転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
投稿間隔が空いてしまいすいません…FGOの新章をやってたり、ベクター対ナッシュの構想がなかなかうまくいかなかったり…ちょいとスランプ気味です…。
とりあえず…リハビリも兼ねて投稿してみたり…短くてすいません…。
『父さん…起きて…父さん…!』
「んむ……凌牙?どうしたんだ?」
とある夜、眠っていた遊海は小さな手に揺さぶり起こされる…遊海を起こしたのは毛布を抱きしめた幼い凌牙だった。
『…怖い夢を見たんだ…だから、一緒に寝てもいい…?』
「そうか…おいで、一緒に寝よう」
『うん…』
怖い夢を見たらしい凌牙…彼は少し震えながら遊海の布団に潜り込んだ…。
「(確か…子どもが怖い夢を見た時は…ゆっくり話すのがベストだって育児本に書いてあったな…)凌牙、どんな夢を見たんだ?」
凌牙達兄妹を引き取る前に参考書を読みこんでいた遊海は凌牙に優しく問いかける。
『……
「っ……そうか…」
凌牙の言葉を聞いた遊海は察した…それは凌牙達の心に刻み込まれてしまった悲劇の記憶だった。
『白野父さんや翠母さんと一緒に車に乗ってたら……またトラックが飛び出して来て……気付いたら、璃緖も…だれも、いなくて……!』
「大丈夫、大丈夫……俺も、翠も…お前達とずっと一緒にいる…」
声を震わせて遊海に縋り付く凌牙…遊海は優しく頭を撫でながら凌牙を宥める…。
『父さん…人は、死んだらどうなるの…?本当の父さんと母さんは…僕達の事、守ってくれてるの…?』
「……それは…ちょっと難しい質問だなぁ…」
遊海は体を起こし、凌牙に語り掛ける…。
「人は死んだら…その『魂』…その人の心?…大切な部分は冥界……死んだ人達の国に行くんだ」
『死んだ人達の国…?天国とか地獄じゃないの…?』
「ああ、もしかしたら天国とかもあるかもしれない…その場所で、死んだ人達は俺達や、生きていた時に大切だった人達の事を見守ってくれてる……だから、凌牙のお父さん達も…きっと凌牙達を見守ってくれてるさ」
そう語りながら遊海は月明かりが差す窓から夜空を見上げる…その様子から凌牙も子どもながらに気付いた、遊海も…大切な
『……父さんの事も…誰か見守ってくれてるの?』
「うん?……ああ、俺の父さんや母さん……それに、一番の親友達がな……」
『友達…』
「ああ…本当に大切な人達なんだ」
遊海は静かに目を閉じる、その脳裏に浮かぶのは…かけがえのない友の声だった。
─ヘッ…別に今さら死ぬのなんて怖くねーよ…お前のおかげで「後」があるって分かったからな…でも、お前らの事が心配だなぁ……あんまり無茶すんなよな…?─
─後の事は
─遊海…今までありがとう……僕はもう戦う事はできない…でも、この世界はきっと大丈夫…君がいる…十代も…遊星もいる…そして…新しい時代を背負う決闘者達がいる…だから、君は……自分が願う通りに、世界を……─
「死ぬ事は決して『終わり』じゃない…俺達は託された願いや想いを背負って生きていくんだ……いつか、その人達と再会できた時に…胸を張って会いにいけるように……ん?」
『すぅ…すぅ…』
「寝ちゃったか…おやすみ、凌牙」
気付けば凌牙は再び夢の中……遊海は凌牙を起こさないように布団を掛ける。
「凌牙、約束だ…
─……凌牙…お前は……自分の、満足できる……未来を……生きろ……─
それは…今際の際の走馬灯……魂を砕かれながら……遊海は想いを口にする…。
─…遊戯…ごめん……世界を、守りきれなかった……克也……海馬社長……翠………ごめん……おれが……もっと…つよかった、ら……─
─凌牙…生きろ……お前と遊馬、なら……あの子を……ミドリを……─
後悔を抱きながら…遊海の魂は引き裂かれ……虚無の中に消え去った…。