅く…姫は永遠の眠りに…そして偉大なる王は石像のまま永遠に封印されるのさ…!つまり、お前はオレに負け…お前の妹とメタルナイトは助からない!!』
有賀が語るのは最悪のバッド・エンド…璃緒達を救い出す手段もなく…凌牙自身も満身創痍…絶体絶命の窮地…だが、まだ…諦めていない男がいた…!!
「ふざけんな!!そんなモンに…オレ達の運命を決められてたまるかよぉぉ!!」
「遊馬…」
有賀の身勝手な物語を聞いた遊馬が叫ぶ…遊馬は知っている、どんなに絶望的な状況でも…どんなに傷付いていようとも、最後まで諦めずに戦う男の背中を…!
「立てシャーク!立って戦えよ!!今は、お前しか璃緒と白野を守れねぇんだ!!前を塞ぐモンは全部ぶちのめす!!それが…それがシャークだろ!!」
「遊馬…!」
遊馬の一喝…それによって凌牙は思い出す、自身の命を顧みずナンバーズの呪縛から自分を救い出してくれた遊海の姿を…そして、大怪我を負いながら…ただ自分の勝利を願ってくれた璃緒の言葉を…!
「(そうだ…どんな未来が待っているかは知らねぇが…璃緒と父さんを必ず守る…!だから…だから…!!)父さん!璃緒!目を覚ませ!!俺は…絶対に…絶対に諦めない!!だから…目を覚ませぇぇ─!!」
それは凌牙の魂の咆哮…妹を…父を想う家族の『絆』、その叫びは…奇跡を起こす!
キィン─!
キィン─!
キィン─!
キィン─!
「これは…!?」
凌牙と璃緒の右手に着けられたペアリング、そして共鳴するように遊海の
ピシ…ピシピシ…バリーン─!
悪しき呪縛を打ち砕いた…!
─…りょうが…凌牙…!─
「この、声は…!」
何かが砕け散る音がした後…凌牙の聞き慣れた/ずっと聞きたかった少女の声が届く…その少女は「コミック・フィールド」の城の上に立っていた…!
《あれは…!》
「璃緒さん!!」
少女の目元の包帯が解け落ちる、凌牙によく似た紺色の髪に赤い瞳、その少女こそ凌牙の双子の妹・神代璃緒…彼女が長い…長い眠りから目覚めた瞬間だった…!
『馬鹿な…!?オレの空想空間を破っただと!?』
(凌牙が妹を…家族を想う気持ちがバリアンの呪縛を破ったという事か…!)
アストラルが凌牙の起こした奇跡を説明する…これで凌牙の憂いはなくなった…!
「……凌牙、もしかして…デュエルで負けてる?…
「んなっ…!?…いったい誰のせいだと思ってんだよ…」
璃緒の目覚めて最初の一声は…凌牙への皮肉だった、璃緒の性格は言ってしまえば女性版凌牙…なかなかに気の強い性格なのだ…。
『み、認めない!!オレのストーリーを…空想世界を破るなんて認めない!!』
自身の世界を打ち砕かれた有賀は激昂…凌牙に止めを刺そうとする!
『「レジェンドアーサー」の効果発動!相手モンスターを破壊した時!ORUを1つ使い!その戦闘で破壊したモンスターを墓地から除外し!その攻撃力分のダメージを与える!!』
「テメェは…だから甘いんだよ!!リバースカード発動!『激流蘇生』!自分の水属性モンスターが相手との戦闘・効果で破壊された時!破壊されたモンスターを全て特殊召喚し、1体につき500ダメージを与える!!」
『な、なにぃぃ!?』
凌牙の反撃の一手で有賀は吹き飛ばされ、凌牙の場にシャーク・ドレイクが復活する! ATK2800
有賀LP2800→2300
『ば、馬鹿な…!ターン、エンド…!』
有賀LP2300
レジェンドアーサー コミックフィールド 手札0
「俺のターン!ドロー!!」
「フッ…力を借りるぜ!父さん!リバース魔法『コズミック・サイクロン』発動!俺のライフを1000払い!『コミックフィールド』を除外する!!」
『な、オレの…オレの世界がああぁぁ!?』
それは遊海が凌牙へのお守りとして持たせていたカード…その力によってコミックフィールドは消滅し、元の病院の屋上に戻る!
凌牙LP1300→300
「あっ…」
「おっと危ない…!」
コミックフィールドがなくなった時、璃緒が立っていたのは貯水槽の上だった…そして寝たきりだった為、立ち眩みを起こしてふらついた璃緒を支えたのは…同じく呪縛から開放された遊海だった…。
「お父さん…」
「おかえり、璃緒…よく頑張ったな…!」
愛娘の目覚めを遊海は涙を流しながら喜んだ…。
「フッ…!行くぞバリアン!!俺は『海咬龍シャークドレイク』でオーバーレイネットワークを再構築!カオス・エクシーズ・チェンジ!!」
32
「現れろォ!!『CNo.32海咬龍シャーク・ドレイク・バイス』!!」
バリアンへの強い怒りと共に…混沌の白き牙が現れる! ATK2800
「『シャークドレイクバイス』の効果発動!ORUを1つ使い!墓地のシャークモンスターを除外する事でその攻撃力分、相手モンスターの攻撃力を下げる!俺が除外するのは攻撃力2800の『シャークドレイク』だ!!」
『「レジェンドアーサー」が!?』
墓地から呼び出されたシャークドレイクが悪しき騎士王の力を奪い去る!
レジェンドアーサーATK3000→200
「さらに魔法カード『アクア・ジェット』を発動!エンドフェイズまで『シャークドレイクバイス』の攻撃力を1000アップする!バトルだ!『シャークドレイクバイス』で『レジェンドアーサー』を攻撃!デプス・カオス・バイトォォォ!!」
『う、うわあああぁぁぁ─!!?』
無数の光弾が悪しき騎士王に直撃…偽りの物語は終わりを迎え、デュエルは大団円の幕引きとなった…。
有賀LP0
凌牙WIN!
『チッ…!あと1歩のところで…!使えねぇ妄想野郎め…!!』
デュエルを見届けたギラグは捨て台詞を残して撤退した…。
「凌牙…!」
「凌牙、すまなかったな…不覚を取った…」
「璃緒…父さん…!無事でよかった…!」
デュエルが終わり、貯水槽の上から璃緒を抱き抱えた遊海が飛び降りる…そして3人の家族は再会を喜びあった…!
「とりあえず、病室に戻ろう…璃緒、何が起きてるかよくわからないと思うが…落ち着いたら説明するからな…」
「うん…!お願いね、父さん…」
ボロボロの父の姿を見て異常な事態を認識する璃緒…3人は共に病室へ戻る為に歩き始めた…。
「なぁ、小鳥…やっぱり、家族の力ってすげぇな!」
「…うん!」
その背中を見ながら遊馬は小鳥へと話しかける…その時の小鳥の顔は少し朱に染まっていたそうな…。
【(アゴールの奴…上手くやってるじゃねぇか…!これでいい…強い奴は弱らせてから叩くに限るぜぇ…!あの時のナッシュみたいになぁ…!)】
〜おまけ〜
『凌牙君!見てください!君を主人公にした漫画のキャラを考えて来たんです!』
「はぁ…?」
後日、正気に戻った有賀が凌牙に1枚の絵を見せる…そこにはジャ○プ漫画風の絵で描かれた武士風の凌牙…そして鋼の鎧を纏った遊海の姿が描かれていた…。
「くだらねえ…だが、前よりはマシなんじゃねぇか?…じゃあな」
『あ…!やった!!』
相変わらず厳しい態度の凌牙だが…少し評価はあがったのか…有賀はガッツポーズを見せる!
「なぁ!オレは!オレの絵は!?オレの役は!?」
『あ…遊馬君の役は…これです!』
有賀が1枚のイラストを取り出す、そこには岩の巨人に連携して挑む凌牙と鋼の騎士…そして巨人に踏み潰された遊馬が小さく描かれていた…。
「…やられ役かよぉ!!?」
(これは…なんとも遊馬らしい役どころだな…)
余談だが…この作品『サムライ・シャークと鋼の騎士』はこの後の学園祭で人気となり、漫画研究部の部員が増えたそうな…。