転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
ライトニングに倒され、データを奪われてしまったスペクター…恐ろしい敵を前に、遊作達は窮地を乗り越えられるのか…。
それでは、最新話をどうぞ!
「……スペクター…」
《映像も切れたな…中継終了、って事か…》
スペクターとライトニングのデュエルはスペクターの敗北によって決着した…それを見せつけられた遊作達は言葉を失っていた…。
《ブルーメイデン…次は、私達かもしれません…気をつけてください》
「ええ…!」
「やはり、強いな…ライトニングの奴は…」
《ライトニングは…我々の中でも別格だ》
スペクターの敗北を見て気を引き締める葵と尊…そして…
「スペクター…お前の犠牲を無駄にはしない…!」
大切な仲間を失ったリボルバーはそのバイザーの中で怒りの炎を燃やしていた…。
「僕達と戦った時は、全然本気じゃなかったって事か…!」
《「
「でも…あんな展開力のデッキに短期決戦なんて……」
「………マシュ、ごめん…不安にさせるような事を言って……大丈夫、ライトニングが来ようと、ウインディが来ようと……ボーマンが来たとしても、マシュだけは絶対に守る…!」
「遊嗣さん…」
《………》
そして、遊嗣やロマンもまたライトニングを分析していたが…マシュを不安にさせない為に、静かに決意を固めていた…。
Sideライトニング
《フヒハハハ…!待ってなぁ、リボルバーちゃんよ…!次はオレが消してやるからさぁ…!》
【待て、ウインディ…リボルバーは後回しでいい】
《はぁ"…?なんでだよ!?オレはあの野郎を一刻も早くぶちのめしたくてウズウズしてんだよ!!》
ライトニングの拠点の城…そこでは怨敵であるリボルバーへの復讐心に燃えるウインディが舌舐めずりをしていたが…スペクターを下し、拠点に戻ってきたライトニングにストップを掛けられていた…。
【君は今、冷静さを失っている】
「はっ?待てよライトニング!」
【君にはまず、他の者を倒してもらいたい】
《チッ…わかったよ、お前がそう言うなら聞いてやる…》
リボルバーによって手痛いダメージを受けた事で冷静さを失っているウインディに対し、ライトニングは別の者を相手するように指示を出し…ウインディは渋々といった様子で聞き入れる…。
《……で?誰を倒せって?アクアの奴か?それとも…あの模造品野郎か?》
【ボーマンがブルーメイデンと戦う事になるだろう…そして、Yu-Zはシャドウ・ネームレスに殺らせる】
《って事は…》
ライトニングの言葉を聞いたウインディの赤い目がプレイメーカー達を映したモニターを睨んだ…。
Side OUT
《しかし…まるで飛行機の墓場のようだな……飛行場なのは分かっているが、人がいないとこうも不気味なのだな》
「や、やめろよ不霊夢…!考えないようにしてたのに…!」
一方その頃、飛行場エリアに閉じ込められた尊と不霊夢は無人の飛行場に薄気味悪さを感じていた…その時…。
ギギ…ギギギ…
「い、今…飛行機が動かなかったか…!?」
《誰も乗っていないようだが…》
突然、無人のはずの飛行機が動き出し…尊達を囲むような場所で停まっていく!
「おいおい…どうなってんだよ…!?」
《幽霊船の飛行機タイプ……幽霊飛行機、というのもあるのか?》
「よせって!そう言う事言うの!!?」
《そうか、きみは幽霊やお化けの類が苦手だったな》
「うるせぇ!!言ってる場合かよ!?」
動き出した飛行機を見て顔色を青褪めさせる幽霊恐怖症の尊…しかし、不霊夢が異変に気付く。
《しかし…これは──
「風…ウインディか…!!」
《正解〜…!》
飛行機が動いた原因、それは風…データマテリアルに押されたからだった…そして、飛行機は尊達を囲む即席のリングへと変わる…そして、ウインディが尊達の前に姿を現した…!
キィン!
『んなっ…何処だここ!?』
『せ、先輩!あそこにウインディとソウルバーナーが…!』
《来たか、中継担当…バッチリ撮れよ?》
『くううっ…!ハト、カメラを止めるなよ…!』
『はい〜…』
さらに、中継を強要されたカエルとハトも転移させられ…プレイメーカー達への中継が始まる…!
《そうか、動き出した飛行機は…我々が戦う為のリングか》
《そういう事だ》
「腕が鳴ってたところだ…!」
《不霊夢、覚悟してもらうぜ?》
「おい!?俺を無視すんな!?」
無人の飛行場で対峙する尊達とウインディ…しかし、ウインディの眼中に人間である尊の姿はないらしく…無視された彼は思わず声を上げる。
《しかし…意外だな?私達の所に来るとは…さては、一度敗れたリボルバーとの戦いに臆したか?》
《あ"ぁ"っ!?ざっけんな!!ライトニングにテメェと戦えって言われたんだよ!!》
「あン…?ちょっと待て!俺達はリボルバーよりも下に見られてるって事か!?」
《ソウルバーナー…》
不霊夢の言葉が胸に突き刺さり激昂するウインディ…しかし、それと同時に尊の頭にも血が昇る…!
《はっ…弱いとかそういう事じゃないんだよなぁ…ザコなんだよ、お前らは!!》
「な、何をぉ──!!」
《落ち着け、ソウルバーナー…ウインディではなく、きみまで熱くなってどうする…少しは私の意図を察してくれ…》
「不霊夢…?あっ、わざと
《そうだ…リボルバーとのデュエルでウインディは頭に血が昇り敗北した…彼の感情的になりやすい部分は利用すべきだ》
ウインディの言葉に怒り心頭の尊を不霊夢が宥める…不霊夢は冷静に、ウインディの弱点を突こうとしていたのだ。
《作戦会議は終わったか?》
《ああ…キミが弱いと見込んだ我々が、どれだけ期待を裏切れるか、のな…!》
《不霊夢ゥ…!オレは昔から、お前のそういう何でもわかった気でいる態度が気に食わなかったんだよ!!》
《……私はキミが嫌いではなかった…以前のキミは、これほど歪んだ性格ではなかった気がする…しかし、私はキミを許さない…!ライトニングと共にサイバース世界を滅ぼしたお前を!!》
《お前に許されたいなんて、これっぽっちも思ってねぇ!!…お喋りにも飽きた…!さっさとお前らをぶちのめす!!次があるんでな!!》
「くっ…アレ、頭に血が昇ってるのか?」
《だと良いがな…!》
そして…悪しき意思に染められた風と仲間を思う業火が激突する…!
「《デュエル!!》」
デュエルダイジェスト ソウルバーナー対ウインディ
飛行場エリアで始まったウインディと尊・不霊夢コンビのデュエル…先攻を取ったウインディは風のサイバースデッキ『
相手の手札から魔法・罠カードを伏せさせる代わりに特殊召喚できる『嵐闘機グリフォール』、相手の場に魔法・罠が存在すれば特殊召喚できる『嵐闘機ヒッポグリフト』…さらに『
さらにそのままウインディはエースモンスター『嵐闘機艦バハムート・ボマー』を喚び出し、再び伏せさせていた『サラマングレイト・ロアー』を破壊する事で先制ダメージを与える…さながら、風に弄ばれるようなデュエルに尊も歯噛みするしかない…。
しかし、尊も黙って見ているだけではない…彼は炎のサイバースデッキ「
「よし…!これなら…!一気に仕掛ける!フィールド魔法『転生炎獣の聖域』を発動!!」
《待て、ソウルバーナー…あまり勝負を急ぐな》
「っ…!?何を言ってんだ不霊夢!!ここは仕掛けるところだろ!?」
《しかし…》
ウインディにダメージを与えるべく、「転生炎獣」の真価たる転生リンク召喚を狙う尊…しかし、そこで不霊夢が待ったをかける…フィールドに伏せカードがない状況でも、あまりに余裕そうなウインディの姿に違和感を覚えたのだ。
《クフフフ…
《邪魔、だと?》
《そうさぁ…お前も自分の意思で戦いたいだろぅ?結局のところ、邪魔なんだよ、パートナーなんか》
《……だから、パートナーを葬ろうとしたのか?》
《まぁな》
そして、息が合わない様子の尊と不霊夢を見たウインディが揺さぶりをかける…ウインディの人間嫌いはライトニング以上……自らのパートナーの命を奪おうとするほどに…。
「……それで、どんな気持ちがした?」
《はぁ?》
「パートナーを葬った時、どんな気持ちがしたかと聞いてるんだ!!」
「余計……余計だと!?」
さらに、ウインディにパートナーを襲った時の心境を問う尊…しかし、ウインディは淡々と、無感動に言い捨てる…それを聞いた尊は激昂する…!
「ロスト事件の時、あの場所に捕らわれた俺達は…想像を絶する思いで毎日を過ごした…!来る日も来る日も絶望の繰り返し…だが、いつか助かる…いつか助けが来る…!小さな希望を繋いで生きていた──その希望が現実になった時!その喜びがどれほどだったか!!それを…それをお前は『邪魔だった』という理由だけで奪ったのか!!!」
《ああ、そうさ…あの人間も希望を信じてた顔してたっけ……まぁ、
《ウインディ…!!》
ロスト事件当時の大きな絶望と微かな希望の喜びを語る尊…しかし、パートナーから希望を奪ったウインディは動じる事なく、その様子を見た不霊夢も怒りを露わにする…!
《彼らが絶望に耐えていた日々の果てに生まれたのが我々なのだ…!我々は、彼らに感謝する事があっても──彼らの希望を奪う資格などない!!!》
「不霊夢…!」
それは不霊夢の魂の叫び…絶望から生まれたからこそ、希望を守る存在でなければならない…それが彼の最も大切な思いだった。
《ああ、そうかいそうかい…生み出してくれてありがとさ〜ん!ってカンシャ?すればいいのか?ねぇわ、ソレ…パートナーなんか無意味で邪魔だって事をお前に理解させてやるよぉ!もっとも?理解した時にはオマエは消えてるだろうけどなぁ!!》
《ウインディ!?そこまで…そこまで、性根が腐っていたのか!!!》
同胞たる不霊夢の魂の叫び…しかし、その言葉はウインディには響かず、届かない…!
「不霊夢、話はもういい…コイツだけは、容赦なくぶちのめす!!!」
《暴力的な表現にあまり賛同したくないが───今だけは、目を瞑ろう…!!》
尊と不霊夢の心が重なる…悪しき心を持つイグニスに罰を与える為に…!
《ハッ…何を言ってやがる、勝利の風はオレに吹いてるんだよ──!!》
そして、デュエルが再開する…ウインディは相手がフィールド魔法を発動した事で手札の『嵐闘機ガーゴイリード』の効果を発動…デッキからフィールド魔法『
しかし、尊も退かない…『転生炎獣ビート・バイソン』の効果によって墓地の『転生炎獣サンライト・ウルフ』をEXデッキに戻した上で『嵐闘機流』の効果を無効化…『ヒートライオ』の転生リンク召喚を成功させたが…ウインディは二の矢を放つ。
ウインディは『嵐闘機流』をコストとして新たなフィールド魔法『
その効果で尊は『ヒートライオ』による特攻を仕掛けざるを得なくなるが…墓地の『ヘイルリンクス』を除外する事で、破壊だけは免れるが…残りライフは2300まで削られてしまう…。
《残念だったなぁ?わかったか、不霊夢…人間のパートナーなんてこの程度なんだよ》
《私はそうは思わない》
《お前も残念な奴だなぁ…じゃあ、わからせてやるよ…!》
続くウインディのターン、ウインディは再び尊の墓地の『サラマングレイト・ロアー』を利用したコンボを仕掛け、500ダメージを与える…さらに、新たに喚び出したリンクモンスター『嵐闘機艦ストラストーム』を召喚…『バハムートボマー』と共に攻撃仕掛け、尊のモンスターは全滅…残りライフを600まで削る。
さらに『ストラストーム』は『嵐闘機爆流』の効果を阻害しない為に、次の自分ターンまで除外する効果を持つ…攻撃表示でモンスターを召喚すれば、再び攻撃強制効果が起動してしまう…!
《くっ…リンクモンスターが2体いては『嵐闘機爆流』の効果が使えなくなる、そこまで考えていたか…!》
《ご名答…!正解の賞品『豪華地獄旅行』をペアでプレゼント、ってな…!2人仲良く消えな…2度と転生して来んなよ?オレの風でテメェらの弱々しい炎を吹き飛ばしてやる!!》
《フッ…我々の炎を吹き消すそうだぞ?ソウルバーナー》
「まぁな…今のライフは
《だが、きみはこんな所で終わるデュエリストではないだろう?》
「当たり前だ!こんなんじゃ、終わらないさ!」
風前の灯火のライフしかない尊達を煽るウインディ…しかし、彼の顔に絶望の色はない…2人の心はこの程度の窮地では揺らがない!
《お〜お〜…お互いに励ましあっちゃって…美しい友情、パートナーシップってヤツ?》
「そうだ…!大事なのはパートナーだ!ウインディ、お前のパートナーの仇は、俺達が討つ!!」
ウインディへの怒りを燃やす尊…彼らはここから驚異のプレイングを見せる。
尊のターン…彼は魔法・罠カードを破壊する事に長ける『バハムートボマー』を前に、連続で魔法カードを発動していく。
墓地のモンスターと同名の「転生炎獣」を手札に加える「転生炎獣の炎奏」…墓地の「転生炎獣モル」による墓地のカードの回収と手札補充、さらに装備魔法「ライジング・オブ・ファイア」による攻撃力を2800まで強化した「ヒートライオ」の蘇生…しかし、『嵐闘機爆流』の効果で効果は封じられてしまう…だが、尊はまだ止まらない。
「俺は装備魔法『
《ハッ…相討ち狙いか、だが『バハムートボマー』で破壊すればいいだけだ!》
「それはどうかな?俺が『転生炎獣の烈火』を装備するのは──『バハムートボマー』だ!!」
《なにぃ!?》
それはウインディの予想外の一手…装備魔法は条件を満たしていれば相手モンスターにも装備できる…これにより『バハムートボマー』の効果で「転生炎獣の烈火」が破壊されれば、ウインディのフィールドにトークンが現れ、『嵐闘機爆流』の効果を阻害する事ができる。
さらに尊は装備魔法「
尊は効果を無効にされる前提で再び「ベイルリンクス」と「サンライトウルフ」を連続リンク召喚…さらに「転生炎獣の聖域」によって「ヒートライオ」を転生リンク召喚するが…当然、効果は無効になるが…彼の狙いは転生リンク召喚そのものだった。
「俺は『転生炎獣ファルコ』の効果で墓地からセットした『転生炎獣の烈爪』を『ヒートライオ』に装備!!さらに、転生リンク召喚したモンスターにこのカードを装備した時、装備モンスターはそのリンクマーカーの数まで攻撃できる!!」
《3回攻撃…!?だが、攻撃力は『バハムートボマー』が上……はっ!?》
《そうだ、『バハムートボマー』に装備された『転生炎獣の烈火』の効果で攻撃力はバトルする相手モンスターと同じになる!!》
《し、しまった!!》
それは尊と不霊夢の絆が引き寄せたチャンス…『バハムートボマー』は一撃目で撃破され、ウインディの場には2体の『サラマングレイト・トークン』が召喚される…さらに「転生炎獣の烈爪」には貫通効果がある…つまり、2体のトークンを撃破すればウインディのライフを削り切る事ができるが──
「これでトドメだ!『ヒートライオ』で2体目の『サラマングレイトトークン』を攻撃!!」
《ヒィィー!?……なんちゃって…!手札の『嵐闘機ガルダイバー』の効果発動!このカードを墓地に送り、このバトルで受けるダメージを半分にして、バトルフェイズを終了させる!》
「なにっ…!?」
当然、ウインディは手を残していた…その残りライフは550、先ほどまでの尊達と同じく風前の灯火のライフ…しかし、彼にはまだ
「残りライフ550…1000を切ってる…まさか、スキルか!?」
《そのとーり…オレはスピードデュエルやマスターデュエルに関係なくスキルを発動できんだよぉ!!》
それはウインディやボーマンにのみ許された無法…ウインディは『ガルダイバー』の2つ目の効果で破壊された『バハムートボマー』を蘇生…それを見た尊は魔法カード「サラマングレイト・サブリメイション」の効果で「サンライトウルフ」をリリース、ライフ回復する事で備えるが…!
《スキル発動!【ストームアクセス】!!》
電脳空間に流れる風がウインディへと集う…その風が呼び込んだのは───
《現れろ!Link-4!『嵐闘機旗艦バハムート・ボマー
それはウインディの新たな切り札…元々の攻撃力3000、『嵐闘機爆流』の効果を受けて攻撃力3700の攻撃力を誇る空中母艦が現れる。
その効果は強力の一言…自分の魔法・罠ゾーンにカードが存在しない時、相手モンスター1体を永続魔法扱いで相手の魔法・罠ゾーンに追いやる効果…その効果で「ヒートライオ」はモンスターゾーンから吹き飛ばされ、さらに第2効果によって尊の魔法・罠ゾーンのカード全てを破壊し、1枚につき500ダメージを与える…それによって「ヒートライオ」、そして不霊夢に止められたが尊の意思で伏せたカードが破壊され、1000ダメージを受ける…その残りライフは、僅か900…!
《これで終わりだ!『バハムートボマー改』でダイレクトアタック!!炎は風に吹き消されて終わるんだよぉ!!》
「そいつはどうかな…!──俺は墓地の罠カード『サラマングレイト・アセティック』を除外して、効果発動!!」
《墓地から罠だと!?》
《ずいぶんと頭に血が昇ったらしいな、ウインディ!!》
「『サラマングレイト・アセティック』の効果により、墓地の『サンライトウルフ』をEXデッキに戻し、墓地の『転生炎獣ファルコ』を効果を無効にして守備表示で特殊召喚!!」
《足掻いてんじゃねぇ!!『バハムートボマー改』で攻撃!!》
「墓地の『ベイルリンクス』の効果発動!自身を除外して戦闘・効果による破壊を無効にする!!」
それは逆転への布石…墓地からの罠発動によって尊達は窮地を回避する!
《ウインディ、キミが読み通りに伏せられた『アセティック』を破壊してくれた事で効果を発動できた…》
《ぐっ…騙しやがったなぁ!?》
「吹き消せなかったな!俺達の炎は!!」
絶体絶命の状況に変わりはない…しかし、2人の心の燃え盛る炎は勝利の風を呼び寄せる…!
《ソウルバーナー…全ては次のドローに掛かっている…しかし、信じよう、我々2人の未来を!!》
「そうだな、相棒!!このドローに全てを賭けようぜ…!スキルは使えねぇが──ここ一番はこれしかねぇよなぁ!!」
2人の熱き想いが尊の右手に炎を宿す!!
「俺のターン!!気分だけは──バーニング・ドロー!!」
燃え盛る炎のデスティニードロー…それは、2人の新たな力を喚び出す力となる!!
「俺はレベル3の『転生炎獣スピニー』と『転生炎獣ガゼル』の2体で、オーバーレイ!!」
《エクシーズ召喚だと!?》
1つ1つは小さな火…しかし、2つの火は重なる事でさらに大きな
「エクシーズ召喚!現れろ!幻想を断ち切る、灼熱の荒馬!『転生炎獣ミラージュ・スタリオ』!!」
それは尊と不霊夢の新たな力…炎の翼を持つペガサスが現れる!
「『ミラージュ・スタリオ』の効果発動!ORUを1つ使い、墓地の『ビートバイソン』を特殊召喚!さらに『ビートバイソン』の効果発動!相手フィールドに表側表示のカードにつき1枚、墓地の『転生炎獣』リンクモンスター、墓地の『ヒートライオ』2枚をEXデッキに戻す!そしてその枚数分、このターンの終わりまで相手のフィールドのカード効果を無効にできる!これで『バハムートボマー改』と『嵐闘機爆流』の効果は無効だ!!」
《ぐぬぬ!?》
効果を失うウインディの切り札達…そしてそれは、尊の勝利のサーキットを完成させる!!
「転生リンク召喚!!現れろ!『ヒートライオ』!!」
尊のエースモンスター『ヒートライオ』が5度目の復活を遂げる…ウインディに為す術は…ない!!
「転生リンク召喚した『ヒートライオ』の効果発動!『バハムートボマー改』を墓地の『スピニー』と同じ攻撃力にする!フレイム・ポゼッション!!」
《やめろ…やめろぉ!!なんでこんな事になるんだよぉ!?》
《ウインディ、キミは「風は炎を吹き消す」と言ったな…だが、風は炎をより激しく燃え上がらせもする!!》
《ざっ、ざっけんなぁぁ!!》
「バトルだ!『ヒートライオ』で『バハムートボマー改』を攻撃!!ヒートソウル──!!」
《ぐっ…ぐわあああ──!!?》
それは悪意を貫く裁きの炎…荒ぶる獅子が巨大母艦を貫き、デュエルを決着させた…!
ウインディ LP0
ソウルバーナー WIN!
《ご、あ……なんで、だ…なんで俺が負けたんだ……》
《……キミが、独り善がりの勝負しかしなかったからだ、ウインディ》
《ひとり、だと…?》
デュエルが決着し、地面に叩きつけられたウインディ…負けた理由が分からない彼に、尊と不霊夢が静かに諭す…。
《パートナーはお互いを知り、認めあう事で新たな道を切り開く…それが、限界を超える力となるのだ》
「お前にはそれがなかったのさ…パートナーを葬った時からな…」
《この、ザコ共がっ…ギッ!?》
ゴウッ!!
独り善がりなデュエルが敗因だとウインディに突きつける不霊夢…そして、ウインディの体から断罪の炎が燃え上がる…!
《ヒッ…ぎゃは…ギャハハハ!!俺が、俺が負けたのはなぁ…頭に血が昇ってたからだよ!ライトニング!!なぁ…!ライトニングゥゥ!!!》
燃え盛る炎の中で狂気の笑い声を上げるウインディ…彼を助ける者はいない…仲間であるはずのライトニングは【愚か者につける薬は無い】と静観している…。
《ウインディ、キミのデータは私が預かる》
《不霊夢…貴様…キサマぁぁ!!》
そして、不霊夢はウインディへと手を翳す…これ以上、彼が悪さをしないように捕らえる為に…ウインディの体は少しずつ火の粉となって不霊夢に取り込まれていく…。
《不霊夢…!この恨み、忘れねぇ…呪ってやる…!呪ってやるうぅぅ!!!》
そして、ウインディは不霊夢への恨み言──
「呪ってやる、か…」
《………AIに呪いなど、ない…》
勝利を掴んだものの…尊と不霊夢の心には、言い表せない後味の悪さが残った…。
〜次回予告〜
──災厄は解き放たれた。
世界を滅ぼす絶望がミラー・リンクヴレインズを侵食する
虚ろなる獣は──全てを喰らう
絶望の底に残されたのは小さな希望か、それとも───
「次回『転生して決闘の観測者になった話』」
【襲い来る恐怖─英雄殺し─】