転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
アカデミアによって絶望に包まれたハートランド…だが、希望の光は再び世界を照らす!
それでは、最新話をどうぞ!
「遊海、大丈夫かな…」
「大丈夫よ……たぶん…」
「よもや、自分の奥方とのデュエルであんな大怪我をするとは……『世界』のデュエルのレベルはどれほど高いのだ…?」
「人間が……あんな勢いで吹っ飛んでいくのは初めて見たぞ…」
レジスタンスの拠点、ハートランドの遊園地跡、そのとあるテントの中でランサーズ達は体を休めていた。
目の前で遊海が死にかけるというハプニングがあったものの、無事に遊園地に辿り着いた遊矢達は治療中だという遊海の容態を心配していた…。
「それにしてもよ!アカデミアに侵略されてヤバいとは聞いてたけど…思ったよりレジスタンスとか他の人達も明るかったな?」
「それは当然だ、この場所を守る勇士達は文字通り『一騎当千』のデュエリスト達……この半年、ほとんど被害が出ていないのは彼らの活躍のおかげだ」
「そうか…守ってくれる、という安心感があるから…ハートランドの人々は安心して暮らせているのだな…」
沢渡の疑問に黒咲が答える、遊馬を始めとした勇士達はエクシーズ次元の最後の希望として人々を守り続けてきたのだ。
「そういえば…勇士達って何人ぐらいいるの?ここに来るまでに何人かそれらしい人を見かけたけど…」
「……ああ、まずはまとめ役の遊馬、そして凌牙とその妹、璃緒…シンクロ次元に加勢に来た流星、その幼なじみの海亜……遊矢を運んだ十代、そして武闘派のギラグとアリト、防衛戦に長けたドルベ、トリッキーな戦いをする真月、黄金のドラゴンを操るミザエル…そして治療役を担ってくれる小鳥と翠…その13人だな」
「たったそれだけの人数で、アカデミアを押し止めていたのか!?」
「無論、それだけではない…俺を含めたハートランドのレジスタンス達、約1000人…その戦力を防衛戦に充てる事でアカデミアの攻撃を凌いでいた」
素良の質問に答える黒咲…そして少ない人数でハートランドの人々を守っていたと聞いたセレナは目を丸くして驚いていた。
『だが、それも今日までだ……明日から事態は動くだろう』
「ドルベ、何か動きが?」
その時、銀髪に丸眼鏡の少年…ドルベがテントへと現れた。
『ランサーズの諸君、中央広場に来てくれないか?……集会を開くんだ』
「「「「集会?」」」」
ドルベの言葉に遊矢達は首を傾げた…。
………
「うわ、すごい…人がたくさん…!」
「もしかしたら…避難してる人のほとんどが集まってるのかな…?」
ドルベによって案内された遊矢達は遊園地の中央部…平時であればパレードやイベントが行なわれていたであろう広場へとやって来た。
周囲にはレジスタンスのデュエリストや、避難民達が集まっている。
「みんな!集まってくれて感謝する!」
「あっ…凌牙!」
そしてその中心にあった壊れた銅像の台座の上に紫のジャケットの青年─凌牙が現れ、声を張り上げる!
「エクシーズ次元が侵攻を受けて1年、俺達が助太刀に来て半年が経った……でも、ハートランドを襲った次元戦争の脅威も、まもなく解決する!!何故ならば……俺達が探し続けていた『英雄』が、ようやく帰って来てくれたからだ!!」
凌牙の言葉にハートランドの人々が大きくどよめく…!
「改めて紹介させてくれ…俺の父、『決闘王』!白波遊海の事を!!」
キィン─! ゴウッ!!
《キュアアアア!!!》
「わわっ!?なんだぁ!?」
「炎の鳥─!?」
凌牙の言葉と共に広場で光が弾ける…そして燃え盛る炎を纏う巨大な鳥が咆哮する!
「ハートランドのみんな…待たせてしまってすまない!!貴方達の恐怖に怯え、絶望する日々は今日までだ!『決闘王』の名に懸けて、ハートランドをアカデミアの脅威から開放する……その為に俺は…俺達は力を振るおう!!」
「ゆ、遊海─!?」
その咆哮と共に広場の中心に炎の竜巻が起きる…その炎を振り払いながら──赤帽子の決闘者、白波遊海は声を響かせた…!
Side遊海
「みんな…待たせたな!」
「「『遊海/遊海さん!!』」」
昼過ぎの遊園地、真紅の地獄からギリギリの生還を果たした遊海はテントから出る…そこには遊海を救出する為に次元を越えて来た仲間達が集まっていた…。
『先生〜!エクシーズ次元に来て早々にダウンするのはやめてくれよ〜!』
《まぁ、翠を心配させた罰だね》
「十代、ユベル…心配をかけた……遊矢を助けてくれてありがとな!」
『ああ、アイツ自身は悪い奴じゃないしな!』
最初に話しかけたのは十代とユベル、いつも通りの快活な様子で遊海との再会を喜ぶ。
「遊海、無事でなによりだ…貴方の代わりにエクシーズ次元を守らせてもらっていた、被害を0にする事はできなかったが…」
「ドルベ…気に病む事はない、今回に限っては…失ったものも取り戻す事ができる……ここから取り返せばいい!」
「そうだぜ!遊海が来たんなら、この戦いの終わりはもうすぐだ!」
「アカデミアの奴らも、だいぶ疲弊してるだろう!ここから逆転だ!」
「──そうだな…!」
そして街の防衛を担っていたドルベ、アリト、ギラグが話しかける…ドルベは落ち込み気味だったが、遊海の言葉に力を取り戻した。
「『ドラッグルーオン』と『超時空龍』の前に敵はいない!お前が復活したなら…私達の勝利は確実だ!」
「そんなに力入れすぎるなよーミザちゃ〜ん!本番前にへたばっちまうぜ?」
「だから…変な名前で呼ぶな!」
「お前達も相変わらずだな…ミザエル、真月」
強力なドラゴン達とトリッキーな戦い方でアカデミアを撹乱し続けたミザエルと真月はいつも通りの調子で遊海を迎える。
「遊海さん!流星に聞いたけど、シンクロ次元にじいちゃんとか若い遊星さんがいたって本当!?」
「おお!海亜…ああ、本当だ!この後にランサーズの助っ人として合流してくれるはずだ!」
「そうなの!?うわ〜…アタシ、どんな顔で会えばいいんだろ?帽子かぶってようかな…」
「大丈夫だよ、シンクロ次元のジャックさんも優しい人だから…」
流星から一足先にシンクロ次元の状況を聞いた海亜が興奮気味に遊海に話かける……別世界の祖父と孫、その出会いはどうなる事やら…。
「小鳥ちゃん、俺の為に遊馬達と来てくれてありがとう…怖い目には遭わなかったか?」
「はい!いつも遊馬が守ってくれましたから…私も炊き出しとか翠さんのお手伝いで頑張りました!」
そして勇士達で唯一の非戦闘員である小鳥を気に掛ける遊海…しかし、彼女の明るさは変わらない……その明るさはきっと遊馬達やエクシーズ次元の救いになっていただろうと遊海は思った…。
「それでよぉ…このあとはどうすんだ?このままアカデミアの拠点に突っ込むか?アンタがいればすぐに決着がつくだろ?」
「決戦は明日だ、ランサーズの…榊遊矢の回復を待って拠点を強襲し、一気に決着をつける!」
真月の問いに遊海が力強く答える…!
「榊遊矢、ズァークの欠片の一人か……任せて大丈夫なのか?」
「ああ、榊遊矢には…あの子にしかできない役割がある、俺達はその露払いをして……強敵がいたら、対処すればいい」
「この拠点の防衛は?」
「メガロックに拠点周りの防壁を強化してもらって…アヤカの結界を張る、万が一に備えてドルベとアリト、ギラグはそのまま防衛を頼む!」
「「応っ!!」」
ドルベの質問に遊海が答えていく、アカデミアとレジスタンスでは戦力の差が大きい…作戦は時間との勝負になるだろう。
「カイト、この設計図を渡しておく…アヤカが設計した『カード化解除装置』の設計図だ…オービタル7とこちらの次元のカイトと協力して作ってくれ」
《カシコマリ!》
「了解した…流星、あとで少し力を貸してくれ」
「わかった!」
そして、遊海はカイトへアヤカが分析した『カード化解除装置』の設計図を託す…凌牙からの報告でカードにされた一部の人々はレジスタンスが確保していると伝えられていたのだ。
「凌牙、エクシーズ次元の人々の様子は?」
「俺達がしっかり守ってるから、雰囲気は明るいと思う…それでも、融合召喚やデュエルそのものを怖がってる人もいるな…」
「そうか…」
エクシーズ次元においてデュエルは本当の意味で『娯楽』としての存在だった。
スタンダード次元のように強すぎる影響力を持つモノでも、シンクロ次元のような『力』の象徴でも、融合次元のような『争い』の道具でもない……デュエルモンスターズの在り方としては『DM世界』に一番近いと言えるだろう。
しかし、それは呆気なく崩れ去る…デュエルモンスターズを『兵器』としてエクシーズ次元へと侵攻したアカデミア…その侵略はエクシーズ次元の人々に大きな心の傷を残していた…。
「………デュエルモンスターズに罪はない、善悪を決めるのはデュエリスト次第だ……アカデミアとの決着の前に、その事もエクシーズ次元の人達に思い出してもらわないとな…」
「遊海さん…」
エクシーズ次元に来て初めて暗い表情を見せる遊海…本当の決闘の楽しさを知る者として、エクシーズ次元の状況は見過ごせるものではなかった…。
「────ん!?そういえば十代!お前は大丈夫なのか!?思いっきり融合使いだし、服もデュエルアカデミアの制服じゃないか!?」
『今更かよ先生!?』
そんな時、遊海が忘れていた事に気付く…救出チームの中で唯一の『融合使い』であり、デュエルアカデミア・オシリスレッドの制服を着ている十代の事を…
『いや、まぁ…大丈夫ではないかな…オレ自身の事は『仲間』として受け入れてくれてるんだけど……『HERO』達の事がな…だから、基本的には遊撃でレジスタンスのみんなから離れるようにしてたんだけど…』
《状況を考えれば仕方がない事だな…HEROは人々の声援を受けて戦う事が、一番の力になるのだが…》
《クリクリ〜》
《やっぱり気にしてるんだね、ネオス》
やはり、融合使いとして敬遠されてしまう十代、それは精霊たるネオスも同じ……落ち込む彼をハネクリボーとユベルが励ましている。
「こうなったら……やるべき事は1つだな」
落ち込む十代を前に、遊海は動き出そうとしていた…!
Side out
「俺の名は白波遊海!遊馬達と同じく、こことは違う『世界』から、事故によってスタンダード次元に流れ着いた者だ!そして俺はスタンダード次元防衛隊『ランサーズ』と共にエクシーズ次元を助ける為にやって来た!!」
「ゆ、遊海…!?もう傷が治ってる!?」
「あんな大怪我、すぐに治らないよね…!?」
「シンクロ次元の時もそうだったが…遊海は、本当に何なのだ…!?」
エクシーズ次元の人々を前に再びの演説をする遊海、その姿を見たランサーズ達は驚愕する…先程の瀕死状態からまだ数時間しか経っていないのに、あれほど動けるはずがないと…。
「ハートランドの状況は凌牙やレジスタンスの黒咲から聞かせてもらった…融合次元・アカデミアによる侵略戦争、人々を襲ったデュエルモンスターズ達…そして人々のカード化……あなた達の感じた恐怖や悲しみは…他の世界の人々には想像する事はできないだろう……助けに来るのが遅くなって申し訳ない!!」
ハートランドの人々を前に頭を下げる遊海、その姿にハートランドの人々は胸を押さえる…。
「しかし、その日々はまもなく終わる!俺達、ランサーズとレジスタンスがこの次元を覆う絶望を祓う!その為に、俺達はハートランドへとやって来た!……だが、その前にハートランドの人々に承知してほしい事がある!」
頭を上げた遊海は静かにハートランドの人々へと呼びかける。
「俺達はハートランドを侵略したアカデミアを『殲滅』するのではなく、『降伏』させ…和解したいと考えている!」
「「「和解だって!?」」」
「アカデミアを許せってのか!?」
「俺達の家族や仲間を奪ったアイツらを!?」
遊海の思わぬ言葉にレジスタンスの大半から否定的な言葉が上がる…。
「……反対意見があるのは分かっている…だが、聞いて欲しい!アカデミアの者達も好き好んで戦争をしている訳じゃない!彼らもアカデミアの教育…いや、
そして、遊海は語る…融合次元における歪んだ教育の事を…。
融合次元全土から強制的に集められた子ども達が過酷な訓練を強いられ、アカデミアの教えを『正義』だと信じ込まされ…戦地へと送り込まれている事を…。
戦いの中で異常な状況に気付いて『正気』に戻ったとしても、それがバレてしまえば仲間達によって裏切り者とされて『カード化』されてしまう事を…。
「俺は…ハートランドのみんなだけではなく、戦う事を強いられているアカデミアの子ども達の事も助けたい!!デュエルモンスターズは決して『戦争の道具』じゃない…思い出して欲しい!デュエルモンスターズはデュエルによって相手と語り合い、魂をぶつけ合う…人々を笑顔にするモノなのだと!!」
「みんなを、笑顔に……父さん…ジャック…」
遊海の演説を聞きながらペンデュラムを握り締める遊矢…彼は遊海の強い思いを感じ取っていた…。
「言葉だけでは、きっと俺の思いは…願いは伝わらないだろう……だから、この
『ああ!!』
遊海の言葉と共に…十代が前に出る、デュエルアカデミア制服を来た十代にハートランドの人々は一瞬、体を強張らせた…。
「レジスタンスのみんなは良く知っていると思うが…彼は遊城十代!融合次元のアカデミアではなく、俺達の『世界』におけるプロデュエリスト養成学校・デュエルアカデミアでの俺の
「えっ…遊海の教え子?」
「たぶんあの人、『世界』から来たカイトって人より年上だよね…?」
「年齢が合わないな…?」
遊海による十代の説明を聞いた遊矢達は疑問を抱く、カイト(ZEXAL)は十代に対して敬語を使っていた…そしてそのカイトが遊海の息子である凌牙が
しかし、遊矢から見ても遊海は
「………遊海って、
「これから、俺と十代でデュエルをする…もちろん
『ああ、遊海先生!久しぶりにデュエルだ──!』
お互いに闘志を高め合う遊海と十代…2人の英雄による『
遊海LP4000
十代LP4000
「俺のターン!」
「俺はスケール1の『白翼の魔術師』とスケール8の『虹彩の魔術師』でペンデュラムスケールをセッティング!!」
遊海の背後に光の柱が現れ、透き通るスカートを履いた白衣の魔術師と赤い法衣の魔法剣士の姿が浮かび上がる!
PENDULUM!!
「これで俺はレベル2から8のモンスターを同時に召喚可能!揺れろ!希望のペンデュラム!我が魂に宿る大いなる力よ!その力を呼び醒ませ!ペンデュラム召喚!!現れろ!『紫毒の魔術師』!そして幻影揺らめく二色の眼!『オッドアイズ・ファントム・ドラゴン』!!」
赤のペンデュラムが軌跡を描く…そして禍々しい紫のローブを纏った魔術師と白い外骨格を持つオッドアイズが現れる! DEF2100 ATK2500
「俺はこれでターンエンドだ!」
遊海LP4000
オッドアイズファントム 紫毒の魔術師 (P 白翼 虹彩) 手札1
《クルルルル…》
「『ファントム』…?どうした?」
ターンを終えた遊海…その姿を「オッドアイズ・ファントム・ドラゴン」──榊遊希のエースモンスターが静かに見つめている…。
《……マスター、このモンスターはもしかして───》
「────ああ…
アヤカの意図を察して静かに頷く遊海…その想いは…。
『いくぜ!オレのターン!ドロー!!』
『「クロス・キーパー」を召喚!』
青い鎧を纏う戦士が現れる! ATK400
『「クロスキーパー」の効果発動!このカードを墓地に送る事で手札・墓地から「E・HERO」または「N」モンスターを効果を無効にして特殊召喚できる!手札から来い!ネオスペースからやって来たHERO!「E・HEROネオス」!!』
十代の呼びかけに応え、正しき闇の力を宿した宇宙のHEROが現れる! ATK2500
『そして装備魔法「アサルト・アーマー」を「ネオス」に装備!攻撃力を300アップ!』
宇宙のHEROが強い闘志を纏う!
ネオスATK2500→2800
『バトルだ!「ネオス」で「オッドアイズファントム」を攻撃!ラス・オブ・ネオス!!』
「くうっ…!」
白きHEROの手刀がオッドアイズを粉砕する!
遊海LP4000→3700
『オレはカードを1枚伏せて、ターンエンド!』
十代LP4000
ネオス(アサルトアーマー) 伏せ1 手札2
『ヘヘッ…先制ダメージはもらったぜ?遊海先生!』
「ふっ…顔見せはここまでだ!いくぞ!」
「俺のターン!ドロー!」
「この手札なら…こうだな!再び揺れろ!希望のペンデュラム!ペンデュラム召喚!エクストラデッキから復活せよ!『オッドアイズファントムドラゴン』!」
再び赤の軌跡が揺れ動き、幻影のオッドアイズが復活する! ATK2500
「そして魔法カード『ペンデュラム・フュージョン』を発動!自分フィールドのモンスターで融合召喚を行う!この時、自分のペンデュラムゾーンにカードが2枚ある時、ペンデュラムゾーンのカードも融合素材にできる!俺はフィールドの『ファントム』とペンデュラムゾーンの『白翼の魔術師』を融合!」
『ペンデュラムゾーンから融合!?』
2体のモンスターが融合の渦に飛び込む!
「幻影纏う二色の眼よ!透き通る翼と共に嵐を纏え!!融合召喚!来い!『オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン』!!」
旋風を纏い、白い身体に稲妻を纏うオッドアイズが現れる! ATK2500
「『ボルテックス』の効果発動!このカードが特殊召喚に成功した時!相手フィールドのカード1枚を手札に戻す!一度退場してもらおうか、『ネオス』!!」
『「ネオス」!?』
吹き荒れる旋風が白きHEROを吹き飛ばす!
「バトルだ!『ボルテックス』で十代にダイレクトアタック!迅雷のスパイラル・バースト!!」
『まだだ!罠カード
「甘い!『ボルテックス』の効果発動!自身以外のモンスター効果・魔法・罠カードの効果が発動した時、エクストラデッキの『白翼の魔術師』をデッキに戻す事でその効果を無効にし、破壊する!ボルテック・リフレクター!!」
『マジか!?うわぁ!?』
稲妻のブレスが罠カードを突き破り、十代にダメージを与える!
十代LP4000→1500
「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド!」
遊海LP3700
ボルテックス 紫毒 (P 虹彩)伏せ1 手札0
「先制ダメージが…なんだって?」
『やっぱり強いな、先生…先生のプレイングはいつもオレ達の想像の上をいく…それでも、オレだって負けてないぜ!』
『オレのターン!ドロー!』
『「ネオスペース・コネクター」を召喚!』
小柄な白い肌の宇宙人が現れる! ATK800
『「コネクター」の効果発動!召喚に成功した事で手札から「ネオス」を特殊召喚!』
「おっと!それは通せないな!『ボルテックス』の効果発動!エクストラデッキの『ファントム』をデッキに戻して効果を無効にし、破壊する!ボルテック・リフレクター!」
『ヘヘッ…本命はこっちさ!魔法カード「ネオス・フュージョン」発動!手札の「ネオス」とデッキの「Nフレア・スカラベ」を融合!』
「おっと!?」
モンスター効果を囮として、十代はさらなるHEROを喚び出す!
『融合召喚!来い!「E・HEROフレア・ネオス」!』
炎のエレメントを宿す宇宙のHEROが現れる! ATK2500
『そしてオレは墓地の「クロス・キーパー」の効果発動!自分が「E・HERO」融合モンスターの融合召喚に成功した時、墓地のこのカードを除外してカードを2枚ドローして、1枚をデッキの一番下に戻す!さらに、オレはフィールド魔法「ネオスペース」を発動!ネオスペースの力を得た「ネオス」とその融合モンスターの攻撃力は500アップし、エンドフェイズにエクストラデッキに戻る効果を発動しなくてよくなる!』
周囲が優しき闇の宇宙に変化する!
フレアネオス ATK2500→3000
『オレはカードを1枚セットする!そして『フレアネオス』の攻撃力はフィールドの魔法・罠カード1枚につき400アップする!フィールドの魔法・罠カードはオレの場の2枚に、遊海先生の場のペンデュラムゾーンのカードを含めた2枚!よって1600アップだ!』
「攻撃力4600…!やるな!!」
フィールドのカードの力を得たフレアネオスの力が増していく!
フレアネオス ATK3000→4600
『バトルだ!「フレアネオス」で「オッドアイズボルテックス」を攻撃!バーン・トゥ・アッシュ!!』
「罠カード『攻撃の無敵化』を発動!このカードはバトルフェイズにのみ発動できる!その効果で『ボルテックス』はこのターン戦闘・効果で破壊されず、さらにフィールドの魔法・罠カードが減った事で『フレアネオス』の攻撃力は400ダウンする!くううっ!!」
フレアネオスの火球は強靭なバリアに阻まれるが、その余波が遊海に襲いかかる!
フレアネオスATK4600→4200
遊海LP3700→2000
「上手く決まったと思ったんだけどなぁ!オレはこれでターンエンド!」
十代LP1500
フレアネオス ネオスペース 伏せ1 手札0
「やるじゃないか!十代!相変わらずお前のドロー運はすごいな!」
『へへっ…先生だって!オレも結構本気だったぜ?』
「遊海と十代…2人とも楽しそうだ…まるで、オレとジャックのデュエルの時みたいに……」
「融合召喚と効果の応酬…ハートランドの人々もデュエルに夢中になっている…」
「2人とも、すごい…!」
久々のデュエルに思わず笑顔になる遊海と十代、そのデュエルは融合召喚に嫌悪感を抱いていたハートランドの人々をもデュエルに夢中にさせ…ランサーズや黒咲達も目が離せないでいた…!
「俺のターン!ドロー!」
「よし…勝利への方程式は全て揃った…!いくぞ!『貴竜の魔術師』を召喚!」
白いローブを纏う、龍脈の力を借りる少女魔術師が現れる! ATK700
「チューナーモンスターの『貴竜の魔術師』はドラゴン族のシンクロモンスターのシンクロ召喚にのみ使用できる!俺はレベル4の『紫毒の魔術師』にレベル3の『貴竜の魔術師』をチューニング!」
4+3=7
「荒ぶる炎が灼熱の竜を呼び覚ます!希望を示す道となれ!シンクロ召喚!!荒ぶる炎燃える二色の眼!レベル7!『オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン』!!」
灼熱の炎を纏うオッドアイズが咆哮する! ATK2500
『シンクロのオッドアイズ…!』
「『オッドアイズ』モンスター以外をシンクロ召喚に使用した事で『貴竜の魔術師』はデッキの一番下に送られる…そして『メテオバースト』の効果!このターン、自身の攻撃を封印する代わりにペンデュラムゾーンの『虹彩の魔術師』を特殊召喚!」
ペンデュラムゾーンから赤の魔導剣士が現れる! ATK1500
「そしてペンデュラムゾーンのカードがなくなった事で『フレアネオス』の攻撃力は400ダウン!」
フレアネオスATK4200→3800
『それでも、先生のモンスターは「フレアネオス」には敵わない!』
「まだだ!俺はレベル7の『オッドアイズボルテックスドラゴン』と『オッドアイズメテオバーストドラゴン』の2体でオーバーレイ!」
『なにっ!?』
2体のオッドアイズが銀河へと飛び込み、大爆発を起こす!
「絶対零度に眠りし龍よ!その静寂なる力を開放せよ!エクシーズ召喚!!現われろ!ランク7!!『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』!!」
周囲に凍りついた風が吹き荒び、氷を纏いしオッドアイズが咆哮する!! ATK2800
「融合・シンクロ・エクシーズ…全部の召喚法を…!?」
「まるで、赤馬零児のようだ…!」
全ての召喚法を活用する遊海に驚く遊矢達…デュエルは加速する!
「バトルだ!『アブソリュートドラゴン』で『フレアネオス』を攻撃!」
『攻撃力が低いモンスターで攻撃!?(遊海先生は無駄な事はしてこない……ここは──)罠カード発動!「ヒーロー・バリア」!自分のフィールドに『E・HERO』が存在する時、相手の攻撃を無効にできる!その攻撃は無効だ!』
「今だ!『アブソリュートドラゴン』の効果発動!ORUを1つ使う事でモンスターの攻撃を無効にする!静寂のアイス・シールド!!」
『なにっ!?』
遊海の攻撃を無効にする十代…だが、その直前で氷の壁がフレアネオスとオッドアイズを分断する!
「そしてこの効果には続きがある!自分の手札・墓地から『オッドアイズ』モンスターを特殊召喚できる!墓地から蘇れ!『オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン』!!」
氷結したフィールドに再び旋風が吹き荒れる! ATK2500
「そして
『やべっ!?』
再びの旋風が宇宙のHEROを吹き飛ばす、十代の墓地には『ネオスフュージョン』があったが、エクストラデッキに戻す効果は融合モンスター自身の効果でないと、身代わりにはなれない!
「『ボルテックス』でダイレクトアタック!迅雷のスパイラルバースト!」
『だあああっ!?』
稲妻の一撃が十代のライフを削りきった!
十代LP0
遊海WIN!
『しまった〜…読み間違えた〜!!』
「ふっ…読んでて『ボルテックス』の攻撃を防いでも、『虹彩の魔術師』の追撃が残ってたけどな?」
『まだまだ修業が足りないな…でも、楽しかったぜ!』
デュエルが終わり、悔しげな様子の十代…しかし、その顔は笑顔だった。
「ハートランドのみんな、今のデュエルはどうだった?ワクワクしてくれただろうか!」
「「「おおお─!!」」」
「ねおすがカッコよかった!」
「ドラゴンもすごかった〜!!」
「オッドアイズのコンボがすごかった!!」
「HEROが強くてカッコよかった!」
遊海の呼びかけにハートランドの人々から歓声が上がる、遊海と十代の魂のデュエル…それは久しくデュエルの楽しさを忘れていたハートランドの人々に、デュエルのワクワクを思い出させていた…!
「よかった……みんな!忘れないでくれ!デュエルモンスターズに罪はない!デュエルモンスターズを正しく使うのも、悪い事に使うのもデュエリスト次第……俺達は正しいデュエルの力で、世界の平和を取り戻してみせる!!」
「「「わあああ!!」」」
遊海の宣言に再び歓声が上がる…たった1戦のデュエル、それは確かにハートランドに希望の光を灯したのだった。
「……正しいデュエルの力……みんなを笑顔にできる力、か…」
「遊矢…?」
その中で……遊矢だけは少し表情が暗かった…。