転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
俺は今、海馬コーポレーションに来ている、海馬さんに呼び出されたのだ…珍しい事もあるものだ…。
受付を通り社長室に着くと海馬さんとモクバの二人がいた…
「よく来たな白波…今日は貴様に用があって呼び出させてもらった…座るがいい」
「あっ…失礼します…」
俺は社長室の応接椅子に腰かける、なかなか高価そうだな…でも椅子の手すりが「青眼」なのはこれいかに?
「海馬さん…それで俺に用事とは?」
「…簡単な事だ…俺とデュエルしろ、話はそれからだ…!」
そういうと海馬は指を鳴らす、すると社長室の横のカーテンが開きデュエルスペースが現れる。
「いきなりですか…」
「断ることは許さん、依頼を話す前に貴様の実力を確認したい…!」
「…わかりました、受けてたちます!」
俺達はデュエルスペースにて準備する
「白波…本気でこい…手加減は許さん!!」
「わかりました…後悔しても知りませんよ!?」
「「デュエル!!」」
遊海LP 4000
海馬LP 4000
「俺のターン!ドロー!」
「デュエルディスク・リミッター解除!マスタールール3適用!」
俺のデュエルディスクの外装が近未来的なものに変化する
「デュエルディスクが!?なんだアレ!?」
「騒ぐなモクバ!…黙って見ていろ…真の決闘王の実力を…」
「(バレてる…)」
「手札から魔法カード『召喚士のスキル』を発動!デッキから『クリフォート・ツール』を手札に!」
「そしてライトペンデュラムスケールに『ツール』、レフトペンデュラムスケールに『クリフォート・アセンブラ』を魔法カード扱いでセッティング!」
俺の横に光の柱が現れ、その中にツールとアセンブラが浮かぶ
「なんだアレ!?モンスターなのに魔法カード??」
「『ツール』の効果!800ライフを払い、デッキからクリフォートカード『クリフォート・アーカイブ』を手札に加える!」
遊海LP 4000→3200
「今、スケールにある数字は1と9、これにより俺は手札から星2~8のモンスターを同時に召喚出来る!」
「なんだと?」
「我が魂を守りし大いなる力よ!この身に宿り闇を祓え!ペンデュラム召喚!手札から『クリフォート・ゲノム』!『クリフォート・アーカイブ』!」
緑とオレンジ色のコアを持った機械が現れる
ATK 2400→1800
ATK 2400→1800
「攻撃力が下がった?」
「クリフォートモンスターは特殊召喚されると星4攻撃力1800になる!更に2体を生け贄に現れろ!『クリフォート・ディスク』!」
2体のクリフォートが破壊され、青いコアを持った機械が現れるATK 2800
「ふん、やるではないか!」
「ありがとうございます!更に『ディスク』の効果!
デッキから『ゲノム』『アーカイブ』を特殊召喚!」
再びゲノムとアーカイブが表れるATK 1800 ATK 1800
「カードを二枚伏せてターンエンド!この時特殊召喚された2体は破壊され、『アセンブラ』の効果で生け贄に捧げたクリフォートモンスターの数、二枚ドロー!」
遊海LP 3200
ディスク Pツール・アセンブラ 伏せ2 手札2
「俺のターン!ドロー!」
「やるではないか白波…しかしまだまだだ!」
「手札から『ロードオブドラゴン』を召喚!」
竜の骨を被った魔法使いが現れる DEF 1100
「更に魔法カード『ドラゴンを呼ぶ笛』を発動!
手札から現れろ!我が最強の下僕『青眼の白龍』2体!!」
海馬の場に伝説の白龍が並び立つ ATK 3000
「さすがにそれは通せません!リバース罠『激流葬』フィールドのモンスターをすべて破壊します!」
「小癪な…しかし甘いぞ白波!手札から『死者蘇生』を発動!甦れ『青眼』!!」
再び伝説の龍が現れるATK 3000
「バトルだ!行け『青眼』!白波にダイレクトアタック!『滅びの爆裂疾風弾』!!」
「ぐあああ!(なんて威力だ!?)」
遊海LP 3200→200
「フウン俺の攻撃に耐えるか…しかし次で終わりだ!カードを伏せてターンエンド!」
海馬LP 4000
青眼 伏せ1 手札0
「俺のターン!ドロー!」
「海馬さん行きますよ!これが俺の本気です!」
「かかってこい白波!」
「俺はペンデュラム召喚をします!」
「でも白波の手札は三枚しかも召喚したら攻撃力は1800になるクリフォート達、兄様の『青眼』には敵わないぜい!」
「我が魂を守りし大いなる力よ!再びこの身に宿り闇を祓え!ペンデュラム召喚!!融合デッキより!『ゲノム』2体!『アーカイブ』2体!『ディスク』の計5体を特殊召喚!!」
遊海の場に5体のクリフォートが並び立つ ATK 1800✖5
体
「何?そいつらはさっき墓地へ送られた筈だ!」
「クリフォート達ペンデュラムモンスターは破壊された時や生け贄にされた時、表側表示で融合デッキに送られます!そしてペンデュラム召喚は手札・融合デッキからモンスターを特殊召喚できます!」
「なんだって!?」
「そして手札からフィールド魔法『機殻の要塞』を発動!」
紫色の幕が広がる
「行きますよ!場の『ディスク』と『ゲノム』を生け贄に『クリフォート・シェル』を召喚!」
巻き貝のような機械が現れるATK 2800
「しかしそのモンスターでは『青眼』には敵わない!」
「生け贄にされた『ゲノム』の効果で伏せカードを破壊します!」
「むっ!『攻撃の無力化』を…やるではないか!」
「俺は『要塞』の効果によりクリフォートモンスターを二回召喚することが出来る!」
「何!?」
「『アーカイブ』2体と『ゲノム』を生け贄に降臨せよ!俺を守護せし機殻の王!『アポクリフォート・キラー』!!」
【久々に暴れますよ!】
クリフォートのコアが空間を開きキラーが現れるATK 3000
「『青眼』と同じ攻撃力!?兄さま!」
「ぬっ!?」
「生け贄にした『アーカイブ』の効果により『青眼』を手札に戻す!」
「しまった!?」
「バトル!『シェル』でダイレクトアタック!」
「ぬぉぉぉ!」
海馬LP 4000→1200
「『キラー』でダイレクトアタック!『デストロイキャノン』!」
【主砲、発射します!】
アヤカから放たれたレーザーが海馬に迫る!
「見事だ!」
海馬LP 1200→0
遊海WIN !
「兄様が…負けた…?」
「…それが貴様の全力か?」
「はい…!このデッキが俺の魂…全力のデッキです、どうでしたか?」
「合格だ!依頼を話してやろう!」
「お前に二つ依頼がある、しかし一つは後回しだ。
そしてもう一つの依頼は俺ではなく奴から話してもらおう!」
すると社長室の扉が開き一人の人物が現れる、赤いスーツに銀髪の片目を隠した男…
「ペ…ペガサス会長…!?」
「そうデース!お久し振りデース白波ボーイ!ドーマとの決戦以来デース」
「…あれは会ったとカウントして良いのでしょうか…?」
…I2社の会長・ペガサスさんだった…どうしてここに?
「ふん…『どうしてここにペガサスがいるのか?』という顔をしているな?今話す」
「実は我が社からあるカードが盗まれたのデース!それをユーに取り戻して欲しいのデース!」
「あるカード?」
「かつて私の創造した最凶カード…三邪神と呼ばれるカードデース…」
「三邪神!?」
ペガサスさんによるとエジプトで三幻神を見つけ、カードにした時、ペガサスさんはあまりの力に恐れを抱いたらしい。
そこでもし三幻神が暴走した時の「抑止力」として対になる神…三邪神のカードを作ったそうだ。
しかしそのカードも強すぎた…だからペガサスさんはそのカードを決闘者の王国の地下に隠したらしい、しかしそれが盗まれたとの事だ。
「三邪神のカードは私の義理の息子達…『ペガサス・ミニオン』達に守らせていたのですが…その息子の一人がカードを盗み出してしまったのデース…」
「その人の素性は?」
「『千 王人(チェン ワンジン)』という青年デース、ミニオンの中でもカードデザイン力の高い男なのですが…誰かから三邪神の事を聞いて盗み出してしまったのデース…」
「しかもそれを止めようとしたミニオンの仲間達を邪神で倒してエスケープ!ミニオン達は未だ目を覚ましまセーン…ベリー悲しい事デース…」
「…闇のゲームによるダメージですね…」
「メイビーそうだと思いマース…彼は邪神に囚われてしまいました、その力はミニオンのリーダーである月行を倒してしまう程デース」
「そこでペガサスから俺にチェンの捕縛を頼まれたというわけだ、そして奴はこの町に潜伏している!」
「どうしてわかったのですか?」
「それはまず私の予測のおかげデース、邪神達は神に対する『抑止力』として作ったカード、それなら今の三幻神の持ち主である遊戯ボーイに接触しようとすると思ったのデース…神を倒すために…」
「その予測によって町中の監視カメラを調査すると一昨日、この町に来た事がわかった!モクバ!」
「はい!兄様!」
モクバの持つモニターにスーツを着た黒髪で金色の眼鏡をした一人の男が写る、彼がチェンか…
「でも俺に頼まなくても他に強い決闘者がいるんじゃないですか?」
「…一度居場所を突き止めてI2社・KC社合同の捕縛チームを向かわせたのだが…」
「チェンに返り討ちにあって意識不明なんだ…」
「なるほど…遊戯さんは?」
「遊戯ボーイは名も無きファラオとの最後の時間を過ごしていマース…それを邪魔したくないのデース」
「無論、遊戯にも注意はしてある…だからこそお前に頼むのだ!」
「…海馬さん…意外に優しいんですね!」
「ふん!俺もそこまで無粋ではないわ!そしてどうする?依頼を受けるか、受けないか!」
「もちろんやらさせてもらいます!」
「白波ボーイ!サンクス!!チェンを頼みマース!」
「では行ってこい!奴は童実野高校の近くに潜伏していると連絡があった!失敗は許さんぞ!」
「了解です!」
そして俺は三邪神奪還に動き出した…。
「ペガサス…どうだ白波は?」
「ベリーストロング…!彼程強い決闘者は遊戯ボーイ位なものでショウ…それに彼の使ったペンデュラム召喚…とても興味がありマース!」
「無駄だペガサス、あの召喚方法は我が社のコンピューターでも解析できなかった…再現は不可能だ…」
「オゥ…とても残念デース…」
「しかし奴の才能は惜しい…今回の結果によっては…誘ってみる価値はあるか…」
《これはちょっと先の話…》
「翠…後悔しないか?」
「はい…私は遊海さんに付いていくって決めましたから…」
「行こう…彼らの未来を守るために!」
「いけ!『アポクリフォート・キラー』!!」
【わかりました!マスター!】
「『ミドラーシュ』!『ウェンディゴ』!お願い!!」
『止めろ!遊海!翠!』
「遊戯!前に進め…!俺達が道を開く!」
《ゾークインフェルノ!!》
『遊海!!!』
「…お前達の物語は光で完結しなきゃだめ…だろ…?」
「そんな遊海!翠ちゃん!!」
「ごめん…みんな…」
第5章 王の記憶編 近日執筆予定…