転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

新たな『光』と『希望』が出会う裏で…『復讐』のデュエリストはついに表舞台へと姿を見せる…。


それでは、最新話をどうぞ!


運命の出会い〜風を掴め〜

「────」

 

そこは何処とも知れない『白い草原』、そこを穏やかな風が吹き抜けていく───しかし、()()()()だった。

 

 

 

風が気持ちいい/しかし、草の匂いはしない

 

風が気持ちいい/でも、独りぼっちだ

 

風が気持ちいい/何故、ここにいるんだろう

 

 

 

 

『───よく頑張った』

 

 

白い草原に立つ(オレ)の前に()()が現れる…あの人は、どうしているだろう…?

 

 

──きみ、起きて……起きて…!──

 

 

そして、()()1()()()()()の声が白い草原に響く…キミはいったい────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ……」

ふと目が覚める、そこはようやく通い慣れたデンシティハイスクールの教室だった…どうやら、授業終わりまで居眠りしてしまったらしい。

 

 

「うおっ!起きてたのか?授業は終わっちまったぜ?藤木って言ったっけ」

 

「お前…誰だっけ?」

 

「おいっ!?学校始まって一ヶ月経つんだから苗字ぐらい覚えてくれよ!?島だよ、島直樹!」

そして、目を覚ましたオレの前にいたのは…小太りの少年、島だった…他のクラスメート達の姿はない、わざわざオレを起こしにきたらしい。

 

 

オレの名前は……藤木遊作、この学校に通う高校一年生…なのだろう。

 

学校生活に興味は無いのだが。

 

 

 

そしてシマナオキと他愛のない話をしてオレは学校を後にする。

 

シマナオキに関して分かった事は3()()

 

 

1つ デュエルは好きだが、実力は伴っていない

 

2つ 実力に自信がないからリンクヴレインズにログインしていない

 

3つ 彼は外見で相手を判断する癖があるらしい

 

……それを指摘したら顔を真っ赤にして去っていった……何故だろうか?

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

「草薙さん、アレって誰だっけ?」

 

「んー?…ああ、カリスマデュエリストのGo鬼塚とブルーエンジェルだな…今日、リンクヴレインズでデュエルするらしい」

 

()()()()、ね…」

学校を終えたオレはその足でバイトをしているキッチンカーのホットドッグ屋へと向かう…店長の名前は草薙翔一、オレの上司であり──唯一の気を置けない仲間だ。

 

 

 

「……なぁ、遊作…()()()()()()()って聞いた事あるか?」

 

「データストーム?」

 

「昔、リンクヴレインズにはデータストームって言う()が吹いてたんだそうだ…一部の連中はその風に乗ってスピード・デュエルって言うデュエルをやってたんだと」

 

「スピードデュエル…ライディングデュエルとかとは違うのか?」

 

「ああ、その風の中には()()のモンスターが住んでて…新世界がある、って噂があった…まぁ、今は風が吹かなくなったらしいけど…そんなのに出会ったら遊作もデュエルを楽しめるようになるかもな…」

草薙さんは感慨深げにそう呟く…データストームにスピードデュエル…そんなモノがあったとしても───

 

 

「……すまないと思ってるんだ、遊作を巻き込んでしまって…」

 

「草薙さん…オレは、()()()()()で動いてる!オレは必ず、アンタの()とオレの()()を奪った()()()()する…!」

暗い表情をする草薙さんにオレは自分の思いを伝える…この()()を終えてこそ──ようやくオレは前に進めるのだから…!

 

 

 

「急にそんな事を言い出して…何か()()があったのか?」

 

「ああ…デンシティのネットワークセキュリティが強化されてる、SOLテクノロジーが()()を探しているらしい」

 

「何か?」

オレの問いかけに草薙さんの表情が変わる…ホットドッグ屋は「表」の姿…「裏」の姿は──オレと同じく、凄腕のハッカーであり、情報屋なのだ。

 

 

「SOLテクノロジーが探してるのは…AIプログラム、らしい」

 

「AIプログラム?逃げ回るプログラムなんて…人間じゃあるまいし…」

草薙さんの思わぬ情報に思わず問い返す…セキュリティを潜り抜けるウイルスなら聞いた事があるが…逃げるプログラムなんて聞いた事が無かったからだ。

 

 

「それを探す為に大規模なスキャンを掛けるかもな…」

 

「そんな事をしたらセキュリティレベルが落ちてハノイの騎士の格好の獲物に───そうか…!奴らも…!」

草薙さんの言葉に点と点が繋がる…オレが追うハノイの騎士も、その「プログラム」を探しているのだと…!

 

 

「草薙さん!忙しくなるぞ!」

 

「ん?まぁ、こんな店でも夜は──」

 

「じゃなくて…!ハノイの騎士もそのプログラムを追っている可能性がある!そのAIを捕まえれば、ハノイへの切り札になるかもしれない!!」

 

「うおっと!?」

その可能性に気付いたオレはキッチンカーに飛び込む…この車には多数のパソコンやハッキングツールが仕込まれている!

 

 

 

「捕まえるって、正気か?大企業のSOLテクノロジーとテロリストのハノイの騎士が追っても捕まらないんだぞ?」

 

「正確には()()()を作る!大規模スキャンの瞬間にだけ開くファイヤーウォールの()()()をオレのデュエルディスクに作るんだ!」

 

「おいおい…!時間がないぞ?」

 

「できるさ…!アンタと2人なら…!」

 

「へっ…よっしゃ!やったるか!!」

 

そしてオレと草薙さんは力を合わせてプログラムを組み上げる。

 

 

 

 

 

この時、オレは知らなかった…これが「心」を持つAI、イグニスとの出会いになり…世界を揺るがす大事件の始まりになる事を…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ…!来たぞ、遊作!ハノイの騎士のクラッキングだ!!」

 

「そっちが来たか!!っ…?(なんだ?この感覚は…?)」

遊作達が作業を始めて数時間…その時はやって来た。

デンシティのネットワーク全体のスキャンでセキュリティレベルが下がった瞬間、モンスターを従えたハノイの騎士()()がリンクヴレインズへハッキング…無差別の破壊、クラッキングを始めたのだ…!

 

その影響で現実世界でも電子機器が暴走…リンクヴレインズのデュエルが中継されていた遊作達のいる広場も大混乱に陥る…!

 

 

「ハノイの攻撃が始まったぞ!どうする!?」

 

「もうすぐ終わる…!AIを手に入れれば、そいつが()()()になってくれる…!」

 

「本当に捕まるのか!?」

 

「ああ、感じるんだ…!そいつの()()を…!!」

すさまじい早さでキーボードを叩く遊作…彼は感じ取っていた、ネットワーク世界にいる()()の気配を…!

 

 

「これで──完了だ!」

プログラムを組み上げた遊作がエンターキーを叩く、そして彼はデュエルディスクを装着してキッチンカーの外へ飛び出した!

 

 

 

「来い!オレの下へ!!」

周囲の電子機器がスパークする中、遊作は腕を掲げる…そして…!

 

 

 

バチン!!

 

 

《う、う〜ん……はっ!?ここはドコ!?》

 

「よく来たな…!お前には救世主になってもらう!」

 

《え、なに!?オイラ捕まったの!?》

遊作のデュエルディスクに紫と黄色の目玉模様が浮かび上がる…彼らの思惑通り、AIプログラムは遊作のデュエルディスクに逃げ込んだのだ。

 

なお、デュエルディスクは捕獲したAIを逃さないようにロックが掛けられている。

 

 

 

「ほ〜ん、お前が連中の探してるAIだな?」

 

《え〜ん!オラは通りすがりのタダのAIですだ〜!!》

 

「通りすがりのAIがいてたまるか!都市伝説のカイバーマンじゃあるまいし」

草薙の問いかけに涙目で許しを請う謎のAI…その反応はまるで人間のようだった。

 

 

 

「っ…!遊作!大変だ!ブルーエンジェルが!」

 

「っ…時間がない、行くぞ!」

 

《えっ、何処に!?》

 

「リンクヴレインズにだ!」

 

《え〜っ!?オイラ、そこから逃げてきたのにぃぃ!?》

 

「お前の意見など聞いていない!」

草薙が焦りながら生き残っていた広場のモニターを指し示す…そこには『クラッキング・ドラゴン』に追われるカリスマデュエリスト・ブルーエンジェルの姿…そして、ビルの下敷きになった少女を助けようとする金髪の青年に迫る『クラッキング・ドラゴン』の姿が映し出されていた。

 

その様子を見た遊作はキッチンカーに搭載されたリンクヴレインズへのログインルームにAIと共に飛び込んだ!

 

 

「っ…モニターが……くそっ、ハノイの奴らめ…!!」

その刹那、少年達を映していたモニターが途切れる…その様子を見た草薙は拳を握り締めた…。

 

 

 

「行くぞ!デッキセット!!」

 

in to theVRAINS!!

ログインルームで遊作はデッキをデュエルディスクにセットする、それがトリガーとなって遊作の周囲を無数のプログラムが取り囲み、その姿をアバターへと変えていく。

 

青い髪は黄色と赤色の派手な髪へ、学校の制服は黒と深緑色の近未来的なボディスーツへ…その姿こそ、遊作のリンクヴレインズにおけるアバター──

 

アカウント名『Playmaker(プレイメーカー)』…ハノイの騎士が出現した時に現れ、彼らを狩る──都市伝説に語られるデュエリストである!

 

 

 

 

 

『消え失せろ!!』

 

「っ…!!」

ハノイの騎士がブルーエンジェルへと攻撃を仕掛ける…純粋なデュエルの腕前ならブルーエンジェルが上回るだろうが、相手はハッカー…デュエル外で実体化した『クラッキング・ドラゴン』の炎が彼女に迫り──

 

 

「はっ!」

 

「えっ、きゃ!?」

 

《あ〜あ、本当に戻ってきちゃった…》

彼女が炎に飲まれる寸前、リンクヴレインズにダイブしたプレイメーカーが間一髪で彼女を救い出す!

 

なお、AIは不服げな様子である。

 

 

 

「あ、あなたは…?」

 

『誰だ貴様は!!』

 

「オレの名は…プレイメーカー!」

助け出されたブルーエンジェルと攻撃を邪魔されたハノイの騎士が彼の正体を問う…その問いに遊作は堂々と答える!

 

 

「ハノイの騎士、お前達が探している()()はここにある!リンクヴレインズへの攻撃を止めなければ…()()()をこの場で消す!」

 

《ちょっとちょっと!?救世主を人質にするのか!?》

自分のデュエルディスクを指し示す遊作…それを聞いたAIは怒りを露わにする…AIはリンクヴレインズを救う救世主であり、ハノイの騎士を誘い出す「囮」だったのだ。

 

 

「このプログラムはオレのデュエルディスクに紐付いたデュエルプログラムに変換した!こいつを手に入れたいのなら、オレを倒すしかない!」

 

『貴様、イグニスを…!良かろう、ハノイを敵に回すとどうなるか思い知らせてやる!』

 

「望むところだ!」

イグニスの奪取を狙うハノイの騎士は遊作の提案を受け入れ、戦いの場を移す…。

 

 

 

 

 

《だけどマズイよ!ハノイの騎士の『ドラゴン』は強いよ!今のアンタのデッキじゃ勝てないと思うけどなぁ!?》

 

「言ってくれるな…だが、オレが負ければお前は奴らの手に渡る…せいぜい、負けないように祈るんだな」

 

《AIは祈ったりしない…!やるのは勝つ為の計算だけだ!》

ハノイの騎士の恐ろしさを知るAIが遊作に忠告する、それを意に介さない遊作だが……AIは自分が生き残る為の手札を切る!

 

 

《サイバース、データマテリアル、開放!吹き抜けろ!電脳の風よ!!》

 

キィン──!!

 

『「なんだ!?」』

遊作のデュエルディスクが強い光を放つ…その光に呼応するように、風が吹かないはずのリンクヴレインズに強い風が吹き荒れ…さらに、その風に乗ってホバーボードが吹き飛ばされてきた!

 

 

《飛び乗れ!プレイメーカー!!》

 

「っ…!はぁ!!」

AIの言葉に従い、遊作は飛ばされてきたホバーボード…Dボードへと飛び乗った!

 

 

《風を掴め!プレイメーカー!》

 

「っ…これは、まさか…!」

 

《いくぞ…!スピードデュエルだ!》

 

電脳の風…データストームに乗って行うデュエル……その名はスピードデュエル!

 

 

 

《ところでプレイメーカーサマ?マスターデュエルとスピードデュエルの違いは分かっているのカナ?》

 

「分からん、手短に話せ」

 

《教えてもらうのに偉そうダナー》

 

「お前こそ、()()だという事を忘れるな」

 

《へいへい…じゃあ、手短に──》

スピードデュエルを前にAIがスピードデュエルのルールを説明する。

 

 

①マスターデュエルと同じく先行はドローなし、手札は4枚スタート

②フィールドはフィールド魔法ゾーン、エクストラモンスターゾーン2枠、メインモンスターゾーン3枠、魔法・罠ゾーン3枠のみ

③メインフェイズ2は存在しない。

 

 

「メインモンスターゾーンが3つ…オレは、このルールを知ってるのか…?」

マスターデュエルよりも簡略化されたルールを聞いた遊作は奇妙な既視感を覚える…だが、それがいつの記憶なのか思い出す事はできなかった…。

 

 

『逃さんぞ!』

 

「っ…!」

その時、Dボードに乗ったハノイの騎士がデータストームの流れから飛び出し、遊作の前に現れた!

 

 

 

《どうやら、奴はスピードデュエルを知ってるみたいだな…オレがサポートしてやろうか?》

 

「必要ない」

 

《オレも生き残りたいから必死なんだぜ?お前にだけ任せるのは不安──》

 

「黙れ、集中する」

 

《ハイハイ》

饒舌に喋るAIに邪険な態度を取る遊作…凸凹コンビのスピードデュエルが始まった…!

 

 

 

『「スピード・デュエル!!」』

 

 

 

デュエルダイジェスト プレイメーカー対ハノイの騎士

 

 

 

先行を取ったのはハノイの騎士…彼はいきなり切り札カードである『クラッキング・ドラゴン』の召喚に成功する。

 

対する遊作はいきなりの手札事故が発生…さらに『クラッキング・ドラゴン』の持つレベルを持つモンスターに対するメタ効果や、荒れ狂うデータストームを乗りこなす事に神経を擦り減らす。

 

だが、それと同じくしてリンクヴレインズの外からデュエルを見守る者達が驚いたのは遊作の操る『サイバース族』という未知の種族のモンスターについてだった…。

 

 

そして次のハノイの騎士のターン、彼はスピードデュエルでのみ許されたサポート…『スキル』、『ダブル・ドロー』を発動…魔法カードと『クラッキング・ドラゴン』の攻撃によるコンボによって必死に守りを固めた遊作のライフは400まで削られてしまう…そして、不運が続いてしまう…データストームの流れが不安定となり、発生した竜巻に遊作が飲み込まれてしまったのだ…!

 

 

 

だが、それは()()ではなかった。

 

 

「貴様…!わざとオレを竜巻に引き込んだな!?」

 

《あ、バレた?》

 

「スキルの事を言わなかったのも計算の内か…!」

 

《ああそうだ!この竜巻…データストームこそがお前が奴に勝てる唯一の可能性だからな!!》

竜巻の中でなんとかDボードにしがみつく遊作はAIに文句を言う…彼は勝つ為に、わざわざ危険地帯に遊作を引き込んだのだ。

 

 

 

「何を考えている…!」

 

《このデータストームの中には『未知のモンスター』が生きてる!データストームが強力であればあるほど強いモンスターがな!今こそ、お前のスキル『ストームアクセス』を使え!!それ以外にオレ達が勝つ方法はない!》

AIの言葉と共に遊作の右腕に光が宿る!

 

《『ストームアクセス』はライフ1000以下の時、データストームのカード1枚にアクセスできる!風を掴め!プレイメーカー!!》

 

「っ──!!」

遊作は暴風が吹き荒れる嵐の壁に腕を突き刺す…腕がバラバラになりそうな衝撃の中、彼は必死に踏みとどまる!

 

 

 

「っ…オレ、には…このデュエルに負けられない3()()の理由がある…!!」

 

 

「1つ…!それは、オレの失われた『時』を取り戻す為…!!」

 

「2つ…!草薙さんの弟を、暗闇から救い出す為!」

 

「3つ!!オレに勇気を与えてくれた()()()に会う為!!」

 

それは、遊作の抱く譲れない目的…揺るがぬ意志が未知の力を呼び覚ます!

 

 

キン──!

 

 

《今だ!》

 

「うおおっ!!ストームアクセス!!」

遊作が嵐の中から腕を引き抜く…その手には彼を勝利に導く『未知』の力が握られていた…!

 

 

 

『馬鹿な…!お前はデータストームに飲まれたはず!?』

 

「勝負はここからだ!!」

そして、データストームが霧散…五体満足で復帰した遊作の姿に驚くハノイの騎士を前に遊作は勝利の方程式を展開していく。

 

1つ、『サイバース・ウィザード』の効果による『クラッキングドラゴン』の表示形式変更

 

2つ、『クラッキングドラゴン』の効果の穴を突いたモンスターの展開

 

 

そして、3つ目は───

 

 

「現れろ!未来を導くサーキット!!」

遊作の宣言と共に電脳世界に魔法陣が刻まれる、これが彼の勝利を呼び込む最後の一手…!

 

「アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター2体以上!オレは『サイバース・ウィザード』『スタックリバイバー』『バックアップセクレタリー』をリンクマーカーにセット!サーキット・コンバイン!!」

3体のモンスターが3つの赤い矢印となって新たな力を呼び覚ます!

 

 

「リンク召喚!現れろ!LINK-3!『デコード・トーカー』!!」

それはストームアクセスによって手にした新たな切り札…電脳世界の未来を切り開く剣士が現れる!

 

 

 

『馬鹿な…!?お前の切り札がリンクモンスターだと!?そんな情報は…!?』

 

「リンクモンスターはレベルが存在せず、守備表示にはならない!さらに墓地の『スタックリバイバー』の効果で『サイバースウィザード』を特殊召喚!そして『デコード・トーカー』の効果発動!リンク先のモンスター1体につき、自身の攻撃力は500アップする!このカードのリンク先には『サイバースウィザード』と『クラッキングドラゴン』が存在する!よって、攻撃力は3300となる!パワー・インテグレーション!!」

 

『攻撃力3300だと!?』

 

「そして『サイバースウィザード』の効果によって『デコードトーカー』は貫通能力を得る!」

 

『し、しまった!』

 

「受けてみろ!デコード・エンド!!」

 

『ぐ、ぐわああああっ!?』

青き剣士が機械竜を両断…スピードデュエルの決着をつけた…!

 

 

「ハノイの騎士、お前にデュエリストを名乗る資格は───ない!」

 

 

ハノイの騎士 LP0

 

遊作 Win!

 

 

 

 

 

 

「さぁ、ハノイの騎士…!お前達の()()を教えてもらおうか…!」

 

『ぐっ…プレイメーカー…!』

スピードデュエルに決着し、電脳世界のビルの屋上に叩きつけられたハノイの騎士に遊作が詰め寄る…『ハノイの騎士』が遊作の目的を果たす為の情報を持っているはずなのだ…!

 

 

『教えられるわけ、ないだろう…!それに、まだだ…貴様も、道連れに…!』

 

《ヤベ、こいつ自爆してオレ達を巻き込むつもりだ!!》

 

「っ、おい何を!?」

不敵な笑みを見せるハノイの騎士…そこから次の行動を察したAIがデュエルディスクから飛び出し、変形…イカかタコを思わせる姿となってハノイの騎士のアバターを喰らってしまった…!

 

 

 

《けぷっ、ごっそさん》

 

「お前、何をした?」

 

《お前を守ったんだろ?あのまま自爆されてたら、生身のお前が()()()事になってたぜ?…それより、早くここから離れた方が良さそうだな?》

 

「っ…」

ハノイの騎士を処理したAIに問いかける遊作…その時、にわかに周囲が騒がしくなる…!

 

 

「見つけたぞ!プレイメーカー!さぁ、俺とデュエルだ!」

 

「ずいぶんと派手にやってくれたじゃない…!さぁ、観念なさい!」

 

「Go鬼塚とブルーエンジェル…!」

デュエルを見守っていたカリスマデュエリスト2人が遊作の前に立ち塞がる…プレイメーカーの存在はリンクヴレインズの「都市伝説」…まだ見ぬ強者と戦う時を2人は待っていたのだ。

 

 

「悪いが──お前達に興味はない」

 

「あ、待て!!」

だが、遊作はハノイの騎士以外とのデュエルに興味はなく…Dボードによって素早くその場から離れていった…。

 

 

 

 

《(ん…?今、オレ以外のイグニスの気配がしたような…?おかしいな…みんなはサイバース世界にいるはず……勘違いか?)》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side遊嗣

 

 

 

 

「あれが、プレイメーカー…そしてスピードデュエル…すごかった…」

 

「は、はい…!あんなデュエル、初めて見ました…」

一方その頃、遊嗣とマシュは間近でプレイメーカーとハノイの騎士の決着を見届けていた…。

 

 

《でも、無闇に手を出さない方がいいよ?スピードデュエルは運営のSOLテクノロジーに禁止されてるからアカウント停止になる可能性もあるし、どうやら精神ダメージによって肉体にも影響があるみたいだからね》

 

「そうなんだ…ありがとう、ロマン」

 

「ロマンさんは物知りなんですね!」

 

《ふふっ、AIだからね!》

そしてロマンが2人にスピードデュエルへの注意を促す…2人に褒められたロマンは嬉しそうに笑っていた。

 

 

《さて、そろそろ良い子は家に帰る時間だね!リンクヴレインズの修復もあるだろうし、早めに帰る事をオススメするよ》

 

「そうだね…母さんも心配してるだろうし……マシュも自分で戻れそう?」

 

「あ…はい!大丈夫です!助けていただいてありがとうございました!……また、会えるでしょうか…?」

 

「ああ、デンシティは広いけど…縁があれば、きっと会えるさ!()()()!マシュ!」

 

「はい!また会いましょう!Yu-Zさん!」

再会の約束をした遊嗣とマシュはリンクヴレインズからログアウトする…そして、意識は肉体に戻っていった…。

 

 

 

 

 

 

 

「ふはぁ…疲れた〜!まさかこんなk遊嗣ぃぃ!!!わぁっ!?母さん!?」

肉体に意識を戻し、一息つこうとした遊嗣…だがその前に──慌てた様子の翠に抱き締められた…。

 

 

遊嗣!大丈夫!?痛い所とかない!?意識はしっかりしてる!?

 

「もごも…!?(母さん!ギブ、ギブ!!)」

 

《フォウフォウフォ〜ウ!?(特別意訳:翠!強く抱き締め過ぎ!?遊嗣が息できてないよ〜!!)》

ニュース速報でリンクヴレインズのトラブルを知ったらしい翠は意識が戻らない遊嗣を心配していたのだ…なお、遊嗣は翠の胸で呼吸困難になりかけている…。

 

 

 

《母上様、安心してください…ハノイの騎士との遭遇はありましたが、遊嗣君は無事に彼らを撃退して人を助けています…どうか褒めてあげてください》

 

「えっ…あなた…!」

取り乱した翠を冷静に戻したのは、遊嗣のデュエルディスクから()()()した白い人型だった。

その姿()に見覚えがあった翠は思わず警戒態勢を取る…!

 

 

《自己紹介が遅れました…ボクはロマン、白波遊海と彩華によって生み出された遊嗣のサポートAIです、以後よろしくお願いします》

 

「───そうだったの…!遊嗣を守ってくれてありがとうね〜!!」

 

《ボクは何もしていませんよ…今回は遊嗣の実力の勝利です》

白いAI…ロマンの自己紹介を聞いた翠は胸を撫で下ろし、ロマンの頭を撫でていた…。

 

 

「か、母さん?驚かないの?ロマンの事…」

 

「ふふっ…遊海さんが関わってるなら、何があっても不思議じゃないもの!遊嗣、お腹空いたでしょう?夕ご飯を食べながら何があったのか聞かせてくれる?ロマンも!」

 

「うん!」

 

《もちろん!遊嗣の勇姿はしっかりと記録してるからね!》

 

《フォ〜ウ…(特別意訳:とりあえず…遊嗣が無事でよかった〜…)》

白波家に穏やかな笑い声が響く…その後、遊嗣の勇姿を見た翠が盛り上がったのは言うまでもない…。

 

 

 

 

ウチの息子カッコいい〜!!

 

 

「や、やめてよ母さん恥ずかしいっ!!」

 

《遊嗣は愛されてるね〜》

 

《フォウフォウ…(特別意訳:相変わらず親バカなんだから…)》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「転校生のマシュ・キリエライトです!日本語は不慣れですが───」

 

 

「「あ」」

 

 

《『運命の出会い』って、本当にあるんだねぇ…》

 

 

 

2人の再会は思わぬほど早かった。

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