転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

ついに目覚めたバリアン世界の神、ドン・サウザンド…彼に対抗する為…遊馬達の世界を巡る冒険が始まる!


それでは、最新話をどうぞ!


飛行船再起動!〜試される『信頼』〜

「これは…困ったなぁ…」

 

《フォウ…フォーウ…キュ〜!…(ねぇ…遊海…!大丈夫なの!?)》

 

「…そんな、泣きそうな声で鳴くなよ…オレは大丈夫さ…」

 

《マスター…》

 

サルガッソ…遊海にとってはバミューダの戦いから数日が過ぎた、重傷を負った遊海の傷もほとんど癒えたが…今までにない変化が起きていた。

 

 

 

「…まさか、一晩で髪が()()()になるとはな…こういう事はフィクションだけだと思ったんだが…」

 

《おそらく…新たな『NEXUS』を使用してしまった副作用でしょう…今のマスターはそれほどに…》

鏡に映る遊海…その髪は真っ白の白髪に変色していた…それは、百年以上生きてきた中で初めての事だった…。

 

 

「これじゃあ、ラプラスの奴と同じじゃないか…ブルーノ達が見たら勘違いするぞ…黒染めす…ゴホッ…コホッ…」

 

《…マスター…今回はしっかり養生してください、これ以上戦えば…》

 

「わかってる…俺が戦うべきはあと2()()だけさ…しばらくはデュエルを休んで、遊馬達の支援に徹するよ」

 

《フォウ…》

戦いを終えた遊海は()()()()()()()…命を、魂を燃やす「NEXUSⅡ」に変身した事で遊海は酷く衰弱していたのだ…。

 

 

 

 

「あ、おはようございます遊海さん…髪、本当に真っ白ですねぇ…」

 

「おはよう翠!…人生初の金髪にでもしてみようかな?」

 

「ぶふっ!?それは絶対にやめてくださーい!!絶対に似合いませんー!!」

 

「そうかなぁ…」

思わぬ事を言い出した遊海を翠は全力で止める…。

 

 

《フォウ!(やっぱり遊海は黒髪が似合うよ!)》

 

「むぅ…イメチェンできるかと思ったんだが…」

 

「もう…普段の遊海さんが一番ですよ!」

 

「…ありがとな、翠」

 

 

 

 

 

「たまには…のんびり日光浴も悪くないなぁ…」

 

《そうだろう…この2ヶ月ほどは本当に忙しかったからなぁ…》

 

《ファ〜……スゥ…スゥ…》

 

《ZZZ…》

食事を終えた遊海は庭でメガロックと一緒に日光浴をしていた…その膝の上ではフォウがすやすやと眠り、とまり木の上ではフレアが舟を漕いでいる…。

 

 

「次の戦いは…遺跡のナンバーズ…か…」

遊海は手にしていた1枚の「コイン」を見つめながら、これからの事を考える。

 

 

「遺跡のナンバーズ」…それは世界中の6つの場所に散らばる特別なナンバーズの事である。

 

 

1枚目は南米のジャングルに眠る「天馬」

 

2枚目は絶海の孤島の拷問城に眠る「裁断魔人」

 

3枚目は湖底のコロッセオに眠る「反骨の獅子」

 

4枚目は岩山の神殿に眠る「神影龍」

 

5枚目は決闘庵に眠る「影武者狸」

 

6枚目と7枚目は…海底都市に眠る「海神」と「海神の巫女」

 

 

その正体はバリアン七皇が「人間だった時」の記憶を封じたナンバーズ…そのナンバーズを用いて「呪縛」の元である「オーバーハンドレットナンバーズ」を倒す事でバリアン達は「呪い」から開放される…。

 

しかし、それは「諸刃の剣」…「遺跡のナンバーズ」を解き放つ事で分かたれていた混沌の神「ドン・サウザンド」の力の封印が解け…彼の力が戻ってしまうのだ。

 

 

 

 

 

「…今は、難しい事考えるのはやめとこ…頭の中がぐちゃぐちゃだ…」

 

《…少しは肩の力を抜け…ディヴァインとの因縁もようやく終わったのだ、しばらく休んでもバチは当たらんだろう》

 

「そうだな…とりあえず、少し眠る──」

 

 

 

──────

 

 

 

 

「……訳にはいかなさそうだな…」

 

《むっ…?どうしたのだ?》

瞼を閉じようとした遊海は「強大な力の波動」を感じて起き上がる…それは混沌の神が目覚めた知らせだった…!

 

 

《…マスター、今回はダメです》

 

「わかってる…遊馬達について行くとは言わないさ…それに、()()()()()()()()()()()…」

アヤカが遊海にストップをかけ…遊海は頭を抱えながら頷く…。

 

 

「俺は…俺にできる事をするだけさ…」

 

 

 

 

 

 

Sideバリアン

 

 

 

 

『これは…いったいどうしたというのだ!?』

 

『突然の天変地異…滅びの前兆か…!?』

バリアン世界は混乱に包まれていた…突然の地震に地殻変動、鳴り止まない稲妻…城に戻っていたミザエルとドルベは突然の事態に戸惑うばかりだった…。

 

 

『ドルベ…大丈夫なのか?この異変で()()が揺らぐような事があれば…!』

 

『…それは心配ないが…この異変、アストラルが力を取り戻しつつある影響なのか…?』

 

『その通り…!これはアストラルの力の影響さ…!』

 

『『ベクター…!』』

困惑する2人の前にベクターが現れる…

 

 

『貴様…!よくもおめおめと顔を出せたものだな!』

 

『なんだ?サルガッソの作戦が失敗したのはオレのせいってか?』

 

『でなければなんだというのだ!貴様のせいで遊馬とアストラルは新たな覚醒をしたのだぞ!?』

 

『なんだとぉ?ロクな作戦も立てられないお前達が何を言いやがる!オレ様だってカワイイ部下を失ったんだぜぇ?』

 

『貴様…減らず口を!ギャラクシーアイズの餌食にしてやる!!』

 

『やめろ、今は我々が争っている場合ではない!』

ベクターに詰め寄り口論となるミザエル…ヒートアップする2人を押さえたのはドルベだった…。

 

 

『オイ、オメェらも知ってるはずだ、数千年前バリアン世界の神「ドン・サウザンド」がアストラルとの戦いによって闇に封じられた…アストラルの力は強大だ、奴がこのままナンバーズを吸収し…本来の力を取り戻せば…バリアン世界は滅びる…!』

 

『つ…!』

それはバリアン世界に古くから伝わる伝承…全てのナンバーズを取り戻したアストラルは、バリアン世界を滅ぼす程の力を持つのだ…!

 

 

『そこでだ…!オレはとっておきの情報を手に入れた!なんと!奴らの世界にはまだ見つかっていない強力なナンバーズが「7枚」ある!そいつを見つけ…オレ達の力にするのさ…!!』

 

『7枚のナンバーズだと…?』

 

『そう…!そして、その在り処を知ってる奴をオレが連れてきた!』

ベクターがそう言うと彼の指に一匹の虫…ハエがとまる…。

 

 

『…なんだ、その薄汚いハエは…』

 

《何を言う!ワタシは断じて薄汚くなどな…アー!カイカイ!》

 

『コイツはオレが「悪意の海」から蘇らせた…!その正体はあのハートバーニング!フェイカーの仲間だったMr.ハートランドさ!!』

 

《ワ、ワタシの決め台詞を盗らないで─!?》

ベクターの指にとまる人語を話すハエ…その正体は遊海との決闘の後、異次元の穴に落ち…ハエへと姿が変わってしまったMr.ハートランドだった…。

 

 

『コイツはナンバーズの情報を知っていてなぁ…!おい、話せ』

そう言うとベクターは人間界の地図が記された水晶を用意する。

 

《コホン…ワタシは見た!Dr.フェイカーのラボで九十九一馬の資料を…奴は異世界への扉が開く「23ヶ所の遺跡」を見つけていた!その何処かに7枚のナンバーズが眠っているはずだ!》

 

『その話が本当なら…アストラルに吸収される前に我々が奪わねば…!』

ハートランドの説明を聞いたドルベは考え込む…そして、ベクターは最後の一押しを口にする…。

 

 

『それによぉ…奴らの世界に行けば「ナッシュ」の行方の手がかりも掴めるかもしれないぜぇ…?』

 

『ッ…ナッシュ…!』

ベクターの言葉を聞いたドルベは空の玉座を見上げる…。

 

『オレ達は本来7()()…バリアンの七皇!だが、ナッシュとメラグは消えちまった…もしかしたら…人間界にいるかもしれないぜぇ…?』

 

『…わかった…!手分けしてそのナンバーズを探すぞ!』

 

『ドルベ!?…くっ…』

ミザエルが止める間もなく、ドルベは人間界へと向かう…ミザエルはため息をつきながらワームホールへと姿を消した…。

 

 

 

『…さぁて…居眠りしてるおふたりさんよぉ…!ドン・サウザンドの力で復活させてやる…!思い出せ!アリト!ギラグ!遊馬に負けた悔しさを─!!』

 

ギィン─!!

 

城に1人残ったベクター…彼は水晶の中で眠るアリトとギラグに混沌の力を流し込む…!

 

 

【ベクターよ、彼らが復活するには少し時間がかかる…我々も()()を済ませるとしよう】

ドン・サウザンドがベクターへと語りかける…。

 

 

『わかった…!だが、少し()()()させてもらうぜ?』

 

【寄り道だと?】

 

『ああ…!アンタの力を使えば…あの()()を操れそうなんでなぁ…!』

 

【兵器か…相変わらず良からぬ事を考える男だ…】

 

 

ベクターは邪悪な笑みを浮かべ…そして誰もいなくなった…。

 

 

 

Sideout

 

 

 

 

 

「璃緒、何か感じるか?」

 

「……いいえ…さっきは何か強いものを感じたんだけど…」

 

「妹シ……璃緒のアンテナでもダメかぁ…」

 

「でも、みんなが同時に何かを感じるなんて…」

放課後のハートランド学園…その屋上に遊馬と小鳥、凌牙と璃緒が集まっていた…。

それは遊馬・凌牙・璃緒の3人が授業中に感じた()()について話し合う為だった…なお、そのせいで遊馬は跳び箱(25段)の下敷きになってたりする。

 

 

「カイトにも聞いてみたけど…特に感じなかったってさ、オービタルと一緒に調べてみるって…」

 

「父さんは…『何処かで何か強い力が目覚めたのかもしれない』って言ってたぜ」

 

「強い力…いったい何なんでしょう…」

謎の感覚について話し合う遊馬達…そんな時だった。

 

 

 

「きゃ!いきなり風が…!」

 

「っ…!あの影は!」

屋上を吹き抜ける突風…それにつられて上を見上げた遊馬は雲の中に巨大な影を見つける…そして…

 

キィン─!

 

 

「あれ…?アストラル!?ここって、飛行船の中!?」

 

(驚かせてすまない…急ぎの用件があったんだ)

光に包まれた遊馬達4人…気づけばそこは皇の鍵の飛行船の中だった…!

 

 

(とにかく…コレを見てほしい)

そう言うとアストラルは地球儀を投影する。

 

(先程…突然ある場所の座標が映し出された、この座標は世界中にある遺跡の場所を示している…そしてその場所はナンバーズがある場所でもある…!)

 

「ナンバーズが…!?」

地球儀に表示されたのはそれぞれ『日本』『中南米』『ヨーロッパ』『中央アジア』『南太平洋』『インド洋』のとある場所を示す赤い点だった。

 

(さらに…これが出現したのだ)

 

キィン─

 

アストラルが手をかざす…その先に現れたのは…。

 

 

 

─遊馬、アストラル、遊海─

 

「父ちゃん!?」

赤い光と共に現れたのは…5年前にバイロンと共に異世界に落とされ、行方不明となっていた遊馬の父・一馬…その立体映像(ホログラム)だった…!

 

 

─お前達がこのメッセージを見ているという事は()()()()()()()()()()()()…一刻も早く、遺跡にある「7枚のナンバーズ」を見つけだすんだ…そのナンバーズは特別なモノ、もしそれがバリアンの手に渡れば彼らに強大な力が蘇る…!遊馬、アストラル…決してナンバーズをバリアンに渡してはならない!…遊海、俺の息子達を…改めて頼む…!─

 

「父ちゃん…!」

それは遊馬達に託されたメッセージ…再生された映像は静かに消えていった…。

 

 

「父ちゃんは、ナンバーズの事を知っていた…?」

 

(そして私や、遊海の事もな…)

 

「そうか…父ちゃんは、全てお見通しなんだ…!父ちゃんは何時だってオレの事を導いてくれた…だったら、信じて行ってやるぜ!!」

知るはずのないナンバーズやアストラルの事を知っていた一馬…その言葉を聞いた遊馬はナンバーズを探す事を決意する!

 

 

「たしかに、そんな力をバリアンの奴らに渡す理由はねぇ…!今は動けない父さんの代わりに俺も行ってやる!」

 

「まったく…凌牙は1度言い出すと聞かないんだから…私も一緒に行きますわ!」

 

「そうと決まれば…遊馬!出発よ!」

 

「みんな…!よっしゃあ!ナンバーズを見つける為に…かっとビングだ─!!」

凌牙・璃緒・小鳥の言葉に背中を押された遊馬は飛行船を起動…遺跡のナンバーズを手に入れる為に飛び出した!

 

 

 

 

「へぇ〜!あれが異次元を渡る飛行船か〜!1回乗ってみたいな〜!」

 

《まったく…キミのそういう所はいくつになっても変わらないねぇ…ほら、来たみたいだよ》

 

「すまん、待たせたな」

飛行船を見送る英雄達がいた事も知らずに…。

 

 

 

 

 

「なんだろう…すごく荒れてるわ…」

 

(これは…何かの影響か…?)

ナンバーズの遺跡へ向かう空間跳躍の為に突入した異世界の扉…その中はエネルギーが不安定となり荒れていた…。

 

 

 

「なぁ、アストラル…『アストラル世界』ってどんな所なんだ?」

 

(む?何故そんな事を聞く?)

異世界を進む中…遊馬はアストラルに問い掛ける。

 

 

「だってさ…父ちゃんはナンバーズの事も知ってた…絶対にアストラル世界にいるんだ…!」

 

(…私も断片的にしか思い出していないが…アストラル世界は『ランクアップした魂』だけが辿り着く場所だ)

 

「魂のランクアップ…それって…確か…」

 

(ああ、遊海の奇跡の力…『NEXUS』、あれもまた『魂のランクアップ』を利用した力だ…それだけではない、全ての生き物の魂は常に理想を目指している…誰にでもランクアップの可能性はある)

 

「でも…どうやったら魂のランクアップができるんだ?」

 

(それは…私にもわからない、遊海も…おそらくは自覚できていないだろう)

 

「むぅ…遊海に直接聞いてみるしかないかぁ…?」

 

「ランクアップした魂…か…きっと、父さんはずっと仲間の…たくさんの人々の為に闘ってきた…だからランクアップできたんだろうな…」

アストラルから魂のランクアップについて伝えられる遊馬達…ナンバーズを前に穏やかな時間が流れている…だが…!

 

キィン─!! 

 

「な、なんだ─!?」

飛行船の進路上…その先に突然光が現れる、その光は急速に飛行船に迫り─!

 

 

ズッドオオオン!!

 

 

「「「「うわああああ─!?」」」」

 

『ぐああああ─!?』

 

 

光と飛行船は互いに避けられず衝突…遊馬達は飛行船と共に墜落した…。

 

 

 

 

 

 

Side???

 

 

 

『ぐっ…うぅ…ここは…』

 

南米のジャングルの中…1人の青年が目を覚ます…彼の名は『ドルベ』…バリアン七皇の1人である。

 

 

『ぐっ…!?しまった…バリアラピスが…!これでは本来の力を使う事ができない…!まさか、異次元空間でアストラルの飛行船とぶつかるとは…!!』

飛行船とぶつかった光…その正体はナンバーズを探しに人間界に向かったドルベだった。

 

しかし…衝突の衝撃で「バリアラピス」という人間界でもバリアン体でいられる腕輪が壊れてしまった事で、今のドルベは灰色の髪に眼鏡を掛けた人間体に変わってしまっていた…。

 

 

『不味い…奴らもこの近くに落ちてきたはず…見つからないようにせねば…!』

近くに遊馬達がいる事を警戒するドルベ…だが、彼は失念していた…そこは危険あふれるジャングルなのだ…!

 

 

《グルル…!》

 

「っ…!!ジャガーだと…!?」

茂みの中から現れたのは『アメリカ大陸最強の獣』と言われる肉食獣・ジャガー…それがドルベの背後に迫っていた…!

 

「(まずい、この姿では…!)」

ドルベはジャガーと目を合わせながら後ずさる…生粋の戦士であるアリトやギラグなら人間体でも追い返す事ができるだろうが…策士タイプであるドルベはそんな事はできない、絶体絶命と思われたその時…!

 

 

「うおおぉぉ!!出てくれ!『ゴゴゴゴーレム』!!」

 

《ゴゴゴー…!》

 

『(な、九十九遊馬─!?)』

ジャガーとドルベの間に木の上から飛び降りた遊馬が着地…精霊の力を使って「ゴゴゴゴーレム」を呼び出す事でジャガーを追い払った…!

 

『(これは…本当にまずい事になった…!)』

 

 

 

 

Sideout

 

 

 

 

「おい!アンタ大丈夫か!?」

 

『あ、ああ…すまない、助かった…っぐ…』

 

「おい!?怪我してるじゃねぇか!」

飛行船から投げ出された遊馬は小鳥と璃緒とはぐれてしまい、凌牙とアストラルと共に2人を探していた…その中でジャガーに襲われた青年を見つけ、助けに入ったのだ…。

 

 

「待て遊馬…!そいつに迂闊に力寄るな!バリアンかもしれねぇ…!」

 

「シャーク!」

騒ぎに気づいた凌牙が遊馬に駆け寄ってくる…凌牙は遊馬の助けた青年を警戒していた…。

 

 

「こんなジャングルに男1人…ガイドもいねぇ…怪しいぜ…!俺達は異次元空間で何かにぶつかった…!その相手かもしれねぇ…!」

 

『つ…私は、ただの旅行者だ…名は「ナッシュ」という…仲間達とは、はぐれてしまったんだ…』

睨みを効かせる凌牙にナッシュと名乗ったドルベは弁明する。

 

 

(遊馬…たしかに彼は怪しい、警戒すべきだ)

 

「ちょ、ちょっと待てよ2人とも!コイツ怪我してるんだぜ?」

 

「お前なぁ…何度騙されれば気が済むんだ?迂闊に人を信じるのはやめろ!」

 

「わかってる…わかってるけどさ…!」

ベクターの1件から若干人間不信になりつつある凌牙とアストラル…だが、遊馬は怪我したドルベを放っておく事はできない……その時だった!

 

 

「きゃああああー!?」

 

「この声は…小鳥!?」

ジャングルに突然響く、絹を裂くような悲鳴…それははぐれた小鳥の声だった…遊馬達は慌てて声の聞こえた方向に駆け出した…。

 

 

 

「これは…!オレ達の探してたナンバーズの遺跡!?」

ジャングルを抜けた先…そこには石造りの古い遺跡が佇んでいた…悲鳴はその中から聞こえてくる…!

 

「待ってろ小鳥─!!」

遊馬と凌牙は躊躇なく遺跡へと飛び込んだ…。

 

『(まさか…彼らも遺跡のナンバーズを探していたとは…!)』

 

 

 

 

「まったく…心配かけやがって…」

 

「うぅ…だって…ヘビは小鳥の天敵なのよ!!」

毒ヘビの群れから小鳥と璃緒を助け出した遊馬達は遺跡の奥に進む…そんな中、1つの変化が起きていた。

 

 

「あら…?飛行船の外なのにアストラルの姿がハッキリ見える…!私もランクアップできたのでしょうか…!」

 

(おそらく小鳥と同じ…間近でナンバーズ同士の戦いを見た事で潜在能力が目覚めたのだろう)

 

「まったく…のんきに話し……行き止まりか?」

アストラルが見えるようになった璃緒…そんな様子に少しイラつきながら進んでいた凌牙達は赤と青の壁がある行き止まりに到達する…。

 

 

「行き止まり!?まじかよ〜」

 

カチッ ドッスーン!

 

「「なにっ!?」」

 

『っ!?出口が!』

遊馬と凌牙がそれぞれに赤と青の壁に触れた瞬間、足元の仕掛けが作動し、退路を壁に断たれてしまう!

 

 

「お前ら下がれ!何が起きるかわからねぇぞ…」

 

『(っ…!壁が!)』

閉じ込められ、周囲を警戒する凌牙…その時ドルベは気づいた…ちょうど凌牙の頭上…そこから新たな壁が落下しようとしていたのだ!

 

 

『っ〜!!危ない!!』

 

「なっ!!テメェ!!」

 

 

ドッスーン!!

 

 

「シャーク!?」

 

「凌牙─!!」

 

壁が落下する寸前…ドルベは凌牙を押し倒す、その直後に壁が落下…遊馬・小鳥・璃緒と凌牙・ナッシュ(ドルベ)は分断されてしまう!

 

 

「心配すんな!俺は大丈夫だ!…だが、この仕掛けはいったい…!?」

 

ズスズ…!

 

「新しい通路…!」

分断された2チームの前が開き…新たな通路が現れる!

 

「どうやら…別れて進むしかないらしいな…気をつけろよ!」

 

「わかった!」

 

遊馬と凌牙は違う道を進み始めた…。

 

 

 

 

Side遊馬

 

 

 

「ここは…!?」

しばらく通路を進んだ先…遊馬達は広い場所に出る、そこは天馬の像が奉られた広間だった…!

 

(遊馬!あれを見ろ…!ナンバーズだ!)

 

「なんだって!?」

奉られたペガサス像…その上に1枚のカードがあった…それこそが探していた遺跡のナンバーズの1枚だった…だが、それは一筋縄で手に入れられるものではない…!

 

 

キィィン─!

 

「っ…!なんだ!?」

安置されていたナンバーズが眩い光を放つ…そして…!

 

 

『私は遺跡のナンバーズを守る守護者(ガーディアン)…マッハ』

 

「ナンバーズのガーディアン!?」

光が収まるとそこには見事な甲冑を纏った色白の武人が立っていた…彼はマッハ…ナンバーズの精霊にして、守護者である!

 

 

「…彼からとても強い思念を感じる…!一筋縄ではいかなさそうです…!」

 

『このナンバーズ…簡単に渡す訳にはいかない、君達がナンバーズを持つに相応しい魂の持ち主なのか…試させてもらう』

マッハは遊馬を試す為に決闘盤を構える…!

 

「デュエルを挑まれて…逃げられっかよぉ!」

遊馬もデュエルディスクを構え…マッハへと立ち向かう…試練のデュエルが始まった!

 

 

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

 

 

デュエルダイジェスト 遊馬対天馬の精霊 マッハ

 

 

 

 

 

 

『ここは高貴な魂が眠る場所…その試練を君達が乗り越えられねば…その代償に()()の魂を貰う』

 

「彼ら…!?」

 

先攻を終えたマッハは遊馬達に試練の代償を伝える…不思議な力で映し出されたのは…壁が迫る部屋に閉じ込められた凌牙とドルベの姿だった!

 

 

「き、汚えぞてめぇ!!2人を離せ─!」

 

『それは君達次第…このデュエルで君達は何を見つけるか…』

マッハは遊馬に意味深な言葉を伝える…!

 

(私達が見つける…このデュエルの中に、2人を救うヒントが隠されているのか…!?)

アストラルはマッハの意図の一部を読み取った…!

 

 

 

 

「いっけぇ!『ガガガマジシャン』で裏守備モンスターを攻撃!!」

デュエルは進む、コンボで不良魔術師『ガガガマジシャン』と子ども魔術師『ガガガキッド』を呼び出した遊馬は魔法カード『ガガガタッグ』によって2体を強化し、マッハに攻撃を仕掛ける!

 

 

『…かつての英雄は言った…「互いの()が…互いの新たな道を開く」と…』

遊馬の攻撃で伏せモンスターは破壊される、それと共に凌牙達の部屋の扉が開き、辛うじて脱出する!

 

 

『破壊された「暗躍のドルイド・ウィド」の効果発動!このモンスターが破壊された事で手札から永続魔法「決断の迷宮」を発動!さらに、私は2枚の手札を墓地に送り…永続罠「不公平条約」を発動!』

モンスターを破壊されたマッハは謎のカードを発動…それと同時に凌牙達のいる部屋の天井が降下し始めた!

 

 

「くっ…!待ってろシャーク!『ガガガキッド』でプレイヤーにダイレクトアタック!」

マッハにダイレクトアタックを仕掛ける遊馬…その攻撃によって再び凌牙側の扉が開き、2人は脱出するが…それこそがマッハの狙いだった!

 

『この瞬間!2枚のカードがお前達を追い詰める!「決断の迷宮」の効果発動!相手プレイヤーが攻撃した時!バトル終了時にライフを600払い、相手の手札1枚を捨てさせる!さらに「不公平条約」の効果発動!自分が永続魔法の効果でライフを払う時!そのライフコストを相手に払わせる!』

 

(そうか…!彼の狙いは─!)

 

「くっ…オレは手札を1枚墓地に送る!ぐっ…!!」

手札を捨てた遊馬のライフが削られる…!

 

 

(彼の狙いは…我々の手札とライフを破壊するコンボ…!)

 

「それが、オレ達への試練って訳か…!」

マッハの戦術はバーンとハンデスによるメタバーン…それを前にアストラルはマッハの言葉を思い出し…試練を進める「ルール」を見つけ出す!

 

 

(…そうか…!我々が攻撃する事でシャーク達が進む為の扉が開くという事か…!!)

 

「なんだって!?」

 

(彼のコンボは我々が攻撃すればライフと手札を削られる…だが、攻撃しなければ…シャーク達を救う事はできない!!)

 

『その通り…さぁ、この試練をどう切り抜ける!!』

戸惑う遊馬をマッハは鋭く睨みつけた…!

 

 

「っ〜!!何が試練だ!ふざけんなぁ!!オレはレベル4の『ガガガマジシャン』と『ガガガキッド』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!」

 

39

 

「現れろ!『No.39希望皇ホープ』!!」

試練を仕掛けるマッハ…遊馬は希望の戦士を召喚して対抗する!

 

 

 

 

44 

 

 

『現れろ!「No.44」!悠久の大義よ!今こそ太古の眠りから目覚め、天空を翔ける翼となれ!「白天馬スカイ・ペガサス」!』

 

「これが、遺跡のナンバーズ…!」

マッハのフィールドに現れた白い盾のオブジェクトが変形…遺跡のナンバーズである白いペガサスが現れる!

 

 

『このナンバーズが…お前達に新たな試練を課す!私は「スカイペガサス」の効果発動!ORUを1つ使い、相手モンスター1体を破壊する!ただし…相手は500ライフを払う事でこの効果を無効にできる!』

 

「っ…また、オレのライフを…!」

 

(遊馬…『ホープ』を失えば、凌牙を助ける事はできない…!)

 

「わかってる!オレは500ライフを払う!」

遊馬はホープを守る為にライフを犠牲にする…!

 

 

『この瞬間、「スカイペガサス」のさらなる効果発動!相手がライフを払った時!その数値分のダメージを与える!』

 

「なにっ!ぐああああ!?」

 

「遊馬!アストラル!!」

遊馬達に金色の光を纏ったペガサスが突進…遊馬は激しく吹き飛ばされる!

 

 

「このままじゃ…どんどんライフを削られちまう…!」

 

 

 

 

Side凌牙

 

 

 

「はぁ…はぁ…次から次へと…!いったい何が起きてる…!」

罠から必死に逃げ続ける凌牙とナッシュ…2人は辿り着いた部屋で息を切らせていた…。

 

 

キィン─!

 

「っ…!遊馬!アストラル!」

追い詰められた2人の前に光の玉が現れる…そこにはマッハとデュエルする遊馬の姿があった…!

 

 

「凌牙!こっちでは遊馬と遺跡の守護者とのデュエルが始まっているわ!」

 

「遺跡の守護者とのデュエルだと…?」

 

「突然ナンバーズの精霊が出てきて、デュエルを仕掛けてきたの…!」

凌牙は光の玉から聞こえる璃緒達の説明で状況を把握する…。

 

 

(シャーク!君たちに仕掛けられた罠と私達のデュエルは連動している…!我々が攻撃するとそちら側の扉が開くようだ!)

 

「なに…!?」

アストラルの言葉に凌牙は驚愕する…だが、それだけではない…!

 

(しかも…攻撃すれば我々のライフを削るコンボが仕掛けられている…!)

 

「くそ…!俺達を足枷にしやがって…!」

 

「待っててくれシャーク!必ずお前達を助け出すからな!!」

光の玉から聞こえる遊馬の叫び…それにマッハが反応する…。

 

 

『仲間とは…離れ離れになった時こそ、その「真価」を問われる…』

 

 

(「離れ離れ」……シャーク!君達のいる場所にデュエルのヒントになるようなモノはないか!?)

 

「デュエルのヒント……あれは…壁画か?」

アストラルの言葉に部屋を見回す凌牙…そして2人は古い文字と壁画を見つける!

 

(それだ…!その壁画がヒントだ!彼の仕掛けてきたデュエルは一種の詰めデュエル…いや()()()()()()()!私達が離れた事が試練の始まりならば…シャーク達のいる場所にヒントがある!)

 

「凌牙!その壁画には…何が描かれているの!?」

アストラルの言葉を聞いた璃緒が凌牙に問い掛ける!

 

 

「なにって…絵と文字だ…文字は見た事ない奴で…俺には読めねぇ…!」

壁画の解読に苦心する凌牙…そこに思わぬ助け舟が出される…。

 

 

『…この壁画には…古の「英雄伝説」が綴られている…』

 

「お前…それが読めるのか…!?」

 

『なんとなくだが…こう記されている…』

凌牙と共に行動していたドルベ…彼は壁画を見ながら「英雄伝説」について語り始めた…。

 

 

 

 

…………

 

 

 

遠い昔、とある国に使える騎士達がいた…その1人は愛馬・ペガサスを操る「英雄」だった。

 

英雄が率いる騎士達は強く、その平和は守られていた…だが、ある日…英雄はペガサスと共に城を離れ、故郷に戻った…。

 

しかし、英雄が去った後…残った騎士の一部が王に謀反を企てた…。

 

 

 

…………

 

 

『…この壁画に記されているのは…ここまでだ』

 

「お前…いったい何者なんだ…?」

壁画を紐解いたドルベ…その姿に凌牙は疑念を抱いた…。

 

 

 

Sideout

 

 

 

 

そしてデュエルは進んでいく…「スカイペガサス」の攻撃力は「ホープ」には劣る…遊馬は再び攻撃を仕掛けるが…マッハは装備カードとなる罠カード「陰謀の盾」を発動、戦闘破壊と効果ダメージを無効にした事で遊馬達は再びライフと手札を失ってしまう…

 

だが、攻撃した事で新たな扉が開き…壁画に刻まれた伝説の先が語られる…!

 

 

 

…………

 

 

 

騎士達の謀反を知った英雄はペガサスと共に、城に駆けつけ…仲間達に訴えた…。

 

─如何なる時でも心に掲げた正義を…共に戦った仲間との絆を思い出してほしい…!!─

 

 

だが…仲間は英雄に剣を向けた…英雄には仲間を斬る事はできず、彼は無抵抗のまま仲間の剣に傷つき、倒れた…。

 

その時、愛馬・ペガサスが主人を守る為に騎士の前に立ち塞がった…自分を犠牲に、主人を守る為に…。

 

 

 

…………

 

 

「その先は…!?」

 

『その先は…()()()()()!壁画が砕けてしまっている!!』

 

「そ、そんな…!」

途切れてしまったヒント…だが、壁画を読み勧めたドルベの胸中はざわめいていた…。

 

 

『(なんだ…この気持ちは…?私は、この話を知っている……私は、ここに来た事があるのか?)』

英雄伝説に妙な既視感を覚えるドルベ…そのざわめきが意味するのは…。

 

 

 

 

『私のターン!「スカイペガサス」の効果発動!ORUを1つ使い!「希望皇ホープ」を破壊する!ただし、500ライフを払う事でこの効果は無効となる!』

 

「っ…!遊馬!これ以上ライフを削られたら…このデュエルには勝てない!俺達の事は気にするな!!『ホープ』を破壊させるんだ!」

再び発動される「試練」の効果…凌牙は遊馬に勝つ事を優先するように叫ぶ…揺れ動く遊馬の決断…その時だった…。

 

 

『…()()()守れ!「ホープ」を守るんだ!!九十九遊馬!!』

 

 

「なっ…!?てめぇ…いい加減な事を!」

沈黙を守っていたドルベが叫ぶ…「仲間を守る」…彼はその()()を思い出したのだ…!

 

 

『私は…この伝説の続きを知っている…!』

仕掛けによって部屋の床が崩れていく中…ドルベは最後の一節を語る…。

 

 

『英雄はペガサスを見捨てられなかった…彼はペガサスと共にその場に留まり、共に息を引き取った……わからないのか!!この伝説は、仲間を守り!人を信じる気持ちを語っているんだ!!』

それまで冷静だったドルベが叫ぶ…英雄の魂の『答え』を伝える為に!!

 

『九十九遊馬!「ホープ」を守り!今だけでいい…私を信じろ!!』

 

「てめぇ…何故そんな事を…!?やはりお前は─!」

 

ガラガラガラ

 

「しまっ─!」

 

『凌牙─!!』

崩れ落ちる床に巻き込まれる凌牙…ドルベはその手を掴み…不思議な事が起きる…!

 

 

キィン─! 

 

 

『そうだ凌牙…私は…私は!()()()()()!!』

 

「てめぇ…ドルベ!?」

凌牙から溢れ出したカオスの力がドルベの『バリアラピス』を修復する…そしてドルベはバリアン体に戻り、その正体を明かした!

 

「遊馬…!コイツの事を信じるな!コイツは、バリアンだ─!!」

バリアンを信じる事ができない凌牙は遊馬へと叫んだ…。

 

 

 

 

「ナッシュが…あいつがバリアン!?」

光の玉を通じて様子を見ていた遊馬は困惑する…!

 

「遊馬!同じ失敗を繰り返すな─!」

 

「オレは…オレは…!!」

ベクターとの騒動が尾を引く遊馬…その時、遊馬は思い出した…遊海に聞かされた言葉を…。

 

 

 

 

Side遊馬

 

 

 

「なぁ、遊海…遊海が戦ったバリアン…ドルベって、どんな奴だったんだ?」

 

「ん…そうだな…」

それはドルベの襲撃を受けた遊海がまだ入院していた時の事…遊馬は彼にバリアンについて尋ねていた…。

 

 

「…彼は『戦士』だった…仲間を守る為に全力を尽くす…そんな男に見えたな…きっと、今回の襲撃も…仲間を…バリアン世界を考えての事だったんだろう…それに、手負いの俺にトドメを刺さなかった…本当に高潔な奴だよ…」

 

 

「仲間の為に…か…」

 

「遊馬…俺達には俺達の『正義』がある、それと同じように…バリアン達にも奴らなりの『正義』がある…それを忘れるな…」

 

 

 

Sideout

 

 

 

 

(遊馬、君が何を信じるか…君に託そう…!)

 

「オレは…オレは…!ライフを払って『ホープ』の破壊を無効にする!!」

遊馬は…自分の信じる道を貫いた!

 

 

『「スカイペガサス」の効果発動!相手がライフを払った時!その数値分のダメージを与える!』

 

「うわああ…!!」

そして再び天馬が突撃…遊馬の残りライフは200となった!

 

 

(これで我々のライフは僅か……待て、まさか…!そういう事だったのか!?)

自分の信じるモノを貫いた遊馬…その姿を見たアストラルは試練の『答え』を見つけ出す!

 

 

「っ…!遊馬ぁ!てめぇ、なんでバリアンの言う事を信じた!!」

ドルベに崖から引き上げられた凌牙は遊馬に叫ぶ…。

 

 

「シャーク…オレには…オレにはやっぱり疑えないんだ!!疑いたくないんだ!誰も!!」

 

「遊馬…」

遊馬は叫ぶ…魂からの叫びを…人を疑いたくないと…!

 

 

 

 

「いくぜ!オレのターン!ドロー!」

 

(遊馬!()()()()()()()()()!攻撃だ!)

 

「アストラル…!おう!!『ホープ』で『スカイペガサス』を攻撃!!」

アストラルの言葉を信じた遊馬はスカイペガサスを攻撃する!

 

『「陰謀の盾」の効果により「スカイペガサス」は破壊されない!さらに「決断の迷宮」の効果発動!相手は手札を1枚墓地に送る…』

 

「くっ…カードを墓地へ!」

再び防がれる攻撃…遊馬はカードを墓地に送り、ダメージに身構える…だが…!

 

 

「………あれ…?」

 

「なにも、起こらない…!?」

小鳥と璃緒が呆ける…遊馬は「不平等条約」によってマッハのライフコストを肩代わりしなくてはならない…だが、それは…

 

 

(彼のコンボは既に外れている…なぜなら、私達は既に「決断の迷宮」の発動コストよりも()()()()()()()()()()からだ…!故に、ライフコストはマッハ自身が支払う事になる!)

 

『…!』

決断の迷宮のコストがマッハのライフを削る…だが、彼は…どことなく満足げな表情をしていた…。

遊馬が仲間を信じ、モンスターを信じて守り抜いた先に…勝利の希望は輝いていたのだ!

 

 

(君の選択は正しかった!ゆけ!遊馬!!)

 

「おう!オレは墓地に送ったカウンター罠『超速攻』の効果発動!このカードが墓地に送られた時、カードをドローし…それが魔法カードなら、速攻魔法として発動できる!!…よっしゃあああ!!」

遊馬が手にした希望…それは真の絆の象徴─!

 

 

「『RUM-ヌメロン・フォース』を発動!『希望皇ホープ』をランクアップさせる!オレは『ホープ』1体でオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズチェンジ!!」

 

39

 

「現われろ!『CNo.39』!希望に輝く魂よ!森羅万象を網羅し、未来を導く力となれ!『希望皇ホープレイ・ヴィクトリー』!!」

絆と友情の象徴…勝利を導く希望が現れる!

 

 

「『ヌメロンフォース』が発動した事で『ヴィクトリー』以外のカード効果は無効になった!オレはさらに『ヴィクトリー』の効果発動!ORUを1つ使い!相手の攻撃力を自身に加える!ビクトリー・チャージ!!」

ホープが4本のホープ剣を掲げる!

 

 

「いっけぇ!『ホープレイヴィクトリー』!ホープ剣ダブル・ビクトリー・スラッシュ!!」

希望の剣は忠義の天馬を両断…試練の決闘の幕を下ろした…。

 

 

マッハLP0

 

遊馬&アストラル WiN!

 

 

 

 

 

 

『…お前達は、試練を乗り切った…』

デュエルに敗北したマッハは…静かに遊馬の勝利を…試練を乗り越えた事を称賛する。

 

 

(マッハ…英雄に仕えたペガサスとは…君の事だな?)

 

「えっ…?」

 

『そうだ…伝説には、さらなる続きがある…』

アストラルに自身の正体…英雄に仕えたペガサスの化身である事を見抜かれたマッハは伝説の終幕を語る…。

 

 

『騎士達は命懸けの英雄とペガサスに心を打たれ、己を恥じ、謀反の気持ちは消え失せた…彼らは英雄とペガサスを手厚く葬り、その墓の前に跪き、深々と頭を下げた…そして英雄はペガサスの魂と共に天に召されていった…これが伝説の全てだ…』

英雄の命を掛けた言葉が仲間達を改心させる…それが英雄伝説の最後だったのだ。

 

 

『遊馬…アストラル…お前達の人を信じる力に賭けてみよう──』

 

「マッハ…『No.44』…」

人を信じる遊馬達を認めたマッハは…その身をカードに変え、遊馬の手に収まった…。

 

 

 

Side凌牙

 

 

「貴様…どうして俺達を助けた…?」

 

『…わからない、あえて言うのなら…この遺跡の伝説に心を動かされたからだ…』

凌牙の問い掛けにドルベは困惑気味に答える…自分でも、何故なのか…わからなかったのだ…。

 

 

「ドルベ!ありがとな!お前が伝説の続きを教えてくれて助かったぜ!」

 

『いいや…お前が選んだ事だ、それにお前は…私の助言が無くとも、人を信じたさ……だが、こんな戯言はこれっきりだ!今度出会った時は決着をつける!』

そう言ってドルベは姿を消した…。

 

 

 

Sideout

 

 

 

「あっ…これは…!?」

 

(そのコインは…?)

遊馬は遺跡の端で輝く物を見つける…それは、獅子が刻まれた金色のコインだった…。

 

 

「『覇者のコイン』…父ちゃんが冒険した場所に『証』として置いてく奴だ……父ちゃん…いつも、見てくれてたんだな…」

遊馬は父の痕跡をしっかり握りしめた…。

 

 

 

「アストラル、シャーク…オレ、ずっと思ってたんだ…バリアンの奴らは俺が人を信じる事を利用してくる、でも結局…俺は人を信じる事は出来ねえ…人を信じるしかできねぇんだ!!」

 

「まったく…お人好しな奴だぜ…」

 

(それが君の結論なら今は何も言うまい…例え、それで私と違う道を行く事になっても…)

初の遺跡を攻略した遊馬は仲間達に決意を伝えた…例え、裏切られようと…人を信じる事をやめはしないと…。

 

 

 




(遊馬、1つ気になる事があるのだが…)

「ん?どうしたんだ?」
飛行船に乗りハートランドシティに戻る途中…アストラルは遊馬に問い掛ける…。


(先程の遺跡…あれは少なくとも2()()いなければ攻略できないものだ…君の父はどうやってあの遺跡を攻略したんだ…?)

「……たしかに…でも、父ちゃんならなんとかしそうだけどなぁ…」

「遊馬の親父さんが同じ試練を受けたのかはわからねぇけど……少なくとも相棒は()()()()()()()()()人だったんじゃねぇか?」

「…もしかして…遊海さんだったりして!デュエルも強いし、身体能力も高いし…って!そんな訳ないか!」

(「「それだ!!」」)

「えぇ!?」
小鳥の何気ない一言…それはパズルのピースにしっかりハマる言葉だった…!




「「ただいま!」」

「「お邪魔しま〜す!」」

「おっ、おかえり凌牙、璃緒…ずいぶん遅かったな?遊馬と小鳥ちゃんも一緒か?」

「ああ、実は話したい事が………って…ん?」
ハートランドに帰った遊馬達は遊海に話を聞く為に白波家を訪れたが…遊馬は違和感を感じる、1つは遊海の髪が真っ白になっている事…そして、もう1つは…

「なぁ、父さん…その子は…?」

『…………』
凌牙達を出迎えた遊海の背後、足に隠れるように白い髪の少女が凌牙達を見つめていたのだ…。

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