転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!久々に筆が乗っております!

ついに始まった混沌のバトルロイヤル…そして、忍び寄るオベリスクフォースの影……悪意の連鎖が抗えぬ災厄を呼び覚ます…。

急転直下の最新話を…どうぞ!!


※オベリスクフォースファンの方、ごめんなさい。


Ep.25 侵略の尖兵─怒りの覚醒─

『「デュエル!!」』

 

古代遺跡と火山エリアの狭間…そこで遭遇した遊希と城之内は久しぶりのデュエルを行おうとしていた…。

 

 

城之内LP4000

遊希LP4000

 

 

『いくぜぇ!オレのターン!』

『来たぜ…ペンデュラムカード!!オレはスケール7の「PS-レッドエンジェル」とスケール12の「PS-ブラック・サン」でペンデュラムスケールをセッティング!!』

 

「え"っ…克也!そのスケールは──」

 

PENDULUM??

 

城之内の背後に天使の石像と黒い太陽のような石像が浮かび上がる!

 

 

 

『いくぜ!震えろペンデュラム!ここからが城之内タイムだ!ペンデュラムしょ──【ERROR】──へっ…?』

 

「………克也、そのペンデュラムスケールじゃ…レベル8から11のモンスターしかペンデュラム召喚できないよ……?」

 

『嘘だろ!?お〜い!今のナシ!ナ〜シ!!取り消し〜!!』

 

「……一度発動したペンデュラムカードは手札に戻すか、破壊しないと…(汗)」

 

『そ、そんなのってないぜぇ〜!?』

 

《フォウ……アフォウ?》

哀れ、城之内はペンデュラムカードの特性を理解しきれていなかった……心なしかフォウも呆れ顔である。

 

 

 

『こうなったら……「アックス・レイダー」を召喚!』

斧を構えた戦士が現れる! ATK1700

 

『カードを1枚伏せて、ターンエンドだぁ!!』

城之内LP4000

アックスレイダー (P エンジェル ブラックサン)伏せ1 手札1

 

 

 

「僕のターン!ドロー!」

「この手札なら…『EMドクロバットジョーカー』を召喚!」

ドクロのシルクハットを被った道化師が現れる! ATK1800

 

「『ドクロバットジョーカー』の効果発動!召喚に成功した時、デッキから『オッドアイズ・グラビティ・ドラゴン』を手札に加える!そして手札からスケール5の『慧眼の魔術師』とスケール8の『黒牙の魔術師』をペンデュラムスケールにセッティング!」

 

PENDULUM!!

 

遊希の背後に全てを見通す魔術師と黒い屈強な魔術師が浮かび上がる!

 

 

「そして!『慧眼の魔術師』のペンデュラム効果!片方のペンデュラムゾーンに『EM』か『魔術師』が存在する時!自身を破壊して新たな魔術師ペンデュラムモンスターをスケールに置く!来い!スケール1、『紫毒の魔術師』!」

魔術師が杖を振るい、鞭を持つ魔術師と入れ替わる!

 

「揺れろ!希望のペンデュラム!全能の軌跡よ、歴史を刻め!ペンデュラム召喚!エクストラデッキからレベル4『慧眼の魔術師』!そして手札からレベル7『スライハンド・マジシャン』!」

赤のペンデュラムが揺れ動き、全てを見通す魔術師と下半身が水晶になった道化魔術師が現れる! ATK1500 ATK2500

 

 

『(伏せカードは「攻撃の無力化」…これで1ターンは……)』

 

「そして…これが、僕の新たな力だ!儀式魔法『オッドアイズ・アドベント』を発動!」

 

『儀式魔法!?』

 

「僕はレベル4の『ドクロバットジョーカー』と『慧眼の魔術師』をリリース!!雄大なる大地の力よ、我が手に宿り戦場を支配せよ!儀式召喚!大地の神秘、レベル7『オッドアイズ・グラビティ・ドラゴン』!!」

フィールドに現れた赤の水晶に2体のモンスターが吸い込まれる、そして岩を身に纏う重厚なオッドアイズが現れる! ATK2800

 

 

『儀式召喚まで…すげぇじゃねぇか!』

 

「ヘヘっ…いくよ!『グラビティ』の効果発動!特殊召喚に成功した時!相手フィールドの魔法・罠を全て手札に戻す!グラビティ・チェンジ!」

 

『なにっ!?』

オッドアイズが大地を踏みしめる…それにより重力が反転、城之内の伏せカードやペンデュラムスケールが手札に戻される!

 

「バトルだ!『グラビティ』で『アックスレイダー』を攻撃!震撼のスパイラル・クエイク!」

 

『ぬあああっ!?』

重力操作によって集められた岩がアックスレイダーを押し潰す!

 

城之内LP4000→1900

 

 

「そして『スライハンドマジシャン』でダイレクトアタック!さらに『紫毒の魔術師』の効果発動!闇属性、魔法使い族のモンスターが攻撃する時!自身を破壊する代わりに攻撃力を1200アップする!」

 

『させるか!アクションカード……アクションカードがねぇ!?あだだだダダー!?』

スライハンドマジシャンの水晶玉にメッタ打ちにされ、城之内のライフは尽きたのだった…。

 

スライハンドATK2500→3700

 

 

城之内LP0

 

遊希WIN!

 

 

 

 

 

『だぁっ!?なんでアクションカードが無いんだよ〜!?』

 

「あー……もしかして、エリアとエリアの狭間だったから…アクションカードが届いてなかったんじゃ……」

 

『そんなのアリかよ〜!運営仕事しろぉ!!』

あっけなく遊希に負けてしまった城之内は悔しげに叫ぶ…アクションカードは基本的にそれぞれのフィールドの中心からばら撒かれる、故に端には落ちていない場合もあるのだ…。

 

 

 

「克也、今のは()()()()()でいいよ…全力出しきれなかったみたいだし……というか事故もあったし、ね?」

 

『いんや!約束は約束だ!ペンデュラムカード持ってけよ!』

 

「あ…ありがとう、克也」

無効試合を提案する遊希だったが…城之内は清々しくペンデュラムカードを手渡した。

 

 

『それよりさ!バトルロイヤル中は手を組んで回らねぇか?梁山泊塾とか忍者達はペア組んでたし…遠目だけど遊矢も誰かと一緒に戦ってたぜ?』

 

「そうなの?」

 

『ああ!……あ、いい事思いついた!とにかくペンデュラムカードを集めまくって、オレ達2人で交換し合えば………』

 

「克也、克也……カメラにバッチリ映ってるからね?」

 

『あ"っ……冗談デース……』

バトルロイヤルの抜け穴を探そうと悪知恵を働かせる城之内だが…カメラに映ってる事を知ってすぐに小さくなるのだった……まるでコントである。

 

 

 

「でも、一緒に行動するのは賛成だよ?……流石に24時間一人は寂しいし!」

 

『おっ!流石遊希!話がわかるぜ!次はどのエリアにいくんだ?』

 

「次は──」

 

 

 

『うわああああっ!?』

 

 

 

「っ…!今の悲鳴は…聖目君!?」

 

『デュエルでふっ飛ばされたって感じじゃなかったぞ…?』

一緒に行動する事を決め、行き先を決めようてした遊希と城之内だったが…聞こえてきた悲鳴に警戒する…!

 

 

「……行ってみよう、もしかしたら梁山泊塾に襲われてるのかもしれない…!」

 

『あいつらか…!行こうぜ!!』

 

《ッ…フォウ…フォーウ!!》

遊希と城之内は悲鳴の聞こえた方角に走り出す…その後ろを少し躊躇ったフォウは追いかけた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『うっ…うう……』

 

「聖目君!どうしたっ……なんだ…!?」

 

『出場者に、あんな奴らいたか…?』

 

【ん…なんだ?また()()がきたのか?】

遊希達が辿り着いたのは火山エリアの一角…そこにはボロボロになった聖目が倒れ込んでいた、その相手は…青い軍服を纏い、鬼のような…悪魔のような仮面を被った3人組が剣のようなデュエルディスクを構えていた…!

 

 

 

「3人で1人を狙うなんて…許さない!」

 

『漢らしくねぇな…!大会のお邪魔キャラとかギミックかもしれねぇけど…ぶっ飛ばすぜ!遊希!!』

 

「ああ!!」

聖目を襲った謎の3人組に遊希と城之内は挑む!

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

乱入デュエル

 

 

聖目LP2200

聖刻龍王─アトゥムス 手札2

 

城之内LP4000 手札5

 

遊希LP4000 手札5

 

 

オベリスクフォース(赤)LP4000 古代の機械参頭猟犬 伏せ3 手札0

 

オベリスクフォース(黄)LP4000 古代の機械参頭猟犬 伏せ3 手札0

 

オベリスクフォース(緑)LP4000 古代の機械双頭猟犬  伏せ3 手札1

 

 

 

 

【乱入ペナルティ、2000ポイント!】

 

バッチィ!!

 

『ぐああっ…!?いったい、なんだぁ!?』

 

「うぐぅ…!?乱入に対する、ダメージ…!?」

デュエルに乱入した遊希達にペナルティの電撃が襲いかかる!

 

 

城之内LP4000→2000

 

遊希LP4000→2000

 

 

@城之内

 

 

『くっそ……いくぜ、オレのターン!!ドロー!』

『今度こそ、成功させてやる!オレはスケール2の「PS-ブルーホエール」とスケール12の「PS-ブラック・サン」でペンデュラムスケールをセッティング!』

 

PENDULUM!!

 

城之内の背後にクジラを模した石像と黒い太陽が浮かび上がる!

 

 

【なんだ?あのカードは?】

 

『これでオレはレベル3から11のモンスターを同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!!手札からレベル3「ロケット戦士」!そしてレベル4!「漆黒の豹戦士パンサー・ウォリアー」!!』

光の扉の向こうから緑色のロケットが変形した戦士、黒豹の剣士が現れる! ATK1500 ATK2000 

 

 

『よし!ペンデュラム召喚成功っ!!おい!お前のモンスター借りるぞ!』

 

『わかった…!気をつけろ…!そいつら、何かおかしい…!!』

城之内は満身創痍の聖目に声を掛け、オベリスクフォースを睨む!

 

『見てやがれ遊希!これが、オレの新しい切り札だ!フィールドの「聖刻龍王─アトゥムス」「ロケット戦士」「パンサーウォリアー」をリリース!現われろ!稲妻を操る伝説の戦士!「ギルフォード・ザ・ライトニング」!!』

フィールドに稲妻が落ちる…その中から巨大な剣を構えた伝説の戦士が現れる! ATK2800

 

 

『すごい…!これが克也の切り札…!』

 

【フン、切り札だかなんだか知らねぇが…『|古代の機械双頭猟犬《アンティーク・ギア・ダブルバイト・ハウンドドッグ》』の効果発動!1ターンに1度、召喚・特殊召喚されたモンスターにギア・アシッドカウンターを乗せる!】

 

ギルフォード カウンター0→1

 

『何をしようが…最強の剣士は倒れねぇ!!「ギルフォード・ザ・ライトニング」の効果発動!モンスター3体をリリースしてこのモンスターをアドバンス召喚した時!相手フィールドのモンスター全てを破壊する!喰らいやがれ!ライトニング・サンダー!!』

振るわれた大剣が稲妻を纏い、相手を一掃する!

 

 

 

『しゃあっ!!どんなもんでぇ!』

 

【ククク…どんな御大層なもんかと思ったら、こんなもんか…拍子抜けだな…!】

 

『なにっ…?』

フィールドを一掃されたにも関わらず…オベリスクフォース達は下卑た笑みを浮かべていた…!

 

 

 

 

【永続罠『古代の機械蘇生(アンティーク・ギア・リボーン)』を発動!自分フィールドにモンスターが存在しない時、このターン破壊された『古代の機械』モンスターを攻撃力を200上げて特殊召喚する!蘇れ!『|古代の機械参頭猟犬《アンティーク・ギア・トリプル・バイト・ハウンド・ドッグ》』!】

オベリスクフォース(赤)の墓地から機械のケルベロスが蘇る! ATK1800→200

 

 

【さらに!罠カード『古代の機械閃光弾(アンティーク・ギアスパークショット)』を発動!自分フィールドにモンスターが存在しない状態から『古代の機械』モンスターが墓地から特殊召喚された時!その攻撃力の半分のダメージを相手に与える…が!さらに永続罠『古代の機械増幅器(アンティーク・ギアブースター)』の効果発動!1ターンに1度、『古代の機械』カードによる効果ダメージが発生した時!その数値を2()()にする!】

 

『なっ…!?』

 

【まずは消えとけよ!隻眼野郎!『古代の機械閃光弾』の効果で2000ダメージだ!!喰らえ!アンティーク・リバイブ・ハウリング!!】

 

『えっ…がああああっ!?』

 

『ゆ、遊希ィィ!!!』

 

《っ!?フォォウ──!?》

参頭猟犬から放たれた光線が遊希を飲み込む…凄まじい衝撃を伴った光線は遊希をリアルソリッドビジョンの岩を砕く勢いで叩き付けた…。

 

 

遊希LP2000→0

 

 

【乱入なんかしなけりゃよかったなぁ!!ハハハハハハ!!】

 

【次は俺の番だ!同じく『古代の機械蘇生』『古代の機械閃光弾』『古代の機械増幅器』を発動!『古代の機械参頭猟犬』を特殊召喚!そして…冒険野郎に2000ダメージだ!!】

 

『ぐあああっ!?』

 

『や、やめろ…!やめろぉぉ!』

オベリスクフォース(緑)が同じくコンボを発動…聖目にダメージを与え、吹き飛ばす!

 

古代の機械参頭猟犬ATK1800→2000

 

 

聖目LP2200→200

 

 

【俺の番だ!『古代の機械蘇生』『古代の機械閃光弾』『古代の機械増幅器』を発動!墓地の『古代の機械双頭猟犬』を特殊召喚!じゃあな!冒険野郎─!】

 

『うわあああああ!?』

そしてオベリスクフォース(黄)が聖目のライフを削りきった…。

 

聖目LP200→0

 

 

 

『てめぇら…絶対に許さねぇ!!「ギルフォード・ザ・ライトニング」で赤仮面の「古代の機械参頭猟犬」を攻撃──!!』

 

【ハハッ…残念だったなぁ?『古代の機械双頭猟犬』の効果!ギア・アシッドカウンターの乗ったモンスターがバトルする時、そのモンスターは破壊される!】

 

『な……!?』

ケルベロスに斬りかかろうとした剣士は弾き飛ばされた歯車に撃ち抜かれ、爆散した…。

 

 

『カードを1枚伏せ、ターンエンドだ……!』

 

城之内LP2000

(P ブルーホエール ブラックサン) 伏せ1 手札0

 

 

 

 

@オベリスクフォース(赤)

 

【俺のターン!ドロー!】

【これで終わりだ!!バトル!『古代の機械参頭猟犬』で金髪野郎を攻撃!さらに攻撃する時!相手は魔法・罠を発動できない!!】

 

『っ……!!すまねぇ、2人とも…!オレの、せいで…!!があああっ!!?』

参頭猟犬の光線が城之内を飲み込む……城之内は無力感を感じながら、吹き飛ばされた…。

 

城之内LP0

 

 

 

オベリスクフォース WIN……

 

 

 

 

 

【なんだなんだぁ!?スタンダードのデュエリストはこんなもんかよぉ!ハハハハハハ!!】

 

「うっ…あ……かつ、や……ひじり、め…く……」

 

『なん…だよ、この痛み……動け、ねぇ…!』

 

『う、ぐ……』

火山エリアにオベリスクフォースの笑い声が響く…倒された3人は通常のリアルソリッドビジョン以上の激痛に身動きもとれない…。

 

 

【じゃあな…!精々、俺達の勲章の為の()()になってくれよ…!】

 

《フォッ…!フォウゥ!!!》

 

「な、に…を…!」

オベリスクフォースはデュエルディスクを操作する……そして───

 

 

 

キィン─!

 

 

紫の光が遊希達の体を包み込んだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いまの、光は……?」

 

【あン?……お前……なんで()()()()()()()()??】

 

『はっ──?』

光の眩しさに眼を閉じていた遊希が目を開ける、そこには困惑したような様子のオベリスクフォース…そして……

 

 

「克也…?聖目……どこ、に…?」

 

【チッ…他の2人は()()()になったのになぁ…?】

 

「あっ…?」

2人の姿は消え去り、オベリスクフォースの手には……倒れ伏した城之内と聖目の姿を写したカードが握られていた…!!

 

 

「っ──!?!!人間の、カード化…!?遊矢……融合、アカデミア…!?返、せ……2人を、返せぇ…!!」

その時、遊希の脳裏に遊矢の言葉が蘇る……エクシーズ次元を襲ったアカデミア…その相手が、スタンダードに攻めて来たのだと…。

 

 

【返す訳ねぇだろうが!せっかくの得点をよぉ!!】

 

「っ…があああっ……!?」

這いずってオベリスクフォースのズボンを掴む遊希…だが、オベリスクフォースはその手を振り払い、腹を蹴り飛ばし…左手を踏み付ける…!!

 

 

【おい!さっさとこのゾンビ野郎をカードにしちまえ!セレナを探す任務も残ってるんだ!】

 

【へいへい…!さっさとカードになれよ!ゾンビめ!】

 

 

『っ…!!』

 

《フォウ──!!》

 

キィン──!!

 

 

そして再び、紫色の光が遊希の視界を埋め尽くした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

【ククク……ずいぶんとボロボロになったではないか?榊遊希よ】

 

「番人……」

ボロボロの遊希はいつの間にか、以前訪れた石造りの教会……深層意識に引き込まれていた、祭壇の上では番人を名乗った男が水晶の柱の前に佇んでいる…。

 

 

 

 

【さぁ、今がお前の決断の時だ……その前に、お前に…お前自身の()()を教えてやろう】

 

「僕の、正体…?僕は……白波、遊海だ……記憶を失った……」

 

【クッハハハ……ハハハハハハハハハ!!滑稽だな!まだ()()()()()()()いるのか?】

 

「なに…?」

教会に番人の笑い声が響く、海馬によって自分の名を知ったはずの遊希……だが、番人はそれを否定したのだ。

 

 

 

【お前は白波遊海ではない…なぜなら、()()()白波遊海の魂は──この水晶に()()()()()()()からだ】

 

 

「はっ…?」

番人の言葉に遊希は愕然とする…水晶の中に封じられた「赤い光の玉」……それが、白波遊海だというのだ。

 

 

 

「なにを、言って…!なら、僕は…此処にいる僕は!僕は、誰なんだ!?」

 

【フン…お前は()()()()()、当世風に言うのなら……『自分を白波遊海と思い込んでいる名もなき魂』……とでも言えば伝わるか?】

 

「そんな…そんな事、ありえない!!あってたまるか!!」

 

【仕方あるまい……一からお前が白波遊海ではないという事を説明してやろう……】

衝撃の事実を聞いて取り乱す遊希…番人は気怠げな様子で語り始める。

 

 

 

【これは我の予想も入っているが、遠からずだろう……かつて、白波遊海は巨大な戦いに挑んだ…身を削り、血を流し、魂を削り……お前の肉体が示すように満身創痍となった……そこで、大きなトラブルが起きた──世界の外に投げ出されたのだ】

 

「世界の、外…?」

 

【世界の外側には異なる次元を繋ぐ異空間が広がっている…本来の白波遊海ならば問題にもならんだろうが……極限まで消耗していたのなら…話は別だ、異空間に生身の人間が飛び込めば…その存在は擦り切れ、摩耗していく………そんな状況に追い込まれた時、白波遊海は無意識に自分の『魂』を封印したのだ…摩耗する前に『自分』を守る為に……】

それは遊希にも理解しきれない話…番人は話を続ける。

 

 

 

【そして次元の狭間を彷徨った肉体は擦り切れ、肉体年齢は逆行し……この次元へと流れ着いた、その過程で封印し損ねた白波遊海の魂の欠片……それか、この次元にあった魂が空っぽの肉体に宿った……それが榊遊希、お前という存在の正体だ】

 

「そ、んな…!?」

番人の語る話は理解できない…だが、現実味を帯びていた…その話を聞いた遊希は崩れ落ちる…。

 

 

 

「でも、でも!!僕は記憶を見た!!何度も、自分の知らない戦いを!!知らない人達との記憶を!」

 

【それが『自分の記憶』だと…いつから錯覚している?それは封印の水晶から漏れ出していた白波遊海の記憶にお前が()()()()()()だけだ、その証拠に……()()()()()()()だろう?】

 

「っ…!?」

番人の答えに遊希の言葉が詰まる……何度も見た戦いの記憶や、友人との記憶………それに声はあっても、顔は見えなかった。

 

 

 

【そして…お前が窮地に陥る度に使った…()()()()、お前は──その名や効果が記されたアストラル文字を()()()はずだ、あれは白波遊海の「ナンバーズ」……その名を読めるのはナンバーズを開眼させた者か、ナンバーズに認められた者……それかナンバーズに魅入られた者のみ…お前は肉体の記憶で無理矢理に使っていただけ……故に、全ての効果は使えなかったはずだ】

 

「あ、ああ…!!ああああ……!?僕は…ぼく、はっ…!?」

番人の言葉に追い詰められていく遊希…自分が「偽物」だと突き付けられ、その心は……壊れてしまう寸前だった…。

 

 

 

 

 

【お前は2つ、自分の運命を選ぶ事ができる……1つ、何もせず、このままあの仮面の男共に嬲られ続け……助けが来るまで倒れている事…】

 

 

【そして…2つ、白波遊海を目覚めさせ…奴らを打倒する、その代わり──奴にとって()()たるお前が消え去る事………それが、お前に残された運命だ】

 

 

「ぼくの、運命……」

番人はローブの中から赤と青の瞳を覗かせながら、蹲った遊希へと選択肢を伝える…。

 

 

 

 

 

【我はどちらでも構わん、我は……ただ、お前の決断を楽しむだけだ】

 

「…………1つ、聞かせてくれ…」

 

【なんだ?】

 

「白波、遊海は───()()()…?」

 

【クッ…ハハハ…!!】

遊希の質問を聞いた番人は…右手で顔を覆い、笑った…。

 

 

 

【ああ…奴の強さは保証してやろう…!不老不死の肉体を持ち…精霊と心を通わせ、星を砕く力と数多のデッキを操る…少なくともこの次元において()()()()()!混沌の神たるこの()()()()()()()()をも打ち倒した英雄であるとな…!】

 

番人はローブを脱ぎ捨てる…その下から現れたのは黄金比の黒い肌の身体を持ち、赤と青の瞳に金色に輝く髪…そして赤い前髪をたなびかせ、胸元に青い光を灯す紋章を持つ者……かつて遊海に倒されたはずの混沌の神、ドン・サウザンドだった…!

 

 

 

【白波遊海は神たる我を倒してみせた…神殺しを成し遂げた者が…弱いはずなかろう?】

 

「そうか……そんなヒーローみたいな人が、僕の中で…眠ってたのか……すごいなぁ……」

ドン・サウザンドの言葉を聞いた遊希はふらふらと水晶に歩み寄る…。

 

 

 

「そんなに強いなら………僕の答えは、()()()()()……」

遊希はそのまま左手で水晶に触れる…!

 

 

ゴウッ!!

 

 

「なぁ…遊海……返すよ、お前の身体を………僕が奪ってしまった、きみの体を……!!」

紅蓮の炎に包まれる左手…燃え広がり、自分の魂を焦がしていく痛みを気に掛けず、遊希は水晶へと呼び掛ける───

 

 

「だから……だから──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

克也達を奪った…あの野郎共をぶっ飛ばす力を寄越せぇぇぇっ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴウッ!!

 

 

 

 

【むっ…!?これは──!?】

それは榊遊希にとって最初で最後の魂の咆哮……その憎悪が、憤怒が…怨嗟の慟哭が、燃え上がる炎を黒く黒く染めていく…。

 

 

 

 

 

 

そして、目を覚ますのは『英雄』に非ず……それは───

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

 

【チッ…なんだよ?なんでカード化装置が効かねぇ?】

 

【カードにする代わりに指でも持ってくか?】

 

【やめろ気持ち悪い…アークエリアプロジェクトの為には()()()()()()意味がない……こんなハズレは放っておけ!戦って損したぜ……】

再び遊希へとカード化装置を使ったオベリスクフォース…だが、遊希はカードにはならず……その鬱憤を晴らす為に遊希を痛め付けた彼らは本来の任務へと戻ろうとしていた……だが、それは叶わない…何故なら……。

 

 

 

ドクン

 

 

 

【っ…?なんだ?】

 

【どうした?】

 

【いや、コイツ…動いた気が……】

 

【馬鹿言え!あんだけボコボコにしたのに意識があるわけ───】

 

 

 

「……許さない」

 

 

【はっ?】

襤褸雑巾のようになった遊希が幽鬼のように立ち上がる…その中で()()はギラギラと紅く揺らめいている…!

 

 

「貴様らは……生かしておくかぁぁぁ!!!!」

 

 

ゴウッ!!

 

【な、なんだぁ!?!?】

 

《フォ、ウ…!?》

怨嗟の咆哮と共に、遊希の……()()()()の肉体が大地から噴き上がるマグマに包まれ、黒焔が体を燃やしていく…。

 

 

そして…()()が目覚める。

 

 

 

 

髪は血を被ったような赤黒い色に

 

 

身体はひと回り大きく、青年と呼ばれる年齢に

 

 

身体中に刻まれた傷は塞がる事なく、血が滲む

 

 

そして、ボロボロの赤いジャケットにボロボロのジーンズを纏う…

 

 

 

 

 

そこに、優しく…仲間達と穏やかに暮らした「榊遊希」はいない。

 

 

それは、世界を救いし英雄…「白波遊海」ではない。

 

 

 

 

それは「災厄」……憎悪と憤怒のままにあらゆる「悪意」を駆逐する……怪物である。

 

 

 

 

【な、なんだ!?体がデカくなりやがった!?】

 

【こいつ、ビックリ人間かなんかかよ!?】

 

【言ってる場合か!リアルソリッドビジョンのダメージレベルを()()にしろ!!コイツを()()!!】

突然の事態に動揺するオベリスクフォース…だが、彼らも訓練を積んだ軍人……目の前の()を葬る為に、デュエルディスクを構える…!

 

 

 

 

【【【「デュエル!!」】】】

 

 

 

災厄LP4000

 

オベリスクフォース(赤)LP4000

 

オベリスクフォース(緑)LP4000

 

オベリスクフォース(黄)LP4000

 

 

 

 

「オレの、ターン……!」

「『リアクター・スライム』を召喚」

スライム増殖炉を背負った人型のスライムが現れる ATK500

 

「『リアクタースライム』の効果、発動…『スライムモンスタートークン』を2体、特殊召喚」

スライム増殖炉から小さなスライムが生み出される DEF500 ✕2

 

 

「カードを2枚伏せ、ターンエンド」

 

災厄LP4000

リアクタースライム スライムトークン スライムトークン 伏せ2 手札2

 

 

 

 

【な、なんだよ…驚かせやがって!スライムなんかで何ができる!】

オベリスクフォースは先ほどとは打って変わって静かなデュエルをする男を嘲笑う…

 

【さっきみたいにぶっ飛ばしてやる!】

 

 

 

 

@オベリスクフォース(赤)

 

 

【俺のターン!ドロー!】

【『古代の機械猟犬』を召喚!!】

機械仕掛けの猟犬が現れる! ATK1000

 

【『古代の機械猟犬』の効果発動!相手フィールドにモンスターが存在する時!600ダメージを与える!ハウンド・フレイム!】

 

「………」

猟犬の火炎弾が災厄を直撃する…だが、災厄は動じない…微動だにしない…!

 

災厄LP4000→3400

 

「自分がダメージを受けた時…手札から『ガーディアン・スライム』は特殊召喚できる」

そして黒い犬の頭を持つスライムが現れる! DEF0

 

 

【チィッ…バトルだ!『ガーディアンスライム』を攻撃!】

 

「『ガーディアンスライム』が相手モンスターとバトルする時、その守備力は相手モンスターの攻撃力と同じ数値になる」

 

【なにっ…!?】

鉄壁のスライムが攻撃を跳ね返す! DEF0→1000

 

 

【めんどくせぇモンスターを……カードを2枚伏せてターンエンド!】

オベリスクフォース(赤)LP4000

古代の機械猟犬 伏せ2 手札3

 

 

 

@オベリスクフォース(緑)

 

 

【俺のターン!ドロー!】

【俺も『古代の機械猟犬』を召喚!そして相手に600ダメージを与える!ハウンドフレイム!】

召喚された猟犬がダメージを与える!

 

災厄LP3400→2800

 

 

【とにかくダメージを与えりゃいいんだよ!!『リアクタースライム』を攻撃!】

 

「『リアクタースライム』の効果発動…自分・相手のバトルフェイズに自身をリリースし、デッキから罠カード『メタル・リフレクト・スライム』をセットする」

 

【なら、「スライムモンスタートークン」を攻撃!】

猟犬がスライムを噛み砕く!

 

 

【カードを1枚伏せて、ターンエンド!】

 

オベリスクフォース(緑) LP4000

古代の機械猟犬 伏せ1 手札4

 

 

 

@オベリスクフォース(黄)

 

 

【俺のターン!ドロー!】

【『古代の機械猟犬』を召喚!600ダメージだ!ハウンドフレイム!】

さらに召喚された猟犬がダメージを与える! ATK1000

 

災厄LP2800→2200

 

 

【てめぇら!手札事故起こしてんじゃねえよ!!『古代の機械猟犬』の効果発動!フィールドのこのカードと手札の『古代の機械猟犬』2体を融合!古の魂受け継がれし、機械仕掛けの猟犬たちよ!群れ成して混じり合い、新たなる力と共に生まれ変わらん!!融合召喚!現れろレベル7!『古代の機械参頭猟犬』!!】

3体の猟犬が融合…遊希達を蹴散らした機械のケルベロスが現れる! ATK1800

 

【さらに手札から魔法カード『融合』を発動!!フィールドの『古代の機械参頭猟犬』とオベリスクフォース(黄)の『古代の機械猟犬』を融合!!古の魂受け継がれし、機械仕掛けの猟犬よ!三つ首の猟犬と混じり合い、究極の猟犬へと生まれ変わらん!!融合召喚!現われろ!レベル9!『古代の機械究極猟犬』!!】

融合の渦から禍々しい、究極の機械猟犬が現れる! ATK2800

 

 

【『古代の機械究極猟犬』の効果発動!融合召喚に成功した時!相手のライフを半分にする!喰らえ!アルティメット・ハウンド・フレイム!!】

放たれた火炎が災厄に直撃…その身を焼き焦がす!!

 

災厄LP2200→1100

 

 

【バトルだ!『古代の機械究極猟犬』で『スライムモンスタートークン』を攻撃!!】

猟犬がスライムを踏み潰す!

 

 

【俺はこれでターンエンドだ!!】

 

オベリスクフォース(黄)LP4000

古代の機械究極猟犬 手札2

 

 

 

 

【拍子抜けさせやがって……次のターンで貴様は終わりだ!!悔しかったら泣き叫んでみろよ!このハズレ野郎!今度こそオトモダチと同じ場所に送ってやるよ!!ハハハハハハ!!!】

無抵抗を続けていた災厄を侮辱し、嘲笑うオベリスクフォース…だが、彼らは勘違いしている……災厄は……彼らに最大限の痛みを与える為に、力を溜めていたのだから…!

 

 

 

 

 

「オレのターン……最強決闘者の決闘は全て必然、ドローカードさえも…決闘者が創造する──シャイニングドロー

災厄の右腕に暗い光が宿る…それは彼に残された最後の()

、それを使い切った災厄は……闇へと堕ちる…!

 

 

「永続罠『メタル・リフレクト・スライム』を発動…このカードをモンスターとして特殊召喚」

無数の茨が生えたメタリックなスライムが現れる! DEF3000

 

「さらに…レベル10水族の『ガーディアン・スライム』をリリースする事で…エクストラデッキから融合モンスター『神・スライム』を特殊召喚」

 

【なにっ!?融合なしで融合モンスターを!?】

黒いスライムが形を変え…巨人のスライムが現れる! ATK3000

 

 

 

【(だが、無駄だ…!伏せカードには『融合霧散』がある…!ダメージを受ける事は………)】

 

「神の名を貶め、穢す愚か者共よ……絶滅の時だ!!

 

【なにっ!?】

災厄の背後に大地から黒い炎が燃え上がる!!

 

 

「『神・スライム』は生贄召喚に使用する時、3体分の生贄にする事ができる…!!我が怒り我が憎悪……遥かなる時の彼方から…!万物を打ち砕く破壊の神を呼び覚ませ!!!

神スライムが熔解し、大地へと消えていく…そして神の怒りが大地を鳴動させる…!

 

 

 

「顕現せよ!『オベリスクの巨神兵』!!

 

 

■■■■■──!!

 

 

大地が鳴動し、黒炎が弾け…オフィスビルが崩れ落ちる…そして、大地の奥底から巨大な……巨大な影が現れる、それは青い体を持ち…赤い瞳を輝かせる『破壊の神』……遥かなる時の彼方から大地の神が雄叫びを轟かせる!! ATK4000

 

 

 

 

【はっ…!?『オベリスクの巨神兵』、だと!?】

 

【う、嘘だ!!存在すらしていないはずの御伽噺のはずだろ!?】

赤い双眸が神の名を騙る愚者を睨みつける…彼らにとっての『御伽噺』の中の存在の登場にオベリスクフォース達は尻餅をつく…。

 

 

「リバース魔法『死者蘇生』を発動…!墓地の『ガーディアンスライム』を特殊召喚…!」

再び犬頭のスライムが復活する! ATK0

 

 

 

「断罪の刻だ…罠カード『ソウル・エナジーMAX!!』を発動…!自分の『メタルリフレクトスライム』と『ガーディアンスライム』を生贄に、捧げ……相手フィールドのモンスター全てを破壊し、4000ダメージを与える!!」

 

【【【な、なんだって!?】】】

生贄の力を得たオベリスクの両拳に青き破壊の力が集中する!!

 

 

 

ゴッドハンド・インパクト!!

 

 

 

【【ぎゃああああ!?!?】】

破壊の波動が古代の機械を粉砕…オベリスクフォースの2人は岩山やビルを数棟突き抜けながら、彼方へと吹き飛んでいった…。

 

 

オベリスクフォース(赤)LP0

オベリスクフォース(黄)LP0

 

 

 

【ひっ、あ、ああ…!?】

 

「バトルだ…神の怒りをその身に受け……死に絶えよ

残された最後のオベリスクフォースに神の怒りが迫る…!

 

 

ゴッドハンド・クラッシャー!!

 

 

 

【ぴぎゃ…】

 

 

断末魔を上げる間もなく、オベリスクフォースは巨大な神の拳に殴り潰された…。

 

 

 

オベリスクフォース(緑)LP0

 

 

 

WIN

 

 

 

 

 

 

【……ひゅ………】

 

オベリスクがその姿を消していく、潰されたオベリスクフォースはかろうじて生きてはいるが……死んだ方がマシとも思える重傷を負っていた…。

 

 

「ううっ……ああ……カツ、ヤ……アあ……!!」

幽鬼のような足取りで災厄は落ちていた友のカードを拾い上げる……だが、それが限界だった。

 

 

 

アア……アアアアア!!!

 

カードにされた友の姿を見た災厄は狂気へと堕ちる……魂を燃やす復讐の炎が、その身を蝕んでいく……。

 

 

 

……ずあーく………ズあぁァぁくぅぅゥゥ!!

まだらに過ぎる記憶…その中から災厄は……()()()()()()()の事を思い出す…。

 

 

 

災厄はその身を闇に包み、歩き出す……()()のいる場所へ…。

 

 

 

 

 

《キャウ…ウ……フォ、ウ…フォーウ!!》

そして、オベリスクの攻撃の余波で気を失っていたフォウはなんとか起き上がり、厄災が取り落としたカードを咥えて跳ぶ……この事態を解決できる男の居場所へ…。

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

【お前の言っていた通りだな、遊海よ…怒りや憎しみは凄まじい力を生み出す、本来ならばお前を目覚めさせ、消え去るはずの弱い魂が……一部とはいえ、お前の力を使うとはな】

黒炎が燃え盛る深層領域…そこでドン・サウザンドは目覚めぬまま、無秩序に力を放出する水晶へと目を向ける。

 

 

【さて、このような状態なら……この身体を依代とした我が復活も容易い、理性なき力など…我にはどうとでもなる…】

ドン・サウザンドは燃え盛る炎の中で玉座に腰掛ける。

 

 

【……だが、このままで終わる貴様ではなかろう?特等席で見届けてやろう…お前がカオスに呑まれたまま、修羅に落ちるのか──】

 

 

 

 

 

 

【再び、希望の光を掴むのかを──】

 

 




そして…災厄の目覚めは様々な影響を齎す…。




「しゃ、社長!火山エリアで強力な召喚反応を確認!!」

『どの召喚法だ!』

「っ……あ、()()()()()!通常のアドバンス召喚です!!」

『なにっ…!?……アドバンス召喚でここまで強力な反応など、聞いた事がないぞ…!』

「火山エリアのビル数棟が倒壊!!カメラも反応しません!!さらに、近くにあった融合次元のデュエル戦士の反応、消失!!」

『……榊遊矢といい…何が起きている…!?』








『海馬君、今の影……まさか…!!』

『遊希め、やらかしおったな…!!最悪の事態は確定だ…!上手く止めるのだぞ…!』

『僕達は…』

『我らは最後の壁だ…!奴が止められなければ……俺達が命を張る他あるまい…!!』










《か、カイト様!強力なエネルギー波を感知したでアリマス!発信源は……》

「っ……A()R()C()()()付近か…!ズァークが復活したのか……!?」

『いや、違うな……この波長は──三幻神、「オベリスクの巨神兵」のモノだ、間違いない』

「瀬人…それでは…!」

『行方不明になっていた遊海が復活したか…あるいは………暴走したか、だな』

「遊馬…凌牙…!お前達は何をしている…!!」







「っ…!?」

「母さん…?どうしたの!?」

「……強い、力の波動を感じたの…全てを、壊してしまいそうな……!」

「そんな…まさか…!」

《私も、感じました…次元を超えて伝わる破壊の波動……間違いなく『オベリスクの巨神兵』の力……怒りと憎しみに染まった、破壊の力を…!》

「遊海さん……やめて…!お願い…世界が、()()()()()…!!」

《……ユウミ…貴方に何が起きているのです…!?》
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