転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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ダーツ撃破~遊海の覚悟~

 遊海と城之内は遊戯達の元へと向かう、そして神殿の最奥にて遊戯&海馬対ダーツが行われていた。

「遊戯!海馬!」

『城之内君!ユウスケを倒せたのか!』

「ふん凡骨にしてはやるじゃないか!」

「彼は破れましたか…しかし足止めはできたようですね…」

遊戯達の場にはカオスソルジャーと究極竜

ダーツの場にはキュトラー、第2の結界が存在している。

「ダーツ…よくも俺の体を遊戯達にけしかけてくれたな…!」

『遊海!?お前魂が!?』

「遊戯さん心配かけてすまない…俺は本体じゃない、カードに込めていた遊海の欠片だ…こういう事態も考えてバックアップを取っといたんだ」

「ふっ用意周到ですねあなたも…しかしもう遅い…続けるぞ!」 

 

「私のターンドロー!」

「儀式魔法「オレイカルコスミラー」を発動!タイムイーターを捨てて「ミラーナイト・コーリング」を特殊召喚!コーリングの効果で「ミラーナイト」を4体特殊召喚!」

ダーツはその後ミラーナイトによる攻撃でカオスソルジャーや究極竜を打ち倒していく…、ミラーナイトは戦闘する相手と同じ攻撃力になる効果、コーリングが場にいる限り破壊されない効果を持っていた。

その後海馬は同じ攻撃力では破壊されないカイザーグライダーを召喚し、態勢を立て直そうとする。遊戯は恐らくミラーフォースを引いて伏せ、ビックシールドガードナーで守りを固めた…次の攻撃で返り討ちにするつもりだろう。そして…その瞬間、海馬は破壊輪を発動させミラーナイトコーリングを破壊した…それが仇となった。

「ミラーナイトの鎧が砕ける…?」そして彼らは姿を現した…。

「…嘘だろ…!」

「しまった…本体と…何故お前がそこにいる…!…翠!」

ミラーナイトの仮面の下はペガサス、舞…そして遊海と翠だった…。

 

「フフフ、驚きましたか遊戯、そして遊海の欠片よ!…彼女は強かった…私の部下を何人も倒してくれましてね、最終的には私が出向かざるを得なかった…、まぁ最終的には魂をいただきましたがね!」

「貴様ダーツ…!よくも!」

遊海は怒りをあらわにする。

 

「フッ…先に魂の欠片には退場していただきましょうか!」

ダーツの背後に眼が現れる。遊海が吹き飛ばされ、石板に叩きつけられる

「ガッ!!…ゴボッ…遊戯…俺達を…壊…せ…」

遊海はそれだけ言い残すと気絶する、そして体から白い小さな玉が出るとミラーナイトの遊海に吸収されてしまった。

「遊海!?しっかりしろ!おい!」

「遊海!」

『遊海!…ダーツ貴様!』

「フフフ、彼は少々厄介ですからね先に退場していただきました…心配しなくても大丈夫ですよ…名も無きファラオ!全員我が神の生け贄になるのですから!」

 

 

その後遊戯は仲間の姿をしたミラーナイトを攻撃できず、海馬は破壊しようとするがミラーナイト同士の連携に阻まれ攻撃が防がれる…その中

『遊戯…さん…』

『!?遊海!』

ミラーナイトの遊海がしゃべり始めた…。

 

 

 

 

 

 

 

…ここはどこだ…俺はダーツに負けて?…体が動かない…いや体というか狭い入れ物に詰め込まれているような…?

前を見る…俺の前にはカオスソルジャーと青眼の究極竜

その奥に遊戯と海馬の姿が見える。

まさか「ミラーナイト」か?まさか俺がモンスターになっているとは…。

 

首を動かせないから目だけで左右を確認する、俺以外に三体のミラーナイトがいるようだ。左側には背の高い2体、右には俺より少し低いのミラーナイトがいる。

「行け!ミラーナイト!」

体が勝手に動き出す、俺の剣が遊戯の体を切り裂く…すまない遊戯…!

 

次のターン海馬によってミラーナイトコーリングが破壊される、すると視界を覆っていた仮面が砕け…ミラーナイトが俺達であることが遊戯達にバレる…すると…

「しまった…本体と…何故お前がそこにいる…翠!」

俺の体、恐らく「悪魔竜」に込めた俺の欠片が声を上げる。

ん?…翠?

俺は改めて右のミラーナイトを見る、そこには鎧を纏った翠がいた…翠は日本に置いてきたはず…まさか!?

『(遊海さん…ごめんなさい…!)』

『(翠!?)』

翠から念話が届き、その目から涙が零れる

『(遊海さん達がアメリカに行った後すぐにドーマの襲撃があったの…10人のドーマのメンバーと5体の怖い戦士は倒したのにダーツまで乗り込んできて…)』

翠は伝えてくる…一緒に連れていくべきだったか…

『(翠…よくやった…俺もごめんな、無事に帰るって約束したのに…)』

『(いいえ…いいんです…それより私達はこれからどうなるんですか…?この体苦しくて…あっ!)』

「いけ!トワイライトゾーンドラゴン!ミラーナイト 春風 翠を攻撃!」

『(キャ!)』

『(すまない、海馬さん!)』

何とか体を動かし盾で翠を庇う…容赦ないな…

『(遊海さん…!)』

『(翠…すまない、いいな?)』

『(はい…遊海さんを信じます!)』

 

俺は魂の力をフルに使って声を出す

『遊戯…さん…!』

『遊海!』

よかった…届いた!

 

『遊戯さん…気にしないで俺達を壊してくれ…!

あなたには…使命がある…それにこの体は辛いんだ…頼む…俺と翠は覚悟はできてる!…遊戯…!た…のむ』

ダメだ声が…

「遊戯…奴等の想いを汲んでやれ…あいつらは既に覚悟はできている!」

海馬さん…すまない…

その後乱入したラフェールに対して三銃士の真実…すべてがダーツの仕組んだ事だと判明、ラフェールは再び闇に呑まれ封印される、そして海馬さんがクリティウスを引き当て遊戯さんの場のミラーフォースと融合、ミラーフォースドラゴンを召喚…俺達を破壊する。

 

 

『遊戯さん…あとは頼みます!』

『海馬さん、ありがとう…!』

『海馬ボーイ…!サンクス!』

『遊戯、城之内!後は頼んだわよ…!』

そして俺の意識は再び闇に呑まれる…遊戯さん…希望を捨てないで…。

 

 

 

 

 

 

 

 次に俺が目覚めると俺は透明な玉に閉じ込められていた、破ろうと力を入れるが…力が入らない…。

正面を見ると黒い瞳のようなモノがあった、あれに力を吸いとられているようだ…周囲を見渡す、周りには三銃士や羽蛾、ペガサス、舞さんの姿があった。

俺以外は全員意識がないようだ…何か、できることはないのか…?俺達は徐々に瞳に吸い込まれている、あれに呑み込まれたら…?

「遊海さん!」

声のした方向を見ると透明な玉の中に翠がいた、どうやら近くにこれたようだ

「翠!大丈夫か?」

「はい…少し体に力が入りにくいですけど…」

「そうか…」

「私達はどうなるんですか…?」

「このままなら…あの目玉に吸収されて終わりだろうな…」

「そんな…」

「大丈夫だ…遊戯がなんとかしてくれるはずだ!信じて待つしかない」

「はい…!でも…せめて遊海さんの近くにいられたらいいのに…」

「翠…」

 

 

 

 

 

 

 

 しばらくすると激しい地鳴りと共に空間に亀裂が入る、遊戯が伝説の騎士の力を開放したようだ

「遊海さん…あれは…!?」

「遊戯の…遊戯達の絆の力だ!」

すると海馬と俺が空間から吸い出される!

「遊海さん!!」

「翠!待ってろすぐに…!」

 

《選ばれし決闘者よ!転生せし決闘者よ!再び我らと共に!》

 

 

 

 

「ガハッ…ゼェゼェ…ここは?」

「遊海君!気がついた!?」

目の前には遊戯がいた

「遊戯…さん、ここは?」

『ティマイオス達がお前と海馬を助け出したんだ!』

「マスター!大丈夫ですか!?」

『遊海さん!』

アヤカも実体化する…翠の声が…?

「翠様の魂は私が預かっています、感謝は伝説の騎士達に!」

すると半透明の姿で翠が現れる。

『遊海さん!よかった…!』

「翠…よかった…無事で!」

 

その後周囲で気絶していた城之内や本田さん、海馬達も目覚めだし再開を喜んでいる。

「おい遊海!大丈夫か!?」

「ああ、問題ないです…少し体が痛いですけど、すいません城之内さん!ユウスケが迷惑を!」

「へっ!?お前アイツの事自覚してたのか!?」

「はい…アイツも俺の一部ですから…」と

「瀬人様!大変です!!」

 

 

俺達が外に出ると、海面が渦巻き…海底から都市…伝説の都・アトランティスが浮上したところだった…。

「まだダーツの言っていた神が生きているんだ!そいつを倒さないと!」

「…遊戯さん!いきましょう!」

「遊海君!どこに!?」

「さっきの白い穴です…あそこからアトランティスに乗り込めるはず!」

「わかった!行こう!」

「遊戯!オレもいくぜ!」

「アイツへの借りは必ず返す!ダーツへのとどめは…俺がさす!」

 

 

 

 

「遊戯さん!これを!」

「これは神のカード!」

「力は奪われてるけど何かの役に立つはずです!」

 

 

「城之内君!海馬君!これを」

「ヘルモス!」

「クリティウス!」

「これがあれば100人力だ!!」

と、突然空間にダーツの顔が浮かび上がる

 

『フフフ、ハハハさぁ来るがいい!選ばれし決闘者達!』

「ダーツ!」

「行くぜ!みんな!」

「言われるまでもない!」

「いざ…アトランティスへ!!」

 

俺達は白い穴へ歩みを進める…ダーツと1万年に及ぶデュエルモンスターの因縁を断ち切るために!


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