転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

エクシーズ次元を訪れて早々、DM世界の勇士・カイトと戦う事になってしまった遊矢…。

しかし、彼にはさらなる因縁が待ち受けていた…。


それでは、最新話をどうぞ!


父の足跡〜因縁〜

「「「人違い!?」」」

 

『お前の顔をこちらの「世界」の事件の関係者と()()()()()……いきなりデュエルを仕掛けて悪かった』

 

「人違いで襲われるって…遊矢、お前何度目だよ……」

 

「3回目、くらいかなぁ…ユートにユーゴに融合次元のユーリ……顔が似てるって本当に困るよな…」

 

 

『(ズァークはARC次元と同じく4()()に分裂、それぞれにズァークの記憶はなく…別々の存在として各次元にいる、ズァークを分離した赤馬レイも同じ状況……お人好しの遊馬なら各個封印する、などと言う選択はできない訳だ……)』

 

エクシーズ次元に転移して早々、謎の人物にデュエルを仕掛けられた遊矢…その正体はエクシーズ次元で『勇士』として知られる凌牙達の仲間──天城カイトだった。

 

そしてカイトは遊矢達の僅かな会話、翠から断片的に聞かされていた『ARC-V』についての情報から現在の状況を予測した。

 

 

 

「とりあえず、1度この場から離れるぞ…近くに前に使っていたレジスタンスの拠点がある、そこで休息しよう…先程のデュエルは目立ち過ぎる」

 

「うむ…遊矢、立てるか?」

 

「ああ、大丈夫…イタタ…」

 

《…カイト様、どうするでアリマス?》

 

「彼らが味方なのならば、オレ達もついて行こう…オービタル、周囲の警戒を怠るな」

 

《カシコマリ!》

遊矢達は黒咲の提案で場所を移す事になった…。

 

 

 

………

 

 

 

「ここは…?」

 

「ハートランド・デュエルスクール・スペード校、俺とユートの母校…そして、俺達が初めて勇士達と出会った場所でもある」

ハートランド病院から歩いて数分…辿り着いたのは黒咲とユートの母校だった、周囲には壊れかけのバリケードがそのまま残されていた。

 

 

 

「じゃあ、改めて自己紹介だな!オレは神月アレン!クローバー校のレジスタンスだ!」

 

「私は笹山サヤカ…アレンと同じクローバー校出身です」

 

「クローバー?」

 

「ハートランドにはハート・スペード・ダイヤ・クラブ…4つのデュエルスクールがあった…勇士達が来るまで、戦える者達はそれぞれのデュエルスクールを『砦』としてアカデミアと戦っていたんだ」

とある教室で遊矢達ランサーズ、レジスタンスの2人組、アレンとサヤカ、そしてカイトとオービタルは休息がてらに自己紹介と情報共有をしていた…。

 

 

『オレは天城カイト、この世界にいるらしいレジスタンスの「カイト」とは別人、遊馬や凌牙と同じ「世界」からやって来た』

 

《同じく!カイト様の相棒のオービタル7でアリマス!》

 

「『世界』て事は…シンクロ次元で会ったラプラスやブルーノって人を知ってるか?」

 

『そうか…あの2人とは既に出会っていたのか、あの人達はどうした?』

 

「オレ達の仲間、ランサーズの赤馬零児とシンクロ次元に残って融合次元、アカデミアの侵攻に備えてる…オレ達は別行動なんだ」

 

『そういう事か…あの人らしい選択だ』

自己紹介をしたカイトとオービタルは沢渡の質問に答える…先に出発したラプラス達の状況を知って安堵しているように見えた。

 

 

「じゃあ、次はオレ達だな!オレは沢渡シンゴ!スタンダード次元防衛隊、ランサーズ最強の男だ!」

 

「初対面の者に嘘を教えるな!俺は権現坂昇、そして隣にいるのが柊柚子だ」

 

「よ、よろしくね!」

 

「オレは()遊矢!よろしく!」

 

「………榊?」

 

「えっ…?」

そして自分達の自己紹介をするランサーズ達…だがその時、静かに話を聞いていたサヤカ達が遊矢の名前に反応した…。

 

 

「もしかして、()()()という人と関係がある…?」

 

「!!榊遊勝を知ってるのか!?オレの()()()を!!」

 

「嘘っ…!?なんで…!」

 

「まさか、遊矢の親父殿を知っている者がエクシーズ次元にいるとは…!?」

 

「じゃあ…行方不明だった榊遊勝はどうやってかエクシーズ次元に来てたってのか!?」

サヤカの思わぬ言葉に遊矢が身を乗り出す、三年前に行方知れずとなっていた遊勝は…エクシーズ次元を訪れていたのだ…!

 

 

「榊遊勝は…私達のデュエルの()()だったの…」

 

「せ、先生…!?」

それは三年前の事、ハートランドに突如として現れたエンターテイナー・榊遊勝は大道芸やショーのような見事なデュエルでハートランドで話題の人となった…そしてデュエルの基本や技術、『どんな時でも笑顔を忘れない』という心構えをハートランドの人々に伝えた…。

 

 

まるで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()かのように…。

 

 

「そうか…!父さんは臆病者なんかじゃなかったんだ!アカデミアと戦う為に1人で戦って…!」

 

 

「いいや…!榊遊勝は()()()さ…!オレ達の事を置いて逃げたんだからな…!」

 

 

「えっ…!?」

サヤカの話を聞いた遊矢の表情が明るくなる…だが、それに水を差したのはアレンだった。

 

アカデミアの侵攻開始直後、遊勝はハートランドから姿を消してしまったのだいう……ハートランドでも、遊勝は「臆病者」のレッテルを貼られてしまっていたのだ…。

 

 

 

「そんな…!父さんが、戦いを前に逃げたなんて、ありえない!!」

 

「そうよ…!おじさんは困っている人を放っておけない人だった…きっと訳があるはずよ!」

 

『落ち着け、お前達…オレは榊遊勝という男の事は知らん……だが、姿を消したにしても()()があるはずだ』

 

「カイトさん…」

遊勝が逃げたという話を聞いて動揺する遊矢と柚子…だが、それを宥めたのはカイトだった。

……彼も知っているからだ、やむにやまれぬ理由で家族のもとに帰れなくなってしまった父親達の事を…。

 

 

『本人がいない所でオレ達が何を話しても仕方がない、まずは拠点にいる遊馬達と合流し、この状況…侵略を受けるエクシーズ次元の状況を解決してからだ』

 

「そうだな…先を急ごう、昼には拠点に到着したい…それに白波遊海やセレナ達とも合流しなければ…」

 

『───待て、白波さんもこの次元に来ているのか?』

 

「ああ、ランサーズ『最強のデュエリスト』として俺達のサポートをしてくれている……転移場所がランダム、というのも困った話だ」

 

「そうか…ならば、オレが来た意味もある」

年長者として話を締めたカイトが立ち上がり、黒咲もそれに続く…そして思わぬ事で遊海の無事を確認できたカイトは安堵したのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

「(なぁ、ユート…お前は知ってたのか?父さん…榊遊勝がエクシーズ次元に来ていたって……『デュエルで笑顔を』……あの言葉は…)」

 

──いいや、オレは榊遊勝とは会った事はない……あの言葉は瑠璃が…アカデミアに連れ去られる前に言っていた言葉なんだ──

 

「(黒咲の妹が…)」

 

──今思えば…知り合いだったサヤカを通じて榊遊勝の教えに触れていたんだろう、彼はクローバー校にいたらしいからな…──

 

「(それで、父さんの言葉をユートが…)」

周囲に警戒しながらレジスタンスの拠点を目指す遊矢達…その中で遊矢はユートと遊勝について話していた…。

 

 

 

「(そういえば…なんで、いきなりユートと話せるようになったんだろうな…?オレ達がエクシーズ次元に来たからか?)」

 

──いや、オレはあの時…シティ防衛戦でアカデミアのバレットという男と戦った時、自分の心の底から湧き上がる声を聞いた……そこからオレの意識ははっきりとしだしたんだ──

 

「(オレも覚えてる、あの嫌な感覚を……自分の体も、心も何かに乗っ取られる、みたいな……)」

そして、ユートと遊矢はお互いの転換点となった出来事、シンクロ次元でのアカデミアとの戦いを思い出した…「オッドアイズ」「ダークリベリオン」「クリアウイング」「スターヴヴェノム」…4体のドラゴンの共鳴を…。

 

 

──あの時、オレは4体のドラゴン達が共鳴し、呼び合っているように感じた……もしかしたら、オレ達が話せるようになったのも、それが関係しているかもしれないな…──

 

「ドラゴンの共鳴、か…」

シンクロ次元で謎の共鳴現象を起こしたドラゴン達…その思いは使い手である遊矢達にも分からなかった…。

 

 

 

《カイト様、あの様子は…》

 

「遊馬とアストラルと同じだ…下手に刺激するな、何が起きるか分からん」

 

《カシコマリ》

カイトは前例の存在から遊矢の状況を察する…今のカイトができるのは『悪魔』が復活しない事を祈る事だけだった。

 

 

 

…………

 

 

 

「あっ…ちょっと待ってください!ショッピングモール…食料を探しに行ってもいいですか…?」

 

「薬とかは隼のおかげで集められたけど、やっぱり食べ物がないとな…」

少しずつ遊園地の防壁が大きく見えるようになってきた頃、廃墟のショッピングモールを見たサヤカが声を上げる。

 

 

「ならば…3手に別れよう、黒咲・サヤカ・アレンと俺・柚子・遊矢、そして見張りに沢渡と………」

 

「いや、権現坂!見張りはオレがやるよ!ちょっと、考え事もしたいし…」

 

「そうか…ならば、カイト殿、遊矢と一緒に見張りを頼んでもいいだろうか?」

 

『ああ、構わない……エクシーズ次元がこんな状況だと知っていれば、支援物資を持ってきたのだが…仕方ないな』

そして遊矢達は分かれて食料を探す事になった。

 

 

 

 

「…………」

 

『悩んでいるのか?自分の父の事を』

 

「カイト…」

沈んだ表情の遊矢にカイトが話しかける…悩んでいる遊矢へと道を示す為に…。

 

 

『先程も言ったが、オレは遊勝という男の事は知らない…だが、その男が父親だと言うのなら、彼が願ったのは()()()()()のはずだ…彼はお前達の為に戦い、その結果としてこの次元に来る事になった…ならば、姿を消したのにも理由がある……お前が父の強さを信じるならば、その思いを決して捨てるな』

 

「カイト……カイトも、父親なのか?」

 

『いや…だが、オレは尊敬すべき4()()の父の背中を知っている』

遊矢に信じる事の大切さを伝えるカイト、その脳裏には戦い続けた父親達の姿が蘇っていた。

 

 

『子供の命を救う為、全ての罪を背負い…全てを捨てて戦った父がいた……友に裏切られ、それでも家族の為に戦った父がいた……世界を隔てようと、息子の為に道を示し…戦いを見守り続けた父がいた………そして、命を失おうとも…闇に囚われた息子を助ける為に戦い、世界をも救った父がいた……子供を救う為なら、親は世界すらひっくり返す……いつかの時に、オレが尊敬する男が言っていた言葉だ…まだ、落胆するには早すぎるぞ?』

 

「世界にはいろんな父親がいるんだな……父さん…」

カイトの話を聞いた遊矢はデッキケースから遊勝のデュエルの象徴『スマイル・ワールド』を取り出す、洋子から伝えられた父の思いを思い出しながら…。

 

 

 

《カイト様、生命反応が近付いてくるでアリマス》

 

『むっ…あれか』

その時、オービタルが何者かの接近を確認する…カイト達の視線の先では灰色のローブで体を隠した何者か歩いてくる所だった…。

 

 

 

『止まれ、何者だ』

 

【……人を探している】

 

「人を…?探してるなら、レジスタンスの拠点に行ったらいいんじゃないか?」

 

【そこにもいないから…こうして街の中を探しているんだ】

遊矢達から少し離れた所で止まったローブの男…おそらく青年は、人を探し歩いていると伝える。

 

 

「誰を探しているんだ…?」

 

()()()を…!】

 

「父さんを!?」

 

【キミは……榊遊勝の息子か…!!ならば、ちょうどいい!】

 

「うわっ…!?」

 

『っ…!デュエルアンカーか!!』

遊勝の名前を聞いて驚く遊矢、そして遊矢が遊勝の息子だと知ったローブの男はデュエルディスクから飛ばした紫色のデュエルアンカーを遊矢の腕に巻き付けた!!

 

 

【榊遊勝を誘い出す為のエサになってもらう!!】

 

「そのデュエルディスク…!アカデミアか!!」

ローブの男はデュエルディスクを展開する…それはアカデミア兵達が使う剣型だった!

 

 

『オービタル!』

 

《信号弾、発射でアリマス!!》

そしてアカデミアの襲来を知ったカイトは信号弾をショッピングモールに向けて打ち上げ、敵襲を知らせる!

 

 

「っ…お前は父さんと戦ったのか…!?父さんと何があったんだ!!」

 

【問答無用!!デュエルだ!!】

遊矢と謎の人物…遊勝を知る2人のデュエルが始まった…!

 

 

 

 

 

デュエルダイジェスト 遊矢対???

 

 

 

突如として始まった遊矢とローブの青年のデュエル、先攻となった遊矢は『EMオールカバー・ヒッポ』『EMディスカバー・ヒッポ』の2体で守りを固める……だが、遊矢が『EM』使いと知ったローブの男はさらに怒気を強める。

そして現れたのは『D-HERO』という聞き慣れないテーマのモンスター『D-HEROドリルガイ』2体を召喚、貫通効果で遊矢に大ダメージを与える…!

 

 

 

──っ…遊矢、大丈夫か!?ヤツは、本気でお前を倒しにきているぞ…!──

 

「ぐうっ…大丈夫、だ…!あいつが父さんの事知っているのなら、オレは…あいつと語り合わなきゃ、ならない…!」

吹き飛ばされた遊矢を心配するユート…遊矢は父の手掛かりを知る謎の男とデュエルで語り合う為に立ち上がる…!

 

 

『「D-HERO」…?たしか、遊城さんのライバルの1人に同じテーマを使った決闘者がいたはず…まさか、彼は…!』

そしてカイトはある可能性に気付く、エクシーズ次元に自分とそっくりな人物がいるのならば…他の次元でも同じ事が起きている可能性があると。

 

 

 

そして返す遊矢のターン、遊矢が引き当てたのは『スマイル・ワールド』…さらに伏せていた罠カード『スマイル・ポーション』とのコンボで手札を増やしたが、ローブの男は何故か『スマイルワールド』を見て激昂…罠カードの融合『D-フュージョン』によってエースカードを呼び出す…!

 

 

【運命の岩盤を穿つ2人の英雄よ…今1つとなりて、暗黒の未来へ君臨せよ!融合召喚!!カモン!『D-HEROディストピアガイ』!!】

融合の渦から現れたのは紺色の体に『D』と刻まれた仮面を被る暗黒の戦士…アカデミアの理想を守る為の闇の英雄が現れる…!

 

 

【『ディストピアガイ』のエフェクト発動!融合素材となった『ドリルガイ』の攻撃力分のダメージを与える!スクイーズ・パーム!】

 

「うわあああ!?」

 

『遊矢!!』

そして暗黒の戦士はバーンダメージで遊矢を追撃…遊矢の残りライフは僅か800となってしまう…!

 

 

『これ以上はマズイか…!遊矢、手を貸すぞ!』

 

「待って、くれ…!あいつには、聞かなきゃならない事が、あるんだ…!」

遊矢の状況を見て助けに入ろうとするカイト…だが、遊矢はそれを拒否する…父の手掛かりを少しでも得る為に…!

 

 

──遊矢、奴はアカデミアの人間だ…それもセレナや紫雲院素良とは違う……奴は榊遊勝を()()()()()!それは、榊遊勝でも()()()()()()()()()()()という事だ!──

 

「あっ…」

その態度を見たユートが遊矢に事実を突きつける…人々を笑顔にするという榊遊勝のデュエル……だが、その彼でもアカデミアの戦士たる青年を変える事はできなかったのだと…。

 

 

 

──オレはハートランドに戻ってきて、この惨状を見て改めて思った…!『デュエルで笑顔を』…それは確かに理想だ……だが!その理想を実現できるのは!アカデミアを倒した後だ!!──

 

「ユートっ…ぐう!?」

 

ドクン!!

 

『遊矢の雰囲気が変わった…!?』

アカデミアの怒りを吐露したユート…その強い怒りが無理矢理に遊矢の肉体の主導権を奪い取った…!

 

 

「漆黒の闇より…愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』!!」

そしてペンデュラム召喚を駆使し…ユートはエースモンスターたる反逆の牙を喚び出す!!

 

 

「受けてみろ!反逆のライトニング・ディスオベイ!!」

 

【だが、『D-フュージョン』のエフェクトによって『ディストピアガイ』は破壊されない!!】

 

「だが、ダメージは受けてもらう!!」

 

【ぐううっ!!?】

反逆の牙のトリーズン・ディスチャージによって弱体化した暗黒の戦士はその牙に貫かれるが、破壊はできず…青年のライフも100残ってしまう…!

 

 

【榊遊勝の息子がエクシーズ召喚を使うとは意外だったよ…だが、関係ない…!キミが榊遊勝の息子ならば、打ち倒すのみ!!】

 

残りライフが僅かになっても青年は攻撃の手を緩めない、暗黒の戦士による攻撃…さらには『EMチェーン・ジラフ』のペンデュラム効果で蘇生した反逆の牙を弱体化と連撃攻撃を可能にする罠カード『D−デビル・ダンス』の効果で追い詰め、さらにはバーンダメージを与える『D-デス・マッチ』によるトドメを狙うが…遊矢は効果ダメージを0にするアクションカード『加速』によって難を逃れる…しかし、その残りライフは僅か100となってしまった…!

 

 

 

 

──許せない…!!奴は今までも、ハートランドの人々やレジスタンス達をこうして倒してきたに違いない…!!オレは…アカデミアを許さない!!──

 

「よせ…!やめろ、ユート!!」

そしてアカデミアの強敵を前にユートの怒りが爆発する!

 

 

 

「オレは魔法カード『RUM─幻影騎士団(ファントム・ナイツ)ラウンチ』を発動!このカードと『ダークリベリオンエクシーズドラゴン』を素材としてランクが1つ高いモンスターをエクシーズ召喚する!!」

 

【なんだと!?】

ユートの憤怒の声と共に…反逆の牙が深い闇に包まれる…!!

 

 

煉獄の底より…未だ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌…!永久に響かせ現われよ!!ランクアップ・エクシーズチェンジ!いでよ!ランク5!『ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン』!!

闇の中から怒りと哀しみの込められた咆哮が響く、現れたのは反逆の牙の進化体…死者の怒りを背負う『鎮魂の牙』──『ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン』!

 

 

 

「『ダークレクイエム』の効果発動!1ターンに1度、ORUを1つ使い!レベル5以上のモンスターの攻撃力を0にして、下がった数値分自身の攻撃力をアップする!レクイエム・サルべージョン!」

 

【なっ…!!】

鎮魂の牙の翼の宝玉から飛び出した『闇』が暗黒の戦士を縛り上げ、その力を奪い去る!

 

 

【だが、無駄だ!『ディストピアガイ』のエフェクト発動!自身の攻撃力が変動した事でそのドラゴンを破壊する!】

 

「『ダークレクイエム』のもう1つ効果発動!ORUを1つ使い、墓地の『ダークリベリオン』を特殊召喚し、相手モンスターの発動した効果を無効にする!」

 

【なんだと!?】

暗黒の戦士の効果を反逆の牙が弾き飛ばす!

 

 

「バトルだ!『ダークレクイエム』で『ディストピアガイ』を攻撃!!」

遊矢の攻撃宣言と共に鎮魂の牙が飛翔…その翼にステンドガラスのような輝く光が浮かび上がる!

 

鎮魂のディザスター・ディスオベイ!!

それは死者の怒りを乗せた厄災の一撃…凄まじい速度で鎮魂の牙が暗黒の戦士に肉薄する!

 

 

【くっ…チッ…!?防ぎきれない!!】

その瞬間、青年は遊矢に倣ってアクションカードを手にする…だが、拾ったのはアクションマジック『奇跡』…攻撃を防ぐ事はできない!

 

【仕方あるまい!!手札から『D-HEROダイナマイトガイ』をセメタリーに送り、エフェクト発動!相手より自分のライフが下回っている時!そのバトルダメージを無効にして、お互いに1000ダメージを受ける!】

 

「『なにっ!?』」

エドの最後の手段…それは、デュエルを相討ちに持ち込む事…そして────

 

 

 

ドガン!!!

 

 

「ぐあああっ!?」

 

【ぐううっ!!】

 

『うおおおっ!?』

 

《カイト様─!!》

 

フィールドは凄まじい爆発に襲われる、その爆発は遊矢と青年、そしてカイト達をも吹き飛ばした!

 

 

 

 

Duel Draw………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「がはっ!?……───」

 

『遊矢!ぐっ…!』

 

《カイト様!大丈夫でアリマスか!?》

カイトは咄嗟に受け身を取った事で最小限のダメージで済んだ、だが…爆心地に近かった遊矢は激しく吹き飛ばされ、廃墟の壁に激突、衝撃で崩れた瓦礫の下敷きになってしまった…。

 

 

 

()()()()殿()!ご無事ですか!?』

 

【ぐっ…!大事はない…!!】

 

『っ…新手か…!!』

そして、ダメージで膝をついた青年にジープから降りてきた青い制服のアカデミア兵達が駆け寄ってくる…青年の正体、それはエクシーズ次元の侵略を任された『総司令官』…銀髪に豪華な装飾が施されたマントを背負う青年、エド・フェニックスだったのだ。

 

 

『貴様ら…!よくも総司令官殿を!!』

 

『くっ…!(遊矢には先程のオレとの戦いのダメージが残ってしまっているはず…早く助けねば…!)』

エドを庇いながらデュエルディスクを構えるアカデミア兵達…一方、カイトは傷ついた遊矢を庇いながら戦わなくてはならない…!

 

 

「見つけたぞ!エド──!!!」

 

 

【キサマ…!】

その時、カイトとエドの間に何者かが乱入する…その男は赤いデュエルアカデミアの制服を着ていた、だが…アカデミアではない。

そしてカイトはその背中を知っている…!

 

 

『ゆ、遊城さん…!?』

 

「おっ…カイト!悪かったな、迎えが遅くなって…どっかですれ違ったみたいだ!」

カイトへと明るく声を掛ける少年…それは流浪のHERO使い、遊城十代だった!

 

 

「ようやく会えたな、エド…!思い出してくれ!お前が本当にやりたいデュエルは、こんな戦いの道具なんかじゃないはずだ!」

 

【…一時撤退だ!】

 

『『『了解!』』』

 

「エド!!」

エドへと必死に呼びかける十代…だが、苦々しい表情を見せたエドは煙玉と共に姿を消してしまった…。

 

 

 

 

 

「エド……」

 

『遊城さん、やはり…あの青年は…貴方のライバルの1人、エド・フェニックス…その並行存在だったんですね』

 

「ああ…半年前、偶然に出会ってさ……でも、今のあいつはオレの知ってるエドじゃねぇ…」

 

「遊城さん…」

エドに逃げられてしまい、拳を握り締める十代…その瞳は金色だった…。

 

 

 

《それよりも…遊城様、なんだか、若返ってるでアリマス…!?》

 

「おっ、オービタルか…いや〜…次元に乗り込む時に嵐に巻き込まれてさ…遊馬や凌牙…み〜んな子供の頃の姿になっちまったんだ…オレも少し力が落ちてるしさ…」

 

《まぁ、落ちてると言っても…そこらのアカデミア兵は敵にならないけどね…というより、なんでお前は縮んでないのさ?》

 

『オービタルにバリアライトに加えてアストライトを搭載して、バリアを展開しながら次元移動装置で時空嵐の薄い所を突っ切って来たんだ…ラプラスさんやブルーノさんも影響はなかったと黒咲隼達に聞いた』

 

「えっ!?あの人達も来てるのか!?」

 

『……?流星が先行してシンクロ次元からこちらに戻っている、と聞いたが…』

 

「まだ拠点には戻ってないな…フレアさんが対転移結界を張ってたから、弾かれたかな…?」

オービタルの疑問から情報交換をする十代、ユベルとカイト達…そこへ──

 

 

 

「カイトさん!遊矢!大丈──アカデミア!?」

 

「待て、彼は違う…勇士の1人、遊城十代だ」

 

「び、びっくりした…!」

 

「ん…おお!お前達がスタンダード次元のランサーズだな?凌牙から話は聞いてるぜ!」

黒咲達レジスタンスと柚子達ランサーズが合流する…デュエルアカデミア制服を着ていた十代に一瞬びっくりしたものの、凌牙の名前を出された事で味方だと信じる事ができた…。

 

 

「むっ…!?遊矢は何処だ!?」

 

『っ…そこの瓦礫の下だ!アカデミアの凄腕と相討ちになって吹き飛ばされた!!』

 

「「な、なんだって!?」」

 

「ゆ、遊矢─!?」

そして遊矢の不在に気付いた権現坂の言葉でカイトは状況を思い出す…それを聞いた仲間達は慌てて遊矢を掘り起こした…。

 

 

 

「イテ、テテ……ありがとう、みんな…」

 

「遊矢…!何があったのだ!お前が相討ちになるなど…!」

 

「アカデミアに、父さんの事を知ってる奴がいた…!話を聞こうとしたんだけど、耳を貸してくれなくてさ……」

 

「そりゃ当たり前だろ!?アカデミアは敵だぞ!?」

掘り起こされたボロボロの遊矢は助けてくれた仲間達に感謝を伝え、状況を話す…その内容を聞いた沢渡は思わずツッコんでいた。

 

 

「敵でも…最後まで、話し合う事を諦めちゃダメだと思ったんだ……うぐっ…」

 

「にしてもひどい怪我だな…もう10分も歩けば拠点だ、話はそれからだな…ほら、背中貸してやるよ」

 

「あ、ありがとうございます…」

カイト戦のダメージとエド戦の痛みに顔を歪める遊矢…十代は躊躇なく、彼を背負った…。

 

 

《(十代、こいつが何者かは当然分かってるよね?)》

 

「(ああ、こいつがズァークの欠片だって事も…ユートが一緒にいる事も分かってる)」

 

《(ならいいけどさ…)》

 

「(融合次元の奴じゃないなら、大丈夫さ)」

拠点に向かいながらバレないように念話で話し合うユベルと十代………その時だった。

 

 

 

 

 

ドッガァァァン!!

 

 

 

「っ!?なんだ!?」

 

『今のは、拠点の方から聞こえたぞ!!』

 

「悪い遊矢!少し急ぐぞ!!」

 

「は、はい!!」

ハートランドに耳をつんざく衝撃音が轟く…それは、今まさに向かっている遊園地近くからの音…遊矢達は先を急いだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ…そ、そんな…!なんで…!?」

 

「嘘、だろ…!?」

 

 

そして、衝撃音が聞こえた辺りに到着したランサーズ達は言葉を失った。

 

遊園地を守る堅牢な壁…そこには、大きなクレーターが刻まれていた………その中心には────

 

 

 

 

 

 

「ゆ、遊海ィィ!!!!」

 

 

 

 

 

「───────」

 

 

 

 

 

 

明らかな致命傷を負った遊海が、壁に叩き付けられていた。

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