転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

シンクロ次元の王であったジャックを倒し、さらに赤き竜の奇跡によって『希望の世界』の記録を得たシンクロ次元の5D's…そして遊海は世界を救う為の風穴を開ける!

それでは、最新話をどうぞ!


大立ち回り〜本当の平和の為に〜

【な、な…なんなんだ!あの男は!?!?】

 

【─────】

 

治安維持局・長官室、映像越しでジャックと乱入した鋼の騎士──白波遊海のデュエルを見ていたロジェは発狂していた。

キングが負けるのはまだいい、いつか自身の()()の邪魔になった時に投獄すればいい………だが、白波遊海はダメだ。

その脳裏には自身の()()()()()()のイメージが浮かんでいた。

その背後では怪しげな屈強な男が無言で佇んでいる…。

 

 

 

【ジャックを倒しただけでは飽き足らず、異世界人である自分の正体を衆目の中で明かす…!?お前達の目的はシンクロ次元との同盟のはず…!セキュリティに通達!!デュエルパレスにいる男…白波遊海を拘束せよ!!】

 

『こちらデュエルチェイサー0()0()3()、対象の確保は()()()だ………首洗って待ってやがれ、この街で一番の()()()さんよ?』

 

【な、なんだと!?】

即座に白波遊海への拘束命令を出すロジェ…だが、返ってきた答えは──予想外のモノだった。

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

「俺は『鋼の騎士』こと白波遊海、このシティのある世界『シンクロ次元』の外───スタンダード次元と呼ばれる世界からやって来た異邦人だ!」

 

 

「「「えっ!?」」」

 

シティにおけるライディングデュエルの祭典、フレンドシップカップへと乱入し、荒ぶる魂のぶつかりあいの末にキング、ジャック・アトラスを打ち倒した遊海…その戦いの中で赤き竜が出現、さらにシンクロ次元の5D'sがシグナーとして覚醒した事で…遊海はシンクロ次元を変える為の作戦を始動させようとしていた…。

 

 

 

「心配せずとも、この事はこの街の最高機関、行政評議会…そして治安維持局も知っている!俺に…否、俺達にシンクロ次元に敵対する意思はない!!俺達は…この世界と手を取り合う為に、次元を越えてやって来た!」

 

『ち、ちょっと待って!?貴方は異世界人だって言うの!?』

 

「その通り…そして、この世界には『敵』の魔の手が忍び寄っている!その名は……融合次元、アカデミア!!」

メリッサの問いかけに応えるように、アヤカによるハッキングでオーロラビジョンに4つの地球が映し出される!

 

 

「この世界はアドバンス召喚やペンデュラム召喚を主軸とした『スタンダード次元』、シンクロ召喚を主軸としたこの世界『シンクロ次元』…そして、先ほど榊遊矢が見せてくれたエクシーズ召喚を主軸とした『エクシーズ次元』、そして融合召喚を主軸とした『融合次元』に分かれている!そのなかで…融合次元のアカデミアという組織がエクシーズ次元へと攻め入った!!」

それは歴戦の英雄としての経験を生かした魂の演説…海馬社長の力強さ、ペガサス会長の強かさ、遊馬の素直さ……自分の出会った英雄達との『絆』が遊海を後押しする…!

 

 

「融合次元はデュエルを戦争の道具として悪用…リアルソリッドビジョンで実体化させたモンスター達を兵器として…平和だったエクシーズ次元を破壊、さらには人々をカードに封じ込めて連れ去ってしまった!デュエリストであるかも、老若男女を問わず!!」

 

「「「っ…!?」」」

スタジアムの観客達は遊海の言葉に圧倒される…オーロラビジョンには凌牙から提供されたエクシーズ次元侵攻の惨状が映し出されている…。

 

 

「だが、エクシーズ次元の人々は諦めてはいない!対抗組織『レジスタンス』を組織し、融合次元から鹵獲した次元転移装置を使って…俺達の住むスタンダード次元へと救援を求めてきた!!それを受けたスタンダード次元は防衛組織ランス・ディフェンス・ソルジャース…通称『ランサーズ』を組織し、自分の身を守り、アカデミアの蛮行を止める為に動き出した!我々はその第一歩として、まだ次元戦争の波が及ばず…強力なシンクロ召喚に秀でているであろうシンクロ次元との同盟を結ぶ為、世界を越えてやって来た!………だが、この世界とは──同盟を結ぶ()()()()()!」

 

「遊海!?」

エクシーズ次元の現状とランサーズの成り立ちの概要をシンクロ次元の人々に伝える遊海…だが、続く言葉に遊矢は唖然とした、同盟を結びに来たはずなのに、その同盟を『不要』と言い出したからだ。

 

 

「俺はこの次元に来てから、仲間達とは別行動を取ってこの街の事を調べさせて貰った…1000万人いるシティの住民の1%に過ぎない富裕層、トップスが99%の富を独占し、残り99%の住民であるコモンズ達はその日の食事にも事欠いている『超差別社会』…そして、この大会にも()がある……この大会で敗北した者はトップスであろうとも権力を失い、地下深くにあるゴミ処理場での()()()()を強いられる……そうだな?」

 

「強制、労働…!?」

 

「ひどい…!?」

遊海の言葉に柚子は口元を覆い、遊矢は目を見開く…危うく、ランサーズ達はシンクロ次元の()()にされるところだったのだ。

 

 

『ええ、そうよ?それの何がいけないのかしら?負けた者が()()()のは当たり前!そのスリルが楽しいんじゃない!』

 

「えっ…?」

観客達を代表してメリッサが答える、シティでは常識では考えられないほどの…過剰すぎる『競争社会』の考え方が常識となっている……その考え方を知った遊矢は動揺している…。

 

 

「ああ、確かに人々が生きるのにおいて『競争』は必要なことだ…互いに切磋琢磨してより良いモノを目指し、進化する!それは決して『悪』ではない………だが、この世界におけるその考え方は()()にも程がある」

メリッサの答えを聞いた遊海は競争社会の考え方を認める…しかし、シンクロ次元の考え方は過剰すぎると戒める。

 

 

「その考え方が、俺が同盟を組む必要もないと言った根拠だ…同盟を組んだ所で、お前達は自分の保身の為にコモンズや()()()()を前線に出そうと考えるだろう!!特に、トップスにその考え方は顕著だろうさ!!誰も…戦争になんて行きたくないからな!だが、そんな軟弱者は願い下げだ!闘うのは…本当に()()がある奴だけでいい!!

 

「「「「っ──!!?」」」」

トップスや行政評議会の考えを見抜いた遊海は濃密な殺気を放ちながら否定の言葉を叩き付ける…その威圧に観客達の一部が失神した…。

 

 

 

「────さて、話は変わるが…この世界で『リアルソリッドビジョン』によるデュエルが始まったのはつい数年前からと聞いた…そして言わせてもらうが、リアルソリッドビジョンを最初に開発したのは俺達、スタンダード次元の()()()らしい!その技術が何らかの理由で融合次元へと流れ──侵攻を受けたエクシーズ次元はその技術を鹵獲して利用している!」

 

「えっ……あれ?そういえば…なんで、シンクロ次元にリアルソリッドビジョンがあるんだ??」

遊矢は遊海の言葉を聞いて首を傾げる、そもそも…スタンダード次元のリアルソリッドビジョンはアクションデュエルを前提に作られていた為、舞網チャンピオンシップ・バトルロイヤルまでは屋内や巨大投影器のあるスタジアムでの使用が基本だった。

 

しかし、融合次元と侵攻を受けたエクシーズ次元ではデュエルディスクだけで通常よりも強力なリアルソリッドビジョンを扱う事ができる、ランサーズのディスクも融合次元の理論を元に強化されている。

 

 

ならば、シンクロ次元は?

 

 

徳松が収容所送りになる前はリアルソリッドビジョンなんて存在しなかったらしい、そもそも…次元が違うとはいえリアルソリッドビジョンを知識なしで独自に開発しようと考える科学者がシンクロ次元にいたのだろうか?他の次元と同じタイミングで?

 

そんな事は……ほぼ、ありえない。

 

 

 

「断言しよう、既に…この次元には融合次元の毒牙が食い込み始めている!これから、その証拠をお見せしよう!」

それまでの雰囲気とは一転、少し明るい雰囲気に変わった遊海は何処からともなく大きな白い布をスタジアムの芝生に広げる…。

 

 

「さぁ、皆様ご注目!なんの変哲もない白い布、これを持って3つ数えますと…()()()()()()()()!」

遊矢風のエンタメスタイルで観客に呼びかけた遊海は布の端を手で掴む!

 

 

「それでは!ワン!

 

 

「「つ、ツー!!」」

 

 

「「「「「「スリー!!」」」」」」

遊海、遊矢と柚子、そして5D'sの掛け声と共に遊海は勢いよく布を引っ張る!!

 

 

 

キィン─!!

 

 

 

 

【………はっ?】

 

【─────】

 

 

 

『えっ…治安維持局のロジェ長官??』

 

「ふぅ…転移成功……でも、おまけ付きか…」

布が取り払われたその場所には…状況が理解できておらず、呆然とするロジェと…下半身が地面に()()()()屈強な男が佇んでいた…。

 

 

 

 

【(な、なぜ…何故、私はスタジアムに立っている!?)】

強制転移させられたロジェは困惑していた、数秒前まで長官室にいた彼は突然、紫色の光に包まれ──気付けばスタジアムに立っていたのだ。

 

『こ、これはどういう事でしょう!?何もない場所から治安維持局長官のジャン・ミシェル・ロジェ氏が現れました!?』

 

「ロジェ!?」

驚いたのは観客や遊矢達も同じ…メリッサの実況がスタジアムに響く。

 

 

 

「改めてご紹介しましょう、彼はシティの治安維持を担うセキュリティ…治安維持局長官のジャン・ミシェル・ロジェ!そして…この街の支配を狙う、融合次元・アカデミアの人間です!」

 

【なっ…!?】

 

「ロジェが…アカデミア!?」

遊海の爆弾発言にスタジアムが騒然とする…シティの治安を守るはずの長官が「敵」だと知れば、トップスもコモンズも驚きは大きいだろう。

 

 

 

【貴様、とんだ戯言を…!私は治安維持局の長官だぞ!?】

 

「まずは、証拠その1!皆様、オーロラビジョンにご注目ください!」

遊海の言葉を聞いて激昂するロジェ、それを聞きながら遊海は新たな画像を映し出す…それは人間の頭部のレントゲン写真だった。

 

 

「このレントゲン写真は俺が仲良くなったとあるセキュリティ隊員を写したモノだ!その額に小さなチップがあるのは分かるかな?」

 

『それは当たり前よ!セキュリティは安否確認とか位置確認の為に生体チップが埋め込まれているもの!』

 

「そう、これがただのGPSならば問題はない……だが、これを取り出してプログラムを解析したら……物騒なプログラムが書き込まれていた!その名は『キングス・ギャンビット』!それがロジェの手で発動されると……セキュリティ隊員は自我を奪われ、ロジェの傀儡と化してしまう!」

 

「「「なんだって!?」」」

 

【貴様…!?なぜ、それを…!?】

 

「俺の仲間の解析能力を舐めるなよ?」

ロジェの非道な作戦の一端を明かす遊海…その言葉にスタジアムはざわめく…!

 

 

「証拠その2!シティにリアルソリッドビジョンを持ち込んだのはロジェだ…既に調べはついてるんだぜ?そして証拠3!ロジェは自分の意に沿わない者や反抗心を持つコモンズを収容所に閉じ込め、さらに!強いデュエリストを選別して自分の手駒にした!」

 

「お、おい…!?あの地面に埋まってるの、デュエリストクラッシャーのセルゲイじゃないか!?」

 

「なんであの暴れ者がセキュリティの長官と一緒にいるんだ!?」

次々と証拠を示す遊海…そして、コモンズ達が気付く、ロジェの傍らに埋まっているのが暴れ者で知られていた『デュエリスト・クラッシャー』セルゲイ・ヴォルコフである事を…。

 

 

「ロジェは何らかの『目的』を持って融合次元からシンクロ次元に来たんだろう…そして、行政評議会にリアルソリッドビジョンなどの技術提供する見返りに治安維持局の長官となった彼はその立場を利用してトップスとコモンズの対立が深くなるような秩序を強制し、シティの分断を図った…人々が弱った時を狙って、セキュリティを傀儡として…この街を自分の『王国』として支配する為に!!違うか?融合次元から逃げてきた半端者」

 

【き、貴様…この私を虚仮にして…!!起きろセルゲイ!!コイツを潰せ!!………セルゲイ!?】

 

【─────】

遊海の挑発めいた言葉を聞いたロジェは激昂、セルゲイをけしかけようとしたが………地面に埋まったセルゲイは俯いたまま、ピクリとも動かなかった…。

 

 

 

「頼りの懐刀はだんまりみたいだな、さぁ…革命の時だ!不動遊星!そして十六夜アキ!…お前達がロジェを倒すんだ!」

 

「「えっ…!?「」」

 

「トップスとコモンズ…立場が違う者でも、手を取り合い…助け合って前に進んでいける!!それを、お前達が証明するんだ!!」

狼狽するロジェを見た遊海は遊星とアキに声をかける。

 

……本来ならば、遊海がロジェかセルゲイとデュエルし…()()()()()()()()を使う事で世界を変えようと考えていた…。

 

…だが、状況が変わった。

 

格差や差別、破滅の未来を打ち破って希望の未来を掴んだ『チーム5D's』の記録とシグナーの痣を継承したシンクロ次元の5D's…そのデュエルこそが、シンクロ次元を変える一手になると考えたのだ。

 

 

「遊海さん……十六夜アキ、だったな?……力を、貸してくれないか?」

 

「ええ、改めて…初めまして、不動遊星さん……ちょっと複雑な関係だけど、力を貸すわ!私達の故郷を守る為に!!」

 

【貴様ら…!そうだ、初めからこうすれば良かったんだ……貴様らを倒し、ジャック・アトラスを倒し…!私がこの世界を支配する!その為に私は長官となり、この世界の競争社会を加速させたのだ…!!私の計画の邪魔はさせん!!】

ぎこちなく挨拶を交わす遊星とアキ…その間にロジェは平静を取り戻す…!

 

 

『えっ、ちょっと…!?この街はどうなっちゃうの〜!?』

メリッサの本音が木霊する中、遊星とアキ…コモンズとトップスが手を取り合う未来を掴む為の戦いが始まった…!

 

 

 

『「【デュエル!!】」』

 

 

 

ロジェLP4000

遊星&アキ LP4000

 

 

変則タッグデュエル

 

全員1ターン目は攻撃不可

 

ロジェ→遊星→アキ→ロジェ→遊星………

 

 

 

【先攻は貰う!私のターン!】

【私は魔法カード『融合』を発動!手札の『古代の機械兵士(アンティーク・ギア・ソルジャー)』2体を融合!!古の魂受け継がれし機械仕掛けの兵士達よ!今、隊列を組み混じり合い!新たな力と共に生まれ変わらん!融合召喚!!現れよ!レベル8!機械仕掛けの魔神『古代の機械魔神(アンティーク・ギア・デビル)』!!】

融合の渦の中から禍々しい機械の悪魔が現れる! DEF1800

 

 

「いきなり融合モンスターか…!」

 

【私の完璧なるコンボはここからだ!私は装備魔法『古代の機械魔盾(アンティーク・ギア・マジックシールド)』を『機械魔神』に装備!それにより守備力は1200アップし、戦闘では破壊されなくなる!】

モノアイのような装飾をされた盾が機械魔神を守るシールドを展開する!

 

機械魔神DEF1800→3000

 

 

【さらに!『機械魔神』の効果発動!1ターンに1度、自分フィールドの魔法カード1枚につき、相手に1000ダメージを与える!!喰らえ!!】

 

『きゃあ!?』

 

「くっ…!!」

魔神の砲撃が遊星達のライフを大きく削る…!

 

遊星&アキLP4000→3000

 

 

【『機械魔神』は相手のカードを受けず、さらに『機械魔盾』の効果でバトルでも破壊されぬ()()のモンスターだ!私はこれでターンエンド!!】

 

ロジェLP4000

機械魔神(機械魔盾) 手札2

 

 

 

『ほ、本当に融合モンスターを出してきた…!?白波遊海の言った事は本当なの…!?』

いきなり融合召喚を行い、遊星達へとダメージを与えるロジェ…そのデュエルを見たメリッサが動揺する…。

 

 

「大丈夫か、アキ…!」

 

『ええ…デュエルスクールのダメージより、だいぶ痛いけど…戦えるわ…!』

遊星が尻もちをついてしまったアキに手を差し伸べる…アキはその手を取って立ち上がる。

 

「無敵のモンスターなんて存在しない…必ず、突破孔は存在する!」

ロジェが無敵と謳う「機械魔神」…だが、遊星は識っている…もう一人の『自分』はこれ以上の絶望へと立ち向かったのだと…!

 

 

「オレのターン!ドロー!!」

「魔法カード『調律』を発動!デッキから『シンクロン』チューナー『ジャンク・シンクロン』を手札に加え、デッキトップ1枚を墓地に送る!」

 

遊星墓地送り

 

ジャンク・アンカー

 

 

「そして、自分フィールドにモンスターが存在しない時!『ジャンク・フォワード』は特殊召喚できる!」

無機質な二足歩行ロボットが現れる! ATK900

 

 

「そして『ジャンク・シンクロン』を召喚!」

オレンジ色の帽子を被り、眼鏡を着けたオレンジ色のロボットが現れる! ATK1300

 

「『ジャンクシンクロン』の効果発動!自分の墓地からレベル2以下のモンスターを効果を無効にして特殊召喚できる!墓地から現れろ!『ジャンク・アンカー』!」

赤と白の塗装がされた人型ロボットが現れる! DEF0

 

 

「オレはレベル3の『ジャンクフォワード』にレベル3の『ジャンクシンクロン』をチューニング!」

 

3+3=6

 

「星雨を束ねし聖翼が…世界を巡る風となる!光差す道となれ!シンクロ召喚!レベル6!『スターダスト・チャージ・ウォリアー』!」

聖なる翼を背負う蒼き戦士が現れる! ATK2000

 

 

「『スターダスト・チャージ・ウォリアー』の効果発動!シンクロ召喚に成功した時、デッキから1枚ドローできる!さらにオレはレベル6の『スターダスト・チャージ・ウォリアー』にレベル2の『ジャンク・アンカー』をチューニング!」

 

6+2=8

 

「集いし願いが…新たに輝く星となる!光差す道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ!レベル8!『スターダスト・ドラゴン』!!」

 

《キュオオン!!》

夜空に煌めく星が降りそそぎ、白き希望の竜が現れる! ATK2500

 

「オレはカードを2枚伏せ、ターンエンド!」

 

遊星LP3000

スターダストドラゴン 伏せ2 手札3

 

 

 

『私のターン!ドロー!』

『無敵と言っても…『痣』が見せてくれたモンスターに比べればマシよ!私は「ホワイト・ローズ・ドラゴン」を召喚!』

白薔薇を纏うドラゴンが現れる! ATK1200

 

 

『「ホワイトローズドラゴン」の効果発動!手札から「レッド・ローズ・ドラゴン」を特殊召喚!』

赤薔薇を纏うドラゴンが現れる! ATK1000

 

 

『私はレベル4の「ホワイトローズドラゴン」にレベル3の「レッドローズドラゴン」をチューニング!!』

 

4+3=7

 

「冷たい炎が世界の全てを包み込む…漆黒の花よ!開け!シンクロ召喚!現れて!レベル7!!『ブラック・ローズ・ドラゴン』!!」

スタジアムに薔薇の花吹雪が巻き起こる…その中から美しき黒薔薇が咲き乱れる! ATK2400

 

「シンクロ素材になった『レッドローズドラゴン』の効果!デッキから『ロクス・ローズ・ドラゴン』を特殊召喚!」

アキのフィールドに桃色の薔薇を纏うドラゴンが現れる! ATK1600

 

『私はカードを2枚伏せ、ターンエンド!』

 

アキLP3000

ブラックローズドラゴン ロクスローズドラゴン 伏せ2 手札2

 

 

 

【フン…!いくらモンスターを並べようと、私のコンボを破る事はできん!!】

 

 

 

【私のターン!ドロー!】

【『機械魔神』の効果発動!お前達に1000ダメージだ!】

 

『「くっ…!!」』

再び砲撃が遊星達のライフを削る!

 

遊星&アキLP3000→2000

 

『ここよ!永続罠!「ドッペル・ゲイナー」発動!相手モンスターの効果によるダメージを受けた時!そのダメージは相手も受ける!』

 

【なにっ…!ぐおっ!?】

砲撃の一部がロジェの周囲に落下する!

 

ロジェLP4000→3000

 

 

『これで無敵のコンボも方なしね?貴方が効果を使えば、そのダメージは貴方にも襲いかかる!』

 

【くっ…!?…だが、先にライフが尽きるのはお前達の方だ!だが、これだけでは終わらん!魔法カード「ライトニング・ボルテックス」を発動!手札の『古代の機械猟犬』を墓地に送り!相手フィールドの表側表示モンスター全てを破壊する!】

 

『遊星!』

 

「ああ、断ち切らせはしない!『スターダスト・ドラゴン』の効果発動!フィールド上のカードを破壊する効果が発動した時、このカードをリリースする事でその効果を無効にし、破壊する!ヴィクテム・サンクチュアリ!!」

 

【なにっ!?】

スターダストドラゴンがその身を粒子に変える…その星屑の聖域が破壊の稲妻を弾き返す!

 

 

 

【ちぃっ…!私はこれでターンエンドだ!】

 

「リリースされた『スターダストドラゴン』はエンドフェイズに復活する!」

星屑が集まり、希望の竜が復活する! ATK2500

 

ロジェLP3000

機械魔神(機械魔盾) 手札1

 

 

 

「ロジェ、どうしてお前はこんな秩序をシティに敷いた!苦しむコモンズの人々の姿を見て、何も思わなかったのか!」

 

【愚かな…!それがこのシンクロ次元という世界だろう?能無しの行政評議会が偽りの平穏をトップス共に提供し、邪魔なコモンズはトップスが勝手に排除する…私はそれをやりやすくしただけだ…!この世界ならば、私は『王』になれる!アカデミアやプロフェッサーすらも、私を従える事はできん!!】

遊星の問いにロジェは狂気と共に答える…。

 

 

ロジェという男は凄まじい野心を持つ男だった、だが…彼以上の天才であったプロフェッサーの前に心を折り…自分の居場所を探した結果、彼はシンクロ次元へと辿り着いた。

そして彼はアカデミアから盗んだ技術を行政評議会に献上する事で取り入り、治安維持局長官へと登りつめた……全ては、自分の支配する『王国』を作り上げる為に…!

 

 

「ロジェ…お前は王になんてなれない、お前は自分の運命を諦めた……その証拠にお前は前に進む為の『攻撃』を()()()!盾によって外の世界を拒絶し、自分の世界に閉じこもる『機械魔神』こそ、お前の今の姿だ!」

 

『そして…私達は諦めない!!どんな壁があっても、私達はそれを乗り越えて未来へ進む!コモンズもトップスも関係ない!その未来を、私達は掴んだんだから!!』

 

【黙れ黙れ黙れぇぇ!!コモンズのクズとトップスの箱入り女に何ができる!!】

 

「見せてやるよ、ロジェ!未来を掴んだ、希望の光を!!」

ロジェに対し希望を示すべく、遊星はデッキトップに手をかける!

 

 

 

「オレのターン!ドロー!」

「魔法カード『ワン・フォー・ワン』を発動!手札の『スピード・ウォリアー』を墓地に送り、デッキからレベル1の『スターダスト・シャオロン』を特殊召喚!」

西洋風の小さな星屑竜が現れる! DEF100

 

「そして『サテライト・シンクロン』を召喚!」

小さな人工衛星を模したロボットが現れる! ATK700

 

 

「オレはレベル8の『スターダストドラゴン』にレベル2の『サテライトシンクロン』をチューニング!!」

 

8+2=10

 

 

「集いし光が希望の地平を照らし出す!光差す道となれ!シンクロ召喚!!希望の観測者!レベル10!『サテライト・ウォリアー』!!」

遥かな星の彼方から…太陽光パネルの翼を持つ、希望を見守る戦士が着陸する! ATK2500

 

 

【フン…!レベル10のシンクロモンスターには驚かされたが……どんなモンスターでも───】

 

「デュエルモンスターズに無敵なんて存在しない!『サテライトウォリアー』の効果発動!シンクロ召喚に成功した時、自分の墓地のシンクロモンスター1体につき1枚!相手フィールドのカードを破壊できる!さらに破壊したカード1枚につき攻撃力を1000アップする!破壊するのは『古代の機械魔盾』!モーメント・リアクター!!」

 

【なにぃ!?】

太陽光パネルから周囲の光を取り込んだサテライトウォリアーが光線を放ち、鉄壁の盾を焼き尽くす!

 

サテライトウォリアーATK2500→3500

 

機械魔神DEF3000→1800

 

 

『遊星!私のモンスターを使って!!』

 

「わかった!オレはレベル1の『スターダストシャオロン』にレベル3の『ロクスローズドラゴン』をチューニング!!」

 

1+3=4

 

「シンクロ召喚!希望を掴む機械の腕!レベル4!「アームズ・エイド」!」

黒き強化装甲が現れる! ATK1800

 

 

「『アームズエイド』の効果発動!1ターンに1度、このモンスターを攻撃力1000アップの装備カードとして『サテライトウォリアー』に装備できる!」

サテライトウォリアーの右腕に強化パーツが接続される!

 

サテライトウォリアーATK3500→4500

 

 

「バトルだ!『サテライトウォリアー』で『古代の機械魔神』を攻撃!!」

 

【いくら攻撃力を上げようと無駄だ!私はダメージは受けん!!】

 

「それはどうかな!!罠カード『ストライク・ショット』発動!エンドフェイズまで『サテライトウォリアー』の攻撃力を700アップさせ、さらに!守備モンスターを攻撃してその攻撃力が守備力を上回った時!その数値分のダメージを与える!」

 

【なに!?】

 

『まだよ!罠カード『シンクロ・ストリーム』発動!「ブラックローズドラゴン」の攻撃力を「サテライトウォリアー」に加える!!』

赤い薔薇の花吹雪が希望の観測者に力を与える!

 

サテライトウォリアーATK4500→5200→7800

 

 

【こ、攻撃力7800だとぉ!?】

 

「受けてみろ、ロジェ!これが…手を取り合う人々の絆の力だ!『サテライトウォリアー』!ダイダロス・インパクト!!」

 

【ぐっ…!?ぐほぁぁぁ!?!?】

 

それは音速を超える衛星の拳…人々をいがみ合わせていた魔神は、希望の拳の前に砕け散った…。

 

 

 

ロジェLP0

 

遊星&アキ WIN!

 

 

 

 

 

「やったな、アキ!」

 

『ええ!遊星!初めてのタッグデュエルだったけど、上手く出来て良かったわ!』

デュエルが終わり、遊星とアキはハイタッチを交わす…そこに先ほどまでのぎこちなさはない…デュエルを通じて彼らは打ち解ける事ができたのだ。

 

 

【こんな…こんな、はずでは…!】

一方、ド派手に吹き飛ばされたロジェは地面を這っていた…本来ならば、彼はソリッドビジョンによる()()によって倒されても、倒されてもデュエルを続行する『永遠のデュエル』を行なうのが一番の作戦である。

…だが、それを厄介だと考えた遊海によって治安維持局から引き剥がされた事で…まさに『裸の王様』状態でデュエルを行なう事になったのだ。

 

 

『こ、これは…!ロジェ長官が…トップスとコモンズの連携によって敗れた〜!!』

 

「「「うおおおっ!!」」」

デュエルを見守っていたメリッサの実況が響く…それと共に、主にコモンズの観客達が歓声を響かせる!

 

 

「ザマァねぇな、長官殿?俺の知ってる長官の方が…ずいぶんとお前より潔かったぜ?」

 

【き、貴様…!デュエルチェイサー003…!】

 

「牛尾!」

這いずってでも逃げようとするロジェの前に1人のデュエルチェイサー…牛尾が立ち塞がる。

 

 

「良くやりやがったな!遊海!遊星!アキ!こっからは大人の時間だ……ジャン・ミシェル・ロジェ()治安維持局長官!アンタは行政評議会によって指揮権が停止され、さらに騒乱罪や人身売買、収賄罪などで逮捕状が出ている!………観念するんだな」

 

【くっ…!?この、私が…この私がこんな所で終わる訳が…ない!!起きろ…セルゲイ…!セルゲェェイ!!】

良識派のセキュリティによって逮捕されるロジェ…彼はみっともなく叫び続ける…。

 

 

 

「ゆ…遊海!これって…」

 

「遊矢……これで、シンクロ次元の問題が全て解決する訳じゃない……それでも、このデュエルが証明したんだ……生まれが違っても、どんな立場であっても…人々は手を取り合い、絆を繋いでいける……その架け橋になるのがデュエルなんだ」

 

「デュエルが…絆の架け橋に…」

連行されるロジェを見ながら、遊矢と柚子は遊海へと駆け寄る…不安そうな彼らに、遊海は優しく諭す…。

 

 

「ここからはお前達の番だ、シンクロ次元を変える為の風穴は空けた……次は、お前達のデュエルでみんなを笑顔にするんだ……お前達の()()()()()を胸に…」

 

「オレ達の…信じるモノ……」

シンクロ次元を変えるバトンを遊矢へと託す遊海…その時だった。

 

 

【私は…私は!この世界の支配者になる男だ!こんな所で終わってたまるかぁ!!私を助けろ!セルゲイ!!】

 

「あ〜あ…あんなに叫びまくって、男らしくねぇなあ……」

なりふり構わずセルゲイの名を呼ぶロジェ…その時──

 

 

ギィン─!

 

キィン!!

 

「「「「「「っ!?」」」」」」

 

「シグナーの痣が………この痛み方は、まさか!!」

突然、シグナーの痣が疼き始める…その痛みに遊海は嫌な予感を感じ取った…!

 

 

 

ドン!!

 

 

 

【世界に…痛みを……美しき終焉を…!!】

 

「おい、嘘だろ…!!」

沈黙していたセルゲイの周囲の地面が弾ける…その白目は黒く染まり、身体には不可思議で…邪悪な紋様が浮かび上がっていた…。

 

 

「……ダーク、シグナー…!?」

 

 

シンクロ次元を変える為の戦いは…山場を迎える…!

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