転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

ナンバーズ96とのデュエルに引き分けたアストラルと遊馬…その彼らの前に遊海を襲った怪物が現れる…!

それから…ついに、お気に入りが600件を突破しました!まだまだ未熟な作者ですが…これからもよろしくお願いします!


それでは!最新話をどうぞ!


ネームレス急襲!〜深まる謎〜

「っ─!?気をつけろ遊馬!そいつが…そいつが父さんを襲ったバリアンだ!!」

 

「なんだって…!?」

第2の遺跡『悲鳴の迷宮』で衝突したアストラルと96…そのデュエルが相討ちで終わった矢先…遊馬達の前に遊海を襲撃した怪物が現れた…!

 

 

 

【ベクター…この女はなんだ…?】

 

『クックックッ…!コイツはオレ様が復活させた従順な「兵器」さ…!前の手駒は遊海の奴に倒されちまったからなぁ!』

 

「っ…!!父さんを襲わせたのはお前か!!」

 

『ギャハハハ…!オレ様も驚いたぜぇ…?あんな簡単に引っかかるなんてなぁ!!』

 

「き、キサマぁぁ!!」

遊海を嘲笑うベクター…それを見た凌牙達は怒りの叫びを上げる…!

 

 

『さぁ…!ネームレス!遊馬とアストラルを排除しろ!』

 

『──…!』

 

ギィン!

 

「なっ─!?(う、動けない!?)」

 

(遊馬!遊馬!?どうしたんだ!?)

ベクターの指令を聞いた怪物はバリアンの紋章が刻まれた眼帯を引き下ろす…そして怪物の眼が露わになった瞬間、()()()()()()()()()()…まるで蛇に睨まれた蛙のように…!

 

 

「…!?…!!(や、やべぇ!やべぇ!やべぇぞ!!動け!動いてくれ!!)」

 

『──…!』

 

「逃げろ!逃げるんだ遊馬─!!」

 

「遊馬!!」

大鎌を撫でながらゆっくり近付いてくる怪物…だが、遊馬は動けない!!

 

 

『じゃあな…!九十九遊馬─!!』

 

『──!!』

 

(遊馬!!)

 

「(やられる!!)」

ベクターの嘲笑と共に怪物の鎌が遊馬に迫り──!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前達!目を閉じろ!!」

 

《閃光弾発射でアリマス!》

 

 

キィン!!

 

 

 

『ギャアアア!?!?』

 

『【なんだ!?】』

遺跡に響く凛とした声…それと共に遺跡の広場が強烈な閃光に包まれる!!

 

 

「今だ!撤退するぞ!!」

 

「か、カイト!!」

遊馬を助けた者の正体…それはオービタルグライダーを装着したカイトだった、レーダーによってバリアンの出現を察知したカイトはオービタル7と共にこの遺跡に向かっていたのだ…!

 

 

『!?!?!?』

 

「話は後だ!動けるな!?逃げるぞ!」

 

「わ、わかった!!」

閃光を直視して苦しむ怪物…それによって動けるようになった遊馬はカイトの手を掴み、広間から離脱する!

 

 

『チィィ…!こうなったら全員この城の下敷きだ!』

 

ガチャン! ゴゴゴゴゴゴ!

怪物による襲撃が失敗したベクターは城の自壊装置を作動…城が崩壊し始める!

 

 

【奴め…余計な事を…!!勝負は預けるぞ!】

 

(っ…!)

崩壊する城を前に96は姿を消した…。

 

 

『さぁ…!生き埋めか、ネームレスにやられるか…どっちだろうなぁ!ギャハハハハ!!』

 

『───!!!』

 

「くっ…!みんな!逃げるんだ!!」

ベクターは笑い声と共に姿を消した…だが、怪物は広間の中心で叫びを上げる…遊馬達は地上に向かって走り出した…。

 

 

 

「急げ!追い付かれる!」

 

「小鳥!大丈夫か!?」

 

「う、うん─!」

 

『────!!!』

急いで階段を駆け上がる遊馬達…その背後から怪物が迫ってくる!

 

 

『……!──!!』

 

「だああっ!?壁を走って来んじゃねぇぇ!!」

凌牙が叫ぶ…あろう事か怪物は壁を走り、遊馬達に飛び掛かって来たのだ!

 

 

《させん!反射の陣!!》

 

『ギッ─!?』

 

「トフェニ!!」

襲い来る怪物を退けたのは遊海の精霊の1体…トフェニだった。

万が一に備え、姿を消して遊馬達に付いていたのだ…!

 

 

《長くは保たぬ…!早く地上へ!》

 

「ありがてぇ!!みんな、今のうちだ!!」

トフェニの援護を受けた遊馬達はなんとか遺跡を飛び出した…!

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…!あ、危なかった…!」

 

「ベクターめ…!次に会ったら覚えてやがれ…!」

なんとか遺跡から脱出した遊馬達は呼吸を整える…。

 

 

《まだだ!あの怪人が追って来るぞ!》

 

「っ…!?」

 

ドガン!!

 

『ウウ…アアアアア!!!』

 

「来た…!!」

トフェニが警戒を促す…その途端、遺跡の残骸から怪物が飛び出して来た…!

 

 

「しつこい奴だ…!どうする!?」

 

「どうって…!?」

 

「遊馬…!」

ジリジリと近寄って来る怪物…その時だった!

 

 

キィン─!

 

 

「子ども達に…近づくなぁ!!」

 

『ギッ…!?』

 

「母さん!!」

 

《翠殿!》

遊馬達の頭上にワームホールが開く…その中から飛び出してきた翠が怪物に飛び蹴りを決めた…!

 

 

 

 

 

 

Side翠

 

 

 

《っ…!次元の歪みを確認…バリアンが人間界に現れたようです…!》

 

「…璃緒ちゃんからメッセージがあったわ、遊馬君達と2つ目の遺跡に向かうって…たぶん『No.65』の遺跡だわ…」

翠から眠りから目覚めてしばらく…アヤカがバリアンの出現を感じ取る…。

 

 

《たしか…アストラルと黒いアストラルがデュエルするんだよね?大丈夫なの?》

 

「うん…少し大変な目に遭うけど大丈夫のはずよ、トフェニも隠れて一緒に行ってるから大丈夫だと思うんだけど…」

ウィンダの問い掛けに翠が答える…一応の流れを覚えている翠の不安は軽かった。

 

 

《でも…大丈夫なのかな?この前の怪物が来たら…》

 

「っ…!」

ウェンの言葉に翠の顔が青褪める…あの夜に戦った正体不明の怪物…もしあの怪物が遊馬達を襲ったら…遊馬達に勝ち目はない…!

 

 

《ミドリ…行きなさい、ユウミは私とメガロックで守ります…リョウガ達を守るのです…!》

 

「フレアさん…ありがとう…!アヤカちゃん!お願い!」

 

《わかりました…!行きましょう!》

フレアに背中を押された翠は遊馬達のいる遺跡に向かった…!

 

 

 

Sideout

 

 

 

 

 

「嫌な予感がして来てみたら…!貴女は、許さない!!」

子ども達を庇うように立った翠は怪物を睨みつける…!

 

 

「あ、ありがとう翠さん…!」

 

(貴女が来てくれなければ…私達は危なかった…!)

 

「もう、大丈夫…!私から離れないで…!」

翠に声をかける遊馬とアストラル…翠は少しだけ彼らに微笑む…彼らを安心させる為に…自分を鼓舞する為に…!

 

 

ドクン…!

 

 

『ウゥ…アアアアアアアアア!!!』

 

 

「ぐああああ!?なんて声だっ!?」

 

「鼓膜が、破ける…!!」

その姿を見た怪物が凄まじい叫びを上げる…あまりの音量に全員が耳を塞いでしまう…!

 

 

「っ…!?()()()()()…何かを…()()()()…?それに、怒り…あの怪物は、いったい…!?」

怪物の叫びを聞いた璃緒は怪物の抱く何かを感じ取る…!

 

 

───────!!

 

 

「な、なんだ!?」

 

(遺跡の残骸から、黒いオーラが…!)

さらに怪物の叫びに呼応するように悲鳴の迷宮から現れた黒いオーラが怪物を包む…!

 

 

「喰らっている…あの遺跡に染み付いた、人々の嘆きを…命の残滓を…!」

 

《仮称『ネームレス』のエネルギー値が増大!気を付けるでアリマス!!》

黒いオーラの正体…それは遺跡に染み付いた人々の嘆き…それを吸収したネームレスの腕に禍々しい鎌のようなデュエルディスクが現れる…!

 

 

「私が迎撃するわ…みんなは私の後ろに…!」

翠もデュエルディスクを装着し、怪物を迎え打つ…!

 

「母さん…!負けないで!!」

 

「翠さん…!」

 

「大丈夫!私だって…決闘者なんだから!!」

不安げな表情を浮かべる子ども達…翠は彼らを守る為に立ち向かう!

 

 

 

 

「デュエル!!」

 

 

翠LP4000

ネームレスLP4000

 

 

 

 

「私のターン!ドロー!」

「私は魔法カード『影依融合(シャドール・フュージョン)』を発動!手札の『シャドール・ビースト』と『影霊の翼(リーシャドール) ウェンディ』を融合!影の獅子よ!新たな風と交わりて新たな力を目覚めさせん!融合召喚!『エルシャドール・アプカローネ』!」

巨大な魚の人形と一体化した女性の魔法使いが現れる! ATK2500

 

 

「効果で墓地に送られた『ビースト』と『ウェンディ』の効果発動!『ビースト』の効果でカードを1ドロー!さらに『ウェンディ』の効果でデッキから『シャドール・ファルコン』を裏守備表示で特殊召喚!…カードを2枚伏せて、ターンエンド!」

 

翠LP4000

アプカローネ 裏守備(ファルコン) 伏せ2 手札2

 

 

 

 

「堅実なデュエルだ…!プレイングレベルは白波さんに匹敵するぞ…!」

 

(彼女のデュエルは一度しか見た事がないが…彼女は遊海の妻だ、並のデュエリストなら…彼女が負ける事はない…!)

十分に余裕を残した盤面をカイトとアストラルが称賛する…果たして怪物はどう動くのか…?

 

 

 

 

 

『………!!』

『……!』

フィールド魔法『ヴェノム・スワンプ』が発動され、周囲が毒沼に変化する!

 

『……!──!!』

さらに魔法カード『スネーク・レイン』が発動、手札の『キラー・スネーク』が墓地に送られ…デッキから4体の爬虫類族が墓地に送られる!

 

 

ネームレス 墓地送り

 

毒蛇王ヴェノミノン

デビルスネーク

キラースネーク

ヴェノム・ボア

 

 

『……!!──!』

さらに緑色の双頭の蛇『ヴェノム・サーペント』が現れる! ATK1000

 

 

『───!!』

 

「っ…!?ヴェノム・カウンターを乗せられた…!」

さらに『ヴェノム・サーペント』が『アプカローネ』に毒液を噴射…毒に侵された『アプカローネ』は弱体化する!

 

アプカローネ ヴェノム(1) ATK2500→2000

 

 

『………!』

怪物はカードを2枚伏せ、ターンを終えた…さらに『ヴェノムスワンプ』の毒が『アプカローネ』を侵食する…!

 

アプカローネ ヴェノム(1→2) ATK2000→1500

 

ネームレスLP4000

ヴェノムサーペント  ヴェノムスワンプ 伏せ2 手札0

 

 

 

 

「あのバリアン…!喋れない癖に厄介だぜ…!」

 

「な、なぁアストラル…今、何が起きてるんだ…?」

状況を理解できない遊馬はアストラルに問いかける…。

 

 

(発動しているフィールド魔法「ヴェノムスワンプ」は「ヴェノム」モンスター以外を蝕む毒沼…その効果でヴェノムカウンターを乗せられたモンスターの攻撃力は1つにつき500下がり…0になれば破壊される…厄介な効果だ…!)

 

「それじゃあ…母さんのモンスターは…あと3回カウンターが乗ったら破壊されちゃうって事…!?」

アストラルの説明を聞いた璃緒が声を上げる…。

 

 

「でも…相手のモンスターの攻撃力は1000…!まだ攻撃力は上回ってる!」

 

(そう上手くいけばいいが…!)

アストラルは油断なくフィールドを見つめた…。

 

 

 

 

 

「私のターン!ドロー!」

「やりにくい相手ね…!でも、負けない!バトルよ!『アプカローネ』で『ヴェノムサーペント』を攻撃!」

アプカローネが水の魔力弾を生成…双頭の蛇に投げつける!

 

『───!!!』

 

「っ!?『毒蛇の供物』!?」

発動されたのは自分の爬虫類族モンスターを破壊し、相手のカード2枚を破壊するカード…それによって『アプカローネ』と伏せられていた『影依の源核』が破壊される!

 

 

「くっ…!破壊された『影依の源核(シャドールーツ)』の効果!効果で墓地に送られた事で墓地の『影依融合』を手札に加える!さらに『アプカローネ』の効果で墓地の『影依の源核』を手札に加え、手札の『シャドール・リザード』を墓地に送る!…そして効果で墓地に送られた『リザード』の効果発動!デッキから『シャドール・ドラゴン』を墓地に送る!さらに『ドラゴン』の効果発動!『ヴェノム・スワンプ』を破壊!」

 

『───!?』

ドラゴンの影人形の起こした風が毒沼を消し飛ばす!

 

 

 

「よし…!メイン2!私は『シャドール・ファルコン』を反転召喚!」

小さな鳥の影人形が現れる! ATK600

 

「『ファルコン』のリバース効果を発動!墓地の『シャドールビースト』を裏守備で特殊召喚!…そして魔法カード『影依融合』を発動!フィールドの『ファルコン』と手札の『聖なる影(レーシャドール) ケイウス』を融合!影の翼よ!聖なる影と交わりて…影の巨人を呼び出さん!融合召喚!『エルシャドール・ネフィリム』!!」

巨大なる影人形の女神が現れる! ATK2800

 

 

「『ネフィリム』の効果発動!融合召喚に成功した事でデッキの『シャドール・ヘッジホッグ』を墓地に送る!そして効果発動!デッキから2体目の『ウェンディ』を手札に加える!…モンスターをセット、カードを1枚伏せて、ターンエンド!」

 

 

翠LP4000

ネフィリム 裏守備モンスター(ビースト、???) 伏せ2 手札1

 

 

 

 

「……すげぇ…!」

 

「これが、母さんの全力…!」

凄まじい速度で行われるプレイング…それを見た子ども達は目を見開いている…。

 

 

(モンスター破壊からのリカバリーにフィールド魔法の破壊…そしてさらなる展開…それを一連の流れで行うとは…!)

 

「これが…決闘王を支え続けた決闘者の力…!」

アストラルとカイトは翠のプレイングを分析し、驚いている…。

 

 

「が、頑張って!翠さん!もう少し!!」

 

「(普通の相手なら、次のターンで勝てる…でも、嫌な予感がする…!!)」

小鳥の声援を聞きながら…翠は悪寒を感じる…まるで、捕食者が何処からか見ている…そんな気配を…。

 

 

 

 

『…………!』

『……!───!!』

怪物は魔法カード『ヴァイパー・リボーン』を発動…墓地から毒蛇を統べる王…『毒蛇王ヴェノミノン』を特殊召喚する! ATK0→2500

 

 

『───!!』

 

 

「っ…!『ネフィリム』とバトルする特殊召喚されたモンスターは破壊される!!」

ネフィリムが影糸を振るい、飛び掛かって来た毒蛇諸共ヴェノミノンを切り裂く!

 

『キィ─!アアアアアアアアア!!』

 

「そのカードは…『蛇神降臨』!?」

そして発動される罠カード…切り刻まれたヴェノミノンの身体が粒子となって消え去り、半人半蛇の魔神…『毒蛇神ヴェノミナーガ』が降臨する! ATK0→3000

 

 

「な、なんなの…あのモンスター…!?」

 

「このプレッシャーは…!」

ヴェノミナーガを見た小鳥は恐れを抱き、凌牙達は警戒を強める…!

 

 

『─────!!!』

 

グサッ!

 

「っ…!!かはっ…!?」

 

「母さん!!」

ヴェノミナーガの両腕の蛇が下僕の毒蛇を放ちネフィリムを粉砕…さらに毒蛇の幻影が翠の胸を貫いた!

 

翠LP4000→3800

 

ヴェノミナーガ ハイパーヴェノムカウンター0→1

 

 

「うっ…破壊された『ネフィリム』の、効果…墓地の、『影依融合』を、手札に…!」

 

『…………!』

 

ネームレスLP4000

 

ヴェノミナーガ 手札0

 

 

 

 

ドクン!!

 

「あ、ぐ…!」

 

「母さん!!」

怪物がターンを終えた瞬間、翠は胸を押さえながら膝をついてしまう…!

 

 

「なんでだ…!?翠さんの『ネフィリム』は特殊召喚されたモンスターを破壊できる効果を持ってるのに!!」

 

(おそらく、『ヴェノミナーガ』は効果破壊への耐性を持っている…だが、あの翠の苦しみ方は…!)

ネフィリムの効果を知る遊馬はネフィリムが倒された事に驚く…そしてアストラルは翠の状態の急変に嫌な予感を感じていた…。

 

 

「はぁ…はぁ…!『ヴェノミナーガ』は、自分の墓地の爬虫類族モンスター1体につき500、攻撃力が上がって…効果の対象に、ならず…全ての効果を受けないモンスター…なの…!」

 

「なに…!?全ての効果を受けないモンスター!?」

翠は胸を押さえながら子ども達にヴェノミナーガの恐ろしさを伝える…!

 

 

「それだけじゃ、ないの…私が『ヴェノミナーガ』の攻撃でダメージを受けるたび、蛇神の毒…ハイパー・ヴェノム・カウンターが『ヴェノミナーガ』に乗る…それが、3つ乗ったら…私は、負けちゃう…!」

 

(特殊勝利効果を持つモンスター…!?翠…貴女はまさか!!)

 

「今の、攻撃で…毒を打ち込まれた、みたい…ちょっと、まずいかも…!」

 

「「「「なんだって!!」」」」

顔色が悪くなっていく翠…その身体を蛇神の毒が蝕んでいく…!

 

 

 

 

 

「私の、ターン…ドロー…!」

「私の勝ち筋は2()()…それまで、耐えない、と…!魔法カード『貪欲な壺』を、発動…!墓地の『アプカローネ』『ネフィリム』『ケイウス』『ウェンディ』『ヘッジホッグ』をデッキに戻して、2ドロー…!…カードを1枚伏せて、ターンエンド…!」

 

翠LP3800

裏守備モンスター 伏せ3 手札2

 

 

 

 

『………!』

『────!!』

再びヴェノミナーガが攻撃…伏せモンスターを破壊する!

 

「リバースした『ウェンディ』の効果…!デッキの『ビースト』を裏守備で特殊召喚…!」

 

 

『………!』

ネームレスLP4000

ヴェノミナーガ 手札1

 

 

 

「私のターン…!ドロー!」

「私はこのまま、ターンエンド…!」

 

翠LP3800

裏守備モンスター 伏せ3 手札3

 

 

 

「母さん…!なんとか耐えてくれ…!!」

 

((たしか、翠のデッキには最強の融合カード『超融合』が眠っている…その効果なら『ヴェノミナーガ』の裏をかけるが…!それまで保つのか…!?))

アストラルは翠の狙いを見抜く…しかし、翠の顔色はどんどん悪くなっていく…!

 

 

 

 

 

『…………!』

『…………!』

怪物は毒蛇、『ヴェノム・スネーク』を召喚する! ATK1200

 

 

『────!』

さらに怪物は永続魔法を発動する、それは…『アタックフェロモン』!

 

(まずい!あのカードは!!)

 

「えっ…!?」

 

 

『──!!』

ヴェノムスネークが裏守備モンスターを攻撃…だが、リバースした獅子の影人形が毒蛇を噛み、怪物に投げつける!

 

 

ネームレスLP4000→3500

 

「『ビースト』のリバース効果…!カードを2枚ドローして、手札の『テラ・フォーミング』を墓地ヘ…!」

カードをドローした翠…だが、影の獅子は攻撃表示に変わってしまう!

 

ビースト DEF1700→ATK2200

 

 

「えっ…!?なんで『ビースト』が攻撃表示に!?」

 

(永続魔法『アタックフェロモン』の効果だ…!爬虫類族モンスターが守備モンスターを攻撃した時、バトル終了後にそのモンスターを攻撃表示にしてしまう!!)

 

「マズイっ!?母さん!!」

 

 

『─────!!!』

 

グジャ…!

 

「がっ─!…あ、ぐ…」

 

「そんな…!母さん!!嫌ぁぁぁ!!」

 

「翠さん!」

 

《み、見てられないでアリマス─!!》

 

再び放たれた毒蛇が獅子を砕き、翠の胸を貫く…傷付き、苦しむ翠…子ども達はその様子を見ている事しかできない…!

 

 

翠LP3800→3000

 

ヴェノミナーガ ハイパーヴェノムカウンター1→2

 

 

『………!』

ネームレスLP3500

ヴェノミナーガ ヴェノムスネーク アタックフェロモン 手札1

 

 

 

 

 

「うっ、ゴホッ…痛い、なぁ……遊海さんも、いつも…こんな痛み……感じて、戦って……」

翠は喉の奥から溢れてきた血を吐き出し、口を拭う…。

…実を言うと、翠は「闇のデュエル」の経験がそこまで多いわけではない、いつも遊海が表に立ち…傷つきながら翠や仲間達を護ってきたからだ…。

 

故に、翠は既に限界だった…痛みへの耐性がなく、毒で意識を保つのもやっと……それでも、翠は立ち上がる…子ども達を守り、遊海を救う為に…!

 

 

 

「わたし、ターン…ドロー……うっ…」

 

「っ─!?母さん!」

 

「母さん!起きて!!諦めないで!!」

 

『………!!』

なんとかカードをドローした翠…だが、身体が限界を迎え…倒れてしまった…。

 

 

 

 

「(みんなの声が、遠くに、聞こえる…もっと……もっと…デュエルの練習、しとくんだった……遊海さんに、無理を、言ってでも…闇のデュエルの練習、しとくんだった…)」

翠の脳裏に過るのは『後悔』…もっと強くなりたいという思いだった…。

 

 

「(ごめんなさい…遊海さん……助けて…!)」

それは届かぬ願い…遊海は翠を助ける事はできない、この状況は変えられるのは…翠自身だけなのだ…!

 

 

 

キィン─!

 

 

 

「あの光は……」

 

『───!?』

流れ落ちた翠の涙…その涙に応えるように、エクストラデッキから1枚のカードが飛び出した!

 

 

「この、カードは…!」

それは赤き竜の痣と共に、遊海が託した希望の光だった…!

 

 

「…ごめんなさい、私…弱気になってた……私だって…私だって…!!戦える…!戦う、んだ…!!」

 

「翠さん!!」

翠は死力を振り絞って立ち上がる!

 

 

 

「私は、『超電磁タートル』を召喚!!」

磁力を纏う機械亀が現れる! ATK0

 

「そして罠カード『影光の聖選士(レーシャドール・リンカーネーション)』を発動…!墓地の『シャドールドラゴン』を守備表示で特殊召喚!」

ドラゴンの影人形が現れる! DEF0

 

「私はレベル4の『ドラゴン』と『超電磁タートル』でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚!!」

 

 

 

 

「現れて!『No.∞』!決闘者の戦いの路を守る、希望の光!『決闘の守護者(デュエル・ガーディアン)』!」

光の爆発と共に…巨大な決闘剣が翠を守るように現れる! ATK2500

 

 

「遊海のナンバーズ!!」

 

「父さん…流石だぜ…!」

 

「自分が倒れても…翠さんに力を…希望を繋げていたのか…!」

三勇士は翠の前に現れた光の大剣に驚愕する…!

 

 

「『決闘の守護者』の効果発動!エクシーズ召喚に成功した事で1ドロー!…この手札なら…!私はさらに魔法カード『影依融合』を発動!手札の『ケイウス』と『シャドール・ハウンド』を融合!力を貸して!『エルシャドール・ネフィリム』!」

再び影の巨人が現れる! ATK2800

 

 

「『ネフィリム』の効果発動!デッキの『シャドールヘッジホッグ』を墓地に送る!そして『ヘッジホッグ』の効果でデッキから『影依の巫女(ノェルシャドール) エリアル』を手札に加える!…バトルよ!『決闘の守護者』で『ヴェノミナーガ』を攻撃!さらに効果発動!ORUを1つ使って自身の攻撃力をバトルする相手モンスターの攻撃力分アップする!この効果は『ヴェノミナーガ』には止められない!!」

 

『!?』

希望の大剣が虹色の光を纏う!

 

決闘の守護者 ATK2500→5500

 

 

「う、受けてみなさい…!デュエル・カリバー!!」

 

『────!?』

翠が全力で大剣を振り下ろす…その軌跡は光の斬撃となり、蛇神を両断した!

 

ネームレスLP3500→1000

 

 

「よっしゃあああ!!『ヴェノミナーガ』を倒したぁ!!」

 

「待て、様子が変だ!」

 

『……!───!!』

ヴェノミナーガの撃破を喜ぶ遊馬…だが、蛇神が再びフィールドに現れる! ATK0→2500

 

除外したカード

 

ヴェノミノン

 

 

「『ヴェノミナーガ』が復活した!?」

 

「でも…攻撃力が下がってますわ!」

 

「『ヴェノミナーガ』は墓地の爬虫類族を除外して、復活できる…でも、これで終わりよ!『ネフィリム』で『ヴェノミナーガ』を攻撃!その瞬間、罠カード『魂源への影劫回帰(プルシャドール・アイオーン)』を発動!手札の『エリアル』を墓地に送って効果発動!『ネフィリム』の攻撃力と守護力をエンドフェイズまで1000アップする!」

ネフィリムの背後に創星神の幻影が現れ、その力を引き上げる!

 

ネフィリム ATK2800→3800

 

 

「さらに!墓地に送られた『エリアル』の効果発動!私の墓地の『ビースト』と貴女の墓地の『キラースネーク』と『ヴェノムサーペント』を除外!よって『ヴェノミナーガ』の攻撃力は1000ダウンする!」

 

ヴェノミナーガ ATK2500→1500

 

 

「遊海さんを傷付けた報いを受けてもらう…!『ネフィリム』!影糸乱舞!!」

 

『ギッ…!?アアアアア!?!!』

翠の怒りの一撃が蛇神を粉砕…怪物を大きく吹き飛ばした…!

 

 

ネームレスLP0

 

 

翠 WIN!

 

 

 

 

 

『ギッ…!』

 

「待ちなさ、くっ…!?」

 

「母さん!!」

吹き飛ばされた怪物はワームホールに撤退…翠は追いかけようとしたが、デュエルのダメージで膝をついてしまった…。

 

 

「母さん大丈夫か!!毒は!?」

 

「大、丈夫…毒はなんとか、抜けた…みたい…もっと、強く、ならなくちゃ…」

 

「あんまり、心配させないでくれよ…母さん…でも、助けてくれて…ありがとう…!」

 

「うん…みんなが無事で、よかった…」

駆け寄ってきた凌牙の肩を借りて翠は立ち上がる…その瞳は怪物のいた場所を見つめている…。

 

 

「(鎌を、壊せなかった……でも、次は必ず…!)」

遊海を救う手段を逃してしまった翠は『決闘の守護者』を握り締めながら…決意を固めた…。

 

 

 

 

 

 

 

(あの怪物は…いったい何者なんだ…?翠に匹敵するタクティクス…そしてベクターの『兵器』という言葉……謎が深まったな…)

アストラルは怪物について考え込む…しかし、その正体を明かすには…あまりに情報が足りなかった…。




マテリアルの一部が開放されました。


●名無しの怪物(ネームレス)

サルガッソの戦いを終えた遊海が見つけた迷子の少女…その正体はベクターが何らかの方法で呼び出した『兵器』だった。
油断した遊海を襲い、力を吸収した怪物は新たな姿に変化…翠や遊馬達に牙を剥いた…。



・人間体

見た目 黒いゴシックドレスを着た4〜5歳の少女 髪は腰まで伸びた白のストレートヘアー


遊海が最初に出会った時の状態、言葉を喋れない。
何者かによって神の眼を欺くほどの隠匿がされており、遊海ですら敵と気付く事ができなかった。

いわゆる『吸血種』であり、牙には蛇毒に似た未知の毒を持つ…遊海の血とデュエル・エナジーを吸収する事で魔人体へと成長した。

余談だが、遊海と璃緒に懐き、翠と凌牙にはあまり懐かなかった。



・魔人体

見た目 黒いローブを纏う14〜18歳の少女 ストレートヘアーは赤紫色に変わり、バリアンの紋章が刻まれた眼帯を着けている。


遊海の力を吸収する事で成長した姿、瞳は一種の『魔眼』であり、眼を見た者の自由を奪う。
また、普段はバリアンの紋章が刻まれた眼帯をしている…ベクターはそれを介して怪物を操っているらしい。

言葉は喋れないものの、翠を追い詰める程のデュエルタクティクスを持つ…主武装は『不死殺し』に類する大鎌…それにより遊海の不死性を貫通、致命傷を与えた。
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