転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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あけましておめでとうございます!S,Kです!

旧年中は本当にありがとうございました!2021年も、のんびり頑張りますのでよろしくお願いします!


それでは新年最初のお話をどうぞ!


スキャンダル・パニック〜ロボットは恋の夢をみるか?〜

「…なるほど、そんな事があったのか…」

 

「ああ、色々大変だったぜ…」

 

ギラグとの戦いから数日…遊馬は入院中の遊海のもとを訪れていた…。

 

 

 

「それにしても…世界を生み出したカード『ヌメロン・コード』か…」

 

(そう…あらゆる世界の運命を決める事のできる『神のカード』…それをバリアンより先に手に入れる事、それが私に課せられた真の使命…)

 

ギラグ戦の後、遊馬とアストラルは皇の鍵の中で試練を受けた…試練を超えた先でアストラルが思い出したのは自分の本当の使命…それは世界を創り出した1枚のカード『ヌメロン・コード』を手に入れる事だったのだ。

 

 

 

「たしか…大昔に似た話を聞いた事があったなぁ…」

 

(流石だな遊海…参考までにその話を教えてほしいのだが…)

 

「ああ、問題ないよ…あれはだいたい90年くらい前の事件の時か…俺は十代と一緒に虚無の神・ダークネスと戦う事になったんだ…その時奴はこう言った『かつて宇宙が1枚のカードの表と裏から誕生した時、カードの裏側から生まれ出でた暗黒面そのもの』『自分自身こそが12次元宇宙の影』だってな…おそらく、それが『ヌメロンコード』の事なんだろうな…」

 

「…なんだか、とんでもない奴と戦ってねぇか…!?」

遊馬はあまりにもスケールが大きい敵の話に顔を青褪めさせる…。

 

 

(虚無の神…それがヌメロンコードに関係あるのなら…私達も戦う事になるのだろうか…?)

 

「心配する事はないさ、ダークネスは70年前に俺がぶっ倒したから…そう簡単に復活する事はないさ、それより問題なのは逃げ出した『No.96』の事だな…」

 

(それに関しては私の責任だ…まんまと彼の口車に乗せられてしまった…)

 

「気にすんなよアストラル!また捕まえればいい話じゃねぇか!」

遊馬とアストラルは試練の際にエクシーズメタとも言える強力なモンスター『虚構王アンフォームド・ボイド』と戦う事になった…そのモンスターを倒す為に遊馬達は因縁の『No.96ブラック・ミスト』を使い、デュエルに勝利したのだが…それと引き換えに『No.96』…黒いアストラルが解放されてしまったのだ…。

 

 

 

「過ぎた事はしょうがない…俺もようやく退院だからな、できる範囲で警戒しておくさ」

 

「なぁ…本当に退院して大丈夫なのか…?足の怪我、治りきってないんだろ?」

 

「ああ…だから、しばらくは『メタルナイト』は休業だよ…幸いにも暴走事件の件数は減ってるらしいから…少し養生するさ、しばらくは松葉杖だしな…」

遊馬はベッドに横たわる遊海の足を見る…右足は未だにギプスで固められていた。

 

 

 

「そういえば…遊馬、真月の事は大丈夫だったのか?」

 

「えっ…あ、ああ!大丈夫だった!真月は本当に良い奴だったんだ!だから安心してくれよ!」

遊海の問い掛けに遊馬は少し動揺しながら答える…。

 

「…そうか、ならいいんだが…(くそ、ベクターめ…!)」

遊海は静かに拳を握り締めた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

《まったくもう…カイト様はロボット使いが荒いでアリマス…》

同じ頃、カイトの相棒・オービタル7はグライダーモードで1人ハートランドシティ上空を飛んでいた…。

 

 

《二言目には「バリアンの調査はどうなっている?」「デュエリスト暴走事件の犯人の手がかりは?」と……後者はともかく…バリアンはハートランドにはいないのでは…?と思ってみたり…》

カイトへの愚痴をこぼしながら空を飛び、バリアンの手がかりを探すオービタルだったが…

 

ビュー…ガサッ!

 

《オワッ!?な、なんでアリマスか─!?ドワァァ!?》

 

バッシャーン…

 

オービタルの顔に空を舞っていた紙くずが直撃、コントロールを失ったオービタルは公園の噴水へと落下した…。

 

 

 

《お、おのレ、紙くずめ…オイラに耐水機能がなければどうなっていた事か…ん?》

水を振り払いながら噴水から脱出するオービタル…その目の前にあったのは…とある映像だった…。

 

 

 

「君は…僕の心になくてはならない存在…!生きる為の食物!大地を潤す恵みの雨!!それが…君─」

 

「僕は…君に恋をしている…!」

 

─映画『恋の歌』絶賛公開中!─

 

 

 

キュピーン

 

 

 

《ゾゾッ!?な、なんでアリマス…?ボディに静電気が…》

ホログラムビジョンに映し出されていたのはラブロマンス映画のプロモーションビデオ…それを見たオービタルのAIに不可解なノイズが走る…。

 

 

《…フン、オイラに『恋』なんて…なんて……むむっ─!?》

プロモーションビデオの事を振り払おうと首を振るオービタル…その瞳に映ったのは沢山の恋人達が寄り添う姿…彼が墜落した公園はハートランドのデートスポットだったのだ。

 

《うぅ〜!なんでアリマスか!ドイツもコイツもイチャイチャと!オイラはカイト様の指令を全うするのに忙しいでアリマス─!》

恋人達の姿を見て嫉妬し、いじけるオービタル…その時だった。

 

 

『ねぇ、アナタ…大丈夫?墜落してきたみたいだけど…』

 

《むっ!?心配ないでアリマ──アアッ…?》

 

 

ドクン

 

 

その時、オービタルは自身に搭載されていないはずの心臓が跳ねるような衝撃を感じた、オービタルに話しかけたのは銀色の髪をツインテールにした茶色い瞳の少女…オービタル7(3歳)初めての()()()()であった。

 

 

『大丈夫ならよかった、気をつけてね?』

 

《ア、あの…貴女は?》

 

『私は…レイン、また会いましょう』

 

《あ、待って…!行ってしまったでアリマス……》

オービタルの様子を見た少女は去って行った…オービタルはその背中を見送るしかなかった…。

 

 

 

 

《……ハァ…集中、できないでアリマス…》

 

研究所に戻ったオービタルはコンソールを前に溜息をつく、昼間に出会った銀色の少女…彼女の事が記憶に焼き付いて離れない…。

本来ならロボットが『恋』をするなどありえない…だが、そもそもオービタル7はハルトの為に造られた『子守ロボット』…ハルトの為にその思考は限りなく人間に近づけられていたのだ。

 

 

《なんでアリマスか…この思考回路のノイズは…!?解析不能…解析不能…!解析不能…!!》

生まれて初めての感情に戸惑うオービタル…銀色の少女の事を考え過ぎて注意力が散漫になった結果─…

 

 

「オービタル…オービタル7!バリアンのデータはどうした?…オービタル7!!」

 

《ハッ…!?か、カイト様─!?》

バリアンに関する進捗を確かめに来たカイトに怒鳴られてしまうのだった。

 

 

「オービタル、バリアンの調査データはどうなった」

 

《は、ハイ!それが、キミはボクのココロになくてはならないモ…はっ!?》

 

「貴様…何を寝惚けている…?また何処か壊れたのか?」

 

《い、イエ!!オイラは正常…でアリマス》

銀色の少女の事を考えるあまりにトンチンカンな事を話すオービタル…その様子を見たカイトは呆れてしまう…。

 

「まったく…しっかり自分の使命を果たせ、オービタル!」

 

《か、カシコマリ─!!》

オービタルに喝を入れたカイトはそのまま研究室を後にした…。

 

 

《うぅ…!集中不可能でアリマスゥゥ〜!!》

 

研究室にオービタルの戸惑いの叫びが木霊した…。

 

 

 

「(…いったい何があった、オービタル…)」

 

 

 

 

 

《……ハァ……》

次の日の夕暮れ、オービタルは銀の少女と出会った公園を訪れていた…あのあとも仕事が手に付かず、少女の姿を求めに来てしまったのだ…。

 

 

「君は…僕の心になくてはならない存在…!生きる為の食物!大地を潤す恵みの雨!!それが…君─」

 

 

キュピーン♡

 

 

《そうか…オイラは、オイラは…恋をしていたのでアリマスね─!!?》

そして再びラブロマンス映画のPVを見た事でようやくオービタルは自覚した…自身がレインと名乗った少女に恋している事を…!

 

 

《ああ、レインさん…!お名前はなんというのでありましょうか?愛さん?恵さん…いや、海外の方かも…ローズさん…?ああ…愛しのレインさんに逢いたいでアリマス─!!》

若干熱暴走を起こしながら少女について妄想を膨らませるオービタル…その時だった。

 

 

「ん…?オービタル!どうしたんだ、こんなところで?」

 

《エッ…ああ!岸波さ…ヘッ!?》

妄想に耽るオービタルに声を掛けたのはその日に退院したばかりの松葉杖をついた遊海だった、さらにその隣にはオービタルが恋い焦がれたレインの姿があった…!

 

 

《岸波様…!その、隣の美少女は…!?》

 

「ん?こいつは俺の()()()()()だよ」

 

《パートナー…パートナー!?》

その瞬間、芽生えた恋心で熱暴走を起こしていたオービタルの思考回路がとんでもない結論を導き出す…

 

パートナー→相棒→伴侶→妻帯者→不倫!!

 

 

《岸波様…いや遊海!!貴方は…いや、お前はぁぁ!!?翠様という方がおりながら─!?》

 

「えっ、いや!?急にどうしたオービタル─!?」

 

『マスター、どうやらオービタルは思考回路の暴走を起こしているようです…たぶん、私をマスターの愛人と勘違いしているのかも…?』

 

「ちょっ!?オービタル!俺の話を聞─」

 

《問答無用でアリマス─!!》

レインの言葉で状況を超速理解した遊海はオービタルを宥めようとするが、オービタルは聞く耳を持たない…!

 

 

「しょうがない…!デュエルでオービタルを落ち着かせる!!痛ッ…!」

遊海はオービタルを落ち着かせる為にデュエルディスクを構えた…!

 

 

 

 

「《デュエル!!》」

 

 

 

 

オービタル7 LP4000

遊海 LP4000

 

 

 

《オイラのターン!ドロー!》

《オイラはフィールド魔法「ロボ・パーク」を発動!》

周囲の景色がサーカステントの景色に塗り替わる!

 

《そしてオイラは「SDロボ・ライオ」を召喚!》

フィールドに光を纏う獅子が現れ変形…両肩にライオンの顔を持つロボットが現れる! ATK1200

 

 

《さらにフィールド魔法「ロボパーク」の効果発動!機械族モンスターを特殊召喚した時!手札から「SDロボ」を特殊召喚できる!「SDロボ・エレファン」を特殊召喚でアリマス!》

両肩に象の顔を持つ重量級ロボットが現れる! ATK1400

 

《そしてオイラは「ライオ」の効果発動!自身以外のSDロボがいる時!自身のレベルを倍にするでアリマス!》

 

ライオ☆4→8

 

《オイラはレベル8の「ライオ」と「エレファン」の2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!煌めく銀河よ、恋の光となりてオイラに宿れ!ガレキの化身、ここに降臨!いでよ!「廃品眼の太鼓竜(ガラクター・アイズ・ファット・ドラゴン)」─!!》

オービタルの場に光が集結、ギャラクシーアイズに似た光の影が現れ──

 

 

《…ユウミがデュエルをする気配を感じて来てみれば……なんですか、あのブサかわいいドラゴンは…》

 

『フレア…ごめんなさい、たぶん私のせい…』

駆け付けたフレアが呆れたように呟く…光の中から現れたのはガラクタが寄せ集められたような…腹部に太鼓を持つ機械竜だった。

 

…シルエット詐欺にも程がある ATK3000

 

 

《これでオイラは…カードを1枚伏せてターンエンドだ!》

 

オービタル7 LP4000

廃品眼 ロボパーク 伏せ1 手札2 

 

 

 

 

「そういえばいたな、あんなモンスター…効果はなんだったかな…?」

自信満々の様子のオービタルを見ながら遊海は考えるが…モンスター効果を思い出す事はできなかった…。

 

 

 

 

「俺のターン!ドロ…痛ッ!」

「怪我してて、派手な動きはできないからな…!来い!『超重武者カゲボウ-C』!」

虚無僧笠を被り、尺八を持ったロボットが現れる! DEF1000

 

 

「『カゲボウ-C』の効果発動!自身をリリースする事で、手札から新たなモンスターを特殊召喚できる!動かざること山の如し、不動の姿…今見せん!来い!『超重武者ビックベン-K』!」

虚無僧が尺八を吹き鳴らす、その音に導かれ巨大な刺叉槍を持つ僧兵ロボットが現れる! DEF3500

 

 

《守備力3500ですと!?》

 

「そして、『ビックベン-K』は守備表示で攻撃でき、守備力を攻撃力として扱う!バトルだ!『ビックベン-K』で『廃品眼』を攻撃!不動の地割れ!」

 

《な、なんですト─!?ノワアアア!!》

ビックベン-Kが地面に拳を叩きつける、そして発生した地割れに廃品眼は飲み込まれた…。

 

オービタル7LP4000→3500

 

 

「俺はこれでターンエンド!」

 

遊海LP4000

ビックベンK 手札4

 

 

 

《お、おのれ…!病み上がりなのにやるでアリマス…!だけど、オイラのデュエルはこれからでアリマス─!!》

 

「しまった、余計にヒートアップしてる…!」

 

 

 

《オイラのターン!ドロー!》

《オイラは魔法カード「廃品回収」を発動!墓地の機械族モンスター2体を除外して…墓地に眠る「廃品眼」を特殊召喚でアリマス!!》

オービタルの墓地からバラバラのパーツが集まり、廃品眼が復活する! ATK3000

 

《さらにオイラは「SDロボ・モンキ」を召喚!さらに!機械族モンスターが召喚された事で「ロボパーク」の効果発動!手札からもう一体の「モンキ」を特殊召喚!》

両肩に猿の顔を持つ身軽なロボットが現れる! ATK800  800

 

 

《「モンキ」の効果発動!「モンキ」は「廃品眼」のORUになる事ができる!》

 

廃品眼ORU 0→2

 

 

「しまった!」

 

《ここからがオイラの真骨頂─!「廃品眼」の効果発動!このモンスターが墓地から特殊召喚されている時!ORUを1つ使い!攻撃力を1000アップする!オイラはその効果を2回使うでアリマス!!》

廃品眼の太鼓にORUが吸収され、巨大化する!

 

廃品眼ATK3000→4000→5000

 

 

《土下座の用意はできているか─!バトルでアリマス!「廃品眼」で「ビックベン-K」を攻撃!さらにリバースカード「ストライク・ショット」を発動!「廃品眼」の攻撃力をエンドフェイズまで攻撃力を700ポイントアップさせ、攻撃力が守備力を上回った分のダメージを与えるでアリマス!喰らえ!憧れのガラクター・ファット・ストリーム!!》

 

「ぐっ!?ぐあああ!!」

炎を纏った緑色の廃液の水流がビックベン-Kに直撃、爆散する!

 

廃品眼ATK5000→5700

 

遊海LP4000→1800

 

 

「うっ…手札の、『超重武者装留マカルガエシ』の効果発動、守備表示のモンスターが破壊された時このカードを墓地に送り、破壊された墓地の「ビックベン-K」を攻撃表示で特殊召喚…!」

フィールドに小さな数珠が現れ、砕け散る…そしてビックベン-Kが蘇る! ATK1000

 

 

《オイラはこれでターンエンドでアリマス!》

 

オービタル7LP3500

廃品眼 ロボパーク 手札0

 

 

 

「ぐっ…流石に、病み上がりじゃ、厳しいか…」

 

『《マスター!!/ユウミ!!》』

遊海は膝をついて倒れ込む、支えにしていた松葉杖が攻撃の衝撃で折れてしまい、立っていられなくなってしまったのだ…。

 

 

《どうでアリマスか!!「廃品眼」はその名の通り、打ちのめされ、叩き壊され…そこから再生した時こそ真価を発揮するのでアリマス!!観念して翠様に謝るでアリマスこの色男─!!!》

 

「弱ったな、俺の失言が原因とはいえ…オービタルが怒るとここまで強いとは…」

激怒しているオービタルを見て冷や汗をかく遊海…その時だった。

 

 

『…マスター、立ってください…私が貴方の足になります!』

 

「…すまん、()()…肩を借りるぞ」

 

《へっ…?あや、か??》

地面に座り込んでいた遊海が銀髪の少女の肩を借りて立ち上がる…その刹那、少女の名前を聞いたオービタルは困惑した!

 

 

 

「俺のターン、ドロー!!」

「魔法カード『雪花の光』を発動!このカードの発動後、このデュエル中に『雪花の光』以外の魔法・罠カードの効果を発動できなくなる代わりに2ドロー!…さらに墓地の『雪花の光』のさらなる効果!このカードを除外し、手札の『超重武者タマ-C』を相手に見せて効果発動!公開したカードをデッキに戻して1ドロー!…よし!!」

 

『オービタルにキツい一撃を、マスター!』

手札を整えた遊海は不動の極意を見せつける!

 

 

「『超重武者ホラガ-E』を召喚!」

法螺貝の笛を持つ足軽ロボットが現れる! ATK300

 

 

「俺はレベル8の『ビックベン-K』にレベル2の『ホラガ-E』をチューニング!」

 

8+2=10

 

「荒ぶる神よ!千の刃の魂と共に百獣犇めく戦場に現れよ!シンクロ召喚!出陣せよ!『超重荒神スサノ-O』!!」

重厚な鎧を纏った大蛇殺しの荒神が現れる DEF3800

 

 

《守備力3800…!?しかし、攻撃力5000の「廃品眼」には敵わないでアリマス!!》

 

「それはどうかな?まずは手札の『超重武者装留ダブル・ホーン』を『スサノ-O』に装備!」

スサノ-Oの両肩に巨大な角型パーツが装着される!

 

 

「『スサノ-O』は守備表示でも攻撃できる!バトルだ!『スサノ-O』で『廃品眼』を攻撃!」

 

《攻撃力の劣るモンスターで攻撃!?》

 

「さらに俺は手札の『超重武者装留バスター・ガントレット』の効果発動!超重武者がバトルする時、このカードを墓地に送り、そのモンスターの守備力を元々の数値の倍にする!」

 

《ナントォ─!?》

 

スサノ-O DEF3800→7600

 

「『廃品眼』を攻撃!クサナギソード・斬!!」

 

《ウオアアアア!?》

スサノ-Oの大剣が廃品眼を細切れに切り裂く!

 

 

オービタル7 LP3500→900

 

「そして、『ダブルホーン』を装備したモンスターは2回攻撃できる!オービタルにダイレクトアタック!!」

 

《ドヘェェェ─!?》

スサノ-Oが大剣を振り回す…それによってオービタルは吹き飛ばされ、ライフを吹き消した…。

 

 

オービタル7 LP0

 

遊海 WIN!

 

 

 

 

 

 

《ヘッ…誤解…!?》

 

「ごめんオービタル、伝え方が悪かった…この女の子はレイン()()…俺のパートナー精霊のアヤカなんだよ」

 

《え、えぇェェェェ!?》

デュエルが終わり、冷静さを取り戻したオービタルにレインの正体を話す、レインの正体…それはアヤカが人間界で活動する為の体だったのだ…。

 

《で、でもデモ!喋り方も声質も…反応も違うでアリマスよ!?》

 

「見せないと信じてくれないか…アヤカ、一度戻ってくれ」

 

『了解です』

 

キィン─!

 

《これで信じて貰えますね?オービタル7》

 

《あ、アヤカ殿!?》

レインの体が光に包まれる…光が収まった場所にいたのは網目模様の機械と虹色のコアを持つ精霊…アヤカだった。

 

 

《ど、どうしてこんな事を!?》

 

《それは…私達、精霊の問題なんです》

 

「実はな…俺の精霊達は()が使えないんだよ」

 

《へっ…?》

遊海の思わぬ言葉にオービタルは目を点にする…。

 

 

「いやな、アヤカは機械だし…トフェニは龍人(ドラゴニュート)だから爪が鋭い、メガロックは四足歩行…フレアは鳥の脚…俺のサポートをしてくれる「手」が欲しかったんだよ…」

 

《ユウミは先のバリアンとの戦いで重傷を負い、サポートが必要になってしまいました…しかし、翠は凌牙と璃緒の世話の為に無理をかけられません…そんな時に…》

 

『翠が…この身体の存在を思い出したの』

アヤカが人間体になりながら話を引き継ぐ…。

 

『この身体は私の…姉妹機がイリアステルに作ってもらった「デュエルロイド」…高性能だから気配を隠して、マスターのそばにいても怪しまれない…と、思ったけど…やっぱり、少し目立つかな…?』

 

「そうだな、今みたいに誤解されたら敵わない…ん?どうした?オービタル、そんなに落ち込んで…」

 

《オイラの…オイラの初恋が…まさか、精霊だったとは…》

オービタルは真っ白に燃え尽きて落ち込んでいる…。

 

 

「…ちょっと、可哀想な事しちゃったな……もしもし遊馬か?ちょっと頼みたい事があるんだが…」

落ち込むオービタルを見た遊海は遊馬へと連絡を取った…。

 

 

 

 

 

 

「お〜い!白野!オボミを連れて来たぜ〜!」

 

「ありがとうな遊馬!…オービタル、お詫び…って訳じゃないけど…かわいいロボットを紹介するよ!遊馬が強盗団から助け出した天才オボットのオボミだ!」

 

《オボット…?オボットなんていつもいつも見て見飽き…はうっ!?》

 

キュピーン!♡

 

遊海に促されて顔を上げたオービタルは固まった…そこにいたのは九十九家に居付いたリボンを付けたオボット・オボミだった…その姿を見たオービタルは再び恋に落ちた…!

 

 

《ワタシ、オボミ、ヨロシク》

 

《お、オイラはオービタル7と言うでア、アリマス!よかったら…オイラと、と、友達になって欲しいでアリマス…!》

 

《トモダチ…イイヨ、握手》

 

《こ、こちらこそ…!よろしくお願いするでアリマス─!》

オービタルとオボミは仲良く手を繋いだ…。

 

 

 

「??…何がどうしたんだ??」

 

「ふふっ…ロボットでも、恋をしたくなる時があるものさ!」

オービタルとオボミの様子を見た遊馬は首を傾げたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《フンフフ〜ン♪》

オービタルは晴れてオボミと友達となり、上機嫌で研究所へと帰ってきたが…1つ、失念している事があった…それは……。

 

 

「オービタル、どこに行っていた?」

 

《あっ…か、カイト様─!?》

入口にいたのは腕を組んでオービタルを待ち受けていたカイトだった…!

 

《か、カイト様すみません!報告書は今すぐ─!!》

 

「お前のデュエルは詰めが甘い…だが、格上相手によくやった…」

 

《ヘッ…!?》

オービタルはカイトの思わぬ言葉に思考が停止する…実はオービタルの異変を感じたカイトは密かにオービタルを尾行していたのだ…。

 

「フッ…いくぞオービタル」

 

《えっ、あの…何処へ?》

 

「もちろん白波さんの所だ…お前の不始末はオレの責任…それに、お前の不調を直してくれたお礼に行かなければな…」

 

《カイト様…もっ、モッタイナヤ〜!!》

それはカイトからオービタルへのお叱りであり、褒め言葉…オービタルは嬉しさを全身で表現したのだった…。

 

 

 

なお、余談だが…オービタルの勘違いで遊馬と再び恋のから騒ぎを繰り広げる事になるのは…また別のお話である。




〜おまけ〜


●レイン彩華


ドルベとのデュエルによって重傷を負った遊海が、翠への負担を少なくする為に用意したアヤカの人型ロボットボディ。

その元はイリアステルとの戦いの時、翠が鹵獲したレイン恵の躯体を修理したもの…遊海の賢者の鍵の中で忘れられていた事を翠が思い出した。

元が高性能なイリアステルのデュエルロイドであり、さらに元々の頭脳が並行世界の「アポクリフォート・キラー」だった為にアヤカはすぐに慣れる事ができた…だが、何故か口調はレイン恵のものへと引っ張られてしまう。

オービタルの事件の後、遊海が周囲を混乱させてしまう可能性に気付いた事で緊急時以外での屋外使用は禁止となった。



《あの身体、けっこう使い心地が良かったのですが…》

「外に出るたびに誰かに襲われたら体が保たないって…家の中だけで頼む…」

《フォウ…(絶対に後ろから刺されるよね…)》

《しょぼーん…(´・ω・`)》
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