転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!投稿が遅れてしまい、本当にすみません!

2020年もあと約半日…コロナで大変な1年でしたが…来年は少しでも良い年になる事を願いましょう…!


そして本年も本当にありがとうございました!どうか良い年末年始をお過ごしください!



それでは、最新話をどうぞ!


対決!バリアンの戦士・ギラグ〜赫灼の希望皇〜

『九十九遊馬とのデュエルに敗れた挙げ句…待ち伏せに遭ってこのザマか…情けないな、アリト…』

 

『くっ…』

 

夜のハートランド…その某所にあるバリアンのアジト、そこでミザエルは負傷によって意識を失っているアリトに声を掛ける…ギラグがアリトを救う為に救援を頼んだのだ…。

 

 

 

『さて…残りの「スフィア・フィールド」は1つ…どうするつもりだ?』

 

『アリトの仇は…オレが討つ…!オレにしかできねぇ!!』

 

『ギラグ、感情に任せて目的を見失うな…我々の目的はあくまで「ナンバーズの回収」だ』

ミザエルの問い掛けにギラグは怒りのオーラを纏いながら答える…戦友であるアリトへ奇襲を仕掛けた真月への怒りはギラグの戦士としての魂に火をつけた…。

 

 

『ミザエル、そんな事は百も承知だ…!オレは()()()奴らを叩き潰す!!』

 

『お前…まさか、()()()()()()()を使うつもりか…?』

ギラグの言葉にミザエルは気づいた…ギラグは全てを賭けて任務を果たし、仇を討つつもりなのだと…!

 

 

『…わかった、お前にそこまでの覚悟があるなら…お前に任せよう、私はひとまずアリトを連れてバリアン世界に戻るぞ…』

ギラグの覚悟を見定めたミザエルはアリトと共に異次元へと消えていった…。

 

 

 

『見ていろよアリト…!必ずオレが…!!』

ギラグは強く拳を握り締めた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっ!?遊馬!真月くん!どうしたのよ!その怪我は!?」

 

「いやーははは…良かれと思って近道したら…」

 

「めちゃくちゃ犬に追いかけられたぜ…イテテ…」

アリトとの決闘の翌日…遊馬と真月はボロボロになっていた…。

 

「まったく…そんなになっても遅刻かよ…もう少し早く起きろよ遊馬…」

なお、怪我をしてまで走っても遅刻だったので鉄男は呆れている…。

 

 

「ごめんなさい遊馬クン…ボクは良かれと思って…」

 

「とどのつまり!真月君の『良かれと思って』が本当に良い結果になった事は一度もありませんね!」

 

「全部裏目に出てるウラ!」

 

「…しょぼーん…すいません…」

 

「気にすんなって!今日もスリル満点で楽しかったぜ!」

等々力と徳之助にイジられた真月は落ち込むが…すかさず遊馬がフォローを入れる。

 

 

「…なんだかんだ…遊馬も楽しんでるウラ…」

 

「とどのつまり!2人はいいコンビでしょう!」

 

「間違いねぇな!ハハハハ!!」

等々力の一言でナンバーズクラブは笑いに包まれた…。

 

 

 

 

………

 

 

 

 

「ねぇ、遊馬…アストラルは大丈夫なの?」

 

「ああ…ミザエルやアリトの使ったフィールドのせいでダメージを受けちまって…今は皇の鍵で休ませるしかないって…」

時は過ぎて放課後、鉄男と小鳥と共に歩く遊馬は小鳥にアストラルの事を聞かれて昨日の事を思い出した…。

 

 

 

 

 

Side遊馬

 

 

 

「ゆ、遊海!!アストラルが!アストラルが!!」

 

《遊馬、静かに…マスターは眠ってしまったところです…》

 

「あっ…!?ご、ごめん…」

 

「すぅ…すぅ…」

デュエルが終わった後…遊馬はすぐに遊海の病院へと駆け込んだ…だが、遊海は深く眠ってしまっていた…。

 

 

 

《十代から連絡は来ています、バリアンのフィールドで再びデュエルをしたそうですね?》

 

「ああ…なんとかアリトは倒したんだけど…アストラルが苦しみだして…!」

アヤカの確認に遊馬は状況を説明する…。

 

 

《先程マスターと共にその話をしていました…おそらく『バリアンズ・スフィア・フィールド』はアストラル世界やそれに近い力を持つ者に特攻ダメージ…いえ、強い影響を与えてしまうフィールドなのでしょう…その影響でマスターの治癒も遅くなっています…》

 

「そんな…!?それじゃあアストラルは…!」

 

《…心配する事はないですよ、皇の鍵の空間はアストラルにとっての安息の世界…安静にしていればじきに回復するでしょう》

 

「よ、よかったぁぁ……」

アヤカの言葉を聞いた遊馬は安心からへたり込んでしまった…。

 

 

《…マスターからの言伝です…『遊馬、よくバリアンの刺客を倒したな、きっと辛いデュエルだったろう…それでも、お前は間違っていない!胸を張って次の戦いに備える事!』……との事です、よく頑張りましたね!》

 

「遊海…アヤカ…ああ!」

遊海の激励を聞かされた遊馬は少し元気を取り戻した…。

 

 

 

Sideout

 

 

 

 

 

「……次の戦いに備える事…か…頑張らないとな!」

遊海の言葉を思い出して気合いを入れ直す遊馬…その時だった…!

 

 

『九十九…遊馬ぁぁ!!』

 

ドッシーン!!

 

「お前は…ギラグ!!」

遊馬の前に何者かが立ちふさがる…それはバリアンの戦士、ギラグだった…!

 

 

キィン─!

 

(気を付けろ遊馬…!また何かを仕掛け、ぐっ…!)

 

「アストラル!無理すんじゃねぇ!!」

バリアンの気配を感じたアストラルが皇の鍵から飛び出してくるが…痛みに蹲ってしまう…。

 

 

『…九十九遊馬、オレとデュエルだ…!お前のナンバーズを全て戴く…!!』

 

「くっ…!」

ギラグの宣戦布告に身構える遊馬…だが、ギラグは懐から封筒を取り出す…。

 

 

『慌てるな、明日の夕方…この封筒に記した場所に来い…!今度は真っ向勝負だ!必ず()()()を連れて来い!!』

 

「っ…?真月を…?なんでだ!」

ギラグは封筒を遊馬に投げ渡す…だが、遊馬は真月を連れてという条件を聞いて問い返す…!

 

『お前達は…真月の正体を知らないらしいな…!奴は、お前とのデュエルが終わった後にアリトを闇討ちしやがったんだ!!』

 

「「「なんだって!?」」」

怒りに燃えるギラグの言葉に遊馬達は騒然とする…。

 

 

 

『オレは…あの卑怯者を許さん!!2人纏めて叩き潰してやる!!』

 

「ま、待てよ!真月はそんな事できる奴じゃねぇ!!」

 

『何故そう言い切れる!証拠は…根拠はあるのか!?』

 

「それは…それは…!」

凄まじい怒気で遊馬に詰め寄るギラグ…そこで遊馬が真月を庇う為に言った言葉は…!

 

 

「それは…それは…!真月が、ヘタレだからだあぁぁ!!」

 

ズコッ

 

 

カー カー アホー

 

 

「……遊馬、お前なりに精一杯フォローしてるんだろうけどな…」

 

「ひどい事言ってるよね…」

 

((無言で頭を抑える))

 

『…お前と話してると…調子が狂うぜ…』

周囲に木霊するほどの大声で真月をフォローしようとした遊馬…だが、それはギラグにすら呆れられるものだった…。

 

『…とにかく!本人に聞いてみろ!それではっきりするはずだ!!』

そう言い残すとギラグは去って行った…。

 

 

 

 

 

 

 

「…それで、俺に相談しにきた訳か」

 

「うん…」

しばらく後、遊馬の姿は遊海の病室にあった…ギラグに伝えられた事で悩み、遊海に相談しにきたのだ…。

 

 

「オレ…アリトの奴をバリアンだったのに嫌いになれなかったんだ…そのアリトを真月が闇討ちしたなんて…信じたくないんだ…!それに真月は弱いから、アリトに勝てるとは思えなくて…」

 

「…遊馬、お前には悪いが…俺も真月は怪しいと思ってるんだ…」

 

「えっ…!?ど、どうしてだよ!?」

遊海の思わぬ言葉に遊馬は動揺する…。

 

 

「遊馬、初めて真月を俺の家に連れて来た時の事を覚えてるか?」

 

「あ…うん、フォウがすごい唸ってたっけ…」

 

「フォウと暮らしてだいぶ時間が経つが…俺はフォウがあそこまで人を警戒した姿を見た事がない…真月は何かしらの隠し事をしてる可能性がある」

 

「そんな…!」

 

「俺はお前の友人関係に口を出す事はしない…もし、お前が真月を本当の友人だと思うなら…直接聞くのも大切な事だぞ?」

 

「直接聞いてみる……わかった!ありがとう遊海!」

遊海の言葉を聞いた遊馬は迷いを振り払った…。

 

 

「…ところでさ…フォウって何歳なんだ?オレが小さい頃から遊海のところにいるよな?」

 

「ん…?俺がこの街に来てからだから………30年、くらいか…?」

 

「ええっ!?ネコって長生きでも20年くらいだって聞いた事があるけど…!?」

 

「う〜ん…?そういえば考えた事なかったなぁ…まぁ、俺達みたいな存在もいるし…フォウもそういう不思議なネコなんだよ…たぶん」

 

「やっぱり遊海は懐が深いぜ…」

 

 

 

 

 

 

「お〜い!真月!!」

 

「あっ!遊馬クン!おはようございます!」

翌朝、少し早めに家を出た遊馬は真月の背中を見つけ声を掛けた…。

 

 

「あのさ、ちょっと聞きたいk「遊馬クン!実は新しい学校への最短ルートを見つけたんですよ!!」お、おぅ…」

遊馬が真月へと質問を投げかける寸前…真月は被せるように新しい通学路を説明し始める…。

 

 

「今回は失敗しないように自分でも走って見たんです!遊馬クン!ボクを信じてください!今度は失敗しませんから!」

 

「…ああ!信じてるに決まってるだろ!」

 

(…遊馬(遊馬は遊海の忠告を忘れたわけではない…君は…本当に真月を信じているのだな…))

人懐っこい笑顔をみせる真月…その姿を見た遊馬は彼への問いを飲み込んだ、真月もまた…遊馬の掛け替えのない友なのだから…。

 

 

「(遊海…アンタの言葉は本当によく当たる…でもさ、オレは真月を信じる!そう決めたんだ!…オレは…必ずお前を守る!)」

そして遊馬は決意した…真月を守る為に、ギラグに一人で挑む事を…。

 

 

 

 

 

 

『ん……来たか、九十九遊馬そしてアストラル…真月の奴はどうした…!』

 

「真月は来ない…!オレとデュエルだ!!」

逢魔時のハートランド…その一角、バリアンのアジトで遊馬とギラグは睨み合う…!

 

 

『真月が来ないとは…いったいどういう事だ!!』

 

「うるせぇ!来ないったら来ないんだよ!!お前の目的はオレ達のナンバーズだろ!!」

真月が現れない事で強い怒気を纏うギラグ…その圧を証明から受け止めた遊馬はギラグへと叫ぶ…。

 

『ああ、そうだ!!…だが、それ以上にオレはあの卑怯者をボロボロにしてやりてぇんだ!』

 

「真月は…アイツは絶対にそんな事しねぇ!!」

 

『くっ…なら、まずはお前をズタズタにして真月に見せつけ!奴をぶっ潰す!!』

必死に真月を庇う遊馬…ギラグは苛立ちを募らせ、2人のデュエルが始まろうとする…その時だった。

 

 

「待ってください!!」

 

 

「っ!?真月!みんな!?」

響いた声に遊馬は振り返る…そこには学校に置いてきたはずの真月、そして小鳥と鉄男の姿があった。

遊馬がギラグとデュエルする事を小鳥達から聞き出した真月が必死に追いかけて来たのだ…。

 

 

 

「真月!なんで来たんだ!?このデュエルは普通のデュエルじゃないんだぞ!?」

 

「アイツは…ボクを連れて来いって言ったんでしょ!?やっぱりボクじゃ信用できないか!?」

 

「真月…」

 

「ボク…デュエルも下手で、ヘタレだけど頑張るから…!だから…置いてかないでよ!遊馬クン!!」

涙を溜めながら遊馬に自分の思いを伝える真月…その様子を見た遊馬は覚悟を決めた…!

 

 

「…わかった…!一緒に戦おうぜ!真月!!けど…絶対に無茶すんじゃねぇぞ?」

 

「遊馬クン…!」

遊馬は真月と共に戦う事を決意する…だが、その様子に怒りを燃やす者がいた…!

 

 

ふ…ふざけるな!!お前ら…無事で済むと思うなよぉぉ!!』

 

「っ…!!」

遊馬と真月の馴れ合いを見た怒りの叫びを上げる…全ては同志であり、親友であるアリトの仇を討つ為に…!

 

『バリアンズ・スフィア・フィールド…展開─!!』

 

ギィン…バリバリバリ!!

 

ギラグがスフィアフィールドを発動…赤き結界は周囲の建物を砕きながら遊馬達を飲み込んだ…!

 

 

 

『真月…よくも…よくもアリトを闇討ちしやがったな…!!このフィールドでテメェをズタズタにしてやる!!』

 

「ちょ…ちょっと待って!!ボクはそんな事やってない!!」

 

『問答無用!テメェの仕業だとアリトが言った!!それで充分だ!!』

ギラグは真月にアリトへの闇討ちを問い詰めるが…真月は無罪を訴える…!

 

「真月…!なら、オレは真月を信じる!真月はやってねぇ!!」

 

(落ち着け遊馬…!ギラグの気迫は今までとはっ…う…!?)

 

「アストラル!!」

真月を守ろうとヒートアップする遊馬にアストラルは待ったをかけるが…先の戦いの影響で体勢を崩してしまう…。

 

 

(やはり、このフィールドの、影響か…!)

 

「アストラル…!お前は皇の鍵の中にいた方が…!」

 

(ダメだ…!真月のデュエルはまだまだ未熟…!下手をすればキミまで影響を受ける…!今は、私が必要なはずだ…!勝つぞ、遊馬…!)

 

「アストラル…わかった!!」

満身創痍のアストラルの覚悟…遊馬は負けられない戦いへと臨む!

 

 

 

『覚悟はできたようだなァ…!俺は出し惜しみなんかしねぇ!!バリアルフォーゼェェ!!

ギラグはバリアンの力を解き放つ…偽りの肉体が吹き飛び現れるのは胸元に赤き宝石を持ち、鉄騎士の仮面を着けた重戦士…それがギラグのバリアン体だった…!

 

 

「あれが、ギラグの本当の姿…!」

 

『さぁ…!おっ始めようぜ…!』

 

 

 

「「『デュエル!!』」」

 

 

 

 

デュエルダイジェスト 遊馬&真月対ギラグ

 

 

 

 

ついに始まったギラグとのバトルロイヤルデュエル…ギラグは「ハンド」と名のつくモンスターを駆使し、自身の切り札である巨大なナンバーズ…「No.106巨岩掌ジャイアント・ハンド」を召喚する…対して遊馬チームはあまりにもヒドイ状態だった…言わずもがなその原因は真月である。

あろう事か…彼は攻撃力0のモンスターをリカバリー無しに攻撃表示で召喚してしまっていたのだ…!

 

 

 

『卑怯者の真月よ…!アリトの仇を取らせてもらうぜ!!バトルだ!「ジャイアントハンド」で「シャイニング・ボンバー」を叩き潰せ!!』

 

「やらせるかぁ!『希望皇ホープ』の効果発動!ムーンバリア!!攻撃は無効だ!!」

遊馬は真月を守る為にホープの効果を発動させる…だが、それがギラグの狙いだった!

 

 

『「ジャイアントハンド」の効果発動!相手モンスターの効果が発動した時!ORUを1つ使い!その効果を無効にする!モンスター秘孔・死爆無惚!!』

 

「なっ!?『ホープ』の効果が無効にされた!?」

ジャイアントハンドの人差し指部分がドリル状に変化…ホープの胸を貫き、効果を封じ込める!

 

 

『さらに…!フィールドに「ジャイアントハンド」がいる限り「ホープ」の効果は発動できなくなる!』

 

「ぐっ…!だけど、『ホープ』の攻撃力は『ジャイアントハンド』より上だ!次のターンでぶっ倒してやる!」

 

『ハハッ…!そう思うなら攻撃してみろ!()()()()()()()()()()!!』

 

(なに…!?)

不敵な笑みを浮かべたギラグは意味深な言葉を呟くと真月を睨みつける!

 

『だが、今は…!腐れ卑怯者を叩き潰す!「ジャイアントハンド」!「シャイニングボンバー」を叩き潰せ!!』

 

「うわあああ!?」

 

「真月─!!」

ジャイアントハンドの掌から放たれた波動が真月と防護服を纏ったモンスターを吹き飛ばす!

 

 

「ボクだって…ただではやられない!!破壊された『シャイニングボンバー』の効果発動!相手に600ダメージを与える!!」

 

『罠発動!「デフューズ・ハンド」!自分の場に「ハンド」モンスターがいる時!自分の受ける効果ダメージを0にする!』

 

「えっ!?」

反撃の一手を躱したギラグは呆れたように笑う…!

 

『笑えるよなぁ…!お前は自分のモンスターの効果もまともに読めないらしい…!「シャイニングボンバー」は破壊された時!()()()()()()()()()ダメージを与えるんだよぉ!!』

 

「し、しまったぁ!?」

 

(「なっ…!?」)

 

カチッ…ボッゴオオン!!

 

「「(うわあああ!?)」」

シャイニングボンバーが手にしていた自爆装置を起動…巻き添えを喰らった遊馬とアストラルもスフィアフィールドに叩きつけられる!!

 

 

「うぅ…!真月、大丈夫か…!?」

 

「す、すみません…良かれと思って…」

 

「…仕方ねぇよ…相手が一枚上手だったんだ…!」

顔を青褪めさせる真月に遊馬は庇う…だが、このデュエルは2人だけの問題ではない…。

 

 

(遊馬…!やはり、このデュエル…彼を守りながら戦うのは、危険だ…!)

 

「アストラル…!?」

体を点滅させたアストラルは遊馬に呼びかける…受けたダメージは600ポイントだが…アストラルは既に苦しげな様子だった…。

 

 

「アストラル…!真月を見捨てろって言うのかよ!」

 

(遊馬、君の気持ちはわかる…!だが…!!)

 

「だがもしかしもねぇ!!オレは…オレは真月を見捨てない!!」

 

(遊馬…!っぐぅ!?)

 

ドクン!!

 

「アストラル!?大丈夫か!!しっかりしろ!!」

身体の限界を迎えたのか…アストラルは倒れ込んでしまう…それは遊馬にとって初めての事だった…。

 

 

(ゆうま…すまない、私が付き合えるのは…ここまでの、ようだ…ギラグ、彼の実力はミザエルや遊海にも匹敵する…共に戦えず、すまない…!君にナンバーズを託す…!)

 

「アストラル!!」

そう言葉を絞り出したアストラルはナンバーズを遊馬に託し、皇の鍵へと戻ってしまった…。

 

 

 

『ハッ…!どうやらアストラルは限界のようだな!』

 

「くっ…!ごめん、アストラル…!小鳥!皇の鍵を…アストラルを頼む!!」

 

「えっ…遊馬!!」

 

『バリアンのスフィアフィールドはアストラル世界の力を持つ者に強いダメージを与える』…遊海の言葉が過ぎった遊馬はスフィアフィールドの外にいる小鳥へとアストラルを託す…!

 

 

「このデュエル…絶対に負けねぇ…!必ず…真月もアストラルも守ってみせる!!」

 

 

 

デュエルは続く…遊馬はホープでジャイアントハンドを倒そうとするが、ジャイアントハンドのさらなる効果「五死眼光」によってホープが破壊されてしまう。

遊馬は必死にフィールドを立て直そうとするが…真月が足を引っ張り、残りライフ900まで追い詰められてしまう…そして…!

 

 

 

『俺のターン!来たぜ…!貴様らを葬るカードが!!俺は「RUM-バリアンズ・フォース」を発動!!「ジャイアントハンド」をカオスエクシーズチェンジさせる!!』

 

「っ…!カオスナンバーズ!!」

ギラグの頭上で闇の光が弾ける…その瞬間…!

 

ズキン…!

 

『(ぐっ…!?)』

ギラグに耐え難い苦痛が襲いかかる…強力な力を持つ『CNo.106』…それを操るにはギラグの命を削り、供物とする必要があったのだ…!

 

『(俺の命が削られていく…それでも、俺は…!俺は迷わない!!)カオス…エクシーズチェンジィィ!!』

 

 

106

 

 

『いでよ!「CNo.106」!混沌なる世界を掴む力よ…!その手は大地を砕き、指先は天空を貫く!!「溶岩掌ジャイアント・ハンド・レッド」!!』

現れるのは灼熱の溶岩を纏う巨大な腕…それがギラグの切り札だった…!

 

 

「これが、奴のカオスナンバーズ…!」

 

『「ジャイアントハンドレッド」の効果発動!カオスORUを1つ使い!フィールドにあるこのカード以外の表側表示のカード効果を無効にする!紅漠無惚!!』

 

「しまった!『炎の護封剣』が!!」

ジャイアントハンドレッドの波動が遊馬の護りを粉砕する!!

 

 

『バトルだ!「ジャイアントハンドレッド」で九十九遊馬にダイレクトアタック!!万死紅掌─!!』

高速回転したジャイアントハンドレッドが遊馬へと突撃する!

 

「…やらせない!!罠カード『シャイニング・スタント』発動!!相手モンスターの攻撃を無効にして、バトルフェイズを終了させ…!ボクはそのモンスターの攻撃力の半分のダメージを受ける!!うわあああ!!」

 

「し、真月─!!」

攻撃を直撃する寸前…真月が身を挺して遊馬を庇う…残りライフは…僅か100となった…!

 

 

「遊馬、クン…少しは、お役に立てたかな…?」

 

「真月…お前…!無茶すんじゃねぇよ…!」

 

『馬鹿め…自分からダメージを受けてくれるとはなぁ……俺はカードを2枚伏せ…!フィールド魔法「侵食手の森」を発動!この効果により…俺のスタンバイフェイズが来るたびに、お互いに1000ダメージを受ける…!』

 

「な、なんだって!?」

スフィアフィールドの内部が茨に包まれる…この時点で遊馬達は次のギラグのターンでの敗北が確定してしまった…。

だが、それはギラグも同じ…「CNo.106」を呼び出した代償でギラグの身体は限界へと近付いていたのだ…。

 

 

 

「遊馬クン…今度こそ、ボクに何があっても助けないで…!ボクはどうなったっていいから…!」

 

「真月…!」

ジャイアントハンドレッドから溢れる力で炎に包まれるスフィアフィールド…真月は遊馬を助ける為に最後の攻勢に出る…!

 

 

 

「ボクのターン!『シャイニング・ラビット』を召喚!さらに魔法カード『シャイニング・ブリッジ』を発動!これで攻撃力1000以下のシャイニングモンスターは相手にダイレクトアタックできる!いっけぇ!!」

虹の橋を紳士服を着た兎が駆け抜ける!

 

 

「そして『シャイニングラビット』がダイレクトアタックに成功した時!相手の魔法カード1枚を破壊できる!!」

 

『そうはさせるかぁ!!罠カード発動!「バイス・ハンド」!相手モンスターの攻撃を無効にし!そのコントローラーにそのモンスターの攻撃力分のダメージを与える!!これで貴様は終わりだ!地獄の炎に焼かれて…アリトに詫びろぉ!!』

 

「しまっ─!!」

 

「罠発動!『デスパレード・ガード』!自分のライフを半分払う事で…効果ダメージを無効にする!!」

真月のライフが尽きると思われた瞬間…遊馬は自分のライフを削り、真月を助ける!!

 

 

『テ…テメェは馬鹿か!?友情ごっこも大概にしやがれ!!』

 

「遊馬クン!どうして…!」

 

「お前を放っておけるかよ…!アストラルも、お前も…!オレの大事な仲間だ!!だから…オレは誰も見捨てない!!」

自身が傷付いても遊馬は絶対に仲間を見捨てる事はない…それが九十九遊馬という決闘者の魂…遊馬は絶対に掴んだ手は離さない!!

 

 

 

「オレのターン…!ドロー!!」

 

『往生際の悪い奴だ!罠発動!「デス・ハンド」!相手の手札1枚につき300ダメージを与える!お前の手札は3枚!これで終わりだ!!』

死を齎す手が遊馬へと迫る、絶体絶命の窮地…その時、友情が奇跡を起こす!

 

 

「罠発動!『シャイニング・リボーン』!!自分の場のモンスター2体をリリースし、さらに()()の手札を全て墓地に送る!!」

 

 

「真月!?オレの手札を─!?」

真月が発動した罠…それによって手札が失われ、死を招く手は霧散する…!

 

「…相手に手札が無ければ『デス・ハンド』は意味を為さない!」

 

『き、貴様…!』

 

「真月…!?」

…そこにヘタレでお調子者の真月の姿はない、今の真月が纏うオーラは…歴戦の戦士が纏うソレと同じだった…!

 

 

「そして『シャイニングリボーン』のさらなる効果により、遊馬の墓地のエクシーズモンスター…『希望皇ホープ』を遊馬のフィールドに特殊召喚!!さらに、()の手札1枚を遊馬の場にセットする!遊馬!コレを使え─!!」

ホープを呼び戻した真月は逆転の一手を遊馬に投げ渡す!

 

 

「こ、このカードは…!?『RUM』…『リミテッド・()()()()()・フォース』!?」

 

『なっ、バリアンだと!?』

投げ渡されたカード…それは、バリアンの名を冠するランクアップマジックだった!

 

 

「遊馬…説明は後だ!アストラルを助ける為に…私を信じてくれ!!」

 

「バリアンのカードをオレが……面白ぇ…!オレは、お前を信じる!!かっとビングだ─!!」

遊馬は手にした新たな力を解放する!

 

 

「オレは!『RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース』を発動!このカードは!ランク4のエクシーズモンスターをランクアップさせ、カオス化させる!!オレは『希望皇ホープ』1体でオーバーレイネットワークを再構築!カオス・エクシーズチェンジ!!」

闇の閃光が遊馬と真月を照らす…そして混沌の力がホープに新たな力を与える!

 

 

39

 

 

「いでよ!『CNo.39』!混沌を統べる赫き覇王!悠久の戒めを解き放ち、赫炎となりて闇を打ち払え!『希望皇ホープレイV』!!」

それは新たなホープ…先鋭的な身体に紅紫と紺色の混沌の皇…ホープレイV!!

 

 

「これが、『ホープ』の進化…」

 

「そうだ、これがキミの新たな力だ!!」

 

『馬鹿な…ナンバーズのランクアップだと!?そんな力を人間共が持っているはずはない!!』

突然の事に動揺するギラグ…だが、勝利の方程式は既に完成している!

 

 

 

「『ホープレイV』の効果発動!カオスORUを1つ使い!相手モンスター1体を破壊し、その攻撃力分のダメージを与える!『ジャイアントハンドレッド』を打ち砕け!Vブレード・シュート!!」

 

『なっ!?ぐおあああ!?』

ホープ剣がジャイアントハンドレッドを粉砕する!

 

「これで終わりだ!『ホープレイV』でギラグにダイレクトアタック!ホープ剣Vの字斬り─!!」

「V」の軌跡を残す2連撃がギラグのライフを削りきり…デュエルは決着した…。

 

 

ギラグLP0

 

遊馬&真月 WIN!

 

 

 

 

 

 

『ぐっ…き、貴様…!真月…お前は、いったい…!!』

 

「いずれわかるさ、いずれな…!」

 

『くっ…そぉ……』

 

キィィン…

 

致命傷を負ったギラグは異次元の扉へと吸い込まれ、消え去った…。

 

 

 

 

 

「バリアンズ…ガーディアン…?」

 

「そうだ、私はバリアン世界の人間…こちらで言うならば『警察』のようなモノだ」

 

「え、えぇぇ!?真月がバリアン─!?」

 

「シーッ…これはナイショにしておいてくれ…おっと、スフィアフィールドが消えてしまうな…」

真月の口から語られる衝撃の真実…遊馬は驚愕するが…その直後、スフィアフィールドが消え小鳥達が駆け寄って来る。

 

 

 

「遊馬!真月君!大丈夫!?」

 

「は、はい!()()()()のおかげで勝つ事ができました!かなり足を引っ張ってしまいましたが…アハハ…」

 

「へっ!?」

真月の態度の豹変に遊馬は目を丸くした…。

 

 

 

 

 

『…ハッキング完了…「CNo.39希望皇ホープレイV」の出現を確認…マスター』

 

「わかった…戻って来てくれ、お疲れ様」

 

『了解しました』

その様子を見つめる銀髪の少女がいた事には…誰も気付かなかった…。

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ…最初からアストラルが見えてたのか…」

 

「私の使命は悪のバリアンの捜索と排除…その為に人間のフリをして潜入していたんだ」

その夜、遊馬は真月の真意を聞いていた…なお、アストラルは皇の鍵の中で療養中である。

 

 

「でも…バリアンにも善とか悪ってあるんだな?」

 

「ああ、もちろんだ…バリアン世界は悪の世界ではない…正義を想う者もいる、今日からは私も真の友としてアストラルを一緒に守ろう」

 

「おお〜!アストラルもバリアンに味方がいるって知ったら驚くだろうなぁ…!」

 

「すまないが…この事は2人の秘密にしておいてくれ…それが我々の決まりなんだ…」

 

「そっか…わかったぜ!相棒!」

 

「フッ…ついでに、遊馬はバリアンズ・ガーディアンの部下扱いだからな?」

 

「そうなの!?」

 

真月の正体を知った遊馬は彼と新たな友情を結んだ…。

 

 

…それがのちに、仲間達との決定的な亀裂となる事を…遊馬はまだ知らない…。

 

 

 

 

 

 

 

 

【イテテ…ギラグの野郎め…よくも痛めつけてくれやがって…だが、これでオレ様の良からぬ作戦は成功に近付いたぜぇ…!ギャハハハハハ!!!】

 

『…まどろっこしい事を…』

 

【あん?何かいったか?】

 

『…いいえ、何も…』

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