転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
な、なんとか間に合った(汗)…これが年内最後の投稿となります!
年越しそばは食べましたか?大掃除は終わりましたか?…できていない方も新たな気持ちで新たな年を迎えましょう!
改めまして…本年も本当にありがとうございました!よいお年をお過ごしください!
「お父さん!あの街がそうなの?」
「ああ、俺達の
《フォウ、フォーウ!》
ある晴れた日、ハイウェイに嬉しそうな璃緒の声が響く…今、白波一家はハートランドシティを離れ、とある街を目指していた…その場所は──
「あれが父さん達の故郷…ネオ童実野シティ…!」
太陽の光を反射して輝く高層ビル郡…そして融和の象徴たるネオダイダロス・ブリッジ…そう、遊海達の故郷にしてデュエルの聖地…ネオ童実野シティである。
「こうして童実野町に来るのも、久しぶりだなぁ…」
懐かしき故郷を前に遊海は穏やかに呟く…遊海、翠、凌牙、璃緒の四人は休日を利用してDホイールとバイクによるツーリングでネオ童実野シティへとやって来ていた。(璃緒は遊海と二人乗り、フォウは翠のDホイールの専用席)
ドン・サウザンド復活未遂による騒ぎも落ち着き…遊海は
【ライディングデュエルが開始されます!一般車両は退避してください!ライディングデュエルが開始されます──】
「うおっ…!?これが噂のライディングデュエル専用システムかよ…!本当に海から道路が…!」
「凌牙君ー!早く退避レーンに!」
ネオ童実野シティ名物・ライディングレーンシステムの展開に驚く凌牙…そこへ…。
『あれ…?凌牙?遊海さん!?』
『なんでアンタ達が!?』
「おおっ?流星!海亜!久しぶりだな─!」
ライディングデュエルをしようと現れたDホイール…それに乗っていたのは偶然にも流星と海亜だった!
「丁度いいや!凌牙達にライディングデュエルを見せてやってくれるか?」
『わかりましたー!』
「わぁ…!私、ライディングデュエル見るの初めてよ!!」
「ああ、良かったな璃緒!さぁ、少しスピードを上げるぞ─!!」
『『ライディングデュエル!アクセラレーション!!』』
そして遊海達は流星と海亜の熱いライディングデュエルを見届けたのだった…。
………
『今日はどうしてネオ童実野に?』
「ああ、ちょっとやりたい事があってな…久しぶりに里帰りに来たのさ」
ライディングデュエルが終わり、近くの公園で流星達に飲み物を奢りながら遊海は問いに答える。
『そうなんですか…そうだ!良かったら後で家に来てください!じいちゃんもジャックさん達もきっと喜びますよ!』
「そうか?…なら、帰りに寄らせてもらうよ!これから街を少し観光して、目的地に行ってから行くから…夕方になるかな?」
『わかりました!それじゃあまた後で!飲み物ありがとうございました!』
『アタシもみんなに知らせてくるぜ!』
流星と海亜は嬉しそうに去って行った…。
「さーて…それじゃあ!ネオ童実野シティ観光と行こうか!」
「「「はーい!!」」」
久しぶりの休暇を楽しむ為に遊海達もまた走り出した!
………
「ここが…WRGPが開かれるスタジアムか…!」
「見て!チーム5D'sのモニュメントがあるわ!」
《懐かしいですね!マスター!》
「ああ、あの戦いは本当に激戦続きだったからなぁ…」
最初にやって来たのはライディングスタジアム、WRGPや数々の名デュエルが繰り広げられたこの場所はライディングデュエルの聖地として世界で有名なのである。
《マスター、家族写真を撮ったらどうですか?》
「そうだな!それじゃあ…やっぱり5D'sのシンボルの前だな!」
《フォウ、フォーウ!》
「大丈夫、お前も家族だからな!フォウ!」
カシャ!
………
「ここが荒れてしまったネオ童実野シティが変わるキッカケになった場所さ!」
「ダイダロスブリッジ…これを人の手だけで作ったのね…」
《ええ、この橋の存在がサテライトの人々の希望だった野です》
次に訪れたのは旧サテライト地区…現ネオ童実野副都心と呼ばれるようになった場所…その整備された公園に伝説のDホイーラー達が築いた未完の「希望の架け橋」、ダイダロス・ブリッジが聳えていた…。
「俺達はこの場所からアーククレイドルに乗り込んで…イリアステルとの決着をつけたんだ…」
「空へと伸びる虹の架け橋…か…私も見てみたかったなー…」
「えっ?母さんは虹の架け橋を見てないの?」
「私は…ラプラスに連れ去られちゃってたから…あっ!?」
「…もう、昔の話さ…」
「「(父さんがなんでラプラスに殴りかかったのか分かった気がする…)」」
《フォーウ…》
遊海達の思わぬ歴史を知った凌牙達だった…。
………
「ここが…海馬コーポレーション本社ビル…」
「……首が痛くなっちゃう…」
「まぁ、なんたって
次に訪れたのは青眼の白龍の像が目印の海馬コーポレーション本社ビル…アーククレイドル衝突後に建て替えられ、その高さは世界一を誇っているのである。
「さて…そろそろ行こうか」
………
「私、こんな感じのお寺、初めて来たわ…」
「お前達のご両親のお墓も都会にあるからなぁ…これが日本本来のお寺なんだよ」
ネオ童実野シティ郊外…遊海達はそこにある寺院へとやって来ていた、遊海は売店で買った花束を抱えている…。
「さて……久しぶりに来たよ、
歩みを進めた遊海はとある墓地の前で足を止める…そこに並んだ墓、それは遊海の掛け替えのない親友達の墓だった。
「…フレアの力を借りれば、冥界にいるみんなに直接会いに行けるけどさ……たまにはこっちにも来ないとな…」
「遊海さん…」
遊海がネオ童実野を訪れた目的…それは親友達の墓参りの為だったのだ。
「凌牙、璃緒…悪いけど手伝ってくれるか?」
「当たり前さ、父さん!」
「しっかり綺麗にするわ!」
「ふふっ、ありがとう2人とも!」
遊海達は一家総出で掃除を始めた…。
「なぁ、父さんにとって遊戯さん達ってどんな存在なんだ?」
「ん?……本当に大切な仲間…いいや、親友さ…俺の戦いは遊戯達と出会って始まり…そして俺は…みんなとの約束を守る為に戦ってるんだ…」
「約束…」
掃除をしながら凌牙は遊海に問いかける…遊海は穏やかに応える。
「俺達の世界を守る…最善のハッピーエンドを掴む…それが…俺の誓いさ……まぁ、今回は危うくバッドエンドだったからな!はっはっは…」
「笑い事じゃないって…」
「ああ、笑い事じゃない……だから、謝りに来たかったのさ…遊戯達にも心配かけただろうから……」
「そっか…」
遊海の想いを聞いた凌牙は遊海にとって遊戯達との『絆』はいまだに繋がっているのだと理解した…。
「よし、掃除が終わったら線香を焚いて……それじゃあ、お参りだ」
掃除を終えた一家は静かに手を合わせる…。
「(遊戯、杏子、克也、舞さん、ヒロト、海馬さん…心配かけてごめん……俺は大丈夫、例えどんな事があっても…この世界を守ってみせる……だから、見ていてくれ──)」
遊海は祈りと共に決意を新たにする…仲間達と共に、この世界を守り続けると…。
「さて…それじゃあ、遊星達に会いにいく前に…ネオ童実野シティで一番の場所に行こう!」
………
「わぁ…!すごい!ネオ童実野シティが見渡せるのね!」
「上から見ると…本当にすごい街なんだな…!」
遊海達がやって来たのはネオ童実野シティを見渡せる見晴らし台…夕焼けに照らされたネオ童実野シティは本当に綺麗だった…。
「この街が俺の原初…久しぶりに来て、改めて自分がやるべき事を見つめ直せた…付き合ってくれてありがとうな凌牙、璃緒」
「いいんだよ、父さん…俺達も父さん達の故郷が見れて良かった!」
「また来たいわ!」
「ああ、そう言って貰えるなら…俺も嬉しいよ」
凌牙達の言葉に遊海は穏やかに笑う…その表情は本当に嬉しそうだった。
「……なぁ、父さん…頼みがある!」
「ん?どうした?」
ネオ童実野の夕暮れを見つめる遊海に凌牙が話しかける。
「俺と…デュエルしてくれ…!今の俺がどれだけ強くなれたのか、父さんに確かめて欲しい!!」
凌牙の頼み…それは遊海とのデュエル、バリアンとしての戦いを乗り越え、新たな希望を手にした凌牙…自身の成長を遊海に見せる為に、デュエルを挑む!
「ふっ…良いだろう!このデュエルの聖地で…父として…決闘王の名を背負った男として!全力で相手になろう!!」
「ありがとう…父さん!!」
「凌牙!頑張って!」
「遊海さんも頑張ってー!」
《フォウ!フォーウ!!》
夕暮れのデュエルの聖地…そこで遊海と凌牙、2人の親子デュエルが始まった!!
「『デュエル!!』」
凌牙LP4000
遊海LP4000
『俺のターン!ドロー!!』
『「セイバー・シャーク」を召喚!』
頭部が刀のようになった鮫が現れる! ATK1600
『さらに!自分が魚族モンスターの召喚に成功した時、手札の「シャーク・サッカー」は特殊召喚できる!』
セイバーシャークにくっ付くコバンザメが現れる! ATK200
『そして「セイバーシャーク」の効果発動!1ターンに2度まで、フィールドの魚族モンスターのレベルを1つ上げるか、下げる事ができる!俺は「シャークサッカー」のレベルを1つ上げる!』
シャークサッカー☆3→4
『俺はレベル4の「セイバーシャーク」と「シャークサッカー」でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!』
101
『現れろ!「No.101」!「
凌牙の持つオーバーハンドレットナンバーズ…白き方舟が現れる! ATK2100
「いきなり『アークナイト』を出して来たか」
『俺の持てる全力で…父さんに挑む!カードを2枚伏せ、ターンエンド!』
凌牙LP4000
アークナイト 伏せ2 手札1
「全力か…なら、このデッキで正解だったな…いくそ!!」
「俺のターン!ドロー!!」
「魔法カード『召喚士のスキル』発動!デッキからレベル5以上の通常モンスター…『クリフォート・ツール』を手札に加える!」
『父さんの、本気デッキ…!』
「さぁ…行くぞ!!俺はスケール1の『クリフォート・アセンブラ』とスケール9の『クリフォート・ツール』でペンデュラムスケールをセッティング!」
遊海の背後に光の柱が発生、その中に紫と黄色の核石を持つ機械が現れる!
「そして『ツール』のペンデュラム効果発動!800ライフを払い!デッキから『クリフォート・シェル』を手札に加える!さぁ…我が魂を守りし大いなる力よ!今こそ、その力を示せ!!ペンデュラム召喚!レベル6『クリフォート・ゲノム』!レベル8!『クリフォート・エイリアス』!そして特殊召喚されたクリフォートモンスターはレベル4、攻撃力1800になる!」
異次元への穴から橙と灰色の核石を持つ機械達が現れる!
遊海LP4000→3200
ゲノムATK2400→1800 ☆6→4
エイリアスATK2800→1800 ☆8→4
「そして俺は『ゲノム』と『エイリアス』をリリース!『クリフォート・シェル』をアドバンス召喚!!」
2体の機械が消え、黒色の核石を持つ巻き貝型の機械が現れる! ATK2800
『攻撃力2800…!』
「さぁ、乗り越えてみせろ!リリースされた『ゲノム』の効果発動!凌牙の左側の伏せカードを破壊!!」
『っ…!「ゼウス・ブレス」が…!』
凌牙のフィールドで竜巻が発生し、伏せカードを吹き飛ばす!
「バトルだ!『シェル』で『アークナイト』を攻撃!」
『くっ…!ナンバーズはナンバーズと戦闘でなければ破壊されない!っうう…!!』
シェルが方舟へと突進、弾き飛ばす!
凌牙LP4000→3300
「そして!『シェル』は2回の攻撃ができる!再び『シェル』で『アークナイト』を攻撃!」
『ぐううっ…!!』
再びの突進が凌牙にダメージを与える!
凌牙LP3300→2600
「俺はカードを1枚伏せターンエンド!そして『アセンブラ』のペンデュラム効果発動!このターンにリリースされたクリフォートモンスター1体につき1枚、つまり2枚ドロー!」
遊海LP3200
シェル (アセンブラ・ツール) 伏せ1 手札1→3
「父さんの最強デッキ…本当に強いわね…」
「もう…遊海さんも大人げないんだから…」
《フォーウー…》
凌牙に対して本気で戦う遊海…翠はそんな遊海に少し呆れたのだった。
『(父さんのクリフォートは通常召喚されると自身のレベルより低いモンスターの効果を受けない…なら、引き当てる!!)』
『俺のターン!ドロー!』
『来たぜ…!俺がドローしたのは「RUM-
「おっ…?何を出すんだ?」
『力を借りるぜ…!ミザエル!!』
107
『現れろ!「CNo.107」!「超銀河眼の時空龍」─!!』
黄金の身体を持つ、3つの首を持つ巨龍が現れる! ATK4500
「ああ、確かにクリフォートにそれは最適解だな…だが、そうはいかない!永続罠『デモンズ・チェーン』を発動!『超時空龍』の攻撃・効果の発動を封じる!」
『なにっ!?』
無数の鎖が超時空龍を縛り上げる!
『っ…なら…!!魔法カード「RUM-バリアンズ・フォース」を発動!俺は「アークナイト」1体でオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズチェンジ!!』
101
『現れろ!「CNo.101」!「
凌牙のエースたる黒き槍使いが現れる! ATK2800
『「ダークナイト」で「シェル」を攻撃!攻撃力は同じだが、ナンバーズである「ダークナイト」は破壊されない!!』
「流石だな!」
シェルが朱槍に貫かれ爆散する!
『俺は…これでターンエンド!』
凌牙LP2600
ダークナイト 超時空龍 伏せ1 手札0
「高攻撃力の『超時空龍』に…相手モンスターをORUにでき、破壊されたらライフを回復できる『ダークナイト』…いい布陣だ!ならば…俺はそれを正面から乗り越えよう!!」
「俺のターン!ドロー!」
「良い引きだ!『ツール』のペンデュラム効果発動!800ライフを払い!『クリフォート・アーカイブ』を手札に加える!」
遊海LP3200→2400
「そして…ペンデュラム召喚!手札から現れろ!レベル6『クリフォート・アーカイブ』!レベル7『クリフォート・アクセス』!さらにエクストラデッキから現れろ!『シェル』!『エイリアス』!『ゲノム』!」
「モンスター5体の、同時召喚…!!」
フィールドに5体のクリフォートが降臨する!
アーカイブATK2400→1800 ☆6→4
アクセスATK2800→1800 ☆7→4
シェルATK2800→1800 ☆8→4
ゲノムATK2400→1800 ☆6→4
エイリアスATK2800→1800 ☆8→4
「そして…俺は『アーカイブ』『ゲノム』『アクセス』の3体をリリース!現れろ!我が魂!我が相棒!『アポクリフォート・キラー』!!」
《マスター…流石に容赦なさ過ぎですって…》
3体のクリフォートの核石が消え…遊海の相棒たる巨大要塞が顕現する! ATK3000
「リリースされた『ゲノム』の効果発動!凌牙の伏せカードを破壊!さらに『アーカイブ』の効果!『ダークナイト』を手札…エクストラデッキに戻す!」
『っ─!!』
フィールドに嵐が吹き荒れ、伏せられていた『七皇転生』が破壊され、ダークナイトがエクストラデッキに戻される!
「そして…フィールドには攻撃力4500の『超時空龍』…クリフォートでは戦闘破壊はできない…しかし!『キラー』の効果発動!相手は自身の手札・フィールドのモンスターを墓地に送らなければならない!」
『っ…!「超時空龍」を、墓地に送る…』
アヤカの開いたワームホールに超時空龍が吸い込まれる!
「『キラー』で凌牙にダイレクトアタック…決着だな?」
『ああ、本当に容赦ねぇ──』
凌牙LP0
遊海WIN!
「強くなったな、凌牙…並の決闘者では相手にならないさ…俺が強いだけだ」
「まだまだ足元にも及ばないな…本当に強すぎるぜ、父さん…」
遊海は倒れ込んだ凌牙に手を差し伸べる…呆気なく負けてしまった凌牙だが、その表情は晴れやかだった。
「本気の父さんがいれば…この先にどんな戦いがあっても、負ける気がしないぜ…」
「ははっ…俺一人じゃ全部は対処しきれないさ!お前や遊馬…流星達…新たな世代の決闘者と一緒に俺は未来を切り拓いていく…それが俺の役目さ!だから…もっと強くなってくれよ?凌牙!」
「ああ!前にも言ったけど…俺は父さんを一人にはしない!父さんと一緒にこの世界を守る!!」
「──ああ…頼りにしてるからな、凌牙…」
凌牙の頼もしい言葉を聞いた遊海は優しく凌牙の頭を撫でる。
「さーて!遊星達が待ってるな!行こうか!」
「はい!」
夕焼けのネオ童実野シティに笑い声が響く、ようやく手に入れた平和な時間を白波一家は噛み締めたのだった。