転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

前話で「投稿が不安定になる」とは言ったものの……書き溜めができたのでしれっと投稿してみたり…。(奏章4配信前に執筆)

執筆ブーストの反動スランプが怖い…(汗)


人間達、そしてAiと不霊夢に宣戦布告を叩き付けたライトニング…彼らを止め、仁と遊海の意識データを取り戻すべく、遊作達は電脳世界を駆ける…!

それでは、最新話をどうぞ!


覚醒せし男─絶望を断つ光刃─

「プレイメーカー!受け取れ!」

 

「ソウルバーナー…これは…?」

 

「草薙さんの作ったプログラムだ!LVSSが無くても、草薙さんに映像を送れる!」

 

《ってことは…草薙、弟の姿を……》

 

「───これ以上、草薙さんと遊嗣に悲しい思いはさせない!!」

 

草薙仁と遊海の意識データを攫い、人間へと宣戦布告を叩き付けたライトニング一味…Dボードで逃走する彼らを追っていた遊作は尊から渡されたプログラムをデュエルディスクにインストールする。

その中で草薙がライトニングの傀儡とされてしまった仁の姿を見ていた事を知った遊作は…逃走するライトニングを捕捉すべく加速する…!

 

 

 

 

《待ちやがれライトニング!!お前みたいな()()をこのまま逃がしてたまるか!!》

 

【Ai、お前に悪党を呼ばわりされるとはな…むしろ、感謝してほしいぐらいだが】 

 

《感謝?何を寝ぼけた事言ってやがる!?》

逃走するライトニングを追うAi…その中でライトニングは意味不明の言動を遊作達に投げかける。

 

 

【ハノイの塔の騒動の時…白波遊海がスペクターを倒した後、橋を渡っていたお前達は落下しかけたな?……助けてやったのは()だ】

 

「っ…あの時か!!」

それは遊海対スペクターの戦いからGO鬼塚対リボルバーが始まる前の事…遊海によって開かれた道を走っていた遊作とAiだったが、ハノイの塔によるデータ吸収によって橋が崩落…遊作達は落下しかけた。

…しかし、橋の下を流れていたデータストームが不可解な動き方をした事で遊作達は九死に一生を得たのだ…。

 

 

 

《あのデータストームを操ったのはお前だったのか!!》

 

【そういう事だ】

 

《───なるほどな、ハノイの塔が始動した時、奴は偶然にも同じタイミングでサイバース世界を襲撃していた…!つまり、ハノイの騎士の作戦が成功していれば…奴の目論見は無駄になる所だった…!》

 

【その通り…リボルバーがネットワーク世界全てを破壊しようとするのとタイミングが重なったのは想定外だった…あの時ばかりはプレイメーカー…キミの活躍を計画に織り込むしかなかったのだよ】

 

《救ったとか恩着せがましく言うけどな…!それはオレ達の事を()()したって言うんだよ!!》

 

【なるほど、そうとも言えるな…覚えておこう】

遊作達の動きも利用したというライトニング…その言葉にAiも不霊夢も怒りを露わにする…!

 

 

キィン─!

 

「あれは…!」

 

《ガンマン野郎だ!リボルバーの奴、SOLにチクリやがったな!?》

 

「だが、俺達には好都合だ…!ブラッドシェパードとライトニング達を挟みうちにできれば…!」

 

【余計な奴が増えたか…来い、ビット!ブート!!】

その時、ハリボテサイバース世界にゲートが開きSOLからの連絡を受けたブラッドシェパードが現れる…それを見たライトニングは無数のビット・ブートの軍団を喚び出した…!

 

 

『久しぶりの出番だぞ、ブート』

 

『腕が鳴るな、ビット』

 

『『『『『『『『『『『『『『合体シーケンス開始!!』』』』』』』』』』』』』』

 

【やめろ、頭数を減らしてどうする…追っ手を撹乱しつつY()u()-()Z()()()()()()()()()()()()()

 

《テメっ…!?どうするプレイメーカー!?》

 

「っ…Yu-Zの事はロマンとリボルバーに任せる!アイツならYu-Zを()()()()()()はずだ……オレ達はライトニングを追うぞ!!」

多数のビット&ブートに撹乱と遊嗣達を狙うように指示を出すライトニング…その言葉を聞いたAiは動揺するが…遊作はリボルバーに背中を預け、ライトニング達に肉薄する…!

 

 

 

【これで奴らは分断できるが……ウィンディには早急なリカバリーが必要だな】

 

【ライトニング、プレイメーカーの相手は私がしよう…もう1人は()()がなんとかしろ】

 

【ボーマン…またアイツと戦うと?】

 

【そうだ、自分がどれほど成長したのか確認したい…それに、プレイメーカーとAiからはまだ()()()()()()がある】

 

【構いませんが…()()は『完成』の域にある…負ける事があれば…】

 

【心配は無用だ】

自分達に迫るプレイメーカーを前に、ボーマンが足止めを提案する…しかし、その口調は──『主』であるはずのライトニングと主従が()()したかのようだった…。

 

 

【──そういう訳だ、ウィンディ…具合が悪いところを申し訳ないが…()()()()()してくれ】

 

《 グエッ…!? 》

 

「「っ!?」」

さらに…ライトニングは仁の手を使って瀕死状態のウィンディを握り潰す、それによってウィンディはカエルが潰れたような声と共にデータストームを発生させ…遊作と尊が分断される…!

 

 

 

【プレイメーカー…キミの相手は私だ、また会えて嬉しく思うぞ】

 

「ボーマン…!!」

そして、遊作の前にボーマンが立ちはだかる…!

 

《またお前かよ!?今度は自分の事を覚えてんだろうな!?》

 

【もちろんだよ、Ai】

 

《あっ、マジで覚えてる!》

遊作の前に立ち塞がるボーマン…その様子は1度目・2度目の会敵時に比べ落ち着き…穏やかな様子に見えた…。

 

 

 

「ボーマン、お前はライトニングの作ったAIだったのか…!」

 

【その通り…私こそがイグニスの()()()()姿()だ】

 

《ヘン!会うたびに人格がコロコロ変わってたお前がオレ達よりも進化した姿だ!?笑わせんな!》

 

【その節は迷惑をかけたな…あの時、私は()()()()にあったのだ】

 

「到達過程だと?」

 

 

そして、ボーマンは語る…自身がライトニングの作り出した、ライトニング自身の()()()()()になるべき『ジェネレーションⅢ』のAIであり、()とされたハルが『ジェネレーションⅡ』…ビット&ブートが『ジェネレーションⅠ』である事。

 

遊作のデュエルデータからAiが生まれたように…ボーマンは遊作とAiと戦う事で『自分』を生み出したのだと…。

 

そしてライトニングは自分の優秀さを熟知する一方、自分の理解できない事を受け入れられなかった…それによってイグニス同士の『自我』が強くなり、人間のような不毛な争いを起こす事を憂い…イグニス全てを()()し、進化する為の『器』としてボーマンが設計されたのだと…。

 

 

「イグニスを統合する…?なんの為にそんな事を…!」

 

【それはいずれ解るだろう…私はライトニングとは違う、キミ達を受け入れる…キミ達2人には他には無い計測不可能な領域がある】

 

「ボーマン、お前がオレ達を受け入れるというのなら…敵対せず、共に歩む事はできないのか…?」

 

【──我々が受け入れる為の条件はライトニングが提案したはずだ】

 

「支配下に置く事を()()()()、とは言わないんだ…!」

 

【人間は生物としてよく進化した…だが、その()()()は過ぎた…もはや、人間が進化のスピードで我々に勝つ事はできない…人間は()と平等に権利を分かち合う事ができるのか?】

 

「っ…!!」

人間に歩み寄る姿勢を見せるボーマン…だが、それは人間を()()()()として見るような…高慢な目線からのモノだった…!

 

 

【どうだ?プレイメーカー…人間がAIに勝てるのか?勝てると思うなら…私とAiを賭けてデュエルをしよう…!ここで()()をつければ人間の()()は証明され、私は消滅…ライトニングの思惑を止める事ができるぞ?】

 

《っ…どうする、プレイメーカー…!》

 

「受けない理由はない…!このデュエルに勝って、2人の意識データを取り戻す為の足掛かりを作る!!」

それはボーマンからのあからさまな挑発…だが、遊作はそれを受け入れ──雌雄を決する為のスピードデュエルが始まる…!

 

 

【その前に──先攻後攻を決める()()といこうか…!】

 

《その手には乗らねぇよ!お前のデッキは後攻有利って知ってるんだからな!?》

 

「っ…待て!!」

しかし、デュエルを前にボーマンは急旋回…ハノイの騎士によって破壊されたハリボテサイバース世界に突入する…!

 

 

 

《ああっ…イグニスの塔が…リンクリボーが…!?》

 

「落ち着け、Ai…!これは偽物の世界だ…」

 

《わかってる…わかってるけどよぉ…!》

燃え盛り、崩壊していくハリボテのサイバース世界…それを見たAiは苦しそうな、悲しい表情を見せる…Aiが逃げ回っている間に本物のサイバース世界も…ライトニングによって崩壊してしまったのだから…。

 

 

【いやいや…言わせてもらうなら、もっと酷い有り様だった…!なにしろ、私自身の手でサイバース世界を破壊したのだから…覚えているぞ?燃え尽きるサイバース達の阿鼻叫喚の悲鳴を…!】

 

《お前…お前!!許さないぞボーマン!!》

 

「Ai!落ち着け!!挑発に乗るな…ヤツはオレ達を動揺させようとしている…!既に駆け引きは始まってるんだ!」

 

《っ…わかってる…でも、アイツ…こんな事をするタイプだったか…?》

 

「わからない…だが、奴は自分で言うように急激な進化を遂げているのかもしれない…!」

なんの意図があるのか…Aiや遊作を煽るような言動を繰り返すボーマン…しかし、その意図は遊作には理解できなかった。

 

 

【どうだ?プレイメーカー、あの塔を先に抜けた方が選択権を得るというのは…!】

  

「いいだろう…!」

 

【ならば…いくぞ!!】

それは先攻後攻を選ぶ為のスピード勝負…同時にスタートした2人だが、ボーマンは凄まじいスピードで燃え盛る瓦礫やデータストームの隙間を通り抜け、遊作達を引き離していく…!

 

 

 

《あんなにボードの使い方上手かったのかよアイツ…!しかし……あの塔を見ろよ、プレイメーカー…ヤバいレベルのデータストームが渦巻いて…リボルバーと戦った時のハノイの塔みたいだ……あの時は、イグニス同士で戦う事になるなんて思わなかった…オレ、こんな事の為に…戦ってたのかよ…!!》

 

「嫌だったら、未来を変えるしかない!」

 

《だけど…本当に変わるのかよ、未来って奴は…!!》

 

「変わるんじゃない、()()()()()!オレ達の手で…ボーマンを倒して!!」

 

《プレイメーカー…!ああ、一緒にアイツをぶっ飛ばしてやろうぜ!!》

イグニス同士が争う事になり落ち込むAi…だが、そんなAiを遊作が鼓舞する…その顔はAiを安心させるように()()()()()…!

 

 

【どうやら、スピード勝負は私の勝ちだな…よって、私は後攻を選ばせてもらう】

 

《このやろ…!》

 

「勝負だ、ボーマン!!」

そして…燃え盛るサイバース世界で2人のデュエルが始まる…!

 

 

 

 

 

「【スピード・デュエル!!】」

 

 

デュエルダイジェスト プレイメーカー対ボーマン

 

 

 

先攻となってしまった遊作はボーマンの「ハイドライブ」、そして「裁きの矢」を警戒…サイバースデッキの展開力で高い対応力を持つ「サイバース・マジシャン」を儀式召喚し、相手のカード効果への耐性と戦闘・効果による破壊耐性を与える装備魔法「グリッド・ロッド」を装備する事で万全の体制でボーマンを迎え撃つ。

 

 

そして対するボーマン…そのタクティクスは今までの比にならないほど高いものとなっていた…。

 

リンクモンスターの効果・魔法カード・速攻魔法、そして『裁きの矢』…数種類の効果を絡める事で遊作の守りの要である「グリッド・ロッド」を破壊…そして、さらに展開を続けたボーマンは炎・水・風属性のモンスター効果を無効にできるLink-3「トライデント・ハイドライブ・ロード」をリンク召喚…『裁きの矢』で攻撃力を4600まで上昇させ、「サイバース・マジシャン」を攻撃するが…遊作はそれを想定していた。

「サイバース・マジシャン」自身の効果で攻撃力を上昇させ、受けるダメージを半分にした上で墓地の「グリッド・ロッド」の効果を発動…一度だけの戦闘・効果破壊耐性を与える事で受けるダメージを550で抑え、最小限の被害でボーマンの攻撃を受け止める。

 

 

続く遊作のターン…遊作は手札に温存していた装備魔法「レジューム・メイス」を発動…その効果は装備時に装備モンスターの攻撃力を800下げる代わりに、自身を破壊する事で装備モンスターの攻撃力を2倍にするというもの…「サイバース・マジシャン」の攻撃力は2500…2倍の5000になれば『裁きの矢』の効果を受けた「ハイドライブロード」を破壊する事ができる…。

 

 

《待てよプレイメーカー…もう1枚の手札も使うんだ…!悔しいけど、ボーマンの奴は各段に強くなってる…アイツを倒せるチャンスは簡単には巡ってこない!》

 

「──どうした?Ai…何を()()()いる…?」

 

《オレの中の()()が、今ここでアイツを倒せって言ってるるんだよ…!》

 

「何か、とはなんだ?」

 

《うっ…わからない…でも、デュエルをしてると()()感じる奴なんだ…頼む!プレイメーカー!!》

 

「──いいだろう、Ai…お前の勘に合わせてやる!」

しかし、その状況で待ったをかけたのはAiだった…Aiの中で感じた()()…ボーマンを倒したいというAiの言葉に遊作は応える。

 

 

遊作はさらなる装備魔法「サスペンド・ワンド」を発動…そして攻撃力を倍化できる「レジューム・メイス」の効果を()()()()()ボーマンを攻撃…しかも、「サスペンド・ワンド」の効果で「サイバースマジシャン」は戦闘で破壊されないが、自分が受けるダメージが倍化…遊作は一気にライフを減らし、残りライフ1550となる…しかし、それは二撃目への布石となる。

 

 

二撃目、それは「サスペンド・ワンド」の効果による「サイバース・マジシャン」の連続攻撃…そのタイミングで遊作は「レジューム・メイス」の効果を起動…その攻撃力は5000となる。

 

同時に「サスペンド・ワンド」の第2効果が発動する…それは「このターン内に受けた戦闘ダメージ分、装備モンスターの攻撃力をアップする」という効果…それにより、「サイバース・マジシャン」の攻撃力は7900まで上昇する!!

 

 

【こんなコンボを狙っていたのか…!?だが、「レジューム・メイス」の効果だけで「トライデント・ハイドライブ・ロード」は破壊できたはず…なのに、何故プレイメーカーは勝負を仕掛けて──Ai…お前の入れ知恵か!!ぐううっ!?】

遊作の思わぬパワープレイに戸惑うボーマンは3300のダメージを受けて吹き飛ばされる…そして、遊作の場には「サイバース・ウィッチ」が残っている…!

 

 

《トドメだプレイメーカー!このターンで決着をつけるんだ!!》

 

【残念だが、その攻撃を通す訳にはいかない!!】

絶体絶命の状況の中…ボーマンは永続罠「プロパティ・フラッシュ」を発動…その効果によってこのターン受けた戦闘ダメージ1000につき1つのカウンターを乗せ、バトルフェイズを終了させる…!

 

 

 

【らしくない攻撃だったな、プレイメーカー…Ai…闇のイグニスに釣られたか?何を焦っているんだ?Ai…!】

 

《焦ってなんかない!オレはただ、お前を倒そうっていう()()()()に従っただけだ!》

 

【──己の心の声?…そうか、ライトニングが言っていた事がようやくわかった…()()()()()()()()()()()()…その為にキミは墓穴を掘ったのだ】

 

《オレにしかないモノ…?》

 

【そうだ…!それはキミの持つ()()というモノなのだ!】

 

「なにっ…!?」

 

《本能…?》

Aiの言葉とボーマンの指摘に遊作は目を見開く…Ai達イグニスは「意志を持つAI」ではある。

しかし、それは人間と同じ「心」を持つ訳ではない…ましてや生き物ではないイグニスに『本能』が存在するはずがないのだ…!

 

 

【どうやらキミは──ライトニングが言う通り、本当に()()()AIなのかもしれないな…!】

 

《オレが特別って…どういう意味だよ!?》

 

【キミは他のAI…イグニスにはないモノを持っている、という事だ……ライトニングは言っていた、ハノイの騎士の襲撃を受ける前…ずっとキミを観察していたのだと…!】

 

ボーマンは語る…鴻上博士によって生み出されたイグニス達はサイバース世界を誕生させ、自分達を進化させるという目的の為にデータマテリアルを創造していた……その中でAiだけは()()だったのだと。

 

使命に準じる事なく、自分の()()()を…本能を優先させて動いていたAi…イグニスが「意志を持つ」と言っても、それはロスト事件のデータによる学習で生み出されたモノ…言うなれば『考える力を持つロボット』でしかなかった…しかし、Aiの持つ本能を()()する事で、他のイグニス達もより強い『個性』を持つ存在に進化したのだと…。

 

 

 

【全てが合理的に進化すればそこに『多様性』は発生しない…長い目で見れば進化の()()となる、故にこそ異端であるAiはその点を持って貴重な存在だ……しかし、キミは()()という訳ではない…キミ達はAiの本能に従った結果、窮地に陥っているのだから…!】

 

《うるせぃやい!ライフはオレ達の方が上だ!!》

 

【果たしてそうかな…!】

イグニスの異端児であるAi…しかし、その()()()()()本能は思わぬ窮地を招いてしまう…!

 

 

 

【スキル発動…!ストームアクセス!!これが、私の可能性の力だ!!】

ボーマンのライフは残り700…それはスキルの発動条件を満たしている…!

 

 

【現れろ…!Link-4!「アローザル・ハイドライブ・モナーク」!!】

それは新たなるボーマンの切り札…天使の如き翼を持つ、半人半蛇のモンスターが現れる…!

 

 

【「モナーク」の効果発動!リンク召喚成功時にこのカードにハイドライブ・カウンターを4つ置き、自身の属性を本来の属性に加え炎・水・地・風属性として扱う…さらに、ハイドライブ・カウンターを1つ取り除く事でサイコロを振り!その出目に対応する属性の相手モンスター全てを墓地に送り、墓地に送った枚数1枚につき500ダメージを与える!】

 

「なにっ!?」

 

《おいおい!?AIが運任せの戦法って、らしくないぞ!?》

 

【確率…即ち、()…運による意外性こそが多様性…そして、デュエルの新たな可能性を開く!ジャッジメント・ダイス!!】

それは今までのボーマンが学習したデータの総決算…神のダイスが示した属性は──「闇」属性だった…!

 

 

【私に示されたのは闇属性…!「サイバースマジシャン」と「サイバースウィッチ」を破壊し、1000ダメージを与える!】

 

《こんなのアリかよ!?》

 

「ぐうっ…!?」

フィールドのモンスターを一掃された遊作…その残りライフは、僅か550…!

 

 

 

【これでキミのモンスターは消え去った…『裁きの矢』の効果を受けた「モナーク」の攻撃力は6000…私の攻撃を受けきれるか、プレイメーカー!!】

 

「オレは墓地の『レジュームメイス』の効果発動!バトルの前に墓地のこのカードと装備魔法1枚、そしてモンスター1体を除外し、その攻撃力分相手モンスターの攻撃力をダウンさせる!オレが除外するのは『レジュームメイス』『サスペンドワンド』と『ドット・スケーパー』!」  

 

【だが、攻撃力0の「ドット・スケーパー」を除外した所で「モナーク」の攻撃力は下がらない!】

 

「それはどうかな…!『ドット・スケーパー』はデュエル中に1度、除外された時に自身を特殊召喚できる!」

 

【無駄だ!「モナーク」が存在する限り、相手はこのモンスターと同じ属性のモンスターを攻撃表示でしか召喚・特殊召喚できない!「ドットスケーパー」は地属性だ!】

 

《げげっ!?》

 

「まだだ!墓地の『リンクリボー』はレベル1のモンスターをリリースする事で特殊召喚できる!…効果はお前も知っているはずだ」

 

【自身をリリースする事で攻撃モンスターの攻撃力を0にする効果か…】

しかし、遊作は凄まじいプレイングで致死のダメージを回避する!

 

 

 

 

《ううっ…結局、押されっぱなし…こうなったのは、完全にオレのミスだ…すまねぇ、プレイメーカー…》

 

「──お前のせいじゃない、お前はタダの()()だ…デュエルの決定権はオレにある」

 

《ええー…ツッコむところ、そこかよぉ…》

自分の判断ミスによる窮地を前に素直に謝るAi…だが、遊作は素っ気なくAiの言葉に首を振る。

 

 

「だが、まだチャンスはある…オレの残りライフは550、つまり──」

 

《ストームアクセスか…!なら、()()()が残ってるぜ!ディスクを見てみろよ》

 

「これは──新しいスキル?」

しかし、窮地はチャンスへと変わる…遊作のデュエルにAiの作り上げた新しいプログラムが表示される!

 

 

《サイバース世界が滅んだのを知ってから、ずっと新しいプログラムを組んでたんだ…それがなんと、()()()()終わったんだよ》

 

「フッ──ずいぶん()()()()()()()()()()だな?」

 

《じゃあ…今のは()()!本当はずっと使えたけど隠してた!》

 

「ああ…そっちの方が()()()()()!」

 

《ツライ!もう少し信用して!?》

窮地を前に他愛ない冗談で笑いあう遊作とAi…2人の可能性の力が新たな風を呼び込む!!

 

 

 

「いくぞ、Ai!スキル発動!【()()()()()()()()()()】!!」

 

【ネオストームアクセスだと!?なんだ、その輝きは!!】

 

「ネオストームアクセスはデュエル中に1度、ライフ1000以下の時!データストームからサイバース族モンスター1体をエクストラデッキに加える─!!」

それは新たな未来を指し示す光明…その光にボーマン、そしてデュエルを観戦していたハルは目を見開く…!

 

 

「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる!シンクロ召喚!!降臨せよ!レベル7!『サイバース・クアンタム・ドラゴン』!!」

遊作の新たな切り札…それはシンクロ、青と白の装甲を纏う電脳竜が咆哮する!

 

 

【これが彼らの本能が生み出した力…だが、その攻撃力は2500!「モナーク」には及ばない!】

 

「バトルだ!『サイバース・クアンタム・ドラゴン』で『モナーク』を攻撃!その効果により、バトルする時!その相手モンスターを手札に戻す!ドライブバックショット!!」

 

【なにっ!?】

サイバースクアンタムドラゴンの効果によってボーマンの帝王が霧散する!

 

 

「さらに!この効果を発動した『サイバースクアンタムドラゴン』はもう一度攻撃できる!!受けてみろ!クアンタム・エンクリプション!!」

 

【くっ…!?まさか、この手を使う事になるとは!!】

放たれる決着の一撃…しかし、ボーマンは次善の策を温存していた!

 

 

【墓地の速攻魔法「ハイドライブ・スカパード」の効果発動!自分の墓地に地・水・炎・風属性のリンクモンスターが存在する状態でダイレクトアタックを受けた時!このカードを除外する事でダメージを半分にし、お互いにそのダメージを受ける!!】

 

《なっ…2500の半分って、1250だから…2人とも─!?》

 

「相討ちかっ!?ぐうぅっ─!?」

それは相討ちに持ち込む為の1枚…その衝撃で遊作のDボードは停止してしまった…!

 

ボーマン LP0

 

プレイメーカー LP0

 

 

Duel Draw…

 

 

 

 

 

 

 

【プレイメーカー、Ai…キミ達の力は見極めさせてもらった…我々は再び現れる…!キミ達を託す悪夢となって!!】

 

《偉そうに言いやがって!尻尾巻いて逃げるだけの癖に──!!》

Dボードが停止し、ボーマンを見送るしかない遊作…このデュエルはボーマンにさらなる進化を促してしまっただけだった…。

 

 

【フッ…この決着は新たなステージで───】

 

愚か者を吹き飛ばせ!!混沌のマキシマム・バァァストォォォッ!!

 

【なっ!?ぐぁああああ!?】

 

「ボーマン!?」

 

《な、なな!?なんだぁあああ!?》

逃亡しようとするボーマン…その時、天上から降り注ぐ混沌の閃光がボーマンを撃墜する!!

 

 

『よくも…よくも我が友の宝を傷付けたな…!この痴れ者共が!!』

 

「あれは…カイバーマン!?」

 

《あっ…!?聞いた事、あるぜ…カイバーマンと鋼の騎士は()()()だって…というか!ブルーアイズを使えるのは──》

ボーマンを撃墜した男…それはアヤカからの緊急連絡でハリボテサイバース世界の座標に駆けつけたカイバーマン…デュエルロイド瀬人だった。

さらに、遊嗣が傷付けられた事でその怒りは頂点に達している…!

 

 

 

『お前達にどんな思惑があるかは知らんが…!ここで滅びよ!『真青眼の究極竜』!ハイパー・アルティメット──!!

 

【ぐっ!!】

 

『バァァストォォ!!!』

それは究極の一撃…放たれる寸前にボーマン達は離脱したが…究極の破壊光線はハリボテのサイバース世界を完全に吹き飛ばした…。

 

 

 

 

 

 

 

《お…おっかねぇ〜……!!》

 

「……レッドアイズに続いて、ブルーアイズまで目撃する事になるとは…」

ハリボテのサイバース世界が消滅し『空白地帯』となった電脳世界…そこで遊作とAiは呆然としていた…。

 

 

 

「プレイメーカー!無事か!?何なんだ今の爆発は!?」

 

「ソウルバーナー!ライトニングは!!」

 

《ライトニングめ…ビットやブート達に道を阻ませて逃げて行った…そのビットブートは先ほどの大爆発で吹き飛んだが……何があった…?》

 

《ボーマンの奴を仕留め損なった…そこにカイバーマンが来てさ、ハリボテの世界を吹き飛ばしたんだ…!》

 

「カイバーマン?……本物!?」

 

『……プレイメーカーとソウルバーナー、そして闇のイグニスと炎のイグニスか…』

そこにライトニングを取り逃してしまった尊と不霊夢が合流…遊作と情報を交換するが、腕組みをして2人を見据える瀬人の姿に尊は驚いた様子を見せる。

 

 

『お前達の事情は…ロマンや彩華からある程度聞いている、オレは…海馬コーポレーションはお前達の()()だ、何かあれば頼るがいい』

 

《ロマンから…!なら、安心だぜ…つまり、遊海の仲間って事だもんな!》

 

『その通りだ』

先ほどの一撃で冷静さを取り戻したのか…瀬人は冷たくも穏やかに遊作達に語り掛け、直通のアドレスを投げ渡す。

 

 

『お前達とは話さねばならん事は多々あるが…今は後回しだ……Yu-Z…白波遊嗣は現実のお前達と共にいるのだろう』

 

「っ…そうだ!遊嗣!!」

そして瀬人の言葉を聞いた遊作達は顔を見合わせる…大きなダメージを受けた遊嗣の事を忘れていたのだ。

 

 

『……あやつを頼むぞ、そして…ネットワークでのやり取りに注意する事だ』

 

「っ…すまない、カイバーマン…感謝する」

瀬人からの忠告を聞いた遊作達は慌ててログアウトしていった…。

 

 

 

『……AIと人間の争い…戦争か……形は違うとはいえ、再びそんな事が起こるとはな……!』

 

 

 

 

………

 

 

 

「っ…」

 

「遊作!大丈夫!?」

 

「ああ、問題ない…」

CafeNagi・ハッキングルーム…ログインルームから出てきた遊作はスピードデュエルのダメージでよろけてしまうが…その体を尊が支える…。

 

 

『遊嗣!遊嗣!!しっかりするんだ!!』

 

「っ…!草薙さん!遊嗣!!」

そして、遊作はハッキングルームが騒がしい事に気付く…その目線の先には床に倒れ込んだ遊嗣に必死な様子で呼び掛ける草薙の姿があった…!

 

 

 

《草薙!遊嗣は!?ロマンは!?》

 

『っ…遊作!Ai!尊!っ…遊嗣はお前達より少し早くログアウトしてきたんだが…目を覚まさないんだ!!』

 

「顔が赤い……っ!!?なんて熱だ!?草薙さん!氷を!!」

 

『わ、わかった!!』

 

《Ai…遊作君…ごめん…きみ達を、助けにいく、つもりが……こんな、事に……》

 

《ロマン!しっかりしろ!!寝たら死ぬぞ!!》

 

「遊嗣…!起きてくれ!遊嗣!遊嗣──!!」

 

ライトニング陣営との戦いの火蓋は切って落とされた…しかし、遊嗣は目を覚ます事はなく……CafeNagiに遊作達の悲痛な叫びが響いた…。

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