転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

アストラルを助ける為、ついにアストラル世界へと乗り込んだ遊馬…彼が青の世界で目にする真実とは…?


それでは、最新話をどうぞ!


遊馬、青の世界へ〜アストラル世界の真実〜

「うおおおっー!!!」

カイト達によってアストラル世界へと送り出された遊馬は赤い光を纏い、異次元トンネルの中を飛び続けていた…。

 

 

「っ…?あの光は…!?」

しばらくトンネルを進んだ遊馬の前に眩い光が現れる、その光を通り抜けた先で目にしたのは…無数の「銀河」だった…。

 

 

「ここは…もしかして『世界の狭間』って奴か…?」

遊馬は以前、遊海の言っていた事…『世界は無数にある』という言葉を思い出した、目の前には数え切れない程の『世界』が浮かんでいたのだ…。

 

「いったい…アストラル世界は何処にあるんだ…!?」

無数の世界を前に戸惑う遊馬…その時。

 

キィン─…

 

「うわっ!?」

遊馬の周りに虹色の粒子が現れる、その光は遊馬の周りを何回か回るとその正体を現した。

 

《クリクリ〜!》

 

「お前は…父ちゃんの使ってた『虹クリボー』!!」

遊馬の前に現れたのは額に虹色の宝石を持つモンスター『虹クリボー』の精霊…父・一馬の持つモンスターの1体だった。

 

 

「お前…なんでこんな所に?」

 

《クリクリ〜…クリー!》

 

「あっ!?待ってくれ!…もしかして…アストラル世界に案内してくれるのか─!?」

虹クリボーは「付いて来て!」と言うかのように飛んで行く…。

 

「サンキュー、虹クリボー!アストラル世界まで連れて行ってくれ─!!」

遊馬は虹クリボーを急いで追い掛けた…。

 

 

 

 

Side???

 

 

【……やはり来たか…人間よ…】

青い水晶の浮かぶ、清廉な世界…その王宮に光の化身のような人影が現れる…。

 

【この世界には…お前は…お前の持つ『カオス』は不要なのだ…!】

光の化身はアストラル世界の空を睨んだ…。

 

 

Sideout

 

 

 

 

「ん…んん…?ここは…」

アストラル世界突入の衝撃で気を失っていた遊馬が意識を取り戻す、そこは幻想的な青の世界…その静かな海辺だった。

 

「ここが、アストラル世界……おおっ!?なんじゃこりゃ…!!」

辺りを見回した遊馬は驚愕する…目にしたのはおそらくアストラル世界の「街」、その街の建物は全て天を衝く高さの塔…その中心には王宮のような一際大きい塔がそびえ立っている…。

 

「あれがアストラル世界の街…ん…?なんだコレ…枯れてる…のか?」

アストラル世界の街に目を奪われていた遊馬は足元を見る、そこには枯れかけた蔦のような植物が広がっている…それだけではない、遊馬の周りにも街にあるような塔があったのだが…その全てが廃墟と化していたのだ。

 

 

「街の方はあんなに綺麗なのに…まるで廃墟みたいだ…どうして…?」

探検家としての性なのか、遊馬は無意識に蔦に触れる…その時だった!

 

キィン─

 

「な、なんだ─!?」

遊馬が蔦に触れた瞬間、その場所から暖かい光が全体に広がっていく…そしてみるみるうちに蔦に生命力が戻り、花が咲いていく…!

 

「触っただけ、なのに…?いったい何─」

 

ビシャーン!

 

「どわあああっ!?」

遊馬が自分の起こした現象に戸惑うさなか…突然、遊馬に向けて稲妻が襲い掛かった!

 

 

 

「こ、今度はなんだってんだ─!?」

 

【…ツクモ・ユウマ…だな?】

 

「な、なんだお前は!?」

遊馬に襲い掛かった稲妻の正体…それは光の化身のような人影だった…!

 

【お前は…()()()()()()()()()()()()、排除する…!】

《ガルルル…!!》

 

「お、おい…!?ちょっと待てよ!?オレは…!」

光の化身は遊馬に対して強い「敵意」を見せ、無数の獰猛なジャッカルを呼び出した!

 

《ガルルル…!ワォーン!!》

 

「オレは戦いに来たんじゃないんだって─!?」

遠吠えと共に無数のジャッカルが遊馬へと襲い掛かる!

 

 

キィン─!

 

【なにっ?貴様は…!】

 

『遊馬!一旦引け!』

 

「ゆ、遊海!?」

ジャッカルが遊馬に襲い掛かる瞬間、カルトゥーシュが輝き…遊海の幻影が現れる!

 

 

 

『俺はカルトゥーシュの思念体だ…少しでも時間を稼ぐ…今は逃げろ!』

 

「わ、わかった!」

遊海の思念に庇われた遊馬は海に向かって走り出した!

 

 

【逃さぬ…!】

 

『それは俺のセリフだ!疑似宝具展開…妄想幻像(ザバーニーヤ)!』

 

《がうっ!?》

光の化身を足止めする為に遊海の幻影は無数に分身し、立ち塞がる!

 

【くだらぬ…!残留思念如きが私を阻めると思うな!!】

 

『っ─!?そりゃ、そうだよ、な…!』

無数の分身にジャッカル達は立ち竦んだが…光の化身の電撃によって全て薙ぎ払われてしまった…。

 

 

()()()()…何故、幽閉しているはずのお前がいるかは知らん…だが、邪魔立ては許さぬ】

 

『シー、カー…?だれ、だ…よ…──』

光の化身は遊海の幻影を誰かと勘違いする…幻影の消滅を確かめた光の化身はその身を光に変え、遊馬を追った…!

 

 

 

《クリボート!クリクリ〜!!》

 

「くっそぉ…!Ⅴの言ってた通りだ…!アストラル世界はオレを歓迎してくれてねぇ…!」

虹クリボーの変身した船で海へと逃げた遊馬はⅤの言葉を思い出していた…。

 

 

「とにかく、あの光ってる奴から逃げッ─!?追い付いて来た!?」

 

【………!】

船の前に10m程の巨人となった光の化身が現れる!

 

「面舵いっぱい─!!ゲッ…囲まれてる─!?」

すぐに逃げようとする遊馬だったが…光の化身は分身し、遊馬を取り囲む!!

 

 

【【【───!!】】】

 

「まずっ…!?」

 

《クリボール!!》

遊馬を捕える為に手を伸ばす光の化身…だが、間一髪で虹クリボーが潜水形態となり、水中に逃れる!

 

 

「す、すごいぜ!虹クリボー!…って、また─!?」

 

【──!!】

一息ついたのも束の間…追ってきた光の化身が髪らしき光の束を伸ばし、クリボールを壊してしまう!

 

 

「ごぼぼ─!?」

 

《クリ…ボーガイ!!》

 

【むっ─!?】

再び遊馬に襲い掛かる光の化身…だが、虹クリボーが吐き出した蛸墨ならぬクリボー墨で遊馬達を見失ったのだった…。

 

 

 

…………

 

 

 

「ぷはっ…!?た、助かった……」

 

《クリクリ〜》

なんとか追手から逃れた遊馬は虹クリボーによって海底洞窟へと導かれた…。

 

 

「なぁ、虹クリボー…アストラルの居場所を、知らないか…?知ってるなら教えてくれ…!」

息を整えた遊馬は虹クリボーに問いかける、虹クリボーは父からの使いだと信じていたからだ…。

 

《……クリトーエイ!》

遊馬の言葉を聞いた虹クリボーは目から光を放つ…その光は空中に投影され、ある人物を映し出した!

 

 

─久しぶりだな、遊馬─

 

「と、父ちゃん!!やっぱりアストラル世界にいたのか…!!」

投影されたのは遊馬の父・九十九一馬の姿だった…父の姿を見た遊馬は思わず映像に走り寄る…。

 

 

─遊馬、お前の事だ…コレを見たら感極まって泣き言の1つや2つも言っているだろう…だが、これは虹クリボーに託した『映像』だ…今は時間が惜しい、私の話をしている暇はない─

 

「父ちゃん…」

一馬の映像は遊馬の様子を言い当てながら話を続ける。

 

 

─遊馬、一刻も早くアストラルを救え…アストラルはこの世界にとっての「悪」…『カオス』と判断された、彼はもうすぐ…その存在を消されるだろう─

 

「なんだって!?」

 

─虹クリボーがアストラルの居場所を教えてくれる…遊馬、アストラルを救えるのは…お前だけだ…!かっとビングだぞ、遊馬…!─

 

「父ちゃん!!」

優しい笑顔を浮かべながら一馬の映像はそこで終わった…。

 

 

「……アストラルを消させてたまるか…!虹クリボー!頼む!!」

 

《クリクリ─!!》

父の言葉を聞いた遊馬はアストラルを救う為に走り出した…。

 

 

 

 

「うおおおっ!!頼むぜ『ゴブリンドバーグ』!アストラルの所へ─!!」

 

《クリー!》

遊馬は喚び出したゴブリンドバーグに掴まってアストラル世界の空を翔け抜ける…虹クリボーはアストラル世界の中心へと向かっているようだった…。

 

 

《クエエーッ!!》

 

「っ─!?またかよ!?」

しかし、中心へ向かうのは簡単な事ではない…無数のハヤブサ型のモンスターが遊馬に襲いかかり…ゴブリンドバーグと共に墜落してしまう!

 

 

「うわあああっ!?」

 

《クリクリ!!》

 

「あっだぁ!?」

地面に叩きつけられる寸前、虹クリボーがクッションとなるが…遊馬は強かに腰を強打する…。

 

 

【………】

 

「ぐっ…またお前かよ!?しつこいぞ!!」

 

【お前はこの世界に存在してはならぬ者…!】

痛みで腰をさする遊馬の前に光の化身が現れる…!

 

 

「な、なんなんだよ!さっきから…!オレはアストラルを助けに──」

 

【問答無用!!】

 

「うおあああああ─!?」

なんとか光の化身の説得を試みる遊馬…だが、光の化身は耳を貸さず…再び稲妻を放ちながら遊馬へと襲い掛かる!!

 

「じ、冗談じゃねぇ!!オレは絶対にアストラルを助け─!!」

 

ビシャーン! ガラガラガラ!!

 

 

「しまっ…!?うわあああああ!?」

必死に稲妻を避ける遊馬だったが…稲妻によって走っていた橋が崩落…底の見えぬ穴へと落ちてしまった…。

 

 

 

 

 

『この子が…彼の言っていた「正しきカオス」を持つ者…アストラル世界を救う勇者…!』

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、うぅ…オレは…」

 

《クリクリ…》

 

「虹クリボー……ここは…?」

気絶していた遊馬は意識を取り戻す…目覚めた場所は綺麗なステンドグラスがある『教会』のような場所だった

 

 

『ここならば…少しの間、追手から逃れる事ができます』

 

「えっ…アンタは…?」

教会に優しげな女性の声が響く、すると遊馬の前に光の玉が現れ…長い髪を持つ、アストラルのような青白い肌の女性へと姿を変えた…。

 

 

 

『私はエナ…アストラル世界に生きる者です』

 

「エナ…?じゃあ、アンタがオレを助けてくれたのか…?」

 

『ええ、()()は貴方の事を待っていました…貴方に助けてほしい者達がいるのです…!』

 

「助ける…?わわっ!?」

エナの言葉と共に遊馬の周りに無数の光の玉が現れる、その光はエナと同じアストラル世界の住人達…だが、その体は所々が罅割れてしまっていた…。

 

『皆、この世界の者達です…そして皆「病」を患い、このままではその命の光が輝いている時は…そう長くないでしょう…』

 

「そんな…!?でも、オレに何ができるんだ…?遊海直伝の回復魔法は少し使えるけど…」

 

『いいえ…()()()()()()()、それだけでいいのです』

 

「触れる…?あっ!?」

アストラル世界の病人を前に戸惑う遊馬だったが…エナの言葉で1つの可能性を思い付く、自身が触れて生命力を取り戻した植物のように…彼らも治るのではないかと…。

 

 

『お願いします…!』

 

『……!』

 

「えっと…こう、か…?」

 

キィン─

 

遊馬が人々の中から歩み出た子供の手に優しく触れる…すると暖かな光が子供を包み、罅割れが塞がっていった。

 

 

「これは…!?」

 

『貴方から「カオス」の力を分けてもらったのです』

 

「カオスの力を…?」

『カオス』…それは遊馬にとって馴染みのある言葉だった、アストラルとの絆で生まれた『CNo.』…そしてバリアンの操る力としての『カオス』の事を…。

 

 

『このアストラル世界はあらゆる悪も憎しみも存在しない「潔癖な世界」…遥かな昔アストラル世界にもカオスは存在しました、それが数千年前…カオスをもつ魂を全て追放し、出来たのがバリアン世界…』

 

「待てよ…それじゃあ…!?」

 

『はい…バリアン世界とアストラル世界は元々、1つの世界だったのです』

 

「そんな…!?」

エナから語られたアストラル世界の真実に遊馬は驚愕する、今でこそ敵対する2つの世界…しかし、その根本は同じ世界だったのだ…。

 

 

『…「カオス」という自分の欲望の為に生きる力、それが無くなればアストラル世界はランクアップすると信じてかつてのアストラル世界はカオスを切り捨てました…でも、それは間違いでした…!「カオス」の中には『誰かを護りたい』『誰かの為に生きていきたい』…そう願う心も含まれていたのです…!』

 

「それって…」

エナの言葉に遊馬は思い当たる事があった、かつて…出会ったばかりのアストラルは記憶を失っていた事もあるが、どこか『堅い』性格だった…。

…だが、遊馬と共に過ごし…記憶を取り戻すにつれ、遊馬に似た友を想う優しい性格へと変わっていった…それは遊馬と過ごす中で『カオス』に触れていたからだったのだ。

 

 

『それこそが生きる力であり、原始的な()()()()だった……でも、それを失ってしまった為にアストラル世界の力は弱まってしまったのです…』

 

「それじゃあ、あの廃墟はそのせいで…」

遊馬がアストラル世界に来て最初に目にした廃墟…それはアストラル世界が衰退した結果だった…。

 

 

「でも…だったら、みんなで力を合わせてなんとかすればよかったんじゃないのか…?」

 

『それができなかったのです…アストラル世界はカオスを追放し、ただ「ランクアップ」を目指す存在…アストラル世界の「管理者」エリファスを作ってしまった…!』

 

「エリファス…?」

 

『貴方を追っている「光の化身」…それがエリファスです、彼はこの世界の象徴…ランクアップを目指す機械のような者なのです』

遊馬を追っていた追跡者…それはアストラル世界の「カオス」を排除する事に「固執」した管理者だった…。

 

 

 

「エリファスっていうのを自分達で作って…それで追い詰められて…!なんとかならないのかよ…!!」

 

『私達もかつてはエリファスをなんとか説得しようとしました…しかし、彼は耳を貸す事はなかった…!』

 

『エナ、そこからは…私が語りましょう』

 

「えっ…?」

教会に威厳のある男の声が響く…それと共に教会のステンドグラスの前に一様に白いローブを纏った4人の男達が現れた。

 

 

『あなたを待っていました、アストラル世界を救う「勇者」よ…我が名はアクル、かつてエリファスに戦いを挑んだ者です』

 

『…彼らは「五命星」、エリファスを説得し…アストラル世界を良い世界にしようと導いてくれる…私達のリーダーなのです…』

 

「アストラル世界の、リーダー…」

右目にモノクルを掛けた男が遊馬に語り掛ける…それを補足するようにエナが彼らの事を説明した…。

 

 

「エリファスに戦いを挑んだって…どうやって…?」

 

『我らがエリファスに立ち向かい、「五命星」を名乗ったのは…数十年前、ある1人の「英雄」がこの世界に流れついた時まで遡ります…』

 

「英雄…?」

そしてアクルは語り始めた…かつて、アストラル世界に起きた希望の戦いを…。

 

 

 

『「カオス」を失い、弱っていくアストラル世界…そんな時にある男がアストラル世界に流れ着き、エナが彼を助けました…その「彼」は記憶を失い、自分が何者だったのかもわからないのに…その身に強い「カオス」を宿していました……本当ならばアストラル世界に来るはずではない者…でも、彼は危機に瀕した我らにカオスを分け与え…助けてくれた…』

 

「アストラル世界に来た…カオスを持つ男…」

 

『彼は今の貴方のようにアストラル世界の窮状を聞き、エリファスに立ち向かう為の仲間を集った…そして、エナに私…そして私の後ろにいるガクル・パリダ・デクルと共に王宮へと乗り込み、神聖なる「決闘」をエリファスに申し込んだ……しかし、エリファスは強かった…!!』

 

 

 

 

数十年前……

 

 

 

 

「ぐああああっ─!?」

 

『『『『シーカー!!』』』』

 

シーカーLP0

 

エリファス WIN

 

王宮に悲痛な叫びが木霊する…アストラル世界を救う為にエリファスに立ち向かった『英雄』シーカー…だが、エリファスは強く…彼は返り討ちになってしまった…。

 

 

 

【その程度か?英雄と呼ばれし「カオスの罪人」よ…やはり、アストラル世界には「カオス」は不要なのだ…】

 

「く、そ…!」

冷徹に致命傷を負ったシーカーを見下すエリファス…地に伏せた英雄は言い返す事もできなかった…。

 

 

 

『やめるのですエリファス!何故わかってくれないのです!!これ以上「カオス」を排斥し続ければこの世界は滅びてしまう!!それは貴方も分かっているでしょう!?』

右目にモノクルを掛けた男…アクルがエリファスに叫ぶ、だが…エリファスは耳を貸す事はない…。

 

 

【私はこの世界の理想を求める者…ならば滅びる前にさらなるランクアップを遂げ…忌まわしきバリアン世界を滅ぼすのみ…】

 

『その考えは破綻している!ランクアップすればこの世界の力は…貴方の力は確かに増すだろう!だが、他の住民達はどうなる!?我らはもう…限界だ!』

アクルの言葉を支持するように赤いサングラスを掛けた青年・パリダが声を荒らげる。

 

 

【限界…?何をいう!お前達がさらなるランクアップを望んだからこそ、私はこうして存在している!その言葉は私にではなく、この世界への叛逆となる!罰を受けるがいい!!】

 

『っ…!!』

エリファスはエネルギーを溜め、裁きの稲妻を放つ!

 

 

 

「させ、るかぁぁ!!ガッ──!?」

 

『『『シーカー!?』』』

放たれた稲妻を満身創痍のシーカーが受ける…倒れ伏した彼に仲間達が駆け寄る…。

 

 

 

【しぶとい男だ…その身に宿る『カオス』がさせるのか?お前達はこの世界に相応しくない者達だ…このまま消えるがいい…】

再びエリファスがエネルギーを溜める…!

 

「っ…取引をしようエリファス、こいつらを扇動したのはオレだ…オレが全ての元凶だ…!オレを殺せ…!その代わり、こいつらを見逃してくれ…!!」

 

『シーカー!?何を言うのだ!!我らはお前に希望をみた!だからこそ…』

 

「…オレは、お前達を守りたい…だから、何も言わないでくれ…!」

シーカーは逆立った髪の青年・ガクルを退け、エリファスと相対する…。

 

 

【…その身に全ての責を背負うか…確かに、お前が全ての元凶…そしてそのお前を招いてしまった私にも責任の一端はある……いいだろう、その提案を受け入れよう】

 

「…感謝する」

シーカーは腕を広げ、目を閉じる…。

 

【ただし、お前にはただ死ぬより辛い目にあってもらう…それがお前への罰だ、大罪人シーカー…私と共に来てもらうぞ】

 

シュイ…ガシャン!!

 

「ぐっ…!?」

シーカーを光の帯が拘束する!!

 

『シーカー!!』

 

仮面を着けた男・デクルが囚われたシーカーへと手を伸ばす…だが、その手は届かない…。

 

 

「っ…我が同志よ、人々を頼む…必ず…『希望』は訪れる…!諦めるな─!!」

そう言い残してシーカーは人型を失い、光の玉となってエリファスの手に収まる…。

 

【…『希望』か、この世界が希望そのものだというのに何を言うか、さらばだ『五命星』…いや、『四命星』よ…次はないぞ】

エリファスはそう言ってアクル達を王宮から追い出した…。

 

 

 

 

「(すまない、同志達…名も知らぬ『君』…だが、オレは諦めない……たとえ、どんな責め苦に遭おうと…『希望』を捨ては…しない…!)」

遠のく意識の中、シーカーは希望を捨てる事はなかった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

Sideout

 

 

 

 

『我らを庇い、シーカーはエリファスに囚われてしまった…私達アストラル世界の民ははそれ以後王宮に入る事もできず…日々を細々と生きるしかなかった…!!』

 

「アクル…」

悔しげにローブを握り締めるアクル…その様子を見た遊馬はシーカーという『英雄』がどれほど頼りされていたのかを感じ取った…。

 

 

『遊馬…今がアストラル世界を変える最後のチャンスなのです…!あなたに世界を背負って欲しいとは言いません……ですが、あなたの持つ正しい「カオス」の力をエリファスにぶつけてほしいのです!!』

 

「アクル…オレはアストラルを助ける為にアストラル世界に来たんだ…でも、みんなの話を聞いてわかった…!!オレはアストラルを救うだけじゃない…この世界だって変えてやる!!」

 

『遊馬…感謝します…!』

遊馬は胸に手を当て、アクルやエナに宣言した…この世界を救うと…!

 

 

「まずは…できる事からだな!みんなで手を繋いで輪になってくれ!オレの『カオス』を分けてやる!!」

 

《クリクリ〜!》

決意を固めた遊馬の周りを虹クリボーは嬉しそうに舞い飛んだのだった…。

 

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