転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
氏名白波 遊海〈シラナミ ユウミ〉
肉体年齢17才
場所 童実野町…世界番号XX管理者、●●神の権限にて用意された一軒家
時間 遊戯王世界におけるバトルシティ開催1週間前
特典 決闘以外での不老不死…申請中
所持カードの持ち越し…許可、但し一部カードに使用制限あり、順次解除
遊戯王世界の一般教養…記憶に挿入完了…エラー発生、記憶領域の容量が限界です、対応を検討…
決闘盤…遊戯王世界第5世代の決闘盤をモデルに作成…擬態機能により第1世代決闘盤に変化、融合・S・X・P対応可能、リンク…現在使用不可
遊戯王世界における精霊力、一定量を付加
実行可能能力
精霊の現実世界での実体化
精霊との会話能力
精霊界への移動〈現在使用不可〉
●●●●●●●●〈現在使用不可〉
攻撃に対する防御(数値4000まで対応可能)
パートナー…所持カードより検索…
●●●●●●-●・●●ーを設定
管理者によりアイテムを贈与
●●アイテム
Dホイール
異空間への鍵
以上付与を完了、転生処理を開始 完了
…良い人生を…
「マスター、起床する時間です」
…聞き慣れない機械音声で目が覚める、確か死んで神様に会って…、そうか無事に転生出来たのか…。
体を起こし声のした方を向く、そこには半透明の丸い宝石をはめた機械が浮いていた。
「君は?」
《答、転生特典によるパートナー精霊です、個体名は『アポクリフォート・キラー』です、本体が巨大なためコアだけの状態で半実体化しています》
「アポクリフォート・キラー」…俺が転生する前に愛用していたクリフォートデッキの主力カードであり一番のお気に入りカードだ、確かに図柄に描かれているキラーはとてつもなくデカイ、だからこそコアだけで現れたのだろう。
《なお、マスターの許可があれば本体ごと現実世界に実体化可能です》
…うん、よっぽどの事がない限りデュエル外での実体化はないな、うん。
「わかった、ありがとう。
それじゃあ今の状況はわかる?」
《答、管理者様より手紙を預かっています、机の上を確認してください》
「わかった、ありがとう。」
そう言われて初めて部屋の中を見回す、自分はベッドの上に寝ていたようだ、時計によると現在は日曜日の朝7時、そして朝日の照らす窓際の机に白い封筒とデュエルディスク、そして大きめと小さめの2つの白い箱があった。
俺はベッドから下り机へと向かう、…前世より少し背が縮んだだろうか?
《答、マスターの現在の身体年齢は17才、身長は168センチです》
なるほど、神様が主人公達に合わせて調整してくれたのか、…身長伸びるかな…?
《答、予測では20才までに180センチに到達予定です》
なるほど、前世より少し高くなるのか…って
「キラーさん、さっきからナチュラルに俺の考え読んでない!?」
《答、肯定します、ワタシは転生特典のパートナー精霊でありこの世界の知識を記録しているものです、その際マスターの魂と擬似的に回路を結ぶ事により思考を読み取っています、なおこの機能はデュエル中は封印されます》
…どこの大賢者さんですか?深く考えないでおこう…。
〈閑話休題〉
気をとり直して机の封筒を開き神様からのメッセージに目を通す。
『この手紙を読んでいるという事は無事に転生できたのだろう、ひとまず転生おめでとう。
まずは今の状況から記そう、現在君のいる場所は遊戯王世界の童実野町にあるワシの作った一軒家だ、窓から外を見れば見覚えのある建物が見えるだろう。』
そこまで読み窓の外に目を向けると…ありました。
大きく見える「KC」の文字、海馬コーポレーションです、本当にありがとうございます、ついでにその周りに「バトルシティ開催!」と書かれた飛行船が飛んでいる。
『時間はバトルシティ開催の1週間前、すでに決闘者登録は済んでいる、ついでに登録レアは『真紅眼の黒竜』にしてある。
また準備金としてこの世界での1億円を口座に入れてあるから後程確認して欲しい、また参考として、『ブラック・マジシャン』が30万、『真紅眼』が20万で取引されている。
特典だが不老不死はまだ発動していない、最低でも後1年ほど待っていて欲しい、その代わり君にアイテムを授ける、大きめの白い箱を開けて欲しい。』
俺は手紙のそばにあった白い箱を開ける、その中にはソフトボール位の大きさの金色の卵形の玉があった、その表面には翼とウジャト眼が刻まれている…、もしかして!?
『それは錐・眼・杖・鍵・秤・タウク・輪の造られる前に作成された原初の千年アイテム、『千年玉(オーブ)』能力は他の千年アイテムの能力の劣化した力を使える、例えば杖の洗脳は思考の誘導、眼のマインドスキャンは相手の行動の予測というように劣化している、そして今後オーブを目印に不老不死の手続きをするから無くさないように気をつけて欲しい、それとオーブは冥界の扉を開くのには必要ないからアテムには渡さないように。』
あの神様何やってんの!?
必要無くても闇バクラに確実に狙われるじゃないですかー(たぶん勝てると思うけど)
『それから前世のカード、それらに関してはもうひとつの白い箱を見てほしい。』
俺は千年玉を箱に戻しもうひとつの白い箱を開ける、そこには見覚えのあるネックレスが…
『それは『賢者の鍵』それを手に持ち空間に図形を書くと亜空間に繋がる、そこに全てのカードとワシからのもうひとつのプレゼントがある、それは手紙を読み終わったら確認して欲しい。
それからカードの使用制限だが、今は以下のカードに適用している、ただ身体に危険が迫った場合に使用を許可する場合がある、その場合は『審査開始』と呟けばよい、許可が降りればそのカードが使用できる。
今制限のかかっているカードは神、3邪神、幻魔、超融合、宝玉獣、シグナー竜(決闘龍除く)、No.、リンクモンスター全てだ、それ以外は全て使用できる。
ただし、『青眼』など希少過ぎるカードを使うと注目を集めてしまうから注意してほしい。』
「No.使えないのか…、でもNo.を使わないエクシーズデッキもあるし大丈夫だろう。」
『最後にこの世界の知識と精霊についてだが、精霊の力は遊城 十代がLv100として今はLv30位だ、ただし使えば使うほど上がっていくから頑張って鍛えてほしい。
それから精霊だが今はキラー1体だが…君のカードへの想い次第で姿を表してくれるはずだ、あとこの世界の知識はキラーが補足してくれるとの事だ、もし解らないことがあれば聞くといい。
それでは良い決闘者人生を。』
俺は手紙を仕舞いこれからについて考える。
とりあえずは主人公達に接触したい、というか遊戯さんに会いたい、出来れば友情教のメンバーに入りたい。
あと歴史を変えることになるかもしれないけど孔雀 舞をマリクと決闘させないでやりたい、というか闇マリクぶっ飛ばす!
そうと決まれば行動を起こすことにしよう。
俺は部屋から出る、階段を降りリビングへ…、誰もいない。
《答、マスターの今生において両親は存在しません、近所の住民には他の町から引っ越してきた1人暮らしという事になっています。》
なるほど、つまり人生初1人暮らしという事か…料理どうしよう…
《答、管理者様が記憶に料理の知識を挿入しているはずです》
「…やってみるか…」
初めて作ったのはオムレツだった、美味しく出来ましたマル