転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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─戦いの終わりに─

「うっ…痛ってぇ〜…安心したら、急に…痛くなってきた…」

 

「遊馬!?大丈夫!?」

 

「大丈夫よ…!すぐに治すからね!」

サルガッソを脱出した遊馬達は飛行船で人間界へと向かっていた…だが、特に遊馬とアストラルの負った手傷は深く…翠達が治療にあたっていた…。

 

 

《凌牙くん、大丈夫?》

 

「へっ…遊馬達に比べればかすり傷…イテテ…」

 

「もう…無理に強がらないの!」

ウィンダに治療を受ける凌牙は強がるが…璃緒に呆れられている…。

 

 

《包帯OK!…痛くない?》

 

「ああ、感謝する」

 

《ほぉ…!小さいのに見事な手際でアリマス!》

 

《小さいは余計だよ〜!》

カイトはウェンに治療を受け、お礼を伝えている…戦いが終わり、穏やかな時間が流れる中…ただ一つ、解決していない事があった…。

 

 

 

「なぁ…翠さん、遊海は…遊海は何処にいるんだ…?」

 

「…わからないの…まだアヤカちゃんから連絡もないし…でも、大丈夫!きっと無事だから…!」

遊馬は魔法で自分を治療している翠に問い掛ける…アゴールによって連れ去られてしまった遊海…その行方は未だわかっていなかった…。

 

 

(ベクターが見せた映像…あれはサルガッソとは別の次元のはず、見当がつけば飛行船で探す事もできるが…)

 

《飛行船のエネルギー残量30%…我々が人間界に戻るのにギリギリの量でアリマス…》

 

「そんな…!それじゃあ、遊海は何処かの世界で一人ぼっちって事かよ…!!」

アストラルの言葉にオービタルがエネルギーの残量を伝える…それは無情な宣告だった…。

 

 

「遊海さんだけを異次元に置いていく事はできないです!」

 

「なんとか…なんとか居場所を見つけるウラ!」

 

「手伝うぜ!」

等々力・徳之助・鉄男の3人はレーダーに駆け寄り、目を皿のようにして反応を探す…!

 

 

「父さん…」

 

「心配すんな…父さんは絶対生きてる…!絶対に!」

遊海を心配する璃緒…凌牙は彼女を慰める事しかできなかった…。

 

 

 

「みんな…ありがとう…でも、一度人間界に戻りましょう…!」

 

「えっ…!?翠さんどうして!!」

 

「これ以上、みんなの親御さんを心配させる訳にはいかないわ…だから、ありがとう…!」

 

《フォウ…フォーウ…》

子供達をこれ以上危険な目に遭わせない為に翠は人間界に戻るように伝えた…。

 

 

 

「ニャッ!?よ、よくわからない電波を受信したわ…通信!?」

 

「「なんだって!?」」

コントロールパネルを見ていたキャッシーが声を上げる…それは異次元で受信するはずのない電波だった…!

 

(落ち着け…モニターに繋ぐぞ)

アストラルは警戒しながら通信へ応答する…!

 

 

(こちらは……次元飛行船!貴方は何者だ!)

アストラルは砂嵐の画面の向こうへと問い掛ける…!

 

 

『応答感謝する、我が名はアポリア…イリアステル滅四星が1人である!誰か話が通じる者はいるか!』

 

 

「えっ…!?アポリアさん!?」

 

「えっ!?翠さんの知り合いキャット!?」

通信が開かれた先…それは思わぬ人物からのものだった…!

 

 

「アポリアさん!翠です!白波翠です!!聞こえてますか!?」

 

『むっ…!翠か、丁度よかった…こちらで白波遊海とアヤカの身柄を保護した!合流地点の座標を求む!』

 

「「「え、ええぇ─!?」」」

 

「遊海さん…よかった…よかったぁ…!!」

 

 

それは思わぬ嬉しい知らせだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっと…指定したのはこの辺りだっけ…?」

 

(ああ、間違いない)

夕暮れのハートランド埠頭…飛行船を降りた遊馬達は埠頭で目的の人物を待っていた…その時だった!

 

 

キィン─! バシューン!!

 

 

「で、デカい!!」

 

「なんて巨大なDホイールだ!?」

遊馬達の近くに巨大なワームホールが開く…その中から3つ首のドラゴンをモチーフとした超巨大Dホイール「トリニダード・ウロボロスⅡ」が現れた!

 

 

『久しいな、翠よ』

 

「アポリアさん!」

 

「「「(でっか!?)」」」

そのDホイールから降りてきた人物もまた大きな男…イリアステル滅四星の1人・アポリア…彼が現代に現れたのは数十年振りだった。

 

 

『アーククレイドルでこちらの時代を観測していた時に次元の揺らぎを見つけてな…調査に赴いてみれば…重傷を負った遊海を見つけたのだ、流石に目を疑ったぞ…』

 

「遊海さん!アヤカちゃん!」

そう言いながらアポリアはDホイールの足元にある龍頭のハッチを開く、そこには意識を失った遊海…そして治療を施すアヤカの姿があった…。

 

 

《翠…すいません、私もデュエルでダメージを受けてしまって…そうしたらたまたまアポリアが私達を見つけて、助けてくれたのです…》

 

 

時は少し遡る…

 

 

 

 

Side遊海

 

 

 

《マスター…!すみません…!私が不甲斐ないばかりに……》

「深淵の宣告者」の効果で異次元に追放されていたアヤカがなんとか「バミューダ」へと帰還する…既に決闘は終わり、遊海は瓦礫の上で倒れていた…。

 

 

《こちらアヤカ!翠、聞こえますか!!……流石に次元が離れ過ぎて通じませんか…!まずはマスターの治療を…!》

通信を断念したアヤカは真体を解除…生命力を失いつつある遊海の回復に専念した…。

 

 

《…マスター…なんて、無茶を…このままでは……》

新たなNEXUSを使った…使()()()()()()()事で遊海は酷く衰弱していた…それはアヤカの治療でも治せない…そんな時だった。

 

 

 

《時空の揺らぎ…何か来る!!》

 

キィン─!

 

時空の揺らぎを感知したアヤカは警戒態勢を取る…そして現れたのは…。

 

 

『白波遊海に…アヤカ…!?こんな次元の辺境で何をしている!?』

 

《アポリア!?》

 

 

 

 

Sideout

 

 

 

 

 

「父さん…!しっかりして!父さん!!」

 

「遊海さん!!」

 

「っ…うぅ、みどり…りお…?ここは…」

 

「遊海!!」

 

「遊海さんが…遊海さんが目を覚ましたわ!!」

 

「「「や、やったぁぁ!!」」」

翠と璃緒の呼び掛けで遊海はうっすらと意識を取り戻した…これで異次元の戦いは誰も欠ける事なく、終結したのだ…。

 

 

 

『まったく…これではアンチノミーがお前を心配するのも無理ないな…』

 

「アポリア…?なん、で…?」

 

《マスター、異次元に取り残されていた私達をアポリアが助けてくれたのです》

 

「そうだった…のか…ありが、とう」

 

『フッ…礼などいらんさ、私達がお前と遊星に受けた恩は返せるものではない、また何かあれば手を貸そう』

 

「ありが、たい…頼りにしてる、ぜ…」

遊海と約束を交わしたアポリアはそのまま未来へと帰っていった…。

 

 

 

 

 

「遊海!無事で…無事で良かったぁ…!」

 

「遊馬…ほら、泣くな…お前もよく戦った…偉かったなぁ…」

アポリアが去ったあと、遊馬は座り込んだ遊海に抱きついて涙を流す…。

 

 

(遊海、貴方を連れ去ったバリアンは…?)

 

「心配するな…きちんと倒した…もう、俺達の前に現れる事はない…アストラル、これを…」

 

(新たなナンバーズ…たしかに受け取った)

 

「これで、一仕事…終わった、な…ふぅ…─」

遊海は「No.48」をアストラルに手渡し、そのまま眠りについた…。

 

 

「…お疲れ様、父さん…ゆっくり休んでくれよ…」

 

凌牙は眠ってしまった遊海を…父を優しく労った…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─…こうして、悪しき魂を持つ者は裁かれ…勇士は新たな力を手に入れた…しかし、この戦いは…大いなる混沌の先触れに過ぎないのであった……こんなところかな?─

 

 

─うん…この世界にはもう変なモノは見えない、これで彼も少しは休めるかな……遊海くん…─

 

 

─願わくば…キミには死んでほしくないなぁ…─

 

 

 

何処かにある夢幻の花園…そこで花の魔術師は呟いた…。




NextEpisode?







強き絆によって凶敵・ベクターを撃退した遊馬達…だが、彼らの戦いは終わらない。

行方不明の一馬から知らされた重要な『7枚のナンバーズ』…それを手に入れる為、遊馬達の世界を股にかける大冒険が始まる!





『この場所には…何かある…!』

ジャングルの奥地に眠る『天馬の遺跡』




『待ってたぜぇ、アストラル…!』

絶海の孤島に浮かぶ『怨嗟の遺跡』




『熱い、デュエル…!』

湖底に眠る『闘技場』




『儂はドラゴン使いに試練を課す者』

岩山に立つ『龍の神殿』




『ポンポコポーン!』

古き庵に眠る『武将の伝説』




『我とお前は戦う定めなのだ…』

深海に沈んだ『古代文明』





7つの遺跡を巡った先…遊馬達が目にする真実とは…?




転生して決闘の観測者になった話 ZEXAL編第4章

近日執筆開始!
























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