転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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決着

 やはりアイツは化け物か…まさかあの攻撃全てを耐えきるとは…

 

 

 

        時は少し前に遡る…

 

 

 

 

正史とは違いエクゾディア、白き龍、三幻神が同時に召喚されゾークに対して向かって行った。

エクゾディアとオベリスクが殴りかかり。

オシリスが体を締め上げ。

ラーとブルーアイズが息吹と太陽を束ねた光線を放つ。

そしてゾークが怯んだ所に

オベリスクのゴッドハンド・クラッシャー

 

エクゾディアの魔神火焔砲

 

オシリスのサンダーフォース

 

ブルーアイズのバーストストリーム

 

トドメにラーのゴッド・フェニックスまで叩きこんだ…

しかし…

 

【わっはっはっは!我は無敵!お前達の神如きに我を倒すことなど不可能なのだ!!】

 

 

ゾークは再び復活する、一旦は晴れた空を日蝕にて闇に閉ざしたゾークはその闇によって力を増す。  

 

ゾークはエクゾディアを切り裂き、三幻神を闇を持って力を奪い、ブルーアイズさえも撃墜した。

幸い神官達は遊海により事前に回復していたため命を失う事はなかったがそれでも多大なるダメージを受けて気絶している。

 

ファラオ 20

シモン 10

セト 10

遊海 20

 

そしてブルーアイズがやられ激昂した海馬が決闘盤を気合にて召喚し乱入、自身のブルーアイズを召喚する!

 

【何?知っているぞ…お前は海馬瀬人、お前も我に歯向かおうというのか】

「黙れぇ!オレは貴様が何者だろうと、この世界がどうなろうと知ったことではない…だが認めん。オレは決して認めんぞ。ゲームと称して人の命を弄ぶ輩を、ブルーアイズの敗北を!」

 

 

 

「三千年の時を経て、究極進化せよ。我が最強のしもべ、『青眼の究極竜』!」

海馬は融合を発動し自身、セト、キサラのブルーアイズを融合しアルティメットドラゴンを召喚した!

 

「食らえぇえ!化け物! 次元を超えてオレの未来のロードを切り開く光を!ブルーアイズ!『アルティメットバースト』!」

【ぐおおっ!?】

ゾークはアルティメットバーストによって大きく押し倒される

【おのれぇ・・・我に盾突くことがどういうことか、その身に思い知らせてやるぞ!

アルティメットドラゴンと共に滅せよ!ゾーク・インフェルノ!】

「迎え撃て!『アルティメットドラゴン』!『アルティメットバースト』!!」

ゾークの炎とアルティメットバーストはぶつかり合う、そして

 

 

 

『海馬!この一撃に…オレの全てのバーを…俺の命を掛ける!カリム、千年秤を!!』

「はっ!」

カリムはファラオに千年秤を託す

『海馬ぁ!』

「遊戯ぃ!」

『「うおおぉぉお!!」』

ファラオは千年秤によって究極竜と自身を融合させる

『「究極竜騎士」!!いくぞ!ゾーク!!『ギャラクシークラッシャー』!!!』

【こしゃくな・・・はぁっ!】

ゾークと竜騎士の攻撃がぶつかり大爆発を起こす、そしてゾークと竜騎士は光に呑まれ…

 

 

 

 

 

 

 

『う…やったのか?…っ、なん…だと!』

ファラオは倒れていた体を起こす…自身とライバルの力を合わせた最高の一撃、これで倒せなかったのはダーツだけであった…しかし…

【ハハハ!!】

ゾークはそこに存在していた、守護神、三幻神、白き龍、究極竜、究極竜騎士…その力を以てしても打倒は叶わなかったのだ…

 

 

【ははは!世界は最初…闇に満ちていた。そしてそこに光が湧き出してきた!

闇と光、所詮常に闇は光より先にある…それがこの世界の真理!

しかし愚かな人間どもは、すぐに闇を恐れだし、希望という名の光を振りかざす…

その光が、あまりにちっぽけで無力だとも知らずに。

その光が名も無きファラオ…お前だ!

お前のような微塵の如き魂では、我を倒すことなど不可能なのだ!】

 

『ゾーク!たとえこの身が滅びようと…俺の魂の光は誰かに受け継がれ、決して消えることは無い。貴様を倒すまでは!』

 

【ならば望み通り、消え去るがいい!】

ゾークは炎を飛ばす

『…くっ!!』

 

 

「『キラー』!『デストロイキャノン』!!」

「『ウェンディゴ』!『ウィンド・ガード』!」

【何!?】

ゾークの攻撃は光線とバリアによって防がれる

『遊海!翠!』

「…遊戯すまない…少し遅くなった!」

「少し休んでいて下さい!!」

【おのれ!NPC擬きが我に立ち向かうと言うのか?ははは!】

「ああ、確かにこの体はNPCだ!しかしそれがなんだ!」

「魂は私達の物です!それならば、あなたに立ち向かえる!!」

『遊海!翠!ダメだ!』

「遊戯…前に進め!…俺達が道を切り開く!」

「もう少しで皆も到着します…だからそれまでは…私達が!」

【来るがいい!異界の者よ!!】

 

ゾーク ∞

遊海 30

翠  30

 

「いけ!『アポクリフォート・キラー』!」 

【了解です!マスター!】

「お願い!ウィンダ!ウェン!」

『了解!』

 

 

まずキラーがその巨大な機体を生かしゾークに迫る!

【メテオ・クラッシャー!!】

【ぐおおっ!!舐めるなっ!!】

ゾークはキラーの突進を受け止める!

【今です!ウィンダさん!ウェンさん!】

《ウィンドストーム!!》

《ドルフィン・アタック!》

【があっ!!目が!】

アヤカがゾークを押さえている間にウィンダとウェンが目に攻撃を仕掛けた!

「今だ!『キラー』!」

【はい!『デストロイキャノン』!!】

【ぐおおっ!】

ゾークの胸にアヤカのレーザーが直撃する

 

「ウィンダ!いくよ!手札から『影依融合』を発動!『エルシャドール・ミドラーシュ』と光の『影依の原核』を融合!神の探訪者よ!影の源と交わりて、影の巨人を呼び出さん!融合召喚!!レベル8!『エルシャドール・ネフィリム』!!」

《la~!》

 

ミドラーシュと原核が融合しシャドールの最高戦力たる巨人が現れる

「お願い!『ネフィリム』!『影依の操糸撃』!」

《Iaー!!!》

ネフィリムの糸がゾークを切り裂く!

【ぐっ!!こしゃくな!ダークフェノメノン!!】

「ウェン!」

《うん!ウィンド・ガード!!》

ネフィリムに迫る攻撃をウェンディゴの防壁が防御する

「(…やはりきついか…!でも、もう少し…!)」

 

 

遊海 15

翠  15

 

 

 

【ならば全てをお前たちごと、吹き飛ばすまでだ!!】

ゾークの腕にすさまじい力が集まる…

『遊海!翠!逃げるんだ!』

「遊戯さん…後は頼みます…!」

「私達が出来るのはここまでです…!」

『二人とも!何を!?』

 

「翠…後悔しないか?」

「はい…私は遊海さんに付いていくって決めてましたから…」

「いこう…彼らの未来を守るために!」

「はい!手札から『神の写し身との接触』を発動!『エルシャドール・ネフィリム』と『アポクリフォート・キラー』を融合!影の巨人よ!機殻の王と交わりて王の防壁とならん!!融合召喚!『エルシャドール・シェキナーガ』!!」

 

ゾークを囲むように顕現したのはキラーの玉座に座する巨人、シェキナーガだった

【何をしようと関係ない!!全て吹き飛ぶがいい!『カタストロフ』!!】

閃光と共に地面が砕けゾーク最大の衝撃波が周囲に広がるが…

 

 

【何?】

 

 

その力はシェキナーガによりほとんどの力を減衰された…そして…シェキナーガは機能を停止する。

『ゾークのあの攻撃をほぼ無効化した…!遊海!お前…』

「…ごふっ!!」

 

「コフッ…!」

 

遊海達の口から血が吐き出される 

 

『遊海!翠!』

 

遊海 0

翠  0

 

 

遊海と翠は徐々に体が崩れ…風に流されていく…

 

「…遊戯…後は…!」

「…頼みます…!」

 

カラン

 

そこに残ったのは二つのカルトゥーシュと千年アイテムだけだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ははは!脆いものだな人間は!しかしその身を賭して我が攻撃を防いだ事は褒めてやろう!はははは!】

 

『ゾーク!!貴様ァ!!』

【さぁファラオよ!貴様も滅びるがいい!ゾーク…】

『魔導波ぁ!!』

【ごはっ!!今度はなんだ!!】

 

「もう一人の僕!」

『ファラオよ!』

「遊戯!」

『相棒!!皆!』

遊海達の時間稼ぎが成功し遊戯達がついにファラオの元にたどり着いたのだ

「遊戯!カルトゥーシュを!」

『え!?』

「カルトゥーシュに文字を刻んで君に名前を伝える!」

『わかった!』

ファラオは遊戯達にカルトゥーシュを渡す!

 

 

【させんぞ!人間共!】

【マスターの遺志は無駄にしません!!】

【何!?】

機能を停止していたシェキナーガが起動し、ゾークの動きを封じる。

 

【ならば!ゾークインフェルノ!!】

【しまった!?】

ゾークの龍から炎が吐き出される

「防壁輪!」

【なんだと!?】

海馬が間一髪攻撃を防ぐ

【お前は…ええい!邪魔をするな!『カタストロフ』!!】

【マスター…すいま…せん…!】

「ぐあああ!」

「「「「うわぁぁぁ!?」」」」

 

ゾークの一撃でシェキナーガは倒され、遊戯達も吹き飛ばされる。

【はっはぁ…これで!…ん?】

土煙の中からファラオが現れる、首にはカルトゥーシュがかかっている…

『…来たぜ!みんな!』

【何!?】

 

『今、ファラオの名の封印は解かれた!我が名は…アテム!』

 

「アテム…」

「それが君の本当の名前…!!」

遊戯と杏子が声を上げる

 

 

 

 

三千年に渡る封印からついにその名前の封印が解かれた!

《息子よ…正義は神の名の下にある…》

『父上!!』

《ファラオをもまた神…ファラオの名の下に、三幻神を束ねん…》

アテムに対しアクナムカノンの思念が闇を倒すための策を授ける

 

『ゾーク!友の結束が今…神を呼び覚ます!!』

「うわっ!?」

遊戯のデッキから赤、青、黄の光が飛び出し、三幻神に宿り復活を遂げる

 

「三幻神が…!」

「蘇りやがった!!」

三幻神は再びゾークと対峙する

【ははは!何度やっても同じこと…三幻神など我が敵では無いわ!!】

 

 

『そして今!ファラオの名の下に…神を束ねる!』

 

 

 

【何!?】

 

 

 

三幻神が光を放ち闇を照らす、その光は太陽の光のように優しく、暖かく…希望に満ちた光だった…。

そして大地からも祝福するように光の玉が昇っていく…

「なんだか…いい気持ちだぜ…」

 

「優しい光…」

 

「うん…」

 

「あったけぇ…」

 

 

 

そしてその光が一ヶ所に集まり形を成していく…

【うわぁああっっが!!なんだ!?】

 

『光の創造神…ホルアクティ!!』

【ハッ…!ホルアクティ…!】

そこに現れたのは金色の翼を持ち金色の鎧を纏った「母性」を象徴する女神だった…

 

『闇よ…消え失せろ!!』

 

 

ジェセル(光創世)

 

 

ホルアクティの言葉と共に神々しい光が放たれる…その光は全ての死霊を浄化し…ゾークの体に罅をいれる…

 

【おのれぇっ!!ガッ!!?】

ゾークはアテムだけでも道連れにしようと手を伸ばすが、それより先に腕に罅が入る

 

【ぐわぁあああっ!】

そしてゾークは光に呑まれ砕け、爆発する…それが古代エジプトを荒らした邪神・ゾーク・ネクロファデスの最期となった…

 

 

 

 

 

 

 

 

ーアテム…三千年前、あなた一人の力ではゾークを倒すことは出来ませんでしたー

 

ーそこであなたは、自らと共にゾークを封印する道を選びました。

しかし、再びゾークが蘇った今回、あなたには、あなたを守る友が、あなたを支える仲間がいた…それが唯一ゾークを葬り去る力だったのです…一人の力では不可能なことも、みんなの力が合わされば可能になるのですー

 

そう言うとホルアクティは再び光となって消えていった…

 

 

『ホルアクティ…』

「ゾークを倒したんだね!」

「遊戯なら必ず倒せるって信じてたぜ!!」

「傷は大丈夫なの?遊…あっ」

「もう遊戯じゃないんだったな…」

遊戯や城之内達が話しかける

 

 

 

『アテム…何か不思議な気分だ。

オレは相棒と、遊戯という名前を共有してきた。でも今は違う…アテム。それが、オレの名前…杏子、ありがとな。このカルトゥーシュのおかげだ』

「うん!…そういえば翠ちゃんは…?」

「遊海君もいないけど…?」

『「!…」』

遊戯と海馬は顔を背ける

 

「えっ!…どうしたんだよ?アテム?海馬?」

「オレ達が着く直前に巨大なモンスターが出てきたけど…あれ遊海の…だよな…」

『…これを…』

アテムは持っていたカルトゥーシュと千年アイテムを遊戯達に見せる…

「アテム…これって遊海と翠ちゃんの…!」

「なあ…アテム…嘘だろ…?」

「おい!海馬!なんとか言えよ!」

 

「…立派な散り方だった…!」

 

「「「「えっ?」」」」

 

『遊海と翠は…俺の為に時間を稼ごうと…全身全霊でゾークに向かっていった…それで…!』

 

「そんな!?嘘でしょ!ウソって言ってよ!」

「もう一人の僕…!」

「…遊海!出てこいよ!隠れてねぇでよ!出てこいよ!!」

城之内の叫びがエジプトに木霊する…その時

 

『なんだ!?』

 

アテムの持つ千年玉と千年指輪が光を放つ…そして空中に浮かび上がると光が強まり…

「うわっ!?」

「何!?」

『これは…!?』

 

 

 

 

光が収まると地面に見覚えのある二人が倒れていた、赤帽子の青年と紫髪の少女…遊海と翠だった…その姿は本来の姿に戻っている。

 

『遊海!翠!』

「翠ちゃん!!」

遊戯達は二人に駆け寄る、気絶しているが息はある…無事のようだ…。

「なんだよお前ら!心配かけやがって!」

「翠ちゃん…よかった…!」

「ふっ!流石もう一人の決闘王だ…遊海」

『遊海…翠…よかった…!…ん?』

徐々に遊戯やアテム達の体が薄くなっていく…どうやら記憶の世界はここまでのようだ…

 

 

 

 

『セト!』

「ハッ!ファラオよ私はここに!」

『闇は滅んだ。だが、その代償は大きい。

そして、失われていった掛け替えのない命。

その一つ一つの光を、命ある者の胸にともし続け、未来を築いていくしかない …セト、お前に頼みがある…

俺の王位を継承し、新たなるファラオとなってくれ…』

「今…なんと…?」

 

『お前が新たなファラオとなるんだ!』

 

「突然何をおっしゃるのです!我々はいったい何のために命懸けで…」

 

『オレはもう、この世界にはいられない…ここから先、俺の記憶は無い。俺はこの世界に存在しないんだ…もう時間が無い。俺は行かなくてはならないんだ…』

 

「ファラオ…そのお体は…!?」

 

『セト…お前は闇の大神官の誘惑にも、最後まで魂の光を失わず、見事闇に打ち勝った…』

『ファラオの証である、この千年錘をお前に託す!これからはお前がファラオとなり、この国をキサラや神官達と再建してくれ!!』

「ファラオ…」

 

『頼むぞ!セト!!』

 

 

そして遊戯達は世界から消滅する、そして意識は現実世界へと戻っていった…

 

 

「さようならー!王子!さようならー!!」

 




エジプト被害状況
防壁 小破
王宮・町 被害なし
ファラオ 退去

6神官
死亡 
アクナディン
マハード

生存 
シモン
カリム
シャダ
アイシス
セト
マナ
キサラ

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