転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

いや、前回のアンケート結果は意外でしたね…見てくれる方の大半は決闘者経験のある方でしたが…まさか、デュエリストじゃない方も見てくれているとは…。

色々な方に見てもらえて嬉しい私なのでした!

それでは、最新話をどうぞ!


熱戦!フレンドシップカップ!〜覚醒するデュエリスト達〜

『それでは次の対戦に移ります!2回戦第二試合の組み合わせは──榊遊矢選手対シンジ・ウェーバー選手です!』

 

快晴のデュエルパレスにメリッサの実況が響く…次なる対戦は遊矢とシンジの対決だった。

 

 

 

『よぉ、遊矢…手加減はしないぜ!』

 

「シンジ…なんだか、雰囲気が変わった…?」

スタートラインにつき顔を合わせる二人…そんな中で遊矢はシンジの変化を感じ取っていた。

 

収容所までのシンジは常に怒っているような雰囲気があった…今にして思えば、コモンズを虐げるトップスへの不満、それを変えられないコモンズの仲間への不満がシンジを追い詰めていたのだろう…。

だが、今のシンジは穏やかな…しかし力強い闘志を纏う以外は自然体に見えたのだ。

 

 

 

『お前の仲間…月影って奴のおかげさ、目標を見失ってた俺に……何をするべきか、思い出させてくれた……俺はキングになる、シティを…本当の意味で暮らしやすい街にする為に!』

 

「そっか…なら、オレも負けられない!ジャックにリベンジする為に!!」

新たな決意を抱くシンジと遊矢…二人のデュエルが始まった!

 

 

 

 

デュエルダイジェスト 遊矢対シンジ

 

 

 

デュエルの流れを支配したのはシンジだった、革命への『狂気』から開放されたシンジは『B・F』の真価を発揮…モンスター達の絆を駆使して遊矢を追い詰めていく。

しかし、遊矢も負けてはいない…ペンデュラム召喚やアクションカードを駆使して必死にシンジへと食らいつく……だが、ついに残りライフ900まで追い詰められてしまう…!

 

 

「(オレは決めたんだ…みんなを笑顔にできるデュエルをする、ジャックにリベンジする…そして、全ての戦いを終わらせて…みんなで舞網に帰るんだ…!)オレのターン…ドロー!!」

様々な思いを胸にカードを引く遊矢…その1枚が新たな風を呼び込む!

 

 

「魔法カード『マッチポンプ』発動!デッキからカードを1枚ドローして、レベル4以下のモンスターなら特殊召喚し…それ以外のカードなら除外する!ただし、この効果で特殊召喚されたモンスターがペンデュラムモンスターだった場合は破壊され、エクストラデッキに送られ、オレは特殊召喚を行えなくなる!───ドロー!」

希望を繋げる1枚…遊矢の引いたカードは────

 

 

 

「このカードは───『調律の魔術師』…!?守備表示で特殊召喚!!」

遊矢が引いたのはジャックがサムへと託した白き少女魔術師…その効果は────

 

「このカードが特殊召喚された時、相手は400ポイントライフを回復し、自分は400ダメージを受ける!っう!!」

 

『おい遊矢!?なんでそんなカードいれてんだ!?』

『調律の魔術師』の効果でダメージを受けた事に思わず驚くシンジ…観客やメリッサ達も呆れてしまっていた…。

 

 

『(あのカードは…コモンズのサムという子供に渡したはず───何故、榊遊矢が持っている…?)』

一方、玉座のジャックは静かに驚いていた…自分の『想い』を込めたカードを遊矢が持っている事に……ジャックがその理由を知るのは──少し先の話になるだろう。

 

 

………

 

 

『「B・F─降魔弓のハマ」の効果発動!俺の墓地の「B・F」モンスター1体につき300ダメージを与える!』

 

「まだだ!アクションマジック『アンコール』発動!オレの墓地のアクションマジック『加速』の効果を発動する!効果ダメージは0だ!」

デュエルは進んでいく…『調律の魔術師』は破壊されたものの、『EMドラネコ』のペンデュラム効果やアクションマジックで窮地を凌いだ遊矢…だが、ピンチは変わらない…!

 

 

『今回は勝負ありだな…!あんなカードを入れてるから……』

 

「いいや、オレは最後まで諦めない!どんなカードにだって、必ず役割がある!信じれば…必ずカードは応えてくれる!!」

自分の勝利を確信するシンジ…だが、遊矢は諦めずにデッキに手をかける!

 

 

 

「オレのターン!ドロー!」

 

『なら、ダメ押しだ!永続罠「蜂の陣」!相手が特殊召喚する度に「ハマ」の攻撃力は400アップする!』

それは特殊召喚を多用する遊矢へのメタカード…だが、窮地の中で遊矢は冷静だった。

 

 

「(引いたカードは魔法カード『死者蘇生』──墓地にあるカードは───)」

『死者蘇生』で蘇らせるべきモンスターを考える遊矢……その脳裏に浮かんだのは──『調律の魔術師』の姿だった。

 

 

「『調律の魔術師』───そうか、お前は()()()()()()()のか…!」

それは勝利を掴む為の方程式───繋がる絆が新たな力を目覚めさせる!

 

 

「ペンデュラム召喚!エクストラデッキから舞い戻れ!『EMシルバー・クロウ』!『刻剣の魔術師』!」

振り子の軌跡が銀狼と時計の針のような剣を持つ魔術師を呼び戻す!

 

『っ…ペンデュラム召喚なら1度で2体のモンスターを呼び出せる「蜂の陣」の効果で「ハマ」の攻撃力は400アップする!』

 

「そしてオレは『死者蘇生』を発動!力を貸してくれ…!『調律の魔術師』!!」

 

『んなっ…!?どうしてそのモンスターを!?』

そして、再び呼び出される『調律の魔術師』…その効果で遊矢のライフは残り100に、シンジのライフは3600となる…!

 

 

「いくぞ…!オレはレベル4の『シルバークロウ』とレベル3の『刻剣の魔術師』にレベル1の『調律の魔術師』をチューニング!!」

 

『なにっ─!?』

それは予想外の一手…シンクロ次元で得た『絆』が遊矢の新たな力を呼び起こす!

 

 

「剛毅の光を放つ勇者の剣──今ここに閃光と共に目覚めよ!!シンクロ召喚!レベル8!『覚醒の魔導剣士(エンライトメント・パラディン)』!!」

それは白い衣と魔術師の鎧を纏いし双剣士──その名は『覚醒の魔導剣士』、遊矢が目覚めさせた新たな力である!

 

 

『ここでシンクロ召喚か…だが!「蜂の陣」の効果で「ハマ」の攻撃力は4000にアップする!攻撃力2500のモンスターに何ができる!』

 

「いくぞ!『エンライトメント・パラディン』の効果発動!魔術師モンスターをシンクロ素材とした事で墓地の魔法カード『ギャップパワー』を手札に加える!」

 

『なにっ!?』

それは時を操る奇跡の力…周囲の時間が反転し、遊矢は逆転の一手を手にする!

 

 

「『ギャップパワー』の効果発動!『エンライトメントパラディン』の攻撃力はお互いのライフポイントの差の半分アップする!オレとシンジのライフポイントの差は3500!」

 

『攻撃力4250だと!?』

 

「『調律の魔術師』のおかげだ!その効果でライフポイントの差が広がり、『エンライトメントパラディン』の攻撃力を上げる事ができた!!」

デュエルモンスターズには様々なカードが存在する…一見、デメリットしかないような効果を持つカードでも──組み合わせによって、思わぬ力を発揮する!!

 

 

「バトルだ!『エンライトメントパラディン』で『ハマ』を攻撃!!」

 

『ぐあああっ!?だが…俺のライフは残ってる─!』

双剣を連結させた魔導剣士が蜂の戦士を両断する!

 

「『エンライトメントパラディン』のさらなる効果発動!このモンスターが相手モンスターを破壊した時、その攻撃力分のダメージを与える!!」

 

『4000のダメージ、だと!?ち、チクショー!!?』

それはダメ押しの一撃…蜂の戦士は絆の魔導剣士によって敗れたのだった…。

 

 

シンジLP0

 

遊矢WIN!

 

 

 

『決まった─!絶体絶命の窮地から見事な逆転勝利を決めたのは榊遊矢選手だ─!!』

メリッサの実況がデュエルパレスに響く…見事な逆転勝利にスタジアムは大歓声に包まれた!

 

 

『あーー負けた負けた!!完敗だ!もうちょっとだったんだけどなぁ!』

 

「危なかったのはオレの方だよ…『調律の魔術師』がオレに力を貸してくれたから、勝つ事ができたんだ」

 

『へっ…「不必要なカードなんてない、全てのカードには必ず役割がある」…それ、遊星からの受け売りだろ?俺も聞いた事あったのにな……』

デュエルパレスに戻ってきた遊矢とシンジが言葉を交わす…シンジの顔は晴れやかだった…。

 

 

 

…………

 

 

 

『さぁ…続いての組み合わせは〜……クロウ・ホーガン選手対黒咲隼選手です!!お互いに鳥獣族を使う二人はどんなデュエルを見せるのか!!………あんまりコースを壊すのはやめてね!?』

再びメリッサの実況が響く…次なる戦いはランサーズの黒咲、そしてクロウの戦いだった。

 

 

「アカデミアはあらゆる所に入り込んでいる……貴様もそうなら容赦はしないぞ…!」

 

『おいおい…オレはお前らの──白波遊海の味方だっつーの……赤き竜の痣「ドラゴン・テール」に誓ってな』

スタートラインについた黒咲は殺気立っていた…ランサーズにアカデミアのスパイが入り込んでいて、なおかつ逃亡した事を知って疑心暗鬼に陥っていたのだ。

一方のクロウは遊海の名前と右腕の痣を示す事で黒咲を落ち着かせようとするが…。

 

 

「どうだか…!アカデミアは、必ず殲滅する…!」

 

『ったく!少し頭を冷やしてやる必要があるみたいだなぁ!?』

黒咲は『仲間』と認めた者には寛容だが……それ以外には辛辣な面もある……このデュエルの行方は────

 

 

 

デュエルダイジェスト 黒咲対クロウ

 

 

 

黒咲のデュエルの危険性を考慮してシティのライディングルートで最も大きく、シティへの被害が最小限で済む中央環状ルートで行われる事になった黒咲とクロウのデュエル。

シンクロとエクシーズの違いはあれども、モンスター同士の絆によって大量展開を得意とする『BF』と『RR』の戦いは白熱…最初は黒咲を宥めようとしていたクロウも闘志に火が点いてデュエルは激しさを増していく。

 

だが、その中で1つのトラブルが起きてしまった…!

 

 

 

「っ…!?クロウ!ストップだ!!」

 

『デュエルに待ったはねぇんだよ!「ABF-驟雨のライキリ」の効果発動!!フィールドの「BF」モンスター1体につき、相手フィールドのカード1枚を破壊する!「RR-ブレイズ・ファルコン」を破壊する!』

 

「っ─!罠カード発動!『RR-デスパレード』!フィールドに『RR』モンスターが存在する時!破壊効果を無効にして1枚ドローする!!」

デュエル終盤、「BF-朧影のボウフウ」によって墓地のエース「驟雨のライキリ」をファントムシンクロと称して復活させたクロウ…だが、その直後に先程まで荒ぶっていた黒咲の様子が変わる…だが、ヒートアップしていたクロウはその()()に気付く事ができず、黒咲を追い詰める…!

 

 

 

…………

 

 

 

「っ──!!貴様、何故わからん!!()()()()()()()()()()()!!!」

 

『えっ……ばっ、タナー!?!?』

 

「わっ…うわああああ!?たすけてぇぇ─!?」

しびれを切らしてクロウへと叫ぶ…そこでクロウはようやく気付いた、『ライキリ』の背中にクロウが世話する子供達の中の最年少、タナーがしがみついていたのだ。

 

実は、環状ルートには一か所だけデュエルレーンを跨ぐ廃工場の通路がある…クロウの勇姿を近くで見ようとアマンダ、フランク、タナーの3人はそこで応援していたのだが…高速のライディングデュエルに加え、鳥獣族モンスター達の巻き起こす旋風にタナーが巻き込まれ、飛ばされてしまっていたのだ…!

 

 

『っ!!やべぇ、オートパイロット中は停まれねぇ─!?』

追走していた黒咲はその異変にいち早く気付いて対処しようとしていた…だが、この次元のDホイールはそこまで融通が効かない─!

 

「わっ……うわああああ!?」

 

『タナー!!』

背中に掴まっていたタナーの握力がついに限界を迎えてしまう…そしてタナーは『ライキリ』の背中から滑り落ち───

 

 

 

 

 

キィン─!!

 

 

 

 

 

 

 

《ガガァァッ!!》

 

 

「なにっ!?モンスターが──!?」

 

『ぶ、「ブラック・フェザー・ドラゴン」!?』

 

「わ、わ…とんでる〜!?」

クロウの赤き竜の痣が強い光を放つ、それに呼応するようにエクストラデッキから光が飛び出し、タナーを受け止める──その正体はクロウのシグナーのドラゴン──『ブラック・フェザー・ドラゴン』だった…!

 

 

 

《ガガァァ──!!》

 

『ブラックフェザードラゴン…っ…!』

タナーを背中に乗せた黒羽のドラゴンが咆哮する…その咆哮はまるでクロウに対して怒るように大きかった。

その咆哮を聞いたクロウは1つの「記録」を見る──

 

 

 

──守りてぇ…あいつらの笑顔を!あいつらに受け継がれる、ピアスンの遺志を!!──

 

 

『これは…』

それは別世界のクロウの『意志』──子供達を守る為に戦った『原点』の記憶───「クロウ・ホーガン」が忘れてはならない大切なモノだった…。

 

 

『っ…すまねぇ、ブラックフェザードラゴン……少し熱くなり過ぎた…』

 

《……カァ》

ヒートアップし過ぎた事を謝るクロウ…それを聞いたブラックフェザードラゴンは小さく鳴くとタナーをアマンダ達の待つ場所へと降ろし、静かに消えていった…。

 

 

 

『悪かったな、黒咲……』

 

「謝罪するのは俺の方だ……アカデミアのスパイと疑って悪かった…」

デュエルが仕切り直される前にクロウは黒咲へと謝る…だが、それは黒咲も同じ……クロウが子供達の心配をした事で黒咲はクロウがアカデミアではないと悟ったのだ。

 

 

「俺の故郷にも…俺に声援を送ってくれる子供達がいた……俺が戦うのは、アカデミアを殲滅し──その子供達を守る為……それを思い出す事ができた……」

 

『へっ…守るモノがあるのはみんな一緒だな……さて、仕切り直しだ!思いっきりかかってこい!』

 

「ああ…言われずとも!」

お互いに似た者同士だったクロウと黒咲…そこから二人のデュエルは白熱し────

 

 

 

『バトルだ!「ABF-神立のオニマル」で「RR-アルティメット・ファルコン」を攻撃!!サンダーボルト・フラップ!!』

 

「ふっ──」

黒咲の切り札「アルティメット・ファルコン」をクロウの切り札「神立のオニマル」が貫く…絆と絆の戦い──今回はクロウに軍配が上がった…!

 

 

 

黒咲LP0

 

 

クロウWIN!

 

 

「クロウ…シンクロ次元は変わり始めている……だが、まだ戦うべき相手もいるはずだ……頑張れよ」

 

『ああ、お前も故郷の…エクシーズ次元の為に頑張れ!オレ達も力になるぜ!』

デュエル開始時とは打って変わって打ち解けたクロウと黒咲…お互いを認めあった二人は拳を突き合わせた…。

 

 

 

…………

 

 

『さぁ、ついに2回戦最終試合!ユーゴ選手対セレナ選手だ─!!』

陽が傾き始めたデュエルパレスにメリッサの実況が響く…ついに2回戦最後の組み合わせが始まろうとしていた…。

 

 

 

「よっしゃあ!見てろよ、リン!柚子!このデュエルに勝って準決勝進出だ…!」

白いDホイールに乗るユーゴがコースへと飛び出す…いつも通りの自然体のユーゴは夢の実現に向けて夕日を見ながら気分を高めていた…。

 

 

『何をぼーっとしている、お前の相手はここにいるぞ!』

 

「あっ、すまねぇ──っ!!」

少しぼーっとしていたユーゴにスタートラインについたセレナが声を掛ける…そして、それに応えたユーゴは言葉を失った…!

 

 

「り、リーン!!『寄るな!!』がっはぁぁ!?」

ヘルメットから見えた顔がユーゴの幼なじみ、リンにそっくりだったセレナ…ユーゴは思わず抱き着こうとし──セレナの制裁アッパーでド派手にふっ飛ばされた…。

 

『(リン…もしかして柚子が言っていた私達に似ている女の事か…?よく見ればユーゴの顔も遊矢に瓜二つ……どういう事だ?)』

そしてセレナはユーゴの反応からエクシーズ次元にもいたという『自分達に似た少女』の話を思い出した…。

 

 

『私の名はセレナだ!リンではない、人違いだ!』

 

「えっ…いや、本当はリンなんだ『顔が近い!!』ぎゃふん!?」

ユーゴに改めて名乗るセレナだったが、ユーゴはやはりセレナをリンと間違い…数度に渡ってふっ飛ぶはめになった…。

 

 

 

『あ〜もう!漫才はそこまでにして頂戴!アクションフィールドオン!「クロス・オーバー・アクセル」!!』

二人の漫才にうんざりしたメリッサは時間が少し押している事もあってデュエルモードを起動する!

 

 

「あ、ちょっと待っ──」

 

『ライディングデュエル・アクセラレーション!!』

ユーゴらしいドタバタ劇と共にライディングデュエルが始まった…。

 

 

 

 

 

 

デュエルダイジェスト ユーゴ対セレナ

 

 

デュエルの流れを掴んだのはセレナ…アカデミア仕込みのテクニックとアクションカードを使い熟し、ユーゴを攻め立てていく。

対してはユーゴはセレナとリンの面影を重ねてしまった事で集中力を乱し、どんどんとライフ差が広がっていく…そんな時だった。

 

 

 

 

──諦めが悪い所があなたの強みなんだから!──

 

 

「───そうだ、オレの強みは──諦めが悪い事だ!」

脳裏に過ぎるリンの言葉…その一言がユーゴを覚醒させる!

 

 

『バトルだ!「月光舞豹姫(ムーンライト・パンサー・ダンサー)」で「SR─快刀乱破・ズール」を攻撃─!』

 

「ええい、アクションカードで躱したかったが…やるしかねえ!!罠カード発動!『リサイコロ』!エクストラデッキの『クリアウイング・シンクロ・ドラゴン』を選択、さらに墓地の『SR赤目のダイス』を効果を無効にして特殊召喚!そしてダイスを振って、『赤目のダイス』のレベルを変更、フィールドのモンスターを素材にシンクロ召喚する!ただし、シンクロ召喚できなければ…オレのフィールドのモンスターは全て破壊される!」

 

『運頼みだと…!?』

それはまさに賭け…現在、ユーゴの場にはレベル4の『快刀乱破ズール』のみ…つまりサイコロの『3』を出さなければならないのだ…!

 

 

『そんな運頼りのデュエルなど遊び同然だ!』

 

「へっ…それが楽しいんだよ!これがデュエルの醍醐味っうもんだ!!いくぜ…ダイスロール!!」

それはアカデミアで計算ずくのデュエルを教えられてきたセレナには理解できないデュエル…その結果は───

 

 

 

 「よっしゃ!!出目は──3だ!!」

 

『なにっ─!?』

賭けに勝ったユーゴ…そしてスピードの世界に新たなモンスターが現れる!

 

 

「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を撃て!シンクロ召喚!!『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』!!」

それはユーゴのエース…シンクロの名を冠するドラゴンの登場で勝負は分からなくなった…!

 

 

……………

 

 

デュエルは進んでいく…『クリアウイング』の登場で調子を取り戻したユーゴはセレナと互角のデュエルを展開…会場も大きな盛り上がりに包まれる。

だが、セレナも負けてはいない…初めてデュエルの中で感じる高揚感──ワクワクに身を任せ、切り札である『月光舞獅子姫(ムーンライト・ライオ・ダンサー)』を喚び出し、ユーゴのライフを残り200まで追い詰めた…!

 

 

 

『なるほど…ただ運任せでやっている訳ではないようだな…なかなかやるじゃないか!』

 

「ああ!さぁ、いくぜ…『お楽しみはこれからだ!!』」

運と実力を兼ね備えたユーゴを称賛するセレナ…そしてユーゴはさらなる覚醒を果たす───同調している遊矢と共に…!

 

 

「神聖なる光蓄えし翼煌めかせ、その輝きで敵を撃て!シンクロ召喚!!いでよ!レベル8!『クリスタルウイング・シンクロ・ドラゴン』!!」

それはユーゴの新たな力…夕日の照らすシティに水晶の輝きを放つドラゴンが飛翔する!

 

 

「バトルだ!『クリスタルウイング』で『月光舞獅子姫』を攻撃!さらに効果発動!このモンスターがレベル5以上のモンスターとバトルする時、その攻撃力を自身に加える─!」

 

『攻撃力、6500だと!?』

「クリアウイング」以上の力を纏い、ユーゴがラストアタックを宣言する!

 

 

「『烈風のクリスタロス・エッジ』!!」

それはまさに閃光の一撃…美しき舞姫は水晶の輝きに貫かれ、敗北した…!

 

 

セレナLP0

 

ユーゴWIN!

 

 

 

『す、すさまじい攻防、ついに決着!!ユーゴ選手の勝利だ─!!しかし、互いに死力を尽くした素晴らしいデュエルでした!!セレナ選手にも盛大な拍手を─!!』

会場を揺らすような歓声の中にメリッサの実況が響く…互いに死力を尽くした戦いに会場はトップスもコモンズもなく盛り上がっていた…。

 

 

 

『ふぅ…楽しかったな!』

 

「えっ?」

 

『デュエルをこんなに楽しいと思ったのは初めてだ…礼を言うぞ、ユーゴ』

陽が沈み、満月の光が照らすデュエルパレスへと戻ってきたセレナはユーゴへと感謝を伝えた…アカデミアのデュエル戦士として『戦いの道具』としてデュエルをしてきた彼女にとって、こんなに楽しいと思うデュエルは初めてだったのだ。

 

「負けた側からお礼を言われても困るんだが…へへっ、オレも楽しかったぜ!」

 

『ああ、準決勝の健闘を祈る!』

ユーゴとセレナは握手を交わす…これで終われば綺麗なのだが───

 

 

 

「ありがとよ、リン『私はリンではない!!』ぐっへぇ!?」

セレナに制裁アッパーを受けるユーゴなのであった。

 

 

『(デュエルでみんなを笑顔に──遊矢、お前の言っていた事が…少し分かった気がするよ)』

 

 

 

 

 

「イッテテ…なにも、本気で殴らなくても────っ!!」

セレナのアッパーで伸びていたユーゴが起き上がる…そして退場しようとして──デュエリストの超視力がある者を捉えた、それは──

 

 

【ふっ…!】

 

「みつけた…みつけたぞテメェ───!!」

それは満月を背にデュエルパレスの屋根に立つ少年───リンを攫った真犯人、ユーリだった…!

 

 

「待ちやがれ─!!」

 

『あっ、ちょっとユーゴ!何処に行くの─!?』

屋根から飛び降りて姿を消すユーリ、それをDホイールで追うユーゴ……突然の事に戸惑っていたメリッサだったが…。

 

 

『えっ…なに、あれ…?出し物の予定あったっけ…?』

思わず見上げた空に浮かんでいたのは…十数機のハングライダー……当然、それは大会の予定ではなく──

 

 

 

 

………………

 

 

 

「やはり来たか…オベリスクフォース!!」

 

『あれが…!』

行政評議会の議場…零児達もその襲来を知る…!

 

 

「ホワイト議長、手筈の通りに…!」

 

『うむ…!治安維持局・デュエルチェイサーズ・シティ全体に連絡!緊急事態宣言を発動する!!シティの住民達を守るのだ!』

 

「ランサーズに通達!アカデミア、オベリスクフォースを確認!柊柚子、セレナ以外のメンバーは出動せよ!!」

二人の指揮官が指令を飛ばす……シティの長い夜が始まろうとしていた…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ほう、どうやら戦いが始まるようだな…世界を覆う悪意の尖兵共……さぁ、お前達のデュエルで守るべき者は守れるのか?…せいぜい、楽しませてもらうとしようか…】

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