転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
遊作達を庇い、ブラッドシェパードの罠に囚われてしまった遊嗣……彼に猟犬の牙が迫る…!
それでは…最新話をどうぞ!
「っ…Yu-Z…!オレ達を庇って…!!」
『遊作!尊!本当なのか!?そのゲートがブラッドシェパードの作った
「ああ…!ゲートが吸い込みを始めてすぐ、奴の影が見えた…!!」
《くそっ…要するに、あのゲートはカウント野郎のダミーだったって事か!!》
浮島エリアに現れたゲートを調査するべく、リンクヴレインズにやってきた遊作と尊…しかし、そのゲートはブラッドシェパードの構築した「偽物」だった。
遊作を捕らえるべく周囲を吸い込むゲート…だが、草薙からの連絡で近くにいた遊嗣が遊作や尊の身代わりとなってゲートに吸い込まれ、閉じ込められてしまったのだ…!
『すまない…!俺がもっと早く気付いていれば…!!』
「っ…草薙さん、今はYu-Zの救出が先だ…!」
「不霊夢!Ai!データストームをぶつけるとかであの玉をこじ開けられないか!?」
《むむむ……ダメだ!無駄に硬いプログラムを組んでやがる!草薙!お前が頼りだ、オレと不霊夢がデータを読み取るから解読してくれ!》
『わかった!!全力を尽くす!』
「遊嗣…無事でいてくれ…!!」
取り残された遊作と尊は遊嗣の無事を祈るしかなかった…。
『(な、何を考えてるんだブラッドシェパード!!Yu-Zには手を出すなと言っただろう…!!)』
「財前部長…?」
SOLテクノロジー・サイバーセキュリティルーム…そこで晃は頭を抱えていた…。
リンクヴレインズに現れたゲート…それがブラッドシェパードがプレイメーカーを捕らえる為の罠だと判明したのはまだ良い……だが、そこに自分と妹の恩人──その息子が巻き込まれたと知って彼は頭を抱えていたのだ…。
『(あの罠がすぐに解かれるならいい、だが…奴がYu-Zに危害を加えた時点で───
晃は幻視する…鬼の形相を見せる鋼の騎士と──この世で一番
Side???
《Yu-Z…!遊嗣!しっかりするんだ!目を覚まして!!》
「───………」
ブラッドシェパードの作り出した『罠』の中…上下左右も分からない暗闇の中で遊嗣は意識を失っていた…ロマンが必死に声を掛けるが、その声は遊嗣には届いていなかった…。
『別の獲物が掛かったか…確か、Yu-Z…とか言ったな』
そんな遊嗣の近くに現れたのはこの事態の元凶、ブラッドシェパードだった。
『財前はコイツには手を出すな…などと甘い事を言っていたが、コイツもプレイメーカーの仲間…そして、イグニスに似た
晃の忠告を無視したブラッドシェパードが指を鳴らす、それと共に無数に現れる光の玉…それは
『さぁ、見せてもらおうか…Yu-Z──お前の
──パパ!えほんよんで!──
──ん?なんの本がいい?桃太郎か?金太郎?それとも一寸法師か?──
──ん〜ん!これ!──
──りゅうの目のなみだかぁ…お前は本当にこの本が好きだなぁ──
──ママ…かけっこ、負けちゃった…──
──残念だったねぇ…でも1位になんてならなくていいの!ユージはパパとママのナンバーワン…ううん、オンリーワンだもの〜!──
──むぎゅう──
──お父さん!肩叩いてあげる!──
──おっ、ありがとな!後でお小遣いあげるからな〜──
──えへへ…やった〜!──
──ユウミさ〜ん?あんまり甘やかし過ぎないでくださいね〜?──
──バトルだ!『ブラック・レイ・ランサー』でダイレクトアタック!──
──うわ〜!?…リョウガ兄ちゃん強すぎだよ〜…──
──フッ…ユウジ、最強になんてならなくてもいい…でも、自分の事と自分の大切なモノを守れるくらいには強くなってくれよ?──
──リョウガ〜!?またユウジをイジメてるんじゃないでしょうね〜!?──
──いや、これは違っ…デュエルディスクを下ろせリオ!?──
──……リオ姉ちゃんの方が怖い…──
──ガーン!!──
──フォウフォウ…──
──ゴシゴシ…ゴシゴシ…!気持ちいい?メガロックじいちゃん!──
──おお〜…ユウジのブラシの使い方は上手だなぁ…極楽極楽…──
──ふふっ、ユウジは本当に人や精霊に愛される子になりましたね──
──ああ…ユウジにはどんな精霊がついてくれるかな?ユウジはどんなモンスターが好きなんだ?──
──ん〜…メガロックおじいちゃんみたいな強くて優しくて、カッコいいドラゴン!!どんな相手もガオーッて倒しちゃうの!──
──そうか…ならまずは──……──
『な、なんだコイツは…!?
遊嗣の記憶の一部を覗いたブラッドシェパードは愕然とした…覗き見た遊嗣の記憶には『弱点』となるようなトラウマが
彼の記憶の中にあったもの…それはブラッドシェパードが手にする事ができなかった、仲の良い温かな家族の姿だけだった…。
『しかも、コイツ…決闘王の弟だと…!?神代凌牙には九十九遊馬や天城カイトなどの大物が付いてる…
自分がとんでもない
『これか…!』
明らかに他の記憶の光とは様相の違う光に手を伸ばすブラッドシェパード、そして───
グジャ…!
『はっ…?ガッ!?があああっ!?う、腕がぁぁぁ!?!?』
伸ばした右腕は肩口から消滅した…黒い光から飛び出した
『な、何が…!?今まで、こんな事は…!?』
感じないはずの
《■■■■■……!!》
『レ、レッドアイズ、だと…?』
遊嗣の記憶世界に響く獰猛なる唸り声…その主は紅い眼を持つ、黒いドラゴン…否、闇に覆われた世界では相手が「ドラゴン」である、という事しか認識できなかった…。
『聞いた覚えが、ある…デュエリストの一部は、デュエルモンスターズの
目の前のドラゴンを前にかつて聞いた都市伝説を思い出すブラッドシェパード…彼は遊嗣が『レッドアイズ』デッキを使う事を知っていた……しかし────
『だ、だが……レッドアイズにこんなモンスターは───』
【■■■■■───!!!】
そして、断末魔を上げる間もなくブラッドシェパードは
ドラゴンが放った破壊の奔流に消し飛ばされ、塵も残さず蒸発してしまったのだった…。
Side遊嗣
《遊嗣!目を覚ませ!!遊嗣!!こうなったら…!クロ!キミの尻尾を借りるよ!》
《ふぉう!?》
声を掛け続ける事しばらく…ロマンは遊嗣を起こす事ができずにいた…。
そして業を煮やしたロマンはデュエルディスクからクロを引っ張り出すと…彼のフサフサの尻尾で遊嗣の鼻をくすぐった!
「っ…ふぇっ…ハックション!!…う、うーん……ロマン…?クロ?…そうだ、ゲートに、吸い込まれて…」
《ああ…良かったぁ…!もう、ボクが止めるのも聞かないで助けに行っちゃうんだから…!そういう所、本当にマスターそっくりだよ!!》
「ご、ごめん…つい…」
《きゅ…ふぉう》
そして…くすぐられた事で遊嗣はくしゃみをして、その衝撃でようやく目を覚ました。
なお、目覚めて早々にロマンに叱られた遊嗣は小さくなり…クロは抗議の声を上げると、身震いをしてディスクの中に戻っていった…。
「というか、ここどこ…?」
《あのゲートはプレイメーカーを誘い出す為の罠だったんだ…おそらくはゴーストガールが言っていた「
「な、なるほど?」
落ち着いたは周囲を見渡す…そこは明かりもない、一面の暗闇の中…ロマンはこの場所をブラッドシェパードの罠の中だと看破する。
「でも、ブラッドシェパードは何をしようとしたんだろう…?わざわざ僕を気絶させて…」
《……Yu-Zの記憶データにアクセスした形跡がある…たぶん、本命はプレイメーカーで…彼を捕らえて記憶を覗いて、リアルの彼…プレイメーカーの正体を暴こうとしたんだ》
「うええっ!?それってマズいじゃん!!プレイメーカーの正体がバレちゃう!!」
《大丈夫、アイツがアクセスしようとしたのには早めに気付いたから、記憶にプロテクトを掛けて最近の記憶はカバーした…彼の正体はバレないよ、まぁ…Yu-Zの素性はバレたかもしれないけど……》
「ええ〜…まぁ、仕方ないか…」
そして、ロマンはブラッドシェパードの目的を推測する…一応のカバーはしたとの事だが、その話を聞いた遊嗣はげんなりとした表情である…。
「それより…早くここから出ないと…!ロマン、なんとかできそう…?」
《う〜ん……少し厳しいかな、セオリー通りなら…ブラッドシェパードを倒せば出られると思うけど…》
「ブラッドシェパードを探すって…この真っ暗闇から?」
《そうだよねぇ…》
暗闇の中で途方に暮れる遊嗣とロマン…その時だった!
『ぐわああああああああ!?!?』
「わっ!?なにっ!?急に悲鳴が…しかも、周りが明るく───っ!?ブラッドシェパード!!」
暗闇に響く絶叫…それと共に周囲が明るくなる、そこは灼熱のマグマが噴き出す洞窟…そこでは全身をスパークさせたブラッドシェパードが苦しんでいた…!
《───ああ、
「なにそれ怖い!!いつの間に!?父さん何したの!?」
《ふふっ…きみはたくさんの人達に愛され、守られている…という事さ!》
ブラッドシェパードの苦しみ方から彼の辿った末路を言い当てるロマン…なお、あまりのセキュリティの強さに遊嗣は震えている…。
『が、がはっ…!!なんだ…なんだ貴様は!?!』
《それはボク達のセリフだよ、人の記憶を盗み見て正体や弱点を突き止めようとするなんて…キミ、完全に変質者や犯罪者の類いだよ?》
『黙れ…黙れぇぇ…!!AI風情が…知ったような口を利くなぁぁ!!!』
《おっと、怒らせちゃったかな?…いや、一回死にかけたせいで頭に血が昇ってるらしい…!》
苦しみながら、遊嗣に敵意を向けるブラッドシェパード…ロマンはそれを諌めるが…
《Yu-Z、彼はきみの記憶を盗み見て、きみが使うデッキの動きを見抜いてる可能性がある……だから、
「それは──新しいデッキ…?」
《ああ、きみがまた危険な目に遭った時…具体的にはハノイの騎士に狙われるような事態になった時に備えて、マスターがボクに預けていたデッキだ》
「父さんが…!」
ロマンの手の中に浮かぶデータ…それは襲撃を受ける前の遊海がロマンに預けていた、遊嗣の新しいデッキだった!
《さぁ、いこうYu-Z!仁義も知らない乱暴なバウンティハンターの頭を冷やしてやろう!》
「うん……デュエルだ!ブラッドシェパード!!」
『貴様に…貴様らに…私の何が分かると言うんだぁぁぁ!!!』
父から与えられた光を胸に…遊嗣は狂乱のバウンティハンターへと挑む!!
「『デュエル!!』」
ブラッドシェパード LP4000
Yu-Z LP4000
・マスターデュエル
マスタールール(新)適用
メインモンスターゾーンに融合・S・Xモンスター召喚可能
『私のターン!!』
『「デュプリケード・ドローン」を召喚!』
球体型の小型ドローンが現れる! ATK0
『さらに手札の「デュプリケード・ドローン」の効果発動!自分フィールドに同名モンスターが存在する時、手札から自身を特殊召喚!!』
2体目の球体ドローンが現れる! ATK0
『そして手札の「スカッド・ドローン」は自分フィールドに「ドローン」モンスターが存在する時、特殊召喚できる!』
3つのミサイルが括り付けられたドローンが現れる! ATK800
『出でよ!勝利を導くサーキット!召喚条件は「ドローン」モンスター2体以上!私は「デュプリケード・ドローン」2体と「スカッド・ドローン」をリンクマーカーにセット!リンク召喚!!現れろ!Link-3「バトルドローン・ジェネラル」!!』
黒い戦闘機型の大型ドローンが現れる! ←↓→
『「ジェネラル」の効果発動!1ターンに一度、墓地の「ドローン」モンスターを自身のリンク先に特殊召喚できる!墓地から現れろ!「スカッドドローン」!』
ミサイルが括り付けられたドローンが復活する! ATK800
《『スカッドドローン』の効果発動、このモンスターは───》
『黙れ!!このモンスターは「ドローン」モンスターの効果で墓地から特殊召喚された時、効果発動後にフィールドから離れた時に除外される代わりにカードを1枚ドローできる!再び開け勝利を導くサーキット!召喚条件は「ドローン」モンスター1体!リンク召喚!Link-1!「バトルドローン・サージェント」!!』
青色の戦闘機型のドローンが現れる! ATK800 ↓
『さらに装備魔法「ドローン・ランチャー・ユニット」を「ジェネラル」に装備!!これで装備モンスターは相手モンスターの効果対象にならない…!さらに効果発動!1ターンに1度、フィールドのリンクマーカー1つにつき100ダメージを与える!!フィールドのリンクマーカーは4つ!400ダメージだ!!』
「くっ…!」
黒いドローンに装備された巨大砲門から放たれたミサイルが遊嗣のライフを削る…!
Yu-Z LP4000→3600
『私はカードを1枚伏せてターンエンドだ!』
ブラッドシェパード LP4000
ジェネラル(ランチャーユニット) サージェント 伏せ1 手札1
《Yu-Z、本来のブラッドシェパードはプレイメーカーやスペクター並みの強敵だ…でも、今の彼は冷静じゃない…そこに勝機があるはず!》
「うん…!わかった!!」
「僕のターン!ドロー!」
「───よし、こうだ!『斬機シグマ』を召喚!」
赤と白のヒロイックな装甲の小型ロボットが現れる! ATK1000
「さらに手札の『斬機サブトラ』の効果発動!ブラッドシェパードの『バトルドローン・サージェント』の攻撃力をこのターンのエンドフェイズまで1000ダウンさせる事で、手札のこのモンスターを特殊召喚できる!」
臙脂色のマントを羽織るロボット剣士が現れる! ATK1000
サージェント ATK800→0
「そして僕はレベル4の『斬機サブトラ』にレベル4の『斬機シグマ』をチューニング!!」
緑の輪に変化したシグマがサブトラを包み込む!
4+4=8
「───集いし星が炎の剣を呼び起こす!願いを繋ぐ道となれ!シンクロ召喚!!現れろ!レベル8!『炎斬機マグマ』!!」
遊嗣の足元に広がるマグマから炎が逆巻き、熱き炎を宿すヒロイックな剣士が現れる! ATK2500
「あっ…
《そうか…!!よかった…!よかったね!!遊嗣!!》
その時、遊嗣は久しぶりの感覚──欠けたパズルのピースがはまるような感覚を覚える…!
「ありがとう、父さん…この力で…僕は仲間を守ってみせる!!バトルだ!『炎斬機マグマ』で『バトルドローン・ジェネラル』を攻撃!!炎斬剣マグマ・スラッシュ!!」
『罠カード発動!「カモフラージュ・ドローン」!このカードがフィールドに存在する限り、自分の「ドローン」モンスターは戦闘・効果では破壊されず!カード効果の対象にもならない!!ぐっ!?』
炎を纏った剣が黒い戦闘機を捉えるが破壊を免れる…!
ブラッドシェパード LP4000→3900
《ああ…!惜しい…!!》
「僕はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」
『「カモフラージュ・ドローン」は、相手のエンドフェイズに破壊される…』
Yu-ZLP3600
炎斬機マグマ 伏せ1 手札2
『はぁ…はぁ…!私とした事が…このぐらいで、冷静さを失うとは…!貴様は必ず倒す…!!この痛みの落とし前をつけてもらうぞ…!』
「まずっ…冷静さを取り戻したみたい…!?」
遊嗣の一撃を受けて頭が冷えたのか…ブラッドシェパードは鋭い殺気を遊嗣とロマンに向ける…!
『私のターン!ドロー!』
『装備魔法「ドローン・ランチャー・ユニット」の効果!1ターンに1度、フィールドのリンクマーカーの数1つにつき100ダメージを与える!』
「くうっ…!」
放たれたミサイルが遊嗣のライフを削る…!
Yu-Z LP3600→3200
『出でよ!勝利を導くサーキット!召喚条件は「ドローン」モンスター2体!私は「ジェネラル」と「サージェント」をリンクマーカーにセット!リンク召喚!現れろ!Link-2「バトルドローン・ウォラント」!』
赤と銀に彩られた戦闘機ドローンが現れる! ATK1200 ←↓
「っ…?わざわざエースモンスターをリンク素材に…?『ドローン・ランチャー・ユニット』で効果も受けない状態だったのに…?」
《っ…いや、何かを仕掛けてくるつもりなんだ!Yu-Z、気をつけて!!》
『そして私は装備魔法「アセンブル・ドローン」を発動!墓地のリンクモンスター「バトルドローン・ジェネラル」を攻撃力を500アップさせて特殊召喚し、このカードを装備する!』
黒き戦闘機が復活する! ATK2400→2900
『さらに「ジェネラル」の効果発動!1ターンに一度、墓地の「ドローン」モンスターをリンク先に特殊召喚する!現れろ!「デュプリケード・ドローン」!!』
球体のドローンが再び復活する! DEF0
《そうか…!EXモンスターゾーンの『ジェネラル』をリリースし、メインモンスターゾーンに召喚する事で効果を再び使えるようにしたのか…!》
『再び出でよ!勝利を導くサーキット!召喚条件は「ドローン」モンスター1体!「デュプリケード・ドローン」をリンクマーカーにセット!リンク召喚!!現れろ!Link-1「バトルドローン・サージェント」!』
再び青き戦闘機が現れる! ATK800
『バトルだ!「ジェネラル」で「炎斬機マグマ」を攻撃!』
「ぐっ…!!『炎斬機マグマ』が相手によって破壊された時、デッキから『斬機』魔法・罠カード1枚を手札に加えられる!僕はデッキから『斬機刀ナユタ』を手札に!」
無数のミサイルに炎の戦士が破壊される…!
Yu-Z LP3200→2800
『続けて「ウォラント」でダイレクトアタック!』
「ぐうううっ…!」
戦闘機の機銃掃射が遊嗣を撃ち据える!
Yu-Z LP2800→1600
『この瞬間!「ジェネラル」の効果発動!「ドローン」モンスターがダイレクトアタックに成功した時、そのモンスターをリリースする事でその攻撃力分のダメージを与える!!』
「なっ…!?うわああああ!?」
《Yu-Z!》
さらに、ドローンが自爆特攻を仕掛け…吹き飛ばされた遊嗣は壁に叩きつけられる…!
Yu-Z LP1600→400
《マズい…次の攻撃を受けたら…!!》
「カウントはゼロだ…!『サージェント』てダイレクトアタック!!」
「そうは、させない!罠カード発動!『斬機超階乗』!!このカードは墓地の『斬機』モンスターを3体まで、効果を無効にして特殊召喚し、そのモンスターのみでシンクロ召喚、またはエクシーズ召喚を行なう!!墓地から蘇れ!『斬機シグマ』!『斬機サブトラ』!」
『なにっ…!?』
墓地から2体の斬機士が現れる! ATK1000 ATK1000
「僕はレベル4の『シグマ』と『サブトラ』でオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!黒鉄の鎧を纏いし斬機士よ!その瞳で勝利の方程式を見極めろ!『塊斬機ダランベルシアン』!」
銀河の爆発の中から電磁波を纏う黒鉄の騎士が現れる! ATK2000
「『ダランベルシアン』がエクシーズ召喚に成功した事で効果発動!ORUを全て使い、その数に応じた効果を発動できる!ORUの数は、2つ!デッキから『斬機方程式』を手札に加える!」
『ちっ…首の皮1枚繋がったか…私はこれでターンエンドだ!』
ブラッドシェパード LP3900
ジェネラル(アセンブル) サージェント 手札0
「っう…ブラッドシェパード!あなたは何故、プレイメーカーやAi達、イグニスを狙うんだ!プレイメーカーも、イグニスもあなたに何もしていないはずだ!」
『知った事か…!私は依頼主の要望に応えるのみ…だが、お前には分からないだろう…
「っ…!」
《……どうやら、彼はイグニスだけじゃない…AI全てに対して強い憎しみや怒りを持っているらしい……Yu-Z、今の彼とは分かり合えない……彼の怒りを乗り越えて、光を掴むんだ!》
「うん!!」
ブラッドシェパードに遊作を何度も襲撃しようとした理由を問う遊嗣…だが、ブラッドシェパードの
「僕のターン!ドロー!!」
「よし…いくぞ!!魔法カード『斬機方程式』を発動!墓地の『斬機シグマ』を特殊召喚して、攻撃力を1000アップさせる!!」
赤き小型ロボットが復活する! ATK1000→2000
「そして『ダランベルシアン』の効果発動!1ターンに一度、自分フィールドのモンスター1体をリリースする事で手札・墓地からレベル4の『斬機』モンスターを特殊召喚できる!僕は『ダランベルシアン』自身をリリースする事で手札の『斬機マルチプライヤー』を特殊召喚!」
金と黒の装甲の二刀流ロボットが現れる! DEF2000
「さらに『斬機アディオン』を召喚!!」
十字型の剣と赤いマントを纏う機械剣士が現れる! ATK1000
「そして僕はレベル4の『斬機マルチプライヤー』と『斬機アディオン』にレベル4の『斬機シグマ』をチューニング!!」
4+4+4=12
「集いし絆が紅蓮の刃を呼び覚ます!願いを繋ぐ道となれ!シンクロ召喚!!現れろ!レベル12!『炎斬機ファイナルシグマ』!!」
『なっ…レベル12のシンクロモンスターだと!?』
それはシンクロ召喚の極致の1つ──溢れる溶岩を切り裂き、灼熱の刃を持つ剣聖が現れる! ATK3000
「『ファイナルシグマ』はEXモンスターゾーンに存在する限り、『斬機』カード以外の効果を受けない!さらにシンクロ素材として墓地に送られた『斬機マルチプライヤー』の効果発動!このカードが墓地に送られた時、EXモンスターゾーンに存在する『ファイナルシグマ』の攻撃力を2倍にする!」
『攻撃力6000…!?』
紅蓮の剣聖が不死鳥の如きオーラを纏う!
ファイナルシグマATK3000→6000
「さらに装備魔法『斬機刀ナユタ』を『ファイナルシグマ』に装備!!バトルだ!『ファイナルシグマ』で『バトルドローン・ジェネラル』を攻撃!さらに装備魔法『斬機刀ナユタ』の効果発動!装備モンスターが相手モンスターとバトルする時、デッキから『斬機』モンスター『斬機ディヴィジョン』を墓地に送る事でその攻撃力を『ファイナルシグマ』に加える!そして『ファイナルシグマ』が相手に与える戦闘ダメージは2倍になる!!」
『馬鹿な…!?ハッカーでも、カリスマでもない一般人が、どうしてこれほどの力を──!?』
「これが、僕の……僕達の力だ!理不尽な怒りや憎しみで他人を傷付けるような人に、負けてたまるかああ─!!!」
それは遊嗣の魂の咆哮──彼は知っている、『デュエルは楽しむもの』だと…希望の未来を切り開く為の力なのだと!
ファイナルシグマ ATK6000→7500
「『ファイナルシグマ』の攻撃!紅蓮爆炎刃!!!」
『ガッ…!?ぐああああああっ!!?』
それは実質、攻撃力9200のダイレクトアタック……万物を断ち切る紅蓮の一太刀は──怒りに支配された血塗れの猟犬を一刀の下に斬り伏せた…!
ブラッドシェパード LP0
Yu-Z WIN!
「草薙さん!救出プログラムは…!」
『よし!丁度今できた!!これでYu-Zを助けられる!!』
《草薙!頼む!Yu-Zとロマンを早く助けてやってくれ!!》
『プログラム起動!なっ…エラーだと!?』
《むう…!ブラッドシェパード、なかなかのハッカーらしい…!》
「感心してる場合か!」
同じ頃、ブラッドシェパードの罠の外側では遊作や尊、草薙が協力して脱出プログラムの作成に取り組んでいたが…独学でイグニスのプログラムを解読できるハッカーであるブラッドシェパードのプログラムを破るのに苦戦していた…その時!
『っ…!?なんだ、プログラムが不安定に──マズい!遊作!尊!その場から離れろ!プログラムが崩れる!!』
「「えっ!?」」
ズバッ!!
《うおおっ!?玉が割れた─!?》
《凄まじい熱気だ!!》
突如、球体に十字の亀裂が走り、凄まじい熱気が噴き出す…そして───
「わああああああ!?イテッ!!」
「「Yu-Z!!」」
《ロマーン!無事かぁ〜!?》
《だ、大丈夫〜!》
「し、心配させてごめ〜ん…」
球体が崩壊すると共に遊嗣が落下…近くの足場へと叩きつけられる。
慌ててD・ボードで駆け寄る遊作達に倒れ込んだボロボロの遊嗣は手を合わせて謝った…。
「中で何があった…!」
《ブラッドシェパードがきみの正体を探る為にYu-Zの記憶を覗こうとしたんだ…だけど、マスターの力で逆にダメージを受けてね…逆上してデュエルを仕掛けてきたんだけど、遊嗣の新デッキで返り討ちにしたんだ!》
「あはは…けっこうギリギリのデュエルだったけどね…」
「そうか、よかった…」
遊作達に手短に中での出来事を伝えるロマン…その顛末を聞いた遊作達は胸を撫で下ろす…。
《ブラッドシェパードは?》
「たぶん、デュエルが終わった直後に逃げたみたい…なんでかAIの事をすごく憎んでるみたいだった…理由は分からないけど…」
《一先ず、ログアウトしよう…SOLに嗅ぎつけられると厄介だ…ロマン、そちらも痕跡を上手く消しておくんだぞ》
《ありがとう不霊夢!みんな、Yu-Zを助ける為に頑張ってくれてありがとう!》
「それはオレ達のセリフだ…ありがとうYu-Z、ゆっくり休んでくれ…またCafeNagiで会おう」
「うん!」
そして遊作・遊嗣・尊の三人はそれぞれにリンクヴレインズからログアウトして去っていった…。
『ぐっ…かはっ…私が、こんなミスを…!』
「今までの無茶のツケが回ってきたんじゃないの?ブラッドシェパード」
『ゴーストガール…!』
一方…ドサクサに紛れて離脱した満身創痍のブラッドシェパードはゴーストガールに見つかっていた…。
実はYu-Zにペットであるホタル型プログラムを付けていた彼女は彼がブラッドシェパードに捕まった事を知り、草薙と同じようにプログラムを解除する準備をしていたのだ…。
「彼は強かったでしょ?ハッカーじゃない、正真正銘の
『何が
「化け物?あんな素直な子をそんな呼び方するなんて…」
『黙れ…!邪魔をする者は全て
「っ…!」
Yu-Zに敗北を喫したブラッドシェパードをからかうゴーストガール…しかし、彼女は気付いていた…ブラッドシェパードの手が震えている事に。
そして、ブラッドシェパードはゴーストガールに敵意を向け、銃の内蔵された右腕を構え───
【我が友の
…それは──流石に聞き逃せんぞ、猟犬】
《ギュアアアアン!!!》
『なっ───』
「きゃっ…!?」
リンクヴレインズに暴風が吹き荒れる…突然の強風に顔を覆ったゴーストガールが気付いた時、ブラッドシェパードは
【『電脳トレジャーハンター』ゴーストガールか、ブラッドシェパードに会う事があれば伝えておけ……どんな
「か…カイバー、マン…」
ゴーストガールの返事を聞く事なく、白き龍の英雄はリンクヴレインズを去っていく……残されたのは呆然としたゴーストガールだけだった。
後日、裏の世界では『ブラッドシェパードはドラゴン族モンスターにトラウマを抱えたらしい』という噂が広まった…。