転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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セブンスターズ来襲~遊海対クロノス先生~

十代達の入学から約半年が過ぎた、その間に十代&翔のタッグデュエルがあったり、野生化したブルー生・大山が帰ってきたり、万丈目がアカデミアから出てってアームド・ドラゴンを手土産にノース校から帰ってきたりしたがおおむね平和な学園生活を送っていた…しかし。

 

 

 

「遊海君、影丸理事長が動くよ『セブンスターズ』を招集してるにゃ…」

 

「わかりました…ありがとうございます、大徳寺先生…体はどうですか?」

 

「君達の治療のおかげでまだ持ちそうにゃ…でもそんなに長くはないにゃ…」

 

「そうですか…なら、時が来たら…」

 

「わかってるにゃ!まだ先だけど…にゃ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピリリリ…ピリリリ…

「携帯が…はい!岸波です!」

 

『遊海さんか?』

 

「鮫島校長?どうしました?」

 

『幻魔を狙う者達が現れました…校長室へお願いします…!』

 

「わかりました、今行きます!」

 

 

 

 

 

 

 

校長室に着くといたのは鮫島校長一人だった。

「失礼します」

「遊海さん…先程『七精皇(セブンスターズ)』と名乗る者達より予告がありました…三幻魔を頂く…と」

そう言って校長は1枚の手紙を見せる

 

「三幻魔を封印して約6年…ついにですか…鍵の守護者は?」

「はい…彼らとあなたに任せたいと思うのですが…」

校長は名簿を出す、生徒から十代・明日香・万丈目・カイザー・三沢、大人は大徳寺・俺か…

 

「なるほど…生徒達には?」

「これからです、たぶんそろそろ…」

 

 

コンコンコン

 

「失礼しますノ~ネ!生徒達を連れてきたノーネ!」

 

特徴的な金髪の先生…クロノス先生が校長室に入って来る、その後ろから丸藤 亮・十代・明日香・万丈目・三沢・大徳寺が入ってくる、どうやら校長室の前で合流したようだ

 

「あれ?白野さん?どうしたんだ?白野さんも何か悪い事したのか?」

十代が話しかけてくる

「なわけ無いでしょうが!岸波さんはこの学校ができた時からいる古参の職員なんだにゃ!」ゴツン!

「痛てっ!?なにもゲンコツしなくても…!」

大徳寺先生が十代にゲンコツを喰らわせる…是非もないネ!

 

「オホン!…君達を呼んだのは他でもない…君達にあるカードを守って貰いたいからだ!」

「「「あるカード?」」」

 

そして鮫島校長から三幻魔の詳細が語られる…

 

「犯罪集団・グールズの造った危険なカード…」

「そんなカードが学園に…」

「ワタシも初めて知ったノ~ネ…」

「うぇ!?クロノス先生も知らなかったのか?」

 

「それは当たり前だ、この事を知っていたのは私に理事長、オーナーと岸波さんだけだからね、では三幻魔を守る鍵…『七精門の鍵』の防衛メンバーを伝える!」

 

 

~メンバー発表中~

 

 

「ちょっと待つノーネ!!?」

「どうしましたクロノス先生?」

「まだ生徒達はわかります~が!何故!実技最高責任者のワタ~シが防衛メンバーに入ってないノーネ!?」

「鮫島校長!自分も同感です!何故クロノス先生が入っていないのですか!しかもよりにもよって最後の一人が用務員だなんて!!」

クロノス先生と万丈目が声を上げる

 

「う~む…納得してくれないか…」

「納得しかねますノーネ!!」

「…なら実力で決めるしかないか…白野さん…いいですか?」

「ええ!受けてたちましょう!」

 

 

「…白野さんデュエルできるのか…?」

十代が心配するが…

「大丈夫だよ十代、俺はまあまあ強いから!」

「絶対に勝つノ~ネ!!」

 

 

「…岸波さんのデュエル…俺は見た事ないな…」

「あら、そうなの?」

「ああ、いつも学校を掃除しているか…いない事もあるからな…そういえば学園祭の時も…」

明日香と亮が言葉を交わす…

 

 

 

 

 

 

 

「では両者準備はいいかな?」

「「はい!/なノーネ!」」

舞台をデュエルリングに変え遊海とクロノスが対峙する。

 

「では…デュエル開始!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     「「デュエル(エ~ル!)!!」」

 

クロノスLP 4000

遊海 LP 4000

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ワタ~シの先攻…ドロー!」

「手札から『天使の施し』を発動!三枚ドローして二枚捨てるノーネ!」

 

捨てたカード

エメスザインフィニティ

トロイホース

 

「そして『早すぎた埋葬』を発動!800ライフを払~い墓地の『トロイホース』を特殊召喚するノーネ!」

墓地から大きな木馬が呼び出されクロノス先生を蹴り上げる ATK 1600

「アウチッ!?」

 

クロノスLP 4000→3200

 

「イタイノーネ…」

「大丈夫ですか…?」

 

「ノープログレム!続けるノーネ!『トロイホース』を2体分の生け贄に…来るノーネ!『古代の機械巨人』!」

 

トロイホースが破壊され土煙の中から巨人が現れる

ATK 3000

 

「いきなり出た!クロノス先生のエースカード!」

「やっぱりクロノス先生の実力は高いか…」

十代とカイザーがコメントする

 

「(いきなりきた…!やっぱりカッコいい!)」

顔は平静だが内心、遊海はとても喜んでいる

 

「用務員ごときには負けられないノーネ!カードを二枚伏せてターンエンドなノーネ!!」

 

クロノスLP 3200

ギアゴーレム 伏せ2 手札2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

「手札から『マンジュ・ゴッド』を召喚!効果で儀式魔法『影霊衣の万華鏡』を手札に加える!」

身体中からたくさんの手の生えた大仏のようなモンスターが現れる ATK 1400

 

「儀式デスート!?」

「岸波さん儀式使いなのか!!」

クロノス先生が驚き、十代は目を輝かせる

 

「そして手札から儀式魔法『影霊衣の降魔鏡』を発動!手札の『影霊衣の術士 シュリット』を生け贄に…降霊せよ!解き放たれし第2の龍の魂!『グングニールの影霊衣』!」

 

フィールドに長く紅い髪の少女が現れ、鏡のはめ込まれた杖を持ち祈りを捧げる、すると半透明の細身の龍が現れ少女と一体化する。

そして翼のある青い龍を象った鎧を纏った魔導士が現れた ATK 2500

 

「ちょっと待つノーネ!今生け贄にしたモンスターはレベル3のモンスターなノーネ!レベル7は召喚できないはずなノーネ!?」

 

 

「『シュリット』は影霊衣儀式モンスターの生け贄にする時、必要なレベルを全て賄える!そして生け贄になった『シュリット』の効果でデッキの戦士族の儀式モンスター『トリシューラの影霊衣』を手札に加える!」

 

「ぐぬぬっ…でもそのモンスターの攻撃力は2500!『ギアゴーレム』には敵わないノーネ!!」

「『グングニール』の効果を発動!手札の『影霊衣の大魔導士』を捨てて『ギアゴーレム』を破壊する!」

「なんでスート!?」

 

グングニールの影霊衣が杖を掲げる、すると機械巨人の足下に魔法陣が現れ機械巨人が氷結し、砕け散る。

 

「『古代の機械巨人』が!?」

「あんなにあっさりと…!」

万丈目と三沢は驚きを隠せないようだ

 

「バトル!『グングニール』でクロノス先生にダイレクトアタック!『氷結の魔槍』!」

グングニールが杖を掲げると巨大な氷の槍が現れる、グングニールは飛び上がり杖で槍をクロノス先生に弾き飛ばす

 

「オゥ!?フレッ~ド!?」

クロノスLP 3200→700

 

 

「た、タダデハマケナイノーネ、リバーストラップ『ダメージコンデンサー』発動ナノーネ…!ブルブル」

クロノスは寒さに耐えつつ罠カードを発動する

 

「手札の『魔法の歯車』を捨ててデッキから2体目の『トロイホース』を特殊召喚するノーネ!」

 

フィールドに再び木馬が現れるATK 1600

 

「俺はこれでターンエンドです!」

遊海 LP 4000

マンジュ グングニール衣 手札3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘だろ…クロノス教諭が1ターンで追い詰められるなんて!?」

「いったい岸波さんって何者なの?」

「(あのプレイング…素人では無い、まるで幾つもの死線をくぐり抜けたような…)」

 

「セニョール岸波…凄まじい強さナノーネ…でも生徒達のために…負ける訳にはいかないノーネ!!」

 

 

 

 

「…クロノス先生、何があなたをそこまで突き動かすんですか?」

 

「なんですと…?」

 

「これから来る敵は確実に厄介な敵のはずです、それこそ以前現れたという闇のデュエリストのように闇のゲームを仕掛けてくるかも知れません…あなたは生徒達を守れますか…?」

 

「ワターシは『闇のゲーム』なんてオカルトは信じないノーネ!…デュエルとーは、希望と光に満ち溢れたものであーり、苦痛と闇を与えるものではないノーネ!!」

 

「ならあなたは立ち向かえますか…?闇のゲームに」

 

「生徒のためならワターシはどんなものにでも立ち向かうノーネ!例え闇のデュエルに敗れたとしても!闇は光を凌駕できない!そう信じて決して心は折らないノーネ!」

 

 

「クロノス先生…あんたって人は…!」

「さすがですクロノス教諭!」

「さすがアカデミアの実技最高責任者ですね…!」

十代や校長達がクロノス先生を見直したようだ

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ただしネコは除くノーネ…」

 

 

 

 

「「「ズコッ!」」」

 

「…わかりました、あなたの心の強さ…見せてもらいました!さあデュエルを続けましょう!」

 

 

 

 

 

 

「言われなくてーも!ワタシのターン…ドロー!」

「!…『強欲な壷』を発動!2ドロー!」

 

「…まさかシニョール亮以外でこのモンスターを召喚する事になるとーは…ワターシは『トロイホース』を生け贄に再び『古代の機械巨人』を召喚するノーネ!」

再び機械の巨人が現れる ATK 3000

 

「そしーて、手札から魔法カード『古代の機械融合』を発動するノーネ!!」

 

「「「『古代の機械融合』!?」」」

 

「フィールドの『ギアゴーレム』とデッキの『ギアゴーレム』『古代の機械兵士』の3体を融合!くるノーネ!我が奥の手!『古代の機械超巨人』!」

ギアゴーレムを中心に古代の機械のパーツが寄り集まり

阿修羅のような巨人が現れる ATK 3300

 

「このモンスターは…!」

 

「バトルナノーネ!『超巨人』で『グングニール』を攻撃!『メガトンパウンド』!」

超巨人の拳でグングニールが殴り倒される

「うおおぉっ!」

 

遊海LP 4000→3200

 

「さらーに!『機械巨人』を2体素材にした『超巨人』は二回攻撃できるノーネ!『マンジュゴッド』を攻撃ナノーネ!」

超巨人のゲンコツがマンジュを叩き潰す

「ぐああぁ!?」

 

遊海LP 3200→1300

 

「すげぇ!クロノス先生が巻き返した!」

「まさか、あの劣勢からここまで戻すとは…」

「岸波さんピンチだにゃ~!」

 

 

「ワターシはこれでターンエンド!シニョール岸波!先に言っておきますーが、『超巨人』には相手によってフィールドを離れた時、融合デッキから更なるモンスターを特殊召喚する効果がありマース!」

 

「ご忠告ありがとうございます…クロノス先生…!」

クロノスLP 700

超巨人 伏せ1 手札1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺のターン…ドロー!」

 

「(ふふふのふ!伏せカードは『重力解除』!もし攻撃力が上回っても守備表示にしてしまえばいいノーネ!)」

 

「(キーカードはある…問題はあの伏せカードだ…確かクロノス先生はあまり攻撃反応型の罠は入れていなかった…ならアレは…賭けだ!)」

 

「手札から儀式魔法『影霊衣の万華鏡』を発動!融合デッキのレベル12『F・G・D』を生け贄に手札から儀式モンスターをレベルの合計が12になるように儀式召喚する!」

 

「融合デッキから!?」

「生け贄デスート!?」

 

 

「降霊せよ!第三の龍の魂!レベル9『トリシューラの影霊衣』!霧の谷を守りし怪鳥の魂!レベル3『クラウソラスの影霊衣』!」

 

冷気に包まれ龍の鎧を纏った戦士と怪鳥の鎧を纏った戦士が現れるが…

 

「(あの鎧のモンスターなんかヤバそうナノーネ!?早めに…)リバーストラップオープン!『重力解除』!フィールド全体のモンスターの表示形式を変更するノーネ!」

 

機械超巨人 DEF 3300

 

トリシューラATK 2900

クラウソラスATK 1200

 

「なんですと!?」

「儀式召喚した時に守備表示で召喚しました!勝利を焦りましたね!クロノス先生!」

 

「ぐぬぬ…でもそのモンスター達は『超巨人』には勝てないノーネ!」

「それはどうかな?」

「なぬ?」

 

「『トリシューラ』の効果発動!クロノス先生のフィールド・手札・墓地の三枚のカードを除外します!対象はフィールドの『超巨人』墓地の『機械巨人』そして手札です!『絶対氷結』!」

「しまったノーネ!?でも『超巨人』の効果で融合デッキの『古代の機械究極巨人』を召喚条件を無視して特殊召喚するノーネ!まさかワタ~シにこのモンスターを出させると~は!!」

フィールドの超巨人が氷結し崩れ落ちる、しかしその残骸が再び組み上がり更なる巨体が現れる ATK 4400

 

除外カード

超巨人

機械巨人

融合

 

「『トリシューラ』の攻撃力は2900!攻撃力が足りないノーネ!」

「ならば『クラウソラス』の効果を発動!融合デッキから召喚されたモンスターの攻撃力を0にして効果を無効化する!『迷いの風』!」

クラウソラスから放たれた風が究極巨人を無力化する

ATK 0

「なんですと!!?」

「バトル!『トリシューラ』で『究極巨人』を攻撃!放て!『アイス・トライデント・シェイバー』!!」

トリシューラが三ツ又の氷槍を投げつけて究極巨人を氷結させ、崩壊した…

 

「ペペロンチーノ!!?」

 

クロノスLP 0

 

遊海WIN!

 

 

 

 

 

 

 

「勝負アリ…ですね」

「クロノス先生が…負けた…?」

「クロノス教諭がたった2ターンで…しかも攻撃力4400の大型モンスターまでも…!」

 

 

 

 

「ワタ~シの負けナノーネ…七精門の鍵…あなたに預けるノーネ…!」

「ありがとうございますクロノス先生…あなたの分まで生徒達を守ってみせます…!」

「シニョール岸波…任せたノーネ!」

 

 

 

 

「あの…ちょっといいかにゃ?」

「どうしました?大徳寺先生?」

大徳寺先生が校長に話かける

 

「ぼくは…七精門の守護者を辞退させてもらうにゃ!」

「なんと!?どうしてです?」

「今の二人のデュエルを見ていたら…ぼくよりもクロノス先生の方が向いていると思った…それだけですにゃ!」

「…わかりました…大徳寺先生の代わりにクロノス先生を七精門の鍵の守護者に任命します!」

「へっ!?」

 

 

そうして七精門の鍵の守護者は決定した…そしてその夜、十代が一人目の刺客、仮面の男・ダークネスと接触、決闘を行い大ダメージを負いながらダークネスを打倒した。

 

そしてその正体は行方不明になっていた明日香の兄・吹雪だった…。




追記 デュエル内容を少し変更しました!

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