転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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ぼくはだぁれ?

《キャウ…フォーウ》

 

「もこもこ〜」

 

「よかったね…はぁ……」

 

《翠…元気出して…とにかく、遊海が起きて…よかった、ね…?》

 

「うん…」

場所を新たに移した遊海の病室に翠の小さなため息が響く、アクシデントがあったものの長き眠りから目覚めた遊海…だが、体は幼い子供の姿となり…記憶を失ってしまっていた。

今の遊海はベッドの上でフォウと戯れている…精神性も幼子に戻ってしまっているようだった。

 

 

 

 

「翠()()()()()!お外行きたい!」

 

「あっ…もう少し待っててね!ゆうくんの検査が全部終わったら…先生がいいよって言うまでガマンしてね?」

 

「はーい…フォウくん、お外ダメだって…」

 

《フォウ、フォーウ》

当然、遊海は翠の事も…精霊達の事も覚えていない…遊海の精霊達は遊海を刺激しないように姿を隠していた…。

 

 

「(ねぇ…神様…!どうして、どうして遊海さんだけがこんな事に…?どうして…!?)」

翠は涙を零す…今の遊海は辛さも苦しみもない代わりに全てを失ってしまった…翠が愛していた「白波遊海」は此処にはいなかった…。

 

「お姉ちゃん…どこか痛いの?」

 

「う、ううん!大丈夫…大丈夫よ!心配しないで…」

 

「お姉ちゃん……いいこ、いいこ…」

 

「あっ…」

泣いている翠を見た遊海は小さな手を精一杯伸ばして翠の頭を撫でる…子供になっても、記憶を失っても…遊海の持つ「優しさ」は変わっていなかった…。

 

「ゆうくん…ありがとう…ありがとうね…!!」

 

「う〜…お姉ちゃん、いたいよ〜?」

翠は遊海を強く抱きしめる…そして決意した、遊海を必ず元に戻してみせると…。

 

 

 

 

 

 

『…これから、幼児化してしまった白波遊海の状況を説明する…子供には少し難しい話かもしれんが…聞くだけ聞いていろ』

 

「「「はい!」」」

遊海が目覚めて2日後、KC病院のミーティングルームには瀬人・翠・十代・遊馬・小鳥・凌牙・Ⅲ・Ⅳの姿があった…遊海の現状を話す為に集められたのだ。

 

 

 

『まず、精密検査の結果…今の遊海は健康そのものだ、蝕んでいた毒は完全に消え……外見年齢相応の健康体というのが医師の見解だ…だが、問題は…遊海が記憶喪失となっている事だ』

進行を務める瀬人がスクリーンに映像を映す。

 

『カウンセラーによる問診の結果、今の遊海は過去に出会った人物や出来事についての記憶を全て失っている…だが、基本的な会話や計算などは覚えている…との事だ』

永続にはカウンセラーと会話する遊海の姿が映し出されている…。

 

 

「はい!質問!」

 

『むっ…?どうした、九十九遊馬』

 

「記憶喪失って…全部の記憶が消えちゃうんじゃないのか?」

 

『ふむ、良い質問だ…「記憶喪失」と言っても全ての記憶が消えてしまうという事は稀な事なのだ』

瀬人は遊馬の質問に答える。

 

『記憶というのは脳の中の「海馬」という場所に蓄積されるものだ…だが、記憶されると言っても様々な「ジャンル」に分けられている…というのが知られている』

 

「ジャンル?」

 

「遊馬、簡単に言えば…人の頭の中にはたくさんの『引き出し』があるんだよ」

いまいち理解できていない様子の遊馬にⅢが補足する。

 

 

「その記憶の『引き出し』には『自分の事』とか『言葉』とか『物の名前』とか…色々な種類に分けられた『記憶』が眠ってる、今の遊海さんはその引き出しが開けられない状態なんだ」

 

「開けられない…それじゃあ、今のチビ遊海の中に元の遊海の記憶も残ってるって事か!?」

 

『通説通りならな…クラゲ怪人に毒を打ち込まれた時、遊海は酷く苦しんだ…そのショックが記憶喪失を引き起こしたのだろう、ミハエルの例えを借りるなら「引き出し」に鍵が掛かっている…というべき状態だ』

瀬人は遊馬の言葉を肯定する…。

 

 

「なぁ…!記憶喪失を治す薬とかないのかよ!?」

 

『脳は人間の「ブラックボックス」だ…医学の進んだこの世界でも、そんなモノは…ない』

 

「そんな…それじゃあ、遊馬はずっとこのままなのか!?」

 

「遊馬…」

瀬人の言葉に遊馬が声を上げる…だが、瀬人は言葉を続ける…。

 

 

 

『だが…それは()()()()()の話だ、記憶喪失は時間経過や強いショックで突然に治る事が多い……だが、遊海に関しては…手っ取り早い解決策がある…アヤカだ』

 

「えっ?」

瀬人の言葉と共にアヤカが現れる。

 

 

《私はマスターのパートナー精霊です…私はマスターを支えると同時に…マスターの記憶の()()()()()()を記録してあります…!》

 

「記憶の、バックアップ…?」

 

「つまり…アヤカがいれば、父さんの記憶が戻るって事か!?」

それは機械であり遊海のパートナー精霊であるアヤカの持つ能力…彼女の中には遊海の戦いの記憶が全て記録されているのだ…!

 

 

「それなら…すぐに記憶を戻せば…!!」

 

《それが…()()()()のです》

 

「え…?」

アヤカの意外な一言に遊馬は言葉を失う…。

 

 

 

《遊馬、貴方の中でマスターは…白波遊海はどんな存在ですか?》

 

「えっ…?えっと…デュエルが強くて、優しくて…頼りになって……でも、戦う度に()()()()になってて…」

 

《それです、マスターは普通の決闘者以上に怪我をしてきました……それが原因で今のマスターには記憶を戻せないのです》

 

「アヤカさん…それはどういう事なの?」

 

《マスターの記憶は…『戦いと痛み』の記憶…精神性が幼児になっている今のマスターに無理矢理を戻せば…最悪、マスターは…回復不可能の状態になります》

そういうとアヤカは遊馬の前に進む…。

 

《遊馬、これから貴方に…マスターが精霊界で貴方とデュエルした時の記憶の一部を()()()()…耐えてくださいね?》

 

「お、おう…?」

 

キィン─!!

遊馬の返事を聞いたアヤカはコアから光を放つ…その時だった。

 

 

「い、痛ってぇぇぇ!??!?」

 

「ゆ、遊馬─!?」

 

「遊馬君!?」

突然、遊馬が絶叫しながら椅子から転げ落ちる…!

 

 

「おい!?大丈夫か遊馬!?」

尋常ではない様子の遊馬を見た凌牙が駆け寄る…。

 

「はぁ…はぁ…!ゆ、遊海…こんな状態で、戦ってたのかよ…!?」

遊馬が体験した痛み…それは遊馬が経験してきた、どの痛みよりも凄まじい痛みだった…。

 

 

《…今、遊馬が体験した痛みは、まだ軽い方です…時に神の炎に灼かれ…時に邪神に貫かれ…握り潰され…爆発で十数Km飛ばされ……そんな記憶を今のマスターに戻せば……マスターの精神が耐えられません…運に任せ、自然に戻るのを待たなければ…》

 

「そんな…!バリアンの奴らがいつ襲って来るのかわからないのに…!?」

アヤカの言葉に遊馬は絶望する、ナンバーズを奪う為にバリアンはこれからも攻撃を仕掛けて来るだろう…そんな状態で遊海を守るのは無理がある…。

 

 

『今の我らにできる事はない…という事か…非科学な話だが、遊海を信じ…待つしかないか…!!』

 

「遊海…」

 

「父さん…」

沈んだ空気に包まれる一同…遊海を救う手立ては…もうない…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ!

 

 

 

《み、翠!翠!!大変!!大変なんだよ!!》

 

「ウェン!?どうしたの!?」

突然、ミーティングルームに遊海の子守りをしていたウェンが駆け込んでくる…その手には1枚の紙が握られていた。

 

《こ、コレ見て!!遊海兄が書いたの!!》

 

「これ…『ブラック・マジシャン』と『青眼の白龍』…?」

 

「あっ…けっこう上手な絵だ…」

ウェンが差し出した紙…そこにはクレヨンで描かれた黒衣の魔術師と白いドラゴンの姿があった。

 

 

《これ、遊海が()()()()()()書いたの!!もしかして…()()()()()()()()()()()()()は残ってるんじゃない!?》

 

『っ─!?そうか…!!その検査はまだしていなかった!!それならば…可能性はある!すぐに検査の用意だ!!』

 

「ちょっ…!?瀬人さん!この絵がどうしたんだよ!?」

突然、何かに気付いた様子の瀬人に遊馬が問いかける…!

 

 

 

『例え、どんな姿になろうとも…白波遊海は「決闘者(デュエリスト)」だったという事だ!!!』

 

それは…遊海を救う一筋の光明だった…。

 

 

 

 

 

 

 

「遊馬兄ちゃーん!」

 

「おっとっと…!遊海!元気そうでよかったぜ!(な、なんだか…変な気分だなぁ…)」

翌日、遊馬達はKC病院に併設されたデュエル場へと集まっていた。

遊海は翠の見繕った子供服を着ている…なお、子供達には普段通りに接するように伝えてある。

 

 

「で…瀬人さん、ここでオレ達に何をさせようって言うんだ?」

 

「なんだか物々しい装置もあるし…」

 

『これからお前達には……遊海の記憶を取り戻す手伝いをしてもらう!』

 

「「「「なんだって!?」」」」  

 

「?」

ⅣとⅢの問いかけに瀬人は予想外の言葉を返し、遊馬達は驚愕するが…当の遊海はきょとんとしている。

 

 

 

「記憶を戻す手伝いって…父さんの記憶は簡単には戻せないんじゃないのか!?」

 

『事情が変わったのだ!さらなるカウンセリングの結果、遊海には「デュエルモンスターズ」に関する記憶が残っている事がわかった…それにより、「デュエル・エナジー」を使った治療を試す事ができる!』

 

「デュエルエナジー…?」

凌牙の問いに瀬人が装置を叩きながら答えるが…遊馬は首を傾げている。

 

 

「デュエルエナジーっていうのはオレ達、デュエリスト誰しもが持ってる『闘争心』のエネルギーの事だ!デュエルによって増幅したデュエルエナジーは死にかけた精霊を蘇らせたり…次元の壁に穴を開けたりもできるすごい力なんだぜ!」

 

「そんな力が…俺達に…?」

 

『ようするに…「決闘者の魂」の力だ、お前達にも覚えがあるだろう?洗脳された者をデュエルによって開放したり…免疫力を上げて毒を無毒化する…さらには大気圏外に生身で飛び出しても無事な者もいたな』

十代の説明に凌牙が驚き、瀬人が補足する…。

 

 

 

「つまり…遊海とデュエルして、遊海の持ってる「デュエリストの本能」を引き出す…って事か?」

 

『その通り!この装置はその者のデュエルエナジーを測定する装置だ…遊海をデュエルによって昂ぶらせ、白波遊海本来の記憶・精神を引っ張りだす!その為にお前達呼んだ!』

そこで瀬人は一度言葉を切る。

 

『お前達はこの数年でもっとも遊海と接し、絆を結んだ者達だ…若く、才能あるお前達ならば…必ず遊海を真に目覚めさせる事ができるはずだ…!』

 

「わかった!なら…オレからやらせてくれ!」

 

「遊馬…」

瀬人の話を聞いた遊馬が歩み出る…!

 

 

「遊海は何度も…何度もオレの事を助けてくれた…!今度はオレが遊海を助ける番だ!」

そう言うと遊馬は不安げな様子の遊海の前にしゃがみ込む。

 

「遊海…デュエルしようぜ!」

 

「デュエル…?いいよ!やろー!」

デュエルと聞いた遊海は無邪気な笑顔を浮かべた!

 

 

 

 

 

『2人とも!用意はいいな!』

 

「遊馬!父さんを頼むぞ!!」

 

「頑張って─!!」

 

『おう!まかせとけ─!!』

デュエルリングで向かい合う遊馬と遊海…見守る仲間達は声援を送る!

 

 

「ゆうくん、危なくなったら教えてね?」

 

「はーい!」

翠は少しデュエルディスクを重たそうにする遊海を心配しながら後ろへ下がった…。

 

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

 

 

遊馬LP4000

遊海(少年体)LP4000

 

 

 

 

『オレのターン!ドロー!』

『全力で…いくぜ!「ゴブリンドバーグ」を召喚!』

赤い飛行機に乗ったゴブリンが現れる! ATK1400

 

『「ゴブリンドバーグ」の効果発動!手札からレベル4の「ガガガマジシャン」を特殊召喚!』

背中に「我」の文字を背負った不良魔術師が現れる! ATK1500

 

 

「オレはレベル4の『ゴブリンドバーグ』と『ガガガマジシャン』でオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!」

 

 

39

 

 

『現れろ!「No.39」!「希望皇ホープ」!!』

遊馬のエースモンスター…希望の戦士が現れる! ATK2500

 

 

『先攻は攻撃ができない…カードを2枚伏せてターンエンド!』

遊馬LP4000

ホープ 伏せ2 手札2

 

 

 

 

「堅実な布陣だね…!手札にも余裕がある、だけど…」

 

「問題は…今の遊海さんがまともにデュエルできるのか?って事だな…『デュエルモンスターズ』の記憶があるって言っても…あんな子供の姿じゃ…」

ⅢとⅣは幼い姿の遊海を心配する…遊馬は手加減する事なく、全力を出している…果たして…!

 

 

『(セットカードは『エクシーズ・リボーン』に『ハーフ・アンブレイク』…手札には『ヌメロン・フォース』が来てる…遊海がどんな動きをしても…反応してみせる!)』

 

 

 

 

「ぼくのターン!ドロー…っとと!」

「ぼくは『聖騎士モルドレッド』を召喚!」

赤いマントを羽織る、金髪の聖騎士が現れる! ATK1700

 

『聖騎士デッキか…上手く使えるのかな…?』

聖騎士デッキはモンスターと装備魔法を絡めた展開をするデッキ…遊馬は何度も戦っているが、その難しさは理解していた。

 

 

「そして手札の装備魔法『聖剣カリバーン』を『モルドレッド』に装備!攻撃力が500アップ!」

裁定の剣が騎士の手に収まる!

 

モルドレッドATK1700→2200 ☆4→5

 

「『モルドレッド』の効果発動!自分のフィールドに他のモンスターがいない時、デッキから聖騎士モンスターを呼び出せる!ぼくは『聖騎士ベディヴィエール』を特殊召喚!」

白髪の聖騎士が現れる! ATK1600

 

 

「そして効果を使ったあと『モルドレッド』に装備されてた『カリバーン』は破壊されちゃう…だけど『カリバーン』の効果発動!1ターンに1度だけ、破壊されたこのカードを他の聖騎士モンスターに装備できるよ!ぼくは『カリバーン』を『ベディヴィエール』に装備!そして『ベディヴィエール』が特殊召喚された時、デッキの『聖剣EX-カリバーン』を墓地に送るよ!」

モルドレッドが裁定の剣を投げ捨てるが…ベディヴィエールが慌てて受け止める。

 

ベディヴィエール ATK1600→2100

 

 

『これでレベル4のモンスターが2体…!』

 

「そしてぼくは魔法カード『エクシーズ・レセプション』を発動!手札から『モルドレッド』と同じレベル4のモンスター『聖騎士アルトリウス』を攻撃力と守備力を0、効果も無効にして特殊召喚できるよ!」

若き茶髪の騎士が現れる ATK0

 

「そして自分のフィールドに光属性の通常モンスターがいる時、手札の『聖騎士ガウェイン』は守備表示で特殊召喚できる!」

太陽の騎士と呼ばれた偉丈夫の騎士が現れる DEF500

 

 

『レベル4のモンスターがあっという間に4体!?』

 

 

「ぼくはレベル4の『ベディヴィエール』と『モルドレッド』の2体で…エクシーズ召喚!出てきて!『鳥銃士カステル』!」

古式の銃を構えた鳥の戦士が現れる! ATK2000

 

 

「そして『アルトリウス』と『ガウェイン』でエクシーズ召喚!お願い!『聖騎士王アルトリウス』!」

王道を歩む騎士王が現れる! ATK2000

 

 

『エクシーズモンスターが…一気に2体も…!?』

 

「『聖騎士王アルトリウス』の効果!エクシーズ召喚に成功した時、墓地から聖剣を3種類まで装備できる!ぼくは墓地の『カリバーン』と『EX-カリバーン』を装備!攻撃力が500アップして、相手の効果の対象にならないよ!」

アルトリウスが2本の剣を構える! ATK2000→2500

 

 

 

『「アルトリウス」の効果発動!ORUを1つ使って自分フィールドの聖剣の数だけ、遊馬兄ちゃんの魔法・罠カードを破壊できるよ!ぼくは伏せカード2枚を破壊!』

 

『しまった!』

アルトリウスの放った剣圧が伏せカードを切り飛ばす!

 

 

「そして『カステル』の効果発動!ORUを2つ使って遊馬兄ちゃんの『ホープ』をデッキに戻すよ!」

 

『なんだって─!?』

カステルの放った銃弾がホープを撃ち抜き、強制的に撤退させる!

 

 

「ゆ、遊馬のフィールドが…ガラ空きになっちゃった!?」

 

「バトルだよ!『カステル』で遊馬兄ちゃんにダイレクトアタック!」

 

『ぐああっ…!?』

カステルの銃弾が遊馬を撃ち抜く!

 

 

『(い、今の()()は…!?)』

遊馬は胸を撃ち抜かれた衝撃によろける、遊海の攻撃…それはリアルダメージを伴っていた…!

 

 

「『アルトリウス』でダイレクトアタック!」

 

『まだだぜ、遊海!手札から「ガガガガードナー」の効果発動!ダイレクトアタックを受ける時、手札から特殊召喚、できる!』

 

「今だ!手札の『アヴァロンの魔女モルガン』の効果発動!自分のフィールドに『聖騎士モンスター』と『聖剣』装備魔法がある時、手札のこのカードを墓地に送って効果発動!『EX-カリバーン』を破壊して遊海兄ちゃんの発動した『ガガガガードナー』の効果を無効にするよ!いっけぇ!」

 

『嘘だろ!?』

遊馬の前に現れたガガガガードナーだが…彼の目の前に妖婦の幻影が現れ、魔術によってガガガガードナーを吹き飛ばしてしまった!

 

 

『う、うわあああ!?』

そしてアルトリウスの攻撃は遊馬へと直撃した…。

 

 

遊馬LP0

 

遊海 WIN!

 

 

 

 

 

ドガッ!!

 

 

 

『うげっ…!?』

 

「ゆ、遊馬君!?」

 

「遊馬!?」

 

「遊馬兄ちゃん!?」

アルトリウスの攻撃を受けた遊馬はそのまま背後の壁に叩きつけられ、崩れ落ちる…壁には罅が入っていた…。

 

 

「う、嘘だろ!?あんなの、いつもの遊海先生よりヤバいぞ!?」

 

『これは…不味いな…!子供の姿とはいえ、遊海を侮りすぎたかもしれん…!』

吹き飛ばされた遊馬の姿を見て十代と瀬人は唖然とする…普段の遊海は対戦相手に合わせて力をコントロールし、余計な被害を出さないようにしている…。

…だが、幼い姿となった遊海は自身の強大な力を制御できていないのだ…!!

 

 

 

『痛って…!からだ、動かねぇ…』

 

「遊馬君!!大変…骨が折れてる…!?」

 

「「えぇっ!?」」

倒れ込んだ遊馬に駆け寄る翠…壁に叩き付けられた遊馬は重傷を負っていた…。

 

 

 

「ゆ、遊馬兄ちゃん…ごめんなさい…ごめんなさい!!」

 

『遊海…』

傷ついた遊馬を前に遊海は泣きながら謝る…。

 

 

『だ、大丈夫…!遊海が強くってびっくりしただけ、だから…次からは気をつけようぜ…!』

遊馬は遊海に心配をかけないように笑いかけた。

 

「うぅ〜…痛いの痛いの…飛んでっちゃえー!!」

 

キィン─!

 

『へっ─!?』

遊海が口にしたのは子供がよくする『おまじない』…それと共に遊馬の身体が優しい光に包まれ…。

 

 

『…痛く、ない…治っちゃった…』

 

「なんと言うか…ごめんね、遊馬君…」

遊海の『おまじない』…もとい『精霊の力』によるゴリ押し治癒で遊馬の傷は全て癒えていた…。

 

 

 

「これは…とんでもねぇ事になったんじゃねぇか…?」

 

「そうらしいな…」

あまりにも滅茶苦茶な子供遊海の力にⅣと凌牙はそろって頭を抱えたのだった…。




白波遊海(少年体)

 
ネームレスの毒とクラゲ怪人の毒、さらにNo.96による「カオスの力」と遊海の持つ「不死身の肉体」「紋章の力」「赤き竜の痣」のエネルギーが暴走を起こし、小学校低学年レベルにまで肉体年齢が逆行し、さらに記憶喪失を起こした姿。
ほとんどの記憶を失っているが…「デュエルモンスターズ」に関する記憶は残っている。

 
性格は純粋無垢で無邪気な子供そのもの…だが、遊海が普段から理性で制限している「精霊の力」や「デュエルタクティクス」のリミッターが完全に外れ、ひとたびデュエルを行なえば…相手は重傷を負ってしまう。

下手をすれば…正気の遊海より強い『本能の決闘者』
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