転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
十代との出会いから半年が経った、その後は特に大きな騒動も無く俺達は平穏な日々を過ごしていた…。
プルルル…プルルル…
「ん?電話か…はい!白波です」
『遊海か?俺だ!すぐに海馬コーポレーションまで来い!以上だ!』ガチャ
…海馬さん…かな?とりあえず行ってみよう…。
「よく来たな…お前に確認したい事がある…」
KC社に着くと海馬さんから開口一番に質問をされた。
「なんです?」
「以前に話したデュエルアカデミアの事だ、講師になるという件の答えは出たか?」
「その事ですか…」
「そうだ、俺としては早くあの非科学的なカードを封印したいのだ…!」
「非科学的?何かあったんですか?」
「…これを見るがいい…我が社のエネルギー遮断実験室で撮影されたものだ…!」
そう言うとプロジェクターが起動し壁に映像が映し出される。
『では、これより「幻魔皇ラビエル」の召喚実験を開始します。』
画像には髭の生えた決闘盤をつけた男性と、向いあう決闘マシーンの姿があった、カメラの手前には何枚かのデュエルモンスターズのカードが置いてある。
『非常時に備え私のライフは8000、マシーンのライフは1000に設定し何かあれば「自爆スイッチ」にて決闘を終了させます。』
『…いきます、フィールドの「ガーゴイル・パワード」3体を生け贄に…「幻魔皇ラビエル」を召喚!』
研究員の場のガーゴイルが破壊されて巨大な悪魔…ラビエルが現れる…すると…
『何だ!?カードの絵柄が薄くなっていくぞ!?』
手前を見ると固定されていたカードのイラストが薄くなっていく…
『これは…すごい力だ!力が溢れてくる!!』
ラビエルを召喚した研究員に変化が起きる、髭が薄くなり肌に艶が甦りどんどん若返っていく…!
「スゴい力だ!!これならオレは世界の頂点に…!」
『まずい!?決闘マシーン!罠カードを発動しろ!』
《トラップカード、『自爆スイッチ』をハツドウ!お互いのライフを0にシマス!》
罠カードが発動しフィールドが爆煙に包まれ、そこで映像は終了した…。
「これは…」
「解析した結果、三幻魔が召喚されると周囲にあるデュエルモンスターズに宿る力を吸収し、所有者に凄まじい力を与える事がわかった…それこそ人体を不死身にしかねないほどのな…」
海馬さんは思い詰めた表情で結果を語る。
「俺としては不死身など非科学的なものだと思っていたが…科学的に証明されてしまってはな…」
「(俺と翠が不老不死なのは暫く黙っておこう…)」
「幸いにも封印システムは外部の協力者により完成している…アカデミアも間もなく完成する…そうすればこのカードを封印できるのだ!」
「海馬さん…封印システムとは?」
「画像しか無いが…これだ」
社長のパソコン画面に箱に入った7枚の板が映っている。
「『七精門』というシステムだ、この7枚の鍵を封印場所に納めなければ開かないというアナログなものだがな…」
「封印なら海馬コーポレーションのセキュリティの粋を集めれば…」
「以前、神のカードが盗まれた時にはコンピューターをハッキングされたそうだ…」
「なるほど、あえてアナログにする事で守りを強化したと…」
「しかし俺はもうひとつ、ロックをかける事にした…これだ!」
海馬さんが引き出しから一つのリストバンドを出す、それにはブルーアイズが刻まれている…。
「これが『ブルーアイズ・ロック・システム』…通称『ビルス』だ!これを七精門の鍵をはめる台を覆うように展開し、このリストバンドを持つ者が立ち会わなければ開かないようになっている!無論、これは協力者には伝えていないがな!」
「なるほど…」
「それでどうなのだ遊海?」
「デュエルアカデミアへ行くのは大丈夫です…」
「そうか!ならば…」
「ただし…俺を『用務員』として雇ってください!」
「用務員だと?何故だ?」
「俺が教職についていれば鍵を狙う者がいた場合、すぐにわかってしまう…だから俺は偽名を使い用務員としてカードを守るんです!これなら容易にはバレる事はないでしょう…!」
「フン、貴様の考えにも一理あるな…いいだろう!白波 遊海!お前を用務員としてデュエルアカデミアに雇う!無論、春風もだ!」
「ありがとうございます、海馬社長…!」
「アカデミアの開校は来年9月だ…頼むぞ!」
「はい!」
「と言うわけでデュエルアカデミアに行く事になった!」
「どういう事ですか!?」
家へ戻った俺は翠に経緯を伝える…。
「ついにGxのストーリーが始まるんですね…」
「ああ、ある意味では全シリーズ中最も魔境のストーリーが始まるんだ…」
遊戯王Gx…DMの数年後から始まり学園ストーリー、主人公・遊城 十代がカードの精霊や仲間達と協力しながら数々の難題を解決していくストーリーだ…。
「たしかアニメ放送は1年で終わる予定だったんですよね…」
「ああ、しかしあまりの人気に放送が伸びて、ストーリーも混沌としたものになったんだよな…とりあえずあった事を整理してみよう…」
アニメ前
・特待生の失踪
・十代とユベルの別れ(済み)
・プロフェッサーコブラとリックの死別
・DDによるエドの父親の殺害
・破滅の光の影響
アニメ本編
一年目
セブンスターズ襲来・3幻魔
二年目
エドの入学
光の結社
三年目
デスデュエル
異世界編
覇王
ユベル
ダークネス
「三年目だけ…やけに濃いな…」
「本当に濃いですね…」
「とりあえず…破滅の光は俺達にはどうにもできない…ユベルは既に宇宙へ…、となると後はリックとエドのお父さんか…」
「たしかエドさんのお父さんはI2社のデザイナーでしたよね?」
「ああ、とにかくペガサスさんを頼ってみよう…リックは地道に探すしかないか…まだ時間はあるはずだ…!」
そして時は流れデュエルアカデミアの開校一月前になった。
俺は4月に高校を卒業し準備を進めている。
ついでに遊戯はゲーム開発のために武者修行に、本田は実家の工場を継ぎつつ夜間大学に通うそうだ、杏子はダンサーになるためにアメリカへ留学に、城之内は…プロデュエリストの道へ、何でもペガサスさんがスポンサーになってくれるらしい…。
GXへの布石は…半分失敗した…。
リックは既に死亡していた、そしてエドの父親は何とか命を救う事はできたが…意識が戻らなかった…。
あのあと、ペガサス会長に確認しフェニックス氏の居場所を突き止めてすぐに向かったが、すでに襲撃された後だった。
すぐに精霊の力で傷を癒したが意識は戻らなかった…原作通りBloo-Dに魂を吸収されてしまったのだろう…。
犯人はわかっているけど告発ができない…歯痒いな…。
後はアカデミアで何とかするしかないか…。
「それじゃあ翠、行ってくるよ!」
「はい!遊海さん気をつけて!」
今日、俺はアカデミアに出発する、翠は卒業後アカデミアの食堂への就職が決まっている。
「まぁ日曜日にはトフェニに乗って戻って来るから!」
「はい!」
「じゃあ…いってきます!」
そしてストーリーは進んで行くのであった。
次回からGX編に入りたいと思います。