転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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Badend Blossom

意識が朧げになっていく。

 

 

 

 

 

体を灼く痛みも、血が流れ出ていく喪失感も感じない。

 

 

 

 

 

 

壊れかけの肉体を離れた白波遊海の『魂』は…ただ堕ちていく…。

 

 

 

 

 

1秒が1000秒に

 

 

 

 

 

1000秒は1日に

 

 

 

 

 

 

死の足音が迫る中、引き伸ばされていく時間…

 

 

 

 

 

 

白波遊海は怪物の『裡』へと飛び込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『■■■……すまない、オレのせいだ……!オレのせいで、この世界は…!!』

 

 

 

【貴方のせいじゃない!!私達が、私達みんなが、世界の『破滅』を呼び寄せてしまったんです…!!】

 

 

 

『…探そう、世界の運命を変えられる…もう1人の「不動遊星」を…!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ようやく、見つける事ができた、未来を救う英雄を…!』

 

 

『長い旅でしたね…●●さん』

 

 

「…まさか、貴方は…!」

 

 

『はじめまして…いや、久しぶりだな()()()()、俺は●●●●…お前を助けにきた…決闘者だ』

 

 

「ああ…ああ…!!これで、世界は…!!」 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『結局…未来は変えられなかった…!オレのしてきた事はいったい…いったいなんだったんだ!?』

 

 

 

【…●●さん…大丈夫…まだ私がいます…子供を作りましょう…そうすればきっと…】

 

 

 

『新世界のアダムとイヴになる…か、それが、最後の手段だなぁ…』

 

 

 

 

【●●さん…実は内緒にしてた事があるんです…】

 

 

 

『うん…?』

 

 

 

【実は…私…──】

 

 

 

『えっ…?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─熱い─

 

 

 

──熱い…熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──…なんで…?──

 

 

 

 

 

 

──なんで、貴方は……──

 

 

 

 

 

 

──私を1人にしたの?──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──なんで、()()()()()()()()()()()()()…?──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──許さない……許さない…!!──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

AAAaaaa……AAAAA──!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『な、なんだ!この怪物は!?』

 

 

 

『チィ…!良からぬ事態にも程がある!!』

 

 

 

【七皇達よ!お前達の命、俺が預かる!現われろ!!『CX冀望皇バリアン』!!】

 

 

 

──なんで…?なんで邪魔するの?私は…帰りたい…アノヒトの所に…アノヒトと、一緒に……──

 

 

 

 

 

 

 

【ぐっ…!これで、終わりだ!お前を…封印する!!ランド・チャリオッツ・スラッシュ!!】

 

 

 

 

 

A…AAAAAAAAAA──!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──暗い……やだ……やだ…!──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──わたしを…ひとりに……しないで──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは1人の『怪物()』の記憶

 

 

 

 

救いのない「悲劇(死後)」の末路

 

 

 

 

全ては『終焉(オワリ)』へと向かう…。

 

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

「っ、いま、のは……!?」

ネームレスの極光が直撃する直前、遊海は「千年玉」の力によってネームレスの精神世界へと飛び込んだ。

そして深層意識…『心の中心』に到達する刹那、遊海は怪物の記憶の断片を垣間見た……それは、遊海にとって予想だにしない……受け入れ難い『真実』だった。

 

 

 

 

【誰ですかぁ…?私の心に土足で入ってくる()は……】

 

「っ…!?」

遊海が辿り着いたのは『漆黒の玉座』…全てが『黒』で埋め尽くされた城に気怠げな…しかし、威圧を感じさせる声が響く。

 

 

【まぁ、いいや……この世界に来た時点で貴方は私の()()に過ぎないのだから…!】

玉座のある上段から声が響く…しかし、そこにあったのは玉座ではなく、『漆黒の蕾』…それが徐々に開いていく…。

 

 

 

それは女だった。

 

透き通るような白く、長い髪を持ち…妖艶な身体に影が纏わりついたような黒いドレスを纏っている。

 

 

その死人のように白い顔には赤黒い血管が罅割れのように浮かび上がり、紅い瞳で遊海を見下している…。

 

 

 

そしてその顔は……あまりにも遊海の愛する女にそっくりだった。

 

 

 

 

「お前…まさか…!!」

 

【あれ…?何処かで会った事、ありましたっけ?私はあなたみたいなフツメンは知らないんだけど…】

 

「翠…お前は、『ミドリ』なのか!?」

 

遊海は即座にその正体に気付いた…。

 

怪物・ネームレスの正体……それは『破滅の未来』で死亡した『シラナミ ミドリ』が転生……魔物へと変じた姿だったのだ…!

 

 

 

 

 

【ミドリ…?誰ですか?私は……う〜ん……BB…!今思い付いたわ!BBと呼びなさい、適当だけど】

 

「っ…!!」

ミドリ…否、BBは遊海を小馬鹿にする態度でそう名乗る…。

 

 

【ちょうど良かった…ずっと退屈してたんだぁ…!身体は勝手に動くし、玩具(オモチャ)はすぐに壊れちゃうし……でも、アナタも壊れかけ?……なら、すぐに壊してあげる…!】

 

「……『何故』、とは聞かない……どうして、そこまで堕ちたんだ…!」

 

【堕ちた…?違うわ…私は()()()()()…!よく覚えてないけど、裏切られ…殺されて…気づいたらこんなバケモノになっていた……だから復讐するの!全ての人間に…全ての世界に!!】

気怠げに復讐を…全ての破壊を望むBB…そこに本来の彼女の持つ「優しさ」は残っていなかった…。

 

 

「っ…!?違う!それは違う!!お前は()()()()()()!!お前を救おうとした『男』がいた!お前の為に世界の敵になった()鹿()がいた!!お前は…!!」

 

【うるさいなぁ…私はそんな奴知らない…なんだかアナタの話を聞いてると虫唾が走る…!】

 

「くっ…!!」

遊海はBBに彼の伴侶たる男の話を聴かせる…しかし、彼女は聞く耳を持たない…!

 

 

「堕ちて…狂って…ドン・サウザンドに操られているのか…!!ラプラス……お前の想い…お前の力を……貸してくれ…!!」

失意の中で命を落としたラプラス…その想いを糧に、遊海はデュエルディスクを呼び出す!

 

 

【あら…?私とデュエルするの?貴方の命…そこまで保つかしら…?】

 

「ミドリ…いや、BB!俺は…お前を救う!復讐に囚われたお前を…救い出す!!」

 

【救う…?勝手な事言わないで…お前が…お前達人間が…!私をこんな姿にした癖に─!!】

 

BBは怒りを…遊海は悲しさと希望を抱き、対峙する…人間界の命運を賭けた決闘が始まった…!!

 

 

 

 

 

「【デュエル!!】」

 

 

 

 

遊海LP4000

BB LP4000

 

 

 

 

 

「俺のターン、ドロー!」

「手札からレフトペンデュラムスケールにスケール1の『クリフォート・ツール』を、ライトペンデュラムスケールにスケール9の『クリフォート・アセンブラ』をセッティング!!」

遊海の背後に光の柱が現れ、黄色と紫色の核石を持つ機械が現れる!

 

 

「『ツール』のペンデュラム効果発動!800ライフを払い、デッキから『クリフォート・ゲノム』を手札に加える!」

 

遊海LP4000→3200

 

 

「スケール1の『アセンブラ』とスケール9の『ツール』でペンデュラムスケールをセッティング!!我が魂を守りし大いなる力よ、今こそその力を示せ!ペンデュラム召喚!手札から現れろ!レベル6『クリフォート・ゲノム』『クリフォート・アーカイブ』!!」

遊海の頭上に時空の穴が開き、緑色とオレンジ色の核石を持つ機械達が現れる!

 

ゲノムATK2400→1800 ☆6→4

 

アーカイブATK2400→1800 ☆6→4

 

 

「特殊召喚されたクリフォートモンスターは攻撃力1800、レベル4になる!!さらに装備魔法『機殻の生贄』を『ゲノム』に装備!装備モンスターは2体分のリリースとして扱える!私は2体分のリリースとなった『ゲノム』と『アーカイブ』をリリース!力を貸してくれ…相棒!!いでよ!我が魂!『アポクリフォート・キラー』!!」

2つの核石が天に昇る…そしてクリフォートの王たる巨大要塞が顕現する! ATK3000

 

 

─いきましょう、マスター…あの魂を救う為に…─

 

「彩華……ありがとう」

その『キラー』に『彩華』の心は無い…それでも、その魂は遊海と共にある…!

 

「墓地に送られた『機殻の生贄』の効果発動!デッキから『クリフォート・シェル』を手札に加える!さらに『キラー』の効果発動!1ターンに1度、相手は手札・フィールドからモンスターを墓地に送らなければならない!」

 

【ふふっ…私は手札の『ヴェルズ・ヘリオロープ』を墓地へ…!】

 

墓地送り 

 

ヴェルズヘリオロープ

 

 

 

「『キラー』は相手のレベル・ランク10より低いモンスター効果、魔法・罠の効果を受けず…フィールドの特殊召喚されたモンスターの攻守は500下がる…!俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド!さらに『アセンブラ』のペンデュラム効果発動!このターンリリースしたクリフォートモンスター1体につき1ドローできる!2ドローだ!!」

 

 

遊海LP3200

キラー (ツール・アセンブラ)伏せ1 手札3

 

 

 

 

【なんだろう…()()…アナタの手が……アナタの動きが…!】

 

「っ…!?」

BBの右手に闇が集う…!

 

 

 

 

【私のターン…ドロー…!】

【魔法カード『大嵐』を発動!フィールドの魔法・罠を全て破壊する!】

 

「っ…!!」

フィールドに嵐が吹き荒れ、ペンデュラムスケールと伏せられた『一回休み』が破壊される!

 

 

【ああ…魔法扱いなんだ、ペンデュラムカード…まぁ、いいや!相手フィールドのモンスターが私の場のモンスターの数より多い時、手札の『ヴェルズ・マンドラゴ』は特殊召喚できる!】

闇に侵された植物が現れる! ATK1550→1050

 

 

【そして『ヴェルズ・アザトホース』を召喚!】

『ワーム』の死骸が集まった異形のモンスターが現れる! ATK750

 

 

【私はレベル4の『マンドラゴ』『アザトホース』でオーバーレイ、エクシーズ召喚!闇に飲まれし哀れな龍よ…生者を凍てつかせよ!『ヴェルズ・オピオン』!】

闇に飲まれし『グングニール』の成れの果てが現れる! DEF1650→1150

 

 

【『オピオン』の効果発動!ORUを1つ使い、デッキから魔法カード『侵略の汎発感染』を手札に加える!そして『オピオン』がいる限り、相手はレベル5以上のモンスターを特殊召喚できない…カードを2枚伏せて、ターンエンド!】

 

BB LP4000

オピオン 伏せ2 手札1

 

 

 

 

「俺のターン、ドロー!」

「『キラー』の効果発動!相手は手札・フィールドのモンスターを墓地へ!」

 

【じゃあ…フィールドの『オピオン』を墓地へ!】

 

「っ…?(エクシーズモンスターを墓地へ…?何を狙ってる…?)なら、魔法カード『召喚師のスキル』発動!デッキからレベル5の通常モンスター『クリフォート・ツール』を手札に加える!」

躊躇なくオピオンを墓地に送ったBBを警戒しながら、遊海はターンを進める…!

 

 

「レフトペンデュラムスケールに『ツール』をセッティング!さらにライトスケールにスケール1の『アーカイブ』をセッティング!」

再び光の柱が立ち上がる!

 

 

「ペンデュラム召喚!エクストラデッキから現れろ!『ツール』!『アセンブラ』!『ゲノム』!『アーカイブ』!」

 

【罠発動!『奈落の落とし穴』!攻撃力1500以上のモンスターが召喚・特殊召喚された時、そのモンスターを破壊し、除外する!】

 

「し、しまった!!」

異次元の扉が開きクリフォート達が現れる…しかし、地面から伸びた手に全て引き込まれてしまった…。

 

 

 

【あはは!大漁だ!ぜ〜んぶ除外しちゃった!】

 

「くっ…バトルだ!『キラー』でダイレクトアタック!」

 

【あっはははははは!!】

キラーの攻撃が直撃するが…BBは狂ったように笑う…!

 

BB LP4000→1000

 

 

「俺は…カードを1枚伏せ、ターンエンドだ…!」

 

遊海LP3200

キラー (ツール・アーカイブ)伏せ1 手札1

 

 

 

 

【ああ…痛いなぁ…!でも、この痛みが…私の怒りを思い出させてくれる…!私を裏切った人への、怒りを!!】

 

「違う…違うんだ!!ぐっ…!?(不味い…身体、魂が…!!)」

完全に正気を失っているBB…必死に遊海は叫ぶが……魂に傷が入り、身体に亀裂が走る…!

 

 

 

 

【私のターン…ドロー!】

【あはは!プレゼントをあげる…!魔法カード『大欲な壺』を発動…!さっき私が除外したアナタの『ツール』『アセンブラ』『ゲノ厶』をデッキに戻して…私は1枚ドローする…!】

除外されたクリフォート達が遊海のデッキに戻る…!

 

【そして私は『レスキュー・ラビット』を召喚!】

ヘルメットを被ったウサギが現れる! ATK300

 

 

 

【ふふっ…カワイイウサギさん、私の為に飛び跳ねてね?『レスキューラビット』の効果発動!このカードを除外してデッキから2体の『ヴェルズ・ヘリオロープ』を特殊召喚!】

ウサギが異次元に消え、代わりに血に染まったエメラルドの戦士達が現れる! ATK1950→1450 ATK1950→1450

 

 

【そして私はレベル4の『ヘリオロープ』2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!闇に飲まれし神よ…生者を刈り取る魔神となれ!「ヴェルズ・タナトス」!】

神話の死神の名前を持つ、魔轟神の成れの果てが現れる ATK2350→1850

 

 

「無駄だ…!『キラー』の効果はプレイヤーに対する効果、『タナトス』では避けられない!」

 

【焦らな〜い、焦らなーい!私はさらに『死者蘇生』を発動!墓地の『オピオン』を特殊召喚!さらに魔法カード『エクシーズ・トレジャー』を発動!私の場にエクシーズモンスターが2体いるから2ドロー!】

堕ちた氷龍が復活する! DEF1650→1150

 

 

 

「2体の、エクシーズモンスター………まさか!?」

フィールドに並んだ2体のエクシーズモンスター…その様子を見た遊海に嫌な予感がよぎった…!

 

 

【ふふふ…あははは!!私はランク4の『タナトス』と『オピオン』でオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!】

 

「なんっ…!!?」

それは掟破りの『エクシーズモンスター同士のエクシーズ召喚』…!フィールドに闇の大爆発が起きる…!

 

 

001

 

 

【現れて…『i(イマジナリー)No.0』!光の失われた魂の末路、落ちて堕ちた哀れな魂の化身よ、今こそ光の世界に牙を剥け!『蛇身女神ゴルゴーン』!!】

 

《AAA…AAAA─!!》

それは現実世界で猛威を振るうBBの肉体…その腹部には終焉を意味する『0』が刻まれている…! ATK4000→3500

 

 

「『No.0』…!?ドン・サウザンドか…!!」 

遊海は直感した…このカードがBBを縛る『ドン・サウザンドの呪い』なのだと…!

 

 

【ふふふ…『ゴルゴーン』がエクシーズ召喚に成功したターン、相手はフィールドで発動する効果を発動できない…!バトルよ!『ゴルゴーン』で『アポクリフォートキラー』を攻撃!さらに効果発動!ORUを1つ使い、墓地の『ヘリオロープ』を除外!そしてその攻撃力分、自身の攻撃力をアップする!よって、1950アップするわ!】

 

「なにっ…!?」

ゴルゴーンがエメラルドの戦士を喰らい尽くす…!

 

ゴルゴーンATK3500→5450

 

 

【撃ち落とせ…!他者封印/万魔神殿(パンデモニウム・ケトゥス)!!】

 

「ガッ…!?があ"あ"あ"あ"あ"!!」

赤黒い光線が再びキラーを貫く…爆発に巻き込まれた遊海は城の壁に叩きつけられた…。

 

遊海LP3200→750

 

 

【ああ…その悲鳴、心地良いわ…!効果を使った『ゴルゴーン』が相手モンスターを戦闘破壊した時、私はそのモンスターの攻撃力分のライフを回復する…!】

キラーの破片がBBに吸収される…。

 

BB LP1000→4000

 

 

【私はカードを2枚伏せて、ターンエンド…!】

 

BB LP4000

ゴルゴーン 伏せ3 手札0

 

 

 

「ぐ……お……(うごけ、ない……一撃、で……くそ……)」

 

【あれ〜?もう終わりですかぁ〜?情けないですねぇ〜!アハハハハ!!】

ゴルゴーンの一撃を受けた遊海は立ち上がる事ができない…精神世界故に血は出ない……しかし、遊海が存在する為のエネルギーのほとんどを今の一撃が奪い去っていた…。

 

 

【なんでしたっけ?私を『救う』?…私は救いなんて求めてない…!暴れて暴れて…私を裏切った人を…この世界を滅ぼせれば…それでいいの!】

 

「……くっ…!!やらせ、ない…!それだけは、絶対にやらせない!!この世界はZ-ONEが…ラプラスが…あいつらが、命を賭けて…護った世界、なんだ…!!」

遊海は壁を支えに立ち上がる…全ては彼らが繋いでくれた『希望』を繋ぐ為に…!

 

【ゾーン?ラプラス?…知らないわ、私には関係ない話よ!さぁ、デュエルは続けられるのかしら…?】

 

「はぁ…はぁ…!翠…凌牙…璃緒…フォウ……俺に、最後の力を…貸してくれ…!!」

復讐の狂気に囚われるBB…その闇を祓う為、遊海は『最後の奇跡』を解き放つ!!

 

 

 

 

俺は…俺自身でオーバーレイ!!

 

【ん…?何をするのかしらぁ…?】

 

遊海は魂の炎を燃やす…その身体から紅蓮の炎が溢れ出す!

 

 

我が魂の焔よ!希望の光で闇を照らせ!!ファイナルエクシーズチェンジ!

 

紅蓮の炎が遊海を覆い…再誕する!

 

 

闇を抱き、希望を照らす!絆の戦士!NEXUS!!

 

それは赤い髪を逆立て、炎の刺繍が刻まれたコートを纏う『紅蓮の戦士』…遊海は変身不可能と思われた『NEXUSⅡ』へと進化したのだ…!

 

 

【変身した…?わーカッコイー!】パチパチ

 

 

 

『俺の、ターン!決闘者は、絆を繋ぐ!受け継がれし希望が…未来を変える!!シャイニング・ドロー!!』

光の軌跡と共に勝利を導くカードが創造される!

 

 

『スケール1「ツール」とスケール9「アーカイブ」でペンデュラムスケールをセッティング!ペンデュラム召喚!手札から「クリフォート・シェル」を!エクストラデッキから「アーカイブ」を特殊召喚!』

3度開かれた次元の扉から黒と緑の核石を持つ機械が現れる!

 

シェルATK2800→1800 ☆8→4

 

アーカイブATK2400→1800 ☆6→4

 

 

『さらに速攻魔法「揺れる眼差し」を発動!ペンデュラムゾーンの「ツール」と「アーカイブ」を破壊し、効果発動!相手に500ダメージを与え、デッキからペンデュラムモンスター「クリフォート・ツール」を手札に加える!』

 

【何がしたいのぉ…?】

ペンデュラムの柱から放たれた稲妻がBBに直撃するが、彼女は意に介していない…!

 

BB LP4000→3500

 

 

『俺は、レベル4の「シェル」と「アーカイブ」の2体でオーバーレイネットワークを構築…!エクシーズ召喚!!』

 

 

 

 

『現れろ!「No.∞」!俺が歩みし戦いのロード…今こそ未来を切り拓け!!『決闘の守護者(デュエル・ガーディアン)』!!』

時空を超え、魂の大剣が遊海の手元に現れる! ATK2500

 

【ああ…なんて綺麗な剣なのかしら…でも、その剣は痛いから嫌いなの…!永続罠『デモンズ・チェーン』を発動!『決闘の守護者』の効果の発動と攻撃を封印するわ!】

 

「っ…!!」

魂の大剣が鎖によって地面に縛り付けられる…!

 

 

『まだだ!!リバース魔法発動!「RUM-ネクサス・フォース」を発動!このカードはモンスター1体をランクアップさせ、カオス化させる!俺は「決闘の守護者」でオーバーレイ・ネットワークを再構築!カオス・エクシーズチェンジ!!』

 

【そんなカードを!!】

 

魂の大剣が戒めを破り、再誕する!

 

 

 

 

『顕現せよ!『CNo.∞』!俺の踏みしめた戦いの路よ!絆よ!!悪しき呪縛を打ち砕け!!「決闘の守護者(デュエル・ガーディアン)(かがやき)」!!』

希望の輝きが遊海の右手に集中…白銀の手甲が装着される! ATK2800

 

 

『「輝」が特殊召喚に成功した時、カードを1枚ドローできる!シャイニングドロー!!っぐ…!?』

 

バキバキ……バキン!!

 

再び軌跡を紡ぐ遊海…しかし、その1枚で限界を迎え…NEXUSは解除されてしまった…。

 

 

 

【あら…ヒーローごっこはもう終わり…?その消えかけた身体で何ができるの?】

 

「はぁ…はぁ…!勝利の、方程式は……完成してる…!!」

ダメージを受けたアストラルのように身体が明滅する遊海…だが、彼は限界のその先へ突き進む…!

 

 

「『輝』の効果、発動!ORUを1つ、使い…!相手モンスターの効果を無効にして攻撃力を0にし…その数値分、攻撃力をアップする!シャイニング・インパクト!!」

 

【なんですって!?】

遊海の希望の光がゴルゴーンの力を奪い去る!

 

 

ゴルゴーン ATK4000→0

 

守護者・輝 ATK2800→6800

 

 

「お前を蝕む、復讐の狂気…そして…ドン・サウザンドの呪いを打ち砕く!!『輝』で『ゴルゴーン』を攻撃!!」

遊海が希望の光を宿した拳を掲げて跳躍…ゴルゴーンに肉薄する!

 

【させない…まだ、終わらせない…!速攻魔法発動!「ハーフ・シャット」!『決闘の守護者・輝』の攻撃力を半分にして、このターン戦闘では破壊されなくする!!】

 

「なにっ…!?」

それは本来、自分のモンスターを守る為のカード…それを遊海に使う事で攻撃力を半減させる!

 

守護者・輝 ATK6800→3400

 

 

「それでも、呪いを…打ち砕く!!闇祓う光の拳(シャイニング・バスター)─!!」

 

【っあああああ…!!!】

光の拳はゴルゴーンの顔に直撃…頸から上を消し飛ばした…!!

 

BB LP3500→100

 

 

 

「思い出してくれ!BB…ミドリ!!お前を愛する男がいた事を!!お前は裏切られてなんかない…お前達は…!!」

 

【うるさい…うるさい!うるさい!!うるさい!!!私は愛されてなんかない……私は捨てられた…!私を裏切った奴を…世界を…私は許さない!!】

 

「っ…!!」

吹き飛ばされたBBに必死に叫ぶ遊海……だが、BBはさらに濃密な『闇』を宿す…!

 

 

【破壊された『ゴルゴーン』の効果発動!フィールドから離れたこのカードを素材として…新たなエクシーズモンスターをエクストラデッキから特殊召喚する!エクスターミネーション・エクシーズチェンジ!!】

 

「なんだって!?」

首を失ったゴルゴーンの躯が闇の渦に呑み込まれ…さらなる闇を呼び覚ます…!

 

 

001

 

 

【現われろ…『CiNo.0』!!闇へと堕ちた魂の末路…今こそ怨嗟の咆哮と共に世界を終焉に導け!『滅亡蛇神ゴルゴン』!!】

 

「嘘、だろ…!!」

BBのフィールドに紅き単眼と蛇の髪を持つ人類を滅亡に導く神が顕現する! ATK5000

 

 

「くっ…!!俺は、モンスターをセット…ターンエンド、だ…!!」

 

遊海LP750

決闘の守護者輝 セットモンスター 伏せ0 手札1

 

 

 

 

【私のターン…ドロー!】

【これで、終わりにしてあげる…『ゴルゴン』の効果発動!ORUを1つ使い、相手の手札とフィールドのカードを全て墓地に送り、ライフを1にする!!石化の魔眼!!】

 

「なん、だと!?ぐ、ぐああああ─!!!?」

紅き魔眼から石化の光が放たれる…それは遊海の全てのカードを石化させ、続けざまに襲いかかった無数の蛇が遊海諸共カードを粉砕した…。

 

遊海LP750→1

 

 

 

「っ……破壊、された『輝』の、効果…墓地のエクシーズモンスター『決闘の守護者』を、特殊、召喚…」

 

【しぶといですねぇ…いくら私でも呆れちゃいます】

遊海を守るように魂の大剣が突き刺さる! DEF2000

 

 

【とりあえず…その剣を壊しちゃいましょうか…!『ゴルゴン』で『決闘の守護者』を攻撃!デス・オブ・キュベレイ!!】

 

「まだ、だ…!墓地の『超電磁タートル』の、効果…!バトルフェイズを、終了…する!!」

遊海に放たれる魔眼の閃光がバリアに阻まれる!

 

 

【本当〜にしぶとい!しつこい!!私はターンエンド!】

 

BB LP100

ゴルゴン 伏せ1 手札1

 

 

 

 

 

「う、ぐ…(ダメだ…消える……存在が、保てない………死ぬ、のか……これで、終わり、なのか…?)」 

既に遊海の魂は崩壊し始めている…既に実体はなく、幽体も足先から空気に溶け始めていた…。

 

 

「(このターンで……勝たないと、みんな…死ぬ……みんな……遊戯………アテム……克也……海馬社長……俺は…託されたんだ、世界の、未来を……だから……だから……!!)」

 

 

キィン─!!

 

 

【なに…?】

既に腹部まで消えた遊海の姿……しかし、その右手が再び光を纏う…!

 

 

 

「おれの、ターン…シャイニング…どろー……!」

「おれは……『決闘の守護者』で…おーば……れ、い──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カタン……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【……なんだ、つまらないの……デュエルが終わる前に壊れちゃった】

城が静寂に包まれる……遊海はデュエルディスクを遺し、消滅した…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カタカタカタ……キィン─!

 

 

 

 

【なにっ!?】

 

それは突然の事だった、魂の大剣が震え始め…突き刺さった地面を中心に銀河が生まれる!

 

 

 

─1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築…シャイニング・エクシーズチェンジ─

 

 

 

 

─顕現せよ、『SNo.∞』……英雄の魂、枷より解き放たれ…今こそ、世界を…想いを繋ぐ『絆』とならん……『決闘の守護者(デュエル・ガーディアン)NEXUS(ネクサス)』─

光の大爆発と共にフィールドに人影が現れる、それは遊海の希望の極致『NEXUS』…消滅したはずの遊海の『魂』がモンスターとなって復活する! ATK4000

 

 

【お前…いま、確かに消滅したはず!?】

 

─…王への忠義の為、命を捨て『精霊』となった男がいた……仲間へ『希望』を託す為、死してなおその『魂』をカードに宿らせる勇士がいる……俺は、彼らに倣っただけだ─

動揺するBBにNEXUS…遊海は穏やかに告げる、遊海は全ての力を…1枚のカードに託した、BBを救い…仲間達を守る為に…。

 

 

【それでも…お前は『ゴルゴン』には勝てない!このカードは相手のカード効果の対象にならず、カード効果で破壊されない!】

 

─『NEXUS』の効果、発動…ORUを1つ使い、自身の攻撃力を倍にして…相手に与える戦闘ダメージを倍にする─

 

【なんですって!?】

NEXUSの背中に黄金の光を纏う翼が出現する!

 

NEXUS ATK4000→8000

 

 

─バトル、『俺自身』で悲しき魔獣『ゴルゴン』を攻撃、光の翼、空を駆け…希望の一撃は闇を祓う……NEXUSノヴァ─

 

それは『魂』の一撃…遊海は全ての光を解き放つ、それは黒の城を…魔神を…BBを包み込む、そして全てが光の中に消え去った…。

 

 

 

BB LP0

 

 

NEXUS WiN

 

 

 

 

 

 

─終わっ、た……これで、遊馬の帰って来る場所を…守れた……よかっ、た……─

デュエルを終え、地面に倒れ伏したBBを見た遊海は胸を撫で下ろす、その姿は足元から消え始めていた…。

 

 

 

─BB…お前は、お前達は()()()()()()()()…ちょっとした行き違いが、お前達の絆を断ち切ってしまった…世界を、滅ぼしてしまった…─

遊海は静かに涙を溢す…。

 

 

─ブルーノ…アンチノミーから聞いた、お前はラプラスとの新たな『生命』を宿していたんだと……無念だったはずだ、その命と共にお前は死んでしまった……そしてラプラスだけが、生き残った……奴は闇に落ちた、何十年も…百年近く苦しんで…奴は全てを踏みにじる道を選んだ……お前を蘇らせる為に…アイツは『悪魔』になった─

 

それは偶然、生前のアンチノミーだけが知っていたラプラスとミドリの真実…それを聞いた遊海は納得した…もし、自分がラプラスの立場だったら……自分も躊躇なく『悪魔』になっただろうと…。

 

 

 

─…安らかに、眠ってくれ…ゾーンも、ラプラスも……きっと、お前を……─

 

 

 

【待っている、と?…冗談が好きなんですねぇ…!】

 

─がはっ…!?─

消えかけた遊海の体に無数の『影』が突き刺さる、その全てが遊海の急所を貫いていた…。

 

 

【ありがとうございます、()()()さん…貴方のおかげで久しぶりに頭がスッキリしました…感謝です!】

 

─そん、な……何故…なぜ、たしかに、ライフを…0に……─

 

BBがゆっくりと起き上がる…そして傷付いた体が再生していく…!

 

 

【何か、勘違いしてません?まさか…()()()()()()()()()()()()()()()()…とか、思ってませんか?】

 

─ま、さか…─

 

【その通り!BBちゃんはバケモノになった代わりに()()()なのです!…だから、言ったでしょう?この世界に来た時点で貴方は『玩具(オモチャ)』なんだって…私の退屈を解消する為の暇潰しだったんだって!】

 

─そん、な……!?─

 

遊海の表情が絶望に歪む…遊海は決闘で怪物の『魂』を…BBを倒せば、全てを解決できると思っていた……しかし、それは間違いだった。

 

『神』の領域に足を踏み入れていたBBは既に…この世界の『理』を超越していたのだ…。

 

 

【ああ…その表情、本当に素敵…!安心してユウミさん…私達はずっと一緒…私の中で、今度こそ…永遠に…!私は貴方を愛してあげる…】

 

─…………(ダメだ…BBは、俺と…ラプラスを…)─

ハイライトを失ったBBの眼を見て遊海は気付いた…確かに『NEXUS』の一撃はドンサウザンドの『呪い』を砕いた。

しかし、それ以前に…BBは既に狂っていたのだ…遊海と『ユウミ』の見分けがつかないほどの『愛憎』に囚われていたのだと…。

 

 

【なにか言い残す言葉はある?ユウミさん】

 

─……すまない、みどり…─

 

 

グシャ!!……グチャ……ボキ……ゴクン……

 

 

 

【その言葉は()に対して?それとも『私』に対して…?まぁ…もう関係ないか!あはは…アハハハはハハハ─!!アハハハハハハハハハ!!!

 

 

 

 

 

遊海は影に貪り喰われ、怪物の贄となる……BBの笑い声が精神世界に響き渡った…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【さぁ…復讐を始めましょう…!私を裏切った…忌まわしい世界へ─!!】




登場オリカ紹介



iNo.0(イマジナリーナンバーズ) 蛇身女神ゴルゴーン

闇 悪魔 ランク0 ATK4000 DEF4000

見た目 名無しの怪物『魔獣体』と同じ姿

同じランクのエクシーズモンスター×2

このカードは『No.』モンスター以外との戦闘では破壊されない。
このカードはランク1としても扱う。

①このカードがエクシーズ召喚に成功した時発動できる。相手はこのターンのエンドフェイズまでフィールド上で発動する効果を発動できない。

②1ターンに一度エクシーズ素材を一つ取り除いて発動できる。自分の墓地のモンスター1体を除外し、その攻撃力分自身の攻撃力をアップする。この効果は相手ターンでも発動できる。この効果の発動後にこのモンスターが相手モンスターを破壊した時、その攻撃力分のライフを回復する。

③このカードがフィールドから離れた時に発動できる。エクストラデッキから「CiNo.0滅亡蛇神ゴルゴン」をエクシーズ召喚扱いで特殊召喚し、このカードをエクシーズ素材とする。





CiNo.0 (カオス・イマジナリーナンバーズ)滅亡蛇神ゴルゴーン

闇 悪魔族 ランク0 ATK5000 DEF5000

レベル12×5

このカードは「FNo.0蛇身女神ゴルゴーン」の効果でのみEXデッキから特殊召喚できる。
このカードは『No.』モンスター以外との戦闘では破壊されない。このカードはランク12として扱う。

①このカードは相手のカード効果の対象にならず、効果では破壊されない。

②1ターンに1度、ORUを1つ使い発動できる。相手のライフを1にし、手札・フィールドのカードを全て墓地に送る。

③このカードがフィールドを離れた時に発動できる。自分のライフを半分払う事でこのカードの元々の攻撃力を倍にして墓地または除外されたこのカードを特殊召喚する。

デザインイメージ

人類へ破滅を齎す『怪物』

カオスに飲まれた魂の『成れの果て』

愛憎の果てに狂った『復讐者』






SNo.∞ 決闘の守護者─NEXUS─

光 戦士 ランク0 ATK4000 DEF4000

見た目 遊海の究極体『NEXUS』と同じ姿

同じランクのエクシーズモンスター×3

このモンスターは自分フィールドの「No.∞」エクシーズモンスターの上に重ねる事でもエクシーズ召喚できる。
このカードは『No.』モンスター以外との戦闘では破壊されない。このカードはランク1として扱う。
①このカードのエクシーズ召喚は無効にならない。
②このカードが戦闘を行う時に発動できる。ORUを1つ使い、このカードの攻撃力は倍になり、このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。この効果は相手ターンでも発動できる。
③エクシーズ素材を持たないこのカードがフィールドを離れた場合に発動する。相手フィールドのモンスター1体を選んで墓地に送り、お互いにその攻撃力分のダメージを受ける。


デザインイメージ



白波遊海の覚悟の証

一瞬の奇跡

『俺自身がモンスターになる事だ』

どんな事をしても、翠を救う…例え…この身が滅びようとも…
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