転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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ハーメルンの読者の皆様!あけましておめでとうございます!S,Kです!

どうにか松の内の間に執筆できてよかった…ARC-V編完結まであと少し、もう少しお付き合いください!

それでは最新話をどうぞ!


最後の決闘─エンターテイナーと決闘王─

「さぁ、遊矢!俺はどのデッキを使えばいい?」

 

『ヌメロン・ピース』を書き換える際のトラブルによって行方不明となっていた遊海と翠を遊矢達は『絆』の力を束ねる事で救出する事に成功した。

 

これによってズァークの暴走に端を発する全ての事件が解決、遊海達はようやく自分達の世界に帰還する事ができるようになった…そして、帰還を前に遊海は全ての試練を乗り越えた遊矢へと最後の決闘を申し込んだのだが───

 

 

『オレは──全力の遊海と戦いたい、かな』

 

 

「「遊矢!?」」

 

「おおっと…!?予想外の答えだな!?」

 

遊矢は『ハンデ』として、数多のデッキを扱う遊海の好きなデッキを選ぶ権利を与えられていた…しかし、遊矢が選んだ答えは『全力』の遊海と戦いたいという決意だった。

 

その言葉を聞いた柚子や零児は思わず声を上げ…遊海も驚いている…。

 

 

 

『遊海は…ずっとオレ達の事を守って、導いてくれた…それで誰よりもボロボロになって…それでも、オレ達を守れたって笑ってて…でも、()()()()()()()()じゃないんじゃないかって…』

それは遊海の戦いを見てきた遊矢の感じた疑問だった…遊海は故郷である『DM世界』やランサーズ、ARC次元の平和を守る為にずっと戦い続けてきた。

 

 

 

世界を壊さんとしたズァークの足止め

 

スタンダード次元で目覚めた直後のオベリスクフォース戦、無法のデュエルを生徒達に課した『梁山泊塾』ヘの粛正

 

シンクロ次元の世直しを図る為のジャックとのデュエルに、目覚めた『冥界の王』を倒す為のデュエルとオベリスクフォース迎撃戦

 

エクシーズ次元に侵攻するアカデミア軍との戦い

 

融合次元・アカデミアへの反撃作戦…そして、全ての元凶だった『虚無の邪神』とズァークとの決着

 

 

ここに至るまでに数多の戦いを乗り越えてきた遊海…しかし、それは『世界の平和を守る為』『子供達の未来を守る為』『悩む者を導く為』───全て()()()()()()()の為のデュエルだった。

 

そして、遊矢は思ったのだ…「遊海は4つの次元を巡る中で()()()()のデュエルをした事があったのか?」と……心の底から()()()()デュエルをする事ができたのだろうか?と…。

 

 

「ふっ…ははは!あははははは!!……ああ、これは一本取られた……そうだな、遊矢…この次元で目覚めて…俺が心の底から笑えたのなんて数えるほどしかない……俺は『英雄』で『決闘王』だからな!みんなが笑顔なら、それで良いと…満足だと思って戦ってきた…意外と不器用なんだよ、俺は…」

 

『遊海…』

遊矢の言葉を聞いた遊海は一瞬、虚を突かれたように目を見開いた後、噴き出して笑い…バツが悪そうに頭を搔く…遊矢はこの短い期間に遊海の本質に気付いていたのだ。

 

 

 

「大いなる力には、大きな責任が伴う…俺はお前達より()()()()力を持っていた…だから、この力を世界を守る為に使った……それだけの事さ」

 

『でも…もうそんな必要はないよ、遊海…この世界の、ARC次元の危機は終わった!だから…最後の最後に……遊海には笑って欲しいんだ!遊海が好きなデュエルを、心の底から楽しんで欲しい!!それが…オレが遊海にできる、唯一の()()()だから!』

 

「──まったく、『男子、三日会わざれば刮目してみよ』……スタンダード次元で柚子ちゃんを守れなくて泣いていたのが嘘みたいじゃないか……遊矢!お前の()()()()、確かに受け取った!!」

自分の持つ強い力を誰かの為に使い、誰よりも傷ついてきた遊海…そんな遊海に『笑顔』になってもらう為、遊矢は全力の遊海に挑もうと考えた…。

 

そしてそんな遊矢の魂の言葉を聞いた遊海は赤帽子を被り直し、闘志を解き放つ!

 

 

「俺の名は白波遊海!仲間との『絆』と共に、世界を救ってきた『決闘王』だ!」

 

『オレは榊遊矢!デュエルでみんなを…世界を笑顔にするエンタメデュエリストだ!!オレは全力で…伝説に挑む!!』

ARC次元の中心空間を揺るがす遊海の闘志…その名乗りに応えるように、遊矢も声を張り上げる!

 

 

 

「遊矢…!頑張って!遊矢─!!」

 

「榊遊矢!きみの力、遊海に示してみせろ!!」

わくわくとした笑顔を見せる遊矢に柚子と零児が声援を送る!

 

 

「ヘヘっ…!やっぱり、最後はこうでなきゃな!!遊海!負けんなよ─!!」

 

「フン…遊海、そして榊遊矢…今のお前達の力、見せてもらうぞ!」

 

「遊海、遊矢君…きみ達のデュエルが見てみたかったんだ!」

歓声を上げる城之内、そして静かに…しかし、嬉しそうに遊戯と海馬はデュエルを見守る。

 

 

「うおお!!燃えてキタ─!!かっとビングだ!二人とも─!!」

 

「アストラル、このデュエルは──」

 

(おそらく、()()()()()()()()()…だが、彼が遊海に挑む事に意味がある…私はそう思う)

 

「お父さん!頑張って─!!」

 

《フォウ、フォーウ!!(遊海!頑張れ─!!)》

 

「父さん!無理するなよ─!?」

2人の決闘を前にテンションの上がる遊馬、静かに見守るカイトとアストラル、純粋に声援を送る璃緒とフォウ、病み上がりの遊海を心配する凌牙…そして──

 

 

「頑張って!遊海さん──!!」

 

「──ああ、これが…俺の最後のデュエルだ!」

翠の声援に背中を押され、遊海はデュエルディスクを展開する!

 

 

【アクションフィールド『クロス・オーバー』発動!】

 

「(前に戦った時は手も足も出なかった…それでも、オレは…今の遊海を受け止めてみせる!!)」

圧倒的な闘志を放つ遊海を前に、遊矢は覚悟を決める!

 

 

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

遊矢LP4000

遊海LP4000

 

 

 

特殊ルール発動

 

フィールド魔法『クロスオーバー』常時発動

 

アクションカード使用可

 

 

 

 

『オレのターン!』

『まずオレはスケール1の「EMレディアンジュ」とスケール8の「EMジェントルード」をペンデュラムスケールにセッティング!』

遊矢の背後に現れた光の柱の中に白いドレスを着た天使の少女とタキシードを着た悪魔の青年の姿が浮かび上がる!

 

PENDULUM

 

『そして「ジェントルード」のペンデュラム効果発動!もう片方のペンデュラムゾーンに「レディアンジュ」がセッティングされていて、自分フィールドにモンスターが存在しない時!デッキから「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」を手札に加えられる!さらに魔法カード「ペンデュラム・カード・バースト」を発動!自分のペンデュラムゾーンのカード2枚を破壊して2ドロー!』

遊矢のペンデュラムゾーンが消え去り、新たな手札を導く!

 

『よし…!オレはスケール1の『EMゴムゴムートン』とスケールの8の『EMクラシックリボー』でペンデュラムスケールをセッティング!』

再び現れた光の柱の中にゴム肌の羊と指揮棒を持つ毛玉が浮かび上がる!

 

PENDULUM

 

『これでオレはレベル2から7のモンスターを同時に召喚可能!揺れろ!魂のペンデュラム!天空に描け!光のアーク!!ペンデュラム召喚!!手札からレベル2「EMオッドアイズ・シンクロン」!レベル8「オッドアイズ・ディゾルヴァー」!レベル4「EMシルバー・クロウ」!そしてレベル7「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」!さらにエクストラデッキからレベル4「EMジェントルード」!』

遊矢の頭上で青のペンデュラムが光のアークを描き、二色の眼を持つロボット、青く燃え盛る髪の魔術師、鋭い爪を持つ銀狼、二色の眼のドラゴン、タキシードの悪魔が現れる!

ATK200 ATK2000 ATK1800 ATK2500 ATK1500

 

 

「モンスター5体の同時召喚…やるじゃないか、なら…その勢いを使わせてもらおうか!手札の『増殖するG』の効果発動!このターン、相手が特殊召喚を行う度にカードを1枚ドローできる!」

 

『いくよ、遊海!「オッドアイズディゾルヴァー」の効果発動!このカードとペンデュラムゾーンの「クラシックリボー」で融合する!闇夜を照らす二色の眼よ!音を奏でる子悪魔と一つになりて…新たな道を指し示せ!融合召喚!!現れろ!「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン」!!』

融合の渦から飢えた牙持つドラゴンが現れる! ATK2800

 

遊海手札4→5

 

 

『そして!「オッドアイズシンクロン」の効果発動!レベル2のこのカードとペンデュラムゾーンのレベル5「ゴムゴムートン」でチューニング!』

 

5+2=7

 

「その美しくも雄々しき翼ひるがえし、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ!レベル7!「クリアウイング・シンクロ・ドラゴン」!!』

緑の翼を輝かせ、白きドラゴンが現れる! ATK2500

 

遊海手札5→6

 

 

『さらに!レベル4の「シルバークロウ」と「ジェントルード」の2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!』

銀狼と悪魔が光の銀河に飛び込み、ビッグバンが起きる!

 

『漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!!現れろ、ランク4!「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン」!!』

紫電を纏う黒きドラゴンが現れる! ATK2500

 

遊海手札6→7

 

 

「四天の龍が勢揃いか…流石の運命力だ!俺ではこうはいかないな…強くなったな、遊矢!」

 

『ヘヘっ!ありがとう遊海!オレはカードを1枚伏せてターンエンド!』

 

遊矢LP4000

オッドアイズ ダークリベリオン クリアウイング スターヴヴェノム 伏せ1 手札0

 

 

 

「それじゃ…いくぞ、遊矢!」

 

 

「俺のターン!ドロー!」

「俺はスケール1の『クリフォート・アセンブラ』とスケール9の『クリフォート・ツール』でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

『っ…やっぱり、そのデッキだよね…!!』

 

PENDULUM

 

遊海の背後の光の柱に紫色の核石を持つモノリスと黄色の核石を持つ機械が浮かび上がる!

 

「これで俺はレベル2から8の『クリフォート』モンスターを同時に召喚できる!そして『ツール』のペンデュラム効果!800ライフを払い、デッキから『クリフォート・シェル』を手札に加える!」

 

遊海LP4000→3200

 

「揺れろ!希望のペンデュラム!!我が魂に宿る大いなる力よ!今こそ、その力を開放せよ!ペンデュラム召喚!!手札からレベル6『クリフォート・アーカイブ』!レベル6『クリフォート・ゲノム』!レベル8『クリフォート・シェル』!」

遊海の頭上で赤のペンデュラムが揺れ動き、緑色の核石・オレンジ色の核石・黒色の核石を持つ機械が現れる!

 

アーカイブATK2400→1800 ☆6→4

 

ゲノムATK2400→1800 ☆6→4

 

シェルATK2800→1800 ☆8→4

 

 

「特殊召喚された『クリフォート』はレベル4、攻撃力1800になる…そして!俺は3体のクリフォートをリリース!我が魂!我が相棒たる機殻の王よ!我が誇りを示せ!!レベル10!『アポクリフォート・キラー』!!」

 

《真体顕現…貴方の力を示しましょう、マスター!!》

 

『いきなり!?』

3つの核石が虹色の核石を持つ機械要塞を呼び覚ます! ATK3000

 

 

「言っただろ?()()で来いと…なら、それに全力で応える!リリースされた『アーカイブ』の効果!『スターヴヴェノム』をエクストラデッキに戻す!」

 

『やらせない!アクションマジック「透明」!このターンの間、「スターヴヴェノム」は相手の効果対象にならず、効果も受けない!』

緑色の核石を持つ機械の幻影が光線の放つが、アクションマジックによって不発に終わる!

 

 

「なら『ゲノム』の効果発動!遊矢の伏せカードを破壊!」

 

『っ…「クロス・ダメージ」が…!』

さらに、オレンジ色の核石の機械の幻影が遊矢の伏せカードを吹き飛ばす!

 

 

「『アポクリフォートキラー』の1つ目の効果!このカードが存在する限り、お互いの特殊召喚されたモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする!機殻の重圧(クリフォート・グラヴィティ)!」

 

『みんな!!』

キラーの発する波動がドラゴン達を地面に押し付ける!

 

オッドアイズATK2500→2000

 

ダークリベリオンATK2500→2000

 

クリアウイングATK2500→2000

 

スターヴヴェノムATK2800→2300

 

 

「さらに『キラー』の第2効果発動!1ターンに1度、相手は手札・フィールドのモンスター1体を墓地に送らなければならない!」

 

「っ…ごめん、オッドアイズ…!『オッドアイズ』を墓地に…エクストラデッキに送る!」

二色の眼の竜が粒子となって消え去る…。

 

 

「バトルだ!『キラー』で『クリアウイング』を攻撃!ネクサス・アーク・キャノン!!」

 

『「キラー」は魔法・罠カードの効果を受けない…だけど、自分のモンスターなら!!アクションマジック「奇跡」!このバトルで「クリアウイング」は破壊されず、受けるダメージは半分になる!くうううっ…!!』

機械要塞から放たれた虹色の閃光がアクションマジックによって半減する…!

 

遊矢LP4000→3500

 

 

「ふっ…よく凌いだ!俺はカードを1枚伏せてターンエンド!そして『アセンブラ』のペンデュラム効果発動!このターンにアドバンス召喚の為にリリースした『クリフォート』1体につき1枚ドローできる!3ドロー!」

 

遊海LP3200

キラー (P アセンブラ ツール) 伏せ2 手札1→4

 

 

 

 

「4体のドラゴンが揃ってるのに…!」

 

「プロデュエリストとなった遊矢でも、まだ白波遊海には及ばないのか…!?」

 

「そりゃそうだ…お前達と父さんじゃ、鍛え続けた()()が違う」

 

「年月…それはどういう事だ?彼は…実年齢が20歳だというキミ達の養父だと言うなら、50代…いや、40代くらいではないのか?」

全ての試練を乗り越え、零児を倒した遊矢すらも手玉に取る遊海…その様子を見ていた柚子と零児は冷や汗を流す…それを見た凌牙はその答えを明かす。

 

 

「父さんと母さんは体の成長が20代くらいで()()()()()()()()…本当の年齢は───何歳だっけ、母さん」

 

「ふふっ…女の人に年齢を聞くのはマナー違反よ?凌牙君…まぁ、100歳は()()()()()()かな?遊海さんの方が1年年上だけど!」

 

「「───えっ…?」」

 

「まぁ、そんな反応になるわよね…私も最初に聞いた時はびっくりしたし…」

翠の思わぬカミングアウトに零児と柚子は思わず目が点になる…あまりにも遊海と翠の外見年齢と実年齢に差があり過ぎたからだ…。

 

 

「フン…そう驚く事はない、遊海と翠は千年アイテムによる呪い…いや、祝福によって闇のゲーム…『命を懸けたデュエルに敗れなければ命を落とさない』という不老不死の力を得た…その力と『最善のハッピーエンドを掴む』という願いを胸に、2人は長い間戦い続けてきたのだ…時代に選ばれた『決闘者』と共にな」

 

「……不死身の決闘者…だからか、幾度となく致命傷を負いながらも…すぐに戻ってきたのは…」

 

「でもそれって…とても辛い事だったんじゃ…!?」

 

「そんな顔をしないで?柚子ちゃん…確かに、辛い事や痛い事、嫌な事…みんなとの悲しい別れもあった……それでも、私が…遊海さんが戦い続けてきたのは…貴女達が生きる未来を守る為…きっと、これで…世界は平和になるから…」

 

「翠さん…」

海馬から語られた真実に言葉を失う2人…それでも翠は笑っていた、彼女は…遊海も知っていたからだ…戦いの先に続いて行く光輝く未来の事を…。

 

 

 

 

《どうする、遊矢…やはり遊海は強敵だ…!》

 

《そりゃそうだよな、オレ達の『本体』相手に1人で数時間粘って、足止めし続けた奴だぜ?》

 

《アイツに本当に勝ちたいなら、それこそ『覇王龍ズァーク』を喚び出さなきゃ無理だよ…まぁ、100%ありえない選択肢だけどね…これはそういうデュエルじゃないんでしょ?》

 

「『ああ、零児の時と一緒だ…オレ達は、オレ達の力で戦えるって遊海に示さないと…遊海は安心して、帰れない!!』

一方、遊海の切り札を前に遊矢達4人は精神世界で言葉を交わしていた。

目の前にいるのは単独でズァークをも倒せる力を持つ『英雄』…その遊海の期待に応える為に遊矢達は知恵を出し合う。

 

 

《ユートの「ダーク・リベリオン」で攻撃力を下げて、正面突破すんのは?》

 

《いや、『アポクリフォート・キラー』はレベル・ランク10より低いモンスター効果を受けない…どちらかと言うならユーゴの『クリアウイング』の効果、ダイクロイック・ミラーでボクの「スターヴヴェノム」の効果を無効にして、攻撃力を上げた方がいいんじゃない?》

 

《いや、遊海のフィールドには『キラー』以外のモンスターがいない…つまり、『スターヴヴェノム』の効果も発動できない…そこまで読んでいたか…!》

 

『…遊海の前じゃ、どんな小細工をしても敵わない…なら、オレにできるのは…真正面から挑む事だけさ…!』

 

《……そうだな、ならば…このドローに全てを賭けよう!》

 

《おう!》

 

《デスティニードローって訳ね…面白いじゃん?》

 

「力を貸してくれ…みんな!!」

遊矢の中で意見が一つに纏まる…そして、その1枚が運命を導く!

 

 

 

 

『いくよ、遊海!オレのターン…!ドロー!!』

 

キィン!

 

「今の光は…さぁ、やってみろ!遊矢!」

遊矢の指先で輝く光の軌跡…それを見た遊海は笑みを見せる…!

 

 

『来た…!このカードなら!!このモンスターは自分フィールドのドラゴン族の融合・シンクロ・エクシーズモンスターを1体ずつリリースする事で、特殊召喚できる!!』

 

「その召喚条件は…!!」

遊矢が掲げたカードの光に導かれるように…3体のドラゴンが光に包まれる!

 

 

「二色の眼の竜よ!反逆の牙・光輝く翼・毒持つ竜と共に新たな世界に生誕せよ!現れろ!!進化の天眼輝けし竜!レベル12!『超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン』!!」

虹色の光が世界を照らす…それは『もしも』の世界における四天の龍の究極体…進化の名を持つオッドアイズが咆哮する!! ATK?→1600

 

 

「あのモンスターは…!?『覇王龍』ではない…遊矢の成長の証か…!!」

 

「すごい…!」

それは遊矢がズァークだった自身の過去を受け入れ、世界を笑顔にするという決意の形…超天新龍の纏う光に零児と柚子は目を奪われる…。

 

 

「やるじゃないか遊矢!だが、攻撃力は『キラー』には敵わないぞ?」

 

『ヘヘっ…「超天新龍」の攻撃力と守備力は相手のライフポイントの半分の数値になる…でも、効果はそれだけじゃない!「超天新龍」の効果発動!1ターンに1度、自分のライフを半分払い!このモンスター以外のフィールド・墓地のカード全てを持ち主のデッキに戻す!』

 

遊矢LP3500→1750

 

「なんだと!?」

 

「『超天新龍』のレベルは12…!アヤカの、『アポクリフォートキラー』の効果耐性を真正面から乗り越えやがった!!」

 

「マジかよ!遊矢の奴!?」

『超天新龍』の真骨頂、それは強力なフィールドリセット効果…だが、遊海もただ見ているだけではない…!

 

 

「アクションマジック『効果暴走』!相手モンスターの発動した効果を無効にし、500ダメージを与える!」

 

『やらせない!アクションマジック「ノーアクション」!アクションマジックの効果を無効にする!』

 

「おっと…!流石にアクションデュエルでは遊矢に分があるか…!」

アクションマジックによる妨害を試みる遊海…しかし、遊矢のアクションマジックにより相殺される!

 

 

『吹き荒れろ!進化の嵐!レボリューション・ストーム!!』

 

「まったく…強くなったな、遊矢」

超天新龍が背負う3つの輪が発光…全てを吹き飛ばす嵐を巻き起こした!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だが、()()!」

 

 

『なっ!?「超天新龍」が!?』

嵐の中から伸びた鎖が超天新龍を縛り上げる!

 

「アクションマジックに気を取られたな?…永続罠『デモンズ・チェーン』を発動した!その効果対象になったモンスターは効果が無効になり、攻撃できなくなる!」

 

『そんな…!』

 

超天新龍ATK1600→0

 

 

「二の矢を隠していた…いいや、遊矢の進化すらも計算していたのか…!?」

 

「そりゃそうだって…オレとアストラルだって何回も遊海と戦ってるけど、勝てたのなんて…数えられるぐらいしかないんだぜ?」

 

「これが、遊海さんの本気……」

遊矢の起死回生の一手を封殺する遊海…その様子を見た零児は思わず言葉を失った…。

 

 

 

「どうする?遊矢」

 

『オレは…これで、ターンエンド…!』

 

遊矢LP1750

手札0

 

 

 

「遊矢、お前は本当に強くなった…それでも、上には上がいる…どれだけ強くなったと思っても…それをさらに上から捩じ伏せてくる()()が現れる……俺も、今までの決闘者人生の中で何度も…何度も思い知らされてきた…」

最後のターンを前に遊海は遊矢へと語りかける…。

 

 

「勝って喜ぶ日もあれば…負けて涙を飲む時も、つらさに唇を噛み締める事もある…でも、どんな時でも…()()()()()()()()心だけは忘れないでくれ……それが、俺がお前に送る最後のアドバイスだ」

 

『遊海…』

 

 

 

「俺のターン…バトル!『アポクリフォート・キラー』で『超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン』を攻撃!ネクサス・アーク・キャノン!!」

 

『ああ…本当に、遊海には敵わないなぁ…』

虹色の閃光が遊矢とオッドアイズを静かに飲み込んだ…。

 

 

 

遊矢LP0

 

遊海WIN!

 

 

 

 

 

 

「遊矢!大丈夫!?」

 

『ああ、大丈夫…めちゃくちゃ手加減されてたから…』

デュエルエリアが解除されていく中、倒れ込んだ遊矢に柚子が駆け寄る…。

 

 

『あーあ…また遊海に()()()()()()()()……悔しいなぁ…』

遊海は気付いていた…本来、レイを救う為の零児とのデュエルでデュエルの楽しさを本当に思い出すはずの遊矢が──未だに()()()()()()デュエルを楽しめていなかった事に…そしてそれは、自分が行方不明になった事が原因である事に…。

そして遊矢は遊海の最後のアドバイスでそれを自覚したのだ。

 

 

「良いデュエルだったな遊矢…おかげで…俺は安心して故郷に帰れる」

 

『遊海…』

そして、倒れ込んだ遊矢に遊海が手を差し伸べる…その顔は穏やかに笑っていた。

 

 

()に戦う時はどうなるか分からないが…もっと楽しい、熱いデュエルにしよう!約束だ!」

 

『──うん!!』

遊海の手を握りながら…遊矢は明るい笑顔で応えたのだった。

 

 

 

 

 

 

「──さて…これで憂いも無くなった…とりあえず、戻ろうか!お前達の故郷に!」

 

キィン!

 

デュエルが終わり、『ヌメロン・ピース』の力を開放した遊海が指を鳴らす…それによってARC次元の中心空間を覆っていたスフィア・フィールドが消えていき───

 

 

 

「遊海先生ー!大丈夫か〜!」

 

「無事そうで良かったー!!」

 

「十代!ブルーノ!心配掛けたな!もう大丈夫だ!」

次元飛行船が遊海達の近くに着陸…待機していた十代とブルーノが遊海達に駆け寄る…こうして、ARC次元を揺るがした全ての事件は終結したのだった。

 

 

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