転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!先日、出掛けた先で食虫植物(ウツボカズラ)を衝動買いしてしまったS,Kです!(笑)

ついに融合次元へと突入した遊海達…ユーリと対峙する遊海は悪意の欠片を倒す事ができるのか…!


それでは、最新話をどうぞ!


悪意の欠片〜闇を祓う英雄〜

《間もなく融合次元に突入するでアリマス!》

 

「フン…俺が死んでいる間にロボットの技術も進歩したものだ…まさか、ここまでのロボットを独学で作り上げるとは…」

 

《お褒めに預かり光栄でアリマス!デュエルロイド瀬人様にも目を掛けてもらってるのでアリマス!》

 

「我が分身が…そうか、この事件が終わったらアップデートをせねばならんな」

次元間の異空間…三幻神が切り拓いた航路をかっとび遊馬号が進んでいく…。

 

 

 

「亮、確認だ…アカデミア…融合次元には何人の転生者がいる?」

 

「オレが把握しているのは…自分とエドを入れて8人、明日香に万丈目、ティラノ剣山に前田隼人…そして翔です、その5人はアカデミアを離れ、反アカデミアの団体を組織して潜伏しています」

融合次元を前に、遊海が亮へと『記憶』持ちのメンバーを確かめていた…。

 

 

「ん…?もう1人は?」

 

「もう1人は…会ってからのお楽しみ、という事で……アカデミアで脱走者の安全確保の為の工作や、内部から革命を狙う者達の纏め役をしてくれています」

 

「──そうか、()()()か…なら、早くアカデミアに行かないとな」

亮の話から8人目の転生者の正体に気付いた遊海は静かに笑っていた。

 

 

(融合次元に突入するぞ!)

 

「いよいよか…!待ってろよ、アカデミア!」

船内にアストラルの声が響く、次元飛行船は次元トンネルを抜け…融合次元へと突入した…!

 

 

 

…………

 

 

 

「ここが…融合次元…」

 

「まるで中世の街のようだな…」

 

「オレ達のイメージとは…ずいぶん違うな」

モニターに映し出されたのはレンガや石造りの建物が並び、水路が巡らせられた中世風の街…他の次元に比べれば、融合次元の技術力は他の次元に劣るように見えたが…。

 

 

「フン…融合次元の技術力自体はそこまで高くない……全ての科学力がアカデミアに集中している、独裁者のよくやる手だ……おそらく、融合次元の住民のほとんどは『次元戦争』の事自体を知らされておらんのだろうな」

 

「っ…アカデミア、そこまでして…!」

海馬社長の考察に遊矢は拳を握り締める…事情を知らない人々もまた被害者だからだ……その時。

 

 

 

──

 

 

 

「っ……十代」

 

「………ああ…()()()()、先生……嫌な気配だ…!」

 

《…本当に、しつこい奴だね…》

遊海と十代が同時に()()()()を感じ取る…それは覚えのある感覚だった…!

 

 

《デュエルの反応を確認!映像を出します!》

 

「っ…誰かが戦ってる…あれは!」

 

「ユーリ…!?」

そして、アヤカの索敵がデュエルの反応を感じ取る、その方向に飛行船のカメラを向けると…そこでは何故か『古代の機械(アンティーク・ギア)』デッキを使うユーリ…そして、金髪をなびかせた少女が戦っていた…!

 

 

「っ…明日香!!」

 

「少しタイミングが()()()か…!ランサーズ、特に遊矢と柚子とセレナは飛行船で待機!十代!いくぞ!!」

 

「ああ!!」

 

「私も行きます!」

その光景を見た瞬間、遊海は即座に指示を出す…そして十代、翠と共に出撃する!

 

 

「ゆ、遊海!」

 

「ちょっと待ってろ遊矢……すぐに終わらせてくる」

遊矢へと笑い掛けた遊海は空中に飛び出し、デュエルの現場へと向かった…!

 

 

(オービタル、ステルスモードを起動してくれ、私達は遊海の指示があるまで空中で待機する)

 

《了解でアリマス!》

 

「遊海…」

アストラルが対応の指示を出す中…遊矢は心配そうにその背中を見送った…。

 

 

 

 

……………

 

 

 

「みんな!大丈夫!?」

 

「あっ…翠さん…本物だ…本当に、来てくれたんだ…!」

睨み合うユーリと遊海、その一方で翠が倒れ込んだ翔達に駆け寄る…待ち続けていた英雄達の登場に翔は涙を零している…。

 

 

「もう大丈夫…!すぐに治療するからね!」

 

「翠さん、オレ達は大丈夫です…先に天上院君を…!」

 

「ふふっ、そっちは大丈夫!十代君が見てくれてるわ」

ボロボロの万丈目が明日香の治療を優先するように伝えるが…翠は静かに微笑んでいた…。

 

 

 

「十代…?私の知ってる、十代なのよね…?」

 

《当たり前だろ?ボクが一緒にいるのは…この遊城十代だけさ、ずいぶんと無茶をしたじゃないか?明日香》

 

「ああ…でも、その無茶のおかげでオレ達が間に合ったんだ…流石だぜ!」

 

「うん…!」

十代に助け起こされる明日香、その傍らにユベルが現れた事で…彼女は本当に十代と再会できたのだと実感する事ができた…。

 

 

「というより…なんで、私達と同じ年格好なの…?最期に会った時は……」

 

「その話はまた後で……今は、アイツがどうなるかだ…!」

十代は鋭く、その背中を見つめる…英雄と凶気のデュエリストの戦いの行く末を…。

 

 

 

 

 

 

【誰?キミ?】

 

「スタンダード次元ランサーズ…白波遊海、お前を倒す男だ」

睨み合う遊海とユーリ…二人は静かに闘志と狂気をぶつけ合う…!

 

 

【………ああ!アカデミアの最優先排除対象になってる奴か!とんでもない大物じゃないか…!こういうのってなんて言うんだっけ?海老で鯛を釣る?】

 

「それは成功したらの話だ、俺の仲間を傷付け…多くの人々を悲しませた罪、ここで償ってもらう!」

 

【やってみなよ…!お前もカードにしてあげるからさ…!】

 

「いくぞ!」

睨み合う遊海とユーリがデュエルディスクを構える…狂気の戦士と英雄、二人の決闘が始まる!

 

 

 

 

【「デュエル!!」】

 

 

 

遊海LP4000

ユーリLP4000

 

 

 

「俺のターン!」

「俺はスケール1の『クリフォート・アセンブラ』とスケール9の『クリフォート・ツール』でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

PENDULUM!!

 

遊海の背後に光の柱が現れ、紫の核石を持つ基盤と黄の核石を持つ機械が浮かび上がる!

 

 

【ペンデュラム…ああ、スタンダードで1度だけ戦ったね、あいつは弱くて、脆くて、情けない…かっこ悪いデュエリストだったけど…キミはどうなの?】

 

「──お前には分からないだろうな、()()()がどんな思いで戦っていたかなんて……!俺は『ツール』のペンデュラム効果発動!800ライフを払い、デッキから罠カード『機殻の再星』を手札に加える!そして『クリフォート・ゲノム』を妥協召喚!このモンスターはレベル6だが、特殊召喚またはリリース無しでステータスをレベル4、攻撃力1800にする事で召喚できる!」

オレンジ色の核石を持つ渦を巻いた機械が現れる! ATK2400→1800 ☆6→4

 

遊海LP4000→3200

 

 

「カードを3枚伏せ、ターンエンドだ!」

 

遊海LP3200

ゲノム (Pアセンブラ ツール)伏せ3 手札0

 

 

 

 

 

「…先生のあの戦い方、見た事がないッス…!」

 

「いつもの遊海先生とは雰囲気が違う…!本当の()()なんだ…!!」

 

「そう…今の遊海さんには、慢心も油断も……手加減もないわ…!」

デュエルの様子を見ていた翔や万丈目が遊海の様子の変化に気付く…今の遊海は、正真正銘の()()である…!

 

 

 

【ボクのターン、ドロー!】

【全力だかなんだか知らないけど…叩き潰してあげるよ…!ボクは魔法カード『ヴァイオレット・フラッシュ』を発動!このターン、お前はボクの『融合』『フュージョン』カードの発動に対して魔法・罠カードを発動できない!そして『捕食植物(プレデター・プランツ)オフリス・スコーピオ』を召喚!】

尾が蜂のようになったサソリ型の植物が現れる! ATK1200

 

 

【『オフリス・スコーピオ』の効果発動!召喚・特殊召喚に成功した場合、手札の『捕食植物ダーリング・コブラ』を墓地に送る事でデッキからレベル3の『捕食植物セラセニアント』を特殊召喚!】

蟻型のサラセニアを背負ったモンスターが現れる! ATK100

 

「そこだ!罠カード『連鎖除外(チェーン・ロスト)』発動!相手が攻撃力1000以下のモンスターの召喚・特殊召喚・反転召喚に成功した時、そのモンスターと手札・デッキの同名カード全てを除外する!」

 

【なにっ!?】

遊海の罠から飛び出した鎖が3枚の『セラセニアント』をユーリのデッキから貫き、除外する!

 

 

「さぁ、どうする?」

 

【っ…!ふざけた真似を…!装備魔法『捕食接ぎ木(プレデター・クラフト)』を発動!墓地の『捕食植物ダーリング・コブラ』を特殊召喚し、このカードを装備する!!】

コブラプラントの名を持つ食虫植物が現れる! ATK1000

 

 

「その瞬間、永続罠『機殻の再星(リクリフォート)』を発動!」

 

【そんなものを発動しても無駄だ!魔法カード『融合』を発動!フィールドの闇属性モンスター『オフリススコーピオ』と『ダーリングコブラ』を融合!!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から!新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍…!レベル8!『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』!!】

禍々しき飢えた毒龍が咆哮する! ATK2800

 

 

「やばいザウルス!また毒龍が…!」

 

『「機殻の再星」の効果起動!レベル5以上のモンスターが特殊召喚された時、その効果はエンドフェイズまで無効になる!』

 

【そんな事関係ない…!『ヴァイオレット・フラッシュ』の効果!融合召喚に成功した時、カードを1枚ドローする!バトルだ!『スターヴヴェノム』で『クリフォートゲノム』を攻撃!!】

 

「ぐうっ…!」

 

「遊海先生!!」

毒龍が翼を開き、力を溜め…禍々しい色の息吹がゲノムを貫く!

 

遊海LP3200→2200

 

 

【く、あははは…!ボクを舐めるからこうなるのさ…!ボクはカードを2枚伏せ、ターンエンド!】

 

ユーリLP4000

スターヴヴェノム 伏せ2 手札0

 

 

 

 

「ふぅ…なぁ、楽しいか?ユーリ…人を傷付けるデュエルは……敵も味方もなく、自分の楽しみを優先するデュエルは…」

 

【楽しいに決まってるじゃん…!お前みたいな奴を倒してカードにするのが一番楽しいんだ…カードにされる寸前まで命乞いをしてさ…!その恐怖に歪む顔をみるのが楽しいのさ!!】

遊海の問いにユーリは狂気を露わにする…遊矢が『対戦相手や皆を楽しませたい』というデュエルスタイルならば…ユーリはその対極、【自分だけが楽しければいい】というスタイル…そのスタイルは…誰にも理解されないだろう…。

 

 

 

「そうか、なら悪いが…お前の()()()()()()()()()()

 

【は?】

 

「今までの報いを受けてもらおう…!お前のせいで傷付き、悲しみ…カードにされた人々の怒りを思い知れ!!」

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

「『ツール』のペンデュラム効果発動!800ライフを払い、デッキから『クリフォート・アーカイブ』を手札に加える!」

 

遊海LP2200→1400

 

「俺はセッティング済みのスケール1の『アセンブラ』とスケール9の『ツール』でペンデュラムスケールをセッティング!揺れろ!希望のペンデュラム!我が魂に宿る大いなる力よ…いまこそ、その力を開放せよ!ペンデュラム召喚!!手札からレベル6『クリフォート・アーカイブ』!エクストラデッキから『ゲノム』!」

赤のペンデュラムの軌跡が揺れ動き、緑の核石とオレンジ色の核石を持つ機械が現れる! ATK1800 ATK1800

 

「さらに罠カード『機殻の凍結(クリフォート・ダウン)』を発動!このカードを地属性機械族、レベル4、攻撃力1800のモンスターとして特殊召喚!」

虹色の核石を持つ、凍りついた機械が現れる! ATK1800

 

 

「そして俺は『アーカイブ』『ゲノム』『機殻の凍結』をリリース…!我が魂、我が相棒たる機殻の王よ!今こそ顕現せよ!!レベル10!『アポクリフォート・キラー』!!」

 

《やっぱり、ここ一番は私ですよね…!マスター!》

3つの核石の輝きが遊海のエース、虹色の核石が輝く巨大要塞を呼び覚ます! ATK3000

 

 

 

【デカっ…!?『古代の機械混沌巨人』の何倍ある…!?】

 

「アドバンス召喚の為にリリースされた『ゲノム』の効果!左側の伏せカードを破壊!」

 

【『夜爆花(ダークシードプランター)』が…!】

キラーの大きさに後ずさるユーリ…その間に伏せカードの一枚が吹き飛ばされる!

 

 

「同じく、リリースされた『アーカイブ』の効果発動!『スターヴヴェノムフュージョンドラゴン』を手札に戻……いいや、()()してもらう!」

 

【─────はっ?】

アーカイブの光線が毒龍を貫く、その光は毒龍の背後に次元の穴を開き…毒龍を異次元へと追放した!

 

 

【そんな、なんで…!?】

 

「永続罠『機殻の再星』のもう1つの効果…特殊召喚されたレベル5以上のモンスターの効果はエンドフェイズまで無効になり、フィールドを離れた時──除外される」

 

「………容赦なさ過ぎだぜ、先生…」

自分のエースモンスターが一瞬にして消滅して放心するユーリ…その様子は彼に痛めつけられた万丈目ですら同情してしまう程だった。

 

 

「バトルだ!『キラー』でダイレクトアタック!ネクサス・アーク・キャノン!!」

 

【まだだ!罠カード『嘲りの世界(リディキュル・ワールド)』を発動!フィールド全てのモンスターの攻撃力を100アップさせる!そしてこのターン、攻撃力が元々の攻撃力よりアップしているモンスターは攻撃できr《攻撃コード認証、主砲発射!》はっ…!?うわああああっ!?!?】

罠カードを発動したユーリ…だが、それは意味を為さず…虹色の破壊光線がユーリを吹き飛ばす!!

 

ユーリLP4000→1000

 

 

「『アポクリフォート・キラー』は自分のレベルより低いレベル・ランクのモンスターの効果を受けず、魔法・罠カードの効果も受けない……相変わらず強すぎだな…」

 

「遊海先生の本気の決闘…私、初めて見たかも…!?」

派手に地面を転がるユーリ…その様子を見ながら十代、そして明日香も冷や汗を流す…。

 

 

「俺はこれでターンエンド…そして『アセンブラ』のペンデュラム効果発動!このターンにリリースされた『クリフォート』モンスター1体につき1枚ドローできる!」

 

遊海LP1400

キラー (Pアセンブラ ツール)再星 手札0→3

 

 

 

 

【馬鹿な…!このボク、が…こんな奴に…!】

 

「少しは感じたか?お前達、アカデミアに追い詰められ…カードにされてしまった人々の恐怖が…悲しみが…!」

 

【っっつ!?!?】

生まれて初めてデュエルで追い詰められたユーリを追い込む遊海…その背後には巨大な魔神の影が浮かんでいるように見えた…。

 

 

【(ククク…お前にしては、ずいぶんと容赦がないではないか?)】

 

「悪い事をしたら叱る…それは当たり前の事だろ?それに…奴には()()()()()

囁く混沌の神へと静かに答える遊海…その殺気はユーリを追い詰める…!

 

 

【ボクが負けるはずない…負けるわけがないんだぁぁぁ!!】

 

 

 

【ボクのターン!ドロー!!】

【っ…!!カードを一枚伏せて、ターンエンド!】

 

ユーリLP1000

伏せ1 手札0

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

【その瞬間!罠カード『死魂融合(ネクロ・フュージョン)』を発動!このカードは墓地の融合素材モンスターを裏側表示で除外し、融合召喚を行なう!!】

 

「まだそんなカードを!?」

起死回生を狙うユーリは新たな融合モンスターを呼び出す!

 

 

【ボクは墓地の『オフリススコーピオ』と『ダーリングコブラ』を融合!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、おぞましき大花となれ!融合召喚!!レベル7!『捕食植物キメラフレシア』!!】

無数の触手を振るう巨大なラフレシアが現れる! ATK2500→2000

 

 

【『機殻の再星』で効果が無効になってもこれで1ターンは耐え……待て、なんで攻撃力が下がって!?】

 

「『アポクリフォートキラー』第二の効果、特殊召喚されたモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする…そして第三の効果!1ターンに1度、相手は自分の手札・フィールドのモンスターを墓地に送らなければならない!」

 

【─────えっ?】

キラーの放った光がラフレシアを消し去る!

 

 

 

「どちらにしても…お前はもう詰んでるんだよ──さぁ、お前の罪を数えろ!」

 

【あ、ああ…!?】

帽子の下から鋭くユーリを睨む遊海…その眼光にユーリは後ずさる…!

 

 

「バトル!『アポクリフォート・キラー』でユーリにダイレクトアタック!ネクサス・アーク・キャノン!!」

 

《悪魔のカケラよ…沈みなさい!》

 

【うっ…があああっ!?!?】

虹色の光の奔流が悪魔の欠片を容赦なく飲み込んだ…!

 

 

 

 

ユーリLP0

 

遊海WIN!

 

 

 

 

「やった…!遊海先生の勝ちッス─!!いたた…」

 

「すごい…!流石、ペガサス会長の認めた決闘者なんだなぁ!!」

 

「やっぱり、遊海先生は最強ザウルス!」

ユーリが倒され、翔達が歓声を上げる…アカデミア最凶のデュエリストは遊海の手によって倒されたのだ…!

 

 

 

【馬鹿な…ボクが、ランサーズなんかに、負けるなんて…!】

 

「少しは分かったか?お前に傷付けられた人々の感じた痛みが…」

 

【こんなのは、マグレだ…!ボクが、負けるはずない…!】

吹き飛ばされ、慢心創痍で地面に転がるユーリに遊海が語り掛ける…だが、ユーリは反省の色を見せない…。

 

 

 

【カードにするなら、さっさとしなよ…!()は上手くやってやる…!(レジスタンスが使うカード化装置はアカデミアのコピー品、アカデミアに繋がってる…!ボクはプロフェッサーのお気に入りだ…カードにされたって、すぐに元に戻れる…!次は、負けない…!!)】

遊海に向けてドス黒い感情を向けるユーリ…だが───

 

 

「『自分はプロフェッサーのお気に入り、だからカードにされてもすぐに復活できる』……そう思ってるな?」

 

 

【っ!?!?】

ユーリの考えを見透かす遊海…その言葉を聞いたユーリは目を見開く。

 

 

 

「心配するな、命を奪いはしない……ただし、()()()()を受けてもらう…!」

 

キィン─!

 

邪悪な思いを抱くユーリを戒める為、遊海の額にウジャト眼が輝き…右手の中にウジャト眼の刻まれた金色の卵が現れる!

 

 

 

【な、何をするつもりだ!?】

 

「罪なき人々を傷付け、自由を奪い…仲間すらも仲間と思わぬ悪しき者よ!己が罪を暗闇の中で悔いるがいい!!罰ゲーム!!

 

 

 

        Mind Card─魂の牢獄─

 

 

【あっ───】

金色の光がユーリを照らす…その光を見たユーリはそのまま脱力し、意識を失った…。

 

 

 

 

 

「ゆ、遊海先生…!?今の、まさか!?」

 

「………まさか、俺が人に対して…この『罰ゲーム』を執行するとは、思ってなかったよ」

光が収まり、罰ゲームの執行を見た十代が遊海へと駆け寄る…その手の中には驚愕の表情を浮かべたユーリの姿が写されたカードがあった…。

 

 

《……ユウミ、彼の改心は…今は望めません、最善の判断でしょう》

 

「ありがとう、フレア……仇は取ったぜ、()()

初めて『封印』の罰ゲームを選んだ遊海へとフレアが声を掛ける、その言葉に頷いた遊海は…深く眠る『もう1人の英雄』へと声を掛けた…。

 

 

 

 

 

「アヤカ、認識阻害とスフィアフィールドを解除…ランサーズに合図を出してくれ」

 

《了解です!》

ユーリの『魂』を封印し、ユーリの体に最低限の治癒と『紋章の力』による拘束を施した遊海がアヤカへと声をかける…そして静かに各種結界が解除されていく…。

 

 

「久しぶりだな!明日香…積もる話はあるが…確認したい事がある、お前達が作った反アカデミア組織のリーダーは…スタンダード次元のデュエリスト、榊遊勝で間違いないな?」

 

「えっ…!?どうして知ってるんですか!?亮にも伝えてないのに!?」

そして遊海は明日香へと反アカデミア組織のリーダーについて訊ねる…その答えは当たっていた…!

 

 

「ランサーズのメンバーとして榊遊勝の息子と、スタンダード次元の『遊勝塾』関係者が来てる…彼らを遊勝に合わせてやりたい」

 

「遊勝先生の息子さんが…!?遊勝先生も息子さん…遊矢君の事を心配してたんです…!きっと喜ぶわ!」

遊勝の息子が来ていると聞いて驚く明日香…その時だった。

 

 

キィン!!

 

 

『っ─今度は何処だ…!?ニヤけ野郎め…逃げ回りやがって…!』

 

「っ…ユーゴ!」

 

『うおっ!?たしか…白波遊海!?』

一瞬の閃光と共に白いDホイールに乗った少年が現れる、それはシンクロ次元防衛戦後に行方不明となっていたユーゴだった…おそらく『クリアウイング・シンクロ・ドラゴン』の導きで転移してきたのだろう。

 

 

『って…足元に転がってるの、ニヤけ野郎じゃねぇか!?アンタが倒したのか!?』

 

「ああ、そうだ…お前の獲物を奪う形になって悪かっ……マズい、()()()()()…ユーゴ、このカードを!」

 

『うおっと!?』

遊海の足元で拘束されたユーリに驚くユーゴ…その姿を見た遊海は自分の出した()()を思い出し、ユーゴに一枚のカードを投げ渡した!

 

 

『これ…「トゲトゲ神の殺虫剤」??なんに使うんだ?』

 

「ユーゴ、ランサーズはアカデミアに乗り込み、リンと瑠璃…柚子達に似た少女を救出する作戦を始める!そのカードが助けになるはずだ!」

 

『えっ…それってどういう───』

 

「「遊海さん!!」」

 

キィン─!!

 

「ああ…ダメか…」

ユーゴに最低限の情報を伝える遊海…だが、遊馬号から真っ先に遊矢と柚子が降りてきた事でブレスレットによる『強制転移』が発動…ユーゴの姿はかき消えてしまった…。

 

 

「遊海さん!今、ユーゴが…」

 

「柚子ちゃん……大丈夫、ユーゴにも最低限の情報は伝えられたはずだ…」

駆け寄って来た柚子が判断を間違えた事に気付く…しかし、遊海は優しくそれをフォローした…。

 

 

「遊海!今のデュエル、すごかっ…あれ…?オレとユーリが近くにいるのに、ブレスレットが光らない…?」

 

「えっ…あ…本当だ…!?」

そして同じく遊海に話しかけた遊矢が異変に気付く…至近距離に遊矢とユーリが存在するのに、柚子のブレスレットが反応を示さないのだ。

 

 

「大丈夫、ユーリには()()()()()()仕掛けをした…とりあえず、飛行船で拘束する………とにかく、1つ目の障害は乗り越えたな」

1つ目の山場を乗り越え、遊海は静かに溜息を吐く…。

 

 

 

 

 

「さぁ…次は会いに行こうか、お前の父親───榊遊勝に」

 

「「えっ…!?」」

そして、次なる遊海の言葉に遊矢達は目を見開いた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(ようやく…約束を果たす時が来たな───遊希)」

 

 

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