転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
遊馬達のもとへ向かったはずの遊海…その行方は…?
それでは最新話をどうぞ!
「頼むぞ!閃光竜!!」
《キュオオオン!!》
十代と別れた遊海は閃光竜と共に遊馬の戦う決闘庵へと急いでいた…。
「恐らく相手はミザエル…!デュエルは引き分けで終わるが…遊馬と凌牙が崖から落ちて怪我をするはずだ…急がないと…!!」
遊海は記憶を思い出す…遊馬とミザエル、そしてそれを引き継いだカイトとミザエルのデュエルによって大地が崩れ、遊馬達は怪我を負ってしまう…描写では軽い怪我で済んでいたが…万が一を防ぐ為に遊海は急いでいた。
《マスター!!亜空間から超高エネルギー体が急速接近!!》
「なっ…」
ギィン─! ズッドォォン!!
《キュオ!?》
「ガッ─!?」
《マスター!!》
アヤカの警告も虚しく…遊海達の進行方向にワームホールが展開、そこから飛び出してきた赤紫色の光球と閃光竜が正面衝突、墜落する!!
ガッシャーン!!
「ぐえっ!?ガハッ…!!」
墜落した遊海はハートランド外れの川辺に叩き付けられた…。
「くそ、なんだってんだ…!!」
ギィン…!
ふらつきながら立ち上がる遊海…その正面に赤紫の光が緩やかに着地する…!
『…突然の無礼を詫びよう、まさか人間界に来て早々お前と出会う事になるとは…私も運が良い…』
「お前は…!」
土煙が晴れる…そこに立っていたのは灰色のローブを被った男だった…!
『私の名はドルベ…バリアンの指揮官だ、お前は鋼の決闘者・白波遊海で間違いないな?』
ローブの下から鋭い眼光が遊海を睨んだ…。
「バリアン…!?なんでこのタイミングで…!!」
遊海はドルベを睨む…このタイミングで彼が来る事は想定外の事だった…!
『個人的にお前に興味が沸いてね…司令官が前線に出るのは愚策だが、私もまた戦士の1人…問題はないだろう』
「俺に興味だと…?」
『そうだ…白波遊海、お前は何者だ?何故、我らと同じ…オーバー・ハンドレット…100を超えるナンバーズを持っている?』
「っ…!(そうか、あの戦いを見ていた訳か…)」
ドルベが人間界を訪れた目的…それは遊海の持つ『No.∞』の正体を確かめる為だったのだ…!
「…さぁな、俺の血と汗と奇跡で生まれたカードだって言ったら信じるか?」
『ふっ…バリアンの
ギィン!! バリバリバリバリ!!
ドルベが空中に小さなキューブを弾く…そこから赤紫のエネルギーが周囲に広がり、球状のスフィア・フィールドとなった…!
「くっ…!戦いは避けられないか…!ドルベだったな!戦いの前に1つ、聞きたい事がある!!」
『なんだ?戦士の礼儀だ…答えられる事なら答えよう』
「ハートランドシティで一般のデュエリスト達が見境なく暴れる事件が多発している!それはお前の指示か!!」
それは遊海がもっとも知りたい事…それに対してドルベは…。
『…私はそんな指示は出していない、そんな事をしそうな者に心当たりはあるがな…』
「そうか、それで充分…!人間界を守る者として…お前を倒す!!」
答えを聞いた遊海は封じていた闘気を開放する!
『凄まじいオーラだ、人間でこれ程の力を使う者がいるとは…ならば、私も全力で相手をしよう!バリアルフォーゼ!!』
ドルベもまた全力を開放しローブを脱ぎ捨てる…現れたのは灰色の体に灰色の瞳、そして額に青い宝玉をはめた異形の人間…それこそがドルベのバリアン体の姿だった…!
『「デュエル!!」』
遊海LP4000
ドルベLP4000
「俺のターン!ドロー!」
「『伝説の預言者マーリン』を召喚!!」
《おやおや…少し大変な事態のようだね?》
白いローブを纏う魔術師が現れる! ATK1400
「『マーリン』の効果発動!自身をリリースする事でデッキから『聖騎士アルトリウス』を特殊召喚!」
《では…王の話をするとしよう!》
マーリンが花吹雪と共に消え去る…そして伝説の剣を抜いた青年騎士が現れる! ATK1800
「さらに自分フィールドに光属性の通常モンスターがいる時!『聖騎士ガウェイン』は守備表示で特殊召喚できる!」
騎士王の臣下たる太陽の騎士が現れる! DEF500
「俺はレベル4の『アルトリウス』と『ガウェイン』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!聖騎士を率いる常勝の王よ…今こそ王道を突き進め!『聖騎士王アルトリウス』!!」
威厳のある重厚な鎧を纏いし騎士王が現れる! ATK2000
「さらに手札から装備魔法『聖剣カリバーン』と『天命の聖剣』を装備!効果によって攻撃力が500アップし、1ターンに1度戦闘・効果では破壊されなくなる!!」
騎士王の両腕に伝説の剣と祝福を受けた盾が装備される! ATK2500
「さらに『カリバーン』の効果発動!1ターンに1度、500ライフを回復する!」
聖剣から癒やしの力が放たれる!
遊海LP4000→4500
「俺はカードを伏せ、ターンエンド!」
遊海LP4500
アルトリウス(カリバーン・天命) 伏せ1 手札1
『ほう…中々の手際だ…ならば我が力…存分に味わうがいい!!』
『私のターン!ドロー!』
『私は「
無機質な顔のオブジェを刻んだ翼のモンスターが現れる! ATK1200
『「ウィングス」の効果発動!召喚に成功した事で手札から現れろ!「光天使ブックス」!!』
本のような形をした天使が現れる! ATK1600
『さらに「ブックス」の効果発動!手札の魔法カード「我が身を盾に」を墓地に送り、手札の「光天使ソード」を特殊召喚!』
剣のような体を持つ天使が現れる! ATK1400
『我がバリアンの力を見るがいい!!私はレベル4の「ウィングス」「ブックス」「ソード」の3体でオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚!!』
102
『現れろ!「No.102」!光の使いよ!今、悠久の時を超え、輝きの衣を纏いて…彼の地に降臨せよ!!「光天使グローリアス・ヘイロー」!』
光の爆発と共に『100』を超える異端のナンバーズ…光を纏いし天使の騎士が現れる!! ATK2500
「100を超えるナンバーズ…これが、オーバー・ハンドレット・ナンバーズか…!」
遊海はグローリアスヘイローの纏うオーラに圧倒される、光でありながら闇…清廉でありながら邪悪…遊海の持つ『ANo.』には感じられない、相反する不気味さを感じたのだ…。
『「グローリアスヘイロー」の効果発動!ORUを1つ使い!相手モンスターの効果を無効にし、攻撃力を半分にする!』
「くっ…!」
グローリアスヘイローが光の弓矢を放つ…それは騎士王を貫き、弱体化させる!
アルトリウスATK2500→1250
『バトルだ!「グローリアスヘイロー」で「アルトリウス」を攻撃!ライトニング・クラスター!!』
グローリアスヘイローが光の槍を投げ放つ!
「だが!『天命の聖剣』の効果で『アルトリウス』は破壊されない!」
『ふっ…それはどうだろうな!私は速攻魔法「禁じられた聖槍」を発動!「アルトリウス」の攻撃力を800ダウンさせ、魔法・罠の効果を受けなくなる!消え去るがいい!!』
「なにっ!?ぐああああ!!!」
聖槍の後押しを受けた光の槍が騎士王を貫通…大爆発を起こした!!
アルトリウスATK1250→450
遊海LP4500→2450
ビリビリ…バリバリバリバリ!!
「ぐっ!?があ"あ"あ"あ"─!?!?」
《マスター!!!》
さらにバリアンの攻撃は終わらない…吹き飛ばされた遊海はバリアンズ・スフィア・フィールドの壁に激突…張り巡らされたバリアンの力が電撃となり遊海の体を焼き焦がす!
『私は…これでターンエンドだ』
ドルベLP4000
グローリアスヘイロー 手札1
「がっ…あ…!(これが、バリアンの力…今までの、比に、ならな、い…!)」
バリアンの力の直撃を受けた遊海は立ち上がる事ができない…魂にまで響くような一撃が遊海の体力を奪い去ってしまったのだ…!
『…やはり人間とは脆いな…我らとは違う、さぁ立て!お前がデュエリストであるのならば…!』
「く、そ…!!人間、舐めんじゃねぇぇ!!」
遊海は気合いだけで立ち上がる!!
「おれの、ターン!…ドロー!!」
「リバース魔法『聖騎士伝説の終幕』を発動!!相手の場にモンスターがいて、自分フィールドにモンスターが存在しない時!墓地の『聖騎士アルトリウス』を特殊召喚し、墓地の『聖剣カリバーン』を装備する!!」
墓地からアルトリウスが聖剣を手に蘇る! ATK1800→2300
「『カリバーン』の効果発動!ライフを500回復する!」
遊海LP2450→2950
「さらに、魔法カード『増援』を発動!デッキから『聖騎士ベディヴィエール』を手札に加え、召喚!」
銀髪の聖騎士が現れる! ATK1600
「『ベディヴィエール』の効果!デッキから『聖剣EX-カリバーン』を墓地に送る!そして俺は…2体のモンスターでオーバーレイ!エクシーズ召喚!!」
∞
「現れろ!『No.∞』!俺の歩みし戦いのロード…今こそ未来を切り開け!!『
光の爆発と共に決闘盤を模した大剣が遊海の傍らに突き刺さる! ATK2500
『それがお前のナンバーズ…「無限」を持つモンスターか…!』
「『決闘の守護者』の効果発動!エクシーズ召喚に成功した時!カードを1枚ドローできる!…バトルだ!『決闘の守護者』で『グローリアスヘイロー』を攻撃!」
『だが、攻撃力は互角だ!!』
「『決闘の守護者』の効果発動!モンスターとバトルする時!ORUを1つ使い!バトルするモンスターの攻撃力または守備力の高い数値を自身の攻撃力に加える!願いを力に!!」
『なにっ!?』
遊海が魂の聖剣に虹色の魔力を込める!!
決闘の守護者ATK2500→5000
「受けてみろ!!これが我が魂の一撃!!
『くっ…!「グローリアスヘイロー」のさらなる効果発動!自身のORUを全て使い、戦闘・効果での破壊を無効にし、ダメージを半分にする!!うおぉぉ!!』
遊海の振るった光の刃がグローリアスヘイローに直撃…だが、グローリアスヘイローは破壊を免れる!
ドルベLP4000→2750
「くっ…!これで、ターンエンド…!」
遊海LP2950
決闘の守護者 手札2
『これが、人間界最強と謳われたデュエリストの力…いいだろう…!我が力の真髄を見るがいい!』
『私のターン!ドロー!!』
『私は魔法カード「RUM-バリアンズ・フォース」を発動!!「グローリアスヘイロー」1体でオーバーレイネットワークを再構築!カオス・エクシーズ・チェンジ!!』
グローリアスヘイローが銀河へと飛び込み、暗黒の爆発が起きる!!
102
『現れろ!「CNo.102」!光の使いよ…今、久遠の時を超え…漆黒の衣を纏いて我を彼の地に導け!!「
カオスの力を纏いし堕天の黒騎士が現れる! ATK2900
「カオスナンバーズ…!!」
『これがバリアンの力の真髄…!「バリアンズフォース」のさらなる効果発動!カオスエクシーズの召喚に成功した時、相手のエクシーズモンスターのORUを吸収し、攻撃力を300下げる!カオス・ドレイン!』
魂の聖剣のORUが奪われ、弱体化する!
決闘の守護者ATK2500→2200 ORU1→0
ノーブルデーモン ORU1→2
『さらに「ノーブルデーモン」の効果発動!このカードが「グローリアスヘイロー」をORUとしている時!カオスORUを1つ使い、相手モンスターの効果を無効にし攻撃力を0にする!!』
「ぐっ…!?ぐうぅぅ…!?」
堕天の騎士の槍が魂の聖剣の力を完全に奪い去る…そして、引きずられるかのように遊海も膝をついてしまう…!
決闘の守護者ATK2200→0
『さらに魔法カード「ホーリー・レイジ」を発動!自分フィールドの光属性モンスター「ノーブルデーモン」を破壊する!…だが、さらに「ノーブルデーモン」の効果発動!自身が破壊される時!カオスORUを全て使い、破壊を無効にする!さらに!このカードの攻撃力分のダメージを相手に与える!!』
「なっ…!?ゴハッ…!?」
ビリビリ…バリバリバリバリ!!
「がっ…あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!」
《そんな…!マスター!!》
ノーブルデーモンが手にした闇の槍が遊海の体を貫き、スフィアフィールドに磔にする…そして再び電撃が遊海の体を蹂躪した…!
遊海LP2950→50
『この一撃を餞に…散るがいい!「ノーブルデーモン」で「決闘の守護者」を攻撃!!ダークネス・クラスター!!』
カオスの力を宿した一撃が遊海に放たれる!
「あ"あ"あ"…こんな、ところで……負けて…たまるがぁぁぁ!」
『なにっ!?』
遊海は黄金の鎧を纏い突き刺さった槍を粉砕…逆転を賭けたカードを発動する!!
「相手モンスターとバトルする時!『オネスト』を手札から捨てる事で…光属性の『決闘の守護者』の攻撃力に相手モンスターの攻撃力を加える!!人間の…俺達の絆を…舐めるなぁぁぁ!!」
絆の力を糧に…遊海は死力を振り絞る!
決闘の守護者ATK0→2900
『相討ち狙い…!ならば、迎え討て!「ノーブルデーモン」!!』
「束ねるは友との絆…宙に煌めく命の輝き!闇を照らせ!
ぶつかりあう光の剣と闇の槍…相反する2つのエネルギーは爆発的に巨大化し───
ビシビシ…バリーン!!
ドオオォォン!!
スフィアフィールド諸共に大爆発を起こした…。
─スフィアフィールド崩壊の為、デュエル強制終了…─
『ぐっ…よもや、スフィア・フィールドが壊れるとは…!』
爆発によって吹き飛ばされたドルベが立ち上がる…その目線の先には川の反対側まで吹き飛ばされ、土手にめり込んで気絶した遊海がいた…その右腕はあらぬ方向に曲がってしまっている…。
『……人間界最強のデュエリスト…その名に偽り無しか…今回はお前の力に免じて退くとしよう…さらばだ、誇り高きデュエリストよ…!』
そのままドルベはワームホールへと姿を消した…。
《Error、Error…error……》
「(…ぜんしん、いたい…いのち…あるだけ…マシ、か………ごめん、みどり……りょうが…ゆうま…ぶじで……いて、くれ……)」
爆発の衝撃でアヤカもエラー状態に陥ってしまう中……遊海は意識を手放した…。
『ドルベ、今戻っ……どうしたのだ!その傷は!?』
『ミザエル…よく戻った、ナンバーズの回収はどうなった?』
バリアンの城にミザエルが帰還する…彼が目にしたのは全身に傷を負ったドルベの姿だった。
『九十九遊馬からのナンバーズ回収は失敗した…私にとっての宿命と出会ってしまったからな…それより、その傷はどうしたのだ…!』
『…私も人間界に向かっていたのだ、白波遊海の持つ正体不明のナンバーズを回収する為に…だが、人間界最強の名は伊達ではなかった…痛み分けで終わってしまったよ』
『お互いに失敗した訳か…フン、ならば後はギラグとアリトに任せるしかあるまい』
『…私を責めないのか?』
『お前ほどの男が失敗したのだ…白波遊海はそれほどの強者だったのだろう、責めるのも無粋というものだ』
『…すまない、次は…必ず仕留めてみせよう』
【だああああ!!ドルベの野郎!余計な事しやがってぇぇぇ!!】
人間界某所…1人の男が怒り、荒ぶっていた…。
【あのヤローをせっかくあそこまで弱らせたのによぉぉ!!オレ様の嫌がらせ作戦がパーじゃねぇかぁぁ─!!?】
『…ベクター様、この後は如何しますか?』
【チィ…!あの傷なら奴はしばらく戦えないはずだ…アゴール!洗脳する人数を減らして適当に暴れさせておけ!それで充分だ!】
『御意に…』
ピシ…パリン!
「…えっ…!?」
洗い物をしていた翠は手を止める…洗っていた皿が何もしていないのに真っ二つに割れてしまったのだ…。
「……まさか…」
いわゆる虫の知らせ…嫌な予感を感じる翠、それは現実となってしまう…!
ピリピリ!ピリピリ!
『母さん!!母さん!!』
「璃緒ちゃん!?どうしたの!!」
鳴り響くDゲイザーの着信音…それは璃緒からの緊急連絡だった!
『バリアンの襲撃があって!遊馬が襲われて、凌牙が崖から落ちて!!』
「っ─!?……落ち着いて!近くに誰かいる?遊海さんに連絡は!」
パニックになりかけながら状況を伝える璃緒…翠は深呼吸をして璃緒に問いかける。
『父さんには、小鳥さんが連絡してくれたらしいの…今はカイトさんが凌牙達を助けようとしてくれてる!』
「…待って、遊海さん…到着してないの…!?」
『う、うん…』
翠の脳裏に嫌な予感が過ぎった、バリアンの襲撃を知ったなら遊海はすぐに駆けつけるはず…それがまだ到着していないという事は…
「璃緒ちゃん!とにかく救急車を呼んで!すぐに折り返すから!」
『えっ、母さ─!!』
璃緒との通話を切った翠は遊海へと連絡を取る、だが…遊海に連絡を取る事はできなかった…。
「出ない……十代君!!」
そして翠は十代へとコールする…!
『翠さん!バリアンの襲撃があったらしい!今その場所に向かってる!!』
「十代君!遊海さんは…遊海さんは一緒じゃないの!?」
『えっ…!?先生はとっくに向かって……まさか…!?』
「ああ…!?ウィンダ!すぐに飛んで!!フレアさん!!」
《話は聞いていました!!ハートランドシティ外れの川辺です!!》
《超特急で行くよ!》
翠が重傷を負い、土に埋もれた遊海を見つけたのは…それからすぐの事だった…。