転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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お久しぶりです…S,Kです…なんとか、戻って参りました…。

スランプ脱出…とはいかないものの、ストレス限界突破で久しぶりに物語を書く事ができました。

それでは、久しぶりの最新話をどうぞ!


時空を越えた交流〜アイドルと歌姫のライブステージ〜

「ミエル、お疲れ様!良いアクションデュエルだったよ!」

 

「ありがとうダーリ〜ン♡でも、負けちゃってちょっと悔しい〜!!慰めて〜!!」

 

「ふふっ…頑張った、頑張った!よしよし…」

 

「えへへ〜…♡」

 

「はぁ……遊海もそうだったが、お前達…いつまで新婚気分でいるつもりだ…?」

 

「あはは…ミエルの(重い)愛に応えられる遊希兄は本当にすごいと思うよ…」

デュエルが終わり、見学室に戻ってきたマシュとミエル…そんな彼女達を最初に出迎えたのは遊希だった。

その姿を見たミエルはハートマークの幻が見えるほどの甘え方で遊希に飛びつき、遊希もそれに応えて優しく彼女を抱き締める。

 

なお、その様子を見た海馬は呆れ果て…遊矢も苦笑している。

 

 

 

 

「マシュ!お疲れ様!すごいデュエルだった!!」

 

「遊嗣さん…!ありがとうございます!私、頑張りました!」

そして、ラブラブオーラを振りまく遊希夫妻の横を抜けてマシュへと駆け寄った遊嗣が彼女に労いの言葉を掛ける。

それを聞いたマシュも嬉しそうに笑っていた。

 

 

「…マシュ、さっき派手に吹き飛ばされてたけど…痛い所はない?大丈夫…?」

 

「これくらい全然へっちゃらです!アルトリアさんがしっかりカバーしてくれましたから!」 

 

《マシュ、いつでも飛び出せるように用意はしていましたが…安全に配慮された模擬戦とはいえ、あまり無茶はしないように…少し椅子に座って休んでください》

 

「…はい、ごめんなさい…」

 

「あはは……アルトリア、マシュを守ってくれてありがとう」

 

《いえ…ユージ、マシュもまた立派な騎士へ……決闘者に成長しました、彼女をもっと信じてあげてください》

 

「……うん」

デュエル中に吹き飛ばされたマシュを心配する遊嗣…マシュは力こぶポーズで無事をアピールするが…アルトリアの指摘を受けて素直に頭を下げる。

そして…アルトリアもまたマシュの成長を遊嗣に伝え…遊嗣もほっとした様子で頷いた…。

 

 

 

「そういえば…さっき、デュエルが終わってからミエルさんと何を話してたの?カード占い?」

 

「───乙女の秘密、という事で!!///」

 

「???」

 

 

 

 

 

「さて…マシュちゃんとミエルのデュエルが終わったが…遊作君、財前さん…どちらが先にチャレンジする?」

 

「藤木君、先に挑戦させてもらってもいいかしら?」

 

「財前……オレは構わないが…逆に、いいのか?」

 

「ええ、マシュちゃんや白波君が頑張ったから私も頑張らないと!それに、藤木君が最後の方が盛り上がりそうだし」

 

「そういうものか?」

 

「そういうものよ?」

そして、次のデュエルの組み合わせを決めるべく遊作達に問い掛ける遊海…その言葉を受けて前に出たのは葵だった。

 

 

「じゃあ、オレ達の方からは……柚子、いける?」

 

『ええ!任せて!』

そしてARC次元組からは榊柚子が明るく前に歩み出る!

 

 

「榊さん、よろしくお願いします!」

 

『ふふっ、「榊さん」呼びだと何人もいるから下の名前で良いわよ?よろしくね、葵さん!』

 

「はい…柚子さん!」

そして…お互いに挨拶を交わした柚子と葵はデュエルフィールドに向かった。

 

 

 

 

「………」

 

『……葵さん、少し緊張してる?』

 

「あっ…その……()()の姿でデュエルをするのが、久しぶりで…」

 

『あっ、そっか!ネットワーク世界のリンクヴレインズでは()()()()姿なんだっけ…!』

デュエルフィールドで対峙する葵と柚子…そんな中で柚子は葵の緊張に気付く。

 

葵は普段、デュエル部でのテーブルデュエルや「ブルーエンジェル」としての活動がメインであり…()()のデュエルに慣れていないのだ。

 

 

『うーん……遊海さーん!!どうにかなりませんか〜!?』

 

 

 

「あー…しまった、それを失念してたな………彩華、頼めるか?」

 

《了解です、操作室に行ってきます!》

 

《母様!ボクもお手伝いします!》

デュエルフィールドから遊海に助けを求める柚子…それを受けた遊海は彩華とロマンを操作室に向かわせた。

 

 

 

「やぁ!彩華君、何か彼女をサポートするアイデアはあるのかな?」

 

《遊勝さん、簡単な事です…リアルソリッドビジョンの応用で彼女にアバターの姿を被せる、それで調子を取り戻せると思います》

操作室で遊勝達と挨拶を交わした彩華はリアルソリッドビジョンのプログラムにデータを書き加えていく。

 

 

《財前さん!アバターはどの姿がいい?》

 

「ロマン…じゃあ『ブルーエンジェル』の姿で!」

 

《了解!》

 

「柚子!アクションフィールドはどうするんだ?」

 

『お父さん!ランダムでお願い!』

そして、葵と柚子…2人の希望を聞き取り、彩華は投影機を起動する!

 

 

《アクションフィールド、ランダムセット!──フィールド魔法『未来都市ハートランド』発動!!》

彩華の操作によって投影機が起動…デュエルフィールドが無数のハートマークに彩られ、桃色の水晶が輝くメインタワーに照らされた近未来都市へと変化していく、そして───

 

 

「わぁ…!本当にブルーエンジェルの姿に…!なんだか新鮮な気分!!」

 

『それが葵さんのアバター「ブルーエンジェル」ね?とっても可愛い!舞網のデュエルでも人気が出そう!』

 

「ありがとうございます!」

葵の姿が光に包まれながらカリスマデュエリスト『ブルーエンジェル』へと変化する…それによって調子が出たのか葵の声も明るくなり、柚子も可愛らしい彼女の姿に目を輝かせている。

 

 

 

「このフィールドは…細部は違うが、WDCが開かれるハートランドシティ、か…?」

 

「このフィールドはエクシーズ次元の『ハートランド』さ!ちなみに、シンクロ次元はネオ童実野シティに似た『シティ』…融合次元は水の都ヴェネツィアに似た市街地があって…プロデュエリスト養成学校の『アカデミア』と呼ばれる場所があるんだ…あと、舞網市の地区の1つには『童実野町』があったりする」

 

「なるほど…遊海さんが戦い、過ごした場所が4つの次元に反映されているのか…本当にすごい戦いだったんだな…」

ハートランドの景色を見て既視感を覚えた遊作に遊海が4つの次元について説明する…その言葉によって遊作は納得したらしい。

 

 

 

『遊嗣君やマシュちゃんはすぐに慣れたけど、おさらいね?私と葵さんはそれぞれ別のルールが発動した変則ルールでデュエルする事になるわ』

 

「はい!私の方はマスタールールに沿ってEXモンスターゾーンが1枠使えて、魔法・罠ゾーンの両端がペンデュラムゾーン兼用に変化したルール…」

 

『私達はペンデュラムゾーンが魔法・罠ゾーンとは別に存在する代わりにEXモンスターゾーンが存在しないルール……それとは別に「アクションデュエル」のルールとして「アクションカード」を1枚拾って、手札に加えて発動できるわ!アクションカードはモンスター効果とかのコストにもできるから上手く使ってみて!』

 

「はい!」

 

『OK!じゃあ、始めましょう!』

デュエルを前にルールを確認した柚子達は改めてデュエルディスクを構える!

 

 

 

 

『戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!』

 

 

「モンスターと共に地を駆け、宙を舞い!」

 

 

『「フィールド内を駆け巡る!!」』

 

 

『見よ!これぞデュエルの最強進化系!!「アクショーン!!」』

 

 

 

「『デュエル!!』」

歌姫とアイドル…2人の華やかな口上と共に、ステージの幕が上がった!

 

 

 

 

葵 LP4000

柚子 LP4000

 

 

アクションデュエル フィールド魔法『未来都市ハートランド』発動中

・アクションカードは手札に1枚しか加えられない。

 

 

 

変則ルール発動中

 

 

葵側

 

・マスタールール(新)発動中

EXモンスターゾーンを一枠使用可能

魔法・罠ゾーンの右端・左端をペンデュラムゾーン兼用化

 

 

柚子側

 

・マスター・ルール(ARC-V)発動中

EXモンスターゾーン使用不可

ペンデュラムゾーン使用可能

ペンデュラム召喚時の召喚条件緩和

 

 

 

 

 

 

「私の先攻!私のターン!」

「私は『トリックスター・キャンディナ』を召喚!」

花のようなトランペットを持つ黄色の髪のアイドルが現れる! ATK1800

 

「『キャンディナ』の効果発動!召喚に成功した時、デッキから『トリックスター』カード1枚を手札に加えられる!私はデッキからフィールド魔法『トリックスター・ライトステージ』を手札に加え、そのまま発動!」

さらに、葵はフィールド魔法を発動…彼女の背後に煌びやかなライブステージが現れる!

 

 

「すごい、本当にライブ会場に来たみたい…!ノッてきたわ!!『トリックスター・ライトステージ』を発動した時、デッキから『トリックスター』モンスターの『トリックスター・リリーベル』を手札に加える、そしてドロー以外の方法で手札に加わった『リリーベル』は特殊召喚できる!」

デュエルを彩るリアルソリッドビジョンによって調子を上げた葵は大きなハンドベルを持つ桃色の髪のアイドルを喚び出す! ATK800

 

 

「さぁ、いくわよ!出てきて!夢と希望のサーキット!!」

葵の頭上に8つの矢印を持つ、四角形の魔法陣──サーキットが展開する!

 

「召喚条件は『トリックスター』モンスター2体!私は『キャンディナ』と『リリーベル』をリンクマーカーにセット!サーキット・コンバイン!!リンク召喚!現れて!Link-2!『トリックスター・ホーリーエンジェル』!!」

2体のモンスターがサーキットへと飛び込む…そして、ブルーエンジェルのエースモンスターの1体…煌びやかな青き天使が現れる! ATK2000 ↙↘

 

 

 

『これがリンク召喚…!レベルを合わせる必要なく、条件を満たせば特殊召喚できるのね!』

 

「ええ!そして、リンクモンスターはレベルやランクを持たず、リンクマーカーによる繋がりで様々な効果を発動できる!さらに私は速攻魔法『フォトン・リード』を発動!その効果で手札の光属性レベル3の『トリックスター・マンジュシカ』を『ホーリーエンジェル』のリンク先に特殊召喚!」

片手剣を持ち、赤色のドレスを着たアイドルが現れる! ATK1600

 

 

「この瞬間、『ホーリーエンジェル』の効果発動!このモンスターのリンク先に『トリックスター』モンスターが召喚・特殊召喚された時、相手に200ポイントのダメージを与える!さらにフィールド魔法『トリックスター・ライトステージ』の効果!『トリックスター』モンスターの戦闘・効果で相手にダメージを与えた時!さらに200ダメージを与えるわ!」

 

『バーンデッキ!?くぅ!?』

ホーリーエンジェルの放つ魔力弾とステージから放たれた銀打ちのキャノン砲の援護射撃が柚子のライフを削る!

 

柚子LP4000→3800→3600

 

 

 

「出た!ブルーエンジェルの鉄板コンボ!」

 

「へぇ…!アイドル系のデュエリストなのに効果ダメージ主体なんだ…珍しいね?」

 

「ブルーエンジェル…財前さんは普通のデュエリストの間では敬遠される事が多いバーンデッキを使うのですが、華のあるデュエルスタイルでリンクヴレインズでも大人気なんです!」

葵の得意とするコンボが決まって歓声を上げる遊嗣、その様子を不思議そうに見ていた遊希へとマシュが彼女の戦い方を解説する。

 

 

 

「そして『ホーリーエンジェル』のさらなる効果!相手が『トリックスター』モンスターの効果でダメージを受ける度、このモンスターの攻撃力はターン終了時までその数値分アップするわ!」

 

ホーリーエンジェル ATK2000→2200

 

 

『私はカードを1枚伏せて、ターンエンドよ!』

 

ホーリーエンジェル ATK2200→2000

 

葵LP4000

ホーリーエンジェル マンジュシカ ライトステージ 伏せ1 手札1

 

 

 

 

「バーンダメージ主体のデュエリストか…それだと柚子、いや…()()()と相性が悪いかな〜…」

 

「さか……遊矢さん、相性が悪いとは?」

柚子に対して先制ダメージを与えた葵…その戦い方を見た遊矢は困ったように言葉を漏らし、遊作が反応する。

 

 

「オレ達はバーンダメージ主体のデュエリストと戦う事が多くてさ…さっきのミエルとマシュのデュエルじゃないけど…()()()が染みついてるんだよね…」

 

「───あっ…!オベリスクフォース!!」

 

「「オベリスク、フォース?」」

 

「昔、ARC次元で次元戦争を起こした元凶、そこのエリートチームだよ…彼らは人海戦術とバーンダメージを主体として各次元へと侵攻した…この前もそれを再現したデュエリスト達と戦う事があったからなぁ…」

世界の()()でバーンデッキを扱うデュエリストと戦う機会が多かった遊矢達…故に、ARC次元のデュエリスト達はその対処法を熟知している。

 

 

 

 

『ふぅ…いきなりのダメージで少しビックリしちゃったけど、次は私の番ね!』

 

 

 

 

『私のターン!ドロー!』

 

「この瞬間!『トリックスター・マンジュシカ』の効果発動!相手の手札にカードが加わる度に200ダメージを与えるわ!そして、フィールド魔法『トリックスター・ライトステージ』の効果でさらに200ダメージ!!」

 

『きゃあ!?』

デッキからカードを引く柚子…だが、その出鼻を挫くようにダメージが襲いかかる!

 

 

柚子LP3600→3400→3200

 

ホーリーエンジェル ATK2000→2200

 

 

『なるほどね…私がカードを手札に加える度に「マンジュシカ」でダメージを与えて「ホーリーエンジェル」の攻撃力アップさせる事で攻撃を躊躇させて…次のターンの展開で決める、すごいコンボね!』

 

「ありがとうございます!さぁ、どうします?」

 

『ふふっ…私もプロデュエリストよ?私のエンタメを見せてあげる!』

葵の得意とするコンボを見て感心した様子の柚子…しかし、彼女もまた次元戦争を始めとした数々の戦いを乗り越えてきたプロデュエリスト──舞台の幕は上がったばかりなのだ。

 

 

『まずは舞台を整えましょうか!速攻魔法発動!「サイクロン」!「トリックスター・ライトステージ」を破壊!』

 

「いきなりっ!?」

フィールドに吹き荒れるつむじ風がステージを吹き飛ばす!

 

 

『そして私は魔法カード「オスティナート」を発動!このカードは自分フィールドにモンスターが存在しない時!手札・デッキから融合素材モンスター2体を墓地に送り、融合召喚できる!』

 

「デッキ融合!?」

柚子の背後に∞の記号を描く五線譜が現れ、融合の渦へと変化する!

 

 

『私はデッキの「幻奏の音女アリア」と「幻奏の歌姫クープレ」を融合!響き渡る歌声よ!繰り返すメロディよ!タクトの導きにより力重ねよ!!融合召喚!!今こそ舞台に素晴らしき詠唱を!!「幻奏の音姫スペクタキュラー・バッハ」!!』

2体の歌姫が融合の渦へと飛び込む…そして「音楽の父」の名を冠する黒いドレスの歌姫が現れる! ATK2500

 

 

『続けて「スペクタキュラー・バッハ」の効果発動!このモンスターが融合召喚に成功した時、デッキから「幻奏」モンスター1体を特殊召喚できる!来て!「幻奏の歌姫ソプラノ」!』

天使のさえずりを歌う歌姫が現れる! DEF1400

 

『「ソプラノ」の効果!特殊召喚に成功した時、墓地の「幻奏」モンスター1体を手札に戻す事ができる!私は墓地の「幻奏の歌姫クープレ」を手札に戻すわ!』

 

「っ…『マンジュシカ』の効果発動!手札にカードが加わった事で200ダメージ!さらに『ホーリーエンジェル』の攻撃力は200アップするわ!」

順調な展開を見せる柚子…だが、葵も黙って見ているだけではない…アイドルの歌声が歌姫に対抗するように響き渡る!

 

 

柚子LP3200→3000

 

ホーリーエンジェル ATK2200→2400

 

 

『まだまだいくわよ!手札の「幻奏の歌姫クープレ」の効果発動!このカードが通常のドロー以外で手札に加わった時、このカードを相手に見せる事で自分の手札・墓地の「幻奏」モンスターを特殊召喚できる!私は墓地の「幻奏の音女アリア」を特殊召喚!』

響き渡る歌声を持つ歌姫が現れる! ATK1600

 

 

『そして私はスケール1の「幻奏の歌姫ルフラン」とスケール9の「幻奏の歌姫クープレ」でペンデュラムスケールをセッティング!!』

柚子のデュエルディスクに『PENDULUM』の文字が輝く…さらに、背後に2本の光の柱が立ち昇り、その中に情熱的な歌姫と輝く歌姫が浮かび上がる!

 

 

PENDULUM!!

 

 

『さぁ…いくわよ!これで私はレベル2から8のモンスターを同時に召喚可能!揺れろ!!光のペンデュラム!!天空に響け希望のメロディ!ペンデュラム召喚!来て!私のモンスター達!!手札からレベル5!「幻奏の音女エレジー」!そして…眠れる天才よ、今こそ現れて!レベル8!「幻奏の音姫プロティジー・モーツァルト」!!』

柚子の頭上に花の意匠の円環と共に異次元への扉が開く…その扉から紫色の翼を持つ歌姫…そして、赤いドレスを纏う「至高の天才」の名を冠する歌姫が現れる! ATK2000 ATK2600

 

 

「ペンデュラム召喚…!モンスターゾーンが全部埋まって…すごい…!」

柚子のモンスターゾーンがペンデュラム召喚によって全て埋まる…DM世界のデュエルでも展開の中でモンスターゾーンが埋まる事はある、だが…一度に全てのモンスターゾーンが埋まるインパクトはまた違うものだった。

 

 

「だけど、そのままは通さない!罠カード『青い涙の乙女』発動!このカードは自分フィールドにリンクモンスターが存在し、相手がモンスターを特殊召喚した時に発動できる!特殊召喚されたモンスター1体を破壊して、その攻撃力の半分のダメージを与えるわ!私は『プロティジー・モーツァルト』を破壊!!」

だが、それで怯む葵ではない…伏せカードで一気に柚子のライフを削りにかかるが───

 

『そうはいかないわ!「幻奏の音女エレジー」の効果!このカードが存在する限り、自分フィールドの特殊召喚された「幻奏」モンスターは効果では破壊されない!ハウリング・シールド!!』

 

「なっ…!」

紫色の羽を持つ歌姫の歌唱によって葵の罠カードは不発に終わる!

 

 

『さぁ、お楽しみはここからよ!私は「幻奏の歌姫クープレ」のペンデュラム効果発動!1ターンに1度、自分フィールドに「幻奏」モンスター以外の表側表示モンスターが存在しない時!デッキから「幻奏」魔法・罠カード1枚を手札に加えられる!私は魔法カード「幻奏協奏曲」を手札に加えるわ!』

 

「その瞬間、再び『マンジュシカ』と『ホーリーエンジェル』の効果発動!200ダメージを与えて、攻撃力はさらに200アップ!」

歌声を奏でる「幻奏」達に負けじとアイドル達が歌声を響かせる!

 

柚子 LP3000→2800

 

ホーリーエンジェル ATK2400→2600

 

 

『そして私は魔法カード「幻奏協奏曲」を発動!このカードは自分の手札・フィールド、そしてペンデュラムゾーンのカードを融合素材として天使族の融合モンスターを融合召喚できる!!私はフィールドの「プロティジー・モーツァルト」とペンデュラムスケールの「ルフラン」と「クープレ」を融合!!』

 

「ペンデュラムカードを融合素材に!?そんな事もできるの!?」

柚子のさらなる一手に葵が思わず声を上げる…!

 

 

『至高の天才よ!心を融かす歌声よ!繰り返すメロディよ!タクトの導きにより力重ねよ!融合召喚!!今こそ舞台に笑顔の歌を!来て!「幻奏の華歌神フラワリング・エトワール」!!』

ハートランドに花吹雪が吹き抜ける…そして、ユズの花のドレスを纏った桃色の髪の歌姫──柚子の切り札が現れる! ATK2800

 

 

 

「攻撃力2800…すごい…!」

 

『ふふっ、ありがとう!』

柚子のプレイングを見た葵は思わず称賛の言葉を口にする。

彼女もブルーエンジェル・ブルーメイデンとして様々な強敵達と戦ってきた…だからこそ解ったのだ。

 

柚子はデュエリストとしても、人々を楽しませる()()()()()()としても…自分とはレベルの違う場所にいるのだと…。

 

 

 

『「フラワリング・エトワール」の融合召喚に成功した時、EXデッキに送られた「ルフラン」と「クープレ」の効果発動!自身がEXデッキに表側で存在し、「幻奏」融合モンスターが特殊召喚された時!自身をペンデュラムゾーンに置く事ができるわ!』

柚子の背後に再び歌姫達が浮かび上がる!

 

 

『そして「フラワリング・エトワール」の効果発動!1ターンに1度、自分フィールドの「幻奏」モンスターを任意の数エンドフェイズまで除外する事で、その枚数まで相手フィールドの表側表示のカードを選んで相手の手札に戻す事ができる!私は「ソプラノ」と「アリア」を除外する事で「ホーリーエンジェル」と「マンジュシカ」を手札に戻す!ファンタスティック・コンチェルト!!』

2人の歌姫の力を得たフラワリング・エトワールの歌声が花弁を伴った強風となって葵に襲いかかる!

 

 

「(『ホーリーエンジェル』の効果じゃ、この効果は防げない!)なら…!やぁ!!」

花吹雪が襲いかかる寸前、葵は近場にあったアクションカードへと手を伸ばす!

 

 

「アクションマジック『透明』!!『ホーリーエンジェル』はこのターン、相手の効果の対象にならず!効果も受けなくなる!」

 

『いいカードを引き当てたわね!』

葵が引き当てたアクションマジックの効果によってホーリーエンジェルの姿がかき消え…マンジュシカだけが手札へと吹き飛ばされた!

 

 

『バトルよ!「フラワリング・エトワール」で「ホーリーエンジェル」を攻撃!』

 

「っ…アクションマジック『奇跡』!私へのダメージを半分にして、『ホーリーエンジェル』はこのバトルでは破壊されなくなる!くうっ…!?」

フラワリング・エトワールの歌声がホーリーエンジェルを吹き飛ばすが、アクションマジックによって被害を押さえ込む!

 

葵LP4000→3900

 

 

「これで、柚子さんのフィールドには『ホーリーエンジェル』の攻撃力を上回るモンスターはいなくなった…!」

 

『それはどうかしら!アクションマジック「ワンダー・チャンス」!その効果で「フラワリング・エトワール」はもう一度攻撃できる!』

 

「えっ…!?いつの間にアクションカードを!?」

 

『ふふっ!瞬発力には自信があるの!「フラワリング・エトワール」で「ホーリーエンジェル」を攻撃!魅惑のエトワール・ステップ!』

 

「っ〜!!!」

柚子の追撃…エトワールによる花吹雪を纏った強烈な蹴りがホーリーエンジェルを吹き飛ばす!

 

葵LP3900→3700

 

 

『「スペクタキュラー・バッハ」と「エレジー」で葵ちゃん、ブルーエンジェルにダイレクトアタック!』

 

「きゃああ〜!?」

そして、残る2人の歌姫の歌声が葵のライフを削りきった…。

 

 

葵LP3700→1200→0

 

柚子WIN!

 

 

 

 

 

「財前にワンターンキルか…すごいな…!?」

 

「バーンダメージでライフを削られるなら、それより前に相手を倒せばいい……単純だけど、強力な戦法だな」

実力者である葵がワンターンキルされた事に驚く遊作…その様子を見た遊海はオベリスクフォース戦や先日の「GOD事件」における最適解を思い出して苦笑していた…。

 

 

 

 

「これが、プロデュエリスト…手も足も出なかった…」

 

『そんなに落ち込まないで?葵ちゃんのデュエルもすごかったわ!今回は私のデッキが上手く回ってくれただけよ!』

 

「柚子さん…」

リアルソリッドビジョンが消えていく中、プロのデュエルに衝撃を受ける葵…そんな彼女に柚子が優しく声をかける。

 

 

『私もね、貴女と同じ年齢の頃はそんなに強くはなかったの…でも!デュエルの力でみんなを笑顔にしたい…みんなを守れるようなデュエリストになりたいと思って頑張って…そうしたら強くなれたの!』

 

「デュエルで、笑顔に…」

葵へと自分の想いを伝える柚子…そんな彼女は次元戦争当時の事を思い出していた…。

 

 

『貴女ならきっと今よりも強く、明るく…みんなを笑顔にできるデュエリストになれるわ!頑張って!』

 

「はい!ありがとうございます!またデュエルしてください!柚子さん!!」

先輩からのエールを受けた葵は明るく笑い、柚子と握手を交わした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

『それはそれとして…恋バナとか、ガールズトークもしましょうね?人を楽しませて、自分も楽しむ…それが一流のデュエリストだから!』

 

「─────ありがとうございます…///」

 

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