転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

シンクロ次元編、ついに最終回…遊海達は次なる戦いに挑む…!


それでは、最新話をどうぞ!


次なる戦いへ〜反撃の槍〜

『改めて…フレンドシップカップ優勝おめでとう!榊遊矢君…本当に見事なデュエルだった!キミとジャックのデュエルによってシティはより良い方向へ進み始めた…行政評議会を代表して感謝を伝えさせて欲しい…!!』

 

「え、あ…その……ありがとうございます!!」

 

 

フレンドシップカップ決勝戦後の夕方、行政評議会…そこにはフレンドシップカップを制した遊矢、そしてランサーズメンバーに柚子、素良…元キングとなったジャックを始めとしたシグナー達、徳松やシンジなど…大会に関わった者達が集まっていた。

 

 

 

『本来ならば、優勝を祝うパーティーを開くのだが…今の状況を考えて延期させてもらった…そこは申し訳ない』

 

「いいえ…その方がありがたい、気が緩んでしまったら…この後の()()にも影響が出てしまう、パーティーはまたの機会に」

ホワイト議長の好意に感謝を伝える零児…そして話は()()()の目的へと移っていく…。

 

 

 

「ランサーズ諸君、そして榊遊矢…フレンドシップカップでの戦いは見事だった、我々は当初の目的──柊柚子の救出を果たし、シンクロ次元との同盟を結ぶ事ができた、よって…作戦を次の段階へと進める」

 

「次の段階…!」

ランサーズの奮闘を労った零児はランサーズ達に次の行動を伝える…!

 

 

「準備が出来次第、我々は融合次元へと乗り込む…つまり、アカデミアとの決戦へ挑む…!」

 

「ついにか…!」

 

「アカデミア…!瑠璃、必ず助け出してみせる…!」

零児の言葉を聞いた権現坂はハチマキを締め直し、黒咲は拳を握り締める…!

 

 

「ちょっと待ってくれ、零児…エクシーズ次元には、行かないのか…?」

そこへ遊矢が待ったをかける…アカデミアに侵攻され、レジスタンスが抵抗を続けるエクシーズ次元…その救援には向かわないのかと…。

 

 

「……現状、我々は少数精鋭だ…凌牙によるとエクシーズ次元には100人以上のアカデミア兵が派遣され、攻撃を続けている……我々が勝利するには、アカデミアを強襲───その首魁たる男、プロフェッサーを止めるしかない」

 

「エクシーズ次元を…見捨てるのか…!?」

 

「見捨てる訳ではない、エクシーズ次元の侵攻を止める為のもっとも安全で効果的な作戦がこれなのだ…!」

ランサーズの人数は現在、二十人に満たない…その人数で大戦力を誇るアカデミアに勝利する為には、強襲を仕掛けるしかない…それが零児の判断だった。

…だが、遊矢はその作戦に賛成する事ができなかった……ユートの記憶を見て知っているからだ、アカデミアと戦い続けるレジスタンス達の姿を…。

 

 

 

「その作戦は…止めておいた方がいいと思うぞ?赤馬零児」

 

 

 

「っ…白波遊海…!」

 

「遊海!?嘘だろ…あれだけの怪我が、もう治って…!?」

 

「えっ…?嘘…右目も、潰れちゃってたのに…!?」

議場に穏やかな力強い声が響く…そこには流星、ラプラス、ブルーノと共にほぼ完全な状態まで回復した遊海の姿があった。

なお、昨夜のボロボロの姿を知っている遊矢や柚子、一部のランサーズ達は目を丸くして驚いている。

 

 

 

「おう、遊矢!ジャックとの決勝戦、なかなか良いデュエルだった…お前が貫くべき『自分のデュエル』を見つけられたみたいだな?最後のペンデュラム召喚からのコンボはすごかった!」

 

「わぶっ…頭を撫でるのは止めてよ!子供じゃないんだから…でも、ありがとう…」

遊矢の頭をがしがしと撫でる遊海…遊矢は戸惑っていたが、嬉しそうな表情だった。

 

 

「……白波遊海、私の作戦に不備があると?」

 

「不備…って訳じゃないが、少し心配な事がある」

普段よりも明るい様子の遊海に呆気にとられていた零児だったが…遊海に先程の言葉の真意を問う。

 

 

「1つ目、アカデミアには裏切り者だったデニスを通じて俺達の情報の一部が渡ってる…つまり、アカデミアは俺達がすぐにでも融合次元に乗り込む事に気付いている可能性が大きい…昨日の撃退戦でエリート部隊のオベリスクフォースを60人倒して戦力が落ちてるとはいえ、待ち伏せされたら…流石にやばいだろう?」

 

「…確かに……まだ、理由はあるのか?」

 

「2つ目は…仮に強襲が成功したとしよう、あと一歩で敵の首魁の首に手が届く───そんな状況で、エクシーズ次元の別働隊が帰ってきたら……?」

 

「………俺達は、挟み撃ちになるな…」

 

「「「っ!?」」」

遊海の言葉を聞いた黒咲の呟きにランサーズ達の表情が凍る、アカデミアの戦力は未知数…その中でさらなる戦力が投入されれば、ランサーズは退路を断たれ…全滅してしまうだろう。

 

 

「そこで、だ…俺が提案するのは…エクシーズ次元に行き、レジスタンスと合流…アカデミアの別働隊を撃破・懐柔し、エクシーズ次元を開放する!という作戦だ」

 

「「「『『懐柔!?』』」」」

 

「アカデミアの戦力を、寝返らせる…というのか?」

 

「その通りだ」

遊海の思わぬ作戦提案に零児やランサーズ達は驚愕する…!

 

 

「みんなも気付いていると思うが…オベリスクフォースやほとんどのアカデミア兵達はお前達とほぼ同世代──学生兵だ、いくら洗脳に近い教育をされてるとはいえ……好き好んで『戦争』をしたい者がいると思うか?どう思う?セレナちゃん、素良君」

 

『……アカデミアにいた時、戦場やアカデミアから脱走する者が多い…という話は聞いた事がある、次元戦争の真実を知った今なら分かる……アカデミアにも、戦いを望まぬ者達はいる!』

 

『僕もそう思う、噂だけど……アカデミア近くの街には脱走した生徒達のシェルターがあって、そこへ駆け込む人もいるって…』

遊海の問いかけにセレナと素良が答える、アカデミア兵達も『人間』…戦いを望まない者も多いのだと…。

 

 

「そこで…遊矢の力が……エンタメデュエルの力が必要になる」

 

「オレの…エンタメ…!?」

 

「そうだ…エクシーズ次元の別働隊を()()だけなら、()1()()でどうにかなる……でも、遊矢…お前はデュエルでみんなを笑わせて…笑顔にしたいんだよな?」

 

「ああ…!デュエルは争いの道具なんかじゃない…みんなを楽しませて、笑わせて…相手と()()()()為のモノなんだ…戦争に使うなんて、間違ってる!」

 

「フッ…」

遊海の言葉を聞いた遊矢の決意…それを聞いたジャックは笑みを浮かべる。

 

 

「俺はまぁ…()()のデュエルしかできない…餅は餅屋、エンタメはエンターテイナーに任せた方が良いと思ってな……どうだ?零児、俺の作戦は?」

 

「若干のリスクはあるが…悪くない策だ………ランサーズ諸君、お前達の意見も聞きたい、意見があるなら聞かせて欲しい」

遊海の提案を受けた零児はランサーズ達に問いかける…。

 

 

 

「俺は特に反対はせん!むしろ賛成だ!そもそも凌牙や黒咲達はエクシーズ次元を救う為にスタンダード次元に来た…今こそ、我らがエクシーズ次元を助ける時…俺はそう思う!」

 

「うん…!エクシーズ次元を助けて、戦争を強いられているアカデミアの人達を止める…それが一番よ!」

権現坂、柚子は遊海の作戦に賛成する!

 

 

「へっ…シンクロ次元ではあんまりいいカッコできなかったからな!エンタメで世界を救えるなら、やってやろうじゃん!」

 

「俺は、瑠璃を助ける為ならなんだってやる……判断はお前達に任せる」

沢渡はエンタメが活躍すると聞いて賛成し、黒咲は判断を仲間達に委ねる。

 

 

『……エクシーズ次元を襲い、人々を苦しめてしまったアカデミアの罪は重い……それを、少しでも償えるなら…私は戦う!』

 

「拙者は…零児殿の判断に委ねる」

セレナはシンクロ次元で知ったデュエルの楽しさとアカデミアの罪を背負い、賛成…月影は零児へと判断を委ねた。

 

 

「わかった…先程までの作戦は忘れてくれ、ランサーズはエクシーズ次元へと向かい…アカデミア別働隊を撃破、エクシーズ次元を開放する!」

ランサーズの意見を聞いた零児は遊海の作戦を採用…エクシーズ次元開放作戦を承認した…!

 

 

 

 

 

「新たな方針が決まった所で…黒咲、そして不動流星、今のエクシーズ次元ハートランドの状況…レジスタンスの状況を教えてほしい」

 

「わ、わかりました!」

方針が決定した事で零児はエクシーズ次元の状況を知る黒咲と流星に状況の説明を頼んだ。

 

 

 

「俺の故郷…エクシーズ次元、ハートランドは三方を山に囲まれ、海に面した場所にある街だ……その特徴は街の中心に位置する巨大な遊園地、一時はアカデミアに占拠されたが…凌牙達、勇士の力を借りて奪還…レジスタンスや避難民の安全地帯になっている」

 

「遊園地の周りには高い壁があって、それでアカデミアの侵攻を防ぐ事ができてるんだ…他にも精霊使いの力を使って護りを固めたりね」

流星が投影した地図を使い、ハートランドの状況を説明する…。

 

 

「アカデミアは湾岸地区に要塞を作って、そこを拠点に攻撃してきてる……なかなか数が多くてね、僕達も防衛で手一杯だったんだ……でも、遊海さんが来てくれるなら大丈夫!すぐに戦況をひっくり返せるはず…ですよね?遊海さん!」

 

「ああ…今の俺は全力を出せる、中途半端な覚悟しかない奴らが相手なら……俺は負けないさ」

流星の言葉に遊海は頷き、拳を握り締める…!

 

 

 

「お前も凌牙の奴も…遊海の事をずいぶん信頼してるんだな?強いのは今までの活躍で分かってるけどよ?」

 

「あれ…?遊海さん、今までの()()()はランサーズのみんなに教えてないんですか?」

 

「ん…別に教える程じゃないさ」

 

「武勇伝?」

遊海に強い信頼を寄せる流星を見た沢渡が問いかける、遊海は気にしていない様子だったが…遊矢が首を傾げる。

 

 

「僕が知ってる限りだと…巨大なモンスター『地縛神』のリアルダイレクトアタックを()()()()()()()()、とか…()()()のライディングデュエルロイドを1人で相手にした、とか……復活した()()()()()を倒したとか…敵対したギャングの拠点ビルを()()()()()()()()、とか───」

 

「「「『『『─────はい??』』』」」」

 

「おおっと!?ステイ!流星ステイ!!それはランサーズに関係ない話だから!!」

流星の語る遊海の武勇伝───否、「伝説」に思わずランサーズや行政評議会の目が点になる、それを見た遊海は慌ててストップをかける。

 

 

「あははは…まぁ、誇張し過ぎな話もあるが…俺1人で()()1()()ぐらいはギリギリ相手できると思ってくれればいいさ」

 

「「「「(遊海って、何者?)」」」」

 

「(まだ実力を隠していたのか……オベリスクフォース襲来も、本調子なら1人で何とかしてしまったのだろうな…)」

 

「兄さま、大丈夫…?」

 

「ああ…大丈夫だ、零羅……」

誤魔化すように笑う遊海を見たランサーズ達は全員同じ事を考える…そして零児はその実力を知り、思わず頭を抱えた…。

 

 

「あっちゃー…まぁ、赤馬零児が頭を抱えたくなる気持ちも分かるぜ…」

 

「…彼らには…あまり遊海さんの活躍を教えない方がいいな…」

 

「違いない…遊海と奴らでは、文字通り()()()()()からな…」

そんなランサーズの戸惑う姿を見た遊星達は苦笑するしかなかった。

 

 

 

…………

 

 

 

「では、エクシーズ次元に向かうメンバーだが…まず、私と零羅、月影は一旦シンクロ次元に残らせてもらう……シンクロ次元のデュエリスト数名がランサーズに力を貸してくれる事になった、彼らのデュエルディスクの調整・『ディメンション・ムーバー』への適応が済み次第、後続隊としてエクシーズ次元に向かう」

 

「その準備にはどれくらいかかる?」

 

「3日…いや、2日もあればできるはずだ」

 

「なら…遊星と不動博士にも手伝って貰おう、2人はシンクロ次元でもトップクラスのメカニックだからな…遊星、頼めるか?」

 

「はい!父さんにも連絡してみます!」

そして、話はエクシーズ次元に向かうメンバーについて移っていく…零児達は新たなランサーズメンバーの為に残留を決める。

 

 

「となると…エクシーズ次元に向かうのは俺、レジスタンスの流星、黒咲そして遊矢は確定だが…」

 

「遊矢が行くのならば、俺も行こう!」

 

「わ、私も!」

 

「オレもいくぜ!エンタメなら、オレもいないとな!」

 

「僕も行くよ…!アカデミアの強いデュエリストの事なら知ってるから…!」

 

「私も行くぞ!」

確定メンバーである遊矢・黒咲・流星に加え、権現坂・柚子・沢渡・素良・セレナ…ランサーズのほとんどがエクシーズ次元行きに立候補する。

 

 

「待て、柊柚子、セレナ…君達はアカデミアに狙われている…エクシーズ次元はアカデミアとの戦闘の最前線、リスクが大き過ぎる」

 

「心配するな、遊矢以外のランサーズ達が前線で戦う事はほぼない、前線に立つのは俺やレジスタンス──流星や凌牙と同じ『勇士』達が請け負う事になる…ランサーズにはそのバックアップを頼みたい…それに、主力がいないシンクロ次元に留まっていたら…逆に危険かもしれないからな」

 

『まぁ、そこは気にするな…次元戦争が終わるまではオレとブルーノがシンクロ次元に残って守りを固めておく……お前なら2日もあればなんとかできるだろ?遊海』

 

「ああ、元々そのつもりだ……俺達が露払いをして、遊矢がアカデミアの司令官、または有力なデュエリストをデュエルで撃破……停戦に持ち込む、それが最短ルートだ」

セレナや柚子をエクシーズ次元に向かわせる事に躊躇する零児…その不安に遊海とラプラスが答える…そして少しずつ作戦が形になっていく…。

 

〜〜〜〜

 

「………話は決まったな、エクシーズ次元開放チームは明朝一番に出発…後続隊は準備が整い次第、エクシーズ次元で合流する……これでいいな?」

 

「いいだろう、白波遊海…『決闘王』の名を背負う英雄よ、お前の手腕を見せて貰おう」

 

「──誰からその事を聞いたのかは知らないが……俺は最善を目指す、それだけさ!」

作戦の詳細が決まり、ランサーズは遊海を暫定のリーダーとしてエクシーズ次元開放作戦へと臨む事になった…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…夜風が気持ちいいな」

 

《フォウ…フォーウ(改めて見ると…シティも綺麗な街だね)》

 

「ああ…今はまだ、コモンズ地区の明かりは少ないけど……希望の光がこの街全てを照らしてくれる事を信じよう」

会議が終わり、遊海は評議会ビルの屋上で夜風に当たっていた…きらびやかな光が照らすシティの夜景を見ながら…。

 

 

 

「……遊海さん?」

 

「ん…遊星、まだ起きてたのか?」

 

「はい…流星に向こうのオレの話を聞いてたら、目が冴えてしまって…」

 

「そうか…中々面白い話だったろ?」

 

「はい…まさか、流星がオレと──アキの孫とは思ってませんでしたが……」

 

「ははは!まぁ、可能性の1つって事さ!」

そんな時、遊星が屋上にやって来る…孫である流星との話で目が冴えてしまったのだ。

 

 

「遊海さん…1つ、聞いてもいいですか?」

 

「どうした?」

遊星は遊海が体を預ける柵に凭れながら、遊海に問いかける…。

 

 

「遊海さんの奥さん──()()()は、エクシーズ次元にいるんですか?」

 

「ん───ああ、その通りだ……俺は『世界』を守った……その代わり、翠を泣かせた……もう、泣かせないって約束したのにな……」

 

「やっぱり…」

シグナーの痣の力で「記録」を得てから、遊星は疑問に思っていた事があった、それは…遊海に寄り添う紫髪の女性───妻である白波翠の姿が見えない事……その答えは遊海に何が起きたのかを察するのに充分だった。  

  

 

 

「遊海さん、早く翠さんに謝りにいきましょう……きっと、心配してます」

 

「ようやく…ようやく会いに行ける…!もうちょっとだけ、待っててくれ…。」

遊星の言葉に遊海はシティの夜景を見ながら涙を零していた…。

 

 

『不審者2名を発見〜!これより職務質問を開始するー…ってな!…おいおい、シティを変えるキッカケを作った英雄が泣いてんじゃねぇよ…』 

 

「あっ…牛尾さん…」

 

「牛尾…」

 

『へっ…戦いが終わったなら、お前達はここに来るだろうと思ってたのさ!』

しんみりした空気を変える明るい声、それはセキュリティの制服を着た牛尾だった…その手には2本のホットココアの缶を持っている。

 

 

『そんな泣き顔で会いに行ったら、翠は余計に心配するだろうが……笑顔で会いに行ってやれよ、遊海!』

 

「遊星、牛尾さん………ありがとう」

世界を越え、時間を隔てても繋がる遊海と仲間達の絆……遊海の感謝の言葉がシティの夜空に融けていった…。

 

 

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

 

 

「よーし、お前達!忘れ物はないな?評議会に貰ったサバイバルセットは持ったな?」

 

「「「「はい!」」」」

 

《フォウ、フォーウ!(トイレに行くなら今だよ〜!)》

明朝、身支度を整えた先発隊8人は評議会ビル前に集合していた…それぞれに最低限の食料やサバイバルセットが入ったポーチを持っている。

なお、遊海はアヤカ…「アポクリフォート・キラー」にシティから提供された大量の支援物資を積み込んでいる。

 

 

「諸君、我々の一番の目的はアカデミアを倒し、次元戦争を終わらせる事…この作戦がその『鍵』となる………健闘を祈る!」

 

「遊矢、みんな…ぼく達も、すぐに行くから…!」

 

「ありがとう、零羅…オレが先に行って…エクシーズ次元のみんなを助けてくるからな…!」

見送りに訪れた零児が激を飛ばし、零羅は遊矢達の無事を祈る。

 

 

 

『ホワイト議長達はシンクロ次元防衛の作戦会議と次代への引き継ぎの準備に忙しいので私が見送らせていただきます…未来を担うデュエリスト達よ!あなた達の無事を祈ります!』

 

「「「(誰?)」」」

一方、突然現れたピエロ風の人物──イェーガーの見送りを受けたランサーズ達は首を傾げていた。

 

 

「イェーガー…まさか、貴方も()()()へ来てたとは…どうして昨日の会議にいなかったんだ?」

 

『……ホワイト議長から治安維持局の臨時長官を兼任させられて忙しくて……』

 

「本当は…記憶が戻る前に悪い事をしてた後ろめたさで俺の前に顔を出せなかったとか?」

 

ギックウッ!?し、白波様お許しを〜!!』

 

「海馬社長に伝えておきますね?」

 

ぎゃ〜!?あの方もいらっしゃるのですかぁぁっ!?』

 

「ふっ…冗談だよ、冗談」

 

「「「「(?)」」」」

コントじみたやり取りをする遊海とイェーガーを見たランサーズ達は疑問を深めたのだった。

 

 

 

 

「遊矢」

 

「ジャック…」

そんなやり取りに苦笑していた遊矢にジャックが歩み寄る。

 

 

「デュエルとはデュエリストの魂の会話だ…だが、瞳が曇った者や…狂気に侵された者にはその()()が通じぬ事もある……その時は、覚悟を決めろ」

 

「…曇ってるなら、その曇りを流してやればいい…おかしくなってるなら、オレのデュエルで…その人を助けてみせる!」

 

「フッ…それでこそ榊遊矢だ」

遊矢にアドバイスを送るジャック…その答えを聞いたジャックは穏やかに笑った。

 

 

 

「おう、黒咲!絶対にお前の守りたいモンを取り返せよ!」

 

「クロウ…ああ、俺は…もう迷わない!」

そして、デュエルで絆を結んだ黒咲とクロウは拳を突き合わせ…。

 

 

「柚子、キミのデュエルは攻めよりも守りのデュエルだ…遊矢はなかなかに無茶な事をする、キミの安定したデュエルで彼を助けてやるといい」

 

「遊星さん…はい、ありがとうございます!」

遊星は遊矢の支えとなる柚子へとアドバイスを送った。

 

 

 

 

《……マスター、あちらのビルの上を》

 

「ん?」

そんな中、アヤカが遊海へと何かを示す…そこには──

 

 

『────』

 

「ディヴァイン…」

とあるビルの上…そこには赤い髪の青年、ディヴァインの姿があった…その手にはメタルナイト(モード・クリフォートα)をモチーフとした仮面を持っている…。

 

『………!』

 

「ありがとな…頑張れよ、ディヴァイン」

小さくサムズアップするディヴァイン…遊海をそれに応え、サムズアップで返した。

 

 

 

「遊海!気をつけてね!」

 

「無理したらダメだからね!!」

 

「龍亞、龍可…ありがとな!」

そして、遊海に駆け寄ってくるシグナー達…龍亞達は無茶を重ねる遊海を心配する。

 

 

「遊海さん、翠さんに会ったら…私達の事も伝えてね、翠さんも私達の仲間なんだから…!」

 

「ああ、翠のびっくりする顔が見えるよ」

 

「遊海、オレ達もすぐに追っかけるからな!」

 

「俺に遊星、クロウは助っ人として後続隊からランサーズに参加する!アカデミアなど、我が荒ぶる魂で打ち砕いてやろう!」

 

「そうか…お前達がいるなら百人力だ!」

アキはエクシーズ次元で待つ翠を心配し…クロウやジャックはアカデミアとの戦いを前に闘志を高めていた。

 

 

「遊海さん、赤き竜がオレ達の『記録』を繋いでくれたように…オレ達の『絆』は決して途切れない…オレ達決闘者の力で、次元戦争を終わらせましょう!」

 

「ああ…!!俺達は1人じゃない…俺は絆の力で戦い抜く!!」

遊星の言葉を聞いた遊海は『ドラゴンズ・ソウル』の痣が刻まれた右腕を掲げる…そしてシグナー達もそれに続いて痣の刻まれた右腕を掲げる!

 

 

キィン─!!

 

 

《キュオオォォオオン!!》

 

 

「わわっ!?前夜祭の時の!?」

 

「赤き竜…ありがとな…!」

その想いに呼応するように赤き竜が出現…シグナーやランサーズを激励するかのように咆哮を響かせた…。

 

 

 

「これが、世界を越えて繋がる、決闘者の絆の力…すごい…!」

 

『遊星粒子はモノだけではなく、人々の心をも繋ぐ奇跡の力…しっかりと見ておくんだ、流星…あるべき決闘者の姿を…!』

シグナー達の奇跡に目を輝かせる流星…その横では不動博士が感慨深げにその光景を見つめていた…。

 

 

 

 

『遊海!翠や海亜に会ったらボク達の事も伝えてね!シンクロ次元が大丈夫そうなら加勢に行くから!』

 

『……さっさと翠にぶん殴られてこい、馬鹿遊海』

 

「相変わらず辛辣だよな、お前は…シンクロ次元は頼んだぞ!」

ブルーノの優しい応援とラプラスの厳しい言葉を聞いた遊海はチームへと向き直る。

 

 

「それじゃあ…ランサーズは『ディメンション・ムーバー』を用意!流星は転移装置でエクシーズ次元に先行してくれ!」

 

「「「「了解!」」」」

 

「わかりました!先に行ってます!!」

遊海の言葉を聞いたランサーズ達は『ディメンション・ムーバー』を取り出す、そして流星はDホイール・流星号を加速させ、一足先にエクシーズ次元へと向かった…!

 

 

「………ああ、そうだ…遊矢!柚子ちゃん、2人は()()()()()いてくれ!」

 

「「はいっ!?」」

転移直前、遊海の思わぬ言葉に遊矢と柚子の顔が真っ赤に染まる!

 

 

「ああ、いや…変な意味じゃなくて!!『ディメンション・ムーバー』の移動はランダム性が強いからな!お前達がはぐれるのはマズい、そういう意味だから!」

 

「あ、なるほど…」

シンクロ次元到着時にバラバラになった事を思い出した遊矢は納得した…。

 

 

「………行こう、柚子…お前は、オレが絶対に守る…!」

 

「………うん!!」

遊矢はしっかりと柚子の手を握る…その様子を遊海達は微笑ましく眺めていた。

 

 

「さて…零児、合図を頼む!」

 

「ああ…ランサーズ、いくぞ!『ディメンション・ムーバー』発動!!」

 

「「「「発動!!」」」」

 

 

キィン─!!

 

 

広場が閃光に包まれる…その光が収まった時、遊海達の姿は消えていた…。





NEXT Episode…?



『アークエリア・プロジェクト』

融合次元・アカデミアが『理想郷』を作ると謳う計画により、エクシーズ次元・ハートランドは滅亡の危機に瀕していた…。





シンクロ次元の問題を解決し、同盟を結ぶ事に成功したランサーズ達…彼らは後顧の憂いを断つ為、そして同盟を結んだレジスタンスやエクシーズ次元の人々を助ける為にエクシーズ次元へと向かう…。

待ち受けていたのは壊滅した無残な街の姿…暴虐を尽くすアカデミアへの怒りに燃えながらランサーズ達はレジスタンスの拠点を目指すが…。



【榊遊勝は…間違ってる!!】

「父さんを、知ってるのか…!?」



待ち受けるのは狂気の狭間で揺れ動くアカデミアの戦士…遊矢はその闇を祓う事ができるのか…そして───








「ゆ、遊海ぃぃ!?」


「がはっ────」


「父さん!!」





英雄は、エクシーズ次元を蝕む闇を祓う事ができるのか。





転生して決闘の観測者になった話 第四章 近日執筆開始予定……











「遊海さんの馬鹿!!」





「ああ…嘘だろ…?なんで────」




気まぐれアンケート ここまでのARC-V編で一番良かったのは?

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