転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
仲間達に後を託し、闇に囚われた遊海を追う遊馬達…そこへさらなる『闇』が立ち塞がる…!
それでは、最新話をどうぞ!
「オービタル!アヤカ!急いでくれ!!」
《カシコマリ!!まさか、遊海様が闇に呑まれてしまうとは…!》
《ベクター!方向はこちらで合っていますね!?》
『ああ、あと5分もすれば到着だ…!』
「遊海さん…!!」
《キュウ…》
カイト達に闇のデュエリストの対処を任せた遊馬・アストラル・小鳥・凌牙・翠・ベクターの6人とフォウ、そして遊海の精霊は飛行船に飛び乗り、ドン・サウザンドの城へと急いでいた…。
(だが、遊海が取り込まれてしまう程の闇……彼の言葉通りなら、ドン・サウザンドと同等の脅威…いったい、何処から現れたんだ…?)
『少なくとも、バリアン世界のモンじゃねぇ…詳しくは知らねぇが、何処かの『精霊界』って奴から来たんじゃねぇのか?』
《…いいえ、あの『闇』は精霊ではありません…ダークネスやゾークと同じ『邪神』の気配を強く感じました…!》
『闇』の正体を考察するアストラル…ベクターは『精霊』の仲間ではないかと考えたが、フレアが否定する。
遊海を乗っ取った『闇』からは虚無の邪神・ダークネスや大邪神ゾーク・ネクロファデスと同じ…それ以上の邪悪な力を感じたのだ…。
「(遊海さんの話だと、神様は私達の世界にあまり干渉できないって言ってたはず…なのに、私達の前に現れたって事は……神様達の世界で何かあったの…!?そのせいで遊海さんが…!)」
その中で翠はさらなる異常を感じ取っていた、本来ならあまり世界には干渉しないはずのデウス神…その彼が姿を見せた事から、『何か』が起きたのだと思ったのだ…。
《ッ…!周囲のエネルギー値が急速上昇!な、何かに掴まるでアリマス!!》
ズズーン!!
「どわああっ!?」
「いったい何が…!!」
《っ…周囲の天候が不安定に…!オービタル!緊急着陸を!これ以上空を行くのは危険です!》
《か、カシコマリ!!》
ドン・サウザンドの城に近づく飛行船を大きな揺れが襲う…闇とカオスの力が吹き荒れ、周囲に稲妻が降りそそいでいたのだ…。
アヤカはオービタルに指示を飛ばし、バリアンの聖域に不時着した。
「イテテ…みんな、大丈夫か?」
「うん、なんとか…」
「ベクター、城の方向は…!」
『運がよかったぜ…もう目の前だ…!』
(あれが、ドン・サウザンドの王宮…!)
不時着した飛行船から脱出したベクターが空を見上げる…そこにあったのは天に突き刺さるように聳え立つ、巨大な紅い水晶の城の姿だった…!
「あそこに遊海が…!待っててくれよ!!」
遊馬達は城に向かって駆け出した…。
「ウィンダ!ウェン!急いで!」
《全速力─!》
《このお城、無駄に広すぎるよ〜!!》
なんとか城に辿り着いた遊馬達…だが、王宮は予想以上に広く、さらにベクターによって玉座の間は地上30階近くの場所にある事が分かった為、ウィンダの「聖霊獣騎キムンファルコス」とウェンの「影霊獣使い─セフィラウェンディ」の力を借り、王宮の階段を飛び続けていた…!
『玉座まであと半分ぐらいだ!…バリアン体なら、瞬間移動できんだがなぁ…!』
「ないモノねだりしても仕方ねぇだろ!」
《っ…!!ウィンダ!ウェン!ストップです!!何かがいます!!》
《えっ…!?》
アヤカのレーダーが階段の先に敵らしき反応を感じ取る…!
【あ〜あ、気付かれちまったか?せっかく不意討ちしてやろうと思ったのによぉ?】
「っ…!闇のデュエリスト…!!」
階段の踊り場に闇が集う…そして黒いローブを纏う、闇のデュエリストが現れた…!
【悪いがよぉ、この先に進ませる訳にはいかねぇなぁ…!】
(このデュエリスト…先程の者達とは何か違うぞ…!)
「あなた、まさか…!!」
アストラルが闇のデュエリストから異変を感じ取る、王城に現れた『闇のデュエリスト』は闇が強かったが、自我が薄かった…だが、この男は…強い自我を宿していた…。
そして翠は
『……おい、遊馬、アストラル、ナッシュ…ここはオレに任せて、先に行け!』
「真月!?」
《ドフォーウ!?》
闇のデュエリストを前にベクターが前に出る…!
『オレの経験から言うと、時間が掛かればかかっただけ、白波はやばい事になる……だから、先に行け!』
「任せて良いんだな?ベクター」
『へっ…心配すんな、こんな奴はパパッと片付けて追いかけるからよぉ…!さっさと行きやがれ!』
「……わかった!任せたぜ!真月!!」
「……みんな、しっかり掴まってて!!」
ベクターにこの場を任せた遊馬達は再び飛び上がり、上を目指した!
【へぇ…お仲間を先に行かせる為に犠牲になるってかぁ?お前、そんな奴には見えねぇけどなぁ…?】
『ハッ…テメェからはオレと同じ匂いがしたからなぁ…人の不幸が好きで、全てを壊したいとか思ってるような…
【ふははは!!言うじゃねぇか、三下が…!】
闇のデュエリストがフードを脱ぐ…それは白い髪と褐色の肌を持つ邪悪な目付きの青年だった…!
【テメェ、
『っ…!』
闇のデュエリストの言葉は当たっていた、ベクターは正面からの戦いは得意ではない…何重にも策を巡らせ、相手を翻弄して勝利する…それがベクターのプレイスタイル……だが、それ以上に目の前の男は『格上』だとベクター自身も分かっていた…。
【良い提案をしてやるよ…俺様の軍門に降れ、そうすれば…命は助けてやる】
『…嫌なこった!オレはもう誰にも従うつもりはない!!』
【ほう…?】
闇のデュエリストの提案をベクターは跳ね除ける!
『オレは確かに味方を裏切り、色んな奴らを苦しめてきた……だがよぉ…そんなオレにも、ようやく
それはベクターの…『真月零』の決意…遊馬によって救いを得た男の新たな誇りだった…!
【そうかい……じゃあ、死ね】
『ぐっ…!?』
闇のデュエリストが殺気を解き放つ…それはドン・サウザンドに迫る程のものだった…!
『(オレ一人じゃ、万に1つも勝ち目がねぇ…!!だが、少しでも時間を稼ぐ…!!それがオレの……!!)』
真月は悲壮な覚悟で闇のデュエリストに向かい合う…!
「真月零、お前の覚悟…確かに見せてもらったぜ!!」
『っ…!?』
【この光は…!!】
真月の前で閃光が弾ける…その光の中か薄茶色のローブを纏った男が姿を現した!
「見つけたぞ、ゾーク!」
【テメェ…!!】
『アンタは…?』
「オレは……
ローブの男を見た闇のデュエリスト…冥界からの脱獄者バクラ=ゾークは憎しみの眼差しを見せる…!
「奴がこの世界に現れたのはオレ達の不始末だ…奴を倒す為に、力を貸して欲しい」
『ああ、願ったり叶ったりだ…!力を貸すぜ、遊戯!!』
光を手にした男、そして光を導く者がタッグを組み…大邪神へと挑む!
【「『デュエル!!』」】
バクラ=ゾーク LP4000
ベクター&遊戯(仮)LP4000
変則タッグデュエル
【俺様のターン!ドロー!】
【フィールド魔法『ダーク・サンクチュアリ』発動!】
フィールドが不気味な異形の世界に覆われる!
【さらに俺様は永続魔法『暗黒の扉』を発動!お互いのプレイヤーはバトルフェイズにモンスター1体でしか攻撃できなくなる!カードを1枚伏せ、ターンエンドだ!】
バクラLP4000
暗黒の扉 ダークサンクチュアリ 伏せ1 手札3
「真月、頼みがある」
『なんだ?』
「奴とは早めに決着をつけたい、モンスターを3体…頼めるか?」
『3体ねぇ…できる限りやってやる!』
『オレのターン、ドロー!』
『幸先が良いぜ!オレがドローしたのは「RUM─七皇の剣」!ドローしたこのカードをメインフェイズまで公開する事で、エクストラデッキからオーバーハンドレットナンバーズを特殊召喚し、さらにカオス化させる!オレは「ANo.104仮面魔踏師シャイニング」でオーバーレイ!カオス・エクシーズチェンジ!!』
104
『現われろ!「ACNo.104」!「
道化の仮面を被る魔導師が現れる! ATK3000
『「アンブラル」の効果発動!エクシーズ召喚に成功した時、相手フィールドの魔法・罠を1枚破壊する!「暗黒の扉」を破壊!!』
アンブラルの巨大な鎌が暗黒の扉を両断する!
『そしてオレは「アンブラル・グール」を召喚!』
闇の瘴気を纏う屍人が現れる! ATK1800
『「アンブラル・グール」の効果発動!自分の攻撃力を0にする事で!手札から2体目の「アンブラル・グール」を特殊召喚!』
2体目の屍人が現れる! ATK1800
アンブラルグール ATK1800→0
『そして2体目の「アンブラルグール」の効果発動!自身の攻撃力を0にして、手札から「アンブラル・アンフォーム」を特殊召喚!』
闇を瘴気を纏う単眼の魔物が現れる! DEF0
『流石に、任せっぱなしな訳にはいかねぇからなぁ!バトルだ!「アンブラル」でプレイヤーにダイレクトアタック!』
【ハッ…甘いんだよ!フィールド魔法『ダークサンクチュアリ』の効果発動!相手が攻撃してきた時!コイントスを行ない、表だった時!相手の攻撃してきたモンスターの攻撃力の半分のダメージを与える!】
『なにっ!?』
【さぁ、運命のカミサマに祈りなぁ!!】
コインのARビジョンが回転……表を弾き出した!
【喰らいやがれ!スピリット・バーン!!】
『っおおおっ!?』
無数の死霊の群れが真月達のライフを削る…!
真月&遊戯 LP4000→2500
『っ…しくじった…!カードを2枚伏せ、ターンエン──』
【その瞬間!永続罠『ウィジャ盤』を発動!相手のエンドフェイズごとに永続魔法『死のメッセージ』『E』『A』『T』『H』をフィールドに1枚ずつ発動する!そして俺様のフィールドに『DEATH』の5文字が揃った時、俺様はデュエルに勝利する!】
『なんだと!?』
バクラの背後に死を示す降霊盤が現れる!
【さらに!フィールド魔法『ダーク・サンクチュアリ』の効果発動!自分が『ウィジャ盤』の効果で『死のメッセージ』を発動する時!そのカードをレベル1、攻守0の通常モンスターとして特殊召喚する!現われろ!『死のメッセージ─E』!】
バクラのフィールドに『E』の文字が滞空する…! ATK0
【そして『死のメッセージ』は攻撃対象にならず、『ウィジャ盤』以外の効果を受けない!!】
『つまり、あと4ターンで勝たなきゃ、オレ達の負けって事か!?』
ベクターLP2500
アンブラル グール グール アンフォーム 伏せ2 手札0
『す、すまねぇ…余計な事をしちまった…!!』
「気にするな、奴の手の内は知っている…
【やれるなら、やってみやがれ!名もなきファラオ!!】
冷や汗を流すベクターをフォローし…『決闘王』はその全力を開放する!
「オレのターン!ドロー!」
「魔法カード『古の呪文』を発動!デッキから『ラーの翼神竜』を手札に加え、このターンオレは通常召喚に加え、アドバンス召喚ができる!」
『はっ…!?そのカードは、まさか…!!』
遊戯(仮)の示した1枚にベクターは驚く、それは遊海の切り札の1枚だったからだ…!
「そしてオレは魔法カード『手札抹殺』を発動!お互いのプレイヤーは手札を全て捨て、同じ枚数ドローする!」
【ちいっ…!】
遊戯(仮) 墓地送り
ラーの翼神竜
暗黒騎士ガイア
融合
カースオブドラゴン
魔法の筒
バクラ 墓地送り
カースネクロフィア
抹殺の邪悪霊
心変わり
「そしてオレは…真月の場の『アンブラルグール』2体と『アンブラルアンフォーム』を生け贄に捧げ……現われろ!天空の神!『オシリスの天空竜』!!」
《ギュアアアン!!》
不気味な空間を突き破るように…赤き龍神が顕現する! ATK0→4000
【馬鹿な…!?いきなり神を!?】
『そういう事かよ…なら、ダメ押しだ!罠カード発動!『罪鍵の法─シン・キー・ロウ』!フィールドのエクシーズモンスター「アンブラル」と同じ攻撃力の「アンブラル・ミラージュ・トークン」3体を特殊召喚!このトークンはダイレクトアタックはできず、アドバンス召喚以外の為にはリリースできない!!』
ベクターの場に小さな水晶の結晶が現れ、小さな魔踏師に変化する! ATK3000 3000 3000
「ナイスアシストだ!オレはベクターの『アンブラルミラージュトークン』3体を生け贄に…現れよ!大地の神!『オベリスクの巨神兵』!!」
《オオオオッ─!!》
大地を砕き、青き大地の神が現れる! ATK4000
「さらに魔法カード『死者蘇生』を発動!墓地から蘇り、天を舞え!!太陽の神!『ラーの翼神竜』!!」
『………マジかよ』
《キュアアアアア!!》
フィールドが太陽の光に包まれる…そして、黄金の輝きを放つ不死鳥…ラーの翼神竜が降臨する! ATK0
【テメェ…ま、まさか!!】
「ゾーク、オレとお前との因縁…此処で終わりにしよう…!オレはファラオの名の下に『神』を束ねる!!」
遊戯……否、名もなきファラオ・アテムの宣言と共に、フィールドに降臨せし『三幻神』が光に包まれる!
『この、光は……あったけえ…』
フィールドに集う暖かな光…それが形を成していく…!
「この『神』はフィールドの『オシリスの天空竜』『オベリスクの巨神兵』『ラーの翼神竜』を生け贄に捧げる事で降臨する…!現われよ!『光の創造神ホルアクティ』─!!」
その姿は光の化身、黄金の輝きを放つ慈愛の女神…闇を祓う大地母神……その名は『ホルアクティ』
─ゾーク、終わりにしましょう…─
「闇よ…!消え失せよ!!」
─
【おのれ、おのれ!!アテム!ホルアクティィ──!!】
それは全ての闇を祓う祝福の言葉…全ての闇が光の中に消えていった…。
ベクター&アテム 特殊勝利 WIN!
「ゾーク…何故、お前はバリアン世界に来た?何が目的だ?」
【はは、は……なんでも、いいだろう…?】
アテムは倒れ伏したバクラ=ゾークに問い掛ける…ゾークはその身を粒子に変えながらも笑っていた…。
【……アストラル世界とバリアン世界の戦いの隙を突いて逃げ出して、あの
「……女、だと?」
【覚えておけ、アテム…我が滅びようと、再び世界に混乱と破滅を齎す者が現れる…!せいぜい、足掻く事だ…!はは、はははは───】
意味深な言葉を呟きながら、大邪神は光の粒子となって消えていった…。
『おい、アンタ…体が…!』
「…気にするな、オレは冥界の死者、役目を果たした今…冥界に還るだけだ」
ゾークの消滅を見届けたアテム…その体も空気に解けていく…。
「ベクター……いいや、真月零…お前が手にした『光』…それは決して手放してはならない、その光があれば…お前は再び『闇』に堕ちる事はないだろう」
『名もなき、ファラオ…』
アテムは場合によってはベクターも罰するつもりでいた…だが、今の彼が『真月零』として生まれ変わった姿を見て…その思いは消えていた。
「あとは…遊海、遊馬…お前達が『闇』を倒すんだ……頼んだぜ…!」
時代に選ばれた決闘者に後を託し、アテムは冥界へと戻っていった…。
………
《今の気配……まさか…?》
《間もなく玉座の間です!遊馬!凌牙!気を引き締めなさい!》
「わかってる!」
「父さん…!!」
玉座の間を前にフレアは懐かしい神威を感じ取る…だが、それを頭の隅にやり…玉座へと目を向ける…!
《(先程の闇のデュエリストの正体はゾーク…奴は誰かに従う事はない……しかし、この先にはゾークを従わせ、ユウミを取り込むほどの何者かがいる…気を付けねば…!)》
戦いの時はそこまで迫っていた…!