転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
夢幻のデュエル~未来からの侵略者!~
ドーマとの戦いから1週間が過ぎ、俺達は無事に日本に帰る事が出来た。
遊戯はすぐに美術館に向かったが、なんとエジプト展が終了していて石板はすでにエジプトに戻った後だった、
なので遊戯はしばらく休んでからエジプトに向かうそうだ。
今日は童実野町で大規模なデュエルモンスターズのイベントが開かれている、何でもペガサスさんが子供達にデュエルモンスターズをもっと楽しんで貰いたいとKC社と合同でデュエル大会、そして初心者体験会を開いているらしい、ただあくまでも子供の為の大会なので俺や城之内などの強い決闘者は参加を遠慮してほしいと連絡がきていた。
なので今日は翠と一緒に会場の見学に来ている、周辺では子供達がテーブルや決闘盤でデュエルを楽しんでいた。
「遊海さん!次アレ食べましょう!」
「わかった!ちょっと待っててくれ!」
会場には沢山の出店が出ていた、射的やモンスター形抜き、マシュマロンのマシュマロ屋にくじ引き、モンスターのお面屋などなどこの世界らしいお店がたくさんある。
「翠!お待たせ!『クリボーのベビーカステラ』!」
「遊海さんありがとうございます!」
「確かそろそろデュエル大会の決勝だったな、行ってみようか!」
「はい!」
「いけ!『スピリットドラゴン!』スピリットバースト!!」
「うわぁ~!」
短パン少年LP 0
ニット帽の少年 WIN!
「なるほどな…通常ドラゴンモンスターで固めてスピリットドラゴンで勝つデッキか…」
「なかなか面白い勝ち方でしたね!」
「そうだな!よしっ俺もネタでああいうデッキ作って見るかな?」
「遊海さんが作るとある意味ガチデッキになるような…」
「お~い!遊海君!翠さん!」
「おっ!遊戯さん!双六さん!どうしたんですか?」
「ペガサスから招待されて来たんだ!何でも大会に優勝した子供とエキジビションデュエルをしてほしいって!」
「それで二人で来たんじゃよ!」
「それなら今決勝が終わったところですよ!」
「わかった!ありがとう遊海君!さてペガサスも来るらしいから頑張らないと…!」
「…神は使うなよ…?」
『流石に使わないぜ…なぁ相棒!』
「そうだよね!じゃあまた後で!」
「ああ!デュエル楽しみにしてます!」
そしてペガサス会長が現れスピーチを始めた…すると
「ほぉ~この前の事件でも思ったが今のソリッドビジョンは進んどるの~!」
双六さんに言われ空を見ると…白い竜が飛んでくる?
…アレは…!
「遊海さん…アレは…スターダストドラゴン!?」
「マズイ!アヤカ…!」
《キュオオオ!!》
ズガーン!!
突如現れたスターダストドラゴンが町を襲い始める!
「あれはソリッドビジョンじゃない!」
「「逃げろー!!!」」
町の人達はパニックになる!
『やめろ!スターダストドラゴン!!「キラーパンチ」!!なっ!?』
《ギシャー!!》
突如横から現れたサイバーエンドドラゴンに吹き飛ばされビルに叩きつけられる!
「ガッ!!」
「じいちゃーん!?」
「遊戯!?」
「オーマイゴッド!大変…オゥ!ノォォォ!!?」
ズズン
「ガフッ…翠…どこだ…?」
俺は埋もれた瓦礫から脱出し翠を探す、周囲は煙が立ち込め瓦礫が散乱している…あれは…
「翠のバリア…?」
煙の中に光のドームが見える…翠はあそこか…
「翠…?」
ドームの中にいたのは先の決勝で戦っていた少年達だった、その手には千年指輪が握られている…
「君達…その指輪のお姉ちゃんは?」
「ヒック…ヒック…あっち…!」
少年の指を指した先には瓦礫の山が…
「お姉ちゃん…僕達をガレキから庇って…」
瓦礫の山の足元に靴とベビーカステラの袋が落ちている…
「翠!!!!」
俺は瓦礫の山を掻き分ける…すると…
「…遊海…さん…」
翠がいた…その下半身は瓦礫に潰されている…
「翠!!?今助ける!!」
瓦礫を持ち上げようとする、しかし
「遊…海さん…ご…めん…」
「喋るな!!今助けるから!」
「ゆ…みさ…んだ…いすき……」
「翠?おい!翠!!」
「…」
翠はそのあと言葉を発する事はなかった…そんな…!そんな!!
「くっ…あああっ…翠…うわぁああぁっ!!!」
『フハハハハ!これで大いなる実験は遂行された!
これで世界の歴史は変わるのだ!!フハハハハ!』
ビルの上に人が立っている…顔を白と黒の仮面で隠した近未来的な服装の男…パラドックス…!
「おい…キサマぁ!!」
『むっ…生き残りがいたか?さぁ後世に伝えるがいい!この惨状を!ハハハハ!』
「遊海君!」
遊戯がやって来る…その手には黒いバンダナを握り締めている…双六さんも…か…!!すると
《キュオオオオン!!》
赤い龍が遊戯を連れ去る…遊戯…そちらは頼んだぞ…
俺はデュエルディスクを構える…
『ん?貴様…?この時代の人間がこの私にデュエルを挑むのか?良いだろう!お前もその女と同じところに送ってやろう!』
「『デュエル!!』」
パラドックスLP 4000
遊海LP 4000
『私のターン!ドロー!』
『俺は手札からフィールド魔法、罪深き世界「sin world」を発動!効果によりドローしない代わりにsin モンスターを手札に加える事が出来る!』
周囲が赤い宇宙のような空間に変わる。
『そしてエクストラデッキの「サイバーエンドドラゴン」を除外し「sin サイバーエンドドラゴン」を特殊召喚!』
パラドックスと同じ仮面を着けたサイバーエンドが現れるATK 4000
「…」
『私はこれでターンエンド!』
パラドックスLP 4000
Sサイバーエンド sin w 手札4
『どうした?余りの攻撃力に声も出ないか?』
「俺のターン…ドロー」
「デュエルディスク・リミッター解除…マスタールール3適用…」
『ん?…何を言っている?』
「魔法カード『コズミックサイクロン』発動、1000ライフを払い『sin world』を除外する、よって『sin サイバーエンド』は破壊される…」
宇宙空間が砕け散り、サイバーエンドも消滅する。
遊海LP 4000→3000
『バカな!何故このデッキの弱点を!?』
「手札の『青眼の白龍』を公開し『青眼の亜白龍』を特殊召喚…」
シャープになった近未来的な龍が召喚されるATK 3000
『バカな!?「青眼」は俺が奪ったはず…!?』
「手札から『青眼』を捨てて魔法カード『トレードイン』効果で2ドロー…」
「手札から『青き眼の乙女』を召喚…」
銀髪で青い瞳の女性が現れる ATK 0
「さらに装備魔法『ワンダーワンド』を『乙女』に装備し、『乙女』効果…デッキから『青眼の白龍』を特殊召喚」
乙女の祈りにより伝説の龍が現れるATK 3000
『馬鹿な!!二枚目だと!?』
「『ワンド』効果で乙女をリリースし2ドロー、手札から『ワン・フォー・ワン』を発動、手札の『乙女』を捨ててデッキから『青きの賢士』を特殊召喚…」
鎧を着た青い瞳の男が現れる ATK 0
「…レベル8『青眼の亜白龍』にレベル1『賢士』を…チューニング…シンクロ召喚…」
『何!?シンクロ召喚だと!?』
「白き伝説の龍よ…その身を昇華し更なるステージへ…『青眼の精霊龍』」
半透明の体をした新しき伝説の龍が現れるATK 2500
「手札から『銀龍の轟咆』を発動、墓地の『青眼』を特殊召喚…」
再び伝説の龍が現れるATK 3000
『馬鹿な…貴様は何なのだ!赤帽子!…赤帽子?まさか…伝説の「決闘の観測」…』
「バトル、『精霊龍』でダイレクトアタック『転生のレジェンドバースト』」
『ぐおおぁ!!』
パラドックスLP 4000→1500
「『青眼』と『亜白龍』でダイレクト…『滅びのツインバーストストリーム』」
『ぐああ!!!』
パラドックスLP 1500→0
遊海WIN !
遊海が勝った後パラドックスは消滅する、多分…前の時間軸で遊戯達がパラドックスを倒したのだろう…しかし…
「翠…ごめん…お前を守れなかった…俺は…おれはぁ!」
遊海は翠の亡骸を抱いて慟哭する、夕陽の光が強まり二人を照らす…そして光が遊海を包み…
「遊海さん!大丈夫ですか!?しっかりしてください!」
…目が覚める…俺は何をしていたんだっけ…?
「翠…俺は…何を?」
「よかった~!目が覚めた!!覚えて無いんですか?」
「カードのイベントに来て…遊戯と話して…?…なんか額と後頭部が痛い…?」
「子供が飛ばした『ブルーアイズジェット』のラジコンが遊海さんのおでこに直撃して後頭部を地面にぶつけて気絶してたんですよ!…はっ!まさか記憶障害が!?」
「…いや大丈夫だよ翠…」
「お兄ちゃんごめんなさい!」
手にラジコンを持った少年が謝ってくる
「いや大丈夫だよ、これからは気を付けてね?」
「はい!…お兄ちゃん泣いてるよ…?大丈夫?」
「ん?」
目に手を当てる、涙が流れていた…なんでだ?
『遊海!大丈夫か!?』
「遊戯さん?どうしたんですか?」
『お前が気絶したって聞いて駆けつけたんだ…大丈夫か?』
「ああ、心配かけてすいません…それより遊戯さんもボロボロですけど大丈夫ですか?エキジビションデュエルが大激戦だったとか?」
『…あぁ、そんなところだ…』
「遊海さん、今日は帰りましょう?」
「そうだな…遊戯さん!エジプトに行く時は連絡してくださいね?」
『あぁ!わかった、今日はしっかり頭を冷やせよ…』
「ありがとうございます。行こう、翠!」
「はい!」
二人は手を繋いで家路につく
今日起きたデュエルは、歴史の修正によってなかった事になり記憶には残らない…しかし遊海の涙はしばらく止まることが無かった…