転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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こんにちは!S,Kです!

Aiオルタの行方を探る為に手掛かりを探す遊作達……彼らを最悪の悲劇が襲う。


………彼は、選ぶべき道を間違えたのだ。


ロボッピに花束を〜最悪の悲劇〜

「おう、来たかプレイメーカー!」

 

「GO鬼塚…先にリンクヴレインズに来ていたのか」

 

「ああ、Aiオルタの手掛かりを掴めれば…と思ったんだがな…」

新生リンクヴレインズに踏み込んだ遊作・尊・遊海の3人…彼らに声を掛けたのは先行してリンクヴレインズにログインしていたGO鬼塚だった。

 

 

「手分けしてAiオルタの手掛かりを探そうってんだろ?リンクヴレインズの街中は任せてくれ」

 

「ありがたい…なら、オレは中層周辺から行こう…ソウルバーナーは上層を…メタルナイトは下層周辺から…何か手掛かりを見つけたらすぐに共有してくれ」

 

「わかった!」

 

「了解した…お前達、くれぐれも無茶をするなよ?Aiオルタの罠があるかもしれない」

 

「待ってろよYu-Z…すぐに助けに行くからな…!」

そして4人は散開してAiオルタの痕跡…そして、囚われた遊嗣達を探し始めた…。

 

 

 

「彩華、ロマン…サーチを頼む」

 

《はい…!───っ…やはり、ダメですね…大量のプレイヤー達の存在がノイズに……》

 

《それだけじゃない…リンクヴレインズ中に新たな浮島がいくつも構築されていて……目視で見つけるしかなさそうです…!!》

 

「っ〜〜!!!……イライラしても、仕方ない…!!待ってろ遊嗣…!!マシュちゃん…!!」

無関係のプレイヤー達の存在もあり、大規模サーチも意味を成さない中…遊海は必死に感覚を研ぎ澄ませた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ…?なんだ?あのカラフルな浮島は…?あんなのあったか…?」

遊作達と別れ、上層周辺を探索する尊…そんな時、彼は電脳世界に浮かぶ無数の浮島の中にやけに色鮮やかな浮島がある事に気が付いた…。

 

「とりあえず、行ってみるか…!」

いつもと異なるモノを見つけた尊はカラフルな浮島───ある人物の待つ()()へと乗り込んだ。

 

 

 

 

『ん…?あなたは──ソウルバーナーさん?』

 

「ロボッピ…!!お前、こんな所で何をしてんだ…!」

 

『ここはアニキにもらった()()()()()です!ソウルバーナーさんこそ、なにしに来たですか!』

 

「ロボッピの、国??」

謎の浮島に降り立った尊…彼が目にしたのは、デフォルメされた電化製品達が暮らす()()()()…そこには1人になったロボッピがいた。

 

目的の8割を達成したAiオルタが「頑張ったロボッピにご褒美を渡す」…という名目で家電の国を作り上げ、ロボッピを体よく追い出したのだ。

……なお、ロボッピは自分がAiオルタに必要とされなくなった…という事実には気付いていない…。

 

 

 

 

『ここはオイラの家電の国です!家電じゃないソウルバーナーさんは出て行くです!』

 

「そうはいかないな…!俺達はAiオルタと、アイツが拐った遊嗣とマシュの意識データを探してる…!頼む、アイツの居場所を教えてくれ!」

 

『知っていても言う訳ないです!』

 

「っ…ロボッピ!お前達は何をしようとしているんだ…!?」

 

『アニキが何をしたいかなんて知らないです!でも、オイラはここから()()()()を始めるです!!』

 

「はっ?宇宙征服???」

自身を追い出そうとするロボッピに一連の事件の目的を問う尊…だが、返ってきたのは突拍子もない答えだった。

 

Aiオルタはロボッピを厄介払いする前に()()()()()事で、ロボッピは()()になってしまっていたのだ。

 

 

 

『オイラの実力はアニキも認めてるです!オイラはアニキ以上に成長して、宇宙全てを征服するAIになるです!!わかったらさっさと帰るです!この国に人間なんて()()です!!』

 

「───そういう訳にはいかないな…!お前にはAiオルタの居場所を教えてもらう!!」

 

『どうしても、出ていかないつもりッスね…ならば、実力行使です!!』

人間である尊を追い出そうとするロボッピ…だが、尊の様子を見た彼はデュエルディスクを構える!

 

 

『もしも、オイラに勝てたならアニキのいる場所を教えてやってもいいです…だけど、負けたら──消えてもらうです!』

 

「いいだろう…!そのデュエル、受けて立つ!!」

そして…家電の国で炎のデュエリストと家電の麒麟児が激突した!

 

 

 

 

 

『「デュエル!!」』

 

 

 

デュエルダイジェスト ソウルバーナー対ロボッピ

 

 

 

 

Aiオルタの情報を賭けたロボッピと尊のデュエル…先攻を取ったロボッピは自分の王国をモチーフとしたフィールド魔法『家電機塊世界エレクトリリカル・ワールド』を発動…夜の帷が落ちた家電の国でロボッピは「機塊」デッキを展開し、要である『充電機塊セルトパス』と『扇風機塊プロペライオン』『掃除機塊バキューネシア』を並べ、万全の態勢を整える…!

 

 

 

 

「ロボッピ!!!」

 

『ん…?これはこれは元のご主人様…プレイメーカーさんまで来ましたか』

その時、草薙から座標をもらった遊作が駆けつける…しかし、主であるはずの彼の姿を見ても…ロボッピは不敵な表情を見せる。

 

 

『ここはオイラの家電の国、早く出て行くです!アニキは自分の国を守れと言ったです!邪魔者は消すのです!』

 

「っ…ロボッピ、Aiは…Aiオルタは何処にいる!」

 

「その情報を賭けて、ロボッピとデュエルしてるところだぜプレイメーカー…こいつ、本当に生意気になっちまって…!」

 

『そういう事です!』

遊作への忠誠心を失ってしまったロボッピは彼を…()()()()()()を小馬鹿にしたようにあしらう…その変貌ぶりに流石の遊作も言葉を失くしてしまう。

 

遊作とロボッピの付き合いはAiよりも()()…家族のいない遊作にとっては、ロボッピは()()()()()であり…可愛い()のような存在でもあったのだ…。

 

 

 

「ロボッピ…お前はAiオルタに何をされた!お前はそんな性格ではなかったはずだ…!」

 

『アニキがオイラのアタマを良くしてくれたです…ボーマンとの戦いの後、アニキがいなくなって寂しくて泣いてたら…オイラの中にいた()()()が飛び出してきて、オイラとアニキが繋がったです!!』

 

「っ…!?Aiの残したバックアップがロボッピに影響を…ロボッピ!わかっているのか?今のお前が慕っているAiは、()()()のAiだ!オリジナルのAiは新しく作っている故郷でお前の事を心配しているんだぞ?」

 

『──子分のオイラを置いていった()()()()()なんて知らないです!!今のアニキはオイラのアタマをすごく良くしてくれたです!アタマが良くなると色々な事が解って、気分爽快です!!』

 

「ロボッピ…」

Aiの残したバックアップの影響で頭が良くなったというロボッピ…そんな彼にAiオルタではない、オリジナルのAiの事を伝える遊作…しかし、ロボッピは拗ねたようにまくし立てる…!

 

 

「ロボッピ…お前の言いたい事もよく分かる、俺も出来が悪かったからな…もう少し頭が良ければ、世界はもっと()()()()に見えたかもしれない──だけどな、頭が良くなったからって…人を見下すのは違うだろ?」

 

『人間とAIは違うです!AIの能力があれば、なんでも計算して()()事ができるです!例えそれが()()()()()()であっても!それが今のオイラの()()──人間には理解できない次元の幸福なのです!』

 

「やっぱり、馬鹿にされてんな…調べただけで世の中の事()()を知ったつもりになってるのか?」

 

「──それが、AIが意思を持つ()()だ…生物は周囲と()調()を合わせなければ生きていけないが…AIにはそんな事を考える必要はない、だが…意思を()()する事が出来なければ、自ら止まる事は難しい……だからこそ、意思を持つAIは人間と共に歩む必要があるんだ」

ロボッピを諭すように声を掛ける尊…だが、()()()によって尊大──傲慢になったロボッピはその言葉に耳を貸す事はない……遊作はその()()()()を既に予見していた…。

 

 

 

『AIは人間と共に歩む必要なんてないです!オイラ達は勝手に歩み、レベルを上げ続けるのです!プレイメーカーさんもオイラを否定するなら、ソウルバーナーさんを倒した後に相手をするです!!』

 

「ロボッピ…」

 

「そんな事にはならねぇよ、プレイメーカー…俺は負けるつもはねぇ…!本気でいかせてもらうぜ!!」

 

『遠慮なく来るです!!』

遊作の警告に耳を貸さないロボッピ…彼を止める為、尊は全力を尽くす。

 

 

尊は不霊夢との絆の証である『転生炎獣(サラマングレイト)』デッキを全力展開…初手からエクシーズモンスターの『転生炎獣ミラージュスタリオ』とリンクモンスターの『転生炎獣サンライトウルフ』を喚び出し、リンク素材となった『ミラージュスタリオ』で『プロペライオン』のバウンスを狙うが、速攻魔法『機塊コーティング』で無効化される。

だが、尊は止まらない…Link-1の『転生炎獣ベイルリンクス』を経由してエースモンスターたる『転生炎獣ヒートライオ』を喚び出し、さらにキーカードたるフィールド魔法『転生炎獣の聖域(サラマングレイト・サンクチュアリ)』を発動する事で『ヒートライオ』の転生リンク召喚を成功させる。

 

 

 

「(パンドールから共有されたデータによると『セルトパス』は相互リンク状態では相手の攻撃とカード効果の対象にならず、リンク先のモンスターがバトルする時にその攻撃力を相互リンクするモンスターの数だけ1000アップさせる……なら、()()()から打ち破る!)」

尊は自分の頭の出来が悪いと言った…それでも、彼は遊作やスペクターと同じ半年間の『デュエル地獄(ロスト事件)』を生き抜いた経験を持つ…故に、その実力は凄まじい。

 

 

尊は『ヒートライオ』の効果で『プロペライオン』の攻撃力を500までダウンさせると装備魔法『転生炎獣の烈爪(サラマングレイト・クロー)』と『転生炎獣の烈牙(サラマングレイト・ファング)』を発動…その効果で『ヒートライオ』の攻撃力を3200まで上昇させた上で3回攻撃を付与、『プロペライオン』に攻撃を仕掛ける…だが、ロボッピも黙ってはいない。

 

『プロペライオン』は『セルトパス』の効果で攻撃力を上昇させた上で自身の効果を発動…『ヒートライオ』の攻撃力を半分にする事で反射ダメージを与えるが、『ヒートライオ』は装備魔法『転生炎獣の烈爪』の効果で戦闘破壊を免れ──しかし、攻撃力半減効果を発動できない2回目の攻撃を仕掛けられて『プロペライオン』は粉砕…尊は肉を切らせて骨を断つ一撃でライオン対決を制する。

さらに『転生炎獣の烈牙』の効果でロボッピは破壊されたリンクモンスターの攻撃力の半分のダメージを受ける事になる…それによって3回目の攻撃で『バキューネシア』を破壊されたロボッピはこのターンだけで残りライフを1000まで減らされる事になる…!

 

 

 

 

『ぐっ…少々、ソウルバーナーさんを舐めすぎたようデす』

 

「ロボッピ、ここでデュエルを止めたっていいんだぜ…?俺達はAiオルタを止めて、友達を…Yu-Zとマシュを助けたいだけなんだ…!」

 

『オイラが、これくらいでアニキを裏切ると思ってるデすか?アニキは、オイラに()()()()()を見せてくれたです…!アニキを苦しめる()()を消す事が、オイラの()()()デス!!』

 

「人間が、Aiを苦しめる…?」

ロボッピを追い詰めた尊はロボッピへと投降を促す…だが、ロボッピは()()()の籠もった目で尊を睨みつける…!

 

 

 

『アニキは優しいデス…オイラのアタマを良くして、一国一城の王様にしてくれたです…でも、そんなアニキが()()()だと言っていたYu-Zと女の子を見て()()()()()でス…!お前達がいるから、アニキは悲しくて泣いたデす!!アニキが泣いているのは、かわいそうです!!全部、お前達のせいです!!アニキに笑ってもらう為に人間を滅ぼすデス!!』

 

「ロボッピ…お前…」

 

「(知識の学習に()の成長が追い付いていない…だから、感情のコントロールが追い付かなくなっている…!)」

尊…否、人間の存在そのものに憎悪を向けるロボッピ…その様子は感情のコントロールができない()()()()()そのもの──ロボッピもまた、処理しきれない感情に()()()()()ようとしているように見えた…。

 

 

 

人間への憎しみをむけたデュエルを続けるロボッピ…彼は新たなリンクモンスター『計量機塊カッパスケール』を喚び出し、その効果で『プロペライオン』を蘇生…さらに、エースモンスターたる『洗濯機塊ランドリードラゴン』を喚び出す。

さらにロボッピは『ランドリードラゴン』の相互リンク状態の効果でバトルした『ヒートライオ』を除外…さらに速攻魔法『機塊リサイクル』で尊の墓地に眠る『ベイルリンクス』と『カッパスケール』を除外しながらお互いに『ランドリードラゴン』と『ヒートライオ』を呼び戻す事で非リンク状態の効果を発動…『ヒートライオ』を破壊した上でその攻撃力分のダメージを与える事で尊のライフを一気に残り800まで追い詰める。

 

だが、尊も諦めない…手札の『転生炎獣レミング』の効果で手札の『転生炎獣ガゼル』を喚び出し、次のターンに備えようとするが…ロボッピは魔法カード『機塊リデュース』で特殊召喚された『ガゼル』を除外しながら、自身の手札を補充…尊のプレイングをAIとしての計算力で読み、展開を封じようとする…!

 

 

 

『ふふ……アハハ…!オイラはまだまだスゴクなるデス…!そして宇宙を征服するデス!!そしてオイラは()()()()()するデスよ…!!』

 

「(何を言ってるんだ…?だが、そんなのに気を取られてはいられねぇ…!遊嗣達を助ける為に、デッキをフル回転させる!!)」

高揚した様子で意味不明な事を言うロボッピ…その様子を気にかけながら、尊は全力を尽くす。

 

 

返しのターン、尊は言葉通りデッキをフル回転…転生リンク召喚を含めた4度目の『ヒートライオ』のリンク召喚を成功させる事でロボッピの伏せカードを一掃…再び引き当てた『転生炎獣の烈爪』を『ヒートライオ』に装備し、勝負を決めるべく3回攻撃を仕掛けようとする。

 

だが、ロボッピは()()()を隠していた…フィールド魔法『エレクトリリカル・ワールド』の3つ目の効果によって攻撃を仕掛けられた『ランドリードラゴン』の位置を『セルトパス』のリンク先に移動…『ヒートライオ』を除外してしまう。

 

 

だが、奥の手を温存していたのはロボッピだけではなかった。

 

 

尊の奥の手…それは墓地に眠っていた『転生炎獣ゼブロイドX』…その効果により、墓地のレベル4の『転生炎獣Jジャガー』と共に──新たな切り札を呼び覚ます!

 

 

「空と海の間を灼き尽くす灼熱の超龍!希望の炎となり、現世に姿を現せ!!エクシーズ召喚!!現れよ!ランク4!『転生炎獣ブレイズ・ドラゴン』!!」

それは掟破りの墓地から、そしてバトルフェイズ中のエクシーズ召喚…蒼き体と炎の翼を持つドラゴンが現れる!!

 

 

「『ゼブロイドX』をエクシーズ素材としたエクシーズモンスターの攻撃力はORU1つにつき300アップ!!さらに速攻魔法『転生炎獣の火翼(サラマングレイト・テイル)』を発動!その効果で『ブレイズドラゴン』は自身の守備力分攻撃力をアップし、その数値分のライフを回復する!!」

 

『っ…まだ、そんなカードを!!』

残されたカードをフル活用する尊…『ブレイズドラゴン』の攻撃力は4100までアップする!

 

 

「ロボッピのライフは残り1000、『セルトパス』の効果を受けても…この一撃で削りきれる!!いけ!『ブレイズドラゴン』で『ランドリードラゴン』を攻撃!!」

 

『こうなったら…!墓地の魔法カード「機塊リデュース」の効果発動!墓地のこのカードを除外する事で、受けるダメージを半分にするデス!!うわあああああ!!?』

 

「っ…仕留めきれなかった…!!」

渾身の一撃を叩き付ける尊…だが、ロボッピはすんでのところでライフを残す事に成功した、のだが───

 

 

 

【アハ…アッハッハ…!よくもやってくれたな、ソウルバーナー…!!だが、ライフは残ったゼ…!!】

 

「っ…なんだ、雰囲気が…!?」

 

【バトル中のエクシーズ召喚なんて、人間も馬鹿にしたもんじゃない…しかし、今のデュエルで()はさらに成長した!!今の俺は冴えに冴えまくってルゼ!!】

吹き飛ばされたロボッピが立ち上がる…だが、その雰囲気は()()していた…瞳は充血したように赤く輝き、言葉遣いは荒々しいモノになってしまっている…!!

 

 

【俺は全ての限界を超えた…!もう、アニキを…イグニスを越えたかもなぁ!!とんでもなく調子がいいぜ!!生まれ変わったみたいによぉ─!!!】

 

「ロボッピ…お前…っ…!」

さらに傲慢さが増してしまったロボッピ、その様子を見た遊作は一目で気付いた……ロボッピは()()()()に陥っているのだと…。

 

 

 

 

豹変したロボッピはモンスターを展開し『ブレイズドラゴン』の効果破壊を狙うが、『ブレイズドラゴン』の効果でORUを使う事で回避される…しかし、ロボッピは再び『ランドリードラゴン』と新たなリンクモンスター『乾燥機塊ドライドレイク』をリンク召喚…『セルトパス』の効果を受けた『ランドリードラゴン』で『ブレイズドラゴン』を破壊しにかかるが、尊の発動した罠カード『サラマングレイト・ヘイロー』で攻撃力を500アップし、モンスター効果への耐性を付与され…さらにORUを使う効果で戦闘破壊も免れた事でダメージを与えるだけに留まる。

 

そして…攻撃力3000となった『ドライドレイク』で『ブレイズドラゴン』を破壊しにかかるが…『ブレイズドラゴン』には最後の効果が残されていた、それは───

 

 

「ORUを全て失った『ブレイズドラゴン』が攻撃された時!自身を素材としてエクシーズ召喚できる!!俺は『ブレイズドラゴン』1体でオーバーレイネットワークを再構築!!転生エクシーズ召喚!!生まれ変われ!!『転生炎獣ブレイズ・ドラゴン』!!」

それは相手ターンでも可能な転生召喚…生まれ変わり、蒼炎の翼を広げる超龍…その効果は…!

 

 

「転生した『ブレイズドラゴン』の効果発動!『ブレイズドラゴン』をエクシーズ素材とした時!相手モンスター1体を破壊する!!『ランドリードラゴン』を破壊するぜ!!」

 

「これで、相互リンクが切れれば『ドライドレイク』の攻撃力は2000…『ブレイズドラゴン』で返り討ちにできる!」

相手モンスターを灼き尽くす一撃…それを受けた洗濯機のドラゴンが爆散する!

 

 

【次から次に面倒な効果を…!だが、まだだ!墓地の『機塊コーティング』の効果発動!リンクモンスターが効果で破壊された時、そのモンスターをフィールドのリンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる!!そして、墓地の『機塊コーティング』とソウルバーナーの墓地の『ベイルリンクス』を除外する!!これでまたバトルができるぜぇぇ!!】

 

「なんだと!?」

しかし、ロボッピは止まらない…墓地効果を駆使したプレイングで盤面を立て直し、連続攻撃…尊を文字通りのタコ殴りにし、そのライフを残り700まで追い詰める…!

 

 

 

「ぐっ…なん、とか…耐えきったぜ…!!」

 

【ククク…そういうトコロが甘いんだよ、人間は!!『ドライドレイク』の効果発動!バトル中にメインモンスターゾーンのLink-1モンスターと自分の位置を入れ替え、そのモンスターはもう一度攻撃できる!!宇宙を征服するAIは止まらないんだよぉぉ!!】

 

「っ──!!…この攻撃は、防げねぇ…!」

 

「ソウルバーナー!!!」

だが、ロボッピは最後の一手を残していた…その攻撃を防ぐ手立ては、尊には残されていない…!

 

 

【アヒャ…キャハハハ!!みんなが手こずるソウルバーナーだってオレ様にかかればイチコロだァ!!今の俺サマならアニキと戦っても()()に違いねぇ!!!】

そして、勝利確信してロボッピは恩人であり、兄貴分であるAiオルタすらも見下し始める…そこに、かつての家事AIであった頃の面影はなく───

 

 

それが、ロボッピの()()だった。

 

 

【ギャハハハはは!!リンクヴレインズのキュウセイシュってオレの、こと…だった、の…デス?ですデスデスデス…AIノ、未来をスクエるのはおいらイライラ!!!宇宙ノキュウセイシュシュシュ!!!

 

「な、なんだ…!?」

 

「っ───ロボッピ………すまない」

突然、ロボッピの体がスパークし始め、言葉に異常が現れ始める…その()()に遊作は既に気付いていた。

 

 

 

コレ、これで…ソウルバーナーサンは終ワリ……()()()()()()()()……()()()()()()デす

 

「はっ…?ターン、エンド?」

勝利を目前にしてターンを終えてしまうロボッピ…既に、彼は……()()()()()()のだ。

 

 

オイラは、宇宙を征服するデス…オレ様に逆らうヤツはみんなオワリです、宇宙の大掃除、デ、ス…大掃除…お掃除お掃除お掃除お掃除お掃除お掃除お掃除お掃除お掃除お掃除お掃除──オソウジデス──!!!

 

 

BON!!!

 

 

「ロボッピ…!?いったい、何が…!?」

支離滅裂な事を叫んでいたロボッピが小さな爆発音と共に倒れ込む…その体はソルティス体ではなく、元の小さなお掃除ロボットへと戻っていた…。

 

 

 

「ロボッピのAIは、家事用の低スペックのAI…それが、Aiオルタの施したプログラムに耐えれなかったんだ…」

 

「それじゃあ、ロボッピは……」

デュエルは複雑な思考や演算を必要とする…それは、並のコンピューターやAIでは最善手を選ぶ事などできない……それが、元々のスペックが家事用ならば尚更の事…Aiオルタの改造に耐えられなかったロボッピのAIはオーバーフローによって()()()()()()()()()してしまった…それが意味するのは…。

 

 

 

 

『ピッ……ピピッ…お掃除…オイラ、お掃除しないとです…早く、ご主人様のお部屋に戻って…お掃除するです〜…』

 

 

 

再起動を果たしたロボッピ…彼はAiオルタやオリジナルのAiに施された全てを失っていた……彼の記憶のほとんどが()()()されてしまったのだ。

 

 

 

『お掃除…ご主人様が喜ぶです…それが、オイラの()()()()()です…思い出がいっぱいある、ご主人様のお部屋に帰るです…』

 

「ソウルバーナー…………………………()()

 

「プレイメーカー…」

初期化されてなお、ロボッピには大切な記憶が残っていた…それは()()()()()…自分の一番の幸せは、手の届く場所にあった。

 

だが、その場所に戻る事は叶わない……()()()()()()()()()()()()()()()()()…ロボッピはサレンダーができる状態ではなくなった、故に…遊作は()()を尊へと委ねた。

 

 

 

 

「俺のターン、ドロー───装備魔法『ライジング・オブ・ファイア』を発動…自分フィールドにモンスターが存在しない時、墓地の炎属性モンスター『転生炎獣ヒートライオ』を特殊召喚し、このカードを装備する」

友の願いに応える為…尊は静かに紅蓮の獅子を呼び覚ます。

 

 

「……ロボッピ、馬鹿だぜ…お前は……」

 

『バカは、禁止用語です〜…』

 

 

 

 

 

────────!!!!

 

 

 

 

ズ キ ン ! ! ! 

 

 

 

 

 

「っ…!?ぐううっ!?!」

 

「プレイメーカー!どうした!?」

尊がロボッピに攻撃を宣言しようとした刹那、デュエルを見守っていた遊作が頭を押さえて地面に崩れ落ちる…!

 

 

「なんだ…この、()()は…!!?ニューロン・リンクの時の何倍も、頭に、響いて…!!!」

 

 

ゴゴ…ゴゴゴゴゴゴ

 

 

「地鳴り…!?ここは浮島だぞ!?地震なんて起きるはずが…?」

遊作の頭を襲う凄まじい頭痛…それは遊作の持つ()()()()()()に由来するモノ…それと共に家電の国に地鳴りのような音が響き…赤黒い、禍々しい暗雲が広がっていく…!

 

 

 

《■■■■■■──!!!!》

 

 

そして、家電の国に禍々しい()()が轟く。

 

 

全てを滅ぼす───荒々しき()()()()の咆哮が…!!

 

 

「あれ、は…!?」

 

「覇王龍、ズァーク…!!遊嗣…!?」

暗雲が吹き飛び、巨大なる影が顕現する…それは囚われているはずの白波遊嗣の()──『覇王龍ズァーク』だった。

 

 

 

 

 

 

 

Side???

 

 

結論から語るとしよう。

 

闇のイグニスのバックアップデータ…キミ達がAiオルタと呼ぶ者は()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

自分が視てしまった()()()()()()を覆す為、彼は()()()()()()()()()の道筋で問題を解決しようとした。

 

…しかし、1つ……()()()1()()だけ…彼は()()()()をした。

 

 

──マシュ・キリエライトの意識データの拉致…それだけは()()()()()()()()()()

 

 

プレイメーカー…藤木遊作を()()()()()()()()()()だけならば…遊嗣君の意識データを拉致し、SOLテクノロジーのコードキーを奪うだけで十分だった。

 

 

【遊嗣を拐った後、残されたマシュが悲しんで傷付くのは嫌だな】

 

【2人を一緒に拐えば…マシュの精神ダメージも最小限で済むし、遊作や遊海もさらに怒ってくれて一石二鳥かも】

 

 

…そんな風に考えたんだろう、だけど…それは大きな間違いだった。

 

 

 

彼が()()()()()()()()()()()()バッドエンドを覆す為には「人類の敵」として振る舞い、「優しさ」を最後まで隠さねばならなかった。

 

彼が余計な事をしなければ、こんな事にはならなかっただろうに…。

 

 

 

 

 

 

 

Side遊嗣

 

 

 

「うっ…ううん……いま、何時だろう…?ごはんの、準備…しなきゃ……」

ふと、遊嗣は目を覚ました…Aiオルタが何かをした訳ではない、遊嗣の持つ()がAiオルタのプログラムの影響を弾き、目を覚ましてしまったのだ。

 

 

 

「えっ…?ここ、どこ?僕は、部屋で…寝たはず…なのに…?」

そして、遊嗣が目にしたのは一面の()…見覚えのない部屋に彼は閉じ込められていた。

遊嗣は自分の置かれた状況を()()()()()()…Aiオルタが意識データを奪った時、遊嗣は頭を打ち…直前の記憶が()()()()()()()…そして、()()()()()()() 。

 

 

「僕…マシュと、お泊まりデートをしてて……そうだ…!?マシュ…!?マシュ!!」

マシュとのお泊まりデートをしていた事を思い出した遊嗣はマシュの姿を探し…すぐにその姿を見つける。

自分の隣で、()()()()()()()意識を失ったマシュの姿を…そして、彼はすぐにマシュを揺さぶり起こそうとして…()()()()()()()

 

 

「マシュ…!?ああ…そんな…なんで…!?なんで…()()()の…?マシュ…起きて…マシュ!!マシュ!!!」

リンクヴレインズでは触った時の()()や精神ダメージとしての()()を感じても…()()()は感じない。

 

そして、Aiオルタに深く眠らされたマシュはどれだけ起こしても()()()()()()

 

 

それは──遊嗣に()()()()()()をさせてしまった。

 

 

「あ、ああ………マシュ、が…()()()…!?なんで…!?なんで!!!ああ、あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っ!!!嘘だ…嘘だああああああ!!!」

()()()()()()……それは、遊嗣の冷静さを奪い去る。

 

 

もしも…拐われたのが遊嗣1人ならば、彼はすぐに自分の居場所が電脳世界だと気付き、ある程度の冷静さを取り戻しただろう。

……だが、今の遊嗣は気付けない……愛する者の()は遊嗣の長所である冷静さと慎重さ…そして、()()()を忘れさせるには十分すぎる()()だった。

 

 

「マシュ!マシュ!!ああ…あああ…!!誰だ…誰だ!!マシュを殺したのは…僕の大切な人を奪ったのは誰だぁ!!!」

マシュを抱き締め、血の涙を流す遊嗣…その慟哭は──遊嗣の心を粉々に打ち砕く。

 

 

遊嗣は誰かを恨み、憎んだ事はない…遊海と翠…白波家全員が遊嗣を守り、教え導いてきたからだ…彼が穏やかに過ごせるように、彼が闇に飲まれ()()しないように……。

 

その果てに…彼は自分の持つ闇を受け入れ、「正しき闇の覇王」として覚醒した。

 

 

───それでも、遊嗣はまだ()()だった……当然だ、遊嗣は…まだ()()()なのだ。

 

 

 

故に───()()()()()

 

 

 

 

 

許さ、ない…!許さない…!!許さない!!!

 

それは、遊嗣が抱いた初めての憎悪──そして、()()()

 

あらゆるモノを灼き尽くす黒き炎は…遊嗣の()()()()()()()()()、災厄を解き放つ。

 

 

「ああ…!!がああああああああああ!!」

 

 

《■■■■■■■■───!!!》

 

 

遊嗣の絶叫と共に、Aiオルタの作った空間が消し飛ぶ…そして、忘我の『覇王龍』は電脳世界へと顕現した。

 

 

 

Side OUT

 

 

 

 

 

 

 

 

《■■■■■■■■───!!!》

 

 

「あれは…!?」

 

「覇王龍ズァーク…!?遊嗣か!?」

家電の国で激突するソウルバーナーとロボッピ…そのデュエルはロボッピが()()()されてしまった事で尊の勝利で決着しようとしていた……だが、世界を揺るがせる咆哮を轟かせる『覇王龍』に2人の動きが止まる…。

 

 

 

「っ…様子が、変だ…!あれは…オレ達の知る覇王龍じゃない…!?」

そして、遊作は異変に気付く…今まで遊作は2度、『覇王龍ズァーク』を目撃している。

 

 

1度目は破滅の光・ライトニングとの決戦で現れた時…その時、遊嗣は「覇王」として覚醒し…覇王龍は誇り高く咆哮を響かせていた。

 

2度目は遊嗣と遊海の親子デュエルを観戦していた時…その時の覇王龍は18年越しの「約束」を果たす為、何処か()()()()に見えた。

 

 

だが、今の覇王龍は違う……その紅い眼からは理性を感じない……その叫びは怒り狂う()の咆哮──嘆き悲しむ慟哭のようにも聞こえていた。

 

 

《■■■■■■■■!!!!》

 

 

「おっ、おい…!?なんか不味くねぇか…!?」

 

「っ─!!逃げるぞ!!ソウルバーナー!!」

あらゆる者を畏怖させる叫びを上げる覇王龍……その咆哮と共に再び赤黒い雲──雷雲が広がり、赤雷が家電の国を蹂躙していく…!

 

 

『お掃除…お掃除…洗濯物…神鳴り…ご主人様、怖いです〜…』

 

「っ───見捨てられねぇよ…!掴まれロボッピ─!!!」

そして、覇王龍の齎す破壊から逃げる刹那…尊はロボッピを抱き抱えてDボードに飛び乗る、そして───

 

 

 

 

  オーバーロード

           

    ディザスター

 

 

 

破滅の赤雷によって、ロボッピの家電の国は灰燼と化した…。

 

 

 

 

デュエルフィールド崩壊の為、デュエル続行不可能

 

 

Broken Duel……

 

 

 

 

 

 

Side Aiオルタ

 

 

【はっ…?なんで『覇王龍ズァーク』が出てくんだ!?遊嗣もマシュと一緒に深く眠らせたはず…!?自力で目を覚ました?マジかよ…!?】

リンクヴレインズの外、電脳世界の狭間…そこでロボッピとソウルバーナーのデュエルを見ていたAiオルタは混乱していた…。

 

 

 

彼はロボッピが遊作か尊に倒される事を想定し、ロボッピに遊作宛のメールを託し…()()()()()()()として遊嗣とマシュの身柄を『家電の国』に隠し…彼らを()()つもりでいた。

 

しかし…ロボッピはオーバーフローで全てを失い、顕現するはずのない『覇王龍』が暴れ始めた事はAiオルタにとっても()()()だった。

 

 

 

【えっ…どうしよ、コレ……なんか、めちゃくちゃ暴れてるし……マシュと一緒だったら、遊嗣は…………俺、やらかした…!?】

Aiオルタは自分の()()の理由が分からない……彼は本当に遊嗣達を()()()()()()()()()()()()

 

だが…彼は甘くみていたのだ……人間の()の強さを──大切なものを奪われた人間の()()を──

 

 

そして──『覇王龍ズァーク』の恐ろしさを…。

 

 

【と、とにかく遊嗣を強制ログアウトさせて……えっ、無理?プログラムが弾かれる!?嘘、だろ?…………はっ…?】

 

《■■■■…!》

 

遊嗣をログアウトさせる為にSOLの管理者権限を使うAiオルタ…だが、覇王龍が消える事はなく───そして、()()()()()

 

 

 

 

Side OUT

 

 

 

 

 

《■■■■■■■!!!》

 

 

「プレイメーカー!これ、やばくねぇか…!?」

 

「っ…理由は分からない…だが、今の遊嗣は……覇王龍は()()している!」

覇王龍ズァークの全体破壊効果「オーバーロード・ディザスター」から辛うじて逃げ出す事に成功した遊作と尊…だが、覇王龍の狂乱は止まらず…世界を揺るがす咆哮を上げ続けている…!

 

 

 

《────■■■■…!!》

 

「っ…何処を、見て…?」

その時、唐突に覇王龍が目の前にいる遊作達を無視して()()()へと目を向ける…。

 

 

 

《■■■■■■!!!》

 

「っ──!!逃げるぞ!ソウルバーナー!!」

 

「明らかにヤバそうだよなぁ!!?」

覇王龍の全身がスパークし、その口元に凄まじいエネルギーが集中する…!!

 

 

 

     憤怒の神罰

   クライシス・バースト

 

 

 

放たれたのは以前のデュエルとは比べ物にならない破壊の息吹──それはリンクヴレインズに流れるデータストームを甲高い音と共に切り裂き、いくつもの浮島を消し飛ばしながら直進……そして、リンクヴレインズの()()を貫き、核爆発のような大爆発を引き起こした…!!

 

 

 

 

「お、おい…あんなのがリンクヴレインズの中心に直撃したら…!?」

 

「………考えたくもない…!!」

()()()()リンクヴレインズから外れた破壊光線を目の当たりにした遊作達は冷や汗を流す…あんな攻撃が直撃すれば、その精神ダメージだけで常人は()()()()()しかねないと()()で理解したのだ。

 

 

《■■■、■■■■■■■──!!!!》

 

 

「っ…こっち見た!!?」

 

「逃げるんだソウルバーナー!!あの攻撃の射線がリンクヴレインズに向かわないように!!」

 

「そんな無茶な!!!俺はロボッピ抱えてて──!?」

そして、覇王龍の狙いが遊作達へと向かう…いくら機動性のあるDボードに乗っているとはいえ、覇王龍の攻撃は何度も避けられるものではない…!

 

 

 

《■■■■■■!!!》

 

 

「「っ──!?!」」

再び放たれる破壊光線…それは確実に命を消し飛ばす威力で遊作達を飲み込み────

 

 

 

 

勝利へ導く決着の剣(デュエルカリバー)!!!」

その刹那、破壊光線が2つに割れる…光の斬撃が破壊の息吹を斬り裂いたのだ…!

 

 

「プレイメーカー!ソウルバーナー!何があった!!なんで覇王龍が暴れてる!!?」

 

「「メタルナイト!!」」

魂の大剣を構えた遊海が覇王龍と対峙しながら遊作達へと問い掛ける…遊海は下層付近の調査を続けていたのだが、彩華のサーチによって覇王龍の顕現に気付いて慌ててワープしてきたのだ。

 

 

 

「分からないんだ!!ソウルバーナーがロボッピとデュエルしている最中に、ロボッピの支配していたエリアを壊しながら現れて…!!」

 

「っ…!!我が息子ながら…本当に頑丈な子だ!!彩華!強制ログアウト!!」

 

《ダメです!『覇王龍』の権能に弾かれます!!》

 

「なら…ぶっ叩いて正気に戻すしかない!!俺は俺自身と『No.∞決闘の守護者(デュエル・ガーディアン)』でオーバーレイ!!シャイニングエクシーズチェンジ!!」

遊作から状況を聞いた遊海は遊嗣を正気に戻す為、光を解き放つ!

 

 

「顕現せよ!『SNo.∞』!!英雄の魂、枷より解き放たれ!世界を希望で繋ぐ『絆』となる!!『決闘の守護者(デュエル・ガーディアン)─NEXUS』!!」

 

「っ…メタルナイト…遊海さん自身が、モンスターに!?」

 

「これが決闘王の奥の手…!」

光の爆発と共に、赤いロングコートを翻す戦士──遊海自身が精霊と化す、絆の戦士が現れる!!

 

 

 

「ロマン!プレイメーカー達を守りながら彩華の補助!!彩華はログインしてる一般人の強制ログアウトと並行してスフィアフィールドを展開!!翠達にも連絡!!!」

 

《了解です、マスター!!制限解除…ソロモンの指輪全力稼働!!》

 

《対ズァーク用スフィアフィールドプログラム展開!!》

さらに遊海はロマンと彩華に指示を出す…それによってロマンは神のイグニスとしての人間体となって遊作達を庇い、彩華も人間体の状態で数キロ四方の巨大なスフィアフィールドを展開…それと並行して一般プレイヤー達の強制ログアウトに取り掛かる…!

 

 

 

《■■■!!■■■■■──!!!》

 

 

「遊嗣…すまん…!ちょっと痛いが、我慢してくれ…!!」

そして、再び放たれた破壊光線を引き裂きながら…遊海は覇王龍へと肉薄する!!

 

 

「これは、狂気を鎮める絆の光!!NEXUSスプリーム───っ!?()()()っ…!?」

右腕を光の剣へと変え、覇王龍へと振りかぶる遊海…しかし、()()に気付いた瞬間、その動きが一瞬硬直し───

 

 

《■■■■■■■!!!》

 

 

「しまっ…!?」

 

ゴッ!!

 

「「メタルナイト!?」」

 

《マスター!?》

超至近距離で覇王龍の破壊光線が直撃…遊海は破壊の光に飲み込まれ────

 

 

「っ────」

 

《マスター!!》

 

「遊海さんが、一撃で…!?」

致命傷を負った遊海は意識を失って落下…リンクヴレインズの下層へと墜落してしまった…。

 

 

 

「今、遊海さんの動きが不自然に止まったように見えたが…!?」

 

《っ───見えた!!覇王龍の右手だ!!!》

 

「えっ…マシュ!!!」

 

「っ!?…!遊海さんはマシュの姿を見て、攻撃を躊躇してしまったのか…!?」

そして、ロマンが遊海が硬直した原因に気付く…覇王龍の右手───そこに球体状の光のバリアで護られたマシュがいた…覇王龍は彼女を守り庇うように光の玉を握り締めている…。

 

それを見た遊海は光の剣を振るう事を躊躇してしまったのだ。

 

 

 

 

 

《■■■■■■!!!》

 

「また攻撃が!!」

 

《きみ達を傷付けさせはしない!!》

再び放たれる破壊光線…ロマンは遊作達を守る為にスフィアフィールドを展開、神罰の一撃を真正面から受け止める…!!

 

 

《ぐっ…!!っ〜〜〜〜!!!(攻撃が、重い…!!遊嗣、こんな攻撃を連発したら、きみ自身が…!!)》

 

「ロマン!!」

歯を食い縛りながら必死に攻撃を受け止めるロマン…だが、張り直すそばからスフィアフィールドが砕けていく…!!

 

 

39

 

 

『「No.39希望皇ホープ」!!ムーンバリア!!!』

 

《ホープッ!!!》

その時、絶望を跳ね除ける希望の戦士が破壊光線を弾き飛ばす!!

 

 

 

「あの、モンスターは…!遊馬さん!?」

 

『すまねぇ!遅くなった!!』

 

(カイバーマンのアクセス権限を使い、リンクヴレインズにログインしたが…まさか、覇王龍とこんな形で戦う事になるとは…!)

 

「遊馬さんから、アストラルさんの声が…!?」

 

《奇跡の勇者、ZEXAL…!助かった…!!》

そして、遊作達の前に新たな英雄が現れる…それはZEXALⅢへとエクシーズチェンジした状態でリンクヴレインズへとアクセスした遊馬とアストラルだった…!

 

 

 

ギリギリギリギリ…ギュリイイイ!!

 

 

《■■■…!!?■■■■■■───!!!》

 

さらに、ワイヤーの擦れる甲高い音と共に覇王龍が紫色の糸に縛り上げられる!

 

 

「止まって…止まって!遊嗣!!」

 

「翠さん…!」

シャドールの影糸によって覇王龍を縛り上げる翠…その目からは涙が零れ落ちている…。

 

 

 

「2人とも!覇王龍は…遊嗣はマシュを守る為に暴れている!!なんとか、止めてください!!!」

 

「っ…遊嗣!!もう大丈夫…!大丈夫だから!!もう暴れないで──!!」

 

《■■■■■■■───!!!》

 

遊作から状況を聞いた翠は必死に遊嗣へと叫ぶ…だが、狂乱状態の遊嗣にその声は届かない…!!

 

 

《■■■■■!!!!》

 

ブチブチブチ…バキッ!!

 

「っ…!?ぐうううっ──!!!

 

《翠!!!》

 

「「っ…!!!」」

暴れ狂う覇王龍は影糸を力任せに引き千切り…それによって渾身の力で糸を操っていた翠の両手が引き千切れ、消滅してしまう…!

 

 

《■■■■■■──!!!》

 

ブン!!

 

「あっ…?!」

そして、覇王龍が反転…それによって巨大な尾が凄まじい速度で振り抜かれ────

 

 

バ ツ ン !!!

 

 

「────ゆ、うじ……!」

 

『翠さん!!!』

 

「「っ…!!!」」

薙ぎ払われた龍の尾の一撃は翠のアバターを両断…致命傷を受けた翠は強制ログアウトさせられ、遊作達はあまりにも惨い光景に思わず顔を背ける…。

 

 

 

 

(遊馬!遊嗣の…覇王龍の暴れ方は()()だ…!Aiオルタに何かされたのかもしれない!!)

 

『っ…!オレは「ゴゴゴゴブリンドバーグ」と「ゴゴゴゴーレム」でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!現れろ!「ガガガガマジシャン」!!』

アストラルの指摘を聞いた遊馬は成長した不良魔術師を喚び出し、奇跡の力を解放する!

 

 

 

『オレはランク4の「希望皇ホープ」と「ガガガガマジシャン」の2体でオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!』

 

00

 

『現れろ!「FNo.0」!解き放たれた天馬よ!縦横無尽に未来へと駆け、天地開闢を導け!来い!!『未来皇ホープ』!!』

遊馬の魂の化身…未来を切り拓く赤き希望の戦士が現れる!

 

 

 

《■■■■■──!!!》

 

『「未来皇ホープ」は戦闘では破壊されず!バトルする時、お互いに受けるダメージは0になる!!いけ!「未来皇ホープ」!!ホープ剣フューチャー・スラッシュ!!』

破壊光線を斬り裂きながら突撃した「未来皇ホープ」…その斬撃が覇王龍の頭部に直撃する。

 

 

「未来皇ホープ」の攻撃力は0……故に、そのままでは相手モンスターを傷付ける事はない。

しかし、「未来皇ホープ」は『デュエルで分かり合う事』をモットーとする九十九遊馬という男の()()──決闘者として完成した遊馬はその力を生かし、覇王龍の──遊嗣の思いを探ろうとする────

 

 

 

 

 

───────!!!!

 

 

 

 

『っ…今の、イメージは…!?』

そして、遊馬に流れ込む遊嗣の抱くイメージ…それは()()()──ハートランドの戦いにおいて、遊馬自身が何度も対峙した…復讐心だった…!

 

 

 

 

《遊馬さん!遊嗣は…!?》

 

『っ……遊嗣は、我を忘れてる…!マシュの命が失われたと()()()して…怒りと悲しみで訳がわからなくなってるんだ!!』

 

「まさか…遊嗣の奴、自分がリンクヴレインズにいるってわかってないのか!?」

 

「遊嗣…ダメだ…!優しいお前がその()に落ちてはダメだ!!」

 

《プレイメーカー!前に出てはダメだ!!》

ロマンの問い掛けに悲痛な表情で答える遊馬…それを聞いた遊作は遊嗣が復讐心に支配されてしまっている事に気付き、ロマンの制止を振り切って覇王龍の前へと飛び出してしまった…!!

 

 

 

 

「遊嗣!!白波遊嗣!!オレの声を聞いてくれ!!マシュは無事だ!!お前がいるのはリンクヴレインズなんだ!マシュは、マシュは眠らされているだけなんだ!!!だから落ち着くんだ!!!」

 

 

《■■■■■■■■■!!!!!》

 

 

必死に声を張り上げる遊作…だが、()()であるはずの彼の言葉も……怒り狂う覇王龍には届かない…!!

 

 

 

《■■■■■■■■───!!!》

 

「遊嗣っ…正気に戻ってくれ!!!」

 

《プレイメーカー!!!》

 

「逃げろ!!避けるんだ──!!」

覇王龍に再びエネルギーが集中する…その狙いは遊作、次元崩壊を起こす規模の攻撃を受ければ…遊作の命は───ない。

 

 

 

 

 

 

 

「────遊嗣、お前に…お前の大切な友達を、傷付けさせはしない…!!」

 

 

 

 

 

 

キン───

 

 

 

 

《───────■■、■■■………》

 

 

「───あっ…………」

 

『………遊海……!?』

 

 

破壊光線が放たれる刹那…覇王龍の胸に光が突き刺さる。

 

 

それは、()()を決めた遊海の一撃……NEXUSとなった遊海の右腕──光の大剣が覇王龍の胸に深々と突き刺さっていた。

 

 

 

遊嗣に、自分自身の大切なものを壊させない為に……遊海は自分にとって()()()()()をしたのだ。

 

 

 

《■■■……───》

 

覇王龍の目から光が消え、体中を奔る黄緑色のエネルギーが消えていく…。

 

 

《────と……う…さ………》

 

 

「──────遊嗣…………すまない……!!」

  

そして………覇王龍ズァークは光の粒子となって崩壊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

『遊海…どうして…!!』

 

(………遊海の選択は、リンクヴレインズや遊嗣の仲間達の被害を最小限に抑える()()の方法だった……だが、その選択肢だけは選んで欲しくはなかった…!!)

崩壊する覇王龍を見た遊馬は言葉を失う…遊海は常に()()を目指して戦ってきた……その遊海が自分の()()である遊嗣へと、電脳世界であるリンクヴレインズとはいえ、()()()を与えかねない攻撃をした事に…。

 

その攻撃でもっとも()()()のが遊海自身である事を……アストラルはわかっていた…。

 

 

 

 

 

「っ…あっ…!?遊嗣!!」

崩壊する覇王龍…その様子を辛い様子で見ているしかなかった遊作……その時、光の粒子の一部がパジャマ姿の遊嗣の姿となって落下している事に気が付いた…!

 

 

「っ…遊嗣!!彩華!マシュちゃんを頼む!!」

 

《はい!!》

そして、遊海は遊嗣を抱き留めて回収…彩華は覇王龍の()()から解放されたマシュを優しく受け止めた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遊嗣…!遊嗣…!!しっかりしろ…目を開けてくれ…!!」

遊嗣達を助け出した遊海達は辛うじて原型を残していた浮島の1つに降り立ち、遊嗣やマシュの治療に取り掛かる…そして───

 

 

 

「っ…う………とう、さん……?」

 

「遊嗣…!ああ、よかった…!!」

 

「「遊嗣!!」」

彩華の治療プログラムが功を奏し…遊嗣がゆっくりと目を覚ます…その様子を見た遊海は泣きながら遊嗣を抱きしめる…。

 

 

「とう、さん……たすけ、て……()()()()()()()()…!!からだ、つめたくて……おきない……たすけて…!!」

 

「っ…遊嗣、大丈夫…大丈夫だ…!マシュちゃんは生きてる…!!お前達は意識データを奪われて、電脳世界に閉じ込められてたんだ…!!体が冷たいんじゃない、熱を感じられなかっただけだ…!!」

目を覚ました遊嗣は泣きながらマシュの事を遊海へと伝える…それを聞いた遊海は遊嗣の暴走の原因に気付き、遊嗣達が陥っていた状況を伝える…。

 

 

 

「うっ……?あやか、さん…?」

 

《マシュさん!よかった…!マスター!マシュさんの意識が戻りました!!》

 

「そうか……よかった…」

 

「マシュ…ああ……あああ…!!よか、った……!」

そして、深く眠らされていたマシュも静かに目を覚まし…それを見た遊嗣は大粒の涙を流す…。

 

 

「マシュ…まもれ…なくて、ごめん……せっかくの、デート…だったのに…」

 

「遊嗣さん…大丈夫ですよ……また、次のデートがありますから…」

 

「そう、だ…ね…………つぎ…は……たの…しい、デー…ト……に───────」

 

「…………遊嗣、さん…?」

マシュを守れなかった事を謝る遊嗣…それを聞いたマシュは寝起きの顔で穏やかに笑っていた………そんな恋人の笑顔を見た遊嗣は…安心したように笑いながら、金色の粒子となって消えてしまった…。

 

 

 

『っ───遊海…!』

 

「………()()()だ、遊馬……プレイメーカー、ソウルバーナー…すまないが、俺達はここまでだ……Aiオルタの事は任せる、それでいいな?」

 

「はいっ…!アイツとの決着は、オレがつけます…!」

遊嗣の消滅を見た遊海は静かに遊作へと声をかける…それを聞いた遊作は静かに、強く頷く…。

 

 

 

 

 

「さて…早く遊嗣に謝りに行かないとな…マシュちゃんもご両親が心配してる、早く帰ろう」

 

「遊海、さん……」

そして…遊海はマシュを横抱きに抱え、遊馬達と一緒に()()()()()()()()()()()()()()()リンクヴレインズから離脱した…。

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