転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!年内最後の投稿となります!

遊嗣とマシュが平和に過ごしているのを書いていると…心なしか私も癒されている気がする……VRAINS本編&最終章がルナティックモードだったからかな…。

本編は無事に終わりましたが…少しずつ、アイデアが纏まってきた気がします。
2026年も…もう少し、拙作にお付き合いください!


それでは、ハーメルンの読者のみなさま…どうかよい年越しをお過ごしください!


父として〜焔の聖騎士〜

「はぁ…はぁ…はぁ……ち、ちょっと飛ばしすぎたかな…?」

 

《10km走るのに20分30秒……文句なしの世界記録だね!》

 

「精霊の力すごっ…!?ここまで速くなるんだ…使いどころはよく考えなきゃ…」

 

《(精霊の力そのものより『覇王』として覚醒した影響が大きいんだけど…まぁ、黙っておこうか)》

デンシティのとある公園、ランニングを終えた遊嗣はベンチに腰掛けて汗を拭っていた…なお、その身体能力は『覇王』として覚醒した事で強化されており、軽々と世界記録を更新できてしまうほどである。

 

 

 

「あら…?白波君、ランニング中?」

 

「財前さん?こんな場所で会うなんて珍しいね!」

そんな時、遊嗣に声をかけたのは財前葵だった…その手には本の入った紙袋を持っている。

 

 

「近くに友達が入院してる病院があるの…これからお見舞いに行くところよ」

 

「そうなんだ…(アクアが言ってた杉咲さんって女の子の事かな?たしか、人間界を離れる前に財前さんとお見舞いに行ったって言ってたっけ…)」

アクアのオリジナル・杉咲美優…彼女も事件が解決した事で目を覚ました…そして、アクアからの情報で入院先を知った葵は定期的にお見舞いに通っているのだ。

 

 

「───ありがとう白波君……いえ、Y()u()-()Z()…アクアを…みんなを助けてくれて」

 

「っつつ!?!?財前さん、それは…!!」

 

「もう…マシュさんとあんなに()()()()男子なんて貴方だけでしょ?そもそも…正体バレバレだし──アクアから、色々教えてもらったわ」

 

「あ、あはは……」

そして、葵は遊嗣に感謝を伝える…それは共にミラー・リンクヴレインズで戦った『ブルーメイデン』としての言葉だった。

 

 

 

「ゴーストガールから、私が倒れてしまってからの戦いも見せてもらったわ……貴方は私やプレイメーカー以上に重たいモノを背負って戦っていたのね…」

 

「あの時まで、僕は自分が背負った運命なんて知らなかった……でも、今は違う…父さん達から受け継いだ光と一緒に、僕は自分の運命と向き合って前に進んで行くよ」

 

「ふふっ…白波君は強いのね」

葵はゴーストガールによって遊嗣の最終決戦…破滅の光との決戦を知る事になった。

そして…遊嗣が『覇王龍ズァーク』の力を宿した存在である事も知っている…だが、彼女の態度は変わらなかった。

 

彼女も知っているからだ…マシュと共に過ごす、穏やかな優しい彼の姿を…。

 

 

「じゃあ、行くわね!学校では──」

 

「お互いに正体は秘密にしよう……誰にも言わないよ、ブルーエンジェル」

 

「ありがとう、また学校で!」

そして、葵は美優のお見舞いに向かう為に去っていった…。

 

 

 

 

「思いっきりバレてたね…」

 

《まぁ、そうだよね…としか……たぶん、ハノイの塔事件の時からバレてたんじゃないかな?》

 

「そんなに隠すつもりはなかったけどさぁ……とりあえず、帰ろうか…」

葵に正体がバレていた事に少しだけショックを受ける遊嗣…そんな時だった。

 

 

ピロン!

 

《ん…遊嗣、ランスローさんからメッセージだ》

 

「ランスローさんから?珍しい…なんだって?」

 

《「おはよう遊嗣君、突然で悪いがきみと男同士で話がしたい 今日の予定は空いているかな?」だって!》

 

「男同士で話………ロマン、『わかりました、今日は空いています 何処で会いますか?』って送って」

 

《わかった!》

遊嗣のメッセージアプリが着信を知らせる…その相手はランスロー…マシュの父親たる彼からの連絡に遊嗣は()()()()を感じていた。

 

 

ピロン!

 

《あっ、返信が来た…『ありがとう では、デンシティの海浜公園で13時に』だって》

 

「『わかりました』って伝えて…とりあえず、着替えに帰ってからだね」

そして、ランスローからの返事を聞いた遊海は着替えと準備の為に一度、自宅に帰るのであった…。

 

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

「おっ…遊嗣!珍しいなこんな所で…1人か?」

 

「草薙さん!遊作君!今日はこっちで営業ですか?」

 

「ああ、リンクヴレインズ閉鎖の影響でお客さんが分散してな…今日はこっちで営業してるんだ」

 

「へへっ…仁の為にも、しっかり稼がなきゃならないからな!」

ランスローとの待ち合わせ場所に向かう途中、遊嗣は営業中のcafeNagiと遭遇…草薙と遊作に声を掛けられていた。

 

 

「そうだ…ランスローさんを見かけませんでした?」

 

「ランスロー…ああ、マシュの親父さんか!さっき、見晴らし台の方に上がってったが…待ち合わせしてるのか?」

 

「はい…『男同士で話したい事がある』って…」

 

「あー…なるほどな、遊嗣もなんとなくは察しがついてるんだろ?」

 

「──はい、まぁ…」

 

「??」

 

「そうか…なら、頑張れ!」

遊嗣より先に待ち合わせに向かったらしいランスロー…そして、遊嗣の様子を見た草薙は事情を察し、遊嗣を明るく送り出した。

 

 

 

「草薙さん、遊嗣とランスローは……」

 

「まぁ、おそらく…()()としての誇り?意地?……みたいな感じだろうなぁ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ランスローさん!すいません、遅くなりました!」   

 

『やぁ、遊嗣君!10分前行動とは殊勝な心掛けだ…日本人ならではの誠実さだね』

海浜公園の見晴らし台、そこでランスローは遊嗣の事を待ち受けていた…その服装は黒スーツに紫のネクタイ──彼のプロデュエリストとしての正装だった。

 

 

「ランスローさん、お話というのは…」

 

『ああ、察しはついていると思うが…娘の…マシュの事だ───立ち話もあれだ、少し座ろうか』

 

「……はい」

いつになく真面目な表情のランスロー…その様子を見た遊嗣はランスローに促されるままにベンチに腰掛けた。

 

 

 

 

『遊嗣君、いつもマシュを気にかけ…大切にしてくれてありがとう…イギリスでは引っ込み思案だった娘が日本に来てからはとても生き生きとしていてね…父親として嬉しい限りだ…きみとの出会いのおかげだよ…ありがとう』

 

「いえ、そんな…!マシュのおかげで助けられたのは僕の方で…!むしろ、僕のせいで娘さんを危険な目に遭わせて…」

 

『それでも、きみは娘を守り助けようとしてくれた…それに、ミラー・リンクヴレインズの事なら、あそこに飛び込んだのは娘の選択だ──あの時の戦い、そして…娘との絆………いや、はっきりと言わせてもらおう、マシュと遊嗣君のお互いを支え合う、()()としての姿はしっかりと見せてもらったよ』

 

「っ…//////」

娘であるマシュを大切に扱う遊嗣へと感謝を伝えるランスロー…そして、彼は同じ男として…遊嗣がどれほどマシュを大切に思っているのかを分かっていた。

なお、それを聞いた遊嗣は耳の先まで真っ赤になってしまっている。

 

 

『ハハハ…きみは本当に分かりやすいな……安心してくれ、私も…イギリスにいる妻も、きみなら大歓迎だよ…私達からとやかく言う事はないさ』

 

「あ、ありがとう、ございます…///////」

恥ずかしさと申し訳なさで赤面している遊嗣にランスローは穏やかに語り掛ける…彼は今までの遊嗣のデュエルを見て、彼が信頼できる男だと納得していたからだ。

 

 

 

『まぁ、それはそれとして……遊嗣君、私とデュエルして欲しい!マシュの父親として…直接、きみの事を見極めさせてもらいたい……それが、デュエリスト(我々)の流儀だろう?』

 

「ランスローさん…!──はい、受けて立ちます!!」

その上で…ランスローは遊嗣へとデュエルを申し込む、自分の目で白波遊嗣という男を見極める為に…!

 

 

『フッ…受けてくれてよかった、この為にMrs.翠にマシュを連れ出してもらったんだよ……こんな理由でデュエルをしたと知られたら…真顔で「お父さん、最低です」…なんて言われかねないからね!』

 

「あはは…(汗)」

ランスローの父親としての悲哀を感じながら、遊嗣はデュエルディスクを展開する!

 

 

 

 

「ランスローさん…胸をお借りします!!」

 

『ああ、かかってきなさい遊嗣君!プロデュエリスト「湖の騎士」ランスロー・キリエライト…全力で相手をしよう!!』

風が吹き抜ける見晴らし台で男達の試練が始まった…!

 

 

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

遊嗣LP4000

ランスローLP4000

 

 

・マスターデュエル

マスタールール(新)適用

 

 

 

 

『先攻は譲ろう、さぁ…来なさい!!』

 

「いきます!僕のターン!!」

「魔法カード『レッドアイズ・インサイト』を発動!僕はデッキの『真紅眼の黒炎竜』(レッドアイズ・ブラックフレア・ドラゴン)を墓地に送る事で、デッキから魔法カード『真紅眼融合(レッドアイズ・フュージョン)』を手札に加え、発動!その効果でデッキの『真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラック・ドラゴン)』と『デーモンの召喚』を融合!!」

 

『ほう…!デュエリストの歴史に名高い「レッドアイズ」デッキか…!!』

遊嗣のデッキから飛び出した黒き竜と高位の悪魔が融合の渦へと飛び込む!

 

 

『可能性を秘めし黒き竜よ!黎明から存在せし悪魔よ!1つに交わりて悪魔の竜へと生まれ変わらん!融合召喚!!現れろ!「悪魔竜─ブラック・デーモンズ・ドラゴン」!!』

大いなる悪魔の力を宿す、炎を纏うドラゴンが現れる! ATK3200

 

 

「僕はカードを2枚伏せて、ターンエンドです!!」

 

遊嗣LP4000

悪魔竜 伏せ2 手札1

 

 

 

 

『「青き龍は勝利をもたらし、赤き竜は勇気を持つ者へと可能性をもたらす」…だったか……ならば、私も自分の可能性を切り拓いて見せよう!』

 

「っ…!(これが、プロデュエリストとしてのランスローさん…!まるで、本当の()()みたいだ…!)」

堂々と凄まじい熱気を放つ悪魔竜を見上げるランスロー…その姿は遊海や凌牙とはまた違う()()があった…!

 

 

 

『私のターン!ドロー!』

『魔法カード「ワン・フォー・ワン」を発動!手札の「焔聖騎士─オジエ」を墓地に送り、デッキからレベル1の「焔聖騎士─リッチャルデット」を特殊召喚!』

炎に包まれた大剣を持つ騎士が現れる! DEF0

 

 

『特殊召喚に成功した「リッチャルデット」の効果発動!墓地の「オジエ」を特殊召喚!』

妖精に愛される騎士が現れる! ATK1500

 

 

『「オジエ」の効果発動!デッキから「焔聖騎士─オリヴィエ」を墓地に送る!さらに「焔聖騎士─モージ」を召喚!』

炎の杖を持つ魔法騎士が現れる! ATK1500

 

 

『私はレベル4の「オジエ」と「モージ」にレベル1の「リッチャルデット」をチューニング!』

 

4+4+1=9

 

『十二勇士を率いる炎の皇帝よ!その王道を走破せよ!シンクロ召喚!現われろ!!レベル9!「焔聖騎士帝─シャルル」!!』

赤衣を纏いし伝説の皇帝が現れる! ATK3000

 

 

「来た…ランスローさんのエースモンスター…!!」

遊嗣はハノイの騎士が起こしたアナザー事件の中でランスローと共闘した…故に、その強さは理解している…!

 

『墓地の「モージ」の効果を発動!このモンスターを装備カード扱いで「シャルル」に装備!さらに、「シャルル」の効果発動!このモンスターにカードが装備された時、相手フィールドのカード1枚を破壊できる!遊嗣君の伏せカードを破壊!!』

 

「っ…『神風のバリア─エア・フォース』が…!」

シャルルの前に現れた魔法騎士が炎の魔術で遊嗣の伏せカードを焼き払う!

 

 

 

『では…いくぞ!!開け!燃え盛るサーキット!召喚条件は装備カードを装備したレベル9の「焔聖騎士帝─シャルル」1体!炎の皇帝よ!覇道を突き進み、全てを制覇せよ!リンク召喚!!Link-1!「シャルル大帝」!!』

赤衣を纏う皇帝が炎を纏い、新生…無骨な鋼の鎧を纏い、赤きマントを翻す炎の皇帝が現れる! ATK3000 ↓

 

 

 

「『シャルル』が、進化した…!?」

 

『シャルルマーニュ叙事詩、それはかつてのヨーロッパを支配したカール大帝の偉業を広げる為に作られた…という説がある…「シャルル大帝」は幻想と共に歴史を背負う騎士の皇帝となった!「シャルル大帝」の効果発動!このカードがリンク召喚に成功した時、墓地の「焔聖騎士帝─シャルル」を攻撃力500アップの装備カードとして自身に装備する事で同名カードとして扱い、同じ効果を得る!』

現実と幻想…異なる道を歩んだ皇帝が1つとなる!

 

 

シャルル大帝 ATK3000→3500

 

 

「攻撃力3500…!!」

 

『さらに、私は墓地の「オリヴィエ」と「オジエ」の効果を発動!墓地のこのカードを「シャルル大帝」に装備する!』

 

「っ…!その瞬間、永続罠『真紅眼の鎧旋(リターン・オブ・レッドアイズ)』を発動!自分フィールドに『レッドアイズ』モンスターが存在する時!墓地の通常モンスター1体を特殊召喚できる!来い!『真紅眼の黒竜』!!」

 

『むっ…そうか、「真紅眼融合」で喚び出したモンスターは「真紅眼の黒竜」として扱うのだったな…!』

遊嗣の墓地から炎が噴き出し、伝説の黒き竜が現れる! DEF2000

 

 

『だが、炎の皇帝はそれでは止まらない!私は手札から装備魔法「『焔聖剣─オートクレール』」を「シャルル大帝」に装備し、効果発動!このターン、私は「シャルル大帝」でしか攻撃できなくなる代わりに2回攻撃が可能になる!そして、このカードを破壊する!』

シャルル大帝に炎の聖剣が力を与える!!

 

『バトルだ!「シャルル大帝」で「悪魔竜─ブラック・デーモンズ・ドラゴン」を攻撃!!』

 

「っ…くうっ…!?」

紅蓮の斬撃が悪魔竜を両断する!

 

遊嗣 LP4000→3700

 

『続けて「真紅眼の黒竜」を攻撃!眠れ、黒き竜よ!!』

さらに、レッドアイズも両断されてしまう…だが──

 

「この瞬間、手札の『真紅眼の遡刻竜(レッドアイズ・トレーサー・ドラゴン)』の効果発動!自分のレベル7以下の『レッドアイズ』モンスターが破壊された事で、自身を特殊召喚!」

歯車のような鎧を纏う黒き竜が現れる! DEF1600

 

 

「そして、『遡刻竜』は失われた可能性を呼び戻す!戦闘で破壊された『真紅眼の黒竜』を特殊召喚!!」

遊嗣の場に古びた機械の扉──『時の機械─タイムマシン』が現れ、その中からレッドアイズが飛び出す! DEF2000

 

 

『ほう…!やるな!私はこれでターンエンド…この瞬間、「シャルル大帝」の持つ『焔聖騎士帝─シャルル』の効果発動!墓地の装備魔法「『焔聖剣─オートクレール』」を自身に装備し、その後、デッキから「焔聖騎士─モージ」を攻撃力500アップの装備カードとして自身に装備する!』

 

シャルル大帝 ATK3500→4000

 

 

ランスローLP4000

シャルル大帝(シャルル オジエ モージ オリヴィエ オートクレール) 手札2

 

 

 

 

「攻撃力4000…!」

 

『「シャルル大帝」は装備された「オジエ」の効果で効果では破壊されず、「オリヴィエ」の効果で効果の対象にならず、「モージ」の効果で戦闘では破壊されない!!』

 

「なっ…!?完全耐性…!?」

皇帝を守る炎の騎士…それは遊嗣の反撃を抑え込む…!

 

 

 

「(この状況を切り抜けるには…装備カードを全て破壊するしかない…だけど、ランスローさんがそんな隙を見せるはずがない…真正面からじゃ「シャルル大帝」は倒せない…!)」

デュエリストとしての直感で遊嗣は自分が追い込まれた事を察する…。

 

「『シャルル大帝』を倒す為には──あのカードを引き当てるしかない…!」

 

 

 

 

「僕のターン!ドロー!!」

「──来た…!僕は手札の『紅玉の宝札』を墓地に送り…このカードを発動します!速攻魔法『超融合』!!」

 

『そのカードは…伝説の融合カード!!だが、発動はさせない!「シャルル大帝」の効果発動!このモンスターに装備された「オジエ」を墓地に送り魔法・罠カードの発動を無効に──発動しない…!?』

 

「『超融合』が発動される時、相手は魔法・罠・モンスター効果を発動できない!僕は『真紅眼の黒竜』と『シャルル大帝』」を超融合!!可能性を秘めし黒き竜よ!騎士の刃を力と変えて新たな力を呼び覚ませ!融合召喚!!現れろ!『真紅眼の黒刃竜(レッドアイズ・スラッシュ・ドラゴン)』!!」

吹き荒れる嵐の中に黒き竜と炎の皇帝が吸い込まれる…そして、刃の鎧を纏う鋭き黒き竜が現れる! ATK2800

 

 

『流石はMr.白波…伝説の決闘者の息子か…だが、まだだ!「『焔聖剣─オートクレール』」のさらなる効果!装備モンスターが墓地に送られる事でこのカードが墓地に送られた時、相手フィールドの表側表示のモンスター1枚を破壊する!「真紅眼の黒刃竜」を破壊!!』

 

「なんだって!?」

ランスローの墓地から飛び出した炎の聖剣が遊嗣の新たな力を両断する!!

 

 

「なら、これだ!永続罠『真紅眼の鎧旋』の効果発動!墓地の通常モンスター『真紅眼の黒炎竜』を特殊召喚!」

赤い翼を持つレッドアイズが現れる! ATK2400

 

「さらに…僕は召喚権を使い、デュアルモンスター『真紅眼の黒炎竜』をデュアル召喚!!」

 

『デュアルモンスター…再召喚する事で効果を発揮する特殊なモンスターか!!』

黒炎竜の全身から紅蓮の炎が噴き出す!

 

 

「バトルだ!『黒炎竜』でランスローさんにダイレクトアタック!」

 

『ぐっ…!?』

黒炎竜の火炎弾がランスローのライフを大きく削る…!

 

ランスローLP4000→2400

 

 

『しかし、勝負を焦ったね遊嗣君…私の手札には「死者蘇生」がある…次のターンにもう一度…』

 

「すいません、ランスローさん…!『黒炎竜』の効果発動!このカードがバトルを行ったバトルフェイズ終了時、相手プレイヤーに自身の元々の攻撃力分のダメージを与えます!!黒炎火球(ダークネス・フレア)!!」

 

『なんだとっ!?うおおっ─!?』

黒炎竜の放った火炎弾がランスローの足元に着弾…そのライフを削りきった…!

 

 

 

ランスロー LP0

 

遊嗣 WIN!

 

 

 

 

 

 

「ランスローさん!大丈夫ですか!?」

 

『ハハハ…いやはや……流石に、命懸けの戦いを乗り越えてきたデュエリスト……いや、()()()は強いな…!私の全力を、こうも簡単に乗り越えてくるとは…遊嗣君、プロデュエリストに挑戦してみる気はあるかい?今のきみならば、きっと世界でもいい戦いができるだろう』

 

「ありがとうございます…でも、僕はプロデュエリストにはなれませんよ……憧れる部分もありますけど、目立つのは苦手ですし…自分の身の丈にあった仕事やデュエルができれば…僕はそれで充分だと思ってますから!」

 

『本当にきみは謙虚な子だ…戦い方や相手への向き合い方を見るだけで…きみがどれほど両親に愛されているかが分かるようだよ…しかし、きみは若いんだ…もっと自分の可能性を信じてもいいと私は思うよ』

 

「ランスローさん…」

デュエルが決着し、ランスローは静かに遊嗣を称賛する…遊嗣の強さは並のプロデュエリスト以上──四天の龍や『覇王龍』を解放すれば、伝説の決闘者達にも引けを取らないだろう。

 

しかし…それでも自分の強さを過信せず、相手に真っ直ぐ向き合う遊嗣の優しさと謙虚さにランスローも満足そうな表情を見せていた。

 

 

 

『遊嗣君、まだ気が早いかもしれないが……これからも、娘をよろしく頼む』

 

「は、はい…!マシュさんをもっと笑顔にできるように、頑張ります!///」

そして…ランスローからの()()()()をもらった遊嗣は顔を真っ赤に染めながら、彼と握手を交わしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

《遊嗣、ランスローさんに認めてもらえてよかったね!ボクは大丈夫だと思ってたけどさ!》

 

「後悔はしてないけど…なんか、すごい()()()()()()()()気がする…!父さんにアドバイスもらわないと…」

 

《うーん…たぶん、参考にはならないと思うなぁ…》

夕暮れ時、ランスローと別れた遊嗣は家への帰路を歩いていた…思わぬ形でのランスローとの話し合い…それを終えて遊嗣は今まで以上にマシュを大切にしようと決意していた。

 

 

 

「あっ…遊嗣さん!おかえりなさい!」

 

「あっ…マシュ!マシュもおかえり!」

そんな時、夕陽に照らされた自宅から明るい声が掛けられる…お茶会に連れて行かれていたマシュや翠達も同じタイミングで帰ってきていたのだ。

 

 

「マシュ、お茶会どうだった?」

 

「は、はい!その───」

 

  

 

─マシュちゃん、遊嗣はけっこう奥手だから…たまにはマシュちゃんから仕掛けてみてもいいかもよ?─

 

 

─いつもは遊嗣君から誘うんでしょ?マシュちゃんから誘ったらどんな反応するのかしら?─

 

 

─安心しな、遊嗣がマシュを泣かせたらアタシ達がぶっ飛ばしてやるから!─

 

 

 

「と、とても有意義な話ができました!!///」

 

「???」

遊嗣にお茶会の感想を聞かれたマシュは赤面しながら答える…マシュはしっかり先輩達からアドバイスを貰っていたのだ。

 

 

 

 

「あ、あの遊嗣さん…次のお休みの時…デートに、行きませんか?」

 

「えっ…うん!いいよ!///」

 

「ありがとうございます!!///」

 

「「(青春っていいな〜!!)」」

そして…マシュは久しぶりに自分から遊嗣をデートに誘い、遊嗣も赤面しながら頷く……そして、その様子を少し離れた場所から翠と小鳥はトキメキながら見守っていたのであった。

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