転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

デニスと黒咲とのデュエルを乗り越えた遊矢…彼の前に誇り高き王者が現れる…。


それでは、最新話をどうぞ!


ドラゴンと共に〜荒ぶる魂〜

『「自惚れるな、榊遊矢!!腰の引けた今のお前では、誰一人救う事などできん!!』

 

「ジャック…!?」

レイを救う為、零児によって課された試練のデュエルを終えた遊矢…そこへジャック・アトラスが姿を現し、今の遊矢の()()を指摘した…!

 

 

 

「腰が引けてる…?いや、そんな事は…!!」

 

「遊矢、自分でも()()()()()んじゃないのか?ジャックの言おうとしている事が…」

 

「凌牙…」

ジャックの言葉に戸惑う遊矢…そんな彼に凌牙が声を掛ける。

 

 

「黒咲、お前から言ってやれ…お前も気付いたはずだ」

 

「……さっきのデュエルの時、レベル4のモンスターが2体揃う場面があった…戦略的には問題なかった事かもしれない…だが、俺の知る遊矢ならば…『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』を喚び出していたはずだ」

 

『その通り…遊矢、今のお前は──()()()()()()()()()()のだろう?』

 

「っ…」

黒咲とジャックの指摘に遊矢の表情が強張る…遊矢は自分のエースである『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』以外のドラゴン──四天の龍を喚び出す事を避けていたのだ。

 

 

 

 

『お前のデッキにはズァークが「覇王龍」の素材とした4体のドラゴン達が入っているはず!それらを喚び出した時、再び呼び合う事で「覇王龍」が復活する事をお前は恐れている…故に、ドラゴンをフィールドに並べる事ができなかったのだ!』

 

「それ、は…」

 

『いかに凶暴なモンスターであろうとも、それを自在に操れぬ者に決闘者の資格はない!!』

言い淀む遊矢へとジャックの激が飛ぶ…モンスターを操る決闘者がモンスターに振り回される事はあってはならない事だからだ…。

 

 

 

『そして遊矢…お前のしている事は、この世界を救った白波遊海への一番の()()()だと分かっているのだろうな!!』

 

「えっ…」

そして…ジャックの思わぬ言葉に遊矢は目を見開く…。

 

 

『お前は間近で見ていたはずだ…悪魔のデュエリストと呼ばれたズァークが()()()()姿を!!あの光景を見ておいて、お前はまだ「覇王龍」の影に怯え続けるのか!』

 

「っ──」

ジャックの言葉に遊矢はズァークの最期を思い出す…荒ぶり、全てを破壊せんとしていたズァークが遊海の腕の中で穏やかに消えていった姿を…。

 

 

 

(っ…そうか、分かったぞ!レイが笑わない原因が!!)

 

「アストラル!?いきなりどうしたんだよ…?」

さらに、ジャックの言葉がアストラルの考えていた方程式の答えを導き出した…!

 

 

 

(先ほどまでの話を聞いていた限りでは、レイは世界を混乱させてしまった事に罪悪感を抱き、笑わなくなったという話だったが…それだけではない、彼女には笑顔になれない理由がもう1つ存在したんだ)

 

「もう1つの理由?──アストラル、まさか…!?」

 

(そうだ、レイが笑わないもう1つの理由…それは──キミだ、榊遊矢)

 

「オレが、レイが笑えない理由…!?」

アストラルが今起きている事態の原因を遊矢へと告げる…。

 

 

(正確には、ズァークの分身として…()2()()()()()()になりかねない可能性を持つ、キミへの()()…それが、レイが笑顔になれない理由になっている可能性がある)

 

「あっ──」

アストラルの導き出した答えを聞いた遊矢は膝をつく…レイが笑わず、柚子達が眠り続ける原因は…遊矢自身にもあったのだ。

 

 

 

「オレの、せいで…レイは…柚子達は、苦しんでるって事なのか…!?オレが、ズァークだったから!!」

 

「っ…遊矢!落ち込むんじゃねぇ!お前はズァークだけど、ズァークじゃない!!遊海もそう言ってただろ!?」

 

「遊馬…」

落ち込み、肩を落とす遊矢を励ますように遊馬が声をかける…。

 

 

「レイがお前を…ズァークを恐れてるなら、もう()()()()()()()()って伝えればいいんだ!そうすれば、レイは笑ってくれるって!」

 

「でも、どうやって…」

 

「簡単な話だぜ、遊矢…お前がドラゴン達と…4体のドラゴンと一緒に戦う姿をレイに見せればいい!ズァークみたいに暴走しないって安心させればいいのさ!」

 

「十代さん…レイを、安心させる…その為のデュエルを…」

遊馬と十代の提案を聞いた遊矢は父・遊勝の言葉を思い出した。

 

 

──レイが自分を許せるようになる為の答えは、遊矢自身の中にある──

 

 

その答えは──遊矢が四天の龍達と共に戦うという事だったのだ。

 

 

 

 

『遊矢!何かを成し遂げたいと思うなら、怯むな!!お前が本当にレイや柊柚子を救いたいと願うならば…俺と戦え!4体のドラゴンと共に、全力で!!』

 

「ジャック…でも…」

 

『遊矢、私に異存はない…遊城十代やジャック・アトラスが示した答えこそ…彼女を救う()()()だと、私も考える』

 

「零児!?」

ジャックと戦う事を躊躇する遊矢…その背中を押したのは、投影されたモニター越しに現れた零児だった。

 

 

 

『…私は、きみのエンタメデュエルでレイの笑顔を取り戻そうとした…世界を救おうとした彼女の思いは正しい…失敗してしまったとしても、彼女が気に病む必要はない…私はそう考えてきみに賭けた…そして、彼女が笑わなくなった原因が真に明らかになったのなら……私も手を尽くすまでだ、きみとジャックの為に()()()ライティング・コースを用意した──4つの次元を繋ぐ、ライティング・コースを!』

遊矢とジャックのデュエルを認めた零児が指を鳴らす…すると次元回廊によって繋がった4つの次元にリアルソリッドビジョンによるコースが出来上がっていく!

 

 

『名付けてディメンション・ハイウェイ!遊矢、全ての次元の人々に究極のライディングデュエルを見せてやって欲しい…きみ自身の試練を乗り越え、レイを笑顔にする為に!』

 

 

「マジかよ、あの社長…次元を跨いでライディングコース作りやがった…」

 

「隣接した世界同士だからできる荒業だな…しかし、これなら遊矢とジャック・アトラスが戦う舞台に相応しいだろう」

零児の展開したディメンジョン・ハイウェイを見て引き気味の真月…カイトはその技術力の高さを評価している…。

 

 

 

「ち、ちょっと待ってくれよ!オレにはDホイールが…」

 

「安心しろよ!お前がフレンドシップカップで使った奴を持ってきてやったぜ?メットとライダースーツもな!」

 

「Dホイールも整備・調整済みだ、これならジャックにも張り合えるだろう」

 

「クロウ!遊星!」

どんどんと進んでいく事態に動揺する遊矢…そこへ現れたのはシンクロ次元で遊矢が使ったDホイールとライディングデュエルに必要なモノを持ってきたクロウと遊星だった。

 

 

「遊矢、事情は聞かせてもらった…これはお前自身が向き合わなくてはならない事だ…遊海さんもきっと、同じ事を言うだろう」

 

「しっかし、羨ましいぜ!こんなすげえコースでライディングデュエルできるなんてよ!シティでは徳松のオヤジやガキ共、龍亞や龍可も楽しみにしてんだ!頑張れよ!」

 

「みんなが…それじゃ…」

遊星とクロウの激励を聞いた遊矢は察する、零児はこうなる事を見越してデュエルをセッティングしたのだと…。

 

 

 

「なんだかとんでもない騒ぎになってるけど…遊矢!見せてくれよ、お前のエンタメライディングデュエルを!!」

 

「ジャックは生半の覚悟で勝てる相手じゃないぜ?頑張れよ、遊矢!」

 

「遊馬…十代さん…」

そして、遊馬と十代に背中を押された遊矢はライダースーツへと袖を通した…。

 

 

 

 

 

 

 

「(ジャックの言う通りだ、今までのオレのエンタメデュエルじゃレイを笑顔にできなかった…柚子や瑠璃も助けられてない……でも、やるしかないんだ…!オレの信じるデュエルを!!)」

ライダースーツを纏い、ジャックと共にアカデミアに敷設されたライディングコースのスタート位置についた遊矢は覚悟を決める…遊矢はこのデュエルで自らの呪縛を乗り越える事ができるの

か…。

 

 

【アクションフィールド・オン!フィールド魔法『クロスオーバー・アクセル』!デュエルモード・オン!オートパイロット、スタンバイ…】

無機質な機械音声がライディングデュエルの準備が整った事を告げる…そして…!

 

 

 

【スリー、ツー、ワン…ライディングデュエル、アクセラレーション!!】

 

『「デュエル!!」』

遊矢とジャック、三度目のライディングデュエルがついに始まった!

 

 

 

 

ジャックLP4000

遊矢LP4000

 

 

 

 

『先攻は俺がもらう!俺のターン!!』

『「レッド・リゾネーター」を召喚!』

先攻を取ったジャックは愛用する炎を纏うリゾネーターを召喚する! ATK600

 

『さらに!俺が「レッド」モンスターの召喚に成功した時!手札から「レッド・ウルフ」を攻撃力を半分にして特殊召喚できる!』

さらに、燃え盛る狼が現れる! ATK1400→700

 

 

 

「っ…来る…!」

 

『フン…!俺はレベル6の「レッドウルフ」にレベル2の「レッドリゾネーター」をチューニング!!』

 

6+2=8

 

『王者の鼓動、今此処に列を為す!天地鳴動の力を見るがいい!!シンクロ召喚!!現れよ、我が魂!!レベル8!「レッド・デーモンズ・ドラゴン」!!』

フィールドに紅蓮の炎が逆巻き、原初の悪魔竜…紅蓮の王者が咆哮を轟かせる! ATK3000

 

 

 

「っ!?『スカーライト』じゃ、ない!?そのドラゴンは…!?」

ジャックが召喚したモンスターを見た遊矢は目を見開く…現れたのはシンクロ次元のジャックの『魂』である『レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト』ではなく…フレンドシップカップ・エキシビジョンデュエルでジャックと対峙した遊海が喚び出した『レッド・デーモンズ・ドラゴン』だった…!

 

そして、そのドラゴンが発する覇気は…遊海が喚び出した時よりも遥かに大きくなっている!

 

 

『遊矢、成長しているのはお前だけではない…遊海と赤き竜の導きによって熱き魂を取り戻し、遊星やお前というライバルとの激戦によってデュエルの楽しさを思い出し!そして!彼方の世界の()の魂を受け継ぐ海亜・アトラスとのデュエルによって…俺は!俺自身を()()させた!!本気を出さねば、すぐに灼き尽くされると思え!!』

 

「っつ…!!」

空気を震わせるジャックの言葉に遊矢はたじろぐ…遊海がこの次元に現れた事によるイレギュラー、それがジャックの真の強さを呼び覚ましたのだ…!

 

『カードを1枚伏せ、ターンエンド!!』

 

ジャックLP4000

レッドデーモンズドラゴン 伏せ1 手札2

 

 

 

 

 

『さぁ、来い遊矢!お前のドラゴンを出して来い!!』

 

 

「ジャックの奴、マジかよ…自力で『レッドデーモンズドラゴン』を復活させやがった…!?」

 

「ジャックはそれだけ遊矢に期待しているんだ…あいつが自分の殻を破ってくれる事を信じて…」

融合次元から次元回廊を通じてデュエルの舞台はシンクロ次元へと移る、そんな中でクロウと遊星は目を丸くしていた…ジャックが『原初の魂』たるドラゴンは呼び覚ました事に驚いていたのだ。

 

 

「……なぁ、遊星…オレ、()()()()がするんだけどよぉ…遊矢の奴、大丈夫かぁ…?」

 

「…信じるしかないな、彼が持つ力を…」

 

 

 

 

 

「オレのターン、ドロー!!」

「オレは…スケール1の『星読みの魔術師』とスケール8の『時読みの魔術師』でペンデュラムスケールをセッティング!これで、レベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!」

 

PENDULUM!!

 

コースを駆ける遊矢の背後に光の柱が立ち上がり、2人の魔術師が浮かび上がる!

 

 

「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け!光のアーク!ペンデュラム召喚!!手札から現れろ!レベル4!『EM小判竜(ドラゴ・リモーラ)』!レベル4『EMオッドアイズ・ミノタウロス』!そしてレベル7!『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!!」

遊矢の頭上でペンデュラムの軌跡が揺れ動き、額に小判をつけた小さな竜、牛の獣人、そしてエースたるオッドアイズが現れる! ATK1700 1200 2500 

 

 

 

【お〜っと!遊矢のフィールドにはレベル4が2体!これは当然──って、もう出て行っちゃうの─!?】

シンクロ次元で実況するメリッサの声が響く中、遊矢達は再び次元回廊へと入っていく…実況泣かせのライディングデュエルである…。

 

 

 

『何をしている遊矢!さっさとエクシーズのドラゴンを呼ぶがいい!4体のドラゴン全てを使えと言ったのを忘れたか!!』

 

「(忘れてはいない…でも、()()()()()…!『ダーク・リベリオン』は出たがってる…『クリアウイング』も、『スターヴ・ヴェノム』も…!解るんだ…ドラゴン達は『覇王龍ズァーク』になりたがってる…!!ズァークを蘇らせたいんだ…!)」

ジャックの指摘を聞いた遊矢は歯を食いしばる…レイや柚子を救いたいという遊矢の決意は変わらない。

しかし、ズァークの分身として分かってしまうのだ…再びの統合を狙うドラゴン達の切望が…。

 

 

「(ズァークはもういない…でも、オレが『覇王龍』になってしまったら…!!オレは…ドラゴンを使わずに、勝たなきゃならない!)」

遊矢はズァークの復活を恐れるあまり、ドラゴン達を喚び出さずに勝つ一手を打つ…!

 

 

 

「『小判竜』の効果発動!このモンスターが存在する限り、フィールドのドラゴン族モンスターの攻撃力は500アップする!」

 

『むっ…!?』

ジャックが額に皺を寄せるなか、小判竜の力がドラゴンを強化する!

 

 

小判竜 ATK1700→2200

 

オッドアイズ ATK2500→3000

 

 

「バトルだ!『オッドアイズ』で『レッドデーモンズドラゴン』を攻撃!さらに『オッドアイズ・ミノタウロス』の効果!オレのターンの間、自分の場の『オッドアイズ』・『EM』モンスター1体につき、相手モンスターの攻撃力は100ポイントダウンする!」

 

 

レッドデーモンズドラゴン ATK3000→2700

 

 

「いけ!螺旋のストライク・バースト!!」

 

『罠カード発動!「レッド・クリスタル」!このターン、「レッド」モンスターはバトルでは破壊されない!』

 

「でも、ダメージは受ける!『オッドアイズ』の効果発動!レベル5以上のモンスターとバトルする時、相手に与えるダメージは2倍になる!リアクション・フォース!!」

 

『ぐっ…!!』

赤黒い螺旋の炎が悪魔竜に迫るが…赤い結晶が破壊を防ぐ盾になる…しかし、勢いを増した螺旋の炎がジャックにダメージを与える!

 

ジャックLP4000→3700→3400

 

 

「オレはこれでターンエンド!!」

 

遊矢LP4000

小判竜 オッドアイズミノタウロス オッドアイズ (P 星読み 時読み) 手札1

 

 

 

『っ…遊矢!!こんなデュエルで俺が満足すると思っているのか!?この程度で…俺の魂を止めきれると思うな!!』

消極的な遊矢へとジャックの激が飛ぶ…そしてデュエルはエクシーズ次元を通過し、スタンダード次元へと移っていく…。

 

 

 

『俺のターン!ドロー!』

『永続魔法「クリムゾン・ヘルガイア」を発動!その効果によってデッキから「レッド・デーモンズ・ドラゴン」の名が記された魔法カード「アブソリュート・パワー・フォース」を手札に加える!バトルだ!「レッドデーモンズドラゴン」で「オッドアイズ」を攻撃!この瞬間、「クリムゾン・ヘルガイア」のさらなる効果発動!「レッドデーモンズドラゴン」がバトルする時、相手フィールドのモンスター全てを裏守備表示に変更する!』

 

「なっ!?」

遊矢の足元から炎が噴き出し、モンスター達が裏守備になってしまう!

 

小判竜ATK2200→DEF1000

 

ミノタウロスATK1200→DEF1600

 

オッドアイズATK3000→DEF2000

 

 

「アクションマジック『回避』!」

 

『無駄だ!速攻魔法発動!「アブソリュート・パワー・フォース」!!「レッドデーモンズドラゴン」が相手モンスターとバトルする時!相手は魔法・罠・モンスター効果を発動できず、「レッドデーモンズドラゴン」の攻撃力は1000アップし、さらに!攻撃力が守備力を上回った時、貫通ダメージを与える!そして、この戦闘によるダメージは2倍になる!受けてみろ、我が魂の拳を!!アブソリュート・パワー・フォース!!』

 

「そんな!?うわあああっ!?」

アクションカードによる回避を狙う遊矢…だが、ジャックはその一手を粉砕…紅蓮の掌底がオッドアイズを滅殺する!!

 

遊矢LP4000→2000

 

 

「ぐ、あ…!?(なんて衝撃だ…!?以前のジャックよりも、強い!!)」

 

『まだだ!「レッドデーモンズドラゴン」の効果発動!!このモンスターが守備モンスターを破壊した時、相手フィールドの守備モンスター全てを破壊する!デモン・メテオ!!』

 

「ぐううっ!?」

そして悪魔竜が追撃のブレスを放ち、遊矢のモンスターを一掃する!

 

 

『オレはこれでターンエンド…遊矢、お前にもう一度チャンスをやろう…!今度こそ、4体のドラゴン全てを揃えろ!!』

 

ジャックLP3400

レッドデーモンズドラゴン クリムゾンヘルガイア 伏せ1 手札2

 

 

 

「ジャック、ダメなんだ…!ドラゴン達を揃えてしまったら、何が起きるか分からない!!レイや柚子達に…世界に、悪い事が起きるかもしれない!!」

 

『貴様…!』

ジャックの猛攻に追い詰められる遊矢…ジャックに勝つには四天の龍達を使い熟すしかない…だが、遊矢はその決断ができずにいた…。

 

 

「オレのターン!ドロー!」

「セッティング済みのペンデュラムスケールで、ペンデュラム召喚!エクストラデッキから蘇れ!『小判竜』!『オッドアイズミノタウロス』!『オッドアイズペンデュラムドラゴン』!!」

ペンデュラムの軌跡から3体のモンスターが蘇る! ATK1700→2200 ATK1200 ATK2500→3000

 

 

「『小判竜』の効果でドラゴン族の攻撃力は500アップし、『オッドアイズミノタウロス』の効果で『レッドデーモンズドラゴン』の攻撃力は300ダウンする!バトルだ!『オッドアイズ』で『レッドデーモンズドラゴン』を攻撃!!」

 

『何度も同じ手を…!アクションマジック「回避」!攻撃は無効だ!』

 

「まだだ!『星読みの魔術師』のペンデュラム効果発動!ペンデュラムモンスターがバトルする時、相手が発動した魔法カードを無効にして相手フィールドにセットする!ホロスコープ・ディビネィション!」

再びジャックに攻撃を仕掛ける遊矢…対するジャックはアクションカードによる回避を狙うが、星読みの魔術師の魔力によって封じられる!

 

 

『甘いわ!!フィールドに魔法カードがセットされた時、手札の「レッド・ジャイアント」を特殊召喚し、その効果でバトルフェイズを終了する!』

しかし、ジャックは手札から燃え盛る巨人を喚び出し、螺旋の炎を蹴散らした! ATK600

 

「っ…オレは、ターンエンド!」

 

遊矢LP2000

小判竜 オッドアイズミノタウロス オッドアイズペンデュラムドラゴン (P 星読み 時読み) 手札2

 

 

 

『……失望したぞ、遊矢…!お前が4体のドラゴンを揃えられぬと言うのなら…もはや、お前と戦う意味はない!!』

 

「っ…!!」

煮えきらない態度の遊矢へと失望するジャック…彼は甘えを捨て、遊矢を叩き潰す事を決めた…!

 

 

 

 

『オレのターン…ドロー!!』

 

 

ドクン! キィン─!!

 

 

『「っ!?」』

次元回廊を進みながらカードを引くジャック…その時、邪悪な鼓動と共にジャックのシグナーの痣、ドラゴン・ウイングが光を放つ…!

 

 

 

『ふっ…はははは!!やはり、そうか!シンクロ次元には冥界の王と「地縛神」が存在した…そして、シグナーの力を得た俺と「レッド・デーモンズ・ドラゴン」が揃ったのならば!()()もこの因果に呼ばれると思っておったわ!!なぁ…!地縛神()()()()()()()()()()!!』

 

 

【ガアアアアッ!!!】

 

 

「な、なんだ!?」

宇宙空間のようだった次元回廊が燃え盛る炎に覆われていく…そして、遊矢達が進む進路上に巨大な赤い影が現れる。

 

それは無数の蛇を従えた、巨大な赤き魔神…かつて、ジャック・アトラスに封印された()()()()()()スカーレッド・ノヴァだった…!

 

 

『ちょうどいいタイミングだ…見せてやろう、遊矢!真の決闘者(デュエリスト)の力を…荒ぶる俺の魂を!!』

 

「ジャック!?」

赤き魔神を見据えたジャックは一気に加速する!!

 

 

 

『俺は「チェーン・リゾネーター」を召喚!!』

鎖を背負うリゾネーターが現れる! ATK100

 

 

『「チェーン・リゾネーター」の効果発動!自分の場にシンクロモンスターが存在する時、デッキから新たな『リゾネーター』…「ダーク・リゾネーター」を特殊召喚できる!』

音叉を背負う悪魔がデッキから現れる! ATK1300

 

 

『見ていろ、遊海!俺の荒ぶり、燃え盛る魂…バーニング・ソウルを!!』

 

キィン!!

 

ジャックのシグナーの痣が輝くと共にその胸と右腕が燃え盛る!!

 

 

『俺はレベル8の「レッドデーモンズドラゴン」にレベル3の「ダークリゾネーター」レベル1の「チェーンリゾネーター」をダブルチューニング!!』

 

「『レッドデーモンズドラゴン・タイラント』と同じダブルチューニング…!?しかも、レベル12!?」

2体のリゾネーターが炎の輪となってレッドデーモンズドラゴンを包み込む!

 

8+3+1=12

 

 

『バーニングソウルを持つ者は赤き竜の力を得て、奇跡を起こす!!紅蓮の悪魔よ、お前の力は再び我が糧となり圧倒的な力を呼び覚ます!!』

 

【ガアアアア!?!?】

 

「赤い巨人が、ジャックの手に吸い込まれていく…!?」

ジャックの手に現れた白紙のカードに赤き魔神が取り込まれていく、そして───

 

 

『王者と悪魔!今此処に交わる!荒ぶる魂よ!天地創造の叫びを上げよ!!シンクロ召喚!!いでよ!レベル12!!「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン」!!』

 

《ガオオオン!!》

レッドデーモンズドラゴンが紅蓮の悪魔の力を取り込み、進化を遂げる…咆哮を轟かせるそのモンスターこそ、ジャックの持つバーニングソウルによって現れた紅蓮の悪魔竜──『スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン』! ATK3500

 

 

「そのモンスターは…!?」

 

『そうだ…!遊海が燃え尽きていた「俺」の魂に火を点ける為に喚び出したモンスター…このモンスターこそ、ジャック・アトラスの真骨頂!紅蓮の地縛神を荒ぶる魂で捩じ伏せ、従えたのだ!!「スカーレッドノヴァドラゴン」の攻撃力は墓地のチューナー1体につき、500アップする!墓地のチューナーは3体!!』

 

「攻撃力、5000…!?」

『覇王龍ズァーク』の攻撃力を上回る紅蓮の竜に遊矢は戦慄する…!

 

 

スカーレッドノヴァ ATK3500→5000

 

 

『まだだ!俺は魔法カード「死者蘇生」を発動!蘇れ!「ダークリゾネーター」!』

再び音叉の悪魔が復活する! ATK1300

 

 

「…まさか!?」

 

『そのまさかだ!俺はレベル5の「レッドジャイアント」にレベル3の「ダークリゾネーター」をチューニング!!』

 

5+3=8

 

『王者の咆哮!今、天地を揺るがす!唯一無二たる覇者の力をその身に刻むがいい!シンクロ召喚!!荒ぶる魂!レベル8!「レッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライト」!!』

ジャックのフィールドで炎が弾ける、そして右角が折れ、右腕にも大きな傷を負った荒ぶる魔竜…シンクロ次元のジャックのエースが現れる! ATK3000

 

 

 

 

「うわっ…!?嫌な予感的中かよ!?ジャックの奴、本当に『スカーレッドノヴァドラゴン』を喚び出しやがった!?」

 

「……今のジャックさん、僕達の知ってるジャックさんより強いんじゃ…?」

 

「い、いや!『スカーレッド・スーパー・ノヴァ・ドラゴン』を喚び出せる、じいちゃんの方が強いし!!……流石に、そうだよな…?」

融合次元の次元回廊から噴き出す紅蓮の炎…その様子を見たクロウや流星、海亜は言葉を失う…今のジャックは『三代目決闘王』となったジャックに近い強さにまで進化していた…!

 

 

「流石だな、ジャック…オレものんびりはしてられない……遊矢、お前の意地の見せ所だ…頑張れよ…!」

そして、進化を続けるライバルの姿に対抗心を燃やす遊星なのであった…。

 

 

 

『バトルだ!「スカーレッドノヴァドラゴン」で「オッドアイズ」を攻撃!バーニングソウル!!

 

「っ!!アクションマジック『奇跡』!バトルでの破壊を無効にして、バトルダメージを半分にする!うわああ!?」

手足を折り畳んだ紅蓮の竜がオッドアイズに隕石のように突進するが、アクションカードで破壊は免れる!

 

 

遊矢LP2000→1000

 

 

『続けて「スカーライト」で『オッドアイズミノタウロス』を攻撃!灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!!再び地を這うがいい!軟弱者!!』

 

「っ!!(負けるのか?オレは、柚子達を助けられずに…)」

遊矢へと迫る灼熱の息吹…そして───

 

  

 

 

──このまま負けていいのか?遊矢──

 

 

 

 

 

Side???

 

 

 

「あっ…」

気付いた時、懐かしい声に誘われた遊矢は暗闇の中にいた…そして、そこには……

 

 

『このまま負けていいのか?遊矢』

 

「ユート…!?」

そこにいたのは遊矢と共にズァークに取り込まれ、意識の中で眠り続けていたユートだった…そして、彼だけではない。

 

 

『ボクは嫌だなぁ…ボクの「スターヴ・ヴェノム」も…』

 

『オレの「クリアウイング」も!』

 

『オレの「ダーク・リベリオン」も、きっとそう思ってる』

 

「ユーゴ…ユーリ…」

ユーリとユーゴ…彼らも姿を見せて遊矢を見つめる…。

 

 

 

『どうしてキミは…ドラゴンの気持ちを分かろうとしないのかな?』

 

『なんでドラゴン達の事を無視する?』

 

『遊矢、聞くんだ…あの戦いの時、遊海が「オッドアイズ・ファントム・ドラゴン」の声を聞いたように…オレ達には、それができるはずだ…!』

 

『『『オレ達には、それができる力がある』』』

 

「みんな…」

ドラゴン達の声を聞くように促すユート達…その言葉は闇へと沈みかけた遊矢の心に差し込む光となった…!

 

 

 

Side OUT

 

 

 

 

「っ…!自分のモンスターが攻撃された時!その破壊とダメージを無効にして!手札の『EMオッドアイズ・ディゾルヴァー』は特殊召喚できる!」

炎が直撃する刹那、青く燃え盛る髪を持つ魔法使いが紅蓮の炎を掻き消して現れる! ATK2000

 

 

「そして!『オッドアイズ・ディゾルヴァー』は相手モンスター1体の効果を無効にできる!オレが無効にするのは『スカーレッドノヴァドラゴン』の効果だ!!」

 

『くっ…やるではないか…だが、「スカーライト」の効果を忘れたか!!』

魔法の力がスカーレッドノヴァの効果を封じるが、ジャックは追撃を狙う!

 

スカーレッドノヴァ ATK5000→3500

 

 

『「スカーライト」の効果発動!1ターンに1度、自身の攻撃力以下の特殊召喚されたモンスター全てを破壊し、破壊されたモンスター1体につき500ダメージを与える!アブソリュート・パワー・フレイム!4体のモンスターを破壊し、2000ダメージ!これで終わりだ!』

 

「まだだ!フィールドに『小判竜』が存在する限り、オレのフィールドのドラゴン族モンスターは効果破壊されず!特殊召喚されたターン『オッドアイズディゾルヴァー』は戦闘・効果で破壊されない!!ぐううっ!!」

地を走る破壊の炎…しかし、オッドアイズミノタウロスが破壊されたのみでダメージを最小限に押さえ込む!

 

遊矢LP1000→500

 

 

『フン…首の皮一枚繋がったか、俺はこれでターンエンドだ!』

 

ジャックLP3400

スカーレッドノヴァ スカーライト クリムゾン・ヘルガイア 伏せ2 手札1

 

 

 

 

「(ユート、ユーゴ、ユーリ…そうだ…オレ達は元々1()()…遊海はオレ達を残して、ズァークの悪い心だけを浄化した……それでも、4人の分身が1人になった今のオレ達は…オレが、()()()()()()()…!)」

ジャックの猛攻を凌いだ遊矢は自身を顧みる…遊海はズァークの悪しき魂を浄化し、遊矢達を守った…しかし、それでも…今の遊矢はズァークという存在である事に変わりはないのだ。

 

 

「(遊海は言ってた…ズァークは精霊使いとサイコデュエリストの()()()()()()…モンスターの声を聞ける存在だったって…なら、今のオレにも聞こえるはずだ…ドラゴン達の声が!!)」

遊矢の迷いが消えていく…自分がズァークであると受け入れた事で、遊矢に秘められた力が目覚めようとしている…!

 

 

「オレのターン!ドロー!!」

「いくぞ、ジャック!オレはセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚!エクストラデッキから蘇れ!『オッドアイズミノタウロス』!!」

三度振り子が揺れ動き、息切れ気味のミノタウロスが現れる! ATK1200

 

「さらにオレは『EMオッドアイズ・シンクロン』を召喚!」

遊矢の場に赤と緑の目を持つ小さなロボットが現れる! ATK200

 

 

『…やっと気付いたか、遊矢』

 

「ああ、ジャックはオレに飼い犬に手を噛まれるような主人になるな、って言いたかったんだよね」

 

『そうだ…!見せてみろ、凶暴なる4体のドラゴンを操る主人としてのお前の姿を!!』

 

「分かった…!見せてやるぞ、ジャック!()()()の力を!!」

平常心を取り戻し、肩の力が抜けた遊矢はジャックの意図を理解し、呪縛を断ち切る!

 

 

 

「待たせたな、ユート…まずはお前からだ!オレはレベル4の『小判竜』と『オッドアイズミノタウロス』の2体でオーバーレイ!」

小判竜とミノタウロスが光の銀河に飛び込み、光がはじける!

 

「漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!!現れろ、ランク4!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』!!」

迸る紫電と共に反逆の牙が咆哮する! ATK2500

 

 

オッドアイズペンデュラムドラゴン ATK3000→2500

 

 

「おぉ!ユートのドラゴンだ!」

 

「試練を乗り越えるキッカケを掴んだみたいだな…!」

反逆の牙の登場を見た遊馬と凌牙が声を上げる…だが…。

 

 

 

 

「あ、うぅ…うう…!」

 

「レイ…!レイが、怯えているわ…!」

 

『っ…やはり、遊勝さんとアストラルの推測は当たっていたか…』

レオコーポレーションの司令室ではデュエルの様子を見ていたレイが怯えるように声を漏らしていた…レイはやはり、ズァークの復活を恐れていたのだ…。

 

『頼むぞ…遊矢…!』

 

 

 

 

 

「次はユーゴだ!『オッドアイズシンクロン』はペンデュラムゾーンのカード1枚を素材としてシンクロ召喚できる!!オレはペンデュラムゾーンのレベル5『星読みの魔術師』にレベル2の『オッドアイズシンクロン』をチューニング!!」

そして遊矢は次なるドラゴンを解き放つ!

 

5+2=7

 

「その美しくも雄々しき翼ひるがえし、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ!レベル7!『クリアウイング・シンクロ・ドラゴン』!!」

緑の翼を輝かせ、白きドラゴンが咆哮する! ATK2500

 

 

「最後は、ユーリ!『オッドアイズディゾルヴァー』はペンデュラムゾーンの『時読みの魔術師』を素材として融合できる!闇夜を照らす二色の眼よ!時の指針となりて、新たな道を指し示せ!融合召喚!!現れろ!『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』!!」

そして融合の渦から飢えた牙を持つドラゴンが現れる! ATK2800

 

 

 

 

《────!!!》

 

 

「っ…!この声…怒ってるんじゃない…?()()()()…?」

四天が揃い、咆哮するドラゴン達…その声は()()()()()()()だった…そして遊矢は察した、ドラゴン達は何かに怯えていたのだと…。

 

 

《───…!!》

 

「そうか、お前達は怖かったんだな…自分達と戦い続けた遊海が…自分達を引き裂いたレイが…だから、『覇王龍』になりたがった…なんだよ…お前達もレイも、()()()()()()じゃないか…」

ドラゴン達が怯えていた原因…それは、レイや遊海に対する恐怖…ドラゴン達は自分達を傷付けた彼らを恐れ、彼らに対抗する為に『覇王龍』に戻る事を望んでいたのだ…。

 

 

「──怯えるな!!お前達は『覇王龍』にならなくたって強い!!その事をオレが証明してやる!!」

 

《!?》

だが、遊矢はそんなドラゴン達を一喝…ドラゴン達は戸惑うように遊矢を見つめる…。

 

 

「分かってる、お前達が『覇王龍』になりたがってるって事は…!遊海やレイが戻って来たら、無力化されるって思ってるんだよな?……だからって『覇王龍』にはさせない!お前達にはお前達のまま戦ってもらう!!その力で誰かを傷付ける為じゃなく、みんなの笑顔を守る為に、オレはお前達を使いこなす!!」

『覇王龍』としてたくさんの人々を傷付けてきた四天の龍…遊矢はその荒々しき力を、人々を笑顔にする為の力として振るう決意を伝える!

 

 

 

 

「ごめん、待たせたなジャック!!」

 

『フン…さぁ、見せてみろ!遊矢!お前の力を!決意を!!お前が信じるエンターテイメントを!!』

迷いが消えた遊矢を見たジャックは獰猛に笑い、その全力を受け止める!

 

 

「『スターヴ・ヴェノム』の効果発動!融合召喚に成功した時!相手フィールドの特殊召喚されたモンスター全ての攻撃力を得る!さらに、2つ目の効果発動!このターンの終わりまで『スカーライト』の効果を無効にし、その効果を全て奪う!」

 

『むっ…!』

数多のデュエリストを狩ってきた毒龍がその力を解き放つ!

 

 

スターヴヴェノムATK2800→9300

 

「そして!オレは『スターヴヴェノム』が奪った『スカーライト』の効果発動!1ターンに1度、自身の攻撃力以下の特殊召喚されたモンスター全てを破壊し、1枚につき500ダメージを与える!」

 

『ハッ…ぬるいぞ、遊矢!永続罠「インヴァリット・センシティブ」発動!このターン、お互いのフィールドのモンスターは効果では破壊されない!!敵から奪った借り物の効果で勝利を得ようとするとは笑止千万!この程度は対策済みだ!!』

毒龍の腕から放たれ炎がジャックへと襲いかかるが、罠カードによって無効化される!

 

 

『さぁ、本気で来い遊矢!4体のドラゴンの力、バトルで示してみせろ!!』

 

「ヘヘっ…ジャックなら、躱すと思ってたさ!それに、このまま終わったんじゃ…オレに託してくれたみんなに申し訳ないからね…!行くよ…今から、みんなのドラゴンの力を束ねる!!」

ジャックの思いに応える為、遊矢はドラゴン達の力を振るう!

 

 

 

「『ダークリベリオン』の効果発動!ORUを1つ使い、『スカーレッドノヴァ』の攻撃力を半分にして、その数値分、自分の攻撃力をアップする!さらに、もう1つのORUを使って『スカーライト』の攻撃力も半分に!トリーズン・ディスチャージ!」

さらに、紫電が2体のドラゴンを拘束し、力を奪う!

 

 

スカーレッドノヴァATK3500→1750

 

スカーライトATK3000→1500

 

ダークリベリオンATK2500→4250→5750

 

 

「いくぞジャック、バトルだ!『スターヴヴェノム』で『スカーレッドノヴァ』を攻撃!」

 

『フン!貴様の全てを受け止めてやる!アクションマジック「回避」!その攻撃を無効にする!!』

用意を整えた遊矢はジャックへと攻撃を仕掛ける、その一撃目は伏せられていたアクションマジックによって防がれる!

 

 

「『ダークリベリオン』で『スカーレッドノヴァ』を攻撃!反逆のライトニング・ディスオベイ!!」

 

『まだ終わらせん!アクションマジック「奇跡の選択」!その効果により戦闘ダメージを半分にする!ぬうう…!!』

反逆の牙が紅蓮の龍を貫くが、ダメージが半減する!

 

ジャックLP3400→1400

 

 

「いくぞ!『クリアウイング』!ジャックのライフを削り取れ!!『スカーライト』を攻撃!旋風のヘルダイブ・スラッシャー!!」

 

『まだだ!永続罠「インヴァリット・センシティブ」のさらなる効果発動!このカードを墓地に送り、戦闘ダメージを半分にする!!』

音速の突進がスカーライトを粉砕…ジャックを追い詰める!!

 

ジャックLP1400→900

 

 

「でも、これでジャックのフィールドはガラ空きだ!」

 

『それはどうだろうな…!』

 

「なにっ…!?」

ジャックのモンスターを一掃し、追い詰めた遊矢…だが、ジャックの目は勝利を見据えている!

 

 

『自分のモンスターが戦闘・効果で破壊された時!永続魔法「クリムゾン・ヘルガイア」の効果発動!!墓地から蘇れ!我が魂!!「レッドデーモンズドラゴン」!!』

 

「なっ!?」

リアルソリッドビジョンのコースから炎が噴き上がる…その炎の中から悪魔竜が復活、咆哮する!! ATK3000

 

 

『さぁ、どうする遊矢!俺の場には「クリムゾンヘルガイア」がある!これで次のターン、貴様のドラゴン達を裏守備にして蹴散らしてくれる!!』

 

「オレは、諦めない!いくぞ…『オッドアイズ』!!」

 

《グギャアアン!!》

一転して追い詰められる遊矢…だが、彼は自分の相棒を…ドラゴンを信じて紅蓮の王者へと立ち向かう!!

 

 

「バトルだ!『オッドアイズ』で『レッドデーモンズドラゴン』を攻撃!螺旋のストライク・バースト!!」

 

『フン…!迎え撃て!「レッドデーモンズドラゴン」!灼熱のクリムゾン・ヘルフレア!!』

オッドアイズの赤と黒の螺旋の炎、そしてレッドデーモンズドラゴンの紅蓮の炎が衝突がする!!

 

 

『貴様がアクションカード狙いならば…それを上から捩じ伏せる!アクションマジック「飛翔」!「レッドデーモンズドラゴン」の攻撃力はさらに600アップする!!』

勢いを増した炎が螺旋の炎を押し返していく!!

 

レッドデーモンズドラゴン ATK3000→3600

 

 

「これが…オレの運命の1枚だ─!!」

そして遊矢もアクションカードを獲得する!

 

 

 

「──来た!!アクションマジック『バイアタック』!!『オッドアイズ』の攻撃力はバトルの間、2倍になる!!」

 

『……見事!!』

そして、遊矢は運命を手にする…紅蓮の炎が螺旋の炎に押し返され、紅蓮の王者が貫かれる。

 

そして…その炎の中でジャックは笑っていた…。

 

オッドアイズ ATK2500→5000

 

 

 

ジャックLP0

 

 

遊矢 WIN!

 

 

 

 

 

「よ、よっしゃあああ!!遊矢が勝ったぁぁ!熱血だぁっ!!」

 

「やったぁ!!」

 

「痺れる〜!!」

デュエルが決着したスタンダード次元に勝者を知らせるブザーが鳴り響く…そして、勝者を讃える歓声が全ての次元へと響いた!

 

 

 

 

『認めよう、遊矢…お前がドラゴン達の主人であると!』

 

「ジャック…」

デュエルが終わり、ジャックは遊矢へと声をかける…見事にドラゴンを使いこなした遊矢を讃えるように…だが…。

 

 

『しかし、俺はまだ聞いていないぞ!お前の()()()()を!』

 

「えっ…?」

 

『さらばだ!お前には、まだ乗り越えるべき試練が残っている!』

 

「あっ…ジャック!?」

意味深な言葉を遊矢へと残したジャックはDホイールに乗って去っていった…そして…。

 

 

 

『遊矢、見事なデュエルだった』

 

「零児!」

黄昏に染まり始めた空にヘリコプターの音が響く…そして、デュエルを見守り続けた零児が姿を現した。

 

 

 

 

 

「零児!レイは!?」

 

『見ての通りだ…きみがドラゴン達を召喚した時、不安げな表情を見せ…今は、元の通りだ』

零児と共に来た日美香の腕の中にいるレイ…彼女の表情は暗いまま…まだ、笑顔にはなっていなかった…。

 

 

「今のデュエルでも、ダメなのか…!ジャックが言った通り、まだオレには足りないモノがあるんだ…でも、これ以上どうすればいいんだ…!」

四天の龍を使いこなしたデュエルでも笑顔にならなかったレイ…遊矢は自分に足りないモノのせいで彼女が笑わない事に気付くが…その『何か』は分からなかった…。

 

 

 

『…遊矢、きみは私からの課題全てをクリアした事により、ジュニアユースからユースへの昇格が認められた…そして、ユースには()()()()()に挑戦する資格が与えられる』

 

「プロテスト……それは、今すぐ挑戦できるのか!?挑戦させてくれ!零児!!」

レイや柚子達を救う為の手がかりを得られず、落ち込む遊矢…そこへ零児が持ちかけたのは…遊矢のプロテストへの挑戦だった。

 

 

 

『ふっ、きみならそう言うと思っていたよ……これより、榊遊矢へのプロテストを行なう!!その相手は──私だ』

 

「零児…!」

スタジアムへとプロテストの開始を宣言する零児…その試験官となる相手は──彼自身だった。

 

 

遊矢の最後の戦いが、ついに始まろうとしていた…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガッキィィン!!

 

 

『っ゙…く、そ…!やっぱり、ダメか……()()()()なら行けたかもしれないが……転生したら、さすがに別人扱いだよな…!』

ARC次元の狭間に金属音と息切れした声が響く…それは遊海を救うべく調査に向かったラプラスの声だった。

 

そして…そのラプラスは()()()()だった、遊海達がいると思われるARC次元の中心空間…それを覆う『壁』の突破を試みていたのだが…突破する事ができずにいたのだ…。

 

 

『こうなったら「創星神tierra」の力を試す……いや、万が一にでも遊海達ごと()()しちまったら……くそ、面倒な事しやがって馬鹿遊海!!とっとと!気付け起きろ!馬鹿!!

ラプラスは手にした『破邪の大剣─バオウ』を遮二無二に壁に叩きつける、音と衝撃で中にいるはずの遊海を気付かせる為に…だが、叩きつけた反動でラプラスの身体にダメージが蓄積していく…。

 

ガキン!! ミシッ…!

 

っ゙…ぐううっ…!!ああ、こんちくしょう!!創星神権能接続…!我がカオスの源よ!かつて、星を破壊せし──』

ついに右腕が使い物にならなくなり、業を煮やしたラプラスはその身に破壊神を降ろす詠唱を唱え始める…その時だった。

 

 

キィン─

 

 

《フォッ…フォーウ!?》

 

『なんっ!ふぎゃっ!?』

『ヌメロン・ピース』を守る壁の一部がぐにゃりと歪み、その穴から何かが勢いよく飛び出してくる…ラプラスは突然の事で避ける事ができず、飛び出してきた何かを顔で受け止める羽目になった…。

 

 

 

 

『ぐ、む…いきなり、何が……お前!?飛行船で姿が見えないと思ったら…!遊海達と巻き込まれてたのか!?』

 

《きゅう〜……》

ラプラスは顔に張り付いた何かを引き剥がす、それは遊海達の居場所を知らせるべく飛び出したフォウだった…なお、ぶつかった衝撃で目を回してしまっている…。

 

 

『おい、遊海達はこの中にいるんだな!?』

 

《フォウ、キュウ…フォーウ!(二人とも、中にいるよ…でも、遊海が弱りきってて…翠も…二人とも動けないんだ!)》

 

『っ…ああ、もう!似た者夫婦が!!なんで肝心な時ばっかりダウンしてるんだあいつらは!!少しはオレ達を頼れ!!というか『ヌメロン』に関してはアストラルの領分だろうが!』

ラプラスはフォウの言葉を聞き取って頭を抱える…中にいる遊海達が動けなければ、助ける手段が限られてしまうからだ…。

 

 

『くそ…いや、逆に考えろ…ARC次元は既に救われた…時空嵐も消えて、遊馬達は帰還できる…レイも、きっと遊矢が救ってくれる……別に救出を焦る必要はないのか…?』

『──いや…遊海達を助けなきゃ、遊矢達は…いいや、この戦いに関わった奴ら全員が納得しねぇ…!オレ自身もだ!!()()()()の英雄が欠けてるのに、ハッピーエンドなんて言えるか馬鹿ユウミ!!』

一瞬、遊海達の救出を先送りにする事を考えるラプラス…だが、その考えを振り払う。

 

遊海と翠、二人の帰還なくして…『ARC-V』の物語のハッピーエンドは無いのだから…。

 

 

 

『おい、フォウ…いや…()()()()()()()、オレを連れて結界の中に戻れるか?』

 

《キュ!?…フォウ、フォーウ…(キミ、ボクの事…!?…ううん、今はいいや…たぶん、厳しいと思う…ボク一人だから抜けられたみたいだし…)》

 

『そう上手くはいかないか…なら、もう一度…!』

フォウの真名を呼びながら問いかけるラプラス…しかし、元『人類悪』のフォウでも、ラプラスを伴っての移動は無理だと首を振る…その答えを聞いたラプラスは再び破壊神を降ろそうとして───

 

 

 

──焦らなくていいんだ、遊海(ユウミ)……二人を救う為の力は既に()()()の手の中にある──

 

 

 

『───お前…どうして…』

 

《フォウ…!?(キミは…!?)》

ラプラスの動きが止まる、数百年の歳月が過ぎ、転生してもなお…穏やかな()の声は、ラプラスの魂に刻まれていた…。

 

 

──遊海を助けたいのはオレも一緒さ、行こうぜ…お前達が目指した最善(未来)を掴む為に…──

 

『──まったく、()に恵まれたよなぁ、遊海……本当に、お前達が羨ましいよ……行こう、────』

 

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