転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

前回の投稿の後、コメントを見て気が付いたんですが…「ARC-V」の物語でまともな大人少ないな!?遊矢Sideは洋子さんや修造さん、権現坂父を始めとして良い人が多いけど…赤馬Sideは頼れる大人が少なすぎ…というかいないし!?

シンクロ次元は融合の逃亡者のロジェと事なかれ主義の行政評議会…まともなのは改心後の徳松さんくらい?(ジャック・クロウは除く)
エクシーズ次元は大人がそんなに出てこなくて…融合次元は海賊もどきにバトルビーストを育てたらしいスパルタ教官に、マッドサイエンティストなドクトルに、元凶の赤馬零王……遊勝は比較的まともだけど、独断専行でどっか行ってるし……他のシリーズで例えるなら改心後のペガサス会長、クロノス先生とかマーサとか、春おばあちゃんとか六十郎ポジの人はいないのか!?いたらもう少し良くなったと思うよ!?

そして、そんな世界に現れた遊海を始めとした良識のある決闘者達…彼らはこの世界を変えられるのか…!


それでは、最新話をどうぞ!


Ep.31 嘆きの遊矢、冷徹なる零児〜再会〜

「遊海……ようやく戻ってきたか、この大馬鹿者が!!」

 

「海馬社長…!!……ああ、俺は…本当に馬鹿だ……冥界のみんなにまで、心配かけて…!」

時は少しだけ巻き戻る…オベリスクフォースを撃退し、権現坂の声掛けで子供達が遊矢を探しに行った直後、遊海と海馬が再会を果たしていた…。

 

 

「ふん…積もる話や説教は多々あるが……どうする?」

 

「一度、遊矢達に合流しよう…誰かが()()()にならないと…禍根を残す事になる」

零れた涙を拭った遊海は海馬に伝える…何も知らされない状態で戦わされた遊矢達、そして1人でスタンダード次元防衛の全てを背負った零児……その禍根は後々まで影響を残す事になるからだ。

 

 

「……遊海、お前は……榊遊矢に()()()のか?」

 

「………今は、どう遊矢と……「榊遊希」を知る人達と向き合えばいいのかわからない……それでも、俺は……行かなきゃ」

海馬の言葉に遊海は顔を伏せる…今の遊海は遊矢とはほぼ()()()という状態……それは今までの「主人公」達との出会いにはなかった状況だった…。

 

 

 「父さん……大丈夫さ、父さんはいつもどおりでいい…その強さに…優しさにあいつらもついてきてくれるさ」

 

《フォウ、フォーウ!(ボク達もついてる!)》

 

「凌牙…フォウ……ああ、ありがとう……行こうか…!!」

凌牙とフォウに背中を押され…遊海は物語へと飛び込んだ…!

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

『だが…君達にも分かってほしい…君達に託された使命を…私が「ランサーズ」を結成した決意を……それは私達の故郷をエクシーズ次元を襲った悲劇から守る為なのだと…!アクションフィールド・オン!「未来都市ハートランド」発動!!』

そして、現在…リアルソリッドビジョンが舞網市にエクシーズ次元・ハートランドの街を映し出す…仲間達の怒りと悲しみを背負う遊矢、そしてスタンダード次元を守る重責を背負う零児のデュエルが始まろうとしていた…!

 

 

 

 

「ハートランド…!エクシーズ次元の…!?」

 

「そうだ…この場所は……俺の…俺達の、故郷だ…!」

映し出された未来都市…それを目にした黒咲は声を震わせる…今もなお、レジスタンス達はエクシーズ次元で戦い続けているのだ…。

 

 

「エクシーズ次元のハートランド……凌牙、戦況はどうなってる?」

 

「遊馬やドルベ達が遊園地を中心にして防衛してる…人海戦術で攻めてくるアカデミアに対しては守るので精一杯……十代さんが遊撃で引っ掻き回してくれてる」

 

「……できるだけ、早く向かった方がいいな…翠の事が心配だ…」

展開された未来都市を見ながら遊海は決意を固めていた…。

 

 

 

『君達に最初に伝えておく…バトルロイヤルに乱入したオベリスクフォースを始めとしたアカデミアは…この街に来る前に、黒咲達の故郷…エクシーズ次元を襲撃、壊滅状態に陥らせた……凌牙、黒咲、そしてユートはアカデミアに対するレジスタンスとして私達の世界、スタンダード次元に救援を求めに来たのだ』

 

「凌牙…やはり、お前達は別の世界の…」

 

「黙ってて悪かったな、権現坂……俺の仲間達はエクシーズ次元の人達を守る為に戦い続けてる…その戦況を打破する為に、この世界に『希望』を探しに来たんだ」

零児の言葉に続く形で凌牙が答える、正確には凌牙は『エクシーズ次元』の人間ではないのだが…そこはまだ、彼らには伏せていた。

 

 

「それが…それがどうしてオレ達を戦わせる話になったんだ!?オレ達より強いプロデュエリストを集めれば良かっただろ!?」

 

『以前は私もそう思っていた…だが、状況が変わった……榊遊矢、そして榊遊希…キミ達の…いや、()()()()()()()()の誕生だ』

 

「えっ…?」

 

『ペンデュラム召喚の誕生によってデュエルは新たなステージに入った…プロやユースよりも未熟で()()()のあるジュニアユース世代…キミ達の世代なら、ペンデュラム召喚を抵抗なく受け入れられる……その力こそが、融合次元に対する「武器」になる…私はそう考えたのだ』

零児は遊矢達の世代を戦わせた理由を語る…発展途上であり、新たなカードに対して柔軟に対応できるであろうジュニアユース…その強みが零児が求めた『デュエル戦士』にうってつけだったのだと…。

 

 

「ペンデュラム召喚は…デュエルは、人を傷つける為のモノじゃない…!!デュエルは楽しむ為のモノなんだ!オレは…デュエルで人を傷つけようとするお前を許さない!!」

 

『……そうか、ならば…あとはデュエルで語り合うとしよう…キミに譲れぬ思いがあるように、私にも譲れぬモノがあるのだ…!』

語り合うのはここまで…デュエルを楽しむモノとして考える遊矢、スタンダード次元を守る『武器』としたい零児…2人のデュエルが始まる!

 

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

 

デュエルダイジェスト 遊矢対零児

 

 

 

 

 

「ペンデュラム召喚!現れろ!『星読みの魔術師』!『EMマンモスプラッシュ』!」

先攻を取ったのは遊矢…守備力の高い白衣の魔術師とシルクハットを被ったマンモスを呼び出した…。

 

 

 

 

『自在に形を変える神秘の渦よ!異形の神を包み込み、いま1つとなりて新たな王を生み出さん!融合召喚!!生誕せよ!「DDD烈火王テムジン」!』

 

『闇を切り裂く咆哮よ!疾風の速さを得て、新たな王の産声となれ!シンクロ召喚!!生誕せよ!「DDD疾風王アレクサンダー」!』

 

『この世の全てを統べる為…いま、世界の頂点に君臨せよ!エクシーズ召喚!!生誕せよ!「DDD怒濤王シーザー」!!』

後攻となった零児は融合・シンクロ・エクシーズの三大王を呼び出す…スタンダード次元を守る為、零児もまた己の力を鍛え上げていた…!

 

 

『バトルだ!「アレクサンダー」で「星読みの魔術師」を、「シーザー」で「マンモスプラッシュ」を!そして「テムジン」でダイレクトアタック!!』

 

「くうう…!!」

それは怒涛の連続攻撃…遊矢の場はがら空きになり、ライフも半分になる……だが、それは遊矢も覚悟の上だった。

 

 

 

『……おそらく、ここまではキミの読み通りなのだろう?ここからが勝負だ、見せてみろ…ペンデュラムのその先を…!』

 

「なんでも、お見通しか……流石、天才って呼ばれるデュエリストだな……その頭脳でさ、バトルロイヤルの展開も読んでたのか?何人やられて、何人生き残って……予想通りの結末で満足したか…!?オレ達は……お前の人形じゃ、ないんだぞ…!」

吹き飛ばされた遊矢が零児を睨みつける…その瞳には怒りの炎が燃えていた…!

 

 

「柚子や遊希兄だって…カードにされた人達だって…みんな、心を持った人間だ…!!柚子はいつも、オレのそばにいてくれて励ましてくれた…!遊希兄は自分の記憶がないのに、いつも優しくて…いじめられていたオレを助けてくれた…!!オレがペンデュラムのその先を見つけられたのは……2人のおかげなんだ!!」

遊矢にとって柚子も遊希も…大切な仲間であり、家族だった…その家族を…バトルロイヤルに参加したデュエリスト達をアカデミアと戦う為の『駒』のように扱い、奪う原因となった零児…その怒りのままに、遊矢は力を解き放つ!

 

 

 

 

「二色の眼の竜よ!巨獣の飛沫をその身に浴びて…新たな力を生み出さん!融合召喚!!いでよ!野獣の眼光し獰猛なる竜!『ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!!」

 

「神秘の力、操りし者!眩き光となりて…竜の眼に、いま宿らん!融合召喚!!いでよ!秘術振るいし魔天の竜!『ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!」

それは権現坂とのデュエルで現れた野獣の竜、そしてミエルとのデュエルで現れた魔天の竜…遊矢はペンデュラムのその先の力を見せつける!

 

 

「『ビーストアイズ』も『ルーンアイズ』も…柚子からヒントをもらったから喚べたモンスター…LDSに勝ちたいって…素良から融合召喚を学んだから…!!」

 

『アカデミアのデュエリストから融合召喚を……その力が柚子からキミに流れ、新たな力の呼び水となったという事か…』

 

「オレは…柚子の思いを背負って…絶対にお前に勝つ!!レベル5以上のモンスターである『星読みの魔術師』を融合素材とした『ルーンアイズ』は3回の攻撃ができる!!『テムジン』『アレクサンダー』『シーザー』を攻撃!連撃のシャイニー・バースト!!」

 

『くっ…!』

魔天の竜の魔力の奔流が三大王を吹き飛ばす!!

 

 

「これでトドメだ!!『ビーストアイズ』でダイレクトアタック!ヘルダイブ・バースト!!」

 

『私は罠カード「DDDの契約変更」を発動!墓地の最も攻撃力の高い「DDD」モンスター「アレクサンダー」を除外し、バトルダメージを0にする!そしてデッキからレベル4以下の『DD』ペンデュラムモンスターを手札に加える!』

野獣の竜が火炎を放つ…だが、零児はそれを余裕をもって躱す!

 

 

 

『キミがペンデュラムから融合への道をみつける過程には柊柚子への想いが強く影響していたのだな…だが、思いの強さだけで進化しても…それだけではデュエルには勝てん!!』

 

「っ…!!」

 

『……私の目指すランサーズは対アカデミアの為の実戦部隊…実際の戦闘では、詰めの甘さが命取りになる…!覚えておけ!』

 

「……オレは、ランサーズになんかなるつもりはない!!オレは…デュエルで人を傷つけたくない!!」

零児は鋭く遊矢を一喝する…『戦場』においては思いだけでは勝てないのだと…しかし、遊矢はランサーズにならないと告げる……だが…零児は遊矢が戦うざるを得ない理由を掴んでいた…。

 

 

『柊柚子を、助けたくないのか?』

 

「っ!?柚子は…生きてるのか!?」

 

『真実を知りたければ、私を倒してからだ…次は、私の本気を見せよう…!アカデミアを倒し、柊柚子を助けたいのなら…私を乗り越えてみせろ!!』

 

舞網市に張り巡らせた監視網によって零児は掴んでいた…セレナと服を交換した柚子が紫色の髪の遊矢に似た少年・ユーリに追われていた事、ブレスレットの輝きによってユーリと入れ違いにバイクに乗ったシンクロ次元のデュエリストが現れた事…そして、彼と一緒に姿を消してしまった事を……それは柚子がアカデミアには捕まっていない事を示すモノだったのだが、零児はそれを遊矢にはまだ伝えない。

 

ペンデュラム召喚の「始祖」である遊矢の()()を見定める為に…。

 

 

 

 

『我が魂を揺らす大いなる力よ!この身に宿りて、闇を引き裂く新たな力となれ!ペンデュラム召喚!!現れいでよ!神々の黄昏に審判を下す最高神!「DDD壊薙王アビス・ラグナロク」!!』

返す零児のターン、零児は新たなペンデュラムモンスター…玉座に座す黄昏の王を呼び出す!

 

 

『「アビスラグナロク」が特殊召喚に成功した時!墓地の「シーザー」を特殊召喚する!』

 

「でも、『アビスラグナロク』も『シーザー』もオレのモンスターの攻撃力には届かない!」

 

『私は「DDネクロ・スライム」を召喚!そして「アビス・ラグナロク」の効果発動!「ネクロスライム」を墓地に送る事で「ルーンアイズ」を除外する!』

 

「なんだって!?」

さらに零児は黄昏の王の効果を発動…自身のモンスターを糧として魔天の竜は異次元に消し飛ばされる!

 

 

『さらに私は墓地の「ネクロスライム」の効果発動!墓地の自身を除外する事で融合召喚を行なう!』

 

「ペンデュラム融合!!」

遊矢がそうであったように…零児もペンデュラムのその先の力を見せつける!

 

 

『私は「アビスラグナロク」と「シーザー」を融合!!神々の黄昏を打ち破り、押し寄せる波の勢いで新たな世界を切り拓け!!融合召喚!出現せよ!極限の独裁神「DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロク」!!』

 

「攻撃力、3200…!」

それは玉座に座す皇帝の名を冠する独裁者…その攻撃力は野獣の竜を上回る!

 

 

『そして私は融合素材として墓地に送られた「シーザー」の効果により、デッキから「再契約の契約書」を手札に加える…バトルだ!「ビーストアイズ」を攻撃!ジ・エンド・オブ・ジャッジメント!!』

それは王による裁きの一撃…波濤の如き閃光が野獣を吹き飛ばす!

 

 

『これが、キミの本気なのか?まだ全ては出し切っていないはず……私は本気だが、()()ではないぞ!』

遊矢の場をがら空きにした零児は遊矢を見据えながら発破をかける…!

 

「っ…柚子は、アカデミアに囚われているんだな!?」

 

『知りたければ、私を倒してみせろ…そう言ったはずだ……それとも、柊柚子さえ無事ならば…他のカードにされた者はどうでもいいのか?』

 

「っ──!」

柚子の行方を零児に問い質す遊矢…だが、零児の言葉に記憶がフラッシュバックする…カードにされたナイツ・オブ・デュエルズ…そして、エクシーズ次元の人々の姿が…!

 

 

ドクン

 

 

「ぐぅ…!?があ、あ…!!

 

「い、いかん!遊矢!零児の挑発に乗るな!!」

遊矢からドス黒いオーラが溢れだし、髪が逆立ちかける…その様子から権現坂は怒りに呑まれた…『逆鱗』の姿を思い出し、声を上げる…!

 

 

 

 

 

「あっ!いたいた!お〜い!遊海!海馬!!」

 

 

「「「えっ?」」」

 

『なに…?』

その時、ハートランドに少し間の抜けた明るい声が響く…それは、遺跡エリアからようやく追い付いた城之内の声だった。

 

 

「……城之内、せめて声をかけるタイミングを考えろ…空気を読め!この凡骨が!」

 

「だぁっ!?また凡骨って呼びやがったな!?というか伝言まで凡骨呼びしやがって!!」

 

「あ、れ…?城之内さん…たしか、カードにされて…!?」

 

『どうなっている…?』

到着早々、海馬と口喧嘩を繰り広げる城之内…その姿に遊矢は思わず正気に戻る…城之内はカード化されてしまったと凌牙に伝えられていたからだ…。

 

 

「場を乱してすまない!カード化に関しては()()()()()、だから……榊遊矢、お前は自分のデュエルをしろ!全てはそれからだ!!」

 

「遊希兄…っ……わかった!」

2人の口論に頭を押えながら、遊海が声を張り上げる…その言葉に、遊矢の顔に少しだけ希望が宿った…。

 

 

 

「あ〜……もしかして、オレ…やらかした?」

 

《フォウ、フォ〜ウ……(タイミング悪すぎだって……でも、逆に良かった、のかな…?)》

 

「猫にまで呆れられているぞ、凡骨」

 

「……まぁ、結果オーライという事で…」

 

「「「「(何なんだ、この3人…?)」」」」

シリアスな空気を一瞬で吹き飛ばしてしまった遊海達に子供達は少し引いていたのだった…。

 

 

 

 

 

「漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う、反逆の牙!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』!!」

気を取り直し、遊矢のターン…遊矢はペンデュラム召喚によってエースたるオッドアイズを復活、さらにユートの魂たる反逆の牙を呼び出した!

 

「『ダークリベリオン』の効果発動!ORUを1つ使い、相手モンスターの攻撃力を半分にし、その数値分!自身の攻撃力をアップする!さらにその効果を2回使う!トリーズン・ディスチャージ!!」

反逆の牙の翼から放たれた紫電が独裁王の力を奪い去る!

 

 

「バトルだ!『ダークリベリオン』で『カエサルラグナロク』を攻撃!反逆のライトニング・ディスオベイ!!」

 

『「カエサルラグナロク」の効果発動!ペンデュラムスケールの「DD魔導賢者ケプラー」を手札に戻す事で相手モンスター1体を自身に装備し、その攻撃力分自身を強化できる!「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」を装備!ぐうっ…!!』

 

「オッドアイズ!?」

反逆の牙が独裁者を貫く…だが、オッドアイズを道連れにされ…ダメージも軽減されてしまった…!

 

 

 

『…見事だった、また1つ…キミのペンデュラムのその先を見せてもらった……次は、私の番だ!』

 

「っ…!」

 

 

 

『2つの太陽が昇る時、新たな世界の地平が開かれる!エクシーズ召喚!!現れいでよ!ランク8「双暁王カリ・ユガ」!!』

 

「零児がペンデュラムエクシーズを…!?それに、攻撃力3500…!?」

零児のターン…ペンデュラム召喚によって『アビス・ラグナロク』、そしてエースである『DDD死偉王ヘル・アーマゲドン』を呼び出した零児…遊矢はカード効果を封じ、自分のモンスターを強化できる罠カード『ミスディレクションの翼』によって攻撃に備えたが…零児はさらにその上をいく…!

 

『このカードの特殊召喚に成功した時、ターン終了時まで!自身以外のカード効果は無効となる!!』

 

「なにっ!?」

カリ・ギュラの魔力がフィールドを支配し、カード効果を封じる!

 

 

『バトルだ!「カリユガ」で「ダークリベリオン」を攻撃!ツイン・ブレイク・ショット!!』

 

「ぐっ…!?うわあああ!?」

カリ・ユガの双角から黒き破壊の閃光が放たれる、それは反逆の牙を粉砕…遊矢を容赦なく吹き飛ばした…残りライフは800…!

 

 

 

『榊遊矢…お前の思いはそんなモノなのか?その程度の覚悟で私に挑んできたのか!!』

 

「……まだだ…!まだ、オレは…戦える…!」

吹き飛ばされ、満身創痍の遊矢は立ち上がる…!

 

 

「オレは…絶対に、柚子を助けるんだ…!そして…ユートとの約束を果たす!!オレのデュエルで…世界を笑顔にする為に!!だから…だから!!オレは負けられないんだ!オレ達を勝手に戦わせようとする奴に…デュエルで人を傷つける奴なんかに、負けちゃダメなんだ──!!」

それは遊矢の魂の咆哮…デュエルとは人を楽しませ、笑顔にする為のモノ…父とユート、2人の願いを背負い…遊矢は力を振り絞る!

 

 

 

 

「二色の眼の龍よ!その黒き逆鱗を震わせ、歯向かう敵を殲滅せよ!!エクシーズ召喚!!怒りの眼輝けし竜!!『覇王黒竜─オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』!!」

 

『現れたか…!』

そして…遊矢は現状最大の切り札、本当の意味での『ペンデュラム・エクシーズ』モンスター…覇王黒竜を呼び出す!

 

 

「オレは墓地の罠カード『ミスディレクションの翼』の効果発動!ペンデュラムゾーンの『相克の魔術師』『相生の魔術師』を除外し、『オッドアイズリベリオン』の攻撃力を800アップ!さらに相手のモンスターの効果と伏せカードの発動を封じる!!」

 

『だが!「カリ・ユガ」の効果は無効にはならない!』

輝く羽が舞い散り…零児の伏せカードを封じる!

 

 

「だけど…伏せカードの発動は封じた!!バトルだ!『オッドアイズリベリオン』で『カリ・ユガ』を攻撃!反旗の逆鱗!ストライク・ディスオベイ──!!」

紫電の翼を広げた反旗の翼がソリッドビジョンを抉りながら突進する!!

 

 

『「カリ・ユガ」の効果発動!ORUを1つ使い、自分フィールドの魔法・罠カードを全て破壊!さらに、再びORUを1つ使い!この効果で破壊したカードをフィールドに()()!』

それは一見、意味の無い効果…だが、それはこのデュエルを決める一手となる…!

 

 

『「ミスディレクションの翼」が効果を封じるのは発動時にフィールドに存在したカードのみ…これで伏せカードが発動できる!罠カード「誤封の契約書」発動!発動中の罠カードの効果を無効にする!!』

 

「なっ…!!」

零児の契約書によって輝く翼はその光を失う…。

 

 

『さらに罠カード「再契約の契約書」を発動!自分が魔法・罠カードの効果を無効にした時!私はその効果を発動できる!私は無効にした「ミスディレクションの翼」の効果発動!!「カリ・ユガ」の攻撃力は800アップする!!』

 

「そんな…!?」

輝く羽が零児へと力を与える…!

 

 

『バトルは続行中だ!「カリ・ユガ」よ!「オッドアイズリベリオンドラゴン」を返り討ちにしろ!ブレイク・ショット!!』

 

「っ…がああああっ…!!」

カリ・ユガの手から黒き閃光が放たれる…その光は反旗の牙を貫き、デュエルに終止符を打った…。

 

 

 

遊矢LP0

 

零児WIN!

 

 

 

 

『やはり…詰めが甘かったな、榊遊矢………これが、私の覚悟……私達の世界を守るという決意の証だ』

 

「……ああ、ビリビリと伝わってきたよ……お前の覚悟が……アカデミアの奴らに対する怒りが…」

ソリッドビジョンが解除され、景色が陽が傾き始めた舞網の街へと戻っていく、その中で遊矢は確かに感じ取っていた…冷たく、計算された零児のデュエル…その中で燃える、アカデミアへの強い思いが…。

 

 

『キミはまだ未熟だ…だが、見込みがある…それはバトルロイヤルを生き残った諸君にも言える事だ!ペンデュラム召喚を身につけた君達の実力はLDSのトップチームを凌ぐだろう!だから…私は君達と共に、ランサーズとして()()()()()()決意をした!』

 

「次元を、越える…!?」

零児の言葉にデュエルを見守っていた子供達は驚愕する…!

 

 

 

『………榊……いや、白波遊海と言ったな……お前にも話を聞きたい』

 

「……いいだろう、あとでLDSに顔を出す…まずは迷惑をかけたこの街の人々への説明責任を果たして来い、話はそれからだ」

 

『……感謝する』

そして零児は遊海に対して会談の約束を取り付けるとそのまま去っていった…。

 

 

 

 

「……榊遊矢、冷静になれ……今のデュエル、お前はお前の()()をまったく活かせていなかったんだぞ?」

 

「えっ…?」

遊海は涙を堪え、蹲る遊矢に優しく…しかし、毅然とした声をかける。

 

 

「せっかく、赤馬がアクションフィールドを発動してくれたのに…お前はアクションカードを使わなかった……いや、使う事を忘れるほどにお前は平常心ではなかった……それが、お前の目指すアクションデュエリストの姿か?」

 

「うっ…あ……」

 

「かけがえのない、大切な人を失ったお前には酷な言葉かもしれない……でも、そんな姿を柚子ちゃんに見せられるのか?」

 

「柚子……今のままじゃ、ダメだ…!オレは…もっと強くなって、柚子を助けるんだ…!!だから…だから…!!」

 

「………今は泣け、遊矢……大丈夫、俺がついている」

 

「ううっ……うああああ─!!!」

遊海の胸を借りて遊矢は慟哭する……権現坂達はその様子を見ている事しかできなかった…。

 

 

「フン…やはり、お前の優しく…甘い所は変わらないな、遊海」

 

「いいじゃねぇか、あれが…オレ達の知ってる遊海の良い所さ」

 

《フォウ、フォウ(やっぱり、遊海に慣れてるんだね…この2人)》

そして…「悪魔」の欠片に対しても変わらぬ優しさを見せる遊海に海馬は少し呆れ、城之内は笑っていたのだった。

 

 

 

…………

 

 

 

「落ち着いたか?遊矢」

 

「う、うん……ありがとう…」

しばらく泣き続けた遊矢はようやく落ち着きを取り戻す…そんな彼を見て遊海は優しく笑っていた…。

 

 

 

「さて…家族が心配してるはずだ、お前達は舞網チャンピオンシップの会場に戻るんだ…そろそろ、赤馬の説明が始まる頃だろう」

 

「ゆ、遊希兄…は…?」

 

「悪いな…俺には行く所がある……夜には、お前の家に顔を出そう……凌牙、克也…一度KCへ向かおう」

 

「……悪い、()()()…俺もセンターコートに行く、一応…俺はレジスタンスの使者だからな、レオ・コーポレーションの社長室で待ってる」

 

「そうか…わかった」

 

「えっ…凌牙の、父親…?!」

遊矢達にLDSに戻るように伝えた遊海は立ち上がる…その時、凌牙との会話に遊矢は耳を疑った。

 

 

「その件も後で話すよ……来い!『閃珖竜スターダスト』!!」

 

《キュオオン…!》

 

「ははっ…よしよし、お前にも心配かけたな…」

   

「えっ…?」

 

「デュエル外なのに、モンスターが…実体化している!?」

 

「しかも…デュエルディスクを使ってない!?」

遊海は右腕に刻まれた「炎の痣」を輝かせ、光を纏う白いドラゴンを呼び出す…そして、遊海にじゃれつく閃珖竜を見て、子供達は目を丸くしている…。

 

 

「ゆ、遊希………遊海、さん?貴方は…いったい…?」

 

「俺は白波遊海……何度か()()()()()()()()、ちょっと強い決闘者さ!克也、フォウしっかり掴まってて!」

 

「おう!じゃあな!お前ら!今日は災難だったな!」

 

《フォウ!》

ミエルの問いかけに答えた遊海は城之内、フォウと共に舞網の空に舞い上がる…そして街にそびえ立つ海馬コーポレーションのビルへと飛んでいった…。

 

 

 

 

 

【(何なんだ?あの男は…!?あれは…明確な()だ…!)】

 

 

 

 

 

Side遊海

 

 

 

「………」

 

「おい遊海…こんな時に固まるなって……大丈夫、みんな…お前を待ってたんだからさ!」

 

「克也……ああ…!」

KCへと辿り着いた遊海は社長室の前で足踏みしていた…だが、そんな遊海の背中を城之内が優しく、力強く押して……───

 

 

 

「あっ……遊海…!!」

 

「まったく…本当に心配掛けやがって!」

 

「その通りさ、まったく…翠を泣かせんじゃないよ!!」

 

「ああ…!みんな…!!」

KCの社長室…そこには一足先に戻ってきた海馬にモクバ、遊戯に杏子、本田、舞そして海馬の妻である沙良……冥界から転生してきたかけがえのない『仲間』達が待っていた…!

 

 

「おかえり、遊海……記憶が戻って、本当に良かった…!!」

 

「遊戯…!ああ……あああっ…!!」

 

「ああもう!またかよ遊海!?本当にしょうがねぇなぁ!」

 

 

 

「ヘヘっ、遊海の奴泣いてやんの……って、しょうがないか」

 

「はぁ…時間は限られているというのに……まぁ、仕方あるまい」

 

「ふふっ…瀬人様?ちょっと目元が潤んでますよ?」

 

「むっ…!?……目にゴミが入っただけだ」

 

「もう…相変わらず素直じゃないんだから…」

現世では二度と逢えないはずの仲間達との再会に遊海は泣き崩れてしまう…遊戯達はそんな遊海に優しく声をかけ、海馬は冷静に撤しようとしながらも…改めて遊海の復活を喜んだのだった。

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