転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

進撃を続ける遊海達…彼らはついにアカデミアにおける最低最悪の「邪悪」…ドクトルと対峙する!

それでは、最新話をどうぞ…!


狂気の科学者─狂おしき研究─

「『月光舞獅子姫』で攻撃!!」

 

「愚か者共を粉砕しろ!!『真青眼の究極竜』!!ハイパー・アルティメット・バースト!!」

 

「いけ!『超銀河眼の光子龍』!アルティメット・フォトン・ストリーム!!」

 

「『BK 彗星のカエストス』!コメット・エクスプロージョン!!」

 

「『希望皇ホープレイV』!Vブレード・シュート!!」

 

「『シューティング・スター・ドラゴン』!スターダスト・ミラージュ!!」

 

「『裁きの龍』!『戒めの龍』!神滅のカオス・バースト!!」

 

【【【【【ぎゃああああ!?】】】】】

 

 

「……僕、アカデミアのみんなが可哀想になってきたよ…(汗)」

襲い来るアカデミア生達を蹴散らしながら突き進む遊海率いる別働隊…その様子を見ていた素良は容赦なくふっ飛ばされていくアカデミア生達に同情していた…。

 

 

 

 

「だああっ!本物のデュエルアカデミア本校よりは小さいはずなのに…広すぎだろアカデミア!!」

 

「さ、流石に戦い過ぎて疲れてきたぜ…!」

 

「まだへたばるのは早いぜギラグ!こっからが正念場だ!」

 

「でも、敵が少しずつ増えてる気がする…!早くドクトルを制圧しないと…!」

 

「みたいだな…でも、アタシはまだ戦えるぜ!!」

アカデミアの予想以上の広さに悪態をつく城之内、連戦に疲弊したギラグを励ますアリト、敵の数が増えている事に気付く流星と海亜…歴戦の決闘者達にも疲労の色が見え始めていた…。

 

 

「亮、ドクトルの研究室までどれくらいだ…!」

 

「本来ならそう時間は掛かりません…!ですが、障害が多すぎる…!」

 

「いっその事、建物ごと吹っ飛ばすか?アンタなら余裕だろ?」

 

「やれるけど、それは避けたいな…!アカデミアの何処かにはエクシーズ次元の人々が囚われた『装置』がある、それを壊したら不味い…!」

カイザー亮に目的地までの距離を訊ねる遊海…本来なら、そう遠い場所ではないが…襲い来るアカデミア生によって距離がなかなか進まない。

業を煮やした真月が建物をぶち抜いて進む事を提案するが…囚われたエクシーズ次元の人々の被害を考え、作戦は却下された…。

 

 

《マスター!凌牙と黒咲チーム、遊星とエドチームがそれぞれ幽閉塔に到達しました!東の塔ではユーゴがデュエルしているようです!》

 

「ふうっ…!流石に早いな…これで、心配事の1つは大丈夫そうだ…!」

その時、アヤカが救出チームの幽閉塔到着を伝える、遊海はため息を吐きながら汗を拭う…遊海は黒咲や遊星を信頼し、一番大切な任務を任せた…4人ならば、絶対に成功させると信じていたからだ。

 

 

 

「…ふう…セレナちゃん、大丈夫か?」

 

「ああ…!私だって戦いを乗り越えて強くなった…これ以上の悲劇を生まない為に、私は戦う!」

 

《フォウ、フォ〜ウ〜!(セレナ!力を入れ過ぎたら空回りしちゃうよ!リラックス〜!)》

 

「ははっ…セレナちゃん、フォウが頑張り過ぎだってさ!」

 

「──えっ?フォウの言葉が分かるのか…?羨ましい…」

戦いが続く中、遊海はセレナを気にかける…彼女はプロフェッサーの計画の『鍵』の1つ…遊矢や翠と共にいる柚子と同じく、絶対に奪われてはならない存在だからだ…。

 

 

カララン…バシュー!!

 

 

「っ…煙幕!?」

 

「みんな!吸うな!アヤカ!」

 

《解析…有毒成分はありません!通常のスモークです!》

その時、突如として幾つもの煙幕が遊海達へと投げ込まれた!

 

 

 

っ!?誰だ!何をする!離せ!?

 

「っ…!セレナ!!ゲホッゴホッ…吹き飛ばせ!『ハーピィの羽箒』!!」

さらに、自分の鼻先すら見えない煙幕の中からセレナの悲鳴が響く…それを聞いた瞬間、遊海は咳き込みながら巨大な羽箒で煙を吹き飛ばしたが…!

  

 

 

「っ…!セレナがいない!!」

 

《フォウ!?》

 

「しまった…!?」

 

《転移装置を使われたようです!反応は追えています!!》

一瞬の隙を突かれた別働隊…アヤカのサーチがセレナの行方を捕捉した…だが…!

 

 

【【【【【……!!】】】】】

 

「っ…!アカデミア生が…!!」

その行手を遮るように再びアカデミア生達が立ち塞がる…!

 

 

 

「遊海!セレナを助けてくれ!遊海だけなら突っ切れるはずだ!!」

 

「先に行け!我らもすぐに追い付く!!」

 

「遊海!ここは任せて!!」

 

「遊馬…海馬社長…遊戯…!任された!!飛翔せよ!『閃珖竜』!!」

 

《キュオオオン!!》

遊馬達にセレナの救出を託された遊海は『閃珖竜』に飛び乗り、セレナのもとへと急いだ…!

 

 

 

 

ゴゴゴ…ガシャン!ガシャン!ガシャン

 

 

 

「っ…!隔壁!?」

 

「遊海と完全に分断されたか…!!」

遊海がその場を離れた直後、遊海の進んだ道が隔壁によって封じられる…別働隊は完全に遊海と分断されてしまった…!

 

 

「っ…!素良!お前も先に行け!お前の身軽さなら、遊海先生に追いつけるはずだ!!」

 

「カイザー…分かった!!」

それを見た亮は素良へと指示を出す…それを聞いた素良は塞がれた道とは別ルートで遊海を追いかけた…。

 

 

「(こういう時は大抵、()()()が起きる…遊海先生…!待っていてください…!!)」

一抹の不安を覚える亮…彼は道を切り開く為に黒衣を纏った…。

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

《次の角を右です!!》

 

「くそっ…!俺の前でふざけた真似しやがって─!!」

無駄に広いアカデミアの廊下を翔け抜ける遊海…そして、ついに…!

 

《正面の扉!》

 

「突き破れ!流星突撃(シューティング・アサルト)!!」

 

《キュオン!!》

轟音と共に閃珖竜が巨大な扉を粉砕した…!

 

 

 

「………間違いなさそうだな…!!」

 

《フォウ…!(気味が悪いね…嫌な匂いがする…!)》

扉を突き破った先…そこは薄暗い研究室だった、用途の分からない研究機械や何かを()()している巨大な装置が並ぶ、アカデミアの『闇』が凝視されたような場所だった…。

 

 

 

【これはこれは…!ランサーズの最大戦力、白波遊海…!お前自らが乗り込んで来るとは…】

 

「………貴様」

その時、研究室の暗闇から不気味な声が響く…姿を現したのは不気味な風貌の白髪の老人だった。

 

 

【私の名前はドクトル!アカデミアで一番の天才科学者だ!!】

 

「貴様がドクトルか…セレナは何処だ」

 

【ククク…彼女はここにいる…!】

 

「っ…セレナ!!」

 

『………』

遊海を前に名乗りを上げるドクトル…遊海がセレナの居場所を問い詰める……そして、ドクトルの背後から拐われたセレナが姿を現す…だが、彼女は()()()()()()()()

 

能面のように無表情の顔、瞳孔が開いた瞳、そして…目元に残る()()()…それが意味するのは…。

 

 

 

「ドクトル…貴様…どれだけ、俺の逆鱗を逆撫ですれば気が済む…!!」

 

【はて…?なんの事かな?セレナ様はアカデミアの姫…元々、お前達の敵のはず…そうでしょう?セレナ様】

 

『その通り…私はプロフェッサーに忠誠を誓う、アカデミアの戦士…プロフェッサーの敵を殲滅する…』

ドクトルに問いかけられたセレナは抑揚のない声でアカデミアに忠誠を誓うと口にする。

 

 

その耳からは()()()()()が姿を見せていた…!

 

 

「貴様…!子どもになんて事を…!!」

誘拐されてから今までの短い時間にセレナはドクトルによる洗脳を受け──寄生虫『パラサイト・フュージョナー』に寄生されてしまっていたのだ…!

 

 

【ククク…!これが、私の研究の集大成…!リアルソリッドビジョンのモンスターによる()()()()…!この技術があれば、アカデミアの戦力はさらに飛躍する…!】

 

「薄汚い手でセレナに触れるな!外道!!」

 

《マスター、落ち着いて…!セレナを救うには、ドクトルを無力化するしかありません…!!》

いやらしい手付きでセレナの髪を触り、頬を撫でるドクトルに激昂する遊海をアヤカが制止する…。

 

 

『パラサイト・フュージョナー』による洗脳は()()()()()()()()()()()()

解除するには遊海達のようにリアルソリッドビジョンを上回る『精霊の力』による介入…それか『パラサイト・フュージョナー』を操る者──ドクトルを無力化するしかない…!

 

 

 

「デュエルだ、ドクトル…!貴様を──叩き潰す!!」

 

【ククク…!良いでしょう!さぁ、いきましょうセレナ様!アカデミアの脅威を貴女の手で排除するのです!】

 

『ああ…全てはプロフェッサーの為に…!』

 

《フォウ!フォウ!!(遊海…お願い!セレナを助けて…!!)》

 

「大丈夫だ、フォウ…!俺は、必ずセレナを救い出す!!」

ドクトルへの怒りを燃やしながら、遊海はデュエルディスクを展開する!

 

 

 

 

 

「『【デュエル!!】』」

 

 

 

遊海LP4000

 

ドクトルLP4000

セレナLP4000

 

 

 

 

「俺のターン!」

「スケール9の『クリフォート・ツール』をペンデュラムゾーンにセッティング!さらにペンデュラム効果発動!1ターンに1度、800ライフを払い、デッキから『クリフォート・アセンブラ』を手札に加え…さらに!スケール1の『アセンブラ』をペンデュラムスケールにセッティング!」

 

PENDULUM!!

 

サーチを介して黄色の核石を持つ機械と紫色の核石を持つモノリスが遊海の背後に浮かび上がる!

 

遊海LP4000→3200

 

 

「これで俺はレベル2から8の『クリフォート』モンスターを同時に召喚可能!!揺れろ!希望のペンデュラム!我が魂に宿る大いなる力よ…いまこそ、その力を開放せよ!ペンデュラム召喚!!手札から現れろ!『クリフォート・シェル』!『クリフォート・ゲノム』!」

赤色のペンデュラムが揺れ動き、ペンデュラムの軌跡が異次元への扉を開く…そしてオレンジ色の核石を持つ機械と黒色の核石を持つ巻き貝型の機械が現れる!

 

 

シェル ATK2800→1800 ☆8→4

 

ゲノム ATK2400→1800 ☆6→4

 

 

【ほう…!これがペンデュラム召喚!デニスのモノとは違うのか…!】

 

「勝手に言ってろ…!特殊召喚された『クリフォート』モンスターは攻撃力1800、レベル4になる…そして俺は2体のモンスターをリリース!『クリフォート・ディスク』をアドバンス召喚!!」

2つの核石が消え、虹色の機体の青色の核石を持つ機械が現れる! ATK2800

 

 

「『ディスク』の効果発動!アドバンス召喚に成功した時!デッキから『クリフォート』モンスター2体を特殊召喚できる!現れろ!2体の『クリフォート・アーカイブ』!!」

虹色の煌めきが緑色の核石を持つ機械を呼び寄せる!

 

アーカイブ ATK2400→1800 ☆6→4

 

アーカイブ ATK2400→1800 ☆6→4

 

 

 

「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド!この瞬間、『アセンブラ』のペンデュラム効果が発動!このターンにリリースした『クリフォート』1体につき1枚ドローできる!2ドロー!さらに、『ディスク』の効果によって特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズに破壊される!」

 

遊海LP3200

ディスク (P アセンブラ ツール)伏せ1 手札0→2

 

 

 

【ほう…!ペンデュラムモンスターは破壊されればエクストラデッキに行く…それを利用し、次のターンで大量展開を狙うと…!】

 

「御託はいい…さっさとターンを進めろ…!」

 

【ええ…それでは、遠慮なく…!】

圧倒的実力を持つ遊海を前にしても、余裕の態度を崩さないドクトル…その意図は…。

 

 

 

 

【私のターン!ドロー!】

【私は魔法カード『パラサイト・ディスチャージ』を発動…!デッキから『パラサイト・フュージョナー』を特殊召喚!】

ドクトルのデッキから気味の悪い蟲型のモンスターが現れる…! ATK0

 

 

【そして『パラサイトフュージョナー』の効果発動!このカードが特殊召喚に成功した時!このカードと手札・フィールドのモンスターを素材として融合召喚を行なう!私は手札の『堕天使マリー』と『パラサイトフュージョナー』を融合!!神に背きし堕天使よ…内なる声に導かれ、麗しき聖処女となれ!融合召喚!!現れよ!『聖女ジャンヌ』!!】

堕天使と寄生虫が融合…ドクトルに似つかわしくない、白い鎧を纏う聖女が現れる! ATK2800

 

 

【そして融合素材となった『パラサイトフュージョナー』は装備カードとして『聖女ジャンヌ』に装備され、戦闘・効果によって破壊される時の身代わりとなる!】

 

「……趣味が悪い…!」

聖女ジャンヌの胸に寄生虫が取り憑く…。

 

 

【クク…!私はカードを2枚伏せ、ターンエンド!】

 

ドクトルLP4000

聖女ジャンヌ(パラサイトフュージョナー) 伏せ2 手札2

 

 

 

【さぁ、セレナ様…!貴女の実力を奴に見せつけてやるのです!】

 

『ああ…貴様を倒して、私はプロフェッサーの力となるのだ!』

 

「っ…!!セレナ…!」

 

《フォウ…!》

 

《マスター…どうか落ち着いて…!》

ドクトルに促されるままにディスクを構えるセレナを見た遊海は血が滲む程の力で拳を握り締める。

 

見ていたからだ…仲間達と笑い合い、フォウと戯れて笑顔を見せる彼女の姿を……そして、知っているからだ…アカデミアの真実を知って泣いていた彼女の顔を…!

 

 

 

 

 

『私のターン!ドロー!』

『私は「パラサイト・フュージョナー」を召喚!』

セレナの場に寄生虫が現れる! ATK0

 

『さらに私は永続魔法「寄生工場(パラサイト・プラント)」を発動!その効果で私は自分フィールドの「パラサイトフュージョナー」とドクトルの「パラサイトフュージョナー」を装備した「聖女ジャンヌ」を墓地に送る事で融合召喚できる!』

 

「来るか…!」

周囲が禍々しい光に包まれ、2体のモンスターが融合の渦に吸い込まれる…!

 

 

『神の使いたる聖女よ…内なる声と1つとなりて、新たな力と生まれ変わらん!融合召喚!!君臨せよ!理性に巣食う女王…レベル8!「パラサイト女王(クイーン)」!!』

禍々しく、気色悪いパラサイトフュージョナーの女王が現れる! ATK1800

 

 

【おお…おお!成功だ!流石はセレナ様!天才たる私が作り上げた究極のパラサイトモンスターをいきなり召喚するとは!!】

 

『そう褒めるな…このくらい当然の事だ…「寄生工場」によって墓地に送られた「パラサイトフュージョナー」は「パラサイト女王」に装備される…さらに!フィールドに存在する「パラサイトフュージョナー」1枚につき、「パラサイト女王」の攻撃力は300アップする!』

パラサイトフュージョナーが女王に取り付き、その力となる…!

 

パラサイト女王ATK1800→2400

 

『さらに私は魔法カード「パラサイト・ディスチャージ」を発動!デッキから2体目の「パラサイト・フュージョナー」を特殊召喚!』

2体目の寄生虫が現れる! DEF0

 

 

【ならば、私もお力添えを…!永続罠『寄生吻孔(パラサイト・ジェネレーター)』を発動!このカードは『パラサイト』モンスターが特殊召喚されたターンに発動でき、自分の『パラサイト』モンスターは効果で破壊されず、モンスターゾーンに存在する『パラサイトフュージョナー』は1体につき2体分として扱う!さらに!1ターンに1度、私は『パラサイトフュージョナー』をデッキから特殊召喚できる!】

ドクトルの2体目の寄生虫が現れる! DEF0

 

『いいぞ、ドクトル…これでフィールドの「パラサイトフュージョナー」は合計6体…攻撃力は1800アップする!』

 

「くっ…!」

 

パラサイト女王 ATK1800→3600

 

 

『バトルだ!「パラサイト女王」で「クリフォート・ディスク」を攻撃!』

 

「ぐっ…がああっ!?」

女王の吐き出した禍々しい体液がディスクの機体を溶解させ、遊海を吹き飛ばした!

 

遊海LP3200→2400

 

 

『私はカードを2枚伏せてターンエンド!』

 

【そしてエンドフェイズに『寄生吻孔』で特殊召喚された『パラサイトフュージョナー』はデッキに戻り、『パラサイト女王』の攻撃力は600ダウンします…ああ、残念…】

 

パラサイト女王ATK3600→3000

 

セレナLP4000

パラサイト女王(パラサイトフュージョナー✕2)パラサイトフュージョナー(2体分) 寄生工場 伏せ2 手札1

 

 

 

 

 

「ぐうっ…ダメージレベル、最大にしやがって…なかなか、効いたぞ…セレナ…!」

 

『あはは…!これが、ドクトル()の力だ!』

吹き飛ばされた遊海が立ち上がる…ダメージレベルが上がっていた事で少なくないダメージを受けていた…。

 

 

 

「(『寄生工場』は『パラサイト女王』にモンスター効果による耐性を与え、『寄生吻孔』は『パラサイト』モンスター全てに破壊耐性を与える…まずは、あの2枚を処理しないと…)」

 

【おやおや?あまりの劣勢に声も出ませんかな?】

 

「付け焼き刃の力に負ける程、俺は甘くない…!」

勝利への方程式を見定める遊海対してドクトルは皮肉を口にする…しかし、その言葉は遊海の闘志を燃え上がらせる!!

 

 

「ドクトル…!俺は、貴様を許さない!!離れてろ!フォウ!」

 

《フォウ!!(遊海、やるんだね!)》

 

「ああ…いくぞ!!俺は俺自身でオーバーレイ!!

 

【なにっ…!?】

ドクトルを倒し、セレナを救う為…遊海は全力を解き放つ!

 

 

我が身に宿る戦いの宿命、救世の願い!今こそ!邪悪を断つ力となれ!!シャイニング・カオス・エクシーズチェンジ!!

 

遊海の体から飛び出した希望の光と漆黒の闇が螺旋を描き、絆の英雄を呼び覚ます!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドグン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!?ぎッ…ガああアアあ"あ"っ!?!?

 

 

《マスター!?》

 

その時…突然、苦しみ出した遊海が絶叫する…それによってNEXUSは霧散、遊海は頭を押さえながら地面をのた打ち回る…!!

 

 

 

【ふっ…ははははは!!ようやく…ようやく()()したか!焦らせおって!!】

 

《まさか…!『パラサイト・フュージョナー』!?》

 

《フォウ…!?(そんな…嘘でしょ!?)》

そして、のたうちまわる遊海の姿を見たドクトルが笑い声を上げる…遊海は『パラサイト・フュージョナー』に寄生されていたのだ…!

 

 

 

 

が、あっ…!?いつ、しこん、で…!?

 

【ククク…!セレナ様をお連れした時の煙幕に『パラサイトフュージョナー』の()を仕込んでいたのだよ…!他の者達は吸わなかったようだが…セレナ様の悲鳴を聞いたお前は焦って()を吸った…!それが血管を通じてお前の脳に辿り着き、『寄生工場』の発動をキッカケに孵化したのだよ!どうだ…?思考が塗り替えられていく感覚は…!!】

 

ひきょう、な、真似…を、ぐう!!がああっ!?

 

《マスター!気を確かに!!》

煙幕の中に仕込まれていた寄生虫の卵…それに寄生されていた遊海は頭が割れるような激痛と不快な異物感に襲われる…!

 

 

《マスター!今、摘出を………っ…!?(マスターの脳全体に、10体以上!?これを駆除するのは…!?)》

遊海を救う為にサーチするアヤカ…だが、遊海の脳内には多数の『パラサイトフュージョナー』が取り憑いていた…!

 

 

【貴様に寄生させたのは()()()調()()を施した『パラサイト・フュージョナー』…!ランサーズがいくら現れようとも…最高戦力の貴様がアカデミアの手に堕ちれば関係ない!さぁ…アカデミアの栄光の為に戦うのだ!白波遊海!!】

 

う、があ"あ"あ"あ"あ"!?!

苦しむ遊海を見ながらドクトルは下品な笑い声を響かせた…。

 

 

 

 

 

 

 

Side???

 

 

 

 

【貴様…ユウスケ!遊海に何が起こっている…!此奴は我の洗脳すら効かない程の精神力…魂の力がある!それが何故、あの程度の小物の力に苦しんでいる!】

 

ぐっ、が…!!

遊海の精神の最奥…玉座から立ち上がったドン・サウザンドは困惑していた…歴戦の英雄であるはずの遊海が精霊使いや特異能力者でもない『人間』の力に苦しめられている事に…。

 

 

『「パラサイトフュージョナー」は、人間の「脳」…肉体に寄生、する…!(オレ)達は、魂とか精神系の洗脳は効き難いが、デュエルモンスターズで、肉体を弄られたら…がああっ……!!

 

【っ…そういう事か…!デュエルモンスターズを介して肉体を弄られる事が()()という事か…!?】

遊海と同じ苦痛と異物感に襲われながら、ユウスケが状況を伝える…遊海達は転生特典による強力な『洗脳耐性』を持っている、それは催眠術や破滅の光、ドン・サウザンドの力による洗脳すら跳ね除ける…。

 

……だが、カードやデュエルモンスターズの力を介した洗脳は効いてしまうのだ…!

 

 

 

【っ…貴様は最善を掴む英雄であろう…!この程度の力に負ける事は許さんぞ!白波遊海!!】

精神世界にドン・サウザンドの怒声が響いた…。

 

 

 

 

Side out

 

 

 

 

 

 

「(まずい、意識が、侵食、される(アカデミアに栄光を)……どうすれば、いい?どうすれば(グローリー・オン・ジ・アカデミア!)……()()()()()()()()()()()r()……呑まれるな…諦めるな…!!(アカデミアに栄光を))」

激痛と何かが()()()()()感覚で意識が朦朧とする遊海…その思考が少しずつ『パラサイトフュージョナー』に汚染されていく…! 

 

 

 

「(俺は、最善を掴むんだ(プロフェッサーに忠誠を)…!セレナを、助けるんだ(アカデミアに栄光を)…!ズァークを…遊矢を(忠誠を)───く、そ──)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グシャ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side素良

 

 

 

「はぁ…はぁ…!次の角を、左…!!」

亮から遊海の援護を頼まれた素良はドクトルの研究室へと急いでいた…ランサーズが敵を引き付けているおかげで接敵する事もなく、素良はついにドクトルの研究室近くへと辿り着く…!

 

 

「がああっ……ぐあ"あ"あ"あ"っ─!!?」

 

「この声…!?遊海!!」

その時、アカデミアの廊下に響く絶叫…それは遊海の声…素良は走る足に力を込める…!

 

 

バタン!!

 

 

「遊海!!───えっ…?」

遊海が入ったのとは別の扉からドクトルの研究室に飛び込んだ素良、彼が見たのは…。

 

 

 

 

血溜まりに沈む、()()()()()()遊海の姿だった…。

 

 

 

 

 

Side out

 

 

 

 

 

 

ぐう…がああっ!?あ"あ"あ"あ"!!

 

 

《マスター…!どうすれば…!!》

 

《どけ!アヤカ!我がやる!》

 

《メガロック!?何を!!》

体をのけ反らせながら寄生虫の侵食に苦しむ遊海…その時、メガロックが現れる!

 

 

《頭を寄生虫に侵されているなら()()()()()しかあるまい…!特典の力で再生させるのだ!!》

 

《っ…しかし、マスターの体内にはまだ()が残っている可能性があります…!そして『寄生工場』は発動中…寄生虫が現れる度に頭を潰せというのですか!?》

 

《っ…!!》

寄生虫に侵されているなら、それごと潰せばいい…確かに、メガロックの言葉は正しい……だが、卵の孵化を防ぐ特効薬や治療をできる者がいない状態でその対処をするのは、リスクが高すぎる…!

 

 

 

があ、ああ────俺の力は、アカデミアの、為…に…」

 

《マスター!!》

 

【ククク…ははははは!!流石は私の作り上げたパラサイトモンスター!!】

絶叫を上げていた遊海が急に静かになり、立ち上がる…その瞳は虚ろに世界を映していた…。

 

 

 

【さぁ…!サレンダーし、ランサーズを迎撃しろ!!そして黒咲瑠璃とリン、柊柚子を取り返すのだ!!】

 

「は、い…」

 

《マスター…!ダメです!洗脳に負けないで!!》

 

《フォウ!!(遊海!負けちゃダメだ!!)》

 

【っ!?貴様、何処から現れた!?】

ドクトルの指示に従い、デッキトップに右手を置こうとする遊海…その腕をレイン彩華が掴み、制止する…!

 

 

「はな、せ、あや、か…俺、は……」

 

《マスター…!!》

少しずつ右腕をデュエルディスクに近づける遊海…その動きを阻みながら、彩華は()()()()()

 

 

 

《マスター……ごめんなさい!!》

彩華は拳を振りかぶる、遊海の誇りを……信念を守る為に────

 

 

 

 

 

 

 

 

『何やってやがる、大馬鹿野郎!!』

 

 

 

 

グシャ!!

 

 

 

 

《えっ…》

 

【なっ…】

 

《キュッ…!?》

 

「────…………」

 

 

その時、ドクトルの研究室に怒声が響き、それと同時に鈍い衝撃音と何かが潰れる水音が響く…そこにいたのは、返り血に身を染めた白いコートの男だった。

 

 

 

 

 

『洗脳なんかに負けてんじゃねぇ、馬鹿遊海…!なんで1人で突っ込むんだテメェは!!』

 

《ラプ、ラス…》

現れた白コートの男…それはシンクロ次元から駆けつけたラプラスだった、壁をぶち壊して研究室に乱入した彼は正気を失った遊海の頭を殴り潰したのだ…!

 

 

 

『ひ、ひどい…』

 

【な、何者だ!貴様は?!白波遊海の仲間ではないのか!?】

 

『───状況はだいたい分かった……さぁ、()ろうぜ…!!』

目の前の惨状に取り乱すドクトルとセレナ…その姿を見たラプラスは状況を把握、デュエルディスクを構える…!

 

 

《ラプラス…どうして…!》

 

『レイン……いいや、アヤカか……見てろ、お膳立てはしてやる』

涙目のアヤカに笑いかけたラプラスは擬態を解き、ドクトル達と向かい合う!

 

 

 

 

ラプラスLP4000

 

 

 

『オレのターン!ドロー!!』

『魔法カード「名推理」を発動!相手プレイヤーは1から12までの任意のレベルを宣言し、オレは通常召喚できるモンスターが出るまでデッキを捲る…そして、引き当てた通常召喚できるモンスターが相手の宣言したレベルなら、そのモンスターはそのまま墓地に送られる…さぁ、ドクトルとやら…レベルを宣言しろ』

 

【な、ならば…私は6を選ぶ!】

 

『はっ…ありがとさん』

 

墓地送り

 

殻醒する煉獄

インフェルノイド・ヴァエル

ネヘモス

異次元からの埋葬

リリス

シャイターン

アドラメレク

ベルフェゴル

モンスターゲート

煉獄の死徒

ベルゼブル

アスタロス

 

☆インフェルノイド・デカトロン

 

 

 

『オレはレベル1の「インフェルノイド・デカトロン」を特殊召喚!』

10本の真空管を付けたボロボロの悪魔が現れる! DEF200

 

 

『モンスターをわざわざ墓地に送って、何をするつもりだ…!?』

 

『さあな?オレは永続魔法「煉獄の虚夢」を発動!このカードがある限り、オレのフィールドのレベル2以上の「インフェルノイド」モンスターのレベルは1になり、相手に与えるダメージは半分になる……そしてオレは墓地の「インフェルノイド・ベルゼブル」「インフェルノイド・アスタロス」「インフェルノイド・ベルフェゴル」を除外する事で墓地から「インフェルノイド・リリス」を特殊召喚!』

フィールドに蒼炎が渦巻く…そして紫色の翼と蛇体、紫色の真空管を持つ悪魔が現れる! ATK2900 ☆9→1

 

 

『リリス」の効果発動!特殊召喚に成功した時!フィールドの「煉獄」と名のつく魔法・罠カード以外全てを破壊する!蒼炎の竜巻!』

 

『なっ…「パラサイトフュージョナー」が!?』

リリスの起こした煉獄の竜巻がフィールドを蹂躙し始める!

 

 

 

『───おい、とっとと()()()、馬鹿遊海!お前のペンデュラムスケールまでぶっ飛ばすぞ!!』

 

「ぐ…う……?──トラップ、カード、『機殻の凍結(クリフォート・ダウン)』、発、動…」

 

【『なっ…!?』】

その時、頭部を失ったはずの遊海が()()()()()()()()()()()()…罠カードを発動する!

 

 

 

『よう、マヌケ…少しは眠れたか?』

 

「ああ…目覚めは最悪、だけどな…!『機殻の凍結』発動後、攻撃力1800のモンスターとして特殊召喚、され…このターン、自分の『クリフォート』魔法・罠カードは、カードの効果では破壊されない…!」

煉獄の炎の中に凍りついた虹色の核石が飛び出し、障壁を張る! ATK1800

 

 

 

【き、貴様…!?死んだはず?!】

 

()でも、見たんじゃないか?自分に都合のいい夢を…俺は、不死身だ…!!」

自分の血で服を汚しながら、遊海がドクトルを睨みつける…ドクトルの表情は恐怖に歪んでいる…!

 

『凄むのは後にしろよ…っと、装備されてた「パラサイトフュージョナー」2体が消えたから「パラサイト女王」の攻撃力は600下がる…さらにオレは墓地の「インフェルノイド・ヴァエル」「インフェルノイド・シャイターン」そして手札の「インフェルノイド・アシュメダイ」を除外する事で墓地から「インフェルノイド・ネヘモス」を特殊召喚!』

再び蒼炎が燃え上がり、巨大な赤い翼と虹色の真空管を輝かせる巨大な悪魔が現れる! ATK3000 ☆10→1

 

パラサイト女王ATK3000→2400

 

 

『「ネヘモス」の効果発動!特殊召喚に成功した時!フィールド上のモンスター全てを破壊する!蒼炎の氾濫!さらに、墓地の「煉獄の死徒」の効果発動!墓地のこのカードを除外する事で、効果破壊される「リリス」の身代わりになる!』

 

『そんな!?きゃあああ!?』

 

【く、クイーンが!私の究極のパラサイトモンスターが!!】

煉獄の炎の洪水が全ての寄生虫を燃やし尽くす!!

 

 

『バトルだ!「リリス」でセレナを攻撃!』

 

「きゃう…!?」

リリスの長い尾がセレナを打ち据える!

 

セレナLP4000→2550

 

 

『「ネヘモス」でドクトルにダイレクトアタック!煉獄のヘル・バーニング!』

 

【ぎゃあああ!?!?】

煉獄の炎がドクトルを炙り燃やす!

 

ドクトルLP4000→2500

 

 

『オレはこれでターンエンドだ』

 

ラプラスLP4000

ネヘモス リリス 虚夢 手札4

 

 

 

 

『遊海、お前はこんなとこで足踏みしてる暇ねぇだろ…さっさと決めろ』

 

「すまん…これで決める!」

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!!」

「再び揺れろ!希望のペンデュラム!ペンデュラム召喚!!エクストラデッキから現れろ!2体の『クリフォート・アーカイブ』!『シェル』!『ゲノム』!『ディスク』!」

赤のペンデュラムが揺れ動き、5体のクリフォートが並び立つ!

 

アーカイブATK2400→1800

 

アーカイブATK2400→1800

 

シェルATK2800→1800

 

ゲノムATK2400→1800

 

ディスクATK2800→1800

 

 

【も、モンスターを5体同時に!?】

 

「あ〜…くらくらする……『ツール』のペンデュラム効果、発動…!800ライフを払い、デッキからフィールド魔法『機殻の要塞(クリフォートレス)』を手札に加え、発動…!それによって俺は『クリフォート』モンスターを通常召喚に加えて1度だけ通常召喚できる…!」

周囲をクリフォートの絶対制圧圏が支配する!

 

遊海LP2400→1600

 

 

「俺は2体の『アーカイブ』と『ゲノム』をリリース…!我が魂、我が相棒たる機殻の王よ!今こそ顕現せよ!!レベル10!『アポクリフォート・キラー』!!」

 

《まったくもう…!心配させないでくださいマスター!!》

 

「ごめんな、彩華…」

3つの核石が消え、虹色の核石を輝かせる巨大要塞が遊海への文句を言いながら顕現する! ATK3000

 

ネヘモスATK3000→2500

 

リリスATK2900→2400

 

 

「さらに俺は装備魔法『機殻の生贄(サクリフォート)』を『シェル』に装備!装備モンスターは2体分のリリースになる!俺は2体分の『シェル』と『ディスク』をリリース!現れろ!王を補佐する頭脳!『アポクリフォート・カーネル』!!」

さらに、2つの核石が消え…白色の核石を持つ、クリフォートにおけるもう1体の切り札…カーネルが顕現する!ATK2900

 

 

「バトルだ!『カーネル』でセレナを攻撃!バチカル・ニードル!」

 

『っ…きゃあああ…!』

数発のミサイルがセレナの足元に着弾、そのライフを削りきる!

 

 

セレナLP2550→0

 

 

「さぁ…ドクトル…!『お前の罪を数えろ!!』」

 

【ひ、ひぃぃ…!?】

遊海とラプラス、2人の声が重なり、アヤカの核石にエネルギーが集中する!!

 

 

「ネクサス・アーク・キャノン!!」

 

ぎゃああああああ!?

虹色の破壊光線がドクトルを飲み込み…研究室に断末魔が響き渡った…。

 

 

ドクトルLP2500→0

 

 

 

 

『これで…今までの貸し借りはチャラだからな?遊海』

 

「ああ、ありがとよラプラス…助かった」

 

『へっ…素直じゃねぇか』

アカデミアにおける最大の邪悪を倒した2人は拳を突き合わせた…。

 

 

 

 

 

遊海&ラプラス WIN!

 

 

 

 

 

 

「あ、れ…?わたし、は…」

 

「セレナちゃん…守れなくてごめん、怖い思いをさせたな…すまなかった」

 

「ゆう、み…?」

ドクトルが倒され、正気に戻ったセレナが目を覚ます…彼女が最初に見たのは…全身傷だらけの遊海だった…。

 

 

「そうだ…私は、ドクトルに…ドクトルに、蟲を…!?」

 

「思い出さなくていい…今までのは()()()だ……少し休んでいるといい」

 

「…あっ……ごめんなさい…ゆう、み…」

 

「……きみが謝る必要はない、謝らなきゃならないのは…俺の方だよ、セレナ」

ドクトルに拐われた事を思い出すセレナ…だが、遊海はそれを止めさせる…そして、彼女は暖かな感覚の中で眠りに落ちた…。

 

 

 

 

 

【私が…このアカデミア一番の天才が、負けるだと…!?ありえない…こんな事は悪い夢だ…!?夢に違いない…!】

 

『いいや、現実さ…テメェの気色悪い夢はここまでだ』

 

【ぐげっ…】

遊海の全力攻撃によって半殺し状態のドクトルをラプラスが踏みつける…。

 

 

「世間一般では、人生の先輩たる老人には敬意を払い、大切にしようってのが常識だが…お前にはその必要はないな…!!よくも子供に寄生虫なんか仕込みやがったな…!覚悟はできてるんだろうなぁ!!」

 

【ひっ…!?】

そして、セレナを眠らせた遊海が現れる…その形相は今までに見せた事がない程、恐ろしい顔だった。

 

 

 

『なぁ、遊海…こういうタイプの科学者が一番やって欲しくない事は分かるか?』

 

「ん?」

 

『自分の功績が()()()()()、研究の結果を()()()()()()()()…こういうタイプには一番の罰だぜ?』

 

「そういう事か…なら、()()()()は決まったな…!」

 

【な、なんの話だ…!?】

遊海とラプラスがあまり見せない()()()でドクトルを睨みつける…!

 

 

 

『ドクトル、科学ってのはな…人間を幸福にする為にあるもんだ…だが、行き過ぎた科学ってのは逆に()()()()()()事もある…オレ達はそんな世界を見届けてきた…』

 

「お前の頭脳を正しい事に使えば、不治の病の治療や人々を幸せにする事もできただろう……だが、それ以前に──お前の心は邪悪に染まり過ぎた…よって、罰を与える…!」

遊海の額に金色のウジャト眼が浮かび上がる!

 

 

「『罰ゲーム!!』」

 

 

 

      記憶破壊──Memory Break──

 

 

 

【ひっ…!?あ、ああ…!?消えていく!私の理論が!方程式が!私の記憶が消えていく…!やめろ!やめろぉぉ!?

ウジャト眼の光を浴びたドクトル…その記憶──否、魂そのものから彼の築き上げていた『成果』が消えていき、理解すらできなくなっていく…。

 

 

「そのうち、()()()()()()すら分からなくなる……お前は反省する必要はない、今までの悪行のツケは…自分の記憶で償え」

 

『提案したオレが言うのもアレだけどよ………容赦ねぇな、遊海』

 

「出会い頭に不意打ちでリアルハートキャッチしてきたお前には言われたくないな、ラプラス」

 

『何十年前の事言ってんだよ!?』

 

「ふっ…冗談だよ」

全てを奪われる感覚で狂乱するドクトルを見ながら、遊海とラプラスは軽口を言いあっていた…。

 

 

 

 

「ああ…くそ……NEXUSが中途半端に解けたせいで、余計に体力使っちまった……しばらく、動けなさそうだ…」

 

『はぁ…というか、お前バカか!なんで呆気なく寄生されてんだよ!?自分で「洗脳解除」打つとか、自分で頭を潰すとか!解決方法あっただろうが!?』

 

「……一度、頭の中で何かが爆発したみたいな激痛と頭の中で『パラサイト・フュージョナー』に這い回られる感覚を味わってみろよ…身体の自由も効かなくなって……今までで、一番最悪の気分だ……うぶっ…吐き気が…」

 

《フォウ…キャウ…(そんなの想像したくないよ…(泣))》

ドクトルへの罰ゲームを終え、体の力が抜けて倒れ込む遊海…中途半端なNEXUS化と寄生洗脳によるダメージで体力を使い切ってしまったのだ…。

なお、フォウは倒れ込んだ遊海に心配そうに寄り添っている。

 

 

 

『たくっ…遊馬や流星のチームにはアンチノミーが助っ人に行ってる、もう5分もすればこの部屋に着くだろうよ………その前に()()()()()、そんな()()()()じゃあいつらが心配するだろ』

 

「っ…そう、だな…」

ラプラスに着替えを促された遊海は自分の体を改めて確認する、傷は既に癒えていたが…赤のジャケットや帽子、ジーンズまで赤黒く染まっていた…。

 

 

《…あの、マスター…1つご報告が……》

 

「っ…アヤカ、どうした…まさか、翠や凌牙に何かあったのか…!?」

 

《あ、いえ…そうではなくて…》

そんな時、コアモードに戻ったアヤカが遊海へと話しかける…少しバツが悪そうに…。

 

 

《紫雲院素良が、腰を抜かしてしまっているのですが…どうしましょう…?》

 

「『はっ?』」

アヤカの思わぬ報告に遊海とラプラスの声が重なる…アヤカの示す先──そこで素良が腰を抜かしてしまっていたのだった。

 

 

 

 

 

Side素良

 

 

 

「……くん──素良君」

 

「う、あ…?……遊海…!?」

遊海に声を掛けられた素良が正気を取り戻す…あまりに衝撃的な事が重なり、呆けてしまっていたのだ。

 

 

「……いつから見てた?」

 

「遊海が、血溜まりの中に倒れてて…起き上がる、ところから…」

遊海の穏やかな口調に素良は思わず真実を話す…素良は見ていたのだ、潰された遊海の頭が逆再生のように治っていく瞬間を…。

 

 

「そうか…驚かせ──いいや、気持ち悪いモンを見せてごめんな?どっかの馬鹿が本気で殴ってきたからなぁ…」

 

『お前が洗脳されてサレンダーしようとするのが悪いんだろうが!せめて十代か遊馬ぐらい連れて来い!』

 

「遊海…さっきのは、どういう事、なの?何が…どうなって…?」

子供には衝撃的すぎる場面を見せてしまった事を謝る遊海…そして、素良は思わず問いかけてしまう…。

 

 

 

「はは…この事をランサーズで話すのは、きみが初めてだ……俺は()()()なんだよ…だから、どんな怪我をしてもすぐに傷は治る…闇のデュエルで致命傷を受けなければな?」

 

「不死身…!?」

 

『そうさ…ついでに、ずいぶんと若作りしてるが…遊海も翠も1()0()0()()を超えてるからな?とんだ若作り野郎だ』

 

「茶化すなよ…お前だって前世入れれば400歳超えてるだろうが…」

 

『失礼な!340くらいだ!』

 

「誤差だろ」

 

「え、えぇ〜…?」

素良に明かされた遊海達の秘密…だが、特に重大でもなさそうな様子に素良は戸惑ってしまう…。

 

 

「この事はランサーズ以外の仲間達…レジスタンスのチームZEXALやスタンダード次元の遊戯達、シンクロ次元のシグナー達、融合次元の亮や明日香達も知ってる…だから、みんなは俺を『英雄』って呼んで、慕ってくれてるんだ」

 

「あっ…」

その言葉を聞いた素良の中で今までの疑問が1つに繋がる…明らかに世代が違うデュエリスト達が遊海を頼りにしていた理由を……そして、遊海が規格外の強さを持つ理由を…。

 

 

ドタバタ…

 

 

「遊海!セレナ!大丈……遊海─!?」

 

「っ…嫌な予感が当たってしまったか!!」

 

「ラプラス!大丈夫かい!?」

 

「お〜、遊馬、亮、ブルーノ…まぁ、大丈夫だ…ドクトルは、倒したぞー…」

 

『倒したぞー…じゃねぇよ!まったく…紫雲院素良、心配するな、遊海はお人好しでお節介で…そしてみんなを救う為に戦う奴だ、お前達の信頼を裏切りはしねぇよ』

 

「……うん!」

 

 

そして、遅れて来た遊馬達が研究室に駆け込んでくる…そんな彼らに目的を達成した事を伝える遊海。

…その様子を見ながら…ラプラスは素良の頭を優しく撫で、遊海の性根を伝える…それを聞いた素良は遊海を信じ、明るく頷いたのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

《っ…マスター!ランサーズ本隊がプロフェッサーと接敵します!》

 

「そうか…なら、早く行かなきゃな……赤馬零王を──()()為に…!」

 

アカデミアにおける戦いは…ついに最終局面を迎える…!

 

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