転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
シンクロ次元で蘇ったダークシグナー…光と闇の五千年に及ぶ戦いに遊海は今度こそ、終止符を打てるのか…!
それでは、最新話をどうぞ!
『な、なに…!?いきなりセルゲイが…!?』
「ダークシグナーだと…!?そんな馬鹿な!!」
シンクロ次元における諸悪の根源の1人、融合次元からの離反者ロジェを打ち倒した遊海とシンクロ次元5D's…だが、沈黙を続けていたロジェの懐刀…セルゲイ・ヴォルコフが突然、ダークシグナーとして覚醒した…!
「ゆ、遊海さん!ダークシグナーって…!?あの人は何なの!?」
「っ……ダークシグナーは、冥府の力を操る死者のデュエリスト…世界を滅ぼす、冥界の邪神の手先だ…!」
「冥界…!?死者!?じゃあ、あのセルゲイって奴は…ゾンビ!?」
「似たようなモンだと思えばいい…!」
状況に追いつけず戸惑う柚子と遊矢へと遊海が苦々しい表情で答える…。
5D'sの物語における前半のラスボス『冥界の王』…生きたエネルギーである「遊星粒子」が人々の『悪い心』を読み取った事で現れた悪意の化身…『良い心』の化身である「赤き竜」と対を成す、相反する邪悪。
その権能によって無念や悪心を抱いて死んだ者を冥府の使者「ダークシグナー」として蘇らせ、世界を破滅させようとする邪神…赤き竜の使者であるシグナー達とは五千年周期で戦い続けていた…。
《マスター…ダークシグナー・セルゲイから感じるマイナスエネルギーは、この次元由来のモノではないようです…!》
「まさか、
アヤカの報告を聞いた遊海は仮説を立てる、かつて…遊海は冥界から力を貸してくれたアテム、そして遊星の呼び出した赤き竜の奇跡『セイヴァー・スター・ドラゴン』と共に冥界の王を打ち倒した。
……しかし、その存在を完全に消滅させる事は叶わず…ARC次元創世の際に、その因子がシンクロ次元に取り込まれ、シンクロ次元の「悪意」を糧に復活したのだと…。
だが、遊海はもう一つの
「(俺のせい、か?俺が…赤き竜を呼び出してしまったから…!!)」
赤き竜と冥界の王は対を成す存在、遊海の絆が赤き竜を呼び出した事で…それに連鎖する形で冥界の王が復活してしまった……遊海はそうも考えていた…。
「ダークシグナー…!オレ達の見た記録にも残っている…つまり、あの『デュエリスト・クラッシャー』セルゲイは既に死んでいた…という事か…!?」
《…そのようです…ダークシグナーセルゲイはその肉体の8割以上が機械へと置き換えられています…!それはもはや、科学的な
遊星の呟きにアヤカが答える…。
セルゲイ・ヴォルコフ…シンクロ次元における特級の危険人物、「破壊の美学」と称される独特な価値観を持ち、何人ものデュエリストやDホイーラーを再起不能へと追い込んだ。
しかし、その暴走を危険視され、セキュリティ数十人掛かりの大捕物の末についに捕縛・収監される…しかし、収容所や地下ゴミ処理場送りにされてもその蛮行は止まることを知らず、100人を越えるデュエリストを破壊し続けた…。
そして、ある時…その圧倒的な力に惚れ込んだロジェによって彼は引き取られる…その後は死亡説が流れていたらしいが、事実は異なる。
ロジェによって引き取られたセルゲイはロジェによって度重なる改造・調整を施され…改造人間───否、サイボーグにされてしまった。
しかし…それほど改造されたにも関わらず、彼の「破壊の美学」は収まるどころか狂気を増し…遊矢やジャックを苦しめる事になる…はずだったが…。
【おお…おお…!力が溢れてくる…!この美しい世界を破壊する力が!!】
「っ…なんて、殺気だ…!!」
「龍可…!大丈夫…!?」
「う、うん…!」
「狂ってやがる…!!」
スタジアムを凄まじい殺気が支配する、生と死の狭間にあったその魂は…シンクロ次元の人々の悪意によって復活した冥界の王に掌握され、ダークシグナーとして世界へと牙を剥こうとしていた…!
ゴゴゴ…
『えっ、あの…何が起きてるの…!?きゃあ!?』
「この揺れは!?」
《シティ近海でのマイナスエネルギー反応増大…来ます!!》
メリッサや観客達の動揺と共にデュエルパレスが…シティが揺れる…そして、漆黒の闇に覆われた海から…
【ウオオオ…!!】
「な、なんだよ…アレは…!?」
「ひっ…!?」
「冥界の王…!!既に復活を…!それだけシンクロ次元の『負の感情』が強かったという事か…!?」
海から現れたのは夜闇よりも暗く、黒い…コールタールのようなドロドロとした何かを纏ったヒトガタ……冥界の王だった。
デュエルパレスから離れているにも関わらず視認できる程の巨大さに遊矢や観客達はざわめき、動揺し始める…!
……だが、観客達の動揺は恐怖からではない…彼らの一部はまだこの状況を前夜祭の演出と勘違いしているのだ…。
ギャギャッ!!
「ぐうっ…!?冥界の王…!?遅かったか…!」
「と、父さん!!大丈夫か!?」
「不動博士!?」
その時、デュエルパレスに1台のDホイールが乱入、横滑りしながら遊星達の近くにライダーが投げ出される…それは不動博士だった。
「赤き竜が現れたという事は、対を成す冥界の王が現れる可能性があると伝えに来たんだが…遅かった…!遊海、あの時と同じだ…!冥界の王はマイナスエネルギーの塊…あれがシティのモーメント発電所に到達したら……
「っ─!?…させて、たまるかよ!!アヤカ!サーチ!!」
《サーチ実行…!ダークシグナーはセルゲイ1人のみ、冥界の王がモーメント発電所に到着するまで………推定10分!!》
不動博士の予測を聞いた遊海は即座にアヤカに指示を出す…そして、アヤカによって倒すべき敵が特定される…!
「ゆ、遊海!何が起きてるんだよ!?ゼロ・リバースってなに!?シグナーとかダークシグナーとかなんなんだよ!?」
「説明してる時間がない…!ダークシグナー・セルゲイ!俺が相手だ!!俺が…この世界を守る!!冥界の王の好きにはさせない!!」
状況が分からず、置いてけぼりになる遊矢…だが、遊海はその説明する時間すらも惜しんでセルゲイの前に歩み出る…!
【おお…シグナーよ…!光の者よ!我が仇敵よ…!冥界の闇が全てを塗り潰すのだ!!】
ゴウッ…!
「地上絵…!!レクスさんの時と同じか…!!」
セルゲイの言葉と共に夜空に紫色の──煉獄の炎で刻まれた
「っ…遊海!これを!!」
「遊星っ…『スターダスト・ドラゴン』…!」
セルゲイと対峙する遊海に遊星が1枚のカードを投げ渡す…それはシンクロ次元の『スターダスト・ドラゴン』…遊星の魂のカードだった。
「記憶を得ても、今のオレではシグナーの力を…
「貴方は強いって…貴方の知る私も言っていたわ…!」
「頑張って!!」
「戦えなくても…わたし達は繋がってる!」
「シグナー…ってのは実感がねぇが……頼むぜ、遊海!」
「心配するな…貴様が倒されたなら、俺が奴を蹴散らすまでだ…!」
「遊星、ジャック……お前達の願い、確かに受け取った…!!」
シグナーとして覚醒したばかりのシンクロ次元5D'sでは…いきなりのダークシグナーの相手は厳しい、この場で対抗できるのは…遊海のみ…。
それでも、遊海は一人ではない……シンクロ次元の5D's…そして、チーム5D'sとの絆が遊海と共に在る…!
「いくぞ…ダークシグナー!!」
Dホイールに乗った遊海は核石状態に戻ったアヤカと共にスタジアムから延びる炎の道を空へと駆け上がる…そしてセルゲイもそれを追う!
「クロウ!何なんだよ!?遊海はいったい何と戦おうとしてるんだよ!?って言うか、遊海と知り合いだったのか!?」
「黙って見てろ、遊矢……これは本来なら、オレ達が知らない世界の因縁だ………全部が終わったら、遊海に聞けばいい」
完全に置いてけぼりの遊矢…彼は空に向かって走る遊海を見送るしかなかった…。
【『ライディングデュエル!アクセラレーション!!』】
遊海LP4000
セルゲイLP4000
フィールド魔法『クロスオーバー・アクセル』発動中
・アクションカード使用可
「俺のターン!」
「この手札なら…!『ジェット・シンクロン』を召喚!」
青と白のカラーリングのジェットエンジン型ロボットが現れる! ATK500
「そして!手札の『スターダスト・シンクロン』はフィールドのモンスターをリリースして、手札・墓地から特殊召喚できる!」
星屑の竜に似たロボットドラゴンが現れる! ATK1500
「『スターダストシンクロン』の効果発動!特殊召喚に成功した事でデッキから魔法カード『セイヴァー・アブソープション』を手札に加える!さらに、自分の場のモンスターがリリースされた事で手札の『スターダスト・トレイル』は特殊召喚できる!」
スターダストドラゴンのような鎧を纏った赤髪の少女が現れる! ATK500
「俺はレベル4の『スターダストトレイル』にレベル4の『スターダストシンクロン』をチューニング!!」
4+4=8
「集いし願いが新たに輝く星となる…!希望を示す道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ!我らの翼!『スターダスト・ドラゴン』!!」
シンクロ次元の希望を背負う星屑の竜が飛翔する! ATK2500
「自身の効果で特殊召喚された『スターダストトレイル』と『スターダストシンクロン』はフィールドを離れた時、除外される…だが、『スターダストトレイル』のさらなる効果発動!ウォリアー・スターダスト・シンクロンモンスターのシンクロ素材となった事でレベル1攻守0の『スターダスト・トークン』を特殊召喚!」
デフォルメされた可愛らしい星屑の竜が現れる! DEF0
「さらに!墓地の『ジェット・シンクロン』の効果発動!手札の『ジャンク・ジャイアント』を墓地に送り、墓地のこのカードを特殊召喚!」
再びジェットエンジン型ロボットが現れる! ATK500
「俺はレベル1の『スターダストトークン』にレベル1の『ジェットシンクロン』をチューニング!」
1+1=2
「デュエルを新たな地平に導け!シンクロ召喚!レベル2シンクロチューナー!『フォーミュラシンクロン』!」
新たな地平を拓くF1マシン型ロボットが現れる! DEF1500
「『フォーミュラシンクロン』の効果!シンクロ召喚に成功した事で1ドロー……いくぞ…遊星、そしてシンクロ次元の人々よ…これが、世界を救う無我の境地の到達点…!力を貸してくれ!Z-ONE!!」
それは世界を救いし希望の力の一端、研ぎ澄まされる感覚と共に、遊海は限界を超えて加速する…その境地の名は──
キン──
「クリア・マインド!!俺はレベル8の『スターダストドラゴン』にレベル2シンクロチューナー『フォーミュラシンクロン』をチューニング!!」
その名は『クリア・マインド』…スピードの限界を越えた先で掴む、善悪の区別ない…無我の境地…!
8+2=10
「集いし夢の結晶が新たな進化の扉を開く!未来を照らせ!アクセルシンクロ──!!」
炎の道を疾走した遊海がスターダストドラゴンと共にスピードの彼方へと消え去る!
「生来せよ!レベル10!進化の光…!『シューティング・スター・ドラゴン』!!」
《ギュアアアアン!!》
スピードの彼方から、夜闇と暗雲を切り裂きながら希望の竜が飛翔する…これこそがシンクロ次元を照らす希望の光…「シューティング・スター・ドラゴン」! ATK3300
『こ、この光は…?あまりに高い場所でデュエルの詳細はわかりませんが…暖かい光が私達を照らしています!!』
メリッサの実況がスタジアムに響く…「シューティング・スター・ドラゴン」の纏う光はマイナスエネルギーを浄化し、クリアマインドを周囲へと伝播させる事ができる…かつてのZ-ONEが試みたように、希望の光がスタジアムに降り注ぎ…
「この光…暖かい……」
「あれが、オレが辿り着くべき境地…!」
「遊海って、本当になんなんだ…?こんなの…普通じゃない…!」
希望の光によって落ち着いていく人々、その中で遊星は「クリアマインド」の道標を手にし……遊矢は遊海の実力の底が見えずに困惑していた…。
「先攻は攻撃できない…俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド!」
遊海LP4000
シューティングスター 伏せ1 手札2
「(『シューティング・スター・ドラゴン』は破壊効果を無効にし、攻撃も防げる…すぐに決着をつける…!)」
【ふ、くくく…!攻撃力3300…凄まじいモンスターだ…!だが、ああ…
油断なくセルゲイを見据える遊海…だが、セルゲイは狂気の笑みを浮かべていた…!
【俺のターン…ドロー!!】
【ふひはははは…!フィールド魔法『死皇帝の陵墓』…発動!!】
「なにっ…!?」
セルゲイはいきなりフィールド魔法を発動する…そのカードを見た遊海は目を見開く…!
「いきなり来るか!!」
【世界を美しき終焉に導く…究極の破壊を此処に!!『死皇帝の陵墓』の効果発動!俺のライフ2000を糧として…降臨せよ!『地縛神』!!】
「まずい!!」
炎のコースが鳴動する…そしてスタジアム上空に巨大な心臓のようなモニュメントが現れ、脈動する!!
セルゲイLP4000→2000
ドクン…!
「うわああああ!?!?」
「きゃあああ!?」
『こ、これは!?人々が紫色の光にっ───』
「なっ…!?みんなが!!」
脈動の音が響く…それと共に、スタジアムの人々が…シティの人々が紫色の光──魂となって地縛神の贄に捧げられていく…!
ドクン…!
「うっ…!?からだ、引っ張られ…!!」
「柚子!!ダメだ!!ぐうっ!?」
脈動の音が響く…そして、柚子や遊矢の背中からも黒色の光が飛び出し───
キィン─!
「世話のかかる奴だ…大事な者ならば、自分で守らんか!!」
「っ…ジャッ、ク…?!」
赤い光が遊矢と柚子を包み込む…それはジャックの痣「ドラゴン・ウィング」が発した結界だった。
「無茶言わねぇでやれよ、地縛神の影響を受けねぇのはシグナーだけなんだから……心配すんな、地縛神を倒せば…取り込まれた奴らも帰ってくる」
「クロウ…」
同じく痣を輝かせたクロウが遊矢の背中をさする…しかし、その表情は険しかった…。
「よりによって…一番タチの悪い奴が出て来やがった…!」
「父さん、牛尾…大丈夫か…!」
「ああ、ありがとう遊星…それから十六夜さん…!」
「たくっ…危うく生贄にされる所だったぜ…」
シグナーの結界の中で溜息を吐く牛尾…地縛神の心臓が現れた瞬間に仲間と共に遊星達に近づく事で難を逃れていた……1人を除いて…。
【ハハハハ!みんな、みんな消えてしまえ!!私を認めてくれぬ世界など滅び───】
「ロジェ………」
「……悪党にゃ…相応しい末路、だな……」
自分の王国を求め続けた哀れな男は…大いなる闇に飲まれて消えていった…。
【現れよ…『地縛神
数百…数千……数万人以上の魂を取り込んだ心臓が光を放つ…そして、巨大な黒い身体に紫色のラインが走るコンドルの地縛神が顕現する! ATK1
「攻撃力……
【「ウィラコチャ・ラスカ」の効果発動…!このターンのバトルフェイズを放棄する事で…相手のライフを1にする!絶望に沈め!光の使者よ!!ポーラスター・オベイ!!】
「やばい!!」
『ウィラコチャラスカ』それは「最強の地縛神」…希望を吹き消す紫炎が遊海に迫る!!
「まともに受けたら…やばい!!」
遊海は即座にDホイールを加速…クリアマインドを応用したワープで回避を狙う──
《マスター!前!!》
「えっ…しまっ!?」
【ウオオ…!!】
アヤカの声に遊海は前を向く、そこには闇に紛れていた冥界の王の顔が───
ゴウッ!!
ボウッ!!
「「「「「「遊海!!!」」」」」」
前門のコンドル、後門の邪神……2体の邪神から放たれた劫火が遊海を挟み撃ちにする…そして………
「がっ……─────」
《マス、ター…!!》
「ゆ、遊海──!!!」
コントロールを失ったDホイールはコースを外れ…黒焦げになった遊海と共に暗い海へと沈んでいった…。
【ハハハハ…ふひはははは!!ああ!美しいぞ!光の使者よ!絶望の中へ沈めぇぇ!!】
「そんな…遊海……遊希兄ィィ!!!」
闇が渦巻くシティに遊矢の悲鳴とセルゲイの狂気が木霊した…。
遊海LP4000→1
「(くそ…流石に、いまの…卑怯だろ……ダメだ……意識が………)」
遊海は暗い海の底へと沈んでいく、マイナスエネルギーは遊海にとって数少ない弱点の1つ……冥界の力が身体を蝕んでいく…。
「(ダメだ…俺が、戦わなきゃ……俺が、勝たなきゃ……遊矢を……遊星を…シンクロ次元を、守るんだ………)」
キィン─…
弱々しく光るシグナーの痣……本来ならば勇気と力を与えるはずの痣でさえ、遊海を再起させるには足りていない…。
「(シンクロ次元の『闇』が…強すぎる………もう、ひと押し……なのに………)」
ゴポリと音を立てて…肺から最後の酸素が抜けていく……。
「(………ごめん、翠……みんな………)」
──遊海さん…負けないで!!──
「み…ど…り………?」
それは幻聴だった、遊海の無事を祈る…翠の願い…
それでも──幻であったとしても、彼女の声は遊海の意識を覚醒させる…!
【やれやれ…世話の焼ける宿主だ、あの程度の闇にこうもやられるとは……ずいぶんと鈍ったのではないか?】
「ドン千…」
【略すな、たわけ】
そして遊海の戦いを見ていたドン・サウザンドが語りかける。
【お前は帰るのであろう?愛した女のもとへ……ならば、立ち上がれ……少しばかりなら手を貸してやる】
ギィン─!
気怠げな声と共に遊海の身体に強いカオスの力が巡っていく…それは肉体を蝕むマイナスエネルギーを押し流す!
【我を倒した貴様が…あの程度の闇に負けるのは我慢ならん、さっさと倒してこい】
「……ありがとう」
【───礼などいらん、気まぐれだ……早く終わらせろ】
混沌の神の気まぐれが遊海の背中を押す…そして──
キィン─!!
【なにっ…!?】
「あの光は…!!」
遊海が消えた海中から……眩い光が空に向かって立ち昇る!
俺は…俺自身でオーバーレイ!!
【なんだ…!?】
続いて海中から飛び出した眩い光と漆黒の闇…希望と闘志が螺旋を描いて地上絵を突き抜けて空へと昇る!
我が身に宿る戦いの宿命…救世の願い!今こそ!邪悪を断つ力となれ!!シャイニング・カオス・エクシーズチェンジ!!
それは遊海の宿す、家族との『絆の光』…そして、邪悪への憤怒を宿す『闘志』の極致、闇を飲み込む光…正しき『混沌』の具現が復活する!!
闇を祓う、絆の輝き!!NEXUS!!
黄金の光の嵐が吹き荒れる、それはかつて失われたはずの英雄の至高の姿…金色の髪が逆立ち、金色の肩当ての付いた赤と黒の鎧、黒金に輝く推進翼、そして瞳は金色に輝く……NEXUSⅢが長き時の果てに復活する!
「遊海…!あの姿は、梁山泊塾と戦った時の…!?まさか、また…!」
「なんなんだ…!?あの姿は…!?記憶にあったNEXUSとは違う!」
「ねく、さす…?」
「そう、あれはNEXUS……白波遊海の絆の象徴、絶望を照らす光よ!」
遊海の暴走を危惧する遊矢…だが、それは杞憂に終わる…今の彼は力を取り戻した「英雄」なのだから!
「戻って来い!ホイール・オブ・フォートレス!!」
NEXUSⅢへと変身した遊海の声に応え、Dホイールが舞い戻る!
【貴様…美しく終われば良いものを…!】
「悪いが…我には帰らなきゃならない場所があるんだ、こんな所で終わってたまるかよ…!!」
【だが『ウィラコチャラスカ』は攻撃対象にされず、相手の魔法・罠カードの効果も受けない…!俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド!!】
セルゲイLP2000
ウィラコチャラスカ 死皇帝の陵墓 伏せ2 手札2
「いくぞ…みんな!そして遊星…流星…力を貸してくれ!!シンクロ次元を照らす…奇跡の光を!!」
キィン─!
「「赤き竜の痣が…!」」
「「お願い…勝って!」」
「「例え世界が違っても…」」
「「オレ達の『絆』は繋がっている!」」
「「そんなデカブツなど…貴様の敵ではない!!」」
「「頑張れ!遊海ぃぃ!!」」
シグナー達の痣が強く輝き…遊海の背中に集まり、完成する!
『この、感覚は……!?』
『どうしたの?流星…何かあったの?』
『遊海さんが、戦ってる…僕達の力を必要としてる…!!』
『それって大丈夫なの!?あの人、まだ本調子じゃないんじゃ…!』
『……わからない…でも、遊海さんならきっと…!!』
「我のターン!!」
最強決闘者の決闘は全て必然!ドローカードさえも、決闘者が創造する!
紡がれし絆よ!次元を超えし竜の奇跡よ!我が身に宿り、勝利への軌跡を示せ!!
NEXUSシャイニングドロー!!
それは紡がれた希望の力…世界を越える『絆』と赤き竜の『奇跡』が光の軌跡と共にドローされる!
【ああ、いいぞ!その希望を潰してこそ、冥界の王もお喜びくださる!永続罠発動!『究極地縛神』!自分の場に通常召喚された『地縛神』が存在する時!フィールドのモンスター1体を破壊する!神の前に砕け散れ!『シューティングスタードラゴン』!!】
「無駄だ!『シューティング・スター・ドラゴン』の効果発動!1ターンに1度、フィールドのカードを破壊する効果を無効にし、破壊する!!吹き飛ばせ!」
《ギュアアアアン!!》
【むうっ!?】
再び冥府の炎を放つコンドル…しかし、光速を越える波動が炎を蹴散らす!
「来い!赤き竜の奇跡!『救世竜セイヴァー・ドラゴン』!!」
赤き竜の痣が輝き、赤き竜の──人々の『良い心』の化身である桃色の小さなドラゴンが現れる! ATK0
「いくぞ!俺はレベル10の『シューティング・スター・ドラゴン』にレベル1『救世竜セイヴァー・ドラゴン』をチューニング!!」
それは正史には存在しない新時代の『奇跡』…人々の願いと揺るがなき境地が合わさり、新たな希望が現れる!
10+1=11
「集いし想いの結晶が、新たに輝く奇跡となる!希望を繋ぐ道となれ!!シンクロ召喚!!光来せよ!絆の光!『シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン』!!」
《キィィィッ─!!》
夜闇を太陽の如く照らす希望の光、赤き竜の『奇跡』と仲間との『絆』が生み出した救世のドラゴン……その名は「シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン」!
「す、すごい…!」
「あれが…赤き竜の『奇跡』…!」
「綺麗…!」
希望の光が遊星や遊矢達を…スタジアムに残された人々を照らし、人々は奇跡の光景に目を奪われる…。
【ウオオ…!?】
【なんだ…!?なんだその『光』はぁぁ!?】
「シンクロ次元を照らす…人々を繋ぐ絆の光だ!『シューティングセイヴァースター』の効果発動!1ターンに1度、相手の効果モンスターの効果を無効にする!サブリメーション・バニッシュ!!」
【ぬうっ!?】
希望の光が地縛神に直撃…その身に囚われた人々の魂を開放し、効果を無力化する!
「これで『地縛神』の効果は失われた…!この一撃で決める!バトルだ!『シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン』で『地縛神Wiraqocha Rasca』を攻撃!!」
【させぬ…させぬぞぉ!!アクションマジック『回避』!このバトルは無効となる!】
「そんな!!」
それは炎の道に散らばっていたアクションカード…突撃した奇跡の竜の一撃は巨大な身体を翻して回避される!
【耐えた…耐えたぞ!!美しき世界の終焉を!!】
「まだだ!!『シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン』は…墓地に眠る『スターダスト・ドラゴン』、そしてそのカード名が記されたシンクロモンスターの数だけ…追加で攻撃できる!!」
【な、なにぃぃ!?】
攻撃を回避された救世の竜は2体に分裂する!
「悲しき魂を抱えるならず者よ…世界を破滅に導く冥界の王よ!この一撃を手向けとして……光に還れ!!」
遊海の魂の叫びと共に救世の竜が加速する!
シューティング・ミラージュ・ソニック!!
【う、うおおおっ──!!?】
巨大な地縛神を分裂した救世の竜が貫く…そして大爆発がセルゲイを飲み込んだ…。
セルゲイLP0
遊海WIN!
「絶望を打ち砕け!『シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン』!!」
《キイイイッ──!!》
死力を振り絞り、遊海が最後の指示を出す…そして光の速さを超えた救世の竜は冥界の王へと突撃し───貫く!!
【ウオオオ…!?グオオオァァァ……!!!】
輝ける絆の光が冥界の王を…『悪い心』を読み取った遊星粒子を浄化する……こうして、シンクロ次元で起こったダークシグナー騒動は解決……救世の竜が勝利を祝福するように光を振り撒きながら、シティの上空を飛び回った…。
「な、なんとか…なった……良かった……」
「「「遊海!!」」」
地縛神に囚われた人々が元の場所に戻っていくなか、地上絵のコースが消えると共に遊海がデュエルパレスへと帰還する…そして帰りを待っていたシンクロ次元5D'sや遊矢達が駆け寄った…。
「ああ…遊星……『スターダスト・ドラゴン』、有難う……助かった…」
「いえ…!オレ達の街を守ってくれて…お礼を言わなきゃならないのはオレ達の方です!」
「いやいや……俺の無茶が、この事態を招いたからな……しっかり、解決しなきゃ…」
遊海は遊星へと『スターダスト・ドラゴン』を返却する…その表情には安堵が浮かんでいた…。
「遊海!アンタって…何者なんだよ……こんな力、アカデミアの奴らよりも……」
「遊矢……心配するな、この力はお前達を助ける為に使う力だ……俺は世界を救う決闘者だからな!」
「遊海…」
遊海の規格外の力を見た遊矢は戸惑いながら遊海に問いかける…不安そうな遊矢を安心させるように遊海は頭を撫でながら答える…。
「これで、シンクロ次元が少しでも良い方向に変わればいいんだが…」
「フン…そう簡単に変わるとは思えんがな」
「なら、あとはお前達に任せるとしよう、本来の意味でフレンドシップカップが『融和の祭典』になるように…負けを恥じず、勝って驕らず……この世界には良いデュエリストもいるじゃないか、お前達を含めてな?」
「記憶の通り…ずいぶんとお人好しな事だな」
この事件を期にシンクロ次元が変わる事を願う遊海…現キングであるジャックは微妙な表情だが、遊海はシンクロ次元の人々の善性を信じていた。
《フォウ、フォーウ!!(遊海!大丈夫!?)》
「ああ、フォウ……大丈夫、待た」
気まぐれアンケート 好きな主人公のエースモンスターは?
-
ブラック・マジシャン
-
E・HEROネオス
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スターダスト・ドラゴン
-
No.39希望皇ホープ
-
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン