転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
エリファスからバリアン大陸の状況を聞いて、アストラルを追う遊馬達…。
だが…遊海は言いしれぬ不安を感じていた…。
『バリアン世界…!良かった、アストラル世界と融合はしたが……そこまで大きく変わってはいないようだ』
『いつも通りのバリアン世界だな…いや、大陸か……灼熱の「悪意の海」は無くなったらしいが…』
飛行船で進む事しばらく…遊馬達はバリアン大陸上空へと差し掛かる、七皇達は変わらない様子のバリアン大陸の様子を見て安堵していた…。
「とにかく、まずは情報収集が必要だな…ミザエル、人々の住む町などはあるのか?」
『ああ、我ら七皇の城……王城の城下町がある、そこで情報を集めよう、目印は正面に見える岩山のような城だ』
「わかった!」
遊馬一行は七皇の城の城下町を目指して進み始めた…。
『僅か1ヶ月くらいの事だが…やっぱり懐かしいな!』
『相変わらず、なんもねぇなぁ…』
「アストラル世界とは…また別の意味で綺麗な場所ね!」
「水晶の山自体が住居なのか…」
城下町の近くに遊馬号は着陸する、そこに広がっていたのは無数の赤い水晶の山…その1つ1つが住居となっていて、さながらRPGの魔界のような雰囲気である。
七皇のメンバー達は慣れた様子だが…他の者は興味深そうに辺りを見回している…。
「…父さん、大丈夫か…!?殺気が漏れ出してるぞ!?」
「っ…すまん、俺の本能が…ずっと危険を知らせてるんだ…!!」
《フォーウ…?》
「遊海さん…?私は、何も感じないんだけど……」
《……サーチ完了…付近には敵意を持つ者、またモンスター・精霊の反応はありません……いったい、何が…?》
「(なんだ?この感覚は…!?不安感が収まらない…虫の知らせ……いや、『恐怖』か…?ダークネスやネームレス、オレイカルコスの神と戦った俺が、今更何を恐れる…!?)」
飛行船から降りた凌牙が遊海に声を掛ける…遊海は全身から殺気を放ち、周囲を警戒し続けている…だが、翠は何も感じず…アヤカのサーチにも異常は感知されなかった。
《ユウミにしか感じられない『何か』があるみたいですね……ユウミ、私の精霊アーマーを纏いなさい…今のユウミなら問題ないはずです》
「わかった…精霊変身、モード太陽神!!」
フレアの助言に従い、遊海は太陽神の鎧を纏う…暖かな太陽の加護によって僅かに不安感が薄らいだ…。
「すまん、取り乱した…もう、大丈夫だ」
「父さん…」
先程から普段見せない姿を見せる遊海を心配する凌牙…そこへ…。
『我が王!よくぞ…よくぞご無事で!!』
『他の七皇の方々もいらっしゃるぞ!!』
『おかえりなさい!王様!』
「お前達…!」
「彼らが…お前の臣下達か…」
凌牙…そして七皇の帰還を知ったバリアン人達が集まってくる、アストラル人は精霊のような雰囲気の者が多かったが…バリアン人は普通の人間のような人々が多かった。
「…お前の言葉で伝えて来い、凌牙」
「……ああ、やってみる」
遊海に背中を押された凌牙が人々の前に歩み出る。
「お前達!聞いてくれ!!我らバリアンは混沌の邪神、ドン・サウザンドの陰謀によってこの世界に招かれてしまった!!そして───」
凌牙は王としてバリアンの人々に今までの事を伝える、ドン・サウザンドの暗躍…七皇の生前への干渉…アストラル世界と戦っていた目的、そして…その戦いの顛末…凌牙はそれを自分の言葉で伝えた…。
「………以上が、今まで起きていた事だ…我ら七皇は魂を賭けて戦い、敗れ……ヌメロン・コードによって再び人間界に生を受けた……お前達を裏切る形になって、すまない!!」
「シャーク…」
凌牙は人々に頭を下げる…そして人々の反応は…。
『…例え、貴方がただの人間になってしまったとしても、我らが忠誠は我が王に捧げたもの……それは決して揺らぎません!!』
『我々の王として、王が選んだ道は間違っておりません…!』
「みんな…!」
バリアンの民は七皇の敗北…そして人間としての復活を受け入れた、その程度の事で彼らの忠誠は揺らがなかったのだった…。
「へっ…良い部下を持ったじゃねぇか?オウサマ?」
「……うるせーんだよ、トーマス…!」
人々の声を聞いた凌牙は涙を溢していた…。
『ナッ…凌牙が落ち着いた所で、こちらの状況を聞きたい!何か変わった事はあったか?』
凌牙に代わり、ドルベが人々に問い掛ける。
『ドルベ様、旧ベクター軍…並びにならず者達を中心としたアストラル世界との融合反対派が王城へと集まっています!』
『やはり、そうか…ベクター、説得はできそうか?』
『あん…?…単純な説得は無理だな、なんだかんだ血の気の多い奴が多かったし……デュエルでぶっ飛ばせば従うだろうさ!』
「やっぱり、そうなるよな…」
ナッシュ軍の参謀がドルベに状況を伝える…説得はベクター曰く、力押ししかないようだ…。
『……ただ、ここ数日…反対派の姿を見かけないのです…それと同じくして空が暗雲に覆われはじめて…』
『それから、王達が到着する少し前にアストラル世界の使者・アストラルを名乗る者が王城へと向かいました!』
「アストラル…!」
『とにかく、王城へ行くべきだろうな…アストラルなら問題はねぇと思うがよ…』
そしてさらなる異変を伝える人々、遊馬達は王城へと向かう事を決め──
ドオォン!!!
「っ!?なんだ!?」
「城が!?」
その時、王城から爆煙が立ち昇った…!
「アストラル…!きっと何かあったんだ!!行こう!!」
「あっ…!待って遊馬!!」
「あいつは…!!王城へ行くぞ!!」
「オービタル!飛行船を守っていろ!」
《カシコマリ!!って…また留守番でアリマスか〜!?》
爆発を見た遊馬は城へと駆け出し、小鳥が後を追う…そして仲間達も慌てて走り出した…。
「(嫌な予感が、強まった…!このカード達を使う事になるかもしれない…!)」
走りながら遊海は1つのカードケースを確認した…。
………
「もうすぐ玉座の間だ!気を引き締めろ!!」
「待ってろよ!アストラル──!!」
凌牙の案内で無人の王城を駆ける遊馬達…廊下の先からは戦闘音が聞こえてくる…!
■■■■■!!
(『希望皇ホープ』!ホープ剣スラッシュ!!)
《オオオッ!!》
「これは…!!」
「あ、アストラル!!」
辿り着いた玉座の間…そこにいたのは闇色の『霞』…そして『希望皇ホープ』を従えたアストラルがそれを相手にリアルファイトを繰り広げていた…!!
「アストラル!!大丈夫か!?」
(遊馬!みんな…!来てくれたのか!思いのほか、早い再会だな!)
「お前が助けを求めてるんなら、来ない訳ないだろ!」
一時的に「闇」を押し返したアストラルに遊馬が叫ぶ…その声を聞いたアストラルの表情はすぐに明るいものになった!
「っ…!!アストラル!遊馬達に状況を説明しろ!その間は俺が引き受ける!!翠は子供達を頼む!『
(遊海…!ありがたい!!)
アストラルを守るように大剣を構えた遊海が闇へと飛び出した…!
Sideアストラル
「アストラル…!!」
(泣くな、遊馬…再会を喜ぶのは、この状況を解決した後だ…)
遊馬達のもとへ引くアストラル…思わず涙を浮かべるが、アストラルがそれを制する…。
「アストラル、あの闇はなんだ…!?バリアン世界で、あんなのは見た事ねぇ…!」
(シャーク、私も分からない…突然襲いかかって来たんだ)
凌牙に状況を聞かれたアストラルは簡潔に情報を伝える。
(エリファスからの指令で異常が起きたバリアン大陸に来た…そこで王城にアストラル世界との融合に反対する者達が集まっていると聞いて来たら…城は無人、その代わり…玉座の間にあの闇の何かが現れていたんだ…!)
アストラルが知る情報も僅かな事…アストラルでも「闇」の正体は分からなかった…。
「とにかく、あれが『敵』で間違いないな…!」
『リアルファイトでぶっ飛ばすしかないか…!!』
闇を前に警戒するカイト、そしてアリト…その時だった!
「お前達!避けろ!!」
遊海の怒号が響いた…!
Side遊海
「
遊海は謎の闇と対峙する…その姿は形容できない、強いて言うならば…闇の瘴気を纏った靄のようなモンスターだった。
そして…遊海の本能は「コイツはヤバい」と訴え続けている!!
「時間稼ぎなんかじゃない……全力で破壊する!フレア!メガロック!」
《キュアアアア!!》
《任せろ!!》
短期決戦が最適と考えた遊海はフレアとメガロックを呼び出す!
「メガロック!」
《おおさ!岩石封印!!》
■■■■■!?
メガロックの足踏みによって闇が岩の檻に封じ込められる!
「フレア!!」
《はい!!我が身は太陽の化身…全てを浄化する神の裁き!!》
「束ねるは星の息吹…輝ける魂の奔流!!受けてみろ!!」
フレアは炎の不死鳥と化し、魂の大剣が光を束ねる!!
「
《ゴッド・フェニックス!!》
それは遊海の今出せる最高火力…光の剣と炎の不死鳥が闇を焼き尽くし…───
キ……ボ……ウ……!!
《効いてない!?》
「っ──!?!」
焼き尽くせない…閃光と炎は闇の瘴気に無効化されてしまう!!
■■■■──!!
「まずっ…!!お前達!避けろぉぉ!!」
さらに闇は無数の触手を遊海や遊馬達に解き放った!!
Side Out
(希望皇ホープ!ムーンバリアだ!!)
「精霊正装シャドール!影糸縛り!!」
「銀河眼の光子竜!破滅のフォトン・ストリーム!!」
「ブラック・レイ・ランサー!!」
遊海の声に即座に反応できたのはアストラル・翠・カイト・凌牙の4人、月の盾と影糸が触手を弾き…破壊の奔流と槍の演舞が触手を消し飛ばす!
「俺の仲間に、手を出すな!!デュエルカリバー・オーバーロード!!」
さらに取って返した遊海が過剰魔力を込めた大剣で触手を切り飛ばす!
「お前達!気をつけろ!この『闇』は何かヤバい!!」
「『紋章』の力で抑え込みます!」
「やってやる!!」
キィン─!!
ⅢとⅣが強化・改修されたブレスレットから障壁を開放、闇を押さえ込む!!
「アストラル!行くぜ!!来い!『FNo.0未来皇ホープ』!!」
(ああ!ランクアップエクシーズチェンジ!『No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープ』!!)
その隙を狙い、遊馬は赤き未来の皇を…アストラルは限界を超えた希望の化身を呼び出す!!
(ホープ剣ビヨンド・スラッシュ!!)
「かっとビングだ!ホープ剣フューチャー・スラッシュ!!」
希望を超えた光の一閃、そして未来を導く一撃が闇に直撃、大爆発を起こす!!
「やった…!」
「っ…まだよ!気を抜かないで!!」
小鳥が歓声を上げるが…翠が警戒を促す、煙が晴れた先で闇は漂い続けていた…!
(攻撃が、効いてないのか…!?)
「アストラル!遊馬!一旦退くぞ!このまま戦い続けても消耗するだけだ!」
異常な状況を感じた凌牙が撤退を促す…攻撃は効かず、さらに室内では逃げ場が少な過ぎる…!
■■…キボウ…!!
「っ…!!お前達!しゃがめ!!」
「うわっ!?」
『城が!!』
次の瞬間、霞は剣山のような形に変化…無数の闇の針が王城に突き刺さり、崩壊した…。
………
《お前達、怪我はないか…!》
「イテテ…メガロック!オレ達を守ってくれたのか…!」
『すまねぇ、助かった…!』
気付いた時、遊馬達は本来のサイズとなったメガロックに守られていた…広間は完全に崩れ去り、瓦礫が散乱している…。
「っ…!?父さんは!?」
砂煙の中を凌牙が見渡す…崩壊の直前、遊海は遊馬達から少し離れていた…そして、砂煙が晴れ…。
「っ…ぐっ…!!」
「遊海!!」
「遊海さん!!」
《ユウミ!!》
砂煙が晴れた先…そこには闇によって胸を串刺しにされた遊海がいた…遊馬達に伸びた針を壊す事に集中した隙を突かれたのだ…!
「大、丈夫…!俺は不死だ…この程度の、傷…!!」
蘇生後の遊海は全盛の力を取り戻した…つまり「不死身」も万全に機能している、遊海は突き刺さった針を抜こうとし…。
──ああ、よい「キボウ」を抱いているなぁ?…妾の依代にちょうどよい……!──
「な、に…!?まさか、お前は…!!」
─────!!
遊海の身体から膨大な闇が吹き出した…!
「っ…!?があっ…!?ああああっ!!」
「父さん!?」
《マスターの精神に深刻な精神汚染を確認…!?レジストできていません!!》
(遊海!!)
「く、来るなっ!!こいつは、ドン、サウザン、クラスのッ!!ぐううっ…!?」
吹き出す闇に必死に抵抗する遊海…だが、特典として持つ『洗脳耐性』も意味を成さず、その身体は闇に覆われていく…!!
「これ、ヤば…!?…みど、り…!!こレを──!!」
「っつ…!?遊海さん!!」
遊海は最後の力を振り絞り、カードケースの1つを翠に投げ渡す!
「あと、頼むッっ…!りょう、が……ゆうまっ…!ぐあああっ!!?」
「父さん!!」
《マスター!!》
凌牙達の悲鳴が響く中…遊海を中心とした闇の大爆発が広間を覆い尽くした…。
「今の、爆発は…!」
『おい、すげぇ嫌な予感しかしないんだが…!!』
『奇遇だな、ベクター…私もだ…!!』
《キャウ…!》
闇の爆発に顔を覆う遊馬達…そして広間に禍々しいオーラが広がっていく…!
【……ああ、良い気分だ…この依代は、我と相性が良いらしい…】
そして…闇の中から遊海が姿を現す、しかし…その姿は闇に染まっていた。
一見すれば、遊海の究極体「NEXUSⅡ」にも見える…だが、その髪は赤黒く染まり、希望の赤コートは邪悪なる黒のコートに変化し…白目は黒く、瞳は妖しく、紅く輝いていた…!
「テメェ…!遊海に何をしやがった!!」
【ん…?ククク……そうか、
遊馬が遊海を乗っ取った何者かに叫ぶ…だが、何者かは遊馬に目もくれず、アストラルを見つめている…!
(お前は、何者だ…!)
【我は絶望…希望を喰らうもの……貴様、美味そうな希望を抱いているなぁ…?我の知るアストラル世界よりも…芳醇な香りだ…!】
「………まさか…!」
話が通じているのかいないのか…闇遊海は怪しくアストラルを見つめる、そして翠は
【他にも希望に溢れた魂がゴロゴロと…前菜として纏めて喰ろうてやろう…!】
「っ…!?」
闇遊海の身体から闇が溢れ出す…そして溢れ出した闇は4体のローブを纏った人型となり、遊馬達の前に現れる!
【さぁ…闇のデュエリスト共よ、希望を砕き!我に供物を捧げるのだ!!】
(遊馬、シャーク、カイト…いけるか!!)
「当たり前だ!これ以上遊海を好きにさせてたまるかよ!!」
「奴をぶっ倒して、父さんを助ける!」
「気をつけろ、奴から感じる圧力はこれまでの敵以上だ!!」
アストラルの言葉と共に、再び三勇士が並び立つ!
『私達は露払いだ!闇のデュエリストを倒すぞ!!』
『ああ!オレ達の世界で、これ以上好き勝手はやらせねぇ!』
ドルベの号令で七皇を始めとした仲間達もデュエルディスクを構える…!
【ククク…ん…?】
キィン─!
『今度はなんだ!?』
2つの勢力が衝突する刹那、暗雲の中から光球が飛び出し…闇遊海の正面に滞空する…。
──一足遅かったか…!!厄介な状況に…!──
「えっ…カッ…!?(神様!?なんで!?)」
光から聞こえてきた声に思わず口を覆う…光球から聞こえてきた声は、遊海達を転生させたデウス神のものだった…!
──翠、この声はお主にしか聞こえておらぬ!この場所で戦えば被害が広がり過ぎる!ワシが此奴をドン・サウザンドの城に引き止める、九十九遊馬達を連れて来るのじゃ!!頼んだぞ!!──
【おのれ!?貴様ァァァ!!】
「遊海!!」
光球…デウス神のアバターは闇遊海に向けて突進、空の彼方へ飛んでいった…!
「あの光球は…!?父さんは何処に!?」
「光の玉は味方よ!遊海さん……奴をドン・サウザンドの城に封じ込めるって!誰か、場所は分かる!?」
『ドン・サウザンドの城…!?たしか、バリアン世界の聖域の何処かにあると聞いたが…!?』
光球と闇遊海の行方を話した翠は七皇達に問い掛ける…肝心のドン・サウザンドの城の場所が分からなかったのだ…。
『……城の場所なら、知ってる……ドン・サウザンドとつるんでた時にアジトにしてたぁ!!』
『…ナイスよ、ベクター…後は…奴らをどうするかね…!』
投げやり気味にベクターが場所を知っている事を告白する…問題は残された闇のデュエリスト達だった…。
「遊馬、アストラル、小鳥、凌牙、翠さん…ベクターを連れて後を追え!そうすれば此処にいるのは8人…2対1で奴らを倒す!」
「カイト…!」
カイトが闇のデュエリスト達の討伐を引き受ける!
「みんな…任せて良いか…!」
『当たり前だ、凌牙…遊海は我々にとっても恩人だ…行くんだ!』
『凌牙!お父さんをお願い!!』
「遊馬!ここは僕達に任せて!」
「しゃあねえ…闇だがなんだか知らねぇが、オレのファンサービスの虜にしてやるよ!!」
「Ⅲ…Ⅳ…!」
七皇達もアークライト兄弟も役目を引き受ける!
(話は決まったな…!みんな、これを!!)
「これは…!」
「ナンバーズか!ありがてぇ!」
アストラルが光を解き放つ…それは翠以外の者の手に収まり実体化…それぞれの持っていた「No.」となった!
『私達は遺跡のナンバーズか…!ありがたい!』
『しまった…召喚できねぇ』
《ポン!?》
七皇達は遺跡のナンバーズを受け取ったが…約2名はデッキの関係で冷や汗を流している。
「……七皇のみんな、これを!!」
『母さん!?これって……!』
『オーバーハンドレット、ナンバーズ…!?』
「えぇっ!?」
(………!)
翠は遊海から渡されたカードケースの中身を七皇全員に託す、それはそれぞれのオーバー・ハンドレット・ナンバーズの『ANo.』、そして人数分の『バリアンズ・フォース』『七皇の剣』だった…遊海が万が一の事態に備え、カード庫から取り出しておいたのだ。
……なお、遊海達の事情をある程度知っているアストラルは状況を見守っている。
「遊海さんが海馬コーポレーションに依頼して複製してもらったカードよ、人間界の力で再現したものだから…特別な力もナンバーズの耐性もないし、効果も変わってる……でも、みんなの力になってくれるはずよ…!」
『……ちょいと因縁深いカードだが、使わなきゃヤバそうだ…!ありがたく使わせてもらうぜ!』
『ありがとう、母さん…父さんをお願い!!』
『「銀河眼の時空竜」…今一度、私に力を貸してくれ!!』
七皇達は少し躊躇しながらカードを手にする…元はドン・サウザンドの「呪いのカード」……しかし、彼らはその力を新たな未来の為に使う!
「行け!遊馬!」
「みんな…!頼んだぜ!!」
カイトの声に背中を押され、遊馬達は城から飛び出した!
「遊海!待っててくれ…!今助けに行くからな!!」
「(遊馬…頼む、俺の意識が…あるうちに…!)」