転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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GX編始動!資料が集まらなくて執筆スピードが遅いですが頑張ります!


第2部 GX 編 1章 一年目 幻魔争奪戦 アカデミア
GX編始動 運命の出会い~闇のデュエル(仮)


「やべぇ!遅刻だぁぁ!!」

一人の少年が町中をひたすらに走っている…

 

 

「遅れる遅れる遅れる!?こんな大事な日に限って電車が遅れるなんて!いや、エキサイティング!これは俺に与えられた試練なんだ!待ってろよ・・・デュエルアカデミア!」

少年はひたすらに走り角を曲がる…と

「うわっ!?」

「おっと!」

少年は道のりの途中、人とぶつかり倒れこむ、背中からは決闘盤とデッキがこぼれ落ちる。

「すいません!!やべっ!デッキが!?」

《クリクリ~!》

「君、デュエルをするのかい?」

ぶつかられた青年が話しかける。

「あぁ!これからデュエルアカデミアを受験するんだ!」

 

「…そうか、ラッキーカードだ、コイツが君のところへ行きたがっている!」

そう言って青年は1枚のカードを手渡した…

「えっ?あ、ありがとう…」

「頑張れよ!」

 

「はい!ありがとうございます!」

「…!」グッ

青年はサムズアップをしながら去っていった…

 

「いけねぇっ!?遅刻だ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お~い!遊戯!」

 

「遊海!久しぶりだね!」

 

「ああ、3年振りくらいか…」

 

「翠さんは?」

 

「アカデミアで調理をやってるよ、ん?何かいい事あったか?」

 

「…ああ、将来有望なデュエリストの卵に会ったんだ!」

 

「それで『ハネクリボー』を託したか?」

 

「!?何でそれを…?」

 

「…彼が新しいHEROになる男だからさ!」

 

「そうか…彼が…!」

 

「ああ、新しい伝説の始まりだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺がアカデミアに就職して6年の月日が経った、最初は生徒数の少なかったアカデミアだがデュエルモンスターズが社会に浸透するにつれて生徒数も増加、今では本校を含め5校を展開する巨大な学舎になった。

 

俺は翠と共にアカデミアに住み込み、それぞれ仕事をしている。

そして今年、ついに遊城 十代がアカデミアに入学するようだ…、長かった…。

とりあえずアカデミアの6年間を纏めてみよう。 

 

一年目

学校施設の把握、三幻魔封印

 

二年目

平和な日々、翠合流

 

三、四年目

平和な日々

カイザー・吹雪入学

 

五年目

特待生行方不明事件

 

 

こんな感じである…結局行方不明は防げなかった…、まさか俺がいない時に起こるとは…。

アカデミアの学風も対しては変わっていない、ただレッド寮は少し綺麗なアパート風になって食事もある程度普通のレベルになっている…理由は後々…

 

俺は6年間、アカデミアでの仕事をこなしながら各地の大会に参加していた、たまには思いっきりデュエルしたいし…、だんだん観客も増えていき、デュエル専用スタジアムも増えている…これが大決闘時代か…

 

ついでに俺のランキングは5位である、頑張れば1位になれるけど程ほどにしている

「(マスター、誰に説明してるんですか?)」

「ん?いや、今までの事を整理してたんだよ!」

「…?」

俺は今アカデミアに向かうヘリに乗っている、勿論十代達も一緒だ。

 

 

 

 

そして夜…

 

 

「こんばんは~!寮長の大徳寺だにゃ~!授業では錬金術を担当してるにゃ!よろしくにゃ~!」

 

「副寮長の岸波 白野だ!普段は用務員をやってる!よろしくな!」

 

「調理の岸波 翠です!今日は歓迎会だからいっぱい食べてくださいね!」

 

「「「うぉ~すげぇ~!」」」

 

レッド寮が綺麗な理由、それは俺と翠が大徳寺先生の補佐で寮を管理しているからだ、ついでに今日のメニューはごはん、ハンバーグ、ポテトサラダという洋食メニューである…腹が減ってはデュエルはできぬ、ごはんがおいしいお陰かレッド寮の生徒達もアニメよりは雰囲気は明るい。

ついでに俺は岸波 白野という名前でアカデミアに勤めている、服装は作業服に灰色の帽子を被った姿だ…不思議とバレないんだよな…。

 

 

「岸波さん!」

「ん?君は…丸藤君だったかな?どうした?」

水色の髪に丸めがねをかけた少年、丸藤 翔が話しかけてきた。

「岸波さんと調理の翠さんって苗字が一緒ですけど…もしかして…」

「ああ、俺と翠は夫婦だよ!結婚して4年目かな?」

「スゴい…羨ましいな…あんな美人な人と…」

「君にもそのうち見つかるよ!」

「はい!頑張ります!」

 

そう俺と翠は形だけだが結婚した、子供は作れないが…それでも幸せである。

 

「翠さん!スゲェおいしいです!」

「ありがとう!十代君!まだあるからね!」

「にゃはは~、よく食べる子だにゃ~!」

 

 

 

 

 

 

 

カチャカチャ…

「遊海さん…ついに始まりますね…」

「ああ、でも暫くはクロノス先生イベント以外は平和だと思うから大丈夫だよ…貴方はどう思うアムナエル(・・・・・)?」

「彼から強い力を感じるよ…彼が君の言っていた…」

「ああ、理事長の暴走を諌められるデュエリストだよ…」

 

俺は大徳寺…もといアムナエルに自分の正体を明かしている、彼の体は既に限界が近づいている…彼は自分が力尽きる前に影丸の暴走を止めたいと思っていた、だから俺達はアムナエルの体を延命しつつ、彼から影丸の動きを探っていたのだ。

ついでにアカデミアで俺達の正体を知っているのは鮫島校長とアムナエルだけである。

 

「マスター、十代様がアカデミアに向かいました!」

「万丈目とのデュエルだな…そのうち戻ってくるから大丈夫だ。」

「遊海君…彼は強いかい?」

「はい、彼は遊戯を継ぐ者ですから…!」

 

 

そして時は進んで行く…翔の女子風呂覗き(冤罪)、月一テストの万丈目対十代…、クロノス先生が暴走気味だけど…まぁ大丈夫だろう。

 

 

 

そんなある日…

 

「遊海君、ちょっといいかにゃ?」

『にゃ~お』

「どうしたんですか大徳寺先生?」

 

ある日の夜、大徳寺先生が訪ねてきた。

「いや…さっき十代君達が怖い話大会をしてたから勢いで『特待生寮』の話をしちゃったんだけど…まずかったかにゃ…?」

「あ…、忘れてた…大徳寺先生ありがとうございます!ちょっと行ってきます!」

「ちょっと遊海君!?」

 

あのイベントを忘れてた…昔はなんとも思わず見ていたけど…今の俺には…許せない!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(俺はここまでなのか…?)」

 

十代は徐々に恐怖に飲まれていった、原因は闇のデュエリスト・タイタンとのデュエルである。

タイタンは実力者である明日香を倒し、人質にして十代に闇のデュエルを挑んできた。

タイタンのデッキはデーモンデッキ…高いパワーが売りのデッキだ、十代はデュエルを続けるがダメージを受ける度に自身の体が消えて行くにつれ恐怖に飲まれていく…

 

 

「さぁ小僧…もがき苦しみながら闇に沈むがいい!」

「アニキ!頑張って!」

「十代~!!」

翔とコアラ似の青年、隼人が十代を励ますが…

「(やべぇ…体が…!明日香…すまない!)」

 

カツーン…カツーン…

 

十代が気を失う刹那、本来誰も来ないはずの廃寮に足音が響く…

 

《クリクリ~!》

「ハネクリボー?」

突然ハネクリボーが現れ、喜び?始める…

 

「何者だ!この闇のゲームの場に来るとは…よほどの命知らずらしいな!」

タイタンが声をあげる、そしてその人物は現れた。

 

『我、闇の番人を継ぎし者…』

 

その人物は全身を黒いローブに包み、腕に金色の玉を持っていた。

 

「闇の番人だと?」

タイタンは疑問に思もった…依頼人はこんな事を言っていたか?と

 

『闇のゲームを騙る者に罰を与えん…!!』

 

「っ!?嘘…だろ?」

その時十代は見た、ローブの人物の後ろに…赤い龍の姿を…!

 

ボンッ

「うわっ!?投影機が!?」

 

タイタンの持っていた偽アイテムが煙をあげる、それと共に十代の体も戻っていく…

 

「体が…戻ったぜ!」

 

『闇のデュエリストを騙る者よ…汝の策は露見した…これより真なる闇のゲームを始める…!』

その言葉と共に十代とタイタンが闇に飲まれる…

「アニキ!?」

 

 

 

「ここは…?」

『これより始めるは真の闇のゲーム…さぁ我が立ち会おう…存分に死合うがいい!』

「バカな…闇のゲームだと…!?」

「へっ!面白くなってきたぜ!」

 

そして…

 

 

「いけ!『エッジマン』!『スカルデーモン』を攻撃!『パワーエッジアタック』!」

「ぐあああっ!?」

 

タイタンLP 0

 

十代 WIN!

 

 

 

 

 

「ガッチャ!」

「そんな…この私が…ハッ!?」

 

『雌雄は決した…闇のゲームを騙りし者よ…「罰ゲーム」を受けるがいい!』

「ちょっと待ってくれ!?私は依頼を受けただけで…!」

 

『問答無用!闇のゲームを騙った時点で重罪なり!

罰ゲーム!「奈落の闇(ダーク・フォール)」!』

 

「うっ!うわあああぁぁぁ…!?」

タイタンは足下に開いた穴に落ちていった…、それと共に周囲の闇も晴れていく…

 

「アニキ!無事だったんッスね!!」

翔が十代に駆け寄る

「ああ!モンスター達のおかげだ…!」

十代はそう言ってハネクリボーの方を見る

《クリクリ~!》

 

『遊城 十代…見事なデュエルだった…!』

ローブの人物が話しかける

「ああ、あんたは…」

『…今は我が正体を明かす事叶わず…さらばだ!』

そう言うと金色の玉から光が溢れ出す

「うわっ!?」

「眩しいッス!?」

「なんだな~!?」

 

『励めよ十代!「決闘王」を継ぐ可能性を持つ者よ!』

 

光が収まるとローブの人物は消えていた

 

「いったい奴は何者なんだ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ…暑かった…」

「お疲れさまです遊海さん!」

 

さっきの闇の番人の正体は俺だ、アニメでタイタンが千年パズルを出した時に思ってたんだ「お前がソレを使うな!」ってね。

 

だからローブを着て十代の決闘に干渉したんだ…ノリで闇の番人を名乗って、オシリスも使っちゃったけど…アテムなら許してくれる…よな?

最後に罰ゲーム宣告したら…発動しちゃったよ…奈落の闇…まぁ影丸さんがなんとかするでしょう!

 

 

さて、これで暫くは俺の干渉は必要ないかな…後は生徒達に任せようか!

 


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